コミックマーケット71感想リスト

同人ソフト(ノベル系)は全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。

同人ソフト(ノベル系)はプレイ順(パッチ待ち作品を除き事前の期待順)です。
ただしおすすめ、期待作品は優先的に紹介しているので日付(感想アップ日)と並び順が前後することはあります。
それ以外はサークル名順です。

同人ソフトのプレイ時間で中編というのは六時間〜十五・六時間くらいを指しています。
長編はそれ以上のものです。(1/28の感想から六時間を超える作品でも具体的な時間を書くようにしました)

女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。

値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。

作品名が太字になっているものは、良いか悪いかは別として非常に個性的な作品です。
大嫌いか大好きか、二つに一つ。当たるも八卦当たらぬも八卦。
そんな感じでプレイしてみるのもいいかもしれません。
このリストでの太字作品はByeApple TReeです。

 

同人ソフト
まとめ  完成版  体験版・続き物  番外編・その他

同人誌
漫画  小説

 

冬コミ購入同人ソフトを終えてのまとめ・雑感

特におすすめ
ですろり 第一章〜チカラ〜/機械式少女

おすすめ同人ソフト
完成版
メルクリウスの青い砂/Studio F#

おすすめ続き物
trade▼off 春乃編/The Dungeon In Yarn

新規期待の同人ソフト
ひまわり -体験版-/ぶらんくのーと
ABYSS −殺人クラブ− 〜WEB体験版〜ver 1.81/Festival

その他おすすめ同人ソフト

ひぐらしのなく頃に礼/07th Expansion

おすすめ以外で面白かった同人ソフト完成版
ひとよの/クラゲノボーン
Cypress Vine/Fake Star
きのこまち/TABLET
夢剣-Complete-/因果堂Type-I.G.
文弱なるあなたに贈る創世譚/黛研究所
死神達の四重奏/ヒムガシズ
Be alive/妹れっぐぅおーまー
禽ノ哭ク刻/猫丸堂
人形城の箒神・陰/活動漫画屋

期待の同人ソフト以外で完成が楽しみな体験版

永環〜結命〜/D.O.R
彼岸の此岸 体験版ロングバージョン/nuko
LUCKY STAR Pilot Ver/Psychedelic Artist[s]

他に完成版では「Bye」「とつげき☆らぶはーと」「Plumage Cafe Remastered」「収穫の十二月」「贈与の二月」「聖スミス学園帰宅部戦記
部分的に完結しているものでは「
夕焼け戦線ギカダイザー」「彼方のトケイ−ココロノアダハココロ−」「Mystic
体験版では「
契剣」「迷子の時間」「My iMMortal」「灰瞳に機す」今回体験版ではないようですが「狗張子
女性向完成版では「
橘台風」「冬という名のビストロ
体験版では「
誘蛾灯」「夏恋」が良かったです。

絵では「
きのこまち」「文弱なるあなたに贈る創世譚」「契剣

今回音楽が印象に残る作品はあまりありませんでした。
あえて挙げるならば「
冬という名のビストロ」「ぼくたちのなつやすみ
それと話が印象的なことによるところが大きいですが「
ですろり」ですね。

ムービーも目を見張るような凝ったものはありませんでしたが、
橘台風」EDムービーの遊び心は面白かったです。

歌は夏のように飛び抜けたものこそありませんでしたが、
Cypress Vine」の主題歌「Inside my shell」
きのこまち」のOP「ドキドキノコイ」
とつげき☆らぶはーと」のOP「恋のパズル」
メルクリウスの青い砂」のOP「Far From Eden」とED「JUNO」
最後のサンタクロース」のED「願い 〜L'esperance〜」
人形城の箒神・陰」のED「虹色セレナーデ」
オモイデあ〜かいぶ」のOP「Please!」などお気に入りは多いです。

夏コミで完成版が良かったと書きましたが、
今回も同様かそれ以上に良い作品が多かったです。
また一ルートや第一章が完結した作品も粒揃い。
反面体験版はやや寂しかったように思います。
とはいえ、楽しませていただきました。制作されたサークル様方に感謝。
(4/16)

 

(同人ソフト完成版)

ひとよの/クラゲノボーン(100円)

中学一年の頃仲良くしていた主人公達六人組は二年のクラス分けでバラバラになってしまった。
それでも休み時間などには集まって、楽しく馬鹿なことをやっていた。
そんな折、主人公は別のクラスになった女友達と親しくしているという女の子に会い、つい見惚れてしまった。


選択肢なし、恋愛(未満かも)、二時間と少しで読み終えました。体験版感想は
こちら
システムは多機能というわけではないですが一本道ですし不足なかったです。

絵は、シリアスなシーンの一枚絵がどれも綺麗。
反面立ち絵は適当感漂うものがいくつか見受けられます。

恋愛方面は中学生のためかあまり描写がなく、むしろ触れ合いとか繋がりとかが中心。
またそれほど長い話でもないため大きな障害もなく、
ラストには若干の物足りなさが感じられましたがすんなりまとめられていました。
序盤〜中盤は微笑ましさに色々なスパイスが利いた感じでかなり良かったと思います。
それにしてもやっぱり日夜が可憐でした。こんな娘に「だ〜れだ?」されてみたい…

匂わせる程度で語られていない部分がたくさんあるので別の女の子との話も読んでみたいですし、
それ以上に作中の殆どではまだぎこちない関係だったので、日夜とのこれからの話を読んでみたいです。
(1/4)

 

夢見る銀貨(18禁)/studio WALK(1200円)

十年ぶりに三人の幼馴染の女の子と再会した主人公。
しかし主人公はそのころの記憶を失っていた。
それでも、彼女達は主人公になにかと世話を焼くのだった。


ルート分岐時のみ選択肢あり、ファンタジー、五時間ほどで読み終わりました。
システム面では文字を消すと必ずメニューが出てきてしまって、
画像全体を見ることができないのがやや気になりました。

絵は
体験版感想にも書いたように、違和感があるものもありましたが、
ラストシーンの一枚絵はどれも良いものでした。

話は、文章・展開ともさくさく進み、
前半ではそれがテンポの良さになっていましたが、
後半では逆に印象不足に感じられました。
ただヒロインの沙音が主人公の自業自得とはいえストーカーすれすれで怖かったです。

良くも悪くもストレスなく読める作品だったと思います。
(1/5)

 

Cypress Vine(18禁)/Fake Star(1000円)

ふと気が付くと洋館の前で雨に濡れていた御形将護、彼にはそれまでの記憶がなかった。
洋館の中から姿を現した中性的で腰から羽が生えた女性に
「依頼主」の所まで案内すると言われついていった先には、記憶のない少女がいた。


選択肢あり、二〜三時間で読み終わりました。
スタイリッシュ天むすビジュアルノベルとのこと。確かに天むすのシーンは楽しかったですけれど…
システムはすごく不便というわけではありませんが、
既読/未読で表示速度を変えることができたらもっと良かったと思います。
また、プレイできなくなるものではありませんが、ちょこちょことおかしな動作をする箇所が見受けられます。
それに演出が飛ばせない箇所がいくつかあり、初見はともかく二回目以降に読むときは少々面倒です。

話はずっと横たわっていた得体の知れない世界観が魅力でしたが、
最後にどばーっと種明かしがあって急にまとめすぎな所と、
それで得体の知れなさがかちっと押し込められてしまった感がある所が気になります。

しかし、そうなる直前のシーンやトゥルーエンド後のタイトル画面には見入ってしまいました。
「直前のシーン」では絵的な演出とそれまでの展開を受けてのやりとりに胸が締め付けられ、
エンド後タイトル画面は文章でのやりとりこそないですがその絵だけでとても雄弁に感じられました。

とはいえ全て終わっても謎や物足りなさが残ります。
追加シナリオを無料ダウンロード配布するとのことなので、そちらを楽しみにしています。
(1/7)

 

きのこまち(18禁)/TABLET(2000円)

きのこが御神体とされいたる所にきのこが生えている町に住む主人公。
三年間付き合っている彼女とようやく事に及ぼうとするが、
主人公の下半身を見た彼女はひどく脅え、初体験は未遂に終わってしまったのだった。


選択肢なし、きのこでエッチなドタバタ物語、五〜六時間で読み終わりました。
TABLETさん久々の新作。
ケースに帯がついていて、奈須きのこさんの推薦文付きです。

主人公含めフルボイスなのですが、特にバックグラウンドボイスが凝っています。
教室のガヤガヤした所やテレビの音声、正規の台詞にない独り言など、
耳を澄ませばおもしろおかしいボイスが垂れ流されている場面が随所にみられます。
それにおまけにある「Kinoko Novel」も変。
「エノキのように白い」とか「フクロキノコの傘のような柔らかい感触」とか「フタゴダケを押し合わせたような」など
本編にあるエロシーンを華麗なキノコ比喩オンパレードの朗読で送ります。

絵はそれが購入動機の大部分だっただけあって良かったです。
やっぱり私、ぎん太さんの絵好きです。
それから背景にはあたりまえのようにきのこがたくさん生えています。

話は、作中でことあるごとに「彼女と一つになりたい」という選択が出てきて、
それを選ぶと即グッドエンドルートへ分岐します。
よっていかに据え膳食わないかがストーリーを進める鍵。
それでもエッチなことは色々とできます。
基本的にずっとラブラブでドタバタなので肩肘張らずに楽しめました。
(1/15)

 

僕の巫女姉さま(18禁)/Stray Moon(1000円)

妖怪と戦う「Mico」と呼ばれる組織でナンバーワンのひかり。
実力は飛びぬけているものの傍若無人な彼女の助手を務める竜太は、
振り回されてばかりの日々を送っていた。


分岐に関わる選択肢はなし、カードバトル+アドベンチャー、文章部分は二時間ほどかかりました。
文章表示速度が細かく設定できるのは良いですが、
メニュー画面やバックログから右クリックで戻れなかったり、
起動直後のサークルロゴ表示時間が結構長くて飛ばせなかったりするのが面倒です。

また、カードバトルのほうでもわかりやすさを優先したせいで快適さが犠牲になっているように思います。
いちいちコマンド選択(進む、召喚、逃げる等)してからカードを選ぶのではなく、
カードを選んでから出来る行動を表示させたほうがいいと思います。
一つの用途にしか使わない種類のカードもあるわけですし。
それから、コストや特殊能力の概念がないので弱い召喚カードの使い道が全くないのも気になる所です。

絵は前作「
不機嫌な従妹」のほうが良かったかなと思いますがそれでも綺麗です。
ただ小夜ちゃんとのHシーンがないのがとても残念。

話は妖怪等と闘うエロゲーにお約束の展開が三回あって、その後ラスボスの話になります。
驚くような展開もなかったので、やや印象不足でした。
(1/19)

 

夢剣-Complete-/因果堂Type-I.G.(1000円)

「夢剣」とそのサイドストーリー三本とサウンドトラックが収録されています。
以前から気になっていた作品なのですが、
当時学生だった身としては本編二千円はなかなかに厳しい値段設定でした。
で、一回購入機会を失うとそのままずるずると。今回のCompleteは良いきっかけでした。


「夢剣」

夢を自覚し夢を自在に操ることができる玖々乱夢人。
しかし彼の夢には、唯一干渉できない女性、ティリクがいた。
夢の中では彼女と語らいながら、起きている時間は幼馴染や親友と日々を送っていたが、そこに非日常が忍び寄っていた。


選択肢あり、異能力バトル、長編。
システム面で気になる所は「
THE MAN CALLED CRIMSON - Episode I -」とその体験版に書いたことと同様です。
テキストは「THE MAN CALLED CRIMSON - Episode I -」よりも個性的と聞いていたのですが、それほどとも感じませんでした。

話は、全体を通じて美学とでも言うべき格好良さがありました。

ただ四ルート+追加シナリオの中で基シナリオだけ浮いている気がします。
他のシナリオでメインとなっている登場人物と比べ、
基の押しの弱さやパートナーである瑠亞の存在からか主人公との繋がりが薄く、
このシナリオだけ別の作品のような印象を受けました。

それ以外のシナリオでは明日や賢堂、風美、ティリクと主人公との関係が、
それぞれ違った形で、でもどれもとても深く、とてもふさわしい形で描かれていました。
中でも特に風美との歪んだ絆が良かったです。

一人ではなく共に先を切り開いていく様が、無様な姿や弱音さえ含めて格好良い作品です。
(1/20)

「夢剣サイドストーリー1〜3」

「夢剣」のメインキャラクターからサブキャラクターにまでスポットを当てたサイドストーリー。
シリアスからほのぼの、はっちゃけたシナリオまであります。
また「THE MAN CALLED CRIMSON」との繋がりを匂わす場面もいくつか。
システムは本編と同様です。

「夢剣サイドストーリー-The Hunt of Rabbit-」はサブキャラクターの美鶴がメインの話。
選択肢一個だけ、一時間と少しで読み終わりました。
街中で叫んだり押し倒したりするはっちゃけた話です。楽しく読めました。
主人公の夢人があそこまで(外見が)格好いいとはちょっと意外。

「夢剣サイドストーリー2-Triangle Christmas Chrityous-」は夢人と明日、風美、ティリクの四角関係を描いた話。
選択肢あり、二時間ほどで読み終わりました。ちょっとコンプリートするまで迷ってしまいました。
本編では飄々としていたティリクさんが貧乳ダメキャラになっているのが哀愁と笑いを誘います。

「夢剣サイドストーリー3-The Last,But Never End-」には賢堂、基などがメインとなった話が数本。
選択肢なし、シリアスありほのぼのありどたばたあり。一時間と少しで読み終わりました。
賢堂シナリオの一枚絵が非常にバカバカしくてよろしいです。
最後の話を読み終えたあとには、タイトルにNever Endとありますが、
それでもああ、夢剣が終わってしまったんだなぁと感慨が。
続きは「THE MAN CALLED CRIMSON」で、ということでEpisodeUを楽しみにしています。
(1/21)

 

▽繰り返しの世界▽/The sense of sight(200円)

テスト勉強の途中にふと眠ってしまった少女。
その夢の中に出てきた人物から、終末が近づいていると警告される。


選択肢なし、環境破壊への警鐘。十五分ほどで読み終わりました。
システム面では一通り揃っています。
立ち絵は無しで背景は黒一色のみ。
音楽が場面場面に合っていて良い曲ばかりでしたが、
ノベルゲームでオブラートに包まずこういう問題提起話がされると、
どうしても説教臭く感じてしまいます。
(1/23)

 

プレ狗張子/サカナ・ノベル(200円)

大人数で待ち伏せをする銃を携えたヤクザ達。そのターゲットは幼い少女だった。

と、いうのが今回のストーリーなのですが、
連作ショート作品とのことで体験版ではなくこれだけで完結しています。

選択肢なし、バイオレンス伝奇、三十分ほどで読み終わりました。
右クリックメニューやタイトル画面、おまけモードなどのデザイン、
作中の動的演出などがかなり凝っています。それに犬子も可愛い。
ただ、演出のせいでスキップが遅いのは気になるところ。
音楽ではメインテーマがなかなか印象に残る曲です。

前説にこのプレ版は「犬子がヤクザに色々な物をぶち込まれ、体液でどろどろになる」話と書かれていて、
騙しに違いないと思いながらもイケナイ想像をしていたのですが、
実際に読んだらその方面では完全な騙しというわけではなかったのが逆にもどかしいというかなんというか。
体液ドロドロの立ち絵エロいけどエロは無しです。

話はどうも一方的にやりたいほうだいしているだけといった印象。
ギリギリの闘いの緊迫感があるわけでもありませんし、暴虐の限りとまでもいかず、
虐げられる側の背景があまり描かれていないので無力感とか絶望の類も感じられませんでした。
語り手と犬子の関係も一番最初ではなく何話か後で
読み手が犬子のイメージを確立してからのほうが効果的な話だと思いました。
いや、すでに
魔法少女サカナやオマケノベルには犬子出てますけれども。

ただ、このプレ版の演出、絵、音楽を見た後に第一巻のあらすじを読むとなんだかわくわくしてきました。
はやく第一巻を読んでみたいです。
(1/24)

 

Bye/トラウムブルグ7番地(無料)

三年前に古館家に引き取られた麗奈、半年前に引き取られた総人。
二人は打ち解け、彼らなりに兄妹としての関係を築いていた。
そこへ、総人より一つ年上の杏が引き取られてくることになった。


選択肢なし、幸せとか過去の悲しみとか、生きることとか。
五章まであり四章まではそれぞれ杏、麗奈、瑠璃、瑞穂に焦点を当てていて、
最終章はみんなのシナリオといった構成になっています。
また、一章の続きが二章などという繋がりはなく、
全ての章が同じ時期でちょっと行動などが異なる…いわゆるパラレル設定というのでしょうか、となっています。
章の長さはは一時間半〜五時間近くとまちまち。全体では十三時間ほどで読み終わりました。

体験版の感想は
こちら
完成版では文章速度こそ変えられないものの、サークルロゴがスキップできたり、
眼鏡やイヤリングをちゃんと装着してくれたりしています。

絵は特に背景が綺麗。すごく描き込まれています。立ち絵や一枚絵も可愛い。
音楽はフリー素材ながらしっかりと場面に合った曲になっています。

話は、とにかく次々に問題が起こります。
過去の罪や恨み、病気、すれ違い…
登場人物は皆、痛みや悲しみを抱えているために、
私のようなお気楽な人間から見たらささいなことでわめいたり、塞ぎこんだりします。
でも痛みや悲しみを知っているため人にとても優しいです。

そんな、重くて暖かい話なのですが、伝わりきらなかったなという印象。
たしかに良いなと思った場面はあるのですが、
事の重大さ、深刻さに直面した登場人物達の感情と、
そのときの私の感情とはかなりの隔たりがありました。

とはいえ、絵のクオリティをとっても話のボリュームをとっても、
この作品が無料配布の上、フリーソフトとしてweb配布予定というのは太っ腹にもほどがあります。
シナリオも私にとっては上記のとおりですが、
好きになる人はどこまでも好きになりそうな話なので、
サークルサイトでの紹介文にわずかなりとも惹かれた方は
第一章だけでも読んでみてほしいと思います。
(1/28)

 

とつげき☆らぶはーと(18禁)/ねこのみかん(1500円?)

