コミックマーケット106感想リスト

同人ソフト(ノベル系)は基本的に全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。

基本的に同人ソフト(ノベル系)はプレイ順です。
それ以外はサークル名順です。
ただしおすすめ、期待作品は連続しないようにしているので前後することはあります。また、時間がかかりそうな作品は読むのをある程度後回しにします。時間がかからなそうな作品は先に読んだりもします。

女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。

値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。

同人ソフト
完成版  体験版・連作  番外編・その他

 

 

 

(同人ソフト完成版)

2112/アルカロイドゲーム(無料)

異世界から勇者として召喚され、一人で世界を救ったシュウジ。
しかし救えなかった人もいたことに後悔しながら日々を過ごしていた。
ある日彼は2112という番号で管理されていたらしいうさみみ少女を助け、共に暮らすことになる。


選択肢あり、ファンタジー、おにロリ、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は前半怯えたり遠慮がちだったりする2112が見せてくれる笑顔が可愛らしかったです。
一枚絵は七枚

異世界で世界を救った主人公が、少女を助けて一緒に暮らします。
エンディングは一種類+バッドエンドおそらく二種類。
終盤、2112「以外」の存在にも言及があるものの、救えるわけではないため、
幸せそうな終わり方であっても手放しでは喜べない部分があります。
バッドエンドは敵に負ける系ではなく、2112に嫌われるものでこれはこれでとても胸が痛いです……。
とはいえ先走って変なことさえしなければ、
酷い目に遭っていた2112が主人公に救われ、主人公もまた寄り添ってくれる2112に救われるというお互いへの温かさを感じられました。
(2025/8/18)

 

コズミック☆ライアー/シンセティックガール(無料/パッケージ版500円)

舞台は宇宙。冒険と物語をこよなく愛するポーラは宇宙海賊ルギに襲撃され、それまでの冒険を記した日記を紛失してしまう。
それを拾った非合法の運び屋、ドールたちだったが、日記にはミトロニウムという貴重な鉱石の在処が記されていたため、
宇宙海賊や巨大企業ズールガーヤに目をつけられてしまうのだった。


選択肢なし、スペースオペラ、冒険、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
また、終盤次の文章を読むために二回クリックする必要がある所が多かったです。
音楽は未来的な舞台ながらどこかレトロな内容に合っていました。
絵はルギが格好良くてお気に入りです。
ただ立ち絵が増減する際に都度都度横移動が入るのが気になりました。

ポーラ一行のsideAと、ドール一行のsideBを交互に読み進めていきます。
AI制御された戦闘をマニュアル操作で上回ったり、
貴重な鉱石を手に入れるため辺境の惑星を訪れたり、悪(?)の組織と戦ったり、
わくわくするような冒険と、ボーイミーツガール、ガールミーツガールな出会いや協力が詰まっていてロマンがありました。
とはいえ物語はまだ始まったばかりという感じでそれぞれの目的は未達成。
ポーラに付き従っている機械化された騎士シェリーから見たエピソードが多めでしたが、
他のキャラクターにまつわるエピソードも読んでみたいです。
それにしてもズールガーヤ……なんてひどい企業なんだ!!!

過去の作品感想:7daysつくも3回サンク少女琥珀アリスニャットシング!つきうみサブレキャットヘヴン威風堂々(セツ演)
(2025/8/20)

 

おつかいクライシス!〜試される記憶と財布〜 ver.1.3.2/ひなっこくじゃく(無料)

高校一年生のケンタロウは幼なじみのマユリからおつかいを頼まれる。
しかし、メモ禁止、一時間以内というわがままっぷり。
はたしてケンタロウはおつかいをこなすことができるのだろうか?


選択肢あり、買い物、記憶力、二十五分ほどで読み終わりました。
システムは内容上セーブ無し。二周目以降はおつかい依頼の場面から始められるとより便利だと思いました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はエンディングの絵が微笑ましかったです。

幼馴染から提示されるランダムな五〜六品を、四つのお店に買いに行きます。
エンディングは六種類+ゲームオーバー三種類。
おすすめプレイ方法は「メモ帳、スクショ禁止縛り」とのこと。
ご丁寧にバックログでも何を買ってくるか部分のみ読めないようになっています。
幸いにして一回目で完璧におつかいを達成することができたので、
記憶力もまだまだ大丈夫だなと思うことができました。
エンディングは考えられるパターンを試していけばコンプリートできるかと思います。
ちょっと大変なのは二つの条件を満たす必要があるゲームオーバー2とエンド6でしょうか。

お店に行くまでにもイベントが発生して時間を浪費したり、制限時間が伸びたりしますが良心に従えば問題ないはず……。
一番最初のイベントがプレイ中一回だけ、いつもは時間を浪費する選択をしても最短で切り抜けられて、
そんなところにもランダム性が……とびっくりしました。
(2025/8/24)

 

就活しなくちゃダメですか?/MCC東日本Zero(500円)

短大に通う塩見ましろ(しおみ ましろ)は最終学年の夏休みまで就職活動をしていなかった。
ましろはすでに働いている高校時代の先輩、浜崎杏里(はまさき あんり)や、
同じ短大に通う友人の和仁間 莉子(わにま りこ)に見守られながら、内定を目指すのだった。


