はぴとら！　happy tri x tribe x trouble!（18禁）/PinkyEdge（500円）(DL版の購入はこちら)

物書きを生業としている大和は、七月の雨の日に段ボールに入った少女を拾う。
自らを人狼だという獣耳が生えた少女、真神桜花は
しきたりにより子種がほしいと大和を誘惑してきたのだった。


選択肢なし、人外、同居、三時間半ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システムは文章速度が変えられないこととスキップが時折止まってしまうことがやや不便。
あとスタッフロールやＣＧ鑑賞がなかったりとちょっとシンプルすぎる部分も。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は色々な表情が可愛らしかったですし、Ｈシーンのトロけた顔や体もエロかったです。

人狼の桜花と、サキュバスの紗妃、それぞれと出会ったその日に関係を持ってしまい、
そのままだらだらと三人同居しながら過ごしていきます。
アニメ・漫画ネタや時事ネタ多め。
ものすごく重大な出来事が起こるようなことはありませんが、
色々ズレな言動だったり食欲に忠実だったり、でもとても素直な桜花と、
偉そうで余裕たっぷりで、でも優しくてポンコツな紗妃とのやりとりは楽しかったです。
そんな二人と過ごす、ノリよく、エロくて、あたたかい物語でした。
しかし体験版でも書きましたが、処女巨乳編集さんルートがないのは残念すぎます……！！
(2015/1/20)

ぶらばす！ブラック企業バスター/因果堂Type-I.G.（500円）

「銭デショーグループ」の牛丼チェーン「きらい屋」ではとあるバイトリーダーが毎日毎日過酷な労働を強要されていた。
そんな彼の前に正義のヒーロー「ブラック企業バスター」が現れるのだった。


選択肢なし、ブラック企業、ヒーロー、三十分足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はヒーローのチープさがよく出ていました。一枚絵は六枚＋差分。

どこかで見たことがあるかもしれないブラック企業に「ブラック企業バスター」が闘いを挑みます。
色々と酷い目に遭うバイトリーダーが可哀想過ぎて身につまされ、
あんまり笑えないなあ……と思えてしまう部分はありましたが、
一連の某ワンオペな騒動のパロディが随所に盛り込まれている作品でした。
あとブラック企業バスター（変身前）みたいな生き方は憧れます……

過去の作品感想：夢剣、THE MAN CALLED CRIMSON、総集編、TWADの物語 Vol.1　Vol.2　Vol.3、自殺者専門 エンマ様vol.1 vol.2、しんきょく！
(2015/1/23)

物語の国/リーディングカンパニーくらじぇむ/ぞんびすたいる（無料）
失われし本、物語る国、妖精との約束。アフターストーリー/リーディングカンパニーくらじぇむ/ぞんびすたいる（無料）

本をはじめとした、記録された物語が存在しない国、ラカンクルシェでは語り部である「口上人」が大人気。
しかし「口上人」を目指すロイドの話に耳を傾けてくれるのは、一人の女の子だけ。
周囲から「口上人」を諦め家業を継ぐよう言われる中、彼はシルビアという名の少女と出会う。


選択肢なし、物語、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
アフターストーリーは選択肢なし、三十分足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。ＥＤに歌あり。
絵はシルビアの立ち絵が彼女のはっきりくっきりした物言いと合っていました。

「口上人」としてダメダメだったロイドが目標を決めて特訓していく中で、
自分が何故「口上人」を目指すようになったのかということと向き合っていきます。
公演「失われし本、物語る国、妖精との約束。」のゲーム化とのこと。
たった一人の結果で今後の方針を決めてしまうとまた過去の二の舞になってしまうのでは……
と童話のお約束的な所にとても無粋で余計な心配をしてしまいました。
ですがロイドの成長、明るく強引に背中を押してくるシルビアの魅力、なんだかんだ親身になってくれる友人達など良いキャラクター揃いでしたし、
物語全体の構成もわかりやすくしっかりとまとめられていて、安定感がありました。

過去の作品感想：いらない子ゲーム、続：いらない子ゲーム reset、女の子の青春な告白を楽しむだけのゲーム・イケメンが甘々に声かけしてくるだけのゲーム、After Dead
(2015/1/24)