大学受験が終わり後は結果を待つだけ。
そんな時期、男二人女二人で仲良くしていた主人公達に変化が訪れる。
猫のような少女、それに勝気な少女とその妹。彼女達の想いに、主人公はどう応えるのか。


選択肢あり、純愛学園もの、五時間半ほどで読み終わりました。
システム面では文章が一ページに収まりきらずに
次のページへ続いてしまうことがたびたびあって気になりました。
また、誰のルートかがその日はじめに日付とともに普通の文章で表示
(「▲月△△日○○ルート」といった感じ)されます。
アイキャッチのキャラクターやセーブタイトルなどで
どのルートかがわかるようにされている作品はありがたいと思えるのですが、
それを本文中に入れてしまうのはちょっとあからさますぎに感じました。
絵は躍動感があって良かったですが、リアル猫顔は怖すぎ。

話は三ルートともまず第一章が主人公視点で進み、
第二章でヒロイン視点になり、第三章で主人公視点に戻ります。
ヒロイン視点は時間が巻き戻されて第一章の途中から始まるのですが、
最終日を除き主人公視点とさほど情報が変わらず、あまり意味がないように感じました。
ばっさり削ってヒロイン視点は最終日のみですぐ三章へ移ったほうが良かったように思います。

前半は動きの大きい絵も相まって楽しかったです。
後半はねね、悠子ともちょっとあっさりしすぎでした。
第三のヒロインである霞ルートが一番良かった、というとパッケージを飾った二人の立場がないでしょうか。
いやでも健気であわあわしてて危うい霞ちゃんはとても可愛かったです。
(1/31)

 

Plumage Cafe Remastered/べろシティ(500円)

ある寂れた観光地に存在する喫茶店「Plumage Cafe」
とても暑い夏の日。その日に訪れた人々は皆、いろいろな問題を抱えていて…


選択肢なし、喫茶店を舞台にした連作。
三話までの感想は
こちら。五話までの感想はこちら
第六話も一時間ほどで読み終わりました。
システム面は変更無し。

第六話はPlumage Cafe誕生秘話。
私は全六話の中でこれが一番好きですね。
特に喫茶店を始めようと告げられたときの小町さん(ウエイトレス)の反応が
こっちまで嬉しくなってしまうようで良かったです。

余談ですが作中で小町さんが年末にある名馬の引退レースを見に行きます。
ある名馬とは?プリキュアやルーラの呪文があるのですから多分実在馬でしょう。
普通に考えたらディープインパクトなのですが(以前のバージョンのReadmeにそれ関連のネタあり)
日程的により年末に近いシンボリクリスエス(12月28日。ディープインパクトは24日)という説も捨てがたい所。
穴でタップダンスシチー(25日)でしょうか。
それを言ったら一番年末に近いのは有馬記念ではなく東京大賞典なのですが(主に29日)
このレースが引退レースの名馬って意外と少ないんですよね。
最近ではトーホウエンペラーやマルブツセカイオーなどがそうですが、
事前に引退レースだと発表されていた馬というとちょっと思い浮かびませんでした。
はい、興味ない方置いてけぼりの余談でした。
(2/1)

 

緑の森童話〜アイネと風車〜/Grunwald(500円)

風車守の家系に生まれたアイネは将来父の跡を継ぐことを夢見る少女。
毎日の朝には父の手伝いをして、友達の少年パウルと遊ぶ日々を送っていた。


選択肢なし、オランダが舞台の少年少女成長物語、三十分足らずで読み終わりました。
音楽はフリー素材使用なのですが、
普段日本が舞台の学園ものなどでよく聞く曲のせいか、
ちょっと合ってないなと感じる場面がいくつかありました。
絵は柔らかい感じで合っていると思います。

話はまさに童話といった感じの王道な展開で、
安心して読めるのですが物足りなさも感じました。
それにすぐ終わってしまいましたし。
私としては一番の見所は母親。
特にアルバム中段右から二番目のCGが出るシーンが可愛すぎです。
(2/3)

 

うぃっち☆くえすと〜魔女の追試験〜/Entis soft(800円)

エミッタは魔法の成績は良いものの寝坊癖が祟って追試験を受けることになる。
その内容は、地下迷宮に入り奥からアイテムを取ってくるというものだった。


選択肢は操作説明を受けるか否かだけ。
ファンタジー、ダンジョン探索、ブロック崩し、シューティング、百合。
ノベルパートは一時間足らずで読み終わりました。
体験版の感想は
こちら

ダンジョン探索パートはオートでマッピングされていて、
右クリックでマップが見られるのですが、それでもたびたび見るのは結構な手間です。
シレンやトルネコみたいに通常画面に半透明なマップを重ねて表示できたらもっと便利だと思いました。
また、ダンジョン探索パートでは通常画面にメニューアイコンがあって直接セーブ画面に行けるのに、
ノベルパートでは右クリックかメニューボタンを押してメニューを呼び出さないとセーブなどが出来ません。
アクションパートについては…ブロック崩しならまだしもシューティングはダメダメでした(私の腕が)

ちょっと気になったことで、ブロック崩しで玉がブロックに当たると
攻撃弾が自分の板に向けて発射されるステージがあります。
要するにブロック崩し+弾幕(というほど多くはないですが)避けですね。
おお、こういうのがあるのかと新鮮に感じたのですが、
他に同じようなシステムのゲームってあったりするのでしょうか?

話は体験版をプレイして予想していたよりずいぶん短かったです。
追試験という枠を大きく外れることなく終わりました
ノベルものとしてだけみるとちょっと物足りなさが残ります。
でも、他にいろいろ詰め込まれていて、とても華やかな作品です。
(2/4)

 

橘台風(BL18禁)/FUSYRO(1500円)

橘諒は金とも恋ともすぐ縁が切れてしまう大学生。
このまま待っているだけではだめだと親友が毎年夏に手伝っている海の家へ
アルバイトとして連れて行ってもらうことになった。


選択肢あり、夏の海でリゾートバイト、六時間と少しで読み終わりました。
画面効果のせいでちょっともっさりしたところはあるもののシステムは問題なし。
途中に注文取りのミニゲームがあるのですが、
はじめのうちはお客の注文を十四回まで間違えられます。気の長い客もいたものだ…

絵は奥迫さんの流し目が色気あって良いです。
話は主人公が子供っぽい本音と行動を垂れ流し続けています。
でも愛すべき馬鹿といった感じで憎めませんでした。
そんな主人公と庸司との友情がいい感じ。

エンディングムービーは遊び心があって面白かったですし、
まさに夏といった感じの作品でした。
(2/5)

 

冬という名のビストロ(BL18禁)/FUSYRO(2000円)

美大で助教授をしている主人公はある雪の日に偶然ビストロ・イヴェールという店を見つける。
ビストロとはフランスの定食屋、イヴェールは冬。
それ以来、その店は主人公にとってかけがえのない場所となった。


選択肢あり、洋食屋、恋愛。五時間半ほどで読み終わりました。
マウスホイールからバックログを辿れないのがやや面倒です。
他に現時点ではゲームが出来なくなるものではないですがいくつか不具合あり。

話は主人公が三十台後半にしてとにかく幼稚。
煮え切らないくせに暴走するわ生活無能者だわ人付き合い苦手だわ。
恋愛対象の二人も難儀な人に関心を持ってしまったものです。母性本能とやらでしょうか。
そんな感じで主人公がどんなに苦悩していても自業自得なのですが、
舞台が夏なのに冬を感じさせる音楽をバックに重苦しい雰囲気が貫かれていて、
その雰囲気に浸ることができた作品でした。
(2/6)

 

雪の彼方に(18禁)/Liberte(500円)

山奥に巫女とそれを守る不老不死の守り人がいる村があった。
次代へ巫女と守り人を継承する儀式の最中に鬼が現れ、巫女は殺されてしまう。
残された守り人は、巫女の生まれ変わりを求めて旅に出ることとなった。


選択肢なし、和風伝奇、恋愛、一時間と少しで読み終わりました。
絵はT・M・G Factoryさんの「
T・M・G 〜うたかたの星空月夜」や「HAKOBUNE」などと同じ方。
好みの絵柄で可愛いです。

話は過去の山奥の村での出来事と現代?の二部構成になっています。
といっても山奥の村でも巫女さんが眼鏡っ娘なので
二つの時代間にどれだけ開きがあるのかはよくわかりません。
もしかしたら全く違うファンタジー世界の話かも。

文章も展開もちぐはぐに感じました。
広げた風呂敷はとても現代?編の三十分で収めきれるものではなくて、
自然、説明不足だったり強引なところが多くなってしまっています。
眼鏡っ娘でないもう一人の巫女、志筑の設定などは、
もっと突っ込んで描けば面白くなりそうだったのですが残念です。
(2/9)

 

近距離恋愛/儚幻(無料)

六年ぶりに故郷へ帰ってきた主人公。
かつての幼馴染はローカルラジオ局のDJをしていて…


選択肢なし、恋愛、二十分で読み終わりました。
シナリオは
Bye(トラウムブルグ7番地さん)と同じ方が書かれています。
心情なども描かれてはいますが、シチュエーション優先といった印象。
生放送中にそんなことしちゃまずいだろうと思ってしまうのは野暮なことなのでしょうか。
フリー素材ながら音楽の使い方が良かったと思いました。
(2/10)

 

めがきす/SOS(500円)

密かに好感を持っていたクラスメイトから気持ちワルいと言われた主人公。
その愚痴を友人達に振りまきつつ、ゴールデンウィークが始まった


とりあえず基本として突っ込んでおきます。登場人物の名前が銀行名だ!

分岐どころか文章さえ変化しない選択肢が一つだけ。恋愛、眼鏡。
三十分ほどで読み終わりました。
LiveMaker使用なのですがカスタマイズされていて
メニューを開かなくてもセーブなどができるのが良いです。

話は妄想激しいダメ人間の主人公と快活な眼鏡っ娘の恋愛に的が絞られていて、
それだけに集中して読むことができました。
ただ、アオリの「突き抜けろ青い春!」というほどには
突き抜けていなかったなという印象です。
(2/11)

 

アスプロマヴロ/森ノ月(600円)

空にはアスプロマヴロという世界が存在していた。
そこには、喜びなど白い想いを喰らって生きるアスプロと、
憎しみなど黒い想いを喰らって生きるマヴロという二種類の人々が生活していた。
彼らは二つに別れ、決して交わることがなかったが…


選択肢なし、ファンタジー、一時間ほどで読み終わりました。
破滅を導くという運命を背負ったマヴロの少年、エピロシスをメインに五章構成となっています。
随所に挿入されるムービーが物語の雰囲気作りに貢献していました。
また、立ち絵の中では狂気を表現したものがよかったと思います。

話はそんな退廃的な雰囲気が感じられましたが、
それ以上に訴えてくるようなものはなく、淡々と読めてしまいました。
(2/12)

 

Qualia + Service patch Second edition(BL18禁)/Ware-Suika(1800円)

帰省中、教え子から「遊びに来て下さい」というメールが届いた。
同じく帰省中の教え子の実家はそれほど遠くない場所にあったため、寄っていくことにした。
しかし、そのために主人公は事件に巻き込まれることとなった。


選択肢あり、恋愛対象は三人。和風伝奇、六時間半ほどで読み終わりました。
前から気にはなっていた作品なのですが、
私としては1500円なら気軽に買えますが1800円となるとちょっと二の足を踏んでしまいます。
たった300円差なんですけどね。懐具合よりも印象の問題で。

システム面では、途中からロードではなく「はじめから」を選ばないと、
新しいルートへ入れないつくりになっています。
そんな繰り返し前提なのにスキップが遅かったり、
バッドエンドでさえスタッフロールが流れて飛ばせないのは面倒。
普通に読み進む分には不足ないシステムです。

CGモードがシーン回想とフローチャートを兼ねています。
でもシーン回想はそのCGが出ている場面しか回想できなくて中途半端。
フローチャートは選択肢もそれほど多くなく、
分岐条件も単純な作品なので私には必要ありませんでしたが(こういうゲームに慣れてるだけかも)
邪魔になるものではないのであったほうがいいと思いました。
絵は綺麗。周囲の明るさが変わると立ち絵の色合いも変化するのが細かいと思いました。

話は主人公が教師なのに分をわきまえない言動ばかりなのにイライラしました。
なんでこんな男に三人も惹かれるかなぁ。
それに恋愛描写が唐突。
一本道ならともかく複数ルートある作品で
いきなり○○のことが好きだと言われても信用なりません。

でも、テキストは読みやすかったですし、
和風で田舎で伝奇な舞台設定、写真を強めに加工したモノトーンの背景などのせいか、
読んでいて妙に懐かしさを感じる作品でした。
(2/15)

 

deep-sea fishes in gloom/言ノ葉迷宮(100円)

発注元の責任者、木崎さんからの招待で年末に彼の別荘へ行くことになった主人公とその上司。
そこには木崎さんの娘が二人と別荘の管理人がいた。
遅れて到着した木崎さんは娘へのプレゼントを携えていたが、
そのうち片方が何者かによって盗まれてしまう。


選択肢あり、解明エンド二つ、未解明エンド二つ。
推理、一周は三十分ほどで読み終わりました。
初期段階ではセーブなどの機能が使えず、
最後まで到達するとそのエンディングに応じて色々な機能が使えるようになる仕様。
中でも「
Reason of Detective」にもあった「黄色いモノ」が表示されるようになったときには思わずニヤリとしてしまいました。

難易度は作者さんも自サイトで書かれている通り、人によってバラつきがありそうです。
わかってしまえばとても基本的なことが鍵なのですが、
私などは数日悩み、その後眠っている最中にふとひらめいて解決しました。
また、もう一つの解明エンドもごく単純なことなのですがかなり試行錯誤してしまいました。
余談ですが殆どの選択肢に空気読んでないものが忍ばせてあって、
そればかり選んでいくと主人公がどうしようもないダメ人間に思えてきて面白かったです。
言ノ葉迷宮さんらしい、シンプルながらひねった作品でした。
(2/16)

 

ツンデレをおとす100の法則(仮)/そらのなまえ(500円)

河北楓は高校二年生。素敵な恋がしたいと願っているものの、告白されても振ってばかり。
それは理想の高さや負けん気の強さだけが原因ではなく…
幼馴染の秀太のことなんてぜーんぜん好きじゃないんだからね!