選択肢あり、育成、就活、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは行動選択画面でもクイックロードができるとより有難かったです。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPムービーあり。
絵はタイトル画面の御社を推すましろがインパクトありました。
一枚絵は四枚+差分+α

コミュ力や学力を上げて内定を目指しつつ、杏里や莉子と仲良くなっていきます。
エンディングはおそらく杏里ルート、莉子ルート、ぼっち就職ルート、無職ルート、バッドエンド二つ。
育成パートはパラメーターの上限値に対して上がる量が多いので、難易度は低め。
特に、滑り止めの企業でも受かるとパラメーターが大きく上がるため、
小さな成功からステップアップして大きな成功を掴むという手ごたえを感じられました。(MCC東日本is踏み台……)

ストーリーではましろがとにかく能天気で、裏表のない明るさに温かい気持ちになれました。
杏里も莉子も、そんな真白に救われていて、ラストシーンでの二人との間に流れる空気が心地良かったです。
ただ、能天気すぎるがあまり杏里ルートのお泊りイベントではあんなことになってしまうなんて……!

過去の作品感想:〇い世界とわからずや愛されメイドはアイを知る〇い世界と廻る羽根隠り世青い夏と黒い猫 〜Blue Summer Black Cat〜MCCファンディスク 〜その1〜雨時々…
(2025/8/26)

 

ステラーコード v1.3/フラガリア(2000円)(DL版の購入はこちら)

おすすめ

過去の作品感想:カガミハラ/ジャスティスイハナシの魔女
(2025/8/30)

 

灰に咲く ver1.00/人工心象(200円)

ヘルプストンという街は効率を追い求め、画一的で、灰色だった。
配達夫のアレク・ターナーは街角でゼラニウムの鉢植えを目にし、その赤色に目を奪われる。
ゼラニウムを育てていたメアリー・ジョイスと親しくなり、二人はヘルプストンの人々を変えていこうと草の根活動を始める。


選択肢なし、ディストピア、個性、三十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は背景のみ。

灰色の町で、主人公とメアリーが赤色を広める活動をしていきますが、
街を管理している組織に目を付けられるようになります。
二人の活動で街の人に少しだけ変化が起こるのを見るのが嬉しかったです。
ラストはその後を明らかにしない終わり方ですが、
スタッフロールが灰色なので大きくは変わらなかったのではないかという印象がありました。
灰は肥料にもなるのでどこかで花が咲くことを願いたいですが……。

ところで、主人公も街の人たちも、過去に灰色ではない生活を送っていたようで、
これが生まれた時から灰色の街な人ばかりだったら、この物語はどうなっていたんでしょうね……?

過去の作品感想:I AM
(2025/9/1)

 

愛と乙女と焼きそばパン/花を吐く抄女(100円)

女学院に通う宇草 咲姫(うぐさ さき)は友人で変人の栗林 智華(くりばやし ともか)からからかわれる日々を送っていた。
ある日、後輩の森下 可憐(もりした かれん)を助けたことがきっかけで、彼女から言い寄られるようになる。
その様を、智華を始めとしたクラスメイトは格好の話題とするのだった。


選択肢なし、女学園、コメディ、ボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はイメージイラストと背景のみ。

咲姫が智華と可憐に振り回されます。
最後まで主人公以外に余裕あったので公式サイト記載の内容「短編コントボイスノベルウェア」の通りでした。
これで余裕がなくなっていたら百合になる所だったぜ……。
登場人物が芝居がかった台詞や説明的なセリフが多いと思っていたら、
最後のあとがきの背景で、もしかして……? と思いました。考えすぎかもしれませんが。
あと、咲姫が智華と可憐の二人から肌荒れしていると言われていて可哀想でした。
イメージイラストだともちもちしてそうなんですけどね……。

過去の作品感想:
死狐様挽歌の候、如何お過ごしでしょうか早瀬に案山子は黄昏の姉妹、終末のマリアージュ八目鰻黄昏の姉妹、終末のラジオ一子、二狐とも、巫女との狸菓子狐憑き傾城狐の嫁入りなこそ箱入り娘のてるみどぉるやんでれさんのすゝめあそびめヱロゲに花束をカムガカリ、子狐丸宗近ワルキューレに口づけをお狸様で爆乳まみれin雌狸様に酒池肉林遙か異空の鎮守狐火王子の狸とカツ丼とそも、お狐様に夜這われて!。ぱんぱにえれ佐藤と鈴木と田中、ときどき山本狐日和に格子を覗けば、廓に狸と寝入りましょう。彼女は散乱している『お狐様はショコラピストルでジプシーダンスをグーテンターク(仮)』レディオお狐様は極太がお好き!メロンソーダちゃんの秘め事徒咲く乙女の決闘状 〜ラブレター〜ごふよう据え膳、捨て狐様!お姫様のスカートの中の秘密の……世界は彼女と彼女の一人だけお狐様の参拝繁盛講座エロゲ ツ・クーレおきつねリラクゼーション・ゆきの砂漠のステラン悪の組織に潜入して捕まったお狐忍者ルビーニさんカモフラージュ・マザーサービス
(2025/9/3)

