2009年同人ソフト感想リスト

プレイ順です。

女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。

値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。

まとめ  完成版  体験版  その他

 

2009年同人ソフトまとめ

おすすめ完成版
少年少女物語/河童ボーナス
インボルグの過ごし方/ゴリッチュ
ブラックオクトウバー/ヲサカナソフト

おすすめ以外で面白かった完成版
Dear world -Re.-/non color
フォーチュンサモナーズ 〜アルチェの精霊石〜/Lizsoft
時函 -Time Capsule-/Ray
ハーヴェストグリーン/犬と猫
愛と勇気とかしわもち/カタテマ
魔王物語物語/カタテマ
いりす症候群!/カタテマ
勇者の憂鬱/カタテマ
天使仔猫譚/シモメマイ
キナナキノ森/agony
春よこい/河童ボーナス
ラメドラマティック/河童ボーナス
渡り鳥の門は遠く/Studio F#
カスタードはあきもよう/桜美林大学エンタメサークル
夏色のコントラスト//Fly me to the sky!

期待の同人ソフト以外で完成が楽しみな体験版・続き物
あやかしよりまし祓 PC版一話/冒険野郎のトムソーヤ
終末症候群 Terminal Syndrome/LEANGATE
うみねこのなく頃に散/07th Expansion
千変挽歌百不思議/FUZZY PYTHON

その他面白かった同人ソフト
[Rensa]-if- ver1.50/荒磯の巌

他に良かった作品は、
完成版では「
風のように、花のように。」「箱入り娘のてるみどぉる」「オトツカイ
ウソと手紙と名探偵」「さとりのよる」「ラメドラマティック」「檻演人 〜オリエント〜
群青蝶」「Space Freeters! 〜天駆ける宇宙の乙女たち〜」「ツルゲーネフによろしく
連作では「
スターリーカラーズ

絵では「
フォーチュンサモナーズ〜アルチェの精霊石〜」が作りこまれていましたし、
暗い日曜日」は不気味ながら印象的でした。
システム関連では「
ハーヴェストグリーン」が快適。
演出では「
時函 -Time Capsule-」「愛と勇気とかしわもち」「魔王物語物語」「ツルゲーネフによろしく
あと「
いりす症候群!」「テオとセァラ」はウインドウに留まらない演出にびっくりしました。

話の構成が印象的なのは「
時函 -Time Capsule-」「魔王物語物語」「タイムアタック!RPG」「インボルグの過ごし方
ムービーは「
極☆動!」のロボバイブがリアルすぎです。
音楽は「
ハーヴェストグリーン」「魔王物語物語
それに「
愛と勇気とかしわもち」の音楽は脳内にこびりつきます。
歌は「
キナナキノ森」のED「君は風」がお気に入り。

今年も一年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
(12/31)

 

 

(完成版)

さびしがりな幸せ/JAM(フリーソフト)

世界に絶望してしまった主人公。
そんな彼の前に一人の女の子が現れた。


選択肢なし、幸せ、五分ほどで読み終わりました。
若干残酷な描写があるので苦手な方は注意。
システム面は特に問題なし。
絵は輪郭に白いふちが残っていたりするのが気になりました。

掌編の「さびしがりな幸せ」と、「白い花の咲く季節」の体験版を読むことができます。
「白い花の咲く季節」の体験版はちょっとした日常の一コマ。
「さびしがりな幸せ」は話自体は主人公が抱えている背景の説明がなく進むので
あまり感じる部分がなく読み進めてしまいましたが、
前半の抑圧された印象を受ける画面、効果音から後半の開放的な画面、BGMへの転換が印象的でした。
(3/13)

 

Dear world -Re.-/non color(ショップ売り1200円)

前作から十数年後、皆守和哉の息子で小学生の皆守ユウキは友人達と四人で日々を過ごしていた。
そんなある日、同じクラスにリリィという女の子が転校してくる。
彼女も加え、五人での日々はますます楽しいものとなっていった。


選択肢なし、腕白、世界、繋がり、五時間足らずで読み終わりました。
Dear world -the one-の続編。
システム面や音楽は特に問題なし。
絵は前作と同様キャラクターによって描いている方が異なります。
ユウキ+リリィ+前作からの登場人物は前作と同じで若干硬い絵柄ですが、微笑みの表情がとても良かったです。
ユウキの友人達は男性陣と女性陣(こちらは一人ですが)でさらに絵柄が違います。
ユウキやリリィほど洗練されてはいませんが、これはこれで子供っぽさが感じられて悪くないなと思いました。
一枚絵は十一枚+差分。

前半は悪ガキ小学生の日常を描きながら、ユウキの友人達が抱えている問題をそれぞれ解決したりしていきます。
中盤は中学生になったユウキの話。
後半は前作の約一年後から始まる皆守和哉達の物語。

前半部分はあっちこっちに会話が飛んだり、ちょっとしたことで優劣を競ったり、
罰ゲームを設定したりと、自分にも身に覚えがあるようなことが多くて、
そうしてめいっぱい全力で遊ぶ子供達が微笑ましくて、可笑しくて、懐かしくて、切なくなりました。
それに、これが-the one-の、あの先の世界か、と思うと感慨深いものが。
中盤は前半のはじけるような日々から一転、重苦しい雰囲気でしたが、
試行錯誤しながら進んでいく前向きさがありました。
後半は(ネタバレというほどではないかもですが一応反転)
玉置千紗がいい女性すぎます。
いい人でもあり、いい子でもあり、いい娘でもあり、いい女でもありますが、それをひっくるめていい女性といった感じ。
こんな女性と歩んでいけるなんて、和哉に嫉妬してしまいます。
そしてそのくらい、いいなと思える日々でした。

ただ終盤、前作と同様に「世界」というものが話に絡んできて、
それはタイトルにもなっているようにこの作品において大きな部分を占めているのでしょうが、
つかみどころがなく抽象的なもので煙に巻かれてしまったような印象で、
終盤に至るまでのユウキ達や和哉達の確かな輝き、生き様が薄められてしまったように感じてしまいました。
でも、それが残念に思うほど、それまでの日々が魅力的な作品でした。

過去の作品感想:
眼痕葬祭
(4/29)

 

フォーチュンサモナーズ 〜アルチェの精霊石〜/Lizsoft(3600円)

トンキニーズの町へ引っ越し、ミナサラティス魔法学校へ通うこととなったアルチェ。
しかし魔法に必要な精霊石を持っておらず、魔法の授業は見学ばかり。
なんとかしたいと精霊石があるという噂の洞窟を探検していると、奥で謎の精霊石を見つけたのだった。


リアルタイムRPG(アクションRPG)とのこと、ボイスあり、
二十八時間三十分ほどで終わりました。
戦士系のアルチェ、僧侶系のサナ、魔法使い系のステラの最大三人パーティで
敵を倒したり仕掛けを解いたりしていきます。

システムは全滅しても前のマップからやり直せたり、
難易度調整ができたりとアクションが苦手でもなんとかなる仕様で有難かったです。
ただそれでもかなり苦戦しました。
特にドラゴンパピー、ハーピー、ベビーメイジあたりの飛んで、かつ攻撃を避ける種族が苦手。
ちなみにクリア時に確認したら二十五回全滅してました。
困ったらステラに敵が襲ってこない距離からチェイサー(誘導弾)連発させるチキンプレイで進めました。
あとは(ネタバレ反転)
ユニゾン+ミラーイメージ(+シールド)のアルチェでゴリ押しとか。

一枚絵や音楽はほのぼのとした感じで良かったですし、
ドット絵の動きも細かく作られていました。胸の揺れには思わず目が。
話も冒険活劇+童話要素といった感じで陽性の雰囲気がありました。

どの要素も非常に作りこまれていて、とてもよく出来た作品です。
ただし私は(パズルくらいのアクション要素ならまた別ですが)
アクションが苦手、というかあまり楽しいと思えないので、
夜通しプレイしてしまうほどのめりこむこともなく、
好みの問題ですが「よく出来た作品」以上には感じられませんでした。
(5/4)

 

時函 -Time Capsule-(乙女18禁)/Ray(2500円)

夏休み、倉敷小夜音は幼馴染の若槻雄大と瀧中天彦と共に、子供の頃に埋めたタイムカプセルを掘り出すこととなる。
しかしその中には三人が知らないもう一人の幼馴染の痕跡があった。
小夜音は時折現れる謎の少年に導かれながら、無くした記憶を探すことになった。


選択肢あり、恋愛、謎解き、三十九時間ほどで全てのエンディングを見ることができました。修正パッチあり。
システム面ではクイックセーブがあるものの、通常セーブは決められた場所でしかできないこと、
繰り返しプレイが前提なのにエンディング後やエクストラからタイトル画面に戻るときにサークルロゴが飛ばせないこと、
家事や宿題などでスキップがいちいち止まってしまうことなどが不便に思えました。
ただある程度進めると既読の共通イベントや探索モードを飛ばせることと、コンフィグの豊富さはありがたかったです。
音楽は特に問題なし。クラシック曲なども使用されています。OPムービー、主題歌あり。
絵はHシーンで小夜音の胸に違和感を覚えることがありましたが、
雄大の笑顔やしょんぼり顔、謎の少年の照れた顔、スカイアイ全般などがお気に入り。
一枚絵は二百三十九枚+差分。
演出も多彩で効果的に使われていたと感じました。特に「記号」にはすごく不安な気分になりました。

タイムカプセルから生じた疑問を解き明かそうとしていく過程で誰かと仲良くなったりします。
恋愛対象はメイン三人+サブ二人+α、二股展開もあり、EDは二十九種類。
登場人物でお気に入りなのは雄大と謎の少年。
雄大はストレートに好き好き言ってくる真っ直ぐさもいいですが、
ここぞというときに頼りになったり、物事の本質を見極めたり、
二股されて捨てられても小夜音に当たらなかったりと、
登場人物の誰よりも度量の大きさを感じて格好いいなと思えました。
謎の少年は感情を出さないようでいて、不意を突かれると赤面して戸惑うのが可愛すぎます。
ただ(ネタバレ反転)
大きい方の朋来は楽園での制約がなくなったとたん格段に駄目人間になっていますね。
あと小夜音は純粋培養なので世間知らずなのは、まあ愛嬌と言えるかもしれませんが、
魔女っ子スティックを公衆の面前で振り回すのはさすがに年考えろと言いたくなりました。

各ルートに関しては、序盤でバッドエンドになる展開を除き、
どのルートでも明かされる謎や最後の決断など大枠は共通で、
それを軸に各々の事情などが絡められています。
そのため、一周目は新鮮な気持ちで読め、二周目は舞台裏を知った上での読み方ができましたが、
三週目以降は作業に感じてしまう箇所が少なからずありました。
なのでいいなと思ったのは一周目で(私の場合は雄太ルートでした)
第三章の世界の謎が明かされていく様が興味深かったです。
ただ三週目以降でも、天彦ルートの能や安芸津さんルートのバイオリンなど登場人物固有のイベントが、
それだけでも一つの作品のメインテーマになってもおかしくないくらいに話に絡められていてすごいなと思いました。

テキスト量の多さ、シナリオ・ルートの多さがマイナスになってしまっている部分もありましたが、
しっかりとした舞台設定を基礎にした作品で楽しめました。

過去の作品感想:
魔歌使い
(5/6)

 

DISCODE-lo(18禁)/ソフトさーくるクレージュ(1500円)

鈴はちょっと誘惑しただけで言いなりになってしまう男達を軽蔑していたが、同時に可愛いとも思っていた。
今日も彼女はそんな男を捜して街を歩く。


選択肢あり、誘惑、幼児体型、ボリスあり、四時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり
システム面や音楽は特に問題なし。ヒロインの名前変更可。
絵はパッケージなどは割と好みの絵に思えましたが、
Hシーンの表情や構図であまりいいと思えないものがありました。
一枚絵は十七枚+α+差分たくさん。

場所を選択して、男に話しかけ誘惑し、魅力パラメーターが高ければHシーンを見ることができます。
最初の内は誘惑しても素気無く断られてしまう相手を、魅力を高めて落としたときの達成感はなかなかでした。
ただロリ乱交でDISCODEシリーズということで買ったのですが、
Hシーンは似たようなものが多く、エロさもイマイチでちょっとがっかりでした。

あと、何故DISCODEシリーズなのかなと思っていましたがちゃんと繋がりがあっておお、と思いました。
(ネタバレ反転)
髪が長いと鏡華と全然似ていなくて気付きませんでした。

過去の作品感想:
DISCODE−2 二律背反Sな彼女呼びだし!さぶじぇくとMay Queen秘密のカンケイ−渚と桜−Exhibitionism 露出性癖DISCODE−1  異常性愛DISCODE surfaceMay Reason架空の境界 -hallucination-MATERIAL
(5/9)

 

ハーヴェストグリーン/犬と猫(1000円)

イシュワルドへ農業を学びにやってきたミンティ。
ある日牧場長から土地をプレゼントされ、
友人達の力を借りながら、ミンティはその畑で色々な作物を育てていくこととなった。


農家経営シミュレーションゲームとのこと、最初のエンディングまで十四時間半ほどかかりました。
システム面ではイベント回想機能が付いたのがありがたいです。
絵はほぼ顔グラフィックのみですが可愛いですし音楽も良い曲が多いです。

作物を育てて、それを売ってお金を貯めたり、料理してパラメーターをあげたり、
品種改良で新しい作物を手に入れたりしつつ、その合間にいろいろな行動を取ることができます。
そうして手に入れたお金や材料で畑を大きくしたり設備を良くしたりしていきます。
ゲームオーバーがなく、自分のペースで四季を過ごしていけます。
維持費などはかからないので都合がいいとは感じましたがそれはゲームとしてのデフォルメとして、
農家経営ゲームなのに作物を育てず、ひたすら釣りをしたり料理をしたりすることもできる
(そのままではエンディングを見ることはできませんが)自由度の高さはすごいなと思いました。
普通に作物を育てる王道プレイでも、操作性の良さや多彩なイベントがあり、中毒性の高い作品でした。

個人的にはドルメココ大玉スイカにお世話になりました。
成長普通、売値それなりなことに加え、涼しくても猛暑でも成長○な生育可能温度帯の広さが有難いです。

過去の作品感想:
レミュオールの錬金術師晴れたり曇ったりN水色散歩道海洋レストラン☆海猫亭リミットレスビット 〜王国の勇士たち〜
(5/10)

 

風のように、花のように。/妹れっぐぅおーまー(フリーソフト)

人間観察が趣味の悪魔アエリアルは風野綾花によって人間界へ呼び出される。
かなり個性的な彼女が叶えてほしい願いは、いままで聞いたことがないような平凡なものだった。
その願いにより、二人は共同生活を送ることとなる。