選択肢あり、バッドエンドを除けば一本道。
恋愛、一時間足らずで読み終わりました。
システム面ではおまけシナリオでバックログが読めないのが気になる程度です。
絵はなかなか可愛い。

話はそれまでの日々やそれからの日々などはまるまるカットされていて、
ある日の放課後に素直じゃない幼馴染と恋人になるまでの行動を
数回の選択肢から選んでいきます。間違えると即終了。

その各バッドエンド後に何処が悪かったのかという楓さんのお説教があるのですが、
むしろこれがメインなんじゃないかという気がします。
素直になれない乙女心全開で責任をこっちに押し付けてくる楓が可愛い。

「ツンデレをおとす」ことだけに特化していて、なかなか個性的な構成の作品でした。
(2/17)

 

Apple TRee/Jane Doe(300円)

クリスマスを目前に控え浮ついた人々を尻目に、
普通になれない高校三年生の彼らは日々を生きていた。
そんな中、ある計画が着々と進行していた。


選択肢なし、多感な年頃で鬱になったり達観したり、二時間足らずで読み終わりました。
友達と他愛もないおしゃべりをしたり、恋人とクリスマスを過ごしたり、
将来大人になってただ社会の歯車として働く、
そんなことをしたくない、そんなことできない、なにか合わない、
そういう少年少女たちの数日間が、頻繁に語り手を変えながら綴られていきます。

一人を除いて皆いっぱいいっぱいで、
ほとんど自分のことしか考えていない思考がずーっと続いているので
読んでいてとても疲れました。
それから、ラストは収束することなく突然ぶつりと途切れて終わります。
読む人を選びそうな、とても歪な作品でした。
(2/19)

 

雨の端で version.C71/六角堂(300円)

高校生活の初日に遅刻した南條志保、勉強ができて委員長ながらアグレッシブな秋海棠春。
さらに男友達を加えてごく普通の、それでも楽しい日々。
それはずっと、少なくとも高校の三年間は変わらないものだと思っていた。


選択肢あり、南條志保ルートのみですが、追加シナリオの可能性もあるとか。
横浜雨系サウンドノベルとのこと。恋愛。四時間半ほどで読み終わりました。

選択肢が出たときに、セーブやバックログを読むことができないのが厳しいです。
山場に一回くらいなら演出としてありだと思いますが、
全部がそうだと頻繁にセーブしてしまうので話に入り込めません。
後半は選択肢がないのに、いつあるのかビクビクしながらこまめにセーブしていました。

前半は楽しい学園生活。パロディ多め。
ところどころ脈略なく話が切り替わってしまう箇所があるのが気になります。
また前半だけに限りませんが唐突に語り手が変わってしまうことがあるのにも戸惑いました。
それにどうにも主人公が受身でうじうじしていてイライラ。
でも、文化祭や修学旅行などでいつもと違った雰囲気に乗せられて
いつもと違った甘ったるい言動をしてしまう場面が目を覆いたくなるくらい微笑ましくて良かったです。

後半は主人公のうじうじ加減がパワーアップ。
ああもうコイツどうしてくれようかと思いっぱなしなのですが、
それでも前半よりずっと惹き込まれる展開です。
変えようと思えばなんとか変えられないほどではない現実を変えようとしなかった末の話で、
それをわかりつつも目を背けている様が痛々しかったです。

システムや部分部分の文章で気になるところが多く、
集中できなくてもったいないところはあるものの、良い話でした。
(2/20)

 

文弱なるあなたに贈る創世譚/黛研究所(100円)

三条琴葉は両親を失い伯父夫婦の家で肩身の狭い思いをしていた。
学校でも誰とも関わらず孤独な毎日。
そんな彼は周囲の人間を登場人物とした小説を書き始めた。


選択肢あり、おそらくスタッフロール有エンドは四つ。
EDリストもCGモードもないので間違っているかもしれませんが。
恋愛とか友情とかその他とか。三時間と少しで読み終わりました。

話は自分の書く小説の世界に囚われてしまった主人公、その行く末は、というもの。
なのですがその原因や結末、他にもいろいろとよくわからなかったことが多かったです。

しかしプレイしていてまず目を惹くのが一見大雑把っぽいのに、
細やかな表情変化や、躍動感ある仕草が描かれている絵。
立ち絵というのも憚られるほどいろいろな体勢、動作で人物が描かれているのですが、
それに輪郭線がなく、また背景とタッチが同じなので
まるで全編一枚絵で進んでいくような印象を覚えます。
文章もテンポが良くて多彩な絵の切り替えと良く合っていて、
登場人物たちとのやりとりに一喜一憂させられました。

説明不足に思える所はあるものの、それ以上に彼らと過ごす日々が心地よく、
そうでなくなってしまったときには悲しい作品です。
(2/21)

 

収穫の十二月/Talestune(?)
贈与の二月/Talestune(フリーソフト)

紺野征木は引っ越してきてすぐに町の守り神、しろと名家の一人娘、十和田雪に告白され、
それを両方とも受け入れ、二股がバレて二人に殺されかけた。
そんなある日、雪は征木に二人の子供がほしいと言われてしまう。


選択肢なし、恋愛、二時間と少しで読み終わりました。
システムは不足無し。
絵も立ち絵がやや小さい気はしますが、綺麗です。

話は大雑把に言えば三角関係ラブコメ、なのですが、
主人公がしろや雪に対したときだけ酷く傲慢でちょっと理解が及びませんでした。
なにかそんなふうになった原因があるようなことは仄めかされていましたが、
ともかくそのために肝心の山場などはあまり良く思えなかったです。
しかしサブキャラクターが相手ではそんなことはなく、
またサブキャラが面白い人たちばかりなので、
主人公が絡むシーンもそうでないシーンも楽しかったです。

追加シナリオ「贈与の二月」は選択肢なし、一時間足らずで読み終わりました。
本編の後、バレンタインを軸にサブキャラをメインにした話。
なのでしろや雪と主人公との関わりが殆どなく、全編にわたって楽しめました。
(2/22)

 

死狐様/花を吐く抄女(100円/フリーソフトとしてweb配布中)

長い年月を生き、死神となった狐の琉那。
しかし信仰心が薄くなった現代、衣食住のうち食と住に事欠く生活を送っていた。
特に食は大問題。そんな折、琉那は彼女のことが見える少女と出会った。


選択肢なし、死神と少女の問答のような世間話のような。
死神と少女にボイス有。一時間ほどで読み終わりました。
システムは読み進めるだけなので特に問題なし。
画面上部に背景とその縁取り的なイメージイラスト、
下部に文章という形式で進んでいきます。
サンプル画像はサークルサイト参照。
そんな構成と和風な音楽から、
銘打たれている「現代電脳紙芝居劇」という表現がぴったりに思えました。

告知版のあらすじと今回のあらすじを見てもわかるとおり、
死神の狐の名前が変わっているようです。
また、シリアスになりそうと書きましたが、
琉那の崇拝なんて腹の膨れないものより食べ物という主義や、
適当な神様っぷり、口調などで終始軽妙な感じで進みます。
それでも根っこの部分はシリアスで暗いもの。

お祭りの片隅で行われているお芝居のような、
浮かれながらも少し寂しい雰囲気を楽しめる作品でした。
(2/24)

 

死神達の四重奏/ヒムガシズ(300円)

主人公の高校に十年前の初恋の相手、四条霧絵が転校してきた。
だが、彼女は一日に一回は死ななければならない体になっていた。
主人公は彼女をなんとか元に戻そうとするが…


選択肢なし、現代ファンタジー。
いわゆる過激な表現や残酷な描写が少々あります。
二時間足らずで読み終わりました。

システム面では「タイトルに戻る」がなかったり、登校時の音楽がループ間隔短すぎたり、
エンディングだけやけに曲のボリュームが小さかったりする所が気になりました。

絵は霧絵のわたわたしている場面と、
初登場時に放心すると形容された場面の表情が良かったです。

話は霧絵を元に戻そうとするうちに過去の出来事が明らかになっていくというもの。
最後の最後、もっと救いようのないものになるかと想像していましたが、
そこまで酷くはありませんでした。ま、充分酷いかもしれませんが。
でも、そこに至るまでの過程、特に三日目以降は二転三転の後「明かされる真実!」といった感じで、
そういうことだったのかと納得できるものになっていました。

システム、演出面で気になるところを補って余りあるほどに、
二時間足らずの中にしっかりと物語が描かれている作品です。
(3/8)

 

Be alive(18禁)/妹れっぐぅおーまー(500円/フリーソフトとしてweb配布中)

期末テストが終わればクリスマス。
そんな時期、主人公は妹や友人達といつもと同じ、
だけどちょっとだけ賑やかになった日々を送っていた。


選択肢あり、恋愛など、ルートは三つ。六時間半ほどで読み終わりました。
システム面は問題なし。
絵はやや幼い感じ。それとは関係ありませんが主人公の男友達のビジュアル
(妙にオカマっぽかったり何故か背後に羽が浮いていたり)
にほとんど言及されないのが不思議です。
また、坂野 恵理ルートのラストシーンは
演出的に一枚絵が入った方がいいように思いました。

どの女の子に話しかけるか選択肢で決め、
その繰り返しでそれぞれのヒロインのルートへ入るという
オーソドックスな形式…なのですが、特徴的なのは分岐後。
あっさりとした話、甘々な話、恋愛そっちのけで重い話と、
ルートによってまったく長さや毛色が異なります。
良く言えば多彩。悪く言えばまとまりがない。
ですが個々のシナリオは良いものが多かったです。

あっさりとした話は物足りなさを感じたものの、
甘々な話は途中挿入されるヒロイン視点で語られる想いが
とてもいじらしくて微笑ましかったです。私はこの話が一番好き。
重い話はかなり長く、またいろいろなことが起こります。
多少鬼畜描写もあるので苦手な方は注意。
どんな内容なのかはここでは語りませんがぐいぐいと読ませられる、こちらも良い話でした。

ヒロインも皆可愛いです。ちなみに妹は「実の」
ですがお気に入りは榊原さん。照れている場面が可愛すぎます。

現在フリーソフトとして公開中。良い作品です。
(3/9)

 

聖スミス学園帰宅部戦記/NUS(500円)

高校二年の春、主人公は完璧超人の高浜 有と寮で同室になる。
しばらくして有は旧校舎について調査したいと言い出す。
怪しまれずに出入りするために旧校舎の視聴覚室を部室として、
聖スミス学園帰宅部が設立された。


選択肢あり、サークルサイトの作品紹介にあるとおりジャンル分けは難しいです。
あえていうなら恋愛要素強め。ルートは三つ。六時間と少しで読み終わりました。
話しているキャラの立ち絵が明るくなり、そうでない立ち絵は暗くなりますが、
その切り替えは瞬間なのでスキップ等も速くてごく普通に読んでいけました。
また合間合間に作品についてのQ&Aがアイキャッチとして挿入されていて、
登場人物達の回答が洒落ていて面白かったです。

話は同室になった有と三人の女の子で帰宅部を結成。
(といっても部活無所属の生徒は全員帰宅部なので部員総数は322人いますが)
旧校舎の謎を調査していくうちにまた新たな謎や事件が起こるというもの。

中盤までの話の膨らまし方が秀逸で、次々と興味を惹く謎が出てきてわくわくしましたが、
そこから先はいきなりすごく大きく膨れ上がってしまって、ちょっとついて行けませんでした。
しかしそんな中でもヒロインや有とのやりとりは良かったです。
また、膨らんだものも一応は最後にまとまります。

少々突飛ではありましたが、良い所も多い作品でした。
(3/16)

 

みかぜ + CrossWord/W183(500円)

二作品を収録。

「みかぜ」

ジャーナリスト見習いの主人公は
スキャンダルの聞き込み中に怪人に襲われる。
絶体絶命のそのとき、一人の少女が現れた。


選択肢なし、バトル、五十分ほどで読み終わりました。
仮面ライダーなどヒーローもの(闘うのはヒロインですが)の王道展開
…のダイジェスト版といった感じ。
敵との死闘も主人公との交流もかなりの部分がカットされてしまっています。
数少ない交流シーンはなかなか楽しかっただけに残念。


「CrossWord」

僕はお金が第一という思想を持っていた。しかし…


選択肢なし、五分ほどで読み終わりました。
一回のクリックで表示される文章がやや多すぎるように思います。

主人公の独白として過去と今が語られていきます。
どんな話かというと「ちょっといい話」でした。
(3/24)

 

世界で二人だけの夜に/Crescent(500円)

やり手の女社長の娘として生まれた主人公。
高校生としての生活をそれなりに楽しんでいたが…


選択肢なし、成長、友情、二時間足らずで読み終わりました。
表示速度変更ができません。
あと右クリックメニューで「セーブ」は「ロード」、「ロード」は「セーブ」になっています。
上部メニューバーのセーブロードは正しいですが。
絵もあまり上手いとは言えません

話は主人公の日常が変えられてしまう出来事があって、
それに対して主人公や友人はどうするかというもの。
主人公が基本的にひねくれものなためか境遇のためか、
それまでの日常が大切だったといわれてもイマイチ共感できず、
また解決に至るまでの大部分が主人公による思索なので、
勝手に悩んで勝手に解決されてしまったような印象を受けました。

でも、擬音や掛詞、同じ言葉の繰り返しなどを用いた文章表現は、
リズムがあってよかったと思います。
(3/29)

 

Snow Drop/signpost(無料)

良家のお嬢様である主人公は若くして亡くなった母親と同じ病気に侵されていた。
余命いくばくもない彼女には、想いをよせる幼馴染がいた。


選択肢なし、恋愛、三十分足らずで読み終わりました。
バックログへの切り替わりがかなり遅いのが難。
それから表示速度変更ができません。

去年のクリスマスに起こったある出来事を受けて、
今年のクリスマスを舞台に病魔のことを相手に告げようか迷う話。
印象に強く残るような話ではありませんでしたが、
ラストシーンはなかなか綺麗な終わり方だったと思いました。
(3/30)

 

花束を君に(BL)//.Slash(200円)

四月中に部員を五人にしなければ廃部になってしまうことに決まった二人きりの園芸部。
部長の日向葵は副部長の耕太とともに手を尽くし、
三人の勧誘に成功してなんとか廃部は免れたのだった。


選択肢あり、恋愛、ルートは四つ。
一ルート四十分前後で二時間半と少しで読み終わりました。
部員達の過去や悩みと向き合って、それを何とかしようとする話。

立ち絵と一枚絵で結構違いがあって同じ人物に思えない場面もいくつかありました。
また、一枚絵は良いものとそうでないものの差があるように感じます。
シナリオではそのルートの部員以外が、入部したということが全く語られていないのに
いきなり会話に参加してきたりすることがあるのにちょっと戸惑いました。

主人公は見た目も普段の言動も小動物っぽいのですが、
重要な場面ではかなり強引だったり自分勝手だったりします。
でも嫌な印象はなく、それだけ本気なんだなと好感が持てました。
それにどのルートも短いなかで日常、すれ違い、苦悩、解決それぞれをきっちり描いていて、
しっかりとまとめられている作品でした。
(4/2)

 

メルクリウスの青い砂/Studio F#(2000円)

おすすめ
(4/9)

 

禽ノ哭ク刻(18禁)/猫丸堂(2000円)

大獄事件から四年後、高岡市に正体不明の存在、ジャバウォックが現れる。
若手の邪狩り、御厨 雪はそれまでのほほんと過ごしていたが、
ジャバウォックとそれを巡る人々に関わっていくことになる。


選択肢あり、伝奇、SLG。ルートは三つとバッドルート、隠しルートが一つずつ。
三つのルート分岐後はそれぞれ四時間ほど、他二つは一〜二時間ほど、
共通部分と併せて二十時間ほどで読み終わりました。

システム面ではスキップが遅いこと、バックログ量が少ないこと、
画像表示モードからワンクリックでは通常画面に戻れないこと、
シーンスキップONにしているとシーンスキップしないを選んでも
少し場面が飛ばされることが気になりました。誤字脱字も多め。
でもシーンスキップがあるのは二周目以降ありがたかったです。

SLGパートは回避をおろそかにしていたら
クリティカル一発でゲームオーバーの憂き目に何回か遭ってしまいました。

話は、他人を真剣に気にかけることがなかった雪が変わっていく過程が、
ジャバウォックが現れたことで引き起こされる事件と平行して描かれています。
基本のほほんとした雪ですが後半はそれに真剣さが加わってより好ましく思えました。

それからゲーム序〜中盤にも一定の間隔でHシーンが出てくる配慮が良いです。
でもキツネさん連続はちょっと飽きました。

キャラクターでは御月がヘタレでお気に入り。
こういう凛とした黒髪長髪ヒロインは最初主人公より強いことが多いですが、
最初から最後まで主人公のほうが強いのが微笑ましいです。

どのルートも楽しめましたが特に隠しルートの
寂しさや切なさを抱えつつも進んでいくラストが良かったです。
(4/11)

 

ぼくたちのなつやすみ/羽っ鳥もさく共和国(500円)

初めて祖父の住む田舎を訪れた僕。
退屈で始めた冒険中、出会った少女との一日だけの思い出。
そして交わされた約束。しかしそれは果たされることなく、僕は大人になってしまった。


選択肢なし、ジュベナイル、夏の思い出。三十分ほどの作品。
全編フラッシュ、クリック無しで絵、文章、それに音楽が流れる「聴く絵本」とのこと。
音楽はアレンジもありますしオリジナル曲もあります。

文章が背景の色と被って読みにくかったり、
すぐ消えてしまって追いきれなかったりする箇所があるのが少し気になりました。
また話そのものはごく普通で、驚くような展開や惹き込まれるようなものはありませんでした。

けれど、「夏語り」(AIR:夏影アレンジ)〜「かぜ」(ひぐらしのなく頃に解:Thanksアレンジ)
それに「天の川」(オリジナル)の花火シーンは音楽と映像が合わさって良かったと思いました。
(4/12)

 

最後のサンタクロース/羽っ鳥もさく共和国(1000円)

雪に覆われた町で一人暮らす叔父を迎えに両親とともに訪れた幼い兄妹。
二人は町外れにそびえる古城に興味を示し、探検に赴く。
そこにはかつて城を訪れた青年のサンタクロースとの再開を待つ女性がいた。


選択肢なし、サンタクロース、過去の約束、五十分ほどの作品。
全編フラッシュ、クリック無しで絵、文章、それに音楽が流れる「聴く絵本」とのこと。
音楽は基本的にオリジナル曲でクラシックや賛美歌のアレンジもあり。