 

ノーパンしゃぶしゃぶ(18禁)/虹猫(1000円)

大学で友達ができず寮に引きこもり、寮費にも困っていた麻友(まゆ)は、
ルームメイトの環奈(かんな)に紹介されてノーパンしゃぶしゃぶでバイトすることになる。
環奈のヘルプを数回こなした後、一人で出勤するが、客から裏オプションを要求されてしまうのだった。


選択肢なし、風俗、人間関係、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は麻友の不安や環奈のいらだちなどの感情が伝わってきました。
一枚絵は四枚+差分。

麻友と環奈がノーパンしゃぶしゃぶのバイトで男たちの欲望にさらされます。
男たちの台詞が誇張された口調で、シリアスな内容にそぐわないと感じてしまいました。
また、一章ラストでの断言はその場面では衝撃的な展開だっただけに、
四章〜五章で裏切られた気分になってしまいました。
ですが、ノーパンしゃぶしゃぶで屈辱的な要求をされ、お金とどちらを取るか葛藤する麻友や、
ノーパンしゃぶしゃぶやパパ活で男を見下し手玉に取るようなことをしながらも満たされない環奈の心境が悲壮感を持って描かれていました。
そんな中、一番最後の台詞が心底頷くしかない一言で、
前途多難ではありますが良い方に進んでいくであろうと信じられるラストでした。

過去の作品感想:
お願いします。パンツを見せてください未来・らい・らい、Delete(百合編紫陽花・蒲公英編)、熱血番長七芒星の魔法陣1人殺すのも2人殺すのも同じことだと思うから 13月編NO・I・A・NA死者20億2人殺すのも3人殺すのも同じことだと思うからRトRパンツの神様グリーンベルの花言葉
(2025/9/5)

 

蒼猫/虹猫(1000円)

新入生の主人公は同級生の紫瑠依華(むらさき るいか)に脅されて新設したゲーム部の部長をさせられる。
絵師の筋肉男、桜木楓(さくらぎ かえで)、プログラマーの姫(ひめ)、瑠依華大好きな南風桜(みなみかぜ さくら)と知り合うなか、
主人公はたびたび瑠依華に理不尽な目に遭わされるのだった。


選択肢なし、恋愛、学園、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は楓がスキンヘッド、筋肉、しなを作ったポーズとインパクトありました。
あと瑠依華の蹴り立ち絵で太ももに目が行きました。

男の主人公がゲーム部の部長にさせられ、
瑠依華に無茶振りされ、楓から好かれ、桜から敵視され、姫のお世話係になります。
瑠依華がゲーム制作に本気ではありますがとても理不尽で、まさに「暴力ヒロイン」でした。
終盤の展開はあっけにとられます……が、
問題発生から解決までがあっさりでラストもラブラブするシーンがすぐに終わってしまったので物足りなさが残ります。
ですが中盤、全員に見せ場があってゲーム部での活動も悪くないかもな……と思えました。
お気に入りは姫。主人公に対して全肯定でも全否定でもないスタンスなだけに、
生徒会がらみで主人公の望みを叶えてくれたのが嬉しかったです。

過去の作品感想:
お願いします。パンツを見せてください未来・らい・らい、Delete(百合編紫陽花・蒲公英編)、熱血番長七芒星の魔法陣1人殺すのも2人殺すのも同じことだと思うから 13月編NO・I・A・NA死者20億2人殺すのも3人殺すのも同じことだと思うからRトRパンツの神様グリーンベルの花言葉ノーパンしゃぶしゃぶ
(2025/9/7)

 

夢の続きは異世界で〜サキュバスの姪が強すぎる!!〜/異世界転生者たち(1000円/DL販売1540円)(DL版の購入はこちら)

漫画家としての芽が出ないままの日々を過ごしていた三十二歳の蒼太(そうた)。
彼には十三歳の姪、美桜(みお)がいて、漫画家の夢を応援し、慕ってくれていた。
トラックに轢かれそうになった二人は異世界に転生するが、蒼太は少年の姿に、美桜はサキュバスになっていた。


選択肢あり、異世界転生、夢、ボイスあり、二時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はサキュバス姿が色っぽかったです。水着シーンもあり。
一枚絵は三枚+差分。

少年になってしまった主人公がサキュバスになってしまった姪と異世界を冒険し、元の世界に戻ろうとしていきます。
途中に美桜視点のエピソードもあります。
エンディングはおそらく一種類。
バッドエンドになりそうな選択をしても特に問題ありませんでした。
全体的にコメディが多めではありますが、
その中に夢を追うことや、美桜の想いも描かれています。
最後、めでたしめでたしではあるものの、
そこに至るまでの美桜の境遇や、止まっていた時間を思うと手放しでは喜べませんでした。
美桜が不憫です……が、異世界での数々のエピソードを読むに、美桜ならそれでも前向きでいてくれるだろうと信じたいです。

過去の作品感想:神サマが転生
(2025/9/9)

 