選択肢なし、友情、風、花、一時間半ほどで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。EDに歌あり。
絵は前作よりずっと良くなっていました。特に服のシワの描き込みがすごく細かいです。

インベーダーゲームが流行った頃を舞台に、
アリア(アエリアル)と風花(風野綾花)のドタバタ混じりの日々がアリア目線で進んでいきます。
完結していますが「完成した未完成」とのこと。
風花の昭和っぽい物言いに、ふ、古い……と思ったものの、
そんな台詞に懐かしさ(私が生まれるか生まれないかの時代ですが)を感じさせられました。
風花がボケた言動をしてアリアが呆れながらも付き合うという二人の関係も面白かったです。
ただ、その二人に重点を置いているのはわかりますが、
風花の想い人があまりに話の流れに都合よく描かれているのが少し気になりました。
とはいえ楽しく読める前半、ぐっとくる後半、想像の余地が多分に残されたラスト、
そのどれもがいいなと思える作品でした。

過去の作品感想:
Be alive
(5/12)

 

箱入り娘のてるみどぉる/花を吐く抄女(フリーソフト)

勝手に外出して騒動を起こし、人形遣いからお仕置きとして蔵に閉じ込められた
瑠璃と市松、それにとばっちりの椿姫の人形三体。
折しも猛暑で蔵の中は茹で上がる様。わずかなりの涼を求め、三体は怪談話を始める。


選択肢なし、怪談、人形、ボイスあり、三十分と少しで読み終わりました。
システム面、デザインは「傾城狐の嫁入りなこそ」とほぼ同じ。
音楽や絵は特に問題なし。

市松人形の市松、球体関節人形瑠璃、ビスクドールの椿姫が暑気払いに百物語を始める、という話。
実際には一人一話だけですが。
瑠璃の怪談はおちゃらけが過ぎて笑い話としてもちょっと、と物足りなかったですが、
市松の話はいいオチがついていて面白かったです。
椿姫の話はなかなかに怖く、全体としての結末もぞっとする終わり方で、
楽しめたり涼を感じたりできる、綺麗にまとまった作品でした。

過去の作品感想:
死狐様挽歌の候、如何お過ごしでしょうか早瀬に案山子は黄昏の姉妹、終末のマリアージュ八目鰻黄昏の姉妹、終末のラジオ一子、二狐とも、巫女との狸菓子狐憑き傾城狐の嫁入りなこそ
(5/13)

 

愛と勇気とかしわもち/カタテマ(フリーソフト)

ある日、あいちゃんが目を覚ますとそこは森の中。
周りを見回すと男の子が歩いているのを見つけた。
声をかけようとしたそのとき、空からたくさんのお菓子が降ってきたのだった。

パズルゲーム。ストーリー部分は五分ほど。
第8回 3分ゲーコンテスト優勝作品。
音楽は雑談の
フリーの音楽だけど…
で挙げたようにフリー素材ですが耳に残る曲です。
絵はあいちゃんがとても可愛らしいです。

×7のマスの中にあるお菓子をタテ・ヨコ・ナナメのどれかの方向に四つ並べて消していきます。
時間ゲージがなくなってしまったらゲームオーバー。
得点及びプレイ回数によりエンディングが変化します。
最初はあたふたと非効率的な操作をしてしまいますが、だんだんとコツを掴んでいき得点が伸びていくのが楽しい。
一定周期でゲージの減りが早くなったり遅くなったりするのもアメとムチ(それもMな人に対する)になっています。
話はちょっと不思議ながら微笑ましい雰囲気ですが……あとは実際に体験してみてください。
シンプルな操作、わかりやすいルールでとっつきやすく、
かつ時間を忘れてプレイし続けてしまう魅力のある作品です。
(5/27)

 

魔王物語物語/カタテマ(フリーソフト)

このゲームの目的は未完の物語「魔王物語」の結末を探すこと。
「島」を舞台に主人公ヒマリが色々な場所を探索していきます。


RPG。隠しボスまで倒すのに二十二時間ほどかかりました。
システム面で特徴的なのは「おもしろエンカウントシステム」
シンボルエンカウント方式でシンボル一つ=敵一匹なのですが、
敵と接触してもすぐには戦闘に突入せず、一定時間動き回れます。
その時間中に別の敵シンボルと接触するとその敵とも同時に闘うことになります。
また、その接触したときの方向に敵が出現するのですが、
複数の敵を同じ方向に出現させると、一回の攻撃で同時にダメージを与えることができます。

音楽は原住民の廃都で流れる曲がお気に入り。
絵は特定のスキルを使ったときにカットインがあったり、イベント時に挿入されたりします。
水彩っぽい淡い絵柄で話に合っていました。
それとラスボス戦の演出が熱いです。

自由度はかなり高く、次どこへ行けばいいかといったヒントも少ないので
知らずに強い敵が出るマップに突入してボコられるといったこともよくあります。
こちらの強さに見合った場所でも調子に乗って複数の敵と同時にエンカウントすると
フルボッコにされることも珍しくありません。
また、装備の組み合わせによる能力の上下が大きめなので、
単純にレベルを上げてゴリ押ししようとしても上手くいかない敵もいます。

ストーリーは初回プレイでは断片的すぎてよくわからないことが多かったものの、
クリア後気になるところをもう一度やり直したり、ネット上での考察を読んだりするとだんだんと繋がってきました。
それでも謎が残る部分もありますが。

シンボルエンカウント制の「闘う敵を選ぶ」操作にもう一つまみのアクセントが加わった作品で、
その他にも探索しているという実感や、装備品に悩む楽しさがありました。

なお、難易度の高さを象徴するように全滅履歴なるものがあります(ネタバレのため以下反転)

全滅回数:38
[2009/05/25 21:48] 空想の果てでレジスタンスにやられる。
[2009/05/24 21:58] 空想の果てでアイソレーションにやられる。
[2009/05/24 20:05] 地底大空洞で倒れる。
[2009/05/24 19:29] 地底大空洞で英雄にやられる。
[2009/05/24 19:23] 地底大空洞で英雄にやられる。
[2009/05/24 19:17] 地底大空洞で英雄にやられる。
[2009/05/24 19:07] 地底大空洞で片腕・ミリラヌスにやられる。
[2009/05/24 17:23] 空想の果てでレジスタンスにやられる。
[2009/05/24 17:03] 空想の果てでアイソレーションにやられる。
[2009/05/23 21:15] その他で倒れる。
[2009/05/23 20:32] 地底大空洞でBalrogにやられる。
[2009/05/23 19:33] 地底大空洞で倒れる。
[2009/05/23 19:26] 地底大空洞でBalrogにやられる。
[2009/05/23 19:04] 地底大空洞でジェニーにやられる。
[2009/05/22 22:37] 空想の果てでアイソレーションにやられる。
[2009/05/22 20:56] 空想の果てで魔王ハーディスにやられる。
[2009/05/21 00:43] 空想の果てでカタルシスにやられる。
[2009/05/20 21:11] その他で倒れる。
[2009/05/20 21:07] その他で倒れる。
[2009/05/20 21:06] その他で倒れる。
[2009/05/19 07:34] 空想の果てでデニアルにやられる。
[2009/05/19 01:43] 空想の果てでエコイックメモリにやられる。
[2009/05/19 01:17] 空想の果てでデニアルにやられる。
[2009/05/19 01:12] 空想の果てでエコイックメモリにやられる。
[2009/05/17 22:47] 地底大空洞でナイトにやられる。
[2009/05/16 17:39] 地底大空洞で倒れる。
[2009/05/16 17:37] 鐫録の砂でサソリにやられる。
[2009/05/16 16:12] 原住民の廃都でサソリにやられる。
[2009/05/16 15:03] 原住民の廃都で殺人ネズミにやられる。
[2009/05/16 14:55] 原住民の廃都で殺人ネズミにやられる。
[2009/05/16 13:54] 水辺で阿魚にやられる。
[2009/05/16 13:47] 魔王城で親の仇にやられる。
[2009/05/16 13:43] 魔王城で親の仇にやられる。
[2009/05/16 13:06] 魔王城で凶暴ネズミにやられる。
[2009/05/16 12:41] 魔王城で凶暴ネズミにやられる。
[2009/05/16 12:32] 魔王城で凶暴ネズミにやられる。
[2009/05/16 11:53] 水辺で阿魚にやられる。
[2009/05/16 11:47] その他でネズミにやられる。

慎重に進んでいるので結構少ない方な気がします。
ただ同じ敵は二回やられないと学習しない傾向が……

24日以降の空想の果てでの全滅はレベル・熟練度上げ中に油断しました。
アイソレーションはピッタリ重なってエンカウントできるので
足払いクビキリ戦法で経験値+ドロップアイテムたくさん稼げますが、
HPが満タンのままエンカウントしてしまって、
その上欲張ってレジスタンスやインプリティングまで拾っていたために!や炎の牙連発で死にました。
意外とレジスタンスも攻撃力はありますし。


過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち
(5/28)

 

いりす症候群!/カタテマ(フリーソフト)

とある島へ旅行にきた大学生のいりす、あげは、えど、うーじ。
なにごともなく終わるかと思いきや、いりすのとある計画が進行していたのだった。


上から落ちてくる色つきブロックに向かって白ブロックを発射して、
同じ色同士をぶつけて消していくパズルゲーム。ストーリー部分は十分ほど。
時間が経過したりぶつけられないまま底に接触したりするとゲージが減っていきゲームオーバーになってしまいます。
同じ色をぶつけ続けて連鎖していくごとに音階が高くなる接触音が快感です。
もっとも、私はそうたくさん連鎖を続けられるほど上手くはないのですが。

タイトル画面で放置すると何かが起こったり、
プレイしていくうちにゲームフォルダ内にストーリーに関連したテキストファイルが出力されたり、
さらにゲームが進んでいくと……などなど、色々なギミックが満載。
特に二万点以上エンドの演出は必見です。
そうした部分以外も寂しげな音楽やサイケデリックな背景、いりすの性格など、
異常さをひしひしと感じるつくりに統一されている印象的な作品でした。

ちなみにカタテマさんの制限時間有パズルゲームの中で唯一全エンドを見ることができていません。
五万超えなら割とできるのですがそこから十万点までの壁が高すぎます。

過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち魔王物語物語
(5/29)

 

窓の中の宇宙戦争/カタテマ(フリーソフト)

西暦1億年。宇宙は滅亡の危機にさらされていた。
100億光年先の「はじまりの地」へ行き、宇宙を救わなければならない。
しかし、この星にはもう戦える者がいなかった。
(作品サイトより)


RPG、十分足らずでクリアできます。
ウインドウ(ブラウザ、メモ帳、メーラー、ゲーム等)を指定すると固有のパラメーターが出力され、
その能力で制限時間内に100億光年先まで敵を倒しながら進んでいきます。
55億光年先で同様にウインドウを指定することでパワーアップ可能。
要するにバーコードバトラーのような感じです。

仕様上操作キーを連打するとその連打分同じ行動を取り続けてしまうので、
つい熱くなってしまうと回復が間に合わなくて痛い目に遭うこともあるので注意。

難易度は低めで初回プレイでクリアできました。
パワーアップなしクリアもさほど難しくはないです。
初回の組み合わせは
WWWC+メモ帳。

シンプルすぎてかなり物足りなくはありますが、
とりあえず強そうなウインドウを探していろいろ試してみるのは基本。
一回目の指定の方ではあまり突出した能力のウインドウを見つけられませんでしたが、
(試した中では「
七つ色 体験版」が一番でしょうか)
二回目のパワーアップの方では「
灰瞳に機す」がとても強かったです。
ほぼ全ての能力値と成長性が上がるうえに
ラスボスさえも一撃で倒せる特殊技バグストリーム(ただしMPが大量に必要ですが)を覚えました。

過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち魔王物語物語いりす症候群!愛と勇気とかしわもち 邂
(5/31)

 

勇者御一行様殺人事件/カタテマ(フリーソフト)

勇者達に仲間を殺されてしまったスライムは復讐を誓う。
そうして勇者達をある館に閉じ込めたスライム。しかし実力では敵わない。
そのため、透明な体を利用しこっそりと色々な仕掛けを施していくのだった。


パズルアドベンチャーとのこと、二時間くらいで解けましたが、隠し要素を見るのはギブアップしました。
スライムを操作し、勇者達の行動を先読みしながらワナを配置したりしていきます。
プレイ前はシレンのワナ連鎖みたいなものを想像していましたが、
一回のトラップではそこまで連続して罠が作動することはなく、ちょっと肩透かしな感じがしました。
ただ全体としてはどの仕掛けを使っていくか計画立てていかなければならず、
仕掛けの作用や各イベントがよく考えて作られている作品です。
また、隠し要素を含めた終盤も、おお、と感心する展開でした。

過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち魔王物語物語いりす症候群!愛と勇気とかしわもち 邂窓の中の宇宙戦争
(6/1)

 

オトツカイ/カタテマ(フリーソフト)

音を操ることができる主人公。
彼はその力で迷宮を突破し、魔王を倒そうとしていた。


パズル、アクション、一時間半ほどで解けました。
音のする場所に重なるとその音をストックでき、
任意のタイミングでそれを開放することで仕掛けを解いていきます。
音は殴=前方に打撃、開=扉を開く、のように漢字一文字で表され、
最初は一つしかストックできませんがアイテムを取ることでストックが増えます。

シンプルなグラフィックにそう広くもないマップですが、
どうやったら色々な音が手に入るのかや、仕掛けの解き方などが
勇者御一行様殺人事件と同様によく考えられていて、挑み甲斐のある作品でした。
あと、バッドエンドが非常にシンプルですが、それが逆に想像力をかきたてられてとても怖かったです。

過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち魔王物語物語いりす症候群!愛と勇気とかしわもち 邂窓の中の宇宙戦争勇者御一行様殺人事件
(6/1)

 

タイムアタック!RPG/カタテマ(フリーソフト)

アクションRPG、二時間ほどで全部終わりました。
ストーリーはプレイしていくうちに少しずつ読めるようになっていくのでここでは書きません。

敵を一定時間以内に攻撃し続けるとコンボになり残り時間が増えていきます。
初期の残り時間は一分しかないのでコンボをある程度続けないと最後まで辿り着くことができません。
エンカウントは魔王物語物語と同じように接触したときの方向に敵が出現し、
複数の敵を同じ方向に出現させると一回の攻撃で同時にダメージを与えることができます。
違いは魔王物語物語は戦闘がターン制なのに対し、
こちらはリアルタイム制で闘っている間も移動し続けることができます。