前作「ぼくたちのなつやすみ」よりも凝っていますが、
それでも話だけ読めば可もなく不可もなくといったところ。

ただ冒頭で流れる歌は冷たく張り詰めた印象で、
古城とそこでの出来事を想起させて緊迫感がありましたし、
エンディングで流れる歌の伸びやかさには
そんな雰囲気を打ち破るすがすがしい開放感がありました。
(4/13)

 

姫忍〜桜〜(18禁)/LIMIT-MAX(1500円)

家臣を連れ遠乗りに出ていた清姫は自分とそっくりの桜という娘と出会う。
たちまち意気投合した二人。
しかし、隣国の脅威はすぐそこにまで迫っていた。


選択肢あり、戦国の世で虜囚になってあれやこれや。
今回の追加部分は四十五分ほどで読み終わりました。
体験版の感想は
こちら
序幕の感想は
こちら

序幕からはボイスが入って、EDが追加されました。
序幕で読めるEDのルートにもシナリオの追加あり。
それでも短くてかなり物足りないです。
それにスタッフロールが流れる新規追加エンディングは
いろいろと都合よく話が進みすぎてしまうところが気になりました。
序章からあったルートのほうが好きですね。
(4/14)

 

人形城の箒神・陰/活動漫画屋(1500円)

前作から一ヵ月後、用心棒アンナは死んだはずの人物に襲撃された。
今宮新太郎と柳田佳子は事の真偽を探るべく見回りをすることになった。
一方最近、少女達の失踪が相次いでいた。


選択肢なし、異能バトル。六時間と少しで読み終わりました。
この「陰」では登場人物の立ち姿が影絵になっています。
立ち絵などがついたものは4/22頃頒布開始の予定とのこと。
前作「自虐の詩 Another Birthday」の感想は
こちら

メニュー画面にそのとき流れている曲のタイトルが表示されることや、
灯火が揺れるところや音波の表現で動的な演出がされていて良かったです。

話は前作と同じように妖怪になぞらえた能力を持つ人々の闘い、
それに一般人の今宮新太郎が関わっていくというもの。
結構頻繁に視点の切り替わりがあります。

今作もラストがややあっけなくて、読後感はあまり良いとはいえませんでした。
しかし、中盤は面白かったですし、ラストの歌はなかなか好きです。

また、異能といえども物理法則には従っていて、
それを一応銃を所持しているけれど武力では役立たずの新太郎が筋道立てて能力を推測し、
工夫を凝らして打ち破る様は三月中に立ち絵付きの完成版が出ていてプレイしていたら、
ロジック部門ノミネートしていたであろうほどのものでした。
それに相変わらず新太郎と佳子のやりとりが微笑ましく、楽しめました。
(4/15)

 

 

(同人ソフト体験版・続き物)

trade▼off 春乃編(18禁)/The Dungeon In Yarn(500円)

おすすめ
(1/3)

 

永環〜結命〜(18禁)/D.O.R(500円)

あてどなく旅を続ける銀髪銀眼の青年、ツグナ。
囲樹村(かこいぎむら)という村を訪れた彼は、
幻影の少女―しかし確かな質感を持った―と遭遇する。
これは、世界で最も長い物語の、終わりの物語


選択肢なし、伝奇、
前回体験版からの追加分は四〜五時間ほど。今回で久遠ルート完成。
相変わらず文章表示速度が遅いです。

話は、戦闘シーンがキャラクターの説明台詞が多めでややテンポが悪いです。
(それが能力に関係してくる相手もいましたが)
もっと勢いにまかせるか、逆にとことん考えさせられるようなものにするか、
とりあえず現時点では中途半端に思えます。

また、今回の結末は対処療法的なものなので作品全体について云々いえるようなものではなかったですが、
このルートだけで言えばクライマックスである十日目が綺麗に流れすぎるように感じました。

とはいえ、これを言うのも三回目ですが登場人物が良くて、
皆と関わっているシーンが楽しかったです。
(1/8)

 

彼岸の此岸 体験版ロングバージョン/nuko

周囲を森に囲まれた古城のような場所に佇んでいたぼく。
それ以前の記憶、特に自身のことについては思い出せなかった。
同じような状況でその場所にいた何人かと合流することができ、
周囲の探索をしているうちに、以前の記憶は夢となって少しずつ明らかになっていった。


選択肢あり、五時間ほどで読み終わりました。
サークルロゴが動いた!と
前作までをプレイした身としてはびっくりしたのですが、
クリックで飛ばせないのが二回目以降の起動では面倒です。
それからいまのところ印象に残る音楽がないのが残念。

話は無人島漂着ものに近い感じですが、
それよりもそれぞれの過去をうけての内面を描くことがメインでしょうか。
なにも食べなくても大丈夫で肉体的な疲労もないといううらやましい環境なので、
さほど焦りなどはなく進んでいきます。
それでもどこか最初からは様子が違ってきて、というところで終わり。

前作のビル、前々作の自然のような象徴がないので
なんとなくぽっかりと穴が開いた感じがしますが、
ゆったりとした流れの中で交わされるやりとりは心地よかったです。
(1/10)

 

ですろり〜出来るだけ頑張ってみましたDISK〜(15禁)/機械式少女(100円)

特におすすめ
(1/11)

 

LUCKY STAR Pilot Ver/Psychedelic Artist[s]

十年前、祖父は突然自分は魔法使いだと言った。
それから十年後、高校に入学したときから「とーさん」とは仲良くするようになった。
でもボクは、十年前から彼女のことを見続けていた。


選択肢あり、三十分足らずで読み終わりました。
システムは表示速度変更ができない所や
自動スキップがなく、手動スキップ時には画面の切り替えに時間がかかること、
それにロードがセーブしたその地点ではなくそこを含むシーンの最初からなのが気になりました。

絵は「英れたるもの 雄々しく」でもそうですが、
背景の木や葉っぱ、地面などが写真かと思ってしまうくらいよくできていますし、
立ち絵も可愛くて良いです。

話はとーさんとのやりとりが面白くて微笑ましいです。
これからどういう展開になるのかは短すぎてよくわかりませんが、
とーさんを見ているだけで楽しい作品です。
(1/16)

 

ボアダムキラーズ ディレイレイン 1&2話/BEPP(300円)

奇妙な事件が続いている町に住む坂木和也。
彼が14歳を迎えた日、中学校に飛行機が墜落した。
その後も、彼の周りにはおかしな出来事がたくさん起こるのだった。


選択肢なし、第二話は二〜三時間ほどで読み終わりました。第一話感想は
こちら
自動スキップがなく、手動スキップ時には画面や立ち絵の切り替えに時間がかかるのが気になりました。
絵は変わらず良いですが、一枚絵の見せ方は前回ほどではなくあまり印象に残らなかったです。
話も勝手に進んでいってしまうように思いました。。
それに戦闘シーンで動きがほとんど感じられず退屈でした。

不条理な勢いがあるけれど根っこは冷めている、
例えば
FLCLみたいな話が好きなら楽しめそうという気はします。
(1/18)

 

ざまんこ!えぴそ〜ど1/因果堂Type-I.G.(500円)

THE MAN CALLED CRIMSON -Episode I-」を下敷きにしたパロディ満載のミニシナリオと、
「THE MAN CALLED CRIMSON-EpisodeU-」の体験版を収録。

選択肢は一つだけ、二時間足らずで読み終わりました。
ミニシナリオは短くてやや物足りなかったですが、
この手のギャグパロはちょっと長くなるとすぐダレるのでこのくらいが丁度良いかもしれません。
わからないネタも多いですが勢いで笑えました。

EpisodeU体験版はまだ序盤も序盤で焔と翠のやりとりとアスアノさんとの初顔合わせのみ。
戦闘などの大きな動きがないのでこの作品を買うような人(EpisodeTプレイ済み)
にとっては買い材料にも消し材料にもならない気がします。
とりあえず言えることは、焔が鈍感だということと、アスアノさんが可愛いということくらいです。
(1/22)

 

彼方のトケイ−ココロノアダハココロ− C71版/EMBRYO(無料)

突然声をかけてきた女の子は武道の達人だった。
手合わせをしてほしいと願う彼女。理由は絶対に勝てない相手だから修行のためだという。
そんなことはない、いたって普通の一般人だからと断ろうとするも、強引に約束させられてしまうのだった。


選択肢なし、SF(スコシフシギ)、二時間足らずで読み終わりました。
夏コミ版で終わったのかと思っていたら四章構成とのこと。今回はその第二章。

前回の感想を読んでくださればわかると思いますが、
一章には知ってしまうと話の良さが半減してしまう箇所があります。
で、二章の内容にもそんなところがあって、あまり語りたくないです。
とりあえず気になる方は実際に読んでみましょう。無料配布ですし。
理想を言えばもうちょっと容量少なくしてweb配布してもらいたいところですが。

システム面ではタイトル画面から「はじめる」や「システム」などを選んだあとの動作が遅めで、
普通にプレイする分には気になりませんが何回も読み返そうとするときにはちょっと面倒です。

話は女の子の流派の到達点とは、とか物事を極めるとは、などの概念が語られるシーンが多めでしたが、
なかなかわかりやすく説明されていて良かったです。
そしてやっぱり印象に残る話でした。
(1/25)

 

夕焼け戦線ギカダイザーβ版ver.2.0/nest kore

技術科学大学、通称技科大に編入した桜大路祐介は四人の女の子と出会う。
そこに現れる巨大ロボ。闘いに赴く女の子達。
力があればと苦悩する祐介。そこに道は示された。
合体ロボット「ギカダイザー」と共に技科大を敵の魔の手から守る彼らの運命は…?


選択肢ありノベルパート+タイピングゲーム。縁編完結、全十三話。
新たに追加された縁編分岐後は四時間ほどで読み終わりました。
前回の感想は
こちら。前々回はこちら

薫編が終わってこれでツンデレがいなくなってしまった…と
一抹の寂しさを感じていたらツンデレ二号登場。
その名も絆。縁さんのいとこです。
…と煽っておいて絆には申し訳ありませんが、縁さん可愛い。
とはいえ縁さんもなかなか本当には心を許してくれないので、
その意味では薫や絆と似たようなタイプかもしれません。
それから主人公が鈍感ながらもナチュラルに良い事言ってくれるので気持ちいいです。

話は縁さんの一族「風守」の伝統やその一族としての存在意義、それに対する彼女と主人公の関わりがメイン。
前回触れたように最終決戦が同じ展開でやや退屈でしたが、
分岐直後の技科大祭は楽しかったですし、第十話の主人公は熱かったです。
(1/26)

 

dxxv 1/2未満/ColorWorks

大学で非常勤講師をしているネトゲ廃人の主人公は、人の夢の中へ入り込む能力を持っていた。
彼のもとへ、ある夢に悩まされている女子学生が訪れる。


今回の追加部分(第二話)は選択肢なし、三十分ほどで読み終わりました。
第一話と同じように眠りに関わることを主人公が解決します。
なんとなく盛り上がりに欠けるという印象。
分量もそうですし以前のColorWorksさんからするとかなり物足りないです。
私としては2004年夏に体験版が出ていた「あすそら」を
かなり楽しみにしているのですが、全く動きがないのがとても残念です。
(1/27)

 

契剣―体験版―/彩頃望磨

殺人鬼を殺す殺人鬼、黄昏真異は殺人をしている現場を黒原麻帆に目撃される。
一般人を殺さない彼は無視して帰ろうとする。
しかしついてくる少女に根負けしてねぐらへと入れてしまう。
少女は自分と全てと引き換えに自分の過去を殺してほしいと告げてきた。


現時点では選択肢なし、現代殺人忌憚とのこと。三十分足らずで読み終わりました。
起動するたびプロローグ、しかもオートで進んで読み飛ばせない、が始まるのはどうにかしてほしいです。
絵は非常に綺麗。情景や人物描写の比喩を体現していて、文章に説得力が増しています。

話は最初少女視点で進み、殺人の一部始終を目撃したところで主人公視点に移ります。
魔法などはないものの人ならざるものは出てきます。
絵の影響があるでしょうがなかなか続き、
特にサークルサイトの概要にある二人の共同生活という部分がどうなるか気になる導入部でした。
ただ、ちょっと難解な言い回しを使いすぎに感じましたけれど。
(2/2)

 

ひまわり -体験版-/ぶらんくのーと

期待
(2/7)

 

かにば!第一話/sark.stripper(100円)

神聖ふぁしずむ王国に住むニートのへんりえったはニートだけに貧乏だった。
腹をすかせた彼女はある人物に騙されお城の食料庫へ忍び込み、見つかって死刑を宣告されてしまう。


選択肢なし、シュールファンタジー。三十分足らずで読み終わりました。
システム面ではバックログ表示に時間かかるのが難点。
絵は前作
ナツメとはうってかわって普通に可愛いです。
目を惹くといえばナツメの方ですが私は度胸ないので今回の絵柄の方が安心できて良いです。
ただし全身にモザイクかかった立ち絵が普通に出てくるのが相変わらずというか。

話はシュールとしか言いようがないものです。
ただパッケージにも書いてありますが、
前作の内容や今回のタイトルから想起されるような
暴力とかエログロとかは意外なほど少なめでした。
(2/8)

 

オモイデあ〜かいぶ 体験版 Ver.2.0(18禁)/RIFF * RAFF

廃校になることが決まった学園。残りの時間はあと一月。
主人公と三人の女の子はたくさんの思い出を作るため「思い出部」を発足させた。


選択肢一つだけ、恋愛、思い出作り。一時間ほどで読み終わりました。
この体験版では思い出部発足から二回目の部活動までが収録されています。
基本的に主人公が三人娘にいじられます。
オマケでHシーンがありますがごく軽いものでした。

効果音が結構多彩で、あまり他で使われていないような音もありました。
背景は絵と写真両方が使われていて統一感に欠けます。
写真の方に良いものが多いのでそちら一本にしてほしいです。
BGMや歌は前作がサントラをおすすめとして紹介した
空とキオクの彼方(製品版感想はこちら
なので期待していたのですがいまのところこれというBGMはありませんでした。
OP曲は悪くないですが前作と比べてしまうと…というところ。

話は三人娘のテンションが高く、
パロディなども多くて勢いがあります。
でもいまいちノリが合いませんでした。
完成版を買うかどうかは微妙です。
サントラは出たらつい買っちゃうかもしれません。ED曲とか気になる…
(2/13)

 

迷子の時間 簡易体験版/B:net's

そこそこの進学校に通う高校二年生の廣山信は、
漠然とした不安を抱えつつも日々を送っていた。
一方、真っ暗な教室で目覚めた男は、
何が起きているかもわからずに誰も居ない校舎を彷徨っていた。


選択肢なし、学園ファンタジーとのこと。一時間ほどで読み終わりました。
いまのところごく普通の学園生活のシーンと無人の校舎を彷徨うシーンが交互に展開されています。

学園生活では受験が間近でもなく、全く気にならないほど先のことでもなくという
この時期特有の不安定さがありつつもその一方でゆったりとした時間も描かれています。
そのゆったりの象徴、澤野さんが良い。
居るだけでほんわかした気持ちにさせてくれます。

無人の校舎サイドは闇の描写が怖いです。特に校舎の外。思わず身震いしました。
ただ一人称と三人称が混在しているのが気になります。
読んでいて戸惑ってしまうので、
意図的ならば表示形式を変えたりして区別をつけてほしいと思いました。

それでも、どちらのシーンもそれぞれ良い所があり、これからの展開も気になる作品です。
(2/14)

 

L I N K - the gritty age -コミックマーケット71配布版/Fantastic Dawn

世界は砂に覆われていた。その砂に触れた者は砂になってしまうという、恐ろしい砂。
アージはそんな世界を保護者の男ハウンドと共に旅する少年。
小さな宿に泊まっていた彼らは、不思議な耳を持つ少女と関わることとなった。


選択肢なし、デザートパンク冒険活劇とのこと、一時間半ほどで読み終わりました。
システム面では基本的なところはありますがこの作品独自のものは未実装が多く、
「街」のTIPのようなキーワードシステムやそれを利用した旧時代の出来事の検証、
辿った道程を地図にマッピングする機能などが追加される予定だそうです。
説明を見た限りでは特に検証システムが難しそうですが、
習うより慣れろということでなんとかなる気はします。
今回の体験版では別視点からのシナリオや、
過去や遥か未来の時代のサイドストーリーが本編終了後に読めるようになります。

話は砂ばかりで厳しい生活ゆえに他人を助けることが命取りになる世界で、
少年が自分の無力さを痛感しつつも自分の意思を貫こうとします。
周囲の大人たちに恵まれすぎに思えるところはあるものの、
少年らしい理屈を超えた感情がうかがえてよかったです。
熱くて冷たい砂の世界で暖かいものに触れられる作品です。
(2/18)

 