自殺に向かない展望台/philia1000円

佐々木誠二は海辺の展望台から自殺しようとしたところを、秋霜詩乃という少女に話しかけられる。
何者かに追われているという彼女と共に逃亡生活を送ることになった誠二。
その結末は……。


選択肢あり、ボーイミーツガール、自殺、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はモノクロのラフっぽい絵で、
世間一般とは少々異なる立場にいる二人の、ちょっと厭世的な逃亡生活という内容に合っていました。

秋霜詩乃に巻き込まれて逃亡生活を送ることになりますが、誠二自身も訳ありの過去を持っています。
エンディングは二種類。
序盤でストーリーとは直接関係ない部分で違和感を覚えてしまう文章があることが気になりましたが、
金銭的にも境遇的にも未来が見出しにくいけれどもそれでも二人で手を取り合う逃亡生活、
というシチュエーションが「絵になる」もので、ないものねだりではありますがうらやましいと感じます。
あと二人を助けてくれるトラックドライバーの松田功さんが頼りになるどころか頑張りすぎていて、
彼のほうが主人公していないか!? と思えました。
スタッフロールが流れないほうの結末も、彼がいなかったからこそそうなってしまったともいえますしね……。

過去の作品感想:Pure Culture Rose御伽の国の彼方へ Episode1たりない天使さま
(2025/9/11)

 

不完全なるこの世界/para/philia(1000円)

大学で馴染めていない蓮人は毎夜グロテスクな夢を見ていたが、いつからかその夢に謎の少女が現れる。
幼馴染の沙羅は彼を気にかけ何かと世話を焼くが、
蓮人は起きている間も謎の少女が見えるようになり、その頻度はだんだんと増えていくのだった。


選択肢なし、妄想電波系サウンドノベルとのこと、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
猟奇的な描写が多いですが、直接的な絵はなし。

蓮人が妄想を募らせていきます。
蓮人視点と三人称視点があり、蓮人視点では実際に起こったようなことでも
三人称視点では蓮人がただブツブツ言っているだけというような描写になります。
夢の中や、妄想が進んだ後の猟奇的な描写がグロテスクで痛々しいものでしたし、
蓮人の三人称視点の行動や、沙羅を疑うときの根拠が短絡的なこともまた痛々しかったです。
いままで妄想ゆえに思い通りになっていたのに終盤は思い通りにならず、これは妄想ではないと気付けて、
そのあとのシーンからもそこだけは妄想ではなく実際に起こったのだとわかります。
けれどエピローグが、終盤以外も妄想ではなかったのでは……? と全部ひっくり返されるもので……何もかも信じられなくなりました!
(2025/9/13)

 

幼い二人にこの世界は似合わない(18禁)/para/philia(1000円)

篠原智樹は中学一年生になっても小学校のように放課後遊びたいと思っていたが、同級生は塾や部活を優先するようになってしまった。
ある日、隣の学区にある公園で百瀬愛莉という成人女性と出会う。
智樹はいつも一人きりの愛莉と遊ぶようになるのだった。


選択肢なし、おねショタ、異端、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は愛莉の立ち絵が笑顔の一種類しかないため、異なる表情のシーンでは立ち絵を表示させないほうがいいのではないかと思いました。
あと主人公はタイトル画面にしかいませんが、本編の印象よりもお坊ちゃんっぽさがありました。

主人公と愛莉が仲良くなっていきますが、愛莉は主人公以上に精神的に幼くて、
けれど成人しているということで、中学生との関わりを周囲は問題視することになります。
Hシーンは背徳感がありエロかったです。絵が欲しい……!
彼女を守らなければと主人公が正義感を見せる場面が多くて好ましかったです。
ですが愛莉がもっと大人であれば何とかなったかもしれませんが、
彼女の幼さ、そして主人公の幼さによって二人の望まない事態になってしまいます。
最後もとても短絡的で、とてもこの先上手くいくとは思えない行動で目を覆いたくなりましたが、
同時にそこまで盲目になれる純粋さを美しいとも思えました。

過去の作品感想:不完全なるこの世界
(2025/9/17)

 

HalluciN/Ation/ImaginaryBlue(1500円)

学校にほとんど顔を出さず、人工知能や機器の修理屋をしていた青地窓也のもとへ、
クラスメイトの日向陽音(ひなたはるね)がやってきて、父の形見からデータをサルベージしてほしいと依頼される。
彼は相棒のカスタムAIノアと共に調査を始めるが、周囲でおかしな事故が続けて発生するのだった。


選択肢あり、SF、人工知能、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵はノアのアクティブな立ち絵が可愛かったです。一枚絵は四枚+差分。

クラスメイトが持ち込んだ危機がきっかけで、世界的な陰謀に巻き込まれていきます。
ルートは二種類、エンディングは四種類。
陽音ルートは解決方法が情に訴えるしかなかったので、損得でも説得してほしかったです。
ですがエピローグでエロ知識から隔離され続けているノアが微笑ましかったです。
ノアルートはいきなりラスボス戦という急展開でしたが、
AIなのに主人公をからかったりして奔放に振舞いつつも、ここぞという時は主人公想いなノアが魅力的で、
ノアがいるシーンでは思わず笑顔になりながら読んでいました……!