死埋葬/F.T.W.（500円）

双子の妹、頬椋 近（ほおむくちかく）が自殺未遂で意識不明となってしまう。
遺書がなく、原因を知りたいと思った頬椋 遠（ほおむくとおく）は
友人の瑞海 雫と共に学院内の聞き込みを開始するのだった。


選択肢なし、百合、女学院、愛憎、二時間ほどで読み終わりました。
システムは白い背景のとき一番上の文章がちょっと読み難かったです。
音楽と絵は秘めやかな美しさと閉塞感を覚えて話に合っていました。

妹の自殺未遂の理由を探っていくうちに色々なことを知ったり、巻き込まれたりしていきます。
「黒白痴」との繋がりも少しあり。
前半若干話の展開が鈍くて倦怠感を覚えてしまう部分がありましたが、
女学院で好きな人と日々を送る、という穏やかな世界が、
段々と崩れていく様が毒々しくも鮮やかに描かれていました。
また、逆に終盤は次々と露わになってくる真相や出来事に、引き込まれるものがある物語でした。

過去の作品感想：黒白痴
(2015/1/25)

REVIVAL RESET/楽想目（1500円）（DL版の購入はこちら）

おすすめ
(2015/1/28)

カンダタ物語2（18禁）/inspire（1500円）

子分たちと共に色々なところをさすらっていたカンダタは地図にない村を見つける。
そこには老人たちと二人の若い男女がいた。
魔物を退治して村を平和にしてほしいというその村からの依頼を、カンダタは受けることになる。


選択肢なし、ドラゴンクエスト３二次創作、ボイスあり、二時間ほどで読み終わりました。
「カンダタ物語１」も同梱。
システムは上下左右にポップアップメニューが表示されて最初はどれが何だか戸惑いましたが慣れたら便利でした。
表示しないようにも常時表示にも設定変更できますし。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は特に魔法使いさんがエロかったです。一枚絵は十三枚＋差分。

カンダタさんが大活躍します。
「カンダタ物語1」では登場しなかった女商人と女盗賊を含め全職業のＨシーンあり！
（そのかわり女勇者はいませんが転職できない勇者は職業じゃないともいえますし……）
それにストーリー上も各職業に因んだ役割をこなしていてこだわりが感じられます。
そしてそんな彼女たちをち○ぽの虜にしつつ、軽々と魔物を屠り、子分たちに慕われ、
洞察力に優れ、義侠心にもあふれるカンダタさんがとにかく格好よくて、その活躍にメロメロにされてしまいました。

過去の作品感想：愛することは生きていくこと、愛することは生きていくこと 〜もうひとつの愛〜、オレコレ！、カンダタ物語、天空の花嫁選び、モンバーバラＡＳ、マボロシノセカイ、ハニーウィッチ☆、天空の花嫁と。-僕は妻に、二度目の恋をした-、見習いメイドの贈りもの、魔王と勇者がいた世界、ムーンブルクの悪夢、ドラゴンポンジャラ、魔界王子とナンパ娘。
(2015/1/29)

十川良衣菜のトイレで神様、募集中（18禁）/劇團近未来（1000円）（DL版の購入はこちら）

一晩で十万円を稼ぐことになった十川良衣菜。
しかしいつもの便所交際の一回五千円では到底無理な金額。
援交仲間の助言をもとに、いつもと違う場所やプレイ内容で単価を上げ、目標金額を目指すのだった。


選択肢あり、援助交際、金策、トイレ、ボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は汁の飛び散り方がダイナミック！　一枚絵は十六枚＋差分。

マップから援助交際するトイレを選択し、決められた回数のなかでより稼ごうとしていきます。
タイミングが悪いことに良衣菜は危険日で、リスクを負えばより稼げますが、やり過ぎると痛い目を見ることも。
過去作「トイレの神様、募集中」ヒロインの一人、十川良衣菜が主役。
ヒロインが一人（他の女の子が絡むＨシーンもありますが）で場所もほぼトイレ固定なので、
それぞれ衣装などは異なれどちょっとマンネリ……という印象。
ですが良衣菜が遠慮がちないい娘で、そのために若干カモられ気味なのが不憫可愛いなあと思えました。

過去の作品感想：女子校生とごはんですよ！、女子肛校生芸能アナルクラブ〜現役ＪＫアイドル枕営業の実態〜、風俗島からの脱出
(2015/2/3)