(体験版)/踊る人形たち

漠然と変化を望んでいた主人公。
ある日のバイト帰りに公園で出会った少女がきっかけで、
非日常へ足を踏み入れることになった。


選択肢なし、学園生活が中心で最後にちょろっと鬼?が出てきます。
一時間ほどで読み終わりました。
立ち絵の表示や場面の切り替えがちょっと遅いのが気になります。

とにかく印象に残るのが公園で出会った少女、藤代司の周囲を無視した言動。
丁寧な言葉遣いでこちらの話を聞かずゴリ押ししてきます。
そして主人公はものすごく嫌々ながら自分の家に住まわせるはめに。
ここまで悪徳商法まがいの一つ屋根の下押しかけ生活モノはそうそうありません。

でも、飛び抜けた所があるというのは良い事です。
司にはこのまま丸くならないで突っ走ってほしいですね。
実際にいたら関わりあいにはなりたくないですが。
(2/23)

 

誘蛾灯 体験版(BL)/睡眠忘街

昭和初期、有賀(ありが)町で夜燈と幼馴染の少年、姫蝶、
それに大財閥の娘、燐は日々を送っていた。
町では連続猟奇殺人事件が起こっていた。


選択肢あり、昭和ノスタルジック伝奇とのこと。三時間足らずで読み終わりました。
システム面では既読判定がされていない箇所が多いようです。
今回は問題ありませんでしたが、複数ルートになる完成版では気になります。

テキストは時代背景から古めかしい文体で綴られています。
しかしその昭和初期の雰囲気に合っていない音楽や背景が
いくつかあるように見受けられたのが残念なところ。

この体験版では一つのルートを最後まで読めますが、
いまのところ伝奇要素はほとんどないです。
三人がそれぞれに抱く感情とそれを受けての行動が中心で、
それに殺人事件が関わってくるという感じ。

夜燈の一人称で進んでいきますが、
この主人公が頭の回転遅いくせにせっかちだわ簡単に理性のタガが外れるわ
責任を人に押し付けるわで色々と問題があります。
そんなわけでかなり語り手との温度差を感じてしまったのですが、
反面その取り乱しように非日常となってしまったということを嫌というほど思い知らされました。
それに主人公の役立たずなところは、
姫蝶や新聞記者の樹場に補われているので話はちゃんと進んでいきます。
この二人は結構お気に入り。

ノスタルジックな世界を覆う不安感や、
まだ真相は明らかになっていないと仄めかされるラストから、
他のルートが気になる作品でした。
(2/25)

 

異空の歌 暫定版/修羅道

夏休み中に忘れ物を取りに学校へ行った主人公は、教室で大きな地震に遭遇する。
しかし教室外にはなんら被害がなく、学校にいた知り合いも地震などなかったといい、
もう一度教室を覗いても地震による惨状は跡形もなかった。
そんな折、知り合いの友人が血痕を残して行方不明になり、
学校の周辺では殺人事件が起こった。


選択肢あり、伝奇、二時間半ほどで読み終わりました。
文章が縦書きで表示されます。また現時点では音楽無し。
文章と立ち絵の格好が違ったり、雨が降っているのに背景は晴れているなど
演出面でやや難があります。

この暫定版では五日目まで読むことができ、
地震や失踪、殺人事件がその地の伝承と関わりがあるのではないかと、
それについて書かれた本を読んだり議論したりします。

失踪した知り合いの友人以外でまだ直接的な被害はないのですが、
殺人事件の犯人は黒いケモノと主人公は直感的に感じています。
主人公はちょっと剣道が得意なくらいで
いまのところそのケモノに対抗する手段はまったくありません。
解決手段となると秘められた力とかお助けキャラとか
伝承の儀式とかが考えられますがどうなりますでしょうか。

民俗学などが関わってくるので難しい単語や概念が出てきます。
しかしよく出来た妹や本の虫の友人や民俗学研究の院生が
解説や考察をしてくれるので話は早いです。
それ以外の日常的なシーンでも、
ちょっとした諧謔などが挿まれていて読みやすい文章という印象を受けました。
それでいて地震がなかったことになっている場面や失踪が判明する場面などでは
不安感や深刻さが感じられ、話にメリハリがあると思いました。

若干三人ほど人の話を聞かない方が居られるのが
ちょっと気に食わなくはあるところですけれども。

演出面はまだまだたくさん足りないところがありますが、話はなかなか良いと思えた作品です。
(2/26)

 

蒼色のソラ 体験版/_code

友人とどちらが先にゲームをクリアするか賭けをしていた主人公。
掃除当番をサボって早く家に帰ろうとするが、それを阻む影があった。


選択肢あり、恋愛?十分ほどで読み終わりました。
システム面は問題なし。
絵は可愛いのですが、完成版でも同じ方かどうかは未定のこと。
それ以外にもゴタゴタしているようで完成するかどうか甚だ不安です。

パッケージ裏を見る限りは恋愛モノなのですが、そのような描写は皆無です。
というか、この体験版で行われているのは
掃除をさせようとするクラス委員の女の子との追いかけっこのみ。
しかも最初の選択肢で失敗して捕まったら即タイトル画面に戻されるので、
これは「なんとしてもゲームをやろうとするゲーム」なのか?と思ってしまいました。

とりあえず、普通に読めるシステムと文章だなくらいしかわかりませんでした。
(2/27)

 

ボアダムキラーズ ディレイレイン -THE SLUM-/BEPP

奇妙な事件が続いている町に住む坂木和也。
彼が14歳を迎えた日、中学校に飛行機が墜落した。
その後も、彼の周りにはおかしな出来事がたくさん起こるのだった。


選択肢なし、ゲーム部分は十分ほどで読み終わりました。
第一話感想は
こちら。第二話はこちら

私は同じサークルさんの作品を複数買った場合は続けてやることにしているのですが、
第二話を読んだのは一ヶ月前です。素で気付きませんでした。
だってレーベルの絵柄が違うんですもの。

第三話の導入部、壁紙、ボツ曲、一話オーディオコメンタリーを収録。
一話オーディオコメンタリーとは、
開発者の方が第一話を読みつつ裏話などを二時間にわたりだべるというもの。
FLCLにもインスパイアされたという話題が出てました。
一話の序盤以外の影響は否定されてましたが。

三話導入部は桜荘の住人+原神がわいわいやっています。
これからの展開を予感させる場面もいくつかありましたが、
ただ純粋にわいわいが楽しかったです。
(2/28)

 

Mystic -magician of fate- 第一章/北通り稲荷堂

通り魔事件が起きた町に住む近藤彰は陸上部。
大会を間近に控えるもやる気は無し。
そんな中、間藤麗花という女の子が同じクラスに転校してきた。


選択肢あり、恋愛、異能力?三時間と少しで読み終わりました。
システム面ではややスキップが遅いのが気になります。
また、途中でクイズが挿入されるのですが
読むリズムが崩れるのでない方が良かったです。
決して解けなかったからではないですよ!微分積分なんて忘れた忘れた。
あとプレイヤーに向けて語りかけるのも
没入感がなくなるのであまりしないほうがいいと思います。
陸上の用語についてマネージャーのメモ書きという設定で
補足説明を読めるのは良かったです。

今回は三部
×三章の全九章のうち第一章「嫉妬」を収録。
これだけでも一つの話と言えるものになっています。
とりあえず学園青春恋愛ものといった感じでしたが、
この先は異能とか異形とかが絡んできそうな終わり方でした。

友人達とのやりとりは楽しかったですし、大会の競技中には緊迫感がありました。
そしてそれ以上に間藤さんが可愛い。
スタッフコメントで同じことが書かれていましたが、
特に14日目〜15日目のやりとりと展開が良かったと思います。

どのようなものだったかについてはここでは書きませんが、
その15日目の終わり方のせいで二章以降が気になる作品でした。
(3/1)

 

Hearts(仮)体験版/3-1-3rd

四方を山と海に囲まれた御影町に住む花村喜一は、
ある日世間を騒がせている連続殺人事件に関わっているかもしれない人物と遭遇する。
次の日、その証言をするため警察へ向かう途中、彼の前にその人物が現れた。


選択肢なし、異能力バトル、二時間ほどで読み終わりました。

システム面は問題なし。
この体験版では最初の二日間、
異能力者たちの存在が明かされるところまでを読むことが出来ます。

連続殺人事件の特徴として、直接の被害者だけでなく、
事件解決の鍵となる「ある事」を目撃したであろう人物が
行方不明になってしまっているというものがあります。
そのことを聞かされた主人公と周囲は
大変だ、主人公が行方不明になってしまうかもと騒ぐのですが、
どう考えても主人公が遭遇(目撃)したことと「ある事」は一致していません。
以前の事件で主人公と同様のことを目撃した人物は無事ですし。

しかし、それを差し引いても一日目終盤〜二日目中盤の展開は怖い。
殺人事件の不可解さ、それに脅える主人公、
さらには現実のものとなって降りかかる殺人事件の一端。
得体の知れなさに背筋が震えました。

このままサスペンスものになるのならばかなり楽しみなのですが、バトルメインだそうです。
二日目終盤にある闘いを読む限りでは悪くはないものの…といったところ。
バトルメインでも恐怖展開や演出があればいいなぁと思った作品です。
(3/2)

 

類似体〜Resembler〜 第1話/風流夢譚

一人暮らしをしている少年、柏木陽太は、行き倒れの少女を助ける。
しかし突然、その少女を狙って男が襲い掛かってきた。


選択肢あり、異能力バトル?、三十分と少しで読み終わりました。
システム面は問題なし。
絵はさっぱりとした感じで良いと思います。

しかし地の文が「〜していた。」「〜と思った。」「〜だった。」など「〜た。」ばかりなので、
ただ起こったことを記述しているだけという感じです。
そのため読んでいて感情を動かされるようなところがありませんでした。
(3/3)

 

壊落[体験版]ver.0010/Sharp Edge

佐野春晞は最近、窓の外から感じる視線が気になっていた。
それでも気にしないようにしていたのだが、
ほどなくして友人が突然失踪してしまった。


選択肢なし、エロエロっぽいタイトルですがジェノサイド方向とのこと。
一時間と少しで読み終わりました。
システム面は問題なし。
絵は上手いとは言えませんが感情がしっかりと表現されていると思います。

この体験版ではプロローグにあたる話を途中
(それでも一区切りはついています)まで読むことが出来ます。
本編での主人公は春晞ではなく黒木晃という少年。この体験版でも活躍してます。

話はこの作品の売りであろう狂気や人からの逸脱描写がやや物足りなかったです。
晃が主人公になったらまた違うのかもしれませんが、
現時点では特別悪いこともないかわりに飛びぬけたものも感じられませんでした。
(3/4)

 

赤神(18禁予定)/ALTER−BLOOD

御影 悠希は視たものから過去、未来、感情などを読み取ってしまう能力を持っていた。
それでも普通の日常を送っていたが、あるとき殺人現場に踏み入ってしまう。
死体の傍らには、赤い眼をした少女が佇んでいた。


現時点では選択肢なし、伝奇、二時間足らずで読み終わりました。
立ち絵変化にかかる時間がやや長すぎる気がしますが、
スキップ中はキャンセルされるので大きな問題ではありません。

話は少女との出会いから異能の世界へ踏み込んでいくというもの。
シナリオ、原画に加えて諸事情からスクリプトまで
総指揮の方が行っているのはすごいですし、
そのシナリオ、グラフィックもなかなかだと思いました。
機会があったら完成版を読んでみたいですが、
如何せんこのジャンルで目立つにはよっぽど個性的なものがないといけませんし、
現時点ではどこかで見たようなという印象が拭えないです。
(3/5)

 

彼と彼女のノスタルジア 体験版/さくらミント

姉が交通事故で死んで、その二日後に届いた姉からの手紙には、
ある田舎の風景が写された一枚のポストカードが入っていた。
春、そのポストカードに導かれるように、主人公はその村で生活することになる。


選択肢あり、ノスタルジック ヴィジュアルノベルとのこと。三時間足らずで読み終わりました。
システム面ではオプションでスキップの既読/未読切り替え、右クリックの動作、
エフェクトカットなどが設定できるのが便利です。

話は、プロローグ時点からの回想という形で
選択した登場人物との出会い、交流が描かれています。
この体験版では佐倉 恋花、忍 光、小鳥遊 凜(たかりん)それぞれの第一話を収録。
ちなみに過去は共通ではなく、選んだ登場人物によって出来事などが変わっているようで、
例えば忍先輩と初めて会う場面は、忍先輩ルートとたかりんルートで違うものになっています。

いまのところタイトルから想像していたよりも郷愁描写は少なめ。
それでもポストカードの写真などは物語の鍵になるだけの説得力が感じられました。
というか私が一番好きな場所、明日香村と似てる景色だなと思いました。
甘樫丘から祝戸方面を見たときの景色と道路の曲がり具合がそっくり。
それに後ろに山がありますし、田んぼとかも多いですし。
まあ、ここまで大きな道路じゃないので違う場所ですが。

第一話の時点では忍先輩ルートとたかりんルートがなかなか良かったです。
二人とのやりとりが楽しく感じられました。
恋花ルートは姉のポストカードとも深く関わってきそうですが、
現時点では主人公のテンションも低く退屈でした。
とはいえ山場はこれからでしょうし、
他二ルート共々「ノスタルジア」を感じさせてくれる話になればいいなと思っています。
(3/6)

 

ノアーる − wiz 恋の魔法 − 体験版/ルナsystem

クラスメイトの女の子が好きな冴えない主人公。
ある日夜空を見上げていると、魔女の格好をした女の子が落ちてきた。


選択肢なし、恋愛?二十分ちょっとで終わりました。
システムは現時点でも問題ないですが、さらに強化されるとのこと。

立ち絵の大きさを変えたり、部分アップ(胸周辺をバーンと表示とか)などで、
同じ立ち絵でも多彩な表現がされているのが好印象。
表情も喜怒哀楽がしっかりと感じられて良かったです。

話は魔女の女の子が強引に主人公の家に住みつくところまでで終了。
」と同じくらいのゴリ押し具合なのですが、
こちらは言動が元々高飛車なせいかそれほどのインパクトはありませんでした。

短いのでこれからどうなるかよくわかりませんでしたが、
とりあえず立ち絵はころころ変わって目に楽しい作品でした。
(3/7)

 

継ぎしもの Ver 1.0β(BL)/アニスティー

「カナザシ イオリ」という名の人物を見つけたものには、
自身の死後、莫大な財産を管理させると親族に発表した徳川老人。
その場に同席した顧問弁護士の息子、悠真は財産などとは関係なく、
可愛がってくれた徳川老人のために「カナザシ イオリ」を見つけようと決意する。


現時点では選択肢なし、人探し、財産をめぐる争い。一時間半ほどで読み終わりました。
システム面ではほとんど問題ありませんが、
音楽がループするときに動作が結構重くなります。
またそのループ間隔も短めなのでちょっと気になります。

この体験版では一つのルートを最後まで読むことが出来ます。
「カナザシ イオリ」を探していくうちに判明していく過去、
一方財産をめぐる争いにも無関係ではいられず…という展開。
主人公がやさしくはあるものの淡々としたタイプなので、
あまり起伏なく進んでいきます。
最後もずいぶんとあっさりした終わり方でした。

また、恋愛要素はほとんどありません。
ですが弁護士である主人公の父親が可愛い。
大学からの友人に姫とか呼ばれてるし、
切れ者なのにすぐ取り乱して赤面するし、
息子大好きなのに表に出さないし。

たぶんこの作品のヒロインはこの方です。
(3/10)

 

毒妹 お試し版(18禁)/くらくり

突然十三歳の双子の妹がいることが判明した。
一人は萌子。素直でおにいちゃん大好き。
もう一人は毒子(ぶすこ)。主人公をくそむしと呼び、ことあるごとに罵ってきた。


選択肢あり、妹、四十分ほどで読み終わりました。
どちらの妹に会いに行くか選び、会話するという繰り返し。
会話中に選択肢が出ることも結構あります。
なのに選択肢ではセーブ不可。それに四つしかセーブできません。
また、いつのデータなのかわからなくなってしまうので
せめてセーブした日時は表示してほしいです。
またreadmeに書かれていましたが現時点では服装の描写があっても実際の立ち絵は変化しません。
選択肢が多いため既読スキップが実装されていたのはありがたかったです。

ストーリーはあってないようなもの。
とにかくお兄ちゃん大好きでエッチなことも辞さない萌子もたいがいぶっ飛んでいますが、
毒子も蔑み罵るばかりで欠片も気遣いがなく、病的なまでに嫌悪感をぶつけてきます。
で、どちらがいいかといったら断然毒子。もっとなじって!
…もとい、女王様の前で痴態をさらす快感が
………ともかく、今のところ全く弱みや愛情を見せてくれない毒子の徹底振りが印象的な作品です。
(3/11)

 

神鬼体験版/NES

退鬼師の家系に生まれたが才能がないとされ親戚の家に預けられた主人公。
そこで普通の生活を送っていたが、ある日主人公の前に二人組の男が現れた。


選択肢なし、伝奇、一時間〜一時間半ほどで読み終わりました。
どこかで見たことがあるシステムデザインです。
どうせなら完全に同じにしてくれれば使いやすくていいのですが、
既読判定がされない箇所があったり、シーンスキップ等がなかったりします。