過去の作品感想:碧天のラピスラズリ
(2025/9/21)

 

SummerSoul〜東京都T区先負町は夏〜/Re:Journey(500円)

夜行バスで東京へ帰ってきたモリサキは、大手町駅で友人と出会い、住んでいる先負町へと戻った。
季節は夏。東京を押し込めたような先負町で、友人と過ごす変わらない日々。
……本当に、変わらないままでいいのだろうか?


選択肢あり、郷愁、東京、一時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はターコのあきれた目が可愛かったです。
また、背景の一部文字が日本語などにない読めない文字になっていて、先負町という街が存在してもおかしくないと思えました。

友人と先負町で夏を過ごします。
序盤の選択肢で、男友達のカニパンか、女友達のターコ、本名夜多夕子(やたゆうこ)のどちらが友人として登場するか変わります。
ルートはその二人のルートと、最終ルート。
エンディングは最終ルート含め六種類。
カニパンルートは最後以外の選択肢がどちらを選んでも選ばれる方が決まっていて(違う方を選んでもカニパンに拒否される)、
それも先負町の変わらない日々を表しているのかもしれませんが、
せっかく悩んで決めたことを否定されるのはあまりいい気分になれませんでした。
ターコルートは途中一人でいるときに選択肢が出るので、こちらはさすがに選んだとおりの行動になります。
全体を通して、上京して友達とつるんで過ごした大学生〜二十代の郷愁を感じさせるもので、
(私は上京も東京で友人とつるんだこともないのですが、それでも懐かしさを感じました)
心地よさと共に、このまま変わらなくていいのだろうかという少しの焦燥感を覚える作品でした。
(2025/9/23)

 

ルートゼロ ver1.00/F.T.W.(500円)(DL版の購入はこちら)

月宮神奈(つきみやかんな)は過去の記憶が無い状態で学校のトイレで目覚め、とあるゲームに参加させられる。
その内容は攻略対象の男子生徒の恋人の座を賭けて一週間、他のヒロインたちと争うというもの。
他のヒロインへの攻撃は禁止というルールのはずだったが、早々に犠牲者が出てしまうのだった。


選択肢なし、サスペンス、恋愛ゲーム、二時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は立ち絵が変わらない理由が判明する所と、立ち絵が変わった場面が印象的でした。

一週間後に伝説の木の樹で告白された者が勝者、というゲームに強制参加させられます。
終盤が駆け足気味に感じてしまいました。
また、登場人物の立場が重複したり、時間軸が前後したりするため一回読んだだけではわかりにくい部分がありましたが、
真相を知った上でもう一周して(完全にではないと思いますが)整理することができましたし、
もう一周してもわかりたいという気持ちを抱く内容でした。
序盤は各ヒロインがどのような立場(幼馴染、先輩等)なのかや、
ヒロインごとに与えられた制約や特権が何なのか、それによってどんな立ち回りを求められるのかといった、
ゲーム自体にどう勝てばいいかに関心を抱きました。
中盤以降は何故このゲームが何故開催されているのか、どうすれば開放されるのかという展開となり、
その真相や黒幕の正体が明かされる場面、過去の戦友と再会する場面など、
私が恋愛ゲームの基本的な形を知っているからこそ、より印象的でした。
それにしても作中の台詞「教えて上げる。あらゆる属性の頂点に立つ●●の力を」は●●(ネタバレのため伏字)が負けフラグ過ぎます……!

過去の作品感想:黒白痴死埋葬柘榴草紙サンダガ!!狂痛忌死埋葬 -U-死埋葬 -V-『    』On the day,somedayそして彼女は、私が書いた手紙を丁寧にしまった。蝉と黒ギャル推し活ファナティックずっととおくえ
(2025/9/25)

 

大阪九龍条 Version1.0.0/活動漫画屋(1500円)

青龍文(せいりゅう あや)と大阪府警と麻薬組織の二重スパイをしていた。
三年前に警察を辞めた白虎詩(びゃっこ うた)は警察から依頼されて麻薬組織に潜入調査していた。
ある日、文の妹で麻薬組織のボスの愛人、黄竜栞(こうりゅう しおり)が殺される事件が起こる。
文と詩はお互いを警察関係者と知らないまま、ボスの命令で栞殺しの犯人を捜すことになる。


選択肢なし、百合、クライムコメディ二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は主要登場人物全員女性で、みんな格好良かったです。

警察と麻薬組織の両方を利用し両方に気を使いながら調査していきます。
殺人事件や陰謀、組織の制裁など血生臭い状況で、登場人物もいたって真剣ながら、
すれ違いや勘違い、ごまかしでコミカルになる場面が多く、
舞台が大阪ということもあって吉本新喜劇テイストのコメディ・人情物語といった印象を受けます。
誰の発言なのか、何が起こっているのかが直感的に分かりにくく、
たびたび読む手を止めることになりテンポが良くないように感じてしまいました。
ですが、大阪の地理や食べ物に関する内容が興味深かったですし、
終盤の文と詩の信頼も印象的で、ドタバタしつつも筋の通った物語でした。