全人類アルパ化宣言！/PacoProject（1000円）

全人類がアルパカになってしまったが、ほとんどの人はそのことに気付いていなかった。
事故に遭って以来全人類がアルパカに見えるようになった諏訪那由他は幼馴染の藍川汐依や友人たちと大学生活を送っていたが、
最近失踪事件のニュースや金縛りに遭うという噂が頻繁に聞こえてくるようになるのだった。


選択肢あり、アルパカ、アルパ化、ボイスあり、二時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。ＯＰにムービーと歌、ＥＤに歌あり。
絵は全てアルパカもしくはカピバラ。一枚絵は四枚＋差分。


「パカプラス」「パカプラスマイナス」「パカプラスプラス」から数年後の話。
それら作品の登場人物も出演しています。
全人類がアルパカになってしまってもそれはそれとしてサークル活動したり卒論テーマを何にしようか悩んだりします。
色々なことがあまり解決しないまま終わってしまうのでちょっと消化不良に感じてしまう部分がありましたが、
最初から最後まで徹底的にアルパカでタイトルに偽りなし、な作品でした。

過去の作品感想：パカプラス、パカプラスマイナス、パカプラスプラス
(2015/2/8)

一生に一度の、/都築製作所（無料）

一人暮らしで無職で自堕落な生活を送っていた四谷　藤吉郎は、偶然たどり着いた祠を壊してしまう。
そこへ現れた獣の耳と尻尾を持った少女。
自分のことを神様だと名乗る彼女は、祠を建て直せば一つだけ願いを叶えると告げるのだった。


選択肢なし、願い、神様、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はタイトル画面・ジャケットの神様が可愛いなあと思いました。

祠を建て直そうとする間、神様が家に押し掛けてきて共に暮らすことになり、
主人公の境遇や神様のことなどが段々と明らかになっていきます。
少々コメディ成分が蛇足かなと思える所もありましたが、
世間的には良くないとされることも本人が納得していれば問題ないと肯定し、
かつそれが無関心故ではなくどこまでも人に寄り添って優しく在る神様にとても好感が持てます。
また、前半の出来事が納得できる形で終盤に繋げられていました。
主人公もなんだかんだいいつつ思いやりがあって、
特に終盤の二人のあれこれにはじんわりと暖かな気持ちになれる物語でした。

過去の作品感想：あの日の約束　ＱＥ、よくない二人のよくある話、寿限無寿限無 起承（床）編
(2015/2/9)

相思相愛ロリータ（18禁）/夜のひつじ（1300円）(DL版の購入はこちら)

おすすめ

過去の作品感想：孤独に効く百合、親友が美少女になって帰ってきた。、恋妻くずし、義妹ホールと妹ホールド、幼馴染と十年、夏、純情セックスフレンド、女装お嬢様への異常な愛情、妹「お姉ちゃんクソビッチなんで私にしませんか」、幼馴染の心が読めたらどうするか？、好き好き大好き超管理してあげる
(2015/2/15)

あんりあるばっとのんふぃくしょん（18禁）/さくらミント（500円）

シナリオライターの一郎は、オンラインゲームで知り合った日本生まれ日本育ちのロシア人少女、
ミソノワ・イワノヴァ・カラシニコフから売れるシナリオを書くための手伝いを提案される。
その方法とは……


選択肢なし、エロゲー、コスプレ、三十分と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は立ち絵と一枚絵で一時髪型が異なっていることがちょっと気になりましたが、
ミソノワの意地悪な表情やだらしのない表情が可愛かったです。

エロゲーシナリオを書く参考にミソノワが色々しているうちに変な空気になっていきます。
オタクネタ多めで、自虐っぽいエロゲー制作の内情ネタもあり。
からかってくるミソノワとの会話が楽しかったです。断然小さな方派！
また最後、タイトルはそういうことだったのか、と思わせられた作品でした。

過去の作品感想：踏切、彼と彼女のノスタルジア体験版、月照〜ツキノテラス〜:Re>Re、一日千秋、さくらミントファンディスク、大丈夫、継照〜ツギノテラス〜、僕の私／アップルパイ
(2015/2/17)

妖精が悪戯してくる件（18禁）/chivalry（400円）（DL版の購入はこちら）

妖精のせいでスライムにさせられてしまった主人公。
元の姿に戻るには相思相愛の相手とセックスしなければならないらしい。
主人公は倦怠期ぎみな彼女の椿に助けを求めようとするが……