この体験版では普通の生活から退鬼師として
霊鬼と呼ばれる異形と闘う世界に足を踏み入れてしまい、
生き残るために修行をして強くなろうとするところまでが収録されています。
主人公達が自分の疲労などを考えて、
無理せず休むべきときは休んでいるところに好感が持てました。

しかし読んでいてそれ以上に目につくのは素晴らしいまでのダイジェスト感。
状況説明や細かな描写なしに次から次へ場面が移り変わってしまいます。
読んでいる方としても出来事を追うだけになってしまい、話を楽しめませんでした。
(3/12)

 

My iMMortal体験版(18禁)/NobleWind

学術都市「千代」の文学部に在籍し、サークル「動く会」に所属している主人公。
そのサークルの乱痴気花見からの帰り道、
主人公は巨大な犬らしき生物に囲まれてしまう。


選択肢あり、陰謀?バトル?一時間半ほどで読み終わりました。
システムは基本的に問題ありませんが、
セーブ数が八つしかないので完成版では増量希望です。
絵や演出はなかなか良かったです。

話は特許や知識を生かして独自の経済、法令、自治組織を築いている学術都市が舞台で、
「動く会」とは何でもやってしまおうという活動停止処分常連のサークルです。
今回はその片鱗しか見られませんでしたが、
飲みすぎて胃洗浄×三回を一日でというバカ行動とか、
頭の良さを無駄に生かして行うバカ騒ぎとかは大好き。
しかし漂ってくる陰謀の匂い。
ただ、現時点では具体的なものはなにも描かれていないので、
物語の本筋についてはほとんどわかりません。

これから先の展開も気になるところではありますが、
本音を言ってしまえばこのままずっと日常を描いてほしいです。
そのくらい「動く会」の活動には興味をそそられました。
(3/13)

 

ふぉ〜すコミュニケーション 体験版(18禁予定)/studio.ZYX/軍用物置

ごく少数の人間が生まれつき魔法を使える世界。
神社の跡取りの主人公は幼馴染や友人と、魔法とは関係のない日常を送っていた。
しかし新学期、魔法使いの女の子達がこの学園に通うことになった。


選択肢一つ、学園恋愛、魔法。四十分ほどで読み終わりました。
この体験版では新学期を迎え新しいことが起こりながらもいつもの日常が描かれ、
最後に魔法使いの女の子達がちょこっと出てきていままでと違う毎日が?というところで終わり。

選択肢一つだけとはいえそれが最初の方にあるのではなく、
また読み終わるのに四十分かかるくらいの長さなのに、
セーブできないのが非常に厳しいです。
それ以外の機能もバックログとフルスクリーン化程度しかついていません。

絵は可愛いですし話もオーソドックスながらまずまず楽しめました。
普通なら完成版も買ってみようかな、となるのですが、
システムのせいで躊躇しそうな作品です。
完成の際にはサークルサイトでシステムの仕様について公表してほしいところです。
(3/14)

 

夏恋 プロローグ体験版(乙女18禁)/Studio Sadalsuud
+君影草〜夏恋 設定資料集〜

八ヶ岳高原にあるリゾート地で夏休みの一ヶ月間アルバイトすることにした主人公。
レストランのウエイトレスとして働いていくうちに、五人の男性と知り合うことになる。


選択肢あり、恋愛、四十五分ほどで読み終わりました。
システム面ではスキップが遅いのが難点。
立ち絵はいまのところほとんど変化がありません。イベント絵はなかなかいい感じ。

この体験版ではプロローグ三日目まで読むことができます。
通常の選択肢とマップ移動で話が進んで行くようです。
恋愛対象は二十歳〜三十五歳で平均年齢は二十七歳と若干高め。
現時点では最年長の洸樹さんの無精さが格好いいです。
ただ今のところ大部分がレストラン関係の出来事で、
同僚のウエイトレスさんたちの出番の方がずっと多く、男性陣は顔見せ程度。
そのためプロローグ部分ではこの作品のメインたる恋愛に関してはほとんど描かれていません。

でも、最後にちょっとだけ読めるHシーンや、
設定資料集に収録されている18禁小説を読む限り、なかなかエロくてかなり甘々。
実際の流れの中ではどのような印象になるのかわかりませんが、
それでも完成版が気になる作品です。
(3/15)

 

雪ノ涙 体験版/SECRET PLACE

ごく普通の日々を送っていた主人公。
しかしある朝起きると、隣に服をはだけた女性がいた。


選択肢なし、伝奇?二十分ほどで読み終わりました。

この体験版では冒頭に過去?の戦闘シーン、
その後クラスメイトの女の子とのやりとりがあって、
次の日に見知らぬ女性が押しかけてきて、というところまで。

テーマは「鬼」とのことですが今のところそれに関することは、
お約束の謎めいた人物からの思わせぶりな発言からしか伺えません。

ところどころで一人称三人称混ざっているのが気になります。
それ以外は可もなく不可もなくといったところでした。
(3/17)

 

NEMESIS A.D 無料体験版/賽銭泥棒

幼馴染を失った主人公。
失意の中、それでも新学期が始まった。


選択肢なし、恋愛・怨恨。十分ほどで読み終わりました。
とりあえず二人の女の子(というにはお年を召している方もおられますが)の顔見せ程度。
唐突に終わるのでびっくりしました。それもゲームそのものを強制終了。

ゲームと直接は関係ありませんがサークルサイトの作品についてのページがフラッシュ製で、
演出過剰すぎて情報が表示されるまでにすごく時間がかかります。

絵はかなり上手いです。話もサークルサイトのストーリーを読むに面白そうではありますが、
この体験版やサイトを見る限りユーザーフレンドリーとは無縁そうで、そこがかなり不安です。
(3/18)

 

Cの回廊 C71体験版/ALNE

ミステリファンサイトのオフ会で管理人が所有する孤島の別荘を訪れた主人公たち。
思い思いにバカンスを楽しむ彼らだったが…


選択肢あり、推理、一時間半と少しで読み終わりました。

この体験版の段階ではごく普通のノベルパートと、
事件後別荘内を探索して手がかり(TIP)を集める調査パートがありました。

とにかくこれだけの長さと選択肢があること、
それに調査パートの自由度からセーブできないのがつらすぎます。
スキップはそこそこ速いですが別の選択肢を試すため
最初からやり直さなければならないのにはうんざり。
文章速度も変更できません。

事件については調査の途中で体験版が終わってしまうので確たることは言えませんが、
現時点で発見できる手がかりから示唆されていることはあります。
とはいえそれではあまりにも単純ですし、
サークルサイトの作品紹介内「物語」からさらに裏がありそうです。

しかし、完成版ではセーブなどが実装されるのかもしれませんが、
少なくとも私にとってこういう体験版を発表したということは大きなマイナス要素でした。
(3/19)

 

灰瞳に機す 未完成版/お茶みどり

オフ会で訪れていた旅館で、主人公は一人の少女に恋をする。
それまで二次元にしか興味がなかった彼の初恋を応援し、
また足を引っ張るオフ会参加者達。その結末は…


現時点では選択肢なし、じゅんあい、二時間と少しで読み終わりました。
ここまではオフ会参加者達のボケや(過剰な)ツッコミ、
それに主人公シュウと少女ヒロのやりとりで進んでいくのですが、
今回収録されていない部分に一つだけ選択肢があり、
そのたった一つをどう選び進んで行くか、またそれによってどう変わるかが見所とのこと。

効果音や画面表現などで多彩な演出がなされています。
しかしその分スキップが遅いのは難点。
絵は特に赤面した表情が可愛いです。

オフ会メンバーのドタバタも楽しいものの、
それ以上に一人ヒロのことを考えて悶々とする主人公や、
主人公とヒロのやりとりが良いです。
二人とも初々しくてなんかもう目を覆いつつその隙間から見たくなるような感じ。
もどかしくてつい顔が緩んでしまいます。

「たった一つの選択肢」と「じゅんあい」どちらも先が気になる作品です。
(3/20)

 

記憶のかけら 体験版/大腸小腸

小学生のときに両親をなくした主人公だったが、
その後勉強に打ち込み大学へ進学する。
しばらくして、彼の周りに不気味な少女が出没するようになった。


選択肢なし、サスペンス?二十分ほどで読み終わりました。
唐突に終わるのでびっくりしました。それもゲームそのものを強制終了。
ところどころで一人称三人称混ざっているのも気になります。
それに似たような文章が繰り返されるところが何箇所かありました。
全体的にチェック不足といった感じです。

話は主人公が引っ越してくるところから大学生活、
その中で奇妙な出来事が、というところまで。
サスペンス部分はなかなか良かったと思います。
しかし、境遇のせいはあるものの主人公に全く余裕がなくて、
日常部分でもいちいちイライラしたり悪態をついたりするのが
読んでてあまり気持ちいいものではありませんでした。
(3/21)

 

おもいかえせず 体験版/FromTo

主人公は幼馴染の朋美や友人達と学校生活を送っていた。
いつまでも変わらないような日々。
しかしその終わりは意外と早く訪れようとしていた。


選択肢なし、学園恋愛、二時間と四十五分ほどで読み終わりました。
群馬を舞台に所々で過去の思い出が挿入されつつも楽しい日々を過ごし、でも…という流れ。
この体験版では一つのシナリオを最後まで読むことができる…はずなのですが、
ラストの一つ手前のシーンとラストシーンの間の出来事がかなり省略されていて
どうしてこうなったとかという部分が丸々ないので、一区切りという感じは全くありませんでした。
おそらくは別シナリオで明かされることとは思います。

それも含めてなんだかちぐはぐな感じを受けました。
あることを知ったのが冬の終わりなのに、
そのことを知っているエピソードが十一月と書かれていたり、
背景と実際の状況が合っていなかったり、
各エピソードの締め方が妙に唐突だったり。

でも、楽しい日々はこちらも楽しかったです。
特に友人の中では策略家の遥佳がお気に入りなのですが
微妙に出番少ないのがちょっと寂しい…
(3/22)

 

HeavensGate 体験版/Outcast

その学校には「楽園への扉」という噂話があった。
しかしそれを追い求めた者は失踪してしまうという。
主人公と彼女の美香、その友達の綾瀬はその扉へと迫っていた。


選択肢なし、謎探索。一時間半ほどで読み終わりました。
この体験版ではプロローグにあたる部分を読むことができ、
主人公の勘、美香の観察力、綾瀬の行動力で謎を解き明かそうとする
…と見せかけてそれぞれの思惑があったりします。

テキストはなかなか良いなと思ったのですが、
主人公の思惑や、解き明かしていく過程の大部分や、
そもそも扉とはなんなのかとか多くのことが語られないまま進んで行くので、
置いてけぼりにされてしまったような印象を受けてしまいました。
(3/23)

 

輝光戦隊エーデルシュタイン・体験版(乙女)/樹乃樹

高校生活の初日、主人公は天才高校生巽 章吾から、
俺の戦隊のピンクになってみないかと勧誘される。
全力で拒否する主人公だったが、怪人が現れて…


選択肢あり、戦隊、恋愛、十五分ほどで読み終わりました。
この体験版では変身して怪人を倒そうとするところまでで終わり。
製品版にはマップ移動やカードバトルがあるとのこと。

地の文がないのでやや説明的な台詞になってしまうのが気になりましたが、、
後半部分はカットインの多用で補われていてなかなかよかったと思います。
また台詞欄の横に表示される主人公の表情がころころ変わって楽しかったです。
(3/25)

 

include 〜infect〜 Ver.Trial(試作版)/EXCITING VOID

とある事情で家族と離れて叔母の家で暮らすことになった主人公。
転校初日、彼は二人の少女と出会った。


選択肢なし、十分ほどで読み終わりました。
この体験版では誰かが何者かに追われているシーンが最初にあり、
その後主人公の転校初日が描かれています。

別段悪いところはないものの、
短いこともあって特別印象に残る場面もありませんでした。
この作品ならではという所がほしいです。
(3/26)

 

宵闇 告知版/気まぐれ計画

しっかり者の主人公は、だらしのない妹を起こしていた。
だらしのない主人公は、しっかり者の妹に起こされていた。


選択肢なし、異能?二十分ほどで読み終わりました。
この体験版では夢なのかなんなのか妹と立場が入れ替わった朝が描かれています。
スキップが遅いのが気になりました。
あと向かって右側を向いたときの妹の触覚のうねり具合も気になります。

テキストは悪いわけではありませんが、
これだけではこの世界がどうなっているのかよくわかりませんでしたし、
かといって先への興味が湧いたかというと微妙なところ。
(3/27)

 

桜花恋奏・体験版(乙女)/ANGEL/BLOOD

ある寒村で巫女としてあがめられている主人公。
兄や幼馴染と日々を送っていたが、少し離れた街では殺人事件が起こっていた。


変化しない選択肢が一つ。恋愛、異能?三十分ほどで読み終わりました。
この体験版は顔見せ的な一日目と、殺人が行われている場面が収録されています。
ちなみに兄の呼び方は「あにぃ」

絵がなかなか良いです。
それから台詞回しが自然に感じられました。
村の人たちの狂信と紙一重の信仰ぶりがちょっと怖かったですが、
殺人事件などと併せてこれからの展開に生かされていたら
良い作品になるんじゃないかなと思いました。
(3/28)

 

ABYSS −殺人クラブ− 〜WEB体験版〜ver 1.81(18禁予定)/Festival

期待
(3/31)

 

月ノ華が泣いた時 動作確認体験版/−TEAM FR;ACTION−

両親を亡くしている主人公だったが、友人達に助けられ日々を送っていた。
ある日学校の資料室を掃除していると、曰くありげなナイフが見つかった。


選択肢あり、現時点では学園もの。一時間半ほどで読み終わりました。
この体験版では最初の一日を読むことが出来ます。
冒頭に挿入されている惨殺シーンや妙なナイフ、主人公の過去など
これからを仄めかすようなところもいくつかありますが、
おおむね日常でこれからどうなっていくのかははっきりとしませんでした。
それから完成版ではいろいろと仕様を変更するとのこと。

現時点では通常画面にあるメニューアイコンのうちセーブロードが使えなかったり、
右クリックメニューの呼び出しが遅かったりします。
絵もあまり上手いとは言えません。

冒頭のシーンの演出はなかなかよかったと思います。
しかし、この体験版の大部分を占める友人達との会話が
内輪だけで楽しんでいるように感じられてしまい、
そのノリについていけませんでした。
(4/3)

 

ボクカレ体験版(BL)/Hit+Heat+Heart

今日は文化祭。
主人公は特進クラスの友人、貴一と一緒にまわることにした。


選択肢あり、恋愛、二十分ほどで読み終わりました。
システム面ではセーブや表示速度変更が出来ません。
絵は結構出来に差があります。演劇部のシーンで表示されるラフ絵は良かったです。

今回の体験版は完成版の冒頭というよりも、途中の一日を抜き出したような印象。
なのでかなり唐突に思えてしまいました。
(4/4)

 

闇に廻る夢 体験版/Moonlight-PHASE

その街では夜毎殺人事件が起きていて、
現場近くで白いドレスの少女が目撃されたという噂があった。
主人公はある日、クラスメイトとそれを追いかける白いドレスの少女を目の当たりにした。


選択肢なし、異能バトル、十分足らずで読み終わりました。
システム面は問題なく、読むことに集中できます。
しかし、背景が適当すぎ。
これならフリーの素材を使用した方がずっと良いと思います。

この体験版では日常と、主人公が異能を発現するまでが描かれています。
ピンチになったときに内なる声が聞こえて能力覚醒など、オーソドックスな展開で、
いまのところこの作品らしさというものは感じられませんでした。
(4/5)

 

タブラ=ラサ 怜・日本編 体験版(C71冬コミ版)/Brave Hearts

ふとしたことから言葉を話す刀の主となった主人公。
その場に居合わせたいとこと共に、毎夜あやかしを狩ることになった。


選択肢なし、伝記、活劇、二時間半足らずで読み終わりました。
この体験版ではあやかし退治と二週間前に刀の主となった経緯、
それから刀と同様に力を持った器物を手に入れ悪用している人間がいることが示唆されます。

日常では女の子のような外見のいとことのやりとり。
いとこを怒らせて返り討ちにあってボコボコにされるときの効果音で、
殴られる音の合間になんだか妙に軽い音とかが入っていてドタバタ感が出ていました。

戦闘シーンはまだ弱い敵としか戦っていないので恐怖とかはありませんでしたが、
真剣さが伝わってきて日常とは違ういうことが描けていると思います。
際立ったものはありませんでしたが、しっかりとした作品です。
(4/6)

 

C.P.L episode1体験版/STEEL CRAFT WORKS

天才科学者にして極度の人見知りの渡部和馬は、
自身が発案した革新的な理論の大掛かりな実験をしようとしていた。
しかしその実験中、和馬の想定外の事態が気付かれることなく進行していた。


選択肢なし、SF、四十分ほどで読み終わりました。
文章ウエイトを多用していてスキップが遅いことや、
「正解!」や脳裏に響く警鐘といったBGMが
インターホンや電話にしか聞こえないことが気になりました。