過去の作品感想:
自虐の詩 Another Birthday図書館列車 体験版人形城の箒神・陰犬神使いと少年片輪車と雪女百鬼社中柊鰯あまいしるよつどもえいえのかぎ大阪義体遊
(2025/9/27)

 

ぬくもりに沈む -The Warmth Meant Just for Me-/Luciolize(500円)

転校してきた赤松くるみはクラスメイトの藤島ほとりと親しくなる。
ほとりに優しくされ、つい彼女のことをおかあさんと呼んでしまったくるみ。
そのことに動揺するが、ほとりはまんざらでもないのだった。


選択肢あり、百合、おかあさん、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はほとりが美しくて優しくて……ママ! と呼びたくなりました。
一枚絵は二枚。

くるみとほとりが仲良くなっていきますが、くるみの家庭の事情が明らかになっていきます。
エンディングは二種類。
下エンドがクラスメイトをその方向で関わらせるのはちょっと唐突に感じてしまいました。
でもいいクラスだ……と思えます。
ちょっと不穏な所はあれどくるみとほとりの仲の良さが微笑ましくて、上エンドはほっとしました。
それにしてもくるみは事情がありますがほとりは身の上がほとんど語られないので、
ナチュラルに「ああ」なのかとちょっと怖いです……!

過去の作品感想:Lunatically Cage -Prelude版δ-あなたに言えないヒミツの望みおねえちゃんとゆんちゃんあなたに言えないヒミツの想いあなたに言えないヒミツの居場所あなたに言えないヒミツの記念日ノゾミとメグルの〇〇〇〇◇◇あなたに言えないヒミツの悪魔
(2025/9/29)

 

かみひより 〜時檻り編〜 ver1.1.0/ポピーショッピング(500円)(DL版の購入はこちら)

地和神社の巫女、八坂瑳思(やさか さこと)は祀られている神様であるやすひめ様の姿を見ることができた。
友人で霊気学の天才と言われている野方湯衣(のかたゆい)は霊的な存在を見えるようにする研究を行っていたが、実験中に三人は別の場所に飛ばされてしまう。
三人は何者かの襲撃をかわしながら、脱出を目指していくのだった。


選択肢あり、探索、霊、二時間半ほどで終わりました。
システムはRPGツクールMZ製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はやすひめ様可愛くて好きです!

追ってくる化け物から逃げたり、謎を解いたりしていきます。
エンディングは二種類+バッドエンド複数。
逃げるパートはタイミングがランダムなので緊迫感がありつつ、
目的地へ向かっているときに出てくると邪魔! と叫びたくなりました。
謎解きはバリエーションが豊富で、論理パズルやすごろく、詰め将棋、暗号など様々なジャンルがあり作りこまれています。
難易度も様々ながら、ヒントや答えを聞くこともできるのでわからなくてもクリア可能。
話は探索ものの王道的な流れの中で、メインキャラクターみんなの言動に思いやりが感じられて、
特に瑳思と湯衣がいい友人だなあと思えました。
(2025/10/1)

 

かみひより 〜食騙り編〜/ポピーショッピング(500円)(DL版の購入はこちら)

地和神社の巫女、八坂瑳思(やさか さこと)、霊気学の天才と言われている野方湯衣(のかたゆい)
霊嫌いなのに霊に好かれる樽落愛夏(たるおち まなか)、情報収集に熱意を燃やす牧田 直子(まきた なおこ)は同じ高校に入学する。
しかしその高校で、一部の生徒が異常な食欲を見せるという異変が起こっていたのだった。


選択肢あり、霊、学園、一時間十五分ほどで読み終わりました。
「かみひより 〜時檻り編〜」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は背景の変化がストーリーに沿っていて細かかったです。

「かみひより 〜時檻り編〜」よりも後の話。
高校で起きた事件を調査して解決しようとしていきます。
エンディングはおそらく一種類。
事件は解決しますが、本当の原因は明かされずに今後に続く。
聞き取り、資料調査、仮説検証等段階を追って原因を探ってくれるので納得感がありました。
また、前作同様みんな友人想いで温かい気持ちになれる作品でした。

過去の作品感想:かみひより 〜時檻り編〜
(2025/10/3)

 

はなみこ/マナティクルーズ(600円)(DL版の購入はこちら)

陰陽師の修行のため、神楽浜町に引っ越し、高校に通いながら妖退治をすることになった主人公。
しかし、クラスメイトの火産霊花(ほむすび はな)を巻き込んでしまい、助ける過程で彼女は「魔法少女巫女」となってしまう。
他のクラスメイト三人も巫女となり、彼女たちに協力してもらい妖退治を行っていくが、それを邪魔するような出来事が起こるのだった。


選択肢あり、陰陽師、魔法少女、恋愛、十時間半ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵は世羅(せいら)の幸せそうな顔が可愛いです。幸せになってほしい……!
また、五人共制服や巫女服がありつつ私服のバリエーションも豊富で華やかでした。一枚絵は六十四枚。