選択肢あり、異種姦、ラブコメ、一時間ほどで読み終わりました。
システムはＲＰＧツクールXP製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はむっちりしているところがいいなと思いました！　一枚絵は七枚＋差分。

妖精に悪戯され、彼女に助けてもらいます。ミニゲームあり。
あえぎ声があるバージョンとないバージョンあり。
壁を歩けたりちょっと変な挙動をする箇所がありましたが、
明るくおバカに、ときおりしんみりさくっとプレイできる話でした。
彼女の椿が、スライムとかになっても助けてくれて心強く、また適度にエロくて、いい娘だなあとお気に入りです。

過去の作品感想：虚蝉　〜記憶の彼方〜、空蝉、金魚鉢夢想、狐灯夜伽話
(2014/2/21)

ロリポップナイトメア！（18禁）/studioハイライト（1500円）（DL版の購入はこちら）

幼馴染の酒月麻耶と爛れた日々を送っていた羽白トウカは墓地でファンタズマと名乗る魔女と出会う。
別世界からやってきたという彼女の探し物を手伝うことになったトウカ。
しかしその探し物は意外なところにあったのだった。


選択肢なし、恋愛、魔法、ハロウィン、ボイスあり、二時間足らずで読み終わりました。修正パッチあり。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。ＯＰにムービーと歌あり。
絵は二人とも、透き通るような美しさでした。一枚絵は十四枚＋差分。

ハロウィンが盛り上がる街で、主人公がファンタズマの探し物に協力し、
そのかわりファンタズマも主人公の願いを叶えようとしていきます。
全体を通してコメディ調でさくさくと読んでいくことができます。
ラストは、それで本当に解決するのかなあ、とちょっと不安になってしまいました。
Ｈシーンは主人公受難のものが多めで……興奮しました！
(2015/3/8)

あまいしる/活動漫画屋（1000円）（DL版の購入はこちら）

氷室沙弥香が雨宿りにと入った喫茶店で相席になった和装に眼鏡の美女、佐藤椿。
「この世は──砂糖に支配されているの」
彼女は沙弥香に、砂糖にまつわる話を披露するのだった。


選択肢なし、砂糖、歴史、二時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は文章の形容通り一枚絵は背景含め十四枚。

色々な文献から引用して、世界が砂糖に支配されている理由が語られていきます。
引用が主となりかねないほどに多くて、
序盤と終盤以外はオリジナル部分がかなり少ない構成になっていました。
また、プランテーション、搾取に対する主張が強く出ていました。
引用されている内容はとても興味深く、知識欲を刺激され脳内でグルコースがガンガン消費されます。
喫茶店でティーカップを傾ける謎めいた美女、という導入や、
時折沙弥香が佐藤さんにからかわれる部分を良いアクセントに、最後まで一気に読むことができた作品でした。
ラストは怖い解釈もできますが（ネタバレ反転）
結婚したってことにしておきましょう。おめでとう！
でも重婚になっちゃうなー。

過去の作品感想：自虐の詩 Another Birthday、図書館列車　体験版、人形城の箒神・陰、犬神使いと少年、片輪車と雪女、百鬼社中、柊鰯
(2015/3/9)

夜の太陽、昼の月/宇宙うさぎ（1000円）

東雲 有由（しののめ ゆゆ）は一学期の終業式に弟やクラスメイト、先輩達と共に教室へ集められ、
担任の先生から世界が８月３１日で終わることを告げられる。
それを回避するため夏休みの間、学校に寝泊まりする日々が始まるのだった。


選択肢あり、現代学園ファンタジーノベルとのこと、九時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は一枚絵こそないですが可愛らしい立ち絵でした。

太陽と月が偽物で世界を維持できなくなってしまい、
本物の太陽と月にするため奔走します。
ルートはおそらく七つと条件満たせずルート一つ。
初っ端からシスコンツッコミ担当の弟や、眼鏡しか表示されないクラスメイトとか、
変態教師とか、心を読める人（複数）とか、メタ発言かます猫とか、アホの子主人公とか、
個性的な登場人物によるドタバタが繰り広げられます。
そのせいか、シリアスなシーンであまり重みを感じられなかったことがちょっと残念でした。
あとツッコミにもう少しバリエーションがほしいです。
ですが賑やかで楽しめるシーンもありました。特に改造ワニのショチトナルがいい味出しています。
七つのルートの中では自称ストーカーさんの眞志喜 梨香(ましき りか)ルートがお気に入り。
酷いことをしていると承知の上でただ目的のために突っ走る二人が格好良く、またタイトル名にふさわしい結末でした。
(2015/3/13)