刻々と減っていく制限時間に追い立てられるように、
テンション高くなってしまうというか、浮き足立ってしまうというか、
妙にプレイしながら高揚した気分になってしまうつくりの作品でした。
そして敵に突撃しすぎて返り討ちとか。
……私がこういうアクション要素が苦手なので慌てているだけなのかもしれませんが。

話はただ単純にボスを倒せばめでたしめでたしというわけではなく、
本編のちょっと前の出来事や四つあるエンディングを見たときにかなりの衝撃を受けました。

(ネタバレのため以下反転)
一番最初のロロをたくさんアイテムが手に入るからおいしいなと嬉々として殺していて、
その後真実に気付いてあああああ、となるのは基本ですね。
オープニングなのにあとから追加されていく仕様にまんまと引っかかってしまいました。


過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち魔王物語物語いりす症候群!愛と勇気とかしわもち 邂窓の中の宇宙戦争勇者御一行様殺人事件オトツカイ
(6/2)

 

勇者の憂鬱/カタテマ(フリーソフト)

魔王を倒す旅をしている勇者のユウと賢者のケンが
RPGのお約束にツッコミを入れたり愚痴を言ったりします。


コメディ、三十分足らずで読み終わりました。
バッドエンドを除きほぼ一本道。
最初から始めるといかにもRPGといったドット絵キャラを動かすことになりますが、
会話シーンになって表示される顔グラフィックとのギャップにいきなり吹きました。
それ以降で特に面白かったのは「シンボルエンカウント」「タンス」「派手な登場をする中ボス」
「神父」「空気読む魔王軍」「フルボイスキャラ」「決戦前夜」あたり。
というか未プレイの方はこういう風に羅列してもわけわからないと思うので是非実際に体験してみてください!
これら以外の部分も含めて、最初から最後まで笑える作品でした。

そういえば「回復役の調整って難しいんですよ」というのは本音でしょうか?
魔王物語物語の回復役は基本的にはあまり使えなかったですが、
「基本的には」なのであの調整は良かったと思います。

過去の作品感想:
愛と勇気とかしわもち魔王物語物語いりす症候群!愛と勇気とかしわもち 邂窓の中の宇宙戦争勇者御一行様殺人事件オトツカイタイムアタック!RPG
(6/3)

 

テオとセァラ/言ノ葉迷宮フリーソフト

王都にいた貴族の息子テオは父親の命令で自家が持つ領地で身分を隠し生活することになる。
そのことに不貞腐れつつ平民として生活していた彼に話しかけてくるセァラという少女がいた。
二人はだんだんと仲良くなり共に遊ぶようになるが……


選択肢あり、選択、二十分足らずで読み終わりました。
システム面はオートセーブでやり直しができない仕様で、ストーリーとうまく関連付けられていました。
またウインドウサイズはかなり小さめ。
音楽は特に問題なし。
立ち絵はフリー素材のようで、登場人物によって絵柄が異なっています。

大人になったテオが過去を振り返るという形式で、
そのため選択をした時点でそれが確定した過去となり、やりなおすことができなくなります。
最後まで読んでからもう一つの選択後が気になり、
同じフォルダ中のセーブファイルらしきものを削除してから起動すると
エピローグが始まるというつくりはすごいなと思いました。
過去の作品でのキーワード入力時のリアクションなどもそうでしたが、読み手の行動を読み切っています。
その後とある方法でもう一つの選択後を読みましたが(以下ネタバレ反転)
どちらもすっきりしない終わり方になっていて、
作者さんが書かれているように「違う可能性」を思い描ける内が一番幸せなのだなと痛感しました。
ちなみに初回はセァラ可愛いと思いつつも冷酷に信じませんでしたがっ!


過去の作品感想:
Reason of Detective夏、セミ、少女deep-sea fishes in gloomかげろうは涼風にゆれて幽霊相談室変調・幽霊相談室
(6/6)

 

天使仔猫譚 Aprilfool09(女性向)/シモメマイ(フリーソフト)

地震により衰退した地域。その復興を担ったのは浮動(フードン)と呼ばれる者達だった。
そんな彼らが集う街、雲来籠子(ワンロイロンズ)
浮動の少女、螺児音(らじお)はそこで自分の店を開いていた。


選択肢なし、近未来ノスタルジックノベルとのこと、三十分ほどで読み終わりました。
エイプリルフール企画ゲーム。
システム面は特に問題なし。
音楽は穏やかな感じの曲が多くて、話に合っていました。EDに歌あり。
絵は中華風、かつ幻想的な印象でこちらも話に合っています。

螺児音のいつも通り、でもちょっと特別なことがあったとある一日を読むことができます。
おまけで人物相関図もあり。
未来の話ながら、凪のような停滞しているようで、でもゆったりと動いていく世界を舞台に、
登場人物達の日常が生き生きと描かれていました。
詳しく語られない部分も多いものの、むしろそれが興味を惹き、
もっとこの世界を味わってみたいと思わせる作品でした。

過去の作品感想:
冬のお伽ばなし
(6/21)

 

ム■クイ/トラベルミン(フリーソフト)

選択肢なし、陰々滅々家族ノベルとのこと、五分足らずで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。音楽は効果音のみ、絵は写真背景のみ。

「ぼく」の台詞のみで進み、その台詞にも所々■で聞こえない部分があります。
なにやら「ぼく」に会いにきた人がいるようですが、虫食いのためもあり詳細は不明。
「ぼく」のたどたどしい喋り方と、その内容がひたすら不気味。
効果音や背景からもネガティブなことしか連想できず、
また、最初から目にしているものなのに、最後まで読んである程度話を把握して、ようやく気付くこともあり、
色々と徹底されているなと感じました。

過去の作品感想:
カイダン実ハ。クラスメイトが自殺しました。ゆとり教育
(6/22)

 

ウソと手紙と名探偵/Fly me to the sky!(フリーソフト)

委員会の打ち合わせで四月一日に登校した片山恭輔が帰ろうとすると、下駄箱に封筒が入っていた。
中を開けてみると、一枚の何も書いていない便箋。
その謎を解くため、彼は友人の岩城に相談するのだった。


選択肢あり、手紙、推理、三十分足らずで読み終わりました。
2009年エイプリルフール記念ノベル。
システム面は特に問題なし。
BGMはなく、効果音のみ。
絵もなく、背景写真のみ。

手紙の差出人と、その意図するところについて推理していきます。エンディングは三種類。
最初は謎が解けずに未解決エンドを迎えてしまいましたが、
その途中の(ネタバレ反転)
岩城の一人称にもしやと思い、
二週目はトゥルーエンドを迎えることができました。
ただ、推理が得意な人ならばそれより前(ネタバレ反転)
生徒会の定例会議に出ていたことあたりで気付くのかもしれません。
話は、なんというか青春真っ盛りといった感じでむずむずしました。いいなぁ。

すごく難しいわけでも、すごく簡単なわけでもなく程よい難易度で楽しめた作品でした。

過去の作品感想:
Beyond the summerBegin with you!すべてがウソになる今宵サンタは街角で。
(6/23)

 

悲願心中フラクタル(15禁)/ぱんけーき(500円/DL販売700円)

時は大正、華族の屋敷が火事に遭い、その家の娘が犯人とされた事件があった。
それから三年後、一人の少女が事件の関係者達にインタビューを行っていた。
証言から浮かび上がってくるものは何なのだろうか。


選択肢なし、大正、ミステリ、サスペンス、二時間ほどで読み終わりました。
システム面ではページ送りとともに背景が切り替わったとき、
もう一回クリックしないと文章が表示されないのがやや面倒に感じました。
音楽は特に問題なし。
絵は一番最後に表示される一枚絵が気品あってお気に入り。
一枚絵は十一枚+差分。

大部分が事件の関係者へのインタビューで構成されています。
ただ事件から時が経っていることや、それぞれの立場、偶然などから
必ずしも正しい証言を聞けるとは限らないのがポイント。
ミステリ部分では一部のカラクリには途中で気付きましたが、
一番の真相についてはわかりませんでした。

すでに終わった出来事なので淡々と進むものの、
大正時代が舞台ながら平易な言葉遣いで書かれていて読みやすく、
かつその時代のモダンな雰囲気が出ている作品でした。
(6/29)

 

This will Never End(18禁)/ソフトさーくるクレージュ(1500円)

ふたなりで異常に性欲があるため、日常生活を送れずにいた少女は、
ある日自分と同じ体を持ったもう一人の少女と出会う。
とある資産家のおかげで広い屋敷に住むことになった二人は、そこで毎夜交わり続けるのだった。


ふたなり、レズ、ボイスあり、名前変更可、三時間半ほどで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
絵は表情が良いものが多かったです。

Hシーンをこなしていくことで新しいHシーンが出たり、話が進んだりします。
どちらが男役かによって視点が変わる仕様。エンディングは三種類。
プロローグ後すぐにHシーンを読むことができるのは大変有難かったですし、
ふたなりレズというのはとても好みのシチュエーションなのでかなりエロく感じました。
ただぶっちゃけると全体のプレイ数は多いのにセックスのバリエーションが少なめなのが不満。
とはいえふたなり、レズ、洋館と背徳的な雰囲気満載で私の好みにど真ん中ストライクな作品でした。

過去の作品感想:
DISCODE−2 二律背反Sな彼女呼びだし!さぶじぇくとMay Queen秘密のカンケイ−渚と桜−Exhibitionism 露出性癖DISCODE−1  異常性愛DISCODE surfaceMay Reason架空の境界 -hallucination-MATERIALDISCODE-lo
(6/30)

 

キナナキノ森(乙女15禁)/agony(フリーソフト)

キナナキノ森という森の中にある魔王の屋敷でお手伝いさんとして働くことになった野山かぼ。
しかし、というか当然ながら、というか魔王からきつい仕打ちを受けてしまう。
くじけそうになりながらも頑張っていくうち、二人の関係は変化していくのだった。


選択肢なし、魔王、乙女現実的絶望ノベルとのこと、九時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム面は普通に読む分には問題ありませんが、
クリア後に出るおまけの中のそれぞれ(音楽鑑賞やCG閲覧、後書きなど)
から戻ろうとすると一気にタイトル画面に戻ってしまうのがやや不便でした。
タイトル画面から直接それぞれのおまけにいけるのならともかく、
おまけ→各おまけモードと毎回選ばなければならないです。
それに少なくとも私はクリア後にはおまけを一通り連続して見ていくので余計にそう感じました。

音楽はそれぞれの場面に合っていました。
EDに歌あり。この「君は風」はかなりお気に入りです。
ただED前の任意のタイミングで読み進められるシーンから流れ始めるので、
ゆっくり読んでいるとスタッフロールの最後の方は無音になってしまうのがちょっと気になりました。
OPにはムービーあり。
絵は違和感を覚えるものや演出でなく粗いものもありましたが、インパクトのあるものも多かったです。
また、メッセージウインドウ脇に表示されるかぼの顔グラフィックが多彩で、
百面相っぷりが面白かったです。一枚絵は四十枚+差分。
それから、かぼが寝転びながらネットしている絵がまんま自分と同じスタイルで吹きました。

三つの話に分かれていて、一つ目は魔王や、キナナキノ森の中にある村の住人達との日々、
二つ目は村のある住人の過去話、三つ目は再びかぼ視点での話。
時折補足としてかぼがいない場面の話が読めるようになったりします。
いままでの作品でもそうでしたが、特に一つ目の話の最後と二つ目の話での
動揺したり放心したりするシーンの描写が秀逸。
三つ目の話は二つ目の壮絶さと比べてちょっと印象が弱い部分がありましたが、
決して人事とは思えないリアリティはありましたし、ラストシーンの綺麗さも良かったです。
かぼと魔王のやりとりもいいコンビだなぁと思えました。
そしてそれは(ネタバレ反転)
お漏らし年増と偏屈ジジイだと判明しても変わらず、
むしろ余計に可愛く思えてくる不思議。

若干二つ目の話に喰われてしまっている部分はありましたが、
気持ちよく読み終えることができた作品でした。

過去の作品感想:
さくっとパンダおじさん酷罪を受けるべき者Nと言う名の男、Bと言う名の女
(7/2)

 

苦情庵へようこそ〜今日も迷える子羊達がこの店を訪れる……〜/ももいろかんづめ(フリーソフト)

老舗蕎麦屋「九条庵」には裏の顔があった。
今日も悩みを抱えた人々がその店を訪れる。


選択肢なし、コメディ、十分ほどで読み終わりました。
あやかしよりまし」の二次創作。
システム面は特に問題なし。
音楽はタイトル画面が無駄に壮大で笑ってしまいました。
立ち絵は「あやかしよりまし」で実際に使用されているもの(許可済)で、それを加工しているものもあり。

全四話でどれも悩みを相談して店主が解決(?)するという流れ。ややBLネタ多め。
内容は……ただただ馬鹿馬鹿しいです。なにもかも。
ただ最後の話は相談してすぐオチが読めたのがちょっと残念でした。
(7/3)

 

7月4日の物語/DD-HOST(フリーソフト)

寝坊して幼馴染の米倉里美に起こされてばかりの毎日を送っていた主人公。
高校二年生になって三ヶ月が過ぎ、これからもそうした日々が続くと思っていた。
しかしひどく季節はずれの雪が降る日、それは起こった。


選択肢あり、人生、三十分と少しで読み終わりました。主人公名前変更可能。
Mac版やUnix版、モバイル版もあり。ここではWin版について書きます。
インストーラーを使わないと読めるようにならないのですが、
その際インストール先が固定なのがちょっと面倒。
システム面はFlash Playerで作られていて、
「BRAVE 体験版」と同様文章が下部ウインドウに表示されるときのバックログが
ログを見る方式ではなく実際に巻き戻される方式で、
それ自体はいいのですがエフェクトがあるとそれをまたいで巻き戻すことができないのが気になりました。
また、既読スキップがないことと、セーブが日付が変わるときにオートでセーブされる一つしかなく、
異なる選択肢を選択しようと思った時に日付を跨いでしまっていると
最初からやり直さなければならないのがかなり不便。
ただ文章表示の仕方に凝っていていいなと思えるものがありました。
音楽は特に問題なし。OPにムービーと歌あり。
絵はフリーの立ち絵素材使用。

エンディングリストなどがないので見逃している所があるかもしれませんが、
二つのルートと一つの派生ルートがあるようです。
派生ルートが主人公の相手への想いが感じられて良かったですが、
メインルートの一つではそのルートのヒロインが突然現れて主人公と仲良くなっていて、
それなのにどんな娘なのかほとんどフォローがなかったので、山場でももやもやが残ってしまいました。
また、日常でもあと一言足りず、あれ、と思う場面が多かったです。

いいなと思えるシーンもありましたが、それ以上に気になる箇所が多かった作品です。
……そういえば今日が7月4日ですね。更新の直前、この下の日付を書いているときに気付きました。