ルートは引っ込み思案な火産霊花、花の友人で社交的な玄水七海(げんすい ななみ)、
風紀委員の風龍彩羽(ふうりゅう いろは)、問題児扱いされている虎光杏珠(ここう あんじゅ)、
主人公たちが把握していなかった謎の巫女、世羅(せいら)の五人。
エンディングは十三種類ですが同じエンディングでも好感度で若干ラストが変わるものもあります。
そこが本筋ではないからかもしれませんが、イレギュラーで力を手に入れたためか技が基本的に一人一種類しかなく、
フォームチェンジもないので(七海除く)、魔法少女バトルとしてはやや地味な印象でした。
ですが様々なエピソードや選択肢でヒロイン毎に反応が異なり、彼女たちの個性を感じられましたしそれぞれに魅力的でした。
サブキャラも頼りになります……ゆえに頼らない選択肢では痛い目に遭います。

ルート選択は最初から五人全員選べますが、上から順に読んでいくことを推奨。
世羅ルート以外では根本的な原因は解決しないままとなります。
花ルートは主人公が独断専行したバッドエンドはかなり救いようがありませんでしたが、
メインルートでは見習いの主人公と不器用な花が噛み合わないことがありながらも共に成長していくという二人三脚の歩みを応援したくなりました。
七海ルートは友情か恋かという内容。一見社交的な七海の内面が丁寧に描かれていて、
特に他のルートでは世羅以外、強い妖と闘うという場面がありますが七海は違う、という所が七海の二面性を表しているように思えました。
七海の瞳から光が消える場面が、七海の本心を見ることができて彼女はつらいでしょうがちょっと嬉しかったです。
彩羽ルートは彩羽が主人公の色眼鏡を知って複雑な表情を見せる所や、血縁者の現状に心を痛める所など不憫でした。
とはいえ彼女、母親、祖母がしっかりしすぎているせいでダメンズ製造機になってしまっているんじゃないでしょうか……。
杏珠ルートは杏珠に振り回される主人公、そしてまっすぐな主人公に心を開く杏珠、というデコボコな関係が微笑ましかったです。
バッドエンドは明言こそされていないものの花ルートと同様な救いの無さでした。

世羅ルートはメインの問題に決着が付くルートだけあって様々なことが起こりますし、
共通ルートや他のルートで謎だったことが明かされます。いくつかの真相に意表を突かれました。
そしてなにより世羅が可愛かったです!
それまでに経験してこなかった友達との交流や、主人公に大切にされることで心底嬉しそうな表情を浮かべるのが本当に可愛かったです。
あと、バッドエンドの後日談を描いた同人誌も読んだのですが、世羅が大切にされていて安心しました。
それが主人公とではなかったのがちょっと複雑ではありますが!
(2025/10/5)

 

日進月歩/ユキハラ創作企画(1500円)(DL版の購入はこちら)

名古屋から仙台を経由して苫小牧へ向かうフェリーで、
向入 はやさ(むかい はやさ)と東先 めぐり(あずま めぐり)は出会った。
三日間の船上で、二人は互いの身の上を話し、行動を共にすることになるのだった。


選択肢なし、視点変更あり、旅、男女、二時間ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はゆったりしたピアノが急ぐことができない船の旅に合っていました。
ゲームを消すときの汽笛も印象的です。挿入歌あり。
絵は二人ともに好感が持てるビジュアルでした。

三日間の船旅で初対面の二人が交流していきます。
はやさ視点、めぐり視点、三人称視点があり、いつでも視点を切り替えて読み進めることができます。
エンディングは一種類ですが、読み終えたときの視点によってエピローグの文章が変わります。
進んでいく話をいつでも視点を切り替えることが可能、という都合上、
台詞部分は(一部を除き)同じで、地の文のページ数が揃えられています。
そうした制限があるためか地の文が少な目で視点による差異が少なく、
(私の読み方が悪いせいではありますが)一つの視点に絞って読み進めると二周目以降全く同じ会話を読む部分で飛ばし気味になり、
三つを並行して読んでいこうとするとテンポが悪くなってしまいました。
もっと会話の中で二人が何を考えていたのかの違いを知りたかったです。
ですが、船旅の中でお互いを知っていく、というシチュエーションが良い! ですし、
この場所で出会ったからこそ親しくなれて、
この場所で出会ったからこそ本当には親しくはなれない、
そんな二人の関係がもどかしくも愛おしかったです。

過去の作品感想:春に生きれば
(2025/10/13)

 

君と見た景色、君と見る景色/ぱんだのぱん(300円)

トアとフラムティーダは仕事の成功を祝って星間旅行をする。
いくつかの星を巡り、その星の文化や名物に触れる二人。
しかしトアは、そこに既視感を覚えるのだった。


選択肢なし、恋愛、SF、ヒロインボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はフラムティーダが変顔も含めて表情豊かで魅力的でした。

これで恋人や夫婦じゃないのかよというような二人がいくつかの星を観光します。
短めの話なので一つ一つの星、特に一番最後の星が
どうして、どのようにしてその制度を始め、維持しているのかまで知りたかった部分はありましたが、
それぞれの星での出来事は温かさや幸せと、その裏にある歪みの両面を感じさせるもので興味深かったです。
また、旅行中、フラムティーダが含みを持たせた態度をとることはあれど、
心底喜んだり、憂えたりしていることが伝わってきたため、
ラストのフラムティーダの反応が本心であると思えて印象的でした。