この体験版では恩師の教授やその娘とのやりとりと
実験中、想定外のことが発露する直前?まで読むことが出来ます。
理論とは大まかに言うと材料さえ用意すればそれを分解再構築して
既存の精製・製造過程を踏まずにいきなり目的のものを生成するというもの。
なにやら難解な言葉が多くてその部分は適当に読み流してしまいましたが、
主人公は研究に対してはとことんストイックなものの、
恩師の娘には振り回されていて親しみがもてましたし、
父娘揃って主人公好き好きオーラを出していて微笑ましくなりました。
特に教授とのやりとりはもっと読んでみたいです。
(4/7)

 

Project ZERO ver.0.10 (α版)(18禁)/Studio B-Dash

2066年、東京は水没し、その周辺は無法地帯と化した。
人口抑制のために殺戮を行うAct2という組織は、
その手段として外骨格移植工作員「Actress」を生み出した。


選択肢なし、近未来SF、五分ほどで読み終わりました。
この体験版ではプロローグ、キャラクター紹介、ゲストイラストを見ることができます。
プロローグでは主人公?(台詞の中にしか出てこないので本当に主人公かは不明)
の恋人が尋問されています。
裸です。暴力振るわれています。
その尋問と、上記のようなあらすじが読めるだけなので
話については良くわかりませんでした。
ただ一枚絵がなかなか可愛かったです。
(4/8)

 

紡ぎ唄アナザーストーリー/MIKAN

二人のヒロイン「望月春菜」と「芳野美彩冬」の紹介とショートストーリーを収録。

選択肢なし、恋愛?十分足らずで読み終わりました。
主人公は出てきません。
望月春菜のショートストーリーは本編より前の出来事のようです。
芳野美彩冬の方は不明。
話は短くて良し悪しがわかりませんでしたが、
システムは色々と揃っていますし、絵もかなり可愛かったです。
(4/10)

 

 

 

(同人ソフト番外編・その他)

ひぐらしのなく頃に礼/07th Expansion(1000円)

「ひぐらしのなく頃に」「ひぐらしのなく頃に解」のオマケシナリオ。
「賽殺し編」は昭和58年夏に梨花が体験したIFの話。
「昼壊し編」は黄昏フロンティアさんの「ひぐらしデイブレイク」の世界観を基にした話。
それに目明し編お疲れ様会を再録。


選択肢なし、四時間ほどで読み終わりました。
「賽殺し編」はなにからなにまで都合の良いIFの世界。
でもそれが絶対良い世界であるというのは幻想。重要なのは…とそんな感じのシナリオ。
IFの沙都子を見るのがとてもつらかったです。
「昼壊し編」は暴走するレナが楽しい。麻雀シーンが熱い。
やっぱりレナは良い娘ですね。言い寄られて落ちない人はいませんでしたし。
どちらも説教臭さが感じられてしまうのが純粋に楽しむということからすればマイナス。
それに本編と比べたらかなり物足りないです。
とはいえ、充分面白い話でした。
おすすめ
最後に…やっぱり富竹=カメラなのですね(全員集合絵参照)
(1/2)

 

Ringlet the Book/Project Ringlet(500円)
Ringlet the Book /Digital/Project Ringlet(250円)

「Ringlet the Book」はキャラクター紹介・解説、イベントチャート、スタッフコメントなどが収録された本です。
「Ringlet the Book /Digital」はムービー、ラフ絵、壁紙、音楽、
それに後日談「Ringlet Continue*」などが収録されたCDです。

設定集なので
本編を読んでいなければわからないことが多いと思います。
また「Ringlet Continue*」を読むためには「Ringlet」本編に加え「Ringlet Extra」も必要です。

本、Digitalとも見ているうちにRinglet本編を読み直してしまうことが結構ありました。
やっぱりこのRingletの世界がすごく好きです。
「Ringlet Continue*」はかれん、久紀、愛、エルセそれぞれ一編ずつと特別編の計五編。
併せて三十分少々で読み終わりました。かれん、久紀、愛の話はかなり短いです。
お気に入りはエルセ編。かれんの普段見られない表情や言動が新鮮でした。
(1/6)

 

夢幻夜想−宵夢−オマケディスク/TEAM NIGHT CROSS(無料)

聖羅と理騎それぞれのおまけストーリーと小ネタ集を収録。

本編夏コミまとめをアップしたときには名前を挙げ忘れてましたが(ゴメンナサイ)結構好きな作品です。
そんなわけで夏コミまとめに「夢幻夜想−宵夢−」追加しました。

選択肢なし、一時間ほどで読み終わりました。
本編の立ち絵を流用すれば良いのに新しいポーズや表情がたくさん追加、
その上衣替え、しかも夏服にという無駄な(褒め言葉)力の入れよう。
話も本編の楽しい所を抜き出したかのようなものばかりで面白かったです。
誠司がいじられてばかりなのは真面目キャラの宿命ですね。
あと主人公の運について補足説明があってよかったと思います。
これを読んで完成版をプレイしたい気持ちがかなりアップしました。
(1/9)

 

M2+ MUSIC OF #02 + AGGREGATE/焼肉万歳(500円)

引籠世界の探偵事件簿 #02に使用されている曲の一部が収録されたサウンドトラックと、
「引籠世界の探偵事件簿 #02 体験版」「猛獣チキチキレース 獅子女 vs 蛇女」
「トミタケ・プリンセス オープニングムービーはじめました(はぁと)」
「ファイティング バゼットさん」「ファイティング バゼットさんEx」の五本のゲームを収録。


「猛獣チキチキレース」と「ファイティング バゼットさん」は、
どちらかといえばおそらく格闘ゲームのような気がしなくもないような一品。
どちらもFate二次創作。でも面影の希薄さからそう言ってしまうのにもちょっと抵抗があったりなかったり。
バゼットさんの方のストーリーモードはストーリーといいつつストーリーが皆無だったのですが、
チキチキレースではストーリーモードにストーリーが付きました。一行だけ。
(2007/1/15追記:ごめんなさい、もう少したくさんストーリーありました)

格闘パートについては詳しくないのでよくわかりませんが、
もし万が一奥が深いなどとと評価している人がいたら尊敬します。
要するに…えーっと、あーっと、その…と、とてもシンプルなゲームですね!
(1/12)

「トミタケ・プリンセス オープニングムービーはじめました(はぁと)」

十二人のトミタケたちはみんなお兄ちゃんのことが大好き。
でも、お兄ちゃんと会えるのはトミタケ・アイランドでの三日間だけ。
三日間の最後にお兄ちゃんを待つのはどのトミタケなのか…


選択肢あり、ひぐらしのなく頃に二次創作。二時間ほどで読み終わりました。
起動前から半笑い。プレイ前の注意でも半笑い。オープニングムービー見つつ半笑い。
一人目のトミタケシナリオ中半笑い。二人目のトミタケシナリオでもういい加減にしてくれという気持ちに。
そんなネタゲーです。それでも感想書くためぶっ続けで十二人(+α)全員のエンディング見ましたよ…

トミタケ全員のお兄ちゃんを呼ぶボイスが入っているだけでは飽き足らず、
起動するたび違う口調でプレイ前の注意をしゃべってくれます。
また名前入力画面があるのにお兄ちゃんの名前は「圭一」で固定です。

そんな感じで色々と変なところに凝りすぎです。そうでなくちゃいけません。
(1/13)

「引籠世界の探偵事件簿 #02 D.C.消失事件 体験版」

中東某国大統領令嬢拉致事件の解決を始め、
様々な難事件を解決してきた名探偵
「日置 小茂朗(ひき こもろう)」が本作品の主人公。

ただ、彼には1つの重大な欠点があった。
現在、日本の社会現象にもなっている「引き篭もり」なのだ!
自室(アパート)から1歩外に出ると死んでしまうぞ!!

本作品は、その引籠探偵「日置 小茂朗」となり、
奇妙で不可思議な事件を解決していく
引き篭もり推理アドベンチャーゲームだ。
しかし、彼1人では事件を解決できない。

何故なら彼は「引き篭もり」だからだ!

部下のメイドロボ「ほーちゃん」と、戦闘のプロ「デルフィ」を使い、
物語に散らばる「鍵(キーワード)」を手に入れ、そして
その鍵を元に犯人を捜し出せ!

(サークルHPより)

選択肢あり、推理、二時間ほどで読み終わりました。
#01と同じようにプロローグ的な事件とメインの事件二つで構成されているようです。
この体験版ではプロローグ的な事件を最後まで読むことができます。

システムデザインが一新されていて、
特にメニュー起動が早くてさらに格好いいなぁ、と思ってたら始めてすぐのチュートリアルで
「最初はカッコイイ感じですけど慣れてくるとそうでもないですよ?」と釘を刺されました。

いままでの捜査パートはほーちゃん視点で固定だったのですが、
今回から視点切替でデルフィ視点で捜査することもできるようになりました。
この体験版の段階では一箇所しかそれを使用する場面がなかったので問題ありませんでしたが、
あまり使用箇所を増やしてややこしくしすぎないようにしてほしいです。

話は前作までと変わらず疾走感があって楽しいです。
今回は優由ちゃんが格好良かったですね。
完成版に
期待しています。
(1/14)

 

ToucH+KAZUMA(BL)/自動式自動人形(200円)

選択肢あり、
ToucHの後日談。年下成分担当の数馬がメインです。
二択が二回で四種類のエンディングに分岐します。三十分ほどで読み終わりました。

話は本編の日常部分そのままで楽しめました。
うーん、ホントに本編の延長そのままなので改めて書くことがない…
あ、本編時から不満だった数馬とのHシーンがないというのは
今回も解消されませんでした。未遂はありましたけれど。
(1/29)

 

 

(漫画)

人物録/えげつないやん家(B5/24P/300円)

太平洋戦争時の陸海軍人のイラスト(再録)と、
その人物に関するエピソード集(こちらは書き下ろし)
「月刊アームズマガジン」で連載されている同作者の
「第二次世界大戦紳士録」と同じような形式です。

余談ですがこの「月刊アームズマガジン」は、
毎回手に取るのを若干躊躇ってしまうような表紙や一部内容で困ります。

今回、「硫黄島からの手紙」ネタもあり。
漫画も相変わらず面白いですがイラストに付された各々の語録も良いです。
特に捕虜が持っていた母親からの手紙を見てつぶやいた
「どこの国も人情には変わりがねぇな」という
バロン西(ロス五輪馬術金メダリスト、男爵、硫黄島で戦死)の一言が
口語なこともありますがすごく格好いいと思いました。
おすすめ
(4/21)

 

ひぐらしのなく小話/カグラミクス(B5/28P/500円)
三絃小話4/カグラミクス(B5/60P/1000円)
こみ小話/カグラミクス(B5/60P/1000円)
三絃小話5/カグラミクス(B5/60P/1000円)
カグラミクス2006/カグラミクス(B5/28P/500円)
月姫小話/カグラミクス(B5/28P/500円)
Fate小話 3RD STRIKE/カグラミクス(B5/60P/1000円)

「カグラミクス」は週刊少年チャンピオンのゲーム紹介四コマ「電遊日記」や、
甲冑娘さんのサイトで連載中の「三絃小話」などを描かれている神楽つなさんのサークル。
ほとんどが各所で描かれたものの再録とのこと。
四コマギャグ中心です。

特徴は1.5頭身と小物が実写ということでしょうか。
どういうことかというとサイトの同人誌情報「Fate小話 3RD STRIKE」表紙を参照。

「三絃小話」は時事ネタが多くて少々期限切れ感がありますが、
どの作品でも理不尽な要求や行動をするボケキャラを描くのが上手いと思いました。
(4/23)

 

武蔵野茶房 総集編A/小金井市民(A5/116P/600円)

喫茶店「武蔵野茶房」とその周辺を舞台にしたシリーズの総集編その二。

特別大きな事件が起こるわけではなく、
毎回武蔵野茶房が重要な役割を果たしているわけでもなく、
登場人物同士の関わりが中心でゆったりと話が進んでいきます。

良かったのは「花束」という話と、書き下ろしのその後日談。
武蔵野茶房の近所にある花屋さんの老夫婦の話。
それぞれが喫茶店の店長と仲良くしていて、お互いにヤキモチを焼いていのるが可愛いです。
それに長年「連れ添った」雰囲気が描かれていて良いなぁと思いました。

ただ、甘味屋のシーンでメニューに書かれているのが「あんみつ」「だんご」「まりも」…まりも?
(4/26)

 

季節のめいどさん総集編・春夏秋冬/こもれびのーと(B5/108P/1000円くらい)

「季節のめいどさん」「和服のめいどさん」シリーズの総集編。
旦那様と二人の和服めいどさんと猫の話。

フルカラーで描かれていて季節、時間、天気と共に移り変わっていく色彩が、
鮮やかでキラキラしていて目を惹きます。
そんな四季を舞台に食欲とかドタバタとか甘い関係とかが繰り広げられていて、
楽しくて穏やかな気持ちになれる作品でした。

ちなみにどの話にも鮮やかな風景と楽しい日々に対して
登場人物が語るモノローグが入っているのですが、
これが思わず「恥ずかしいセリフ禁止!」と叫びたくなるくらいのものばかりでした。
(4/27)

 

魔王様天国!イレギュラーズエディション/THIRD BRAND(B5/72P/?円)
やっぱりイリヤの可愛さは異常(18禁)/THIRD BRAND(B5/32P/?円)

初めて「魔王様天国!」シリーズを買ったのが…(回想中)七〜八年ほど前。
あの時すでに総集編の1と2が出ていたのですが、
その後TYPE-MOONの二次創作等が活動の中心となっていて、
また商業単行本も出るなか総集編3は未だ出ず。
待ちに待った今回の「イレギュラーズエディション」は番外編や短編の総集編です。

どんな話かはサークルサイトの「魔王様天国!ファーストガイド」(これも今作に収録)
を読んでいただくのが一番かと思いますが、
簡単に言うと十歳で魔王になったリーチェが主人公のドタバタもの。
リーチェの家庭教師ティンパレットのリーチェ様ラヴっぷりが楽しいです。

で、TYPE-MOONの二次創作とかで「魔王様天国!」なかなか出ないと書きましたが、
それはそれとして「やっぱりイリヤの可愛さは異常」もしっかりと買っています。
Fateのイリヤが「アインツさん家のイリヤさん。」の小等部制服を着て学校で士郎と事に及ぶ話。
ハーフパンツの裾側から手を入れる所がエロい。実によくわかっておられます。
…いや、ハーフパンツとかホットパンツ大好きなんですよ。
(4/28)

 

月を追い駆ける夜/四川大車(B5/160P/1000円くらい)

TYPE-MOON作品の総集編。
オールキャラですがレンとセイバーが優遇気味に感じました。

このサークルさんは以前コミティア読書会で面白かったので今回チェックしていたのですが、
当日行ってみるとオリジナル本は影も形も…
で、そのかわり、といっては失礼ですがこちらの作品を購入。
まとめられるまで描き続けているということなので、
総集編を出しているサークルさんは他よりも信頼がおけます。

初出時は一つ一つ独立した話だったためか、
総集編として続けて載せられていると話の終わりと次の話の始まりの境目がわかり辛く、
ページをめくると(要するに二ページ目)タイトルが出ていてそれでわかるのですが、
最初のページではあれ?これは前のページから続いているの?それとも別の話?
と戸惑うことが多かったです。

でも、話そのものは基本的にギャグでふとしたところに日常の良さとか信頼とかが垣間見えるもので、
くすくす笑っているうちにそれが穏やかな微笑みに変わってしまうような作風で楽しめました。
(4/29)

 

マルラボの設計図/すこやかペンギン(B5/60P/600円)

ジャンプデジタルマンガで連載中(現在はサイトリニューアル準備のため停止中)で
平成18年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門の審査委員会推薦作品にも選ばれた
「マルラボライフ」の全エピソード解説やメイキング、ショート漫画などを収録。

全エピソード解説では、ただ読み進めて行くだけではわかりにくい隠し演出や裏設定が読めて、
もう一回本編を読んでみたくなりました(というか実際読みました)
最後に載っている二ページの漫画も、以降の展開に対する期待を否が応にも高めてくれます。

ただ、この本も良いですがそれよりまず本編を読みましょう。
上記ジャンプデジタルマンガのサイトで「ハイツ編」「学校編」公開中。とても味がある作品です。
(4/30)

 

あいすくりん日和/高い塔の住人(B6/16P/?円/コピー本)
マルシェでりんごを買う/高い塔の住人(A5/28P/?円)

「あいすくりん日和」はテニスの王子様の塚不二、冬の話。
日常の一幕といった感じ。
キスした次のシーンで二人の位置関係が全く違っていて、
その合間に何があったか想像すると可笑しいです。
(なんだかこう書くと妖しい場面っぽいですがそんなことはないです)

「マルシェでりんごを買う」は鋼の錬金術師ロイアイ。市場で出会った二人の話。
本の角が丸く裁断されています。
大佐の殺し文句にうひゃーと思わず奇声が。
恋愛漫画の主人公みたいですよ大佐!(…)