過去の作品感想:
BRAVE 体験版
(7/4)

 

優しい嘘/DD-HOST(フリーソフト)

香坂ひよりには好きな男の子がいた。
バレンタイン、彼女は親友の助けを借りてチョコを作り、
その男の子に渡そうとするのだった。


選択肢なし、恋愛、友情、十五分ほどで読み終わりました。
Mac版やUnix版もあり。ここではWin版について書きます。
システム面は「7月4日の物語」とほぼ同じですが、
インストール先が指定できるようになったのと、
選択肢がないのでオートセーブでもあまり気にならない分良くなっていました。
音楽は某商業ゲームの曲が(そのままかアレンジかはわかりませんが)使われています。……いいのでしょうか?
絵は立ち絵などはなく、背景のみ。

バレンタインとその前後の日を舞台にした恋愛と友情の話。
過去の背景やそれぞれがそれぞれに抱いている想いがしっかりと説明されていたので、
甘酸っぱい恋心や、やり場のない感情がしっかりと伝わってきました。
そして、タイトル通りの優しい嘘が切なくも暖かい作品でした。

過去の作品感想:
BRAVE 体験版7月4日の物語
(7/5)

 

Quatre Juillet/DD-HOST(フリーソフト)

高校生の沢滝 樹は一人暮らし。一緒に住んでいるのは愛犬だけだったが、
釣り好きの友人もいて、穏やかな日々を送っていた。
しかしその日々は近いうちに終わってしまうことが決まっていたのだった。


選択肢あり、病気、日常、一時間半足らずで読み終わりました。
Mac版やUnix版、モバイル版もあり。ここではWin版について書きます。
「7月4日の物語」と同様インストーラーを使わないと読めるようにならないのですが、
その際インストール先が固定なのがちょっと面倒。
システム面もFlash Playerで作られていてほぼ同様ですが、
セーブがいつでも、複数できるようになったのが有難いです。
音楽は特に問題なし。OPムービーあり、EDに歌あり。絵は立ち絵のみ。

エンディングリストなどがないので見逃している所があるかもしれませんが、
三つのルートと一つのノーマルエンドがあるようです。
「7月4日の物語」と同じ世界の話ですが、直接的な繋がりはないようです。
重いものを背負いながらも、普通に暮らす主人公に好感が持て、
最初に見たエンディングはなかなかにぐっときましたが、
次に読んだルートが、ヒロインが違うだけでほとんど展開が一緒でなんだかな、と思ってしまいました。
最後に読んだルートはそこまで同じ展開ではなかったので、
二ルートだけにしてその分それぞれの内容をもっと作りこんだ方が良かったのではと感じた作品です。

あと、何故か料理と授業内容がやけに詳細に描写されていました。

過去の作品感想:
BRAVE 体験版7月4日の物語優しい嘘
(7/6)

 

EASEL/DD-HOST(フリーソフト)

幼い頃両親を亡くした龍也は高校で天文部に所属していた。
ごく普通の生活を送っているかに見えた彼だったが、あることを胸に秘めていたのだった。


選択肢あり、紛争、一時間足らずで読み終わりました。
Mac版やUnix版もありますが、ここではWin版について書きます。
過去の作品と違ってインストールなしで解凍してすぐに読むことができます。
システム面はFlash Playerで作られていて「Quatre Juillet」とほぼ同様。
文章速度が変更できるようになったのが有難かったです。
ただ画面右端の文字が半分消えてしまうのが気になりました。
音楽は特に問題なし。OPムービーあり。絵は立ち絵のみ。

ヨルダンを舞台にしたプロローグから始まり、
OPムービーの後は日本を舞台に「Quatre Juillet」の話が別の視点から描かれていきます。
エンディングは二種類読みましたが、どちらもスタッフロールありのエンディングではありませんでした。
なので他のエンディングがあるのかもしれませんが、
少なくとも選択肢を全ての組み合わせで試しても見つかりませんでした。
話としても投げっぱなしにされている所が多かったりして、
二つのエンディングとも唐突であっけなかったです。
主人公の背景は興味深いものの、それがあまり生かしきれていないように思えた作品でした。

過去の作品感想:
BRAVE 体験版7月4日の物語優しい嘘Quatre Juillet
(7/7)

 

花兎/DD-HOST(フリーソフト)

十年ぶりに故郷の地を訪れた男は、そこで一人の少女と出会う。
お使いにきたという少女の手助けをすることとなった彼だったが……


選択肢なし、夏、田舎、ちょっと不思議、十分ほどで読み終わりました。
Mac版やUnix版、それに英語版もあり。ここではWin版について書きます。
インストーラーなしで読め、基本的なシステムは「Quatre Juillet」と変わりませんが、
文章表示速度が固定でかなり遅いのが不便でした。
音楽は特に問題なし。立ち絵は素材使用で可愛らしいです。

故郷で男が体験した不思議な出来事が描かれています。
夏の田舎といった雰囲気はよく出ていると感じましたが、
主人公が故郷を訪れた理由などがほのめかされるだけで明らかにならず、話に入り込めませんでした。
とはいえ舞台の表現は良かったので、
今回のものをプロローグとする話だったらなかなか面白くなりそうな気がしました。

過去の作品感想:
BRAVE 体験版7月4日の物語優しい嘘Quatre JuilletEASEL
(7/8)

 

あさひがのぼるまえに/DD-HOST(400円)

幼いころの記憶がない富田優介はそれまで帰宅部として日々を送っていたが、
高校二年になり紆余曲折の末、NGOを支援するサークルに入部することになった。
部員や友人たちと充実した日々を送る彼を待ち受けていたものとは……


選択肢あり、ボランティア、記憶、四時間半足らずで読み終わりました。
Mac版もありますが、ここではWin版について書きます。
システム面はFlash Playerで作られていて、基本的なことは「BRAVE 体験版」と同様。
他にはセーブ・ロード画面で表示されるセーブ時の画像サムネイルにまで
雨や揺らぐ月明かりなどの動的演出がされていることに驚きました。
ただ途中でシナリオが分岐するのに既読スキップがないことと、
セーブ・ロード画面を右クリックでは抜けられないのは少し不便。
あとロードした時にセーブした地点よりも進んだところから始まることがあるのが気になりました。
音楽は特に問題なし。
立ち絵は素材使用。一枚絵はオリジナルのようで絵柄が異なります。
それから、エフェクトがいろいろ用いられていて目を引きました。
一枚絵は四枚+イメージイラスト一枚。OPにムービーあり。

ルートは部活に勧誘した張本人である先輩の天野仁美、何事にも一生懸命な後輩の平松沙織、
あまり友好的に接してくれない同級生の加藤早耶香の三ルート。
どのシナリオも恋愛要素は薄め。
全体としては部員や友人たちとの関わりが学生生活を楽しんでいるといった感じがしていいなと思えました。
ただ、天野先輩ルートは部活や友人の恋愛、学園祭で行う演劇などいろいろなイベントが混在していてとりとめがなく、
描きたいことがぼやけてしまっているように感じられてしまいました。
もっと書くことを絞るか、一つ一つ順番にこなしていってほしかったです。
さおりんルートはこれからが肝心だろうというところで終わってしまっていて物足りなく思えました。
加藤ルートは他のルートではあまり関わってこない主人公の記憶が明かされ、メインシナリオといった感じ。
別のルートで気になったようなこともなく、ラストシーンも印象的で一番お気に入りのルートです。

基本的な部分は悪くなかったですが、分岐してからちょっと気になるところがあった作品でした。

過去の作品感想:
BRAVE 体験版7月4日の物語優しい嘘Quatre JuilletEASEL花兎
(7/9)

 

さとりのよる DL版/フォーチュンベル(フリーソフト)

氷野裕太は高校進学の記念にいとこの氷野蒼香と、お互いの両親の六人で温泉旅館を訪れていた。
夜、親達の乱痴気騒ぎからやっとのことで抜け出した裕太が旅館の廊下を歩いていると、
先に抜け出して温泉に入っていた蒼香が向こうから歩いてきたのだった。


選択肢なし、伝承、幼馴染、三十分と少しで読み終わりました。
システム面は「剣の姫君と101本の魔剣 体験版」と同様。
音楽は特に問題なし。
絵は顔を赤らめる蒼香が可愛らしかったですが、裕太はちょっと文章のイメージと違いました。

旅館で蒼香の身に起きた不思議な出来事を裕太がなんとかしようと奮闘します。
蒼香の尻に敷かれる裕太という二人の関係も微笑ましかったですが、
それ以上に親達のノリのよさが楽しかったです。
ラストも良かったなと思える終わり方でした。

サイトやReadmeに「これは毒にも薬にもならないお話です。用法用量を正しく守っても貴方には何の損得もありません。」
という注意書きがありますが、ごちそうさまですと言いたくなる作品でした。

過去の作品感想:
剣の姫君と101本の魔剣 体験版
(7/11)

 

少年少女物語/河童ボーナス(フリーソフト)

おすすめ

過去の作品感想:
あの夏祭りで誰が死ぬ?Monsterミノカワリ
(7/14)

 

春よこい/河童ボーナス(フリーソフト)

一人の男子高校生は春が来るたびに起こる寒気と記憶の混乱に頭を悩ませていた。
混乱の内容とは、見知らぬ少女の記憶が混ざってしまうというもの。
原因がとある村にあると当たりをつけた彼は、その村を訪れる。


選択肢なし、春、母子、三十分ほどで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。絵は影絵メイン。

垣間見る少女の記憶と、少女がかつて住んでいた村に伝わる話から、
少女とそれに関わる人々がどうなったのかが明かされていきます。
高校生の身に起きている現象がどのようなものなのか、少し理解しにくいなと感じましたが、
少女の貧しく過酷な境遇と、そんな中にある母娘の情の対比にやりきれない思いがしました。
さらに山の上でのシーンは鮮やかで、そんな中で交わされる年月の重みと溢れる気持ちを乗せた言葉は非常に印象的でした。

それほど長くない話ですが、色々なものが詰まった作品でした。

過去の作品感想:
あの夏祭りで誰が死ぬ?Monsterミノカワリ少年少女物語
(7/15)

 

ラメドラマティックその1/河童ボーナス(フリーソフト)

入植者に不人気な星、ドラマへ修学旅行で訪れた四百人の生徒達。
観光するところがなにもないその星で退屈なだけの旅行に終わるはずだったが、
突然武装した兵士達がやってきて、そこは阿鼻叫喚の場となってしまったのだった。


選択肢なし、SF、虐殺、五時間足らずで読み終わりました。
残酷な描写があるので苦手な方は注意。
システム面は一ページ分いっぺんに文章が表示されてしまうのが少し気になりました。
音楽は一切無し。絵は基本的にないですが、あることが起こるとその当人の絵が表示されることもあります。

理不尽な理由で命を狙われるようになってしまった生徒達の行動が描かれています。
登場人物が多く、それぞれの身の上もややこしかったりするので、
時折これはどういうキャラクターだったっけ、と思い出せなくなってしまうことが難点でしたが、
次から次へと起こる困難、そして極限状態での恋愛模様やあらわになる本性がとても力強く描かれていて、
人の汚い部分も綺麗な部分も非常に印象深かったです。
なかでも聖女オラトリオの格好良さは必見。生臭坊主ながらどんな聖女よりも聖女らしい言動に惚れました。

飾り気がなく無骨ながら、確かな面白さがある作品でした。

過去の作品感想:
あの夏祭りで誰が死ぬ?Monsterミノカワリ少年少女物語春よこい
(7/16)

ラメドラマティックその2/河童ボーナス(フリーソフト)
ラメドラマティックその3/河童ボーナス(フリーソフト)

入植者に不人気な星、ドラマへ修学旅行で訪れた四百人の生徒達。
観光するところがなにもないその星で退屈なだけの旅行に終わるはずだったが、
突然武装した兵士達がやってきて、そこは阿鼻叫喚の場となってしまったのだった。


選択肢なし、SF、虐殺、因縁。
その2は二時間半と少し、その3は一時間足らずで読み終わりました。
残酷な描写があるので苦手な方は注意。
システムや音楽は「
ラメドラマティックその1」と同様。
絵も同じですが、デフォルメがかなりされているため、
山場の雰囲気とはあまり合っていないように感じられました。

「ラメドラマティックその1」から比べるとだいぶリタイア者が増えてややこしさは少なくなりましたが、
「見たら死ぬ女」は結局なんだったのかよくわからず、その関連のシーンでは戸惑ってしまいました。
ですが特にラストの展開は印象的で、そのまま終わりそうだと安心していた中で冷水を浴びせかけられました。

絶望から希望、希望から絶望、その転換が手に汗握る作品です。

過去の作品感想:
あの夏祭りで誰が死ぬ?Monsterミノカワリ少年少女物語春よこい
(7/17)

 

インボルグの過ごし方/ゴリッチュ(1100円)

おすすめ
(7/25)

 

渡り鳥の門は遠く/Studio F#(1500円)

上流家庭の子供達が日々を過ごす男子寄宿舎学校ペトルシキム・ギムナジア。
その生徒であるロディスとユリウスは庭師として働くジルと友達になる。
しかしあることがきっかけでジルは学校に姿を見せなくなってしまった。


選択肢あり、寄宿舎、ジュブナイル、全部で十一時間半と少しで読み終わりました。
「メルクリウスの青い砂」と同じ舞台で、それよりも以前の話。
体験版の感想は
こちら
システム面は体験版で気になったことが全て修正されていました。
体験版のセーブデータが引き継げるのも有難かったです。
ただ場面の切り替えなどのときの動作がややもっさりしている印象。
音楽や絵は体験版と同様。OPにムービーと歌、EDにも歌あり。一枚絵は差分含め二百三十二枚。

ルートはロディス編、ユリウス編、真ルートの三つ。
クリスマス前後あたりの場面で、まだ危機は去っていないかもしれないのに
ほとんど手を打たずに日々を過ごしていて、ちょっと悠長に過ぎるように思えました。
ですが、真っ直ぐさや友情、淡い想い、成長、世界の狭さ、力のなさなど、
少年らしい良い所、それに至らない所が両方とも丁寧に描かれていて、切なくも眩しい話でした。

あとトッカル大統領夫妻がお気に入り。いい親です。

過去の作品感想:
メルクリウスの青い砂
(7/29)

 

ファミリエ Ver.1.0/あおいはる工房(フリーソフト)

永沢隆はつまらない日々を過ごす高校生。しかしある日、二人の転校生がやってくる。
美男子の瀬口三四郎とドイツから来た少女ニーナ。
クラスメイトの宮田博子も加え、面倒だけど楽しい日々がずっと続く……はずだった。