Kindness/アトラ（フリーソフト）

一之瀬司が学校から帰宅中、自分の家が燃えている事に気付く。
慌てて家の中に突入するとそこには刺殺された両親。そして自身も何者かに殺されてしまう。
そんな彼の前にかみさまと名乗る幼女が現れ、やり直すチャンスを与えると言うのだった。


選択肢なし、やり直し、かみさま、ボイスあり、四十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
立ち絵はE-moteで動きます。

主人公がかみさまから鍵を集めろと告げられ、両親を救うために行動していきます。
かみさまが動きも口調もうざったいほどに存在感があるのに最後の方で出番がなく、
結局かみさまは一体なんだったんだ！　とすっきりしない部分が残りました。
ですが中盤までの戸惑いや逡巡から終盤一気に展開が加速し、
進む先に崖があるのを知っていてハラハラしつつ傍観するような、悪趣味な悦びを覚える作品でした。
(2015/3/14)

UNRED NIGHT（18禁）/幻創映画館（フリーソフト）

涼城令司は夜の公園でぐったりした少女を見つける。
自身をヴァンパイアだという彼女。
しかし彼女が必要としているのは血ではなく……


選択肢なし、ヴァンパイア、恋愛、ボイスあり、一時間と少しで読み終わりました。
システムは最初に読むときは気になりませんでしたが、
読み返すときに立ち絵や場面の切り替えにちょっと時間がかかるのがちょっと不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はちょっと頭が長めなところが気になりましたが、
一枚絵が豊富でしたし、その中でも特にデフォルメ絵が可愛かったです。一枚絵は十七枚＋差分。

ヴァンパイアの少女、イルになんだか気に入られてしまい、
恋人のような関係になるもそう簡単にことは運ばず……というような流れ。
ヴァンパイアと相性が良い確率を、そんなに可能性があるのかと感じてしまったので
もっと低くした方がいいと思いました。
ですが種族違いの恋愛が真っ直ぐ描かれていて、前半は楽しく、後半は切なく読み進めることができました。

過去の作品感想：リセレクト
(2015/3/19)

リビドー戦争（18禁）/古：時計（2000円）（DL版の購入はこちら）

男子生徒の減少と女子生徒の増加により、「七王子学園」を女子校としようという計画が持ち上がった。
手始めに行うとされたのは、男子寮の廃止。男子寮の面々はその一方的な決定に反発し、団結して撤回させようと動き始める。
面倒事が嫌いな阿久津美琴は、なぜかその運動のリーダーに担ぎ出されてしまうのだった。


選択肢あり、「まじこいみたいなギャグノベルゲー」とのこと。ボイスあり。三時間四十五分ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システムはただ読み進める分には問題ありませんでしたが、
既読スキップが既読でも止まったり、メッセージウインドウが消せなかったり
細かいところでやや面倒に感じる箇所がありました。
また、場面切り替え時に次の文章が表示される前にボイスが流れることがちょっと違和感ありました。
音楽は特に合わないような箇所なし。ＯＰにムービーと歌、挿入歌、ＥＤ歌あり。
挿入歌が男くさくてお気に入りです。
絵は生徒会長六条真由奈の色々な表情が魅力的に感じました。
また、立ち絵を左右に移動させたり、遠近表示させたりと距離感が表現されていました。


男子寮廃止撤回を求め、女子生徒と決闘することになります。
ルートは生徒会長の真由奈ルートと、最終ルートの二つ＋バッドエンド。
色々な登場人物が動き回って賑やかで楽しいシーンが多かったです。
しかし、時刻と文章が食い違っていたり、ポーカー関連で間違った内容ばかりだったり、
重要な場面で何度もミスがあって萎えてしまうことがとても残念でした。
また最終ルートが後日談のように語られるのに、
実際は真由奈ルート後半の出来事が起こらなかったルートだったことも混乱しました。
（ネタバレ反転）千春が強姦されたのにあまりにも扱いが軽すぎることも気になります。
主人公がＨシーンでヒロインに対し乱暴すぎるのもあまりいい気分になれませんでした。
でも、そうした気になる所はあれど、他のヒロインのルートも読んでみたい、
と思えるくらい良いキャラクター揃いの作品でした。
(2015/3/22)