過去の作品感想:夕暮れどきの魔法、屋上で。奈落への灯火光が射さない世界の過ごし方虐殺魔女のエピローグ
(2025/10/15)

 

Sweet Flag 3/CURARE(1000円)

両親を亡くし、祖母と暮らす杜若荘奉(かきつばたしょうぶ)は人助けをできる父親に憧れ、人助けをしていた。
ある日、祠で土地神見習いを名乗るすずという青年と出会い、神様になる協力をしてほしいと言われ力を与えられる。
お嬢様学園に通う礼梅(あやめ)、難病で入院している国宝花梨(こくほう かりん)、そのメイド、星川露乃(ほしかわ つゆの)と出会い、ちょっと変わった夏休みが始まるのだった。


選択肢なし、ラブコメ、人助け、ボイスあり、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はOPムービーが音量小さ目で、直前のセミの鳴き声が消えないので聞き取りにくかったです。
OPにムービーと歌あり。EDに歌あり
絵は礼梅が美しかったですし、はしゃぐ花梨は可愛かったです。
アニメーション演出もあり。一枚絵は二十六枚+差分。

自称神様に協力して命を落とす運命の人を助ける中で、少女と出会い親しくなっていきます。
メインヒロインだけに過去の関わりを持たせずに他の登場人物とも接点があったことで、
人同士の関わりや人助けといった本編の内容により広がりを感じられました。
また、登場人物みんな善い人で、特に礼梅とのもどかしくも初々しいやり取りがまっすぐで温かくて
健気でにぎやかな花梨といい性格をしている露乃さんとの会話は微笑ましくて、
最初から最後まで心地良く読み進めることができました。

過去の作品感想:CHIN★POCO 〜妖精さんのお茶会〜スノードロップの贈り方
(2025/10/17)


 

 

(同人ソフト体験版・連作)

生命の栞 体験版/みやこそふと

雨が降り続く世界で目を覚ましたユウには記憶がなかった。
謎の少女が住む図書館で暮らすことになったユウは、
図書館を巡って記憶の手がかりを探そうとするが……。


選択肢あり、記憶、謎解き、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は謎の少女の一周目最後の笑顔や痩せぎすな体、幻想的な背景が印象的でした。

記憶を無くした主人公が図書館で過ごしますが、謎の少女色々と行動を制限されます。
背景をクリックしての探索要素あり。
ユウの過去に何があったのかや、謎の少女の正体、
謎の少女がどういう基準でユウの行動に制限をかけているかなど、まだわからないことばかりですが、
痩せて目に隈があって不健康そうで、さらに基本不機嫌な謎の少女が時折見せる好意的な表情に、
彼女が味方であってほしいなあと思えました。

過去の作品感想:電子カルテと木曜日
(2025/8/28-1)

 

終末の楽園、あるいはキミ色の福音 C106プロトタイプ版/アサノハ製作所

久方悠宇は記憶を無くし、小舟の上で目を覚ました。
傍らには祈と名乗る少女。
祈は、彼女を含めて三人の女の子がいる島へ向かっていると告げるのだった。

選択肢なし、記憶、孤島、五分ほどで読み終わりました。
システムはプロトタイプ版のためかセーブなし。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はラフ絵。

C106プロトタイプ版では島へ着くまでを読むことができます。
まだまだこれからという内容で祈以外のヒロインは登場しません。
とりあえず、真夏の島で三人の女の子と暮らすとかうらやましすぎる!
と思いましたが、まあ何事もなくは終わらないのでしょうね……。

過去の作品感想:廃遊園地のメメントメモリア
(2025/8/28-2)

 

 

(同人ソフト番外編・その他)

愛と心臓のセパレーション〜Wish for bloom〜/Xiling Software(無料)

ある日の授業でナキア先生から魔法で薬を調合する課題が出された。
材料は暗号のように書かれていて読み解く必要がある。
果たしてカイ、フィア、ハクアは正しい薬を作ることができるのだろうか?


選択肢あり、魔法学園、調合、三十五分ほどで読み終わりました。
本編である「愛と心臓のセパレーション」第一部の感想はこちら。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は先生の制服が良いということに完全に同意いたします!

三種類の素材から一種類を選ぶことを三回行い、その組み合わせで結末が変わります。
エンディングは八種類+おまけエンド。
成功エンドはヒントがありますが、それ以外のエンディングはほぼノーヒントのため狙うのは困難……ですが、
素材の組み合わせは二十七通りしかないため総当たりすればなんとかなります。
番外編らしく成功エンド以外はパロディも多くてコミカルなもの。
カイが冷静なタイプなので感情抑え目に変な目に遭うのが可笑しかったです。
話はナキア先生の過去が関わる内容。
成功エンドとおまけエンドも含めてナキア先生が先生になった経緯を知ることができましたし、
本編同様、カイも、その周囲の人たちも思いやりがあって良い読後感でした。

過去の作品感想:春夏緑光愛と心臓のセパレーション
(2025/8/22)

 

 

 

 

 

 

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