選択肢あり、共生志向型しあわせ探求アドベンチャーとのこと、七時間ほどで読み終わりました。
システム面や音楽、絵は特に問題なし。
セーブ画面に好感度などがグラフで表示されるのが、難易度高めなだけに有難かったです。
あと、条件を満たすとニーナに猫耳を装着させ続けることができます。

ルートは三つ。最初は日本語を全く理解できないニーナに
日本語を教えつつ色々と遊んだりしますが、段々と不穏なことが起こったりします。
登場人物の多くにかなり激しい裏表があって、
それが重苦しさを強調させたり、ギャップ(デレ)最高と思わせられたりしました。。
また、なんだかんだありながらも四人で仲良くしているシーンは楽しかったです。
ただ、この作品だけで見ると投げっぱなしにされた設定などが多くもやもやしましたし、
どのルートも終盤の展開が唐突、かつあっけなくて読後感は良いといえませんでした。

中盤までの場面は楽しかったり重苦しかったりと良かったですが、
そこからラストへの繋げ方と終わらせ方が気になった作品でした。

過去の作品感想:
三角関係
(8/4)

 

檻演人 〜オリエント〜/StarChasers(フリーソフト)

林谷裕馬は落語が得意で、クラスでも人気者の高校生。しかしその内面は陰気に満ち溢れていた。
ある日彼は同級生の蔵日 蘭から突然友達になろうと言われる。
突拍子のなさに邪険にしていた彼だったが、段々と彼女に引きずられるように変わっていくのだった。


選択肢なし、落語、悩み、四時間と少しで読み終わりました。
システム面では文章表示速度が遅めで変更できないのが気になりました。
音楽は特に問題なし。
立ち絵は味がありますが、フリー素材を使用した背景は統一感に欠けるように思えました。

優等生を演じていた裕馬が変わっていく様が、落語を交えながら描かれています。
主人公が落語をやっているため、地の文がそうした用語や機知のある言い回しになっていていいなと思えました。
序盤は表面的な付き合いだけですませて人や将来と向き合っていない様がよく出ています。
中盤、一旦やるぞと決心したときも、その日はとても情熱溢れているものの一晩たったら萎んでしまって無気力になる様が、
もどかしくも身に覚えありすぎて、その駄目さが納得でき(てしまい)ました。
内にこもる傾向があるため蘭やその母親とのシーンが少なく感じられ、
ちょっと終盤の一生懸命さが浮いているように思えましたが、
沈んだ場面がずっと続く分、商店街のお祭りの高揚感と、エピローグでの心持ちの変化は印象的で、
気持ちよく読み終えることができた作品です。
(8/7)

 

ハニワ/七キログラム(フリーソフト)

夕食に遅れるとおかずが食べられてしまう弱肉強食な家の子である桜井健太。
友人の家で遊んでいて夕食の時間に遅れそうになっていた彼が、
間に合うように寄り道して神頼みをしにいくと、そこにはハニワがいたのだった。


選択肢あり、ハニワ、コメディ、二十分足らずで読み終わりました。
システム面では時折不安定な挙動をしますが、止まるようなものではなく普通に読む分には問題なし。
立ち絵はハニワのみで、背景は写真。音楽は特に問題なし。

選択肢によってハニワに会うことすらなくバッドエンドになったり、
ハニワに会っておかしな体験をしたりします。
というかむしろ健太の方が色々とおかしいです。
なんでそういう行動や思考をするのだ、と突っ込みたくなりました。
ただ、そうして話が転がっていくまでは面白いなと思えましたが、
ラストはどれもそれがピタッと止まってしまうような唐突であまり余韻のない終わり方で、
あっけなさを感じてしまいました。
(8/8)

 

七夕/七キログラム(フリーソフト)

七夕の日の夜、「俺」は不思議な体験をした。


選択肢なし、七夕、全部で三分ほどで読み終わりましたが本編はもっとずっと短いです。
システム面や音楽は特に問題なし。
立ち絵はフリー素材を使用。背景は写真。

すぐに読み終わってしまう話であっさりしていますが、
どんなシチュエーションでどんなことが起きているのかがすっと理解できました。
そして
650さんがすでに書いていますが確かに、よくやってくれた、と後書きを見て思いました。

過去の作品感想:
ハニワ
(8/9)

 

アダージオ/17(フリーソフト)

耳が聞こえないダンサーの少年に出会ってから、その音楽家の曲作りは変わった。
しかしその少年は、近く街を離れることになった。


選択肢なし、絵本式ノベル、三分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵や音楽は絵本を連想させるように幻想的で話に合っていました。

落ち着いたトーンで少年と「私」の関わりが描かれていきます。
特にいつ、どこの話とは明言されていませんが、
ちょっと昔のヨーロッパのようなイメージで、良い雰囲気があって、
語られていないこれまでのことやこれからのことを色々と想像したくなる作品でした。
(8/9)

 

群青蝶/小倉ハムスター(フリーソフト)

小学校二年生の夏休み、おばあちゃんの住む田舎を初めて訪れたスバル。
おばあちゃんの家の裏手で神社を見つけ入ってみると、そこには青く光る蝶が飛んでいた。


選択肢あり、ホラー、蝶、二十分足らずで読み終わりました。
システムは特に問題なし。
音楽はタイトル画面が不気味なものだったので、開始直後ののどかな曲が妙に薄気味悪く感じました。
立ち絵は皆、肌が真っ黒で、そのため表情も見えず怖かったです。

青い蝶に関わると災いが起こるとおばあちゃんに言われながらも、
スバルは蝶に惹かれ再び神社を訪れます。
神社内の雰囲気やおばあちゃんの話も怖いですが、
お金を工面する方向で色々と不審な行動を取る母親も怖いです。
エンディングは二つで、片方はストレートなバッドエンドですが、
もう片方もいい話に見えつつもきな臭さがあって、短くも味のある作品でした。

過去の作品感想:
CD−LimeCD−Manatsu
(11/14)

 

ブラックオクトウバー/ヲサカナソフト(フリーソフト)

おすすめ

過去の作品感想:
homeless, the vagabond
(11/19)

 

カスタードはあきもよう(完全版)/桜美林大学エンタメサークル(フリーソフト)

気になる女の子がいる小学六年生の少年、直純。
ある秋の日の放課後、彼はその女の子と二人っきりになるが……


選択肢あり、こいびとどうし、秋、カスタード、二時間足らずで読み終わりました。
「Le premier amour 宿り木の下で(体験版)」に一ルートのみのものが同梱されていますが、
フリー配布版は三ルートあります。
システムはロードするとセーブした地点から結構戻されることやスキップがないこと、
勝手にページ送りされてしまう箇所があることなどやや不便。
音楽は特に問題なし。
絵は照れている表情が可愛かったです。動きのある演出も魅力的。

三ルートとも気になる女の子と二人っきりでいい雰囲気になるも、
ちょっと別行動したときに他の女の子に優しくしているところを見られて、という展開。
小学生ということもあって文章にひらがな多め。
主人公は三人に好かれていて、でもどん感で羨ましいかぎり。
お気に入りは図書委員長の楓。明るい図書委員っていうのもいいですね。
しっかりと真面目で健気なところもあって(健気なのは三人ともですが)可愛いです。
でも、どのルートも、どの女の子も可愛くて、
想いを伝える前のもどかしいけれど幸せな時間も、
伝えた後の恋愛まではいかない「こいびとどうし」な初々しさも、とても微笑ましかったです。

……なんだかこの汚れた身が浄化されてしまいそうになりました。

過去の作品感想:
Le premier amour 宿り木の下で(体験版)
(11/29)

 

彼と彼女と彼女の忠義/non color(フリーソフト)

貧乏暮らしをしている貫太郎は自覚なしに猫を助ける。その猫は部屋にまでやってきた。
そのまま居座る猫だったが、仕事から帰ってみると代わりに少女がいたのだった。


選択肢なし、猫、一つ屋根の下、ボイスあり、五十分ほどで読み終わりました。
システムは特に問題なし。
音楽はどこか調子っぱずれな曲調が話に合っていました。
ボイスも少女のキャラクターに合っていていい感じ。
絵もDear worldと同様綺麗ですし、さらにずいぶん表情が豊かになっていました。

自分のことを猫だという少女と同居する話。
「眼痕葬祭」と同じような(台詞に発言者名は付きませんが)
地の文がほぼ動作の解説のみで心情などを省いた台本調。境遇は違うものの主人公の名前も同じですし。
人とズレた少女の物言いは可笑しいですが、
面白くなってきたところですぐ次の場面に移ってリセットされてしまうので、
なんとなく笑いきれない消化不良感が残りました。
終盤の展開もトーンが変わりすぎてちょっと戸惑ってしまいました。
でも、それまでの貫太郎と少女のやりとりは可笑しさと良い雰囲気があり、心地よかったです。

過去の作品感想:
Dear world -the one-眼痕葬祭Dear world -Re.-
(12/9)

 

Space Freeters! 〜天駆ける宇宙の乙女たち〜/Fly me to the sky!(フリーソフト)

宇宙大航海時代、フリーで仕事を請け負う自由航海者と呼ばれる者たちがいた。
三人の少女達で構成されるチーム「フリーターズ」もその一員だった。
ある日、救難信号を受信した彼女達は救助に向かうが……


選択肢なし、SF、百合、四十分ほどで読み終わりました。
Girls Party投稿作品。
システムは特に問題なし。ちょっとだけ動的要素あり。
音楽は効果音がSFっぽかったです。
絵は背景のほかは顔グラフィックのみ。なかなか可愛らしいです。

救助に向かった先で起こった出来事がメイン。おまけでいくつかのミニシナリオあり。
百合描写は軽め。仲の良い女の子同士の会話といった感じのやりとりで、テンポよく楽しめました。
本編よりも純粋に会話メインなミニシナリオの方がお気に入り。
メインキャラクターでは一歩引いた立ち位置のマリコがいいなと思いましたが、
女の子三人よりも宇宙船AIのまろうどの格好良さのほうが印象深かったり……

過去の作品感想:
Beyond the summerBegin with you!すべてがウソになる今宵サンタは街角で。ウソと手紙と名探偵
(12/11)

 

夏色のコントラスト/Fly me to the sky!(フリーソフト)

高校二年生の夏、広瀬のもとへ中学時代の友人でクラスメイトの佐倉めぐみから絵葉書が届く。
それをきっかけに、民宿をやっている彼女の家へ二泊三日の旅行をすることになった。
お互い疎遠になってしまった理由を隠しながら……


選択肢なし、夏、絵、恋愛、四十分ほどで読み終わりました。
システムは特に問題なし。音楽はエンディング曲が良かったです。
絵はデフォルメ強めですが笑顔が可愛いです。一枚絵は三枚。

久しぶりに再会した少年少女の三日間の物語。
どちらも明るく振舞っているのですが、
中学卒業以降お互いの境遇に何かがあったことが透けて見え、
タイトル通りのコントラストが印象的でした。
また、その境遇についての詳細はほのめかす程度で詳細は省略されていて、
冗長にならず重要な部分に絞られた短くも密度の濃い三日間を過ごせました。
あと、前作でもサブキャラがお気に入りでしたが、今回もめぐみの弟、健児が、
小学三年生とは思えないほど二人の気持ちを理解して後押しするのが末恐ろしすぎます。

夏という季節に相応しい、鮮やかな恋愛をしっかりと味わえる作品でした。

過去の作品感想:
Beyond the summerBegin with you!すべてがウソになる今宵サンタは街角で。ウソと手紙と名探偵Space Freeters! 〜天駆ける宇宙の乙女たち〜
(12/12)

 

フリーソフト恋愛忌憚/インコ(フリーソフト)

恋愛アドベンチャーゲームを作った主人公は出来を友人に見てもらう。
その内容とは……


選択肢なし、こんな恋愛ゲームは嫌だ、二十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は素材使用。

個性的な恋愛ゲームに友人がツッコミを入れていきます。
本編を読み終わるとおまけでヒロイン紹介、おまけシナリオ、没シナリオを読むことができます。
没シナリオはクドく感じました。
本編のネタはヒロインの突飛な設定が主ですが、
突飛な設定のヒロインはわりと実際にもいたりするので
ちょっとインパクトに欠けるように思えてしまいました。
ただ宇宙怪獣ルートは熱かったです。
あと、これが一番言いたいことなのですが、後輩ルートは是非、ものすごく読んでみたいです。
エロゲーだったらなお良し(理由は実際に読んでみてください……)

過去の作品感想:
フリーソフト制作過程選択肢の無い謎解きノベルフリーソフト怪談余話
(12/13)

 

夏休みin宿題/インコ(フリーソフト)

それまで心行くまで満喫していた夏休み。
その最終日、亀山昇(小学五年生)の前に最大の壁が立ちはだかっていた。


選択肢なし、宿題、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。絵は背景のみ。

一日で夏休みの宿題を片付けてしまおうと右往左往します。
その行動にナレーターがツッコミを入れる形式。
おまけで作中に出てきた単語の用語辞典あり。
夏休みの宿題を通して現代の闇を描いた作品、というと言い過ぎでしょうか。
私の頃は友達か親に頼るくらいしか手がなかったですからね……
話はややオチが弱く感じられるものの展開が速くて、
頭の弱さを見せてくれる亀山君をたくさん楽しむことができました。

ちなみに私は面倒くさいものは後回し、そうでないものは即片付ける、という二段構えです。

過去の作品感想:
フリーソフト制作過程選択肢の無い謎解きノベルフリーソフト怪談余話フリーソフト恋愛忌憚
(12/14)

 

日記in言い訳/インコ(フリーソフト)

先生に夏休みの日記の内容で不信感を持たれた亀山昇(小学五年生)は
放課後職員室に呼び出され事情聴取されてしまう。


選択肢なし、日記、十分ほどで読み終わりました。
「夏休みin宿題」の続編。
システム、音楽は特に問題なし。絵は背景のみ。

日記のおかしな点を先生が質問し、亀山君が誤魔化す展開。
ツッコミ役のナレーターを参加させるかどうか決めることができます。
私は参加させました。
おまけで作中に出てきた単語の用語辞典あり。
新聞記者ゲーム(「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」「どうした」を
紙に書いてランダムに選んで、変な文章を作るゲーム)
みたいな前後の日で脈絡のない日記には笑えましたが、
前作であれほど周到な所を見せた先生にしては説得されすぎで、
有耶無耶になって終わってしまうのがちょっと物足りませんでした。
亀山君にはもっと酷いおしおきを受けてもらって、それを高みの見物したいなぁと思ったり。

過去の作品感想:
フリーソフト制作過程選択肢の無い謎解きノベルフリーソフト怪談余話フリーソフト恋愛忌憚夏休みin宿題
(12/15)

 

フリーソフト難問奇問/インコ(フリーソフト)