今回で活動を休止されるとのこと。
メイン二人の距離を描く(心理面でも構図面でも)のが上手い方なので残念です。
(5/1)

 

Memorial Address(18禁)/deathgaze-system(B5/146P/1000円)

獅童 ありすさん(高遠寿茉さん)が
Red Ribbon Revengerさんの所で
描かれていた作品のうちガンガン系作品の総集編。
Red Ribbon Revengerさんといえばあまり描く人がいないけれど需要がある作品(少なくとも私にとっては)の
18禁二次創作(要するにガンガン系)を描かれる事が多いのですが、
その中でもこの方は可愛い絵を描かれるので好きでした。

収録されているのは「スパイラル 〜推理の絆〜」「エレメンタルジェレイド」
「スターオーシャンセカンドストーリー」「東京アンダーグラウンド」
なかでも「東京アンダーグラウンド」のチェルシーとシエルの話がお気に入り。
逆に「エレメンタルジェレイド」のシスカ18禁ものなんてそうそう見かけないので貴重なのですが、
短くてあまりエロくなかったのが非常に、非常に残念です。
(5/2)

 

成人病のひみつ/東京猿人改(A5/80P/500円くらい)

会社の健康診断で肝機能基準値外・脂肪肝・悪玉コレステロール基準値外・潜血反応陽性と
判定された作者の精密検査風景やその後のダイエット内容。

だいたい朝に更新しているこのサイトですが、今回夕方に更新した理由は二日酔い。
起きたのは朝七時くらいなんですけどいままでずーっとやる気ゼロでだらだらしていました。
私は普段一切飲まない分、飲み会の席ではかなりの量飲みます。顔に全く出ないので勧められやすいですし。
それでも酔っても記憶なくしたことはないのですが、この本には正体をなくしたうえでの奇行が描かれています。
やっぱり過ぎたお酒はその場も後々の健康にも良くないですね。気をつけましょう。

それから、内視鏡検査の様子が描かれているのですが、
私も中学二年のころ内視鏡の経験があります。
腸内洗浄液がぬるぬるしていて飲みにくかったなぁとか、
お尻から黄色い水しか出てこなくなったのには私も感動したなぁとか当時を思い起こしました。

他人事ではない健康の話。色々と楽しめつつ反面教師になりました。
でもその後ダイエットを行って一年後の健康診断で脂肪肝他ほとんどの項目で
異常無しまで改善したのには拍手を送りたいです。
(5/3)

 

のんすとっぷ・ろりぽっぷ じゅんび号総集編〜ぷれびゅー0→ぷれびゅー7〜(18禁)/HALOぱっく(A5/76P/500円くらい)

金色のガッシュ!!二次創作、ガッシュ
×ティオの総集編
…なんですけど「じゅんび号」や「ぷれびゅー」とあるとおり、本編はまだ出ていません。
それなのにぷれびゅーは0から8まで九冊も出ています。年にすると0発表から四年以上経過。
この総集編にはサブタイトル通り7までの八冊分が収録されています。

内容は現実でのHシーンはなく、ティオの妄想内で色々と繰り広げられます。
絵はなかなか良いですし、十ページ足らずの話ばかりとはいえこれだけ集まると読み応えがあります。
それになんだかちょっと前にも似たようなことを書きましたが、
ガッシュ18禁で良いものはなかなかないので有難いです。
本当は恵やレイラが読みたいのですけれども

ただ、別にこれが本編でもいいような内容なのですが、
「まだぷれびゅー?」「本編は?」などといったツッコミどころがある分、
損をしているんじゃないかなぁと勝手に心配になってしまいます。
(5/5)

 

本当にあったとんでもない話 阪神大震災スペシャル/冒険野郎マクガイバー(A5/60P/?円)
本当にあったとんでもない話 阪神大震災スペシャルその後/冒険野郎マクガイバー(A5/12P/?円)
本当にあったとんでもない話21/冒険野郎マクガイバー(A5/12P/?円)

「阪神大震災スペシャル」は阪神大震災で被災した作者と周囲の人たちの話。
「阪神大震災スペシャルその後」はその十年後の話。
「本当にあったとんでもない話21」はいつも通りの本当にあった話。
全て実録。

「阪神大震災スペシャル」の2は持っていたのですが
これは十年以上前に発行されていて半ば入手を諦めていたので、
机の上に並んでいるのを見たときには驚きつつ即購入しました。
描けないこともたくさんある、と書かれていて、
この本に載っている話はほとんど笑って済ませられるようなことばかりですが、
端々に怖かったこととか辛かったこととか訝りとかがあって、
特に震災に遭っていない人、遭っていても被害が少なかった人からの
何気ない一言で追い詰められた、と書かれている部分で、じゃあどう接したらいいだろうと思いました。
さすがに義援金いっぱい貰ってるんでしょなんてことは聞かないけれど(でもよく言われるそうです)
励ましや心配でも言い方とか態度で悪く受け取られてしまうこともあるし。
普通に?そんなの(少なくとも私には)無理だし、とまあ考えたりしました。

それでも三冊とも、愉快な人々による信じられないようなやりとりが楽しめる作品です。
おすすめ
(5/7)

 

Calculation of Love(18禁)/よなきや(B5/24P/?円)

今回はかなり偏った嗜好の作品なので、全文反転しています。
読まれる場合はそのことをご承知の上でお願いいたします。


視力を失いかけている妹と二人で暮らす少女。
日々神経を磨り減らしていく彼女に無邪気に近寄ってくる女の子がいた。


私が買っている同人誌・同人ソフトの中で一番他人に見せられないと思っているのが
このサークルさんの作品です(といいつつここでバラしてますが)
これ以上の、例えば人体改造とかになると範囲外になってしまいます。

ウチに載っている作品では
こうかん☆にっきなども倫理的にマズイですが、でもそこには愛があります。
こちらはょーし゛よを官金して号館までは基本で、それから考察とかしてしまうような話も。
結末も救えないものばかりです。
今回の作品はそれに輪をかけて問題ありでした。

絵柄はぷにっとした感じで男との体格差が強調されています。
胸はやや膨らみ加減。完全にぺたではありません。

(ここからネタバレ&ややグロがあるので注意)

で、なにが問題かというと


めを抉って穴として使用。

こういう作品を好んで読んでいるなんてわざわざおおっぴらにすることではないかもしれませんが、
これも私ということで…実行はダメ!絶対!

(5/9)

 

 

(小説)

冬の向日葵/Arrow(A5/30P/100円/コピー本)

山奥の村で唯一の医者だった祖母の葬儀のため、主人公はその村へ向かう。
そこで白髪碧眼の幼馴染と再開した彼は、
子供の頃に彼女と冬に咲く白い向日葵を見たことを思い起こしていた。


あとがきによるとジャンルはミステリーらしいのですが、あまりそういう印象は受けませんでした。
奇妙な風習が残る村で白い向日葵と白い女性にまつわる秘密の一端に触れ、そして…という話で、
主人公が謎を解き明かしたりするわけではなく大体において受身で話が進んでいくので
ミステリー云々を抜きにしてもなんとなく収まりが悪いように感じられました。

とはいえ決めるところは決めてくれますし、
受身とはいえ根底にある気持ちは前向きで好感が持てました。
それに雪深い山奥と白い向日葵と白い女性に、凛としていてかつ儚い雰囲気を感じられる作品です。
(4/19)

 

呑気な冒険者たち4 小さな大迷宮!/WIND工房(A5/180P/300円/自家製本)
呑気な冒険者たち5 大臣の帰還/WIND工房(A5/168P/300円/自家製本)
呑気な冒険者たち6 月光桜の誘惑/WIND工房(A5/204P/300円/自家製本)
呑気な冒険者たち7 底から始まる真実/WIND工房(A5/204P/300円/自家製本)
突撃!王都の晩ご飯/WIND工房(A6/40P/無料/コピー本)

エルフなのに魔法は全く使えないが凄腕の傭兵リッツ、
見た目は少女、実年齢三十歳でハーフエルフ疑惑あり、魔法と大食いが得意なアンナ、
剣も魔法もまだまだ、特技は節約、傷つきやすい青年フランツたち三人の珍道中。
突撃!王都の晩ご飯は本編の番外編。彼らの食事事情。


前回購入した
総集編と4巻までは旅編でしたが5〜7巻は王都編。
旅編は事件があってもどこかコミカルな雰囲気でしたが、
王都編では邪悪な陰謀相手にギリギリの死線を潜り抜ける話もあって、
また呑気な彼らにもそれぞれ思うところがあったりと話が動き出した感があります。
7巻までで全体の約半分まできたとのこと。

今回一番印象に残ったのが7巻後半。甘すぎます。
まるで始めて恋をした少女漫画のヒロインのよう。
そんなベタ惚れフィルターを通した相手の描写に当てられてしまいました。

相変わらずの安さと量、そして面白さがある作品です。
(4/20)

 

オマケ・ノベル第四号/オマケ・ノベル準備会(A5/134P/400円/コピー本)

冒頭が「ちこくちこく〜」で始まる小説を
サカナ・ノベルの川獺右端さん、
べにたぬきの砥石大樹さん、
雲上回廊の秋山真琴さん、
機械式少女のチャーさん、
Circletempoのナカオボウシさん、
The SOTSの樹原 新さん、
debrisの森皿尚行さんがそれぞれ書かれています。

全体的にはさらっと読める作品が多いという印象。
ただ私としては読んでいて疲れるくらい
(難解という意味ではなくドキドキするとか腹を抱えて笑うとか)
の話が好みなのでやや物足りなかったです。

そんななか良いと思ったのはナカオボウシさんの「皺」
「いい人」を演じてきた男と、痴呆を患ったその父親、それに二人を支える妻の話。
他人事のような冷めた視点から父親の奇行に追い詰められていく男の
行動や思考が描写されていてだんだんと息が詰まっていきました。
そうしてたどり着いた最終章でそれまで影に隠れていたものが表に出てきて、その転換が印象に残りました。
(4/22)

 

完璧な復讐/恋人と時限爆弾(A5/12P/無料/コピー本)

末期癌で入院した深見棟一は上の娘が自分に復讐すると言っている所を目撃する。
それもわからないように、完璧に、と。
棟一には復讐される心当たりがあった。


真綿で首を絞めるような短編ホラーサスペンス。
十年前のある事件から冷戦状態だった娘が、
棟一の入院をきっかけにじわじわと復讐を進めていきます。

ネタバレゆえ反転しますが印象に残った復讐は
他の家族が寝静まったころ家の階段にものを置いてそれを棟一が踏んで滑り落ちたところで、
隣の部屋でハエタタキを振り回し、その後ティッシュをとって床を見て一言
「ち、まだ死んでなかったか」
そして倒れている棟一を虫けらのようにまたぎ越していく。
というものです。死んでなかったのはハエなのか、それとも。そのときの棟一の心情を思うと震えます。


一つ一つはたわいもないいたずらや本人しか気付かない誹謗、
それに偶然にも起こりうることばかりで、
さらに娘が美人で仕事が出来て優しいと周囲に見られているだけに、
誰にも気付かれずに、むしろ助けを求めても被害妄想だと思われてしまいます。
そういう風にして追い詰められていく様が怖い作品です。
(4/24)

 

ねずみの嫁入り/黄の相・静の動(B5/16P/?円/コピー本)

ねずみのくにのみきくんとみにちゃんはおさななじみ。
ずっとなかよくくらしていましたが、
みにちゃんのりょうしんがけっこんあいてをきめるてんかいちぶどうかいをかいさいすることに…


うろおぼえ童話シリーズ。前作の感想は
こちら

相変わらず仲の良さというのが倒錯的な愛情だったり一子相伝の秘技が出てきたりと荒唐無稽です。
ただ太陽や雲、風、壁がきちんと出てくるあたり
当たり前ですがうろおぼえ以上には元ネタを知った上で書かれています。
やっぱり最後は綺麗っぽくまとめられていてそれまでとの落差でなんだか良い話な気になりました。

どうでもいいですが途中みきくんは旅に出て
「きんのかぎをまちがえてせんしにもたせたままわかれたり」
しています。2と3混ざってる…!

さらにどうでもいいですが奥付部分に「この作品の登場人物はすべて無意味に18歳以上です」とあるのを見て、
そういえば獣姦モノに出てくる登場人物(犬など)は
おおむね18歳未満だよなぁと無意味に考えてしまいました。
(4/25)

 

死神少女 Drei/Train(A5/92P/400円)
死神少女 Vier/Train(A5/88P/400円)
神鬼─キキ─/Train(A5/44P/200円)
舞姫/Train(A6/48P/?円)

「死神少女」は夜になると深い霧がたちこめるケープ市を舞台に、
死を願う人の前に現れる死神の少女と、彼女や彼女が関わる事件を追う人々の話。
今回買ったのはタイトルの通り第三巻と第四巻です。

三巻まではいくつかの事件とそれを追う人々のことが個別に語られていて、
一話完結型連載のように毎回型通りの展開で良くも悪くも安定していたのですが、
四巻ではそれらの出来事が繋がって、大きな流れとして動き出した感があります。
次巻以降がより楽しみになりました。

「舞姫」は森鴎外の同名作品の現代訳。
挿絵のエリスが可愛いので主人公の優柔不断さが際立っています。このヘタレ!

「神鬼─キキ─」は中学生の三雪とちっちゃい神様ジャラの出会いとか日常とかちょっとした事件とか。
今回買った四冊の中で一番好きです。
ただ流されるままではなくしっかりと神と向き合う三雪が好ましい。
特に宴の場面が楽しくて良かったです。
(5/4)

 

夏のゆくさき/ForNext(A5/40P/無料/コピー本)

「日ノ出町広報誌」と銘打ってあって、架空の町「日ノ出町」を舞台にした物語のパイロット版とのこと。
幼馴染の夏雄(ナツ)と冬子(フユ)を中心とした話で、
高校時から十年近く経った後の話と、高校の入学式当日の話の二つが収録されています。
この二つはサークルサイトにも掲載されていますが、
他に「一年生編」が数本載っているのでいまのところメインは高校生活のようです。

この本で良かったのは十年後の方。
とある出来事を受けて冬子の回想という形で二人のいままでが冷静に語られていて、
それが冬子の心情とお互いの大切さをよく表していました。

ただ、この結末(本当に結末かは不明ですが)が印象的だっただけに、
これを最初に見せられると次の入学式の話が色褪せたように感じられてしまいました。
(5/6)

 

神無き世には人知れず/天空の遺跡(B6/172P/無料)

四百年を起き、二百年を眠る神々のいる世界。
そこには神々が眠る「神無き世」の間に跋扈する魔族たちがいた。
「神無き世」が終わるまであと十年。魔族たちの最後の攻勢が予測される中、
ある大国の王子の側近セルヴィートと、猟師の娘ライデルスは出会った。


なかなかボリュームのある物語。
二人のほかにライデルスの幼馴染や、王子・王妃などを中心に進み、
途中重要な過去が主に王妃を語り手として何回か挿入されます。
ここで語られる親世代の話、特に女傭兵と王妃の身分に差がある中での対話が良い。

名前がカギになる部分がいくつかあって、同じ名前でも複数の該当者がいるため、
いちいち区別するための文章が必要なのがややテンポ悪いです。
また最終決戦に臨むメンバーのうち二人の説明が不足していて、
一応闘う理由はあるもののなんとなく納得できませんでした。
さらにその最後は正統派ファンタジーとして読むと肩透かしに感じるかもしれません。
しかし、哀愁や悲しみが漂う、良い終わり方だったと思いました。
(5/8)

 

帰れずの娘 ヒイラ/霊幻樓(A6/148P/800円)

魔法が存在する異界と行き来できるようになった世界。
しかし同等の存在と交換でなければ行き来できないため、
現時点では少人数が交換留学として五年間それぞれの世界で生活するだけに留まっていた。
孤児の結花もそんな留学生だったが事故で元の世界へ戻れなくなってしまう。
寄る辺のない彼女は半強制的に大魔導師シュリのもとへ預けられ、ヒイラという名で生活することとなった。


五冊以上になりそうな長い話、とのこと。
ただ話の途中で終わっているわけではなく、今回のエピソードは完結しています。
今回は行方不明になったシュリの姉、大神官セイレスを探す旅にヒイラが連行される話。

最初は何事にも警戒していたヒイラですが、
保護者として身を挺して彼女を護るシュリをだんだんと信用していきます。
そうして終盤、シュリの発するたくさんの殺し文句(といっても親愛などの類の)と
それを聞いて胸が詰まるヒイラに、読んでいてじわっと嬉しくなりました。

また、現代科学以上のことができる魔法も出てきますが、
博愛が過ぎて世界全てが善だと心から信じている姉の話題になって、
それが美点だと愛しみつつも人の上に立つ者としてそれだけじゃ政治はできないから現実を見据えてほしいと愚痴るシュリに、
その境遇からひねくれているヒイラがしみじみ同意するシーンや、
姉をすぐに助ける理由のうち大きなものの一つがスポンサーとして研究費を出してくれなくなると困るからなど、
妙に現実的だったりシニカルだったりするところも印象的な作品でした。
(4/10)

 

 

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