クイズゲームを作った主人公は出来を友人に見てもらう。
その内容とは……


選択肢なし、こんなフリーゲームは嫌だ、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。絵は背景のみ。

個性的なクイズゲームに友人がツッコミを入れていきます。
本編を読み終わるとおまけで理不尽クイズ、おまけシナリオ、謎を読むことができます。
冒頭の友人の台詞「またゲーム作ったって」に思わず学習しろ! と突っ込んでしまいました。
案の定たくさんツッコミが入ります。もはや様式美。
今回のオチは前フリがよく生かされていて笑えました。

過去の作品感想:
フリーソフト制作過程選択肢の無い謎解きノベルフリーソフト怪談余話フリーソフト恋愛忌憚夏休みin宿題日記in言い訳
(12/16)

 

フリーソフト質疑応答/インコ(フリーソフト)

お悩み相談のホームページを作った主人公は出来を友人に見てもらう。
その内容とは……


選択肢なし、こんなホームページは嫌だ、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。絵は背景のみ。

個性的なお悩み相談ホームページに友人がツッコミを入れていきます。
本編を読み終わるとおまけで旧バージョン、ミニゲーム、最後に、を読むことができます。
もはやフリーゲームではないのでは、と思っていたらしっかりと言及されていました。
変な質問と変な回答に友人がツッコミを入れる本編と、
変な質問に制作者がツッコミを入れる旧バージョンを比べると、
ボケ・ボケ・ツッコミの流れがテンポ良くて、本編の方が面白かったです。

過去の作品感想:
フリーソフト制作過程選択肢の無い謎解きノベルフリーソフト怪談余話フリーソフト恋愛忌憚夏休みin宿題日記in言い訳フリーソフト難問奇問
(12/16)

 

dawn/future extra(フリーソフト)

猫を誘拐したという脅迫メールを受け取った僕。
要求どおり、ありったけのお金を用意し指定された場所へと向かうのだった。


選択肢なし、事件、十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムや音楽は特に問題なし。
絵は女の子の笑顔と、夜が明けていく背景がいい感じ。

猫と一通のメールが元で起こる出来事の話。
誘拐の対象が猫ということで、
当事者にとっては深刻かもしれませんが一歩ずれていて味わいがありました。
明るい始まりを感じさせるラストも良かったです。

過去の作品感想:
rainyouth 体験版
(12/19)

 

その物語の主人公/イノセントウイングス(フリーソフト)

非日常を望む高校三年生のあきらに、
幼馴染の姫子はどうしてそう思うようになったのかを問い詰める。
その理由とは……

選択肢なし、過去・未来、十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムや音楽は特に問題なし。
絵は姫子が可愛いです。

あきらと姫子の会話で最後まで話が進みます。
あきらは高校三年生にもなって中学二年生の病気をこじらせすぎです。
思い描いている非日常ではあきらの願いは必ずしも叶わないのでは?
ということが気になりましたが、
姫子のあきら好きだという言動や、わかり合った後のやりとりは微笑ましかったです。
(12/19)

 

Diet Heart/Waste Land(フリーソフト)

体重が○キロも増えてしまった主人公。
アパートで隣の部屋に住んでいる土岐優を巻き込んで、ジョギングをすることになった。


選択肢あり、事件、乙女、四十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムは若干不具合がありますが、読めなくなるほどではありませんでした。
右クリックでメニューを呼び出すときの演出はスマートで格好良かったです。
音楽は特に問題なし。
立ち絵はやや癖があります。

昼間の行動と、夜に優とジョギングするかどうかを十五日間選んでいき、
総走行距離などでエンディングが分岐します。
プロテインやビールなどのアイテムもあり、それぞれの効果を発揮します。
面白そうなシステムですし、ダイエットが一大事というのも平和で良いです。
ただ、毎日の会話がちょっとずつなので、あまりストーリーに入り込めなかったのが気になりました。
(12/20)

 

アンバランス/三尺寝(フリーソフト)

大学の夏休み、俺はだらだらとした日々を送っていた。
そんなある日、朝から何もかもが上手くいく日だった。
その日の夕方、携帯に着信が届いていた。


選択肢あり、事件、十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムでは、短いのでさほど気になりませんがセーブ機能なし。
音楽は特に問題なし。
絵は背景も顔グラフィックも、煙草やパチンコや麻雀ばかりしている大学生っぽい、
退廃的な感じがとても出ていて目を惹きました。

一人の大学生の、ちょっと普段とは違う一日の話。
色々なことが起こりますが、どれもどこか幕一枚隔てたかのようで起伏があまり感じられませんでした。
とはいえそれが悪いわけでは全くなくて、そうした雰囲気で貫かれた、完成されている作品です。
(12/20)

 

月槍譚 -Mind of A Lunatic-/月の水企画(フリーソフト)

美津区では、風も雲もない中秋の名月の日、月に向かって矢を射る風習があった。
その日に起きた事件を、二人の刑事は考察していく。


選択肢なし、事件、二十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムは特に問題なし。
音楽は伝統を感じさせるゆったりとした曲がお気に入り。
あと、背景写真の処理がこの話に合っていました。

真面目な女刑事とちょっとやる気なさげな先輩刑事が事件について話し合っていきます。
神代を思わせる風習や、起こった事件など興味深かったですが、
四コマ漫画で言うと二コマ目だけを取り出したような感じで、
前提も解決編もエピローグもなくてかなり物足りなく思えてしまいました。

過去の作品感想:
三匹の犬の夜
(12/21)

 

Braver's Tail Ver.1.5/白桃花-hakutouka-(フリーソフト)

迫害され天涯孤独の身となった男は体を鍛え、強くなった。
人々は彼を勇者と呼び、魔王退治を依頼した。
長い旅の末に対峙した魔王は、彼に一つの問いを投げかけるのだった。


選択肢あり、過去、未来、ボイスあり。十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品の追加版。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は魔王様の妖艶さがよく出ていました。

魔王の話を聞いた勇者はある選択を迫られます。
勇者の武器がハンマーなのがちょっと全体の雰囲気からすると浮いているように思えましたが、
それ以外の部分はしっかりと作られていて、特に魔王様の過去を受けての結末に感じるものがありました。
あと、おまけシナリオの魔王様がとっても可愛かったです。
(12/21)

 

重奏世界のイデアル/板村唯(フリーソフト)

地元から離れて暮らす和子のもとへ、学生時代の友人である入葉から会おうという連絡があった。
しかし実際に会ってみると、入葉はただ新聞を読むばかりで碌に会話も成り立たない。
痺れを切らした和子が問い詰めると、入葉は新聞の中身について話し出したのだった。


選択肢なし、事件、十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムや音楽は特に問題なし。
絵は背景も立ち絵も白黒。立ち絵は大雑把ではありますが可愛らしいです。

ちょっと不思議だけど他愛もない話をして終わるSIDE:Aと、
その裏側が語られるSIDE:Bに分かれています。
二人のかみ合いそうでかみ合わないやり取りは可笑しさがありましたし、
暖かい気持ちになれる話でしたが、
真相がSIDE:Bでちょっと明かされすぎていて、
もうちょっと含みを持たせた方がいい余韻が出たのではないかな、と思えました。
(12/22)

 

きおくさがし/ぼっち(フリーソフト)

記憶を失って目覚めた祐二。その傍らには青葉と名乗る少女がいた。
自分を祐二の彼女だという青葉の助けもあり、日々を平穏に過ごしていた彼だったが、
あるとき、青葉の部屋で気になるものを見つけてしまう。


選択肢なし、事件、十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システムはコンフィグが細かいですがセーブがうまくできないような……
短いのでできなくても問題はありませんが。
音楽も特に問題なし。絵はアイキャッチがお気に入り。

青葉や自分の記憶喪失に対して疑問を持ち、調べていく中で段々と真相が明らかになっていきます。
青葉の雰囲気が変わるシーンはかなり緊迫感がありましたが、
そこからラストまでの流れが上手く行きすぎに思えてしまい、物足りなさが残りました。
(12/22)

 

ツルゲーネフによろしく 〜 Give my love to Turgenev! ver.2.00/3 on 10 -サンオントウ-(フリーソフト)

学園のアイドルと付き合えた人が優勝というコンテストに参加して告白し、即断られた主人公。
しかし、話をしていくうちに何故か付き合うことになってしまう。
彼女は、自分のことをツルゲーネフと呼ぶように言ってきたのだった。

選択肢なし、事件、ボイスあり。
本編は十五分ほど、追加部分は五十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品の追加版。
システムはコンフィグで色々と設定できて便利です。
色々な場所、角度で表示される立ち絵や多彩な効果音、
文章と交互に表示されるタイトルコールやスタッフロールなどの演出が目を惹きました。

お調子者の主人公と望まないのに学園のアイドルとして祭り上げられてしまった女の子の恋愛?物語。
本編は色々と詰め込まれた結果、お互いの心理描写がこぼれてしまった感じがしましたが、
くるくる変わるツルゲーネフの表情や物言いが可愛かったです。
追加部分ではツルゲーネフ視点の「ツルゲーネフの初恋」と
本編の後日談「ツルゲーネフによろしく」の二つのおまけシナリオを収録。
他にボイスNG集と後書きもあり。
「ツルゲーネフの初恋」は詩的で綺麗な地の文と、
若干天然さんなツルゲーネフのギャップがいい味出していました。
そしてポニーテールは正義。
「ツルゲーネフによろしく」はそのまま本編の延長といった感じで、
本編、「ツルゲーネフの初恋」と読んで二人の関係をより把握していたので、
ちょっと近付いたけれど変わらないやりとりに嬉しくなりました。
この後主人公の幼馴染とは丸く収まったのかが気になりますが……
本編も良かったですが、おまけシナリオはさらに楽しめた作品でした。
(12/23)

 

3dots/Lens*Type(フリーソフト)

【One dot contest】にエントリーする作品の内容を決めるためライターと絵師が秋葉原に集まった。
しかしライターは案を用意してこなかった様子。
絵師に罵られながら、ライターは物語を作っていく。


選択肢なし、事件、未来、過去、十分ほどで読み終わりました。
【One dot contest】第一回エントリー作品。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は絵師さんが可愛いです。貧乳でSで人妻とは……!

ゲーム内ゲーム制作風景。
ちょっとだけゲーム作りに関する掛け合いで白々しい印象を受けてしまいましたが、
エントリーする大会のことを題材にするのは面白いアイデアだなぁと感じた作品でした。

最後のエントリー作品「夏休みin宿題」の感想は
こちら
全作品をプレイしてみて、一番はやっぱり「
ツルゲーネフによろしく」でしょうか。
おまけシナリオを抜きにしてもどの要素もしっかりと作られていますし、
中でも多彩で効果的な演出とツルゲーネフさんの可愛さが決め手。
他の作品では「
その物語の主人公」がお気に入り。
姫子さんと幼馴染なんて主人公がうらやましすぎです
(12/24)

 

Night where elegy flows...(18禁)/ソフトさーくるクレージュ(ショップ価格1890円)

秘かに恋心を抱いていた古淵 杏奈が叔父に陵辱されている映像を手に入れた原 当麻は、
その映像を利用して叔父を脅し、杏奈への行為を止めさせた。
しかしそれだけでは終わらず、杏奈をも脅していくのだった。


行動選択あり、脅し、陵辱、四時間ほどで読み終わりました。
システムや音楽は特に問題なし。
絵はかなり好みなのですが、アヘ顔はこの作品に限らず苦手です。

Hなことをすると杏奈のストレスが溜まり、限界を超えるとエンディングを迎えます。
(それ以外にも自主的に止めたり、一定の条件を満たすとエンディングへ行きます)
ストレス限界値は色々なネタで脅すことで上げることができます。
エンディングは十五種類あり、条件が細かいものもあるので難易度は高め。
ほとんどがあっさりめな終わり方なので、もうちょっと数を絞ってその分書き込んでほしかったです。
それから多くのシーンの一番いいところがアヘ顔なのが残念でしたが、
それ以外の表情はエロかったですし、
脅して嫌がるところを強制させるシチュエーションは好みなので楽しめました。

過去の作品感想:
DISCODE−2 二律背反Sな彼女呼びだし!さぶじぇくとMay Queen秘密のカンケイ−渚と桜−Exhibitionism 露出性癖DISCODE−1  異常性愛DISCODE surfaceMay Reason架空の境界 -hallucination-MATERIALDISCODE-loThis will Never End
(12/26)

 

 

(体験版・連作)

スターリーカラーズ/星団ファミリー(フリーソフト)

すでにバレーボール部がある高校で、有馬悠樹は幼馴染の杉崎幸介から
新しいバレーボール部を作ろうと持ちかけられる。
紆余曲折の末、メンバーも集まり活動を開始したのだが、さらに大きな問題が悠樹の前に立ちはだかった。


選択肢無し、幸せ、バレーボール、四時間十五分ほどで読み終わりました。
システム面はYuuki! Novelなのでバックログが読めないなど不便な部分があります。
音楽は盛り上がる場面での曲が良かったです。EDに歌あり。
絵はちょっとぎこちない感じですが可愛らしいです。

大まかに同学年の水本ひなたをバレーボール部に入部させようとする前半、
すでにあるバレーボール部との対決を描いた中盤、
幼馴染の一人、島田葵の境遇を中心とした後半に分かれています。
後半にファンタジー要素が入ってくるところが無粋に思えてしまいましたが、
そうしたことが関わってこない前半は、ひなたが抱えているものの重苦しさがしっかりと伝わってきましたし、
中盤のバレーボール対決は熱かったです。
それ以外でも全体を通して怖いもの知らずだった幼少時代と、
いろいろなしがらみができてしまった現在との対比、それによる葛藤の描写には惹きこまれました。
なので、そのまま最後まで等身大の物語を読みたかったなと思ってしまいましたが
ままならないことや心理描写、人同士の関わりといった部分は読ませるものがある作品でした。
(6/4)

 

暗い日曜日−Sombre Dimanche−体験版 ver.1.0(女性向15禁)/ZIGZAG

少し前に連続殺人事件が起こった街に住む成瀬真人は家庭の事情から他者を遠ざけた日々を送っていた。
そんな彼はいつしか悪夢を見るようになる。
その悪夢はだんだんと現実までをも覆っていくのだった。


選択肢あり、悪夢、雨、四十分ほどで読み終わりました。
猟奇的な描写などがあるため苦手な方は注意。
システム面や音楽は特に問題なし。
登場人物の絵や画面デザインなどは陰鬱な雰囲気によく合っています。

この体験版では人型の兎が巨大な斧を持って襲い掛かってくる悪夢を皮切りに、
悪夢と、悪夢とさほど変わらない真人の現実が混ざり合っていく様を最初の方だけですが読むことができます。
不気味な出来事や、鬱方向だらけの日常は好みがはっきりと分かれそうですが、
少なくともその方向に徹底して作り込まれていることは一目瞭然で、
体験版が気に入れば完成版も期待に反しない出来になりそうな作品でした。
(6/28)

 

あやかしよりまし祓 PC版一話/冒険野郎のトムソーヤ(フリーソフト)

実家の蕎麦屋、九条庵の手伝いで稲生家へ出前に行った九条 風太郎。
そこで目にしたのは喋る猫と眠り続ける少女。
風太郎は眠り続ける原因を探ろうとするが、不思議な空間に閉じ込められてしまうのだった。


選択肢なし、妖、過去、三十分ほどで読み終わりました。
「あやかしよりまし」の番外編で、携帯電話でのみプレイ可能だった作品の、
ももいろかんづめのゆつきさんによるPC移植版。
システム面では画面サイズが携帯版と同じサイズでかなり小さいです。フルスクリーン推奨。
音楽は本編と同様。絵はほぼ書き下ろし。

修一郎の両親が学生だったころの、仲良くなるきっかけの話。
風太郎が妖の存在やそれによって起こる現象を信じるようになる過程に無理がなくて、納得できるものでした。
そして風太郎がとても真っ直ぐで格好良かったです。
修一郎のような悩みながら進む主人公も良いですが、こちらはこちらで爽快感がありました。
学校生活がメインらしい第二話も楽しみです。

過去の作品感想:
ドッジボックル〜各叩呆如あやかしよりましビバキューンミスティQあやかしよりまし逢魔ピクルスパピルス
(7/13)

 

終末症候群 Terminal Syndrome ver1.4 [the first half] + Chapter:4(18禁)/LEANGATE

異能犯罪の捜査官で執行人でもある相模レンは、
常になく異能者が起こす事件が増えている中、
補佐官の雛代シズクと共に仕事をこなしていた。


選択肢あり、異能、六時間半足らずで読み終わりました。
終末症候群 ver0.2の感想は
こちら
システム面や絵はver0.2とほぼ同様ですが、
シナリオジャンプで飛んだ章を読み終えたとき、
そのまま継続するかタイトルへ戻るかを選べるようになっていました。

今回の体験版では第四章まで読むことができ、
五年前と三年前に起こった事件の再来を思わせる出来事に迫っていきます。
観念的な部分が多分にあって理解しにくくはありますが、
そういう所も含めて格好良さが感じられ、また遊び心のある会話は心地よかったです。
三章から四章にかけて話が大きく動き、この夏コミで頒布されるという完成版を読むのが楽しみです。

過去の作品感想:
reinVERSE 体験版
(8/11)

 

電装天使ヴァルフォース 体験版 ver0.05.00/夢ソフト

対戦型3Dアクションシューティングゲームとのこと。
一対一で弾を撃ったり近接戦闘をしたりしながら相手の体力を0にすることが目的。
ネットワーク対戦機能あり。

アクションもシューティングも苦手な身からするとまず思うのは、ボタン多すぎ。
(十字キー+攻撃三種+ダッシュ+ジャンプ+ガード+左右方向転換)
その上同時押しで違う攻撃が出るとか、指がついていきません。
ただ、難易度ノーマルくらいまでならばガチャプレイでも勝ったり負けたりできます。

現時点でよく使うのは火力で押すタイプの宝鏡メイ。
移動力低めなので開き直ってハナから移動諦めて、
回転式の固定砲台として敵を正面に捉えて撃ちまくってます。
ハードではコテンパンですが、ノーマル以下なら圧倒的ではないか気分に浸れます。
得意な人から見たら邪道でしょうが、それはそれで熱くなれる作品でした。
(12/8)

 

うみねこのなく頃に散/07th Expansion(ショップ価格1750円)

選択肢なし、連続殺人幻想、八時間半ほどで読み終わりました。
「うみねこのなく頃に」の解答編その一。
システム面は「うみねこのなく頃に」EP1から変更なし。
OPムービーと、OP歌、挿入歌、ED歌は一新されています。

今回から本格的に謎が明かされていくのですが、
早い時点で推理を諦めた私のような相手には耳が痛いこともありましたが、
それでも、これは解けないよ……と思いました。
あと推理合戦が悪あがきと赤使用ばっかりであんまり美しくないのも気になるところです。
推理以外の部分では面子に縛られる親族達の言動や戦人の熱さなど、
登場人物はそれぞれ魅力がありますし、場面ごとの出来事はとても面白いのですが……

過去の作品感想:
ひぐらしのなく頃にひぐらしのなく頃に礼うみねこのなく頃に
(12/17)

 

千変挽歌百不思議 回向編/FUZZY PYTHON(フリーソフト)

霧沙女祭の実行委員として活動していた葦原那岐はとあることがきっかけで噂屋になった。
しかしそのことで学園にMLSなるシステムが存在することを知る。
それが行っていることを許せない彼女は噂屋をこなしつつ学園の裏側に迫っていく。


選択肢あり、学園伝奇アクション+恋愛とのこと、十一時間と少しで読み終わりました。修正パッチあり。
ホラー・流血などがあるので苦手な方は注意。
体験版の感想は
こちら
システムは体験版と同様。
ホラー・流血シーンの効果音や一枚絵に印象的なものが多かったです。一枚絵は四十枚。

邂逅編と同様、穢祖を封印することになりますが、
今回はMLS(メモリー・ロスト・シンドローム)というものが関わってきます。
前作よりギャグ多め、友人多めで賑やかな印象。
那岐の両手に花(ただし花は男)状態が微笑ましいです。
登場人物では鉄崎さんが格好良くて健気でお気に入り。
(ネタバレ反転)
ループ関連がやや説明不足な気がしましたが、
最終夜の話が一気に動いて同時進行する出来事をザッピングしていくシーンには、とても高揚しました。
遺構編もどうなるのか楽しみです。

過去の作品感想:
千変挽歌百不思議 邂逅編
(12/18)

 

 

その他

Wish 〜tale of the sixteenth night of lunar month〜追加シナリオ『十六夜の里の長い一日』/MIGIHA

Wish 〜tale of the sixteenth night of lunar month〜」の追加シナリオ四編と、
次回予告、あとクイズなどが収録されています。

追加部分には分岐に関わる選択肢はなしで二時間と少しで読み終わりました。
システム面は変化なしですが、若干画面の切り替えが遅く感じられました。
一枚絵は十四枚+本編で使用されたもの九枚。

追加シナリオで良かったのは「お姉ちゃん」
天火と睦月幼い頃、家族とその周囲を含めた話で、
睦月の天火が大事で大事でしょうがない様子が微笑ましかったです。
次回予告はなんだかなんでもありっぽいけれどでも泡沫の夢っぽい感じの話。
なのでなんでもあり部分でははっちゃけてほしいです。
ただ、四編や次回予告に十六夜の里でのことがほとんどなかったのがちょっと残念でした。
(1/5)

 

極☆動!(18禁)/01-Torte(1900円)

「ゴス道の乙女たち・えっちCG集」で書き下ろされたシチュエーションの動画化。
選択肢なし、ADVパートは十分ほどで読み終わりました。
フラッシュ使用でセーブなどはありませんが、目的のシーンへすぐに飛べる仕様なので気になりませんでした。
絵はエリカの画像処理にやたらと気合が入っていました。
あとロボバイブの動きも「
ゴス道の乙女たち」本編のロボを思わせる作り込み。

ストーリーなどはほとんどなく、エリカ、ミサ、アンリ、絵梨花、脇役女子校生二人組、カナミのHシーンを見ることができます。
脇役女子校生二人組以外は複数のHシーンあり。
なのでそれなりの数のHシーンはあるのですが、
最初から全てのHシーンがどの場面からでも読めるので、
その手軽さがかえって達成感のなさになってしまっていて物足りなく感じてしまいました。
(5/11)

 

八つ数えろ勝手に能力評価

八つ数えろ」の四つ目盤時点での私による登場人物能力評価です。
完全に自己満足ですが、こういうのをあれこれ考えるのも少年漫画的バトルの醍醐味でしょう。

「八つ数えろ勝手に能力評価」への直通リンクは
こちら
フリーで公開中の「八つ数えろ 一つ目版(お試し版)」時点での評価
(このページから二つ目盤以降の情報を削除したもの)は
こちら

※「八つ数えろ 四つ目盤」までのネタバレが大量に含まれておりますのでご注意ください。

※このページは私の独断と偏見で構成されております。
TR九石堂/System9様とは一切関係がなく、
間違っても公式設定ではありませんのでご了承ください。

(5/14)

 

八つ数えろ勝手に対戦予想

八つ数えろ」の四つ目盤時点での私による登場人物それぞれが闘った場合の結果予想です。
完全に自己満足ですが、こういうのをあれこれ考えるのも少年漫画的バトルの醍醐味でしょう。

「八つ数えろ勝手に対戦予想」への直通リンクは
こちら
フリーで公開中の「八つ数えろ 一つ目版(お試し版)」時点での予想
(このページから二つ目盤以降の情報を削除したもの)は
こちら

※以下「八つ数えろ 四つ目盤」までのネタバレが大量に含まれておりますのでご注意ください。

※このページは私の独断と偏見で構成されております。
TR九石堂/System9様とは一切関係がなく、
間違っても公式設定ではありませんのでご了承ください。

(5/15)

 

おねがいライオサンダー くるくるシャッフル!/Glasses!(フリーソフト)

ある朝、起きるとみんなの人格が入れ替わっていた。
ダリア達は誰が誰と入れ替わったのかを確かめながら、原因を探していくのだった。


選択肢無し、四十五分足らずで読み終わりました。
[Miniature Cast]のエイプリルフール&人気投票08年夏の陣記念☆合同ミニゲーム。
システム、絵、音楽などは本編と同様。

誰が誰なのかその時点で判明している分を入力して、正解すると次のシーンを読むことができます。
なので少なくとも[Miniature Cast]体験版までプレイしていることが前提です。
所謂入れ替わりネタですが、カオスっぷりが異常。
序盤で全員完璧に当てても間違い扱いになってしまうのがちょっと残念でしたが、
普段では有り得ない口調で話す登場人物達に終始ニヤニヤが止まりませんでした。
文句なく
おすすめ。本当に面白かったです。

(以下ネタバレ反転)
ノラさんオンステージでしたね。
一番最初の「……うわ。」にちょっとだけ違和感を覚えつつもすっかり騙されました。
というかそれ以上にノラ相手に照れていたレンとリリフが非常に哀れでした。


過去の作品感想:
秋風夜空〜BOY MEETS UFO〜いのちのシルエット
(6/19)

 

バレンタインに見た夢/Project Lips(フリーソフト)

魔法使いの見た夢の後日談。バレンタインデーの話。
勇&ミカエル、雪街&アイラス、スコルピオ&ミュージックの三編を収録。

選択肢なし、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽、絵などは本編と同様。
良かったのは雪街&アイラスの話。
表情が2パターンしかなく、その二つもほとんど変化のないアイラスが最後に笑うのが印象的でした。
それから勇&ミカエルはひたすら甘くて、バレンタインデーに相応しい話でした。

過去の作品感想:
Limited Humanoid女教師・美喜 〜濡れて揺れる禁断の総集編〜魔法使いの見た夢稲妻教師&女教師 伝説の教壇の盾D's
(6/20)

 

エイプリルに見たちょっとした悪夢/Project Lips(フリーソフト)

本編からしばらくして、再び訪れたミュージック。
その目的は勇とミカエルへの……復讐だった。


選択肢あり、二十分ほどで読み終わりました。
魔法使いの見た夢の後日談。エイプリルフールの話。
システム、音楽、絵などは本編と同様。

ミュージックの魔眼に勇とミカエルが振り回されます。
選択肢の使い方が魔眼の特徴をよく表していていいなと思いました。
それに、普段これでもかとイチャイチャしている二人がそうでなくなるのを見るのは、
多少良心が咎める部分もあるものの、蜜の味で面白かったです。

過去の作品感想:
Limited Humanoid女教師・美喜 〜濡れて揺れる禁断の総集編〜魔法使いの見た夢稲妻教師&女教師 伝説の教壇の盾D'sバレンタインに見た夢
(6/20)

 

総髪 -SOUHATSU-(乙女)/綾の国(フリーソフト)

月代 -SAKAYAKI-の追加パッチ。
エイプリルフール限定企画。

話に関してはほぼ変わらず、主に月代 卒太のある所が変わります。
制作者さんの狙い通り、「月代 -SAKAYAKI-」の面白さが激減。
とはいえ逆に面白くなった部分もあるのがあなどれないところです。
いたって王道なのに、ネタになってしまうだけの背景が「月代 -SAKAYAKI-」にはあったということで、
それを作り手がよく理解しているなと感心しました。

過去の作品感想:
月代 -SAKAYAKI-
(6/22)

 

ウラデラver 1.00/a.m.(フリーソフト)

エイプリルフールのお祭りに便乗したミニソフトとのこと、五分足らずで読み終わりました。
システム、音楽、絵は「僕の就活日記」と同様。

制作中の「就活DX」の情報を取材班が探るという形式で、
「就活DX」に収録される予定の「就活EX」「マスター×マスターR」「HIRO IN WONDERLAND」について、
それぞれ登場人物に直撃インタビューしていきますが、結果はことごとく失敗。
でもそのわずかな情報を見る限り、三つの中では「就活EX」が面白そうな感じ。
というか勝宮さん口軽すぎです……

過去の作品感想:
僕の就活日記マスター×マスター 〜××を極めし者〜pure blue
(6/24)

 

ですろり〜Girls side〜/機械式少女(フリーソフト)

妖怪「姉」にバレンタインが終わるまでに
男の子にチョコを渡してキスをしないと死んでしまう呪いをかけられた上泉伊予。
なんとか回避すべく作戦を立てるが……


選択肢なし、乙女ゲー、バレンタイン、十五分ほどで読み終わりました。
「ですろり」の番外編。
システム、音楽、絵は本編と同様。
……ですが、タイトル画面で流れる曲が感動的すぎて番外編でよかったと思いました。
もし本編で初回起動時いきなりこの曲が流れたら山場の音楽的な魅力半減しそうです。

上泉伊予こといいんちょが三人の男の子にチョコをあげてキスしようとします。
序盤のお姉ちゃんとの会話は笑えましたが、
チョコ→キス大作戦の場面はあっさりしすぎて物足りなかったです。

過去の作品感想:
ですろり
(6/24)

 

2月15日のタンジェント・アーク ver 1.1/Studio F#(フリーソフト)

バレンタインデーを寝過ごしてすっぽかしてしまったユノ。
慌てて一日遅れのチョコを渡しに行くが、
その先で目撃したタンジェント・アークによって、不思議な体験をしてしまう。


選択肢あり、過去・未来、一時間と少しで読み終わりました。
「メルクリウスの青い砂」本編後の番外編。
バレンタイン&エイプリルフールネタのミニゲーム。
システムは「
渡り鳥の門は遠く 体験版」とほぼ同様。
音楽は「メルクリウスの青い砂」本編で使用されたものやフリー素材が使用されています。
EDに書き下ろしの歌あり。
絵は立ち絵が夏服仕様(南半球の二月なので)になっていましたが、
表情変化が一切なく、楽しいシーンでも深刻なシーンでも同じなのがかなり違和感ありました。

アンケートで上位だったイサ、レイン、ジェラルド、それぞれのルートを読むことができます。
レインルートはレインがとにかく可哀想でした。そしてユノはレインの心をもてあそびすぎです……
ジェラルドは「渡り鳥の門は遠く」のようなバッドエンドあり。
レインルートの「アレ」もそうですが、
「メルクリウスの青い砂」の世界であまりそういう直接的な描写は読みたくないなぁと思いました。
直接的でなければ、むしろ世界観に深みが出て大歓迎なのですが。
それはさておき、ジェラルドは紳士っぷりにさらに磨きがかかっていて惚れてしまいそうです。
イサルートはそこで登場する人物との会話が本編とも大きく関わってきてとても興味深かったです。

話はイサルートをはじめとして楽しめたのですが、
立ち絵が「メルクリウスの青い砂」本編の多彩さを思えば今作はかなり物足りなく、
素材が足りないならばあえて表示させなくてもよかったのではと思いました。

過去の作品感想:
メルクリウスの青い砂
(6/26)

 

虚実ゲーム または時函予告編・解答編付(乙女15禁)/Ray(フリーソフト)

2009年エイプリルフール企画。
2008年のエイプリルフールに公開された「虚実ゲーム または時函予告編」に
解答編と「黎明島の殺人・予告編」が収録されています。

文章部分は三十分と少しで読み終わりましたが、色々調べたりして実質その倍くらいの時間がかかりました。
システム面ではセーブ機能がありませんが、概ね短い話なのであまり気になりませんでした。
音楽、絵は「時函 -Time Capsule-」と同様。

「虚実ゲーム または時函予告編」は「時函 -Time Capsule-」完成前(2008年4月時点)に内容を予想してしまおうという企画。
完成版をプレイ後に読むとあまりにデタラメすぎて可笑しかったです。
ただ雄大=ハッピー仮面は半分くらい本当だと思います。本編にハッピー仮面が出ないことを除いて。

解答編はその予想が本当だったかの検証コーナー。
ただし本編に関するクイズに答えられなければ読むことはできません。
クイズはかなりの難易度。初見でクリアはまず無理です。
不正解でも次の問題へ進めるのが出題者の親切でしょうか。問題を全部メモって本編をやり直しました。
一つ気になったのは天彦の二問目、固有名詞を入れたら不正解だったのがちょっと納得いかないです。

「黎明島の殺人・予告編」は南国の島で起きた事件を解決する話……らしいです。
事件が起こった後、それぞれの証言がダイジェストで読めます。
うーん……この時点で解けるのでしょうか?
とりあえず現時点で解答編発表の予定はないようです。
ただ来年の四月になったらもしかして……という期待はありますが。

過去の作品感想:
魔歌使い時函 -Time Capsule-
(6/27)

 

錬電術師 -HexaQuarker- 第三章 システム試験用プロトタイプ KAGEXの伝説 -紺来血風録-/不機嫌亭ゲーム班(フリーソフト)

紺来貴一とフロロンが将棋をしていると、郵便屋さんがやってきた。
しかし受け取りに出たフロロンが貴一に襲い掛かってくるようになってしまう。
貴一はフジマルの助けを借り、原因を究明することになった。


選択肢あり、術、二十分ほどで読み終わりました。
KAGEXと
PBPのtO(と)さん謹製のプラグイン群を使用して試験的に作成された作品とのこと。
「錬電術師 -HexaQuarker-」の番外編。

システム面はコンフィグ画面が少し見難いことと、
右クリックメニューを出すと音楽が途切れてしまい最初から流れなおしになってしまうことが気になりました。
音楽は特に問題なし。絵はデフォルメキャラなども使用されていてほのぼのしました。
演出はいろいろと動きます。かや姉さんに関連する部分の演出がお気に入り。
また最初はバックログやコンフィグが使用できず、ストーリーに合わせて途中から使用可になるという演出もあり。

話はこれから山場!というところで終わり。
実験作ということで仕方ない部分もありますが、ちょっと勿体無い気もしました。
あと、正規ルートのスタッフロールに
焼肉万歳!さんの名前があって、なにか関係しているのかな、
と思っていたらもう一つのルートで思いっきり関係していて笑いました。

過去の作品感想:
錬電術師 -HexaQuarker-
(7/1)

 

めぎちゃんの絵日記 ver.1.00/agony(フリーソフト)

開発中の「雨想い、君抱く」のヒロイン黒川めぎの絵日記。
選択肢なし、五分ほどで読み終わりました。
普通の絵日記なのか、と拍子抜けしていたら実は普通じゃありませんでした。
「雨想い、君抱く」でもこんな感じなのかと思うと、本編が楽しみです。

過去の作品感想:
さくっとパンダおじさん酷罪を受けるべき者Nと言う名の男、Bと言う名の女キナナキノ森
(7/3)

 

[Rensa]-if- ver1.50(18禁)/荒磯の巌(700円〜800円)

夏目有生と小道朝が付き合いだしてから三年。
それまでずっと仲良くしてきた二人だったが、最近有生がそっけない態度をとるようになった。
ある日朝は、有生が女性と買い物をしている場面を目撃する。


選択肢あり、連鎖、言葉、六時間四十五分ほどで読み終わりました。
[Rensa]の小道朝トゥルーエンドから三年後の話。
システム面、音楽は特に問題なし。
絵は上手いとはいえませんがこの作品にはこの絵しかないと思える絵柄で、
ヒロインの可愛くない場面も容赦なく描かれていて話の展開をしっかりと後押ししていました。
Hシーンにはアニメーションがある場面も。

ささいなことの積み重ねですれ違っていく話で、
最初は小道朝視点で読んでいき、いくつかのエンディングを読み終えると
他の登場人物から見た話も読めるようになります。エンディングは二十七種類。
エンディングリストにルートのフローチャートが表示されることもあって、本編ほど難易度は高くありません。
すれちがいの原因の些細さからは信じられないほど豪快に堕ちていく朝の暴走っぷりには憤りを感じました。
……今回は朝一人が泥を被ってしまった印象。
その分、見守り、導いてくれる友人達にはいいなと思いましたし、
本編同様やると決めたら曲げない有生もとても格好良かったです。
それと朝の母親もいいなと思えました。特にメインルートでの三つの要求のシーン。

本編は紆余曲折ありながらも最後は綺麗な終わり方で、
それから三年経っているとはいえ、ここまでドロドロした話にできるのはすごいなと思いました。
理想だけに終わらない人同士の関わりがありありと描かれている作品です。

過去の作品感想:
[Rensa]
(7/10)

 

改革の十月/talestune(フリーソフト)

あることがきっかけで柾木に飽きられてしまったのではないかと思い悩む雪。
その末に、彼女は「洋モノ」で攻めることを決断する。


選択肢なし、洋風、風邪、三十分足らずで読み終わりました。
収穫の十二月シリーズ「雪」追加ショートシナリオ。
システム面や音楽は特に問題なし。
絵は新しい衣装や一枚絵が追加されています。

本編の十月、学園祭の少し前の出来事。
柾木が体調のせいもありますがかなり丸く甘い雰囲気があって、今回の話での「改革」は主に雪でしたが、
柾木も約一年前に雪たちと出会ってからずいぶんと変わったなぁと感じました。
とはいえ、学園祭以降はあんなことになってしまうのですが……

過去の作品感想:
収穫の十二月シリーズ肖像の七月漂泊の八月ルーデシア Spidering with Scraping神事双劇カーニバル
(7/12)

 

ルーデシアショートストーリー/talestune(フリーソフト)

バレンタインデーという習慣を聞きつけたクルスとルーデシアは
ヤオに送るチョコレートをどうしようか頭を悩ませる。
試行錯誤破壊活動の末、出来上がったモノとは……


選択肢なし、バレンタインデー、十五分ほどで読み終わりました。
「ルーデシア Spidering with Scraping」のバレンタイン特別企画番外編。
システムや音楽は特に問題なし。
絵は新しい立ち絵や一枚絵などが追加されています。

クルスとルーデシアが殊勝なところを見せるかと思いきや、やっぱりヤオが振り回されます。
頭の中でも二人に振り回されっぱなしのヤオが泣けました。

過去の作品感想:
収穫の十二月シリーズ肖像の七月漂泊の八月ルーデシア Spidering with Scraping神事双劇カーニバル改革の十月
(7/12)

 

鏡夜ノ刻 Summer zodiac/雪兎。(フリーソフト)

とある学校の生徒会は悪霊を退治する仕事も行なっていた。
そこに所属する月本 闇は街を巡回中、強力な悪霊と遭遇するが取り逃してしまう。
その悪霊を退治するため、生徒会メンバーは奔走する。


選択肢なし、都市伝説、異能力、三十分ほどで読み終わりました。
鏡夜ノ刻[霊の幻]の体験版兼番外編。
システム、音楽は特に問題なし。
悪霊の絵はかなり不気味です。

このSummer zodiacでは本編の数ヶ月前に起こった出来事を、
本編のサブ主人公である月本 闇視点で読むことができます。
牙山先輩をテンション低く罵倒する闇が笑えました。
戦闘は強力な悪霊の割には上手く行き過ぎて緊迫感が足りない印象。

この話を読んでから本編を読むと、何気ない言動の裏にあるものに気付いたり、
数ヶ月の間に変化していることがあって、どういう経緯でそうなってしまったのか気になったりするので、
本編とセットで読むことを推奨します。
体験版として完成版への判断材料としてもいいですが、
本編と違って悪霊退治の経験が豊富な人達の話なのでちょっと趣が違うかもしれません。
(11/13)

 

Ringlet Continue+(0909)/Project Ringlet

Ringletの後日談、Ringlet Continueに新しい後日談が追加されたもの。
以前の後日談の感想は上記リンクから。

そのときから新たに追加されたのは特別編「みんなの長い午後、あるいは朝」
選択肢無しで三十分ほどで読み終わりました。
今回は外国に留学している水森さんと主人公達がビデオチャットで話をするという内容。
チャット中、主人公の部屋が映るシーンで、
背景のパソコンに水森さんの画像がはめ込まれているのが細かいなと思いました。

長い午後、とはいえ朝の登校から話ははじまります。
そこでかれんに名前を呼ばれちょっとたしなめられるのですが、
主人公の名前を本名にしていたので、本当に我がことのようなむず痒さと嬉しさがありました。
チャットの内容は水森さんが皆からの質問に答えるという形式で、日本との違うことの話が主。
冬休みになったら主人公達は水森さんの留学先を訪れるようで、
居心地が良さそうな国を舞台にした、いつもの面々のやりとりをより、読みたくなりました。
(11/15)

 

Summer Day Dream Part.2/Project Lips(フリーソフト)

本編から一年後、再び日本にやってきたミュート。
勇が不在の中、ミカエルは彼女を家に泊まらせる。


選択肢あり、十五分ほどで読み終わりました。
魔法使いの見た夢の後日談。
Girls Party投稿作品。
Part.1は魔法使いの見た夢 設定資料集に収録。
システム、音楽、絵などは本編と同様。
ただ、新しく追加された一枚絵はLimited Humanoidのグラフィックの方が描かれています。
お風呂シーンの泡と髪の毛と手足による18禁回避はもはや様式美。あとは湯気さえあれば……

内容はひたすらミュートがミカエルにセクハラしていく、というもの。
直接的な描写はないですが、間接的にエロエロな描写ばかりです。
主に勇とミカエルの夜のことについてですが、ミュート自身のことも。触手孕ませはいいね。
ただ、そんな話をしつつもミカエルとミュートの仲が良いのはなんだか嬉しかったです。

過去の作品感想:
Limited Humanoid女教師・美喜 〜濡れて揺れる禁断の総集編〜魔法使いの見た夢稲妻教師&女教師 伝説の教壇の盾D'sバレンタインに見た夢エイプリルに見たちょっとした悪夢
(11/16)

 

ドラマCD ひまわり 予告編 ver1.22/ぶらんくのーと(フリーソフト)

選択肢なし、ボイスあり、ひまわりドラマCDの予告編。三十分ほどで読み終わりました。
ある日、アリエスとアクアと明香が買い物に行くという話をボイス入りで読むことができます。
ムービーもあるのですが、センスいいなぁと思いました。歩くアクアがお気に入り。
明香がサブキャラ一歩手前っぽかったのが不憫でしたが。

ボイスは明香が一番合っているかなという印象。
アリエスとアクアも違和感なかったです。
あと、ボイスと同じ速度で文章が表示される仕様なのですが、
任意の速度で表示とどちらか選べるとより良かったかなと思いました。
(追記:コンフィグから「メニューバーの表示」にチェックを入れ、
メニューバーの「オプション」の「ボイス設定」から
「テキストと同期」のチェックを外せば任意の速度で表示されるようです)

話はアクア編、明香編、アリエス編の三つに分かれていますがそれぞれが続きになっています。
なんとなくアリエスの一人勝ちといった感じ。
まあアリエスはルートがアレなのでこういうところで優遇されてもいいかなという気もしますが。

過去の作品感想:
ひまわりこもれびかげろう
(12/10)

 

魔王軍へようこそ2 追加パッチ(Ver1.4)(18禁)/ののの通信

「魔王軍へようこそ2」の追加パッチ。
タイムアタックルートの追加、仲間キャラクターの追加、イベントCGやHシーンの追加など。
タイムアタックルートはSLGパート含めて六時間半。タイムアタックの記録は346日でした。
ラスボスの攻撃が通常攻撃ばかりで鍛えすぎるとノーダメージで倒せてしまうので
防御無視攻撃の一つでもあったほうがいいのではと思いましたが、
新しいルートも読ませるシナリオや微笑ましいラストで楽しめましたし、
相変わらず快適な操作性のおかげでついつい長時間プレイし続けてしまう作品でした。

それから、追加Hシーンは女勇者。やっぱり可愛いです。
追加パッチを当てる前から読めるHシーンとあわせて、
今までに読んだドラクエ4女勇者のHシーン(同人誌含め)の中で
一番良いと思ったのはこの作品です(断言)

過去の作品感想:
落日魔王軍へようこそ恋ノ橋魔王軍へようこそ2お使いドラキー
(12/25)

 

 

 

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