西暦2236年（18禁）/Chloro（2000円）（DL版の購入はこちら）

テレパシーが一般的となっている西暦2231年、ヨツバはテレパシーが使えない少女、シオンと、
五感が機能せずテレパシーでしかコミュニケーションが取れない少女、ハルと出会う。
西暦2234年、ヨツバは実験部でヒメ先輩と駄弁っていた。そして、西暦2236年、ヨツバのもとに99通のメールが届く。


選択肢あり、ＳＦ、「恋愛」、一部声あり、十時間ほどで読み終わりました。
システムはスキップが遅めで勝手に止まりやすいので、
最初に読んでいく分には気になりませんでしたが読み返すときはちょっと不便でした。
音楽は既存のクラシック曲もそれ以外の曲も各々の場面をより印象的にしていました。
ＯＰにムービーと歌、挿入歌二曲か三曲、ＥＤ歌三曲あり。
ＯＰのムービーと歌は少ない動きで作品をよく表わしていました。挿入歌はどちらも青春の甘酸っぱさ満載。
ムービーは作中にもいくつかの場面で流れて、特に幾何学模様のムービーは異質な場所へ向かうということを思い知らされました。
絵は笑いをこらえるヒメ先輩が年不相応に幼くて可愛かったです。ハルシオンエンドの髪型違うハルも可愛い！
また、洋館の一室から巨大な図書館、ナガノの風景まで異質な現実感がありました。

西暦2231年と西暦2234年の出来事を交互に読んでいき、その後西暦2236年4月1日が始まります。
エンディングは三種類＋バッドエンドいくつか。
「西暦2236年の秘書」は西暦2234年の後日談にして西暦2236年の前日譚。
いくつかの場面で話が回りだしているのに展開が遅めでテンポが悪く感じられてしまいました。
ですが西暦2231年はヨツバの無様さに鏡を見せられていいるようで転げ回りたくなりましたし、
西暦2234年はヒメ先輩とのだらだら部活動が楽しかったです。
西暦2236年は探索のワクワクとその先のクラクラする世界が描かれていました。
また、四角い三角ルート終盤の、「あーあ、そっか……」とため息をつきたくなるようなどうしようもなさが、
ハルシオンルートを利用してより強く感じられるようになっていました。
私にとっては流れに乗り切れなかったなと思えてしまう部分がありましたが、
音楽も絵もムービーも演出も構成も、バシバシと叩きつけてくるような力が込められている作品でした。

過去の作品感想：私は女優になりたいの、あかほん！ ベクトル編�@、西暦2236年の秘書
(2015/4/19)

Campus Notes : forget me not./4th cluster（1000円）（購入はこちら）

筑波大学に三年次編入した桐葉悠太は入学式の会場で出会った友人、風馬とともに所属すべきサークルを探していた。
ところが掲示板を眺めても心惹かれるポスターはなく、諦めて帰ろうとした時のことだった。
悠太は一度見たら忘れられない、強烈な印象の女の子たちと出会う。
自称『病弱』の怠惰系夜行性、黛伽（マユズミ トギ）。
外はゆるふわ心はアウトドアな元気娘、来海夏燕（クルミ カエン）。
慌て性の知性派観測者、上月紫苑（コウヅキ シオン）。
そして夜道で出会った銀髪の少女との出会いをきっかけに、悠太らは不可思議な事件に巻き込まれてゆく。
筑波大の人々が皆、悠太らに関する記憶を失ってしまったのだ。
しかも悠太が何をしようとも、他の人々は翌日には再びその記憶を失っていた。
悠太は筑波大の『思い出』から完全に孤立してしまっていた。
悠太はまったく同じ状況に陥っていた伽、夏燕、紫苑、そして風馬とともにグループ『ベルタの騎士団』を結成し、謎の記憶喪失現象『IMA(アイマ)』に立ち向かってゆく。
（公式サイト forget me not.あらすじより）


選択肢あり、六時間半ほどで読み終わりました。
いままでの 「Campus Notes」シリーズの感想はこちら
システムはロード時にページの一番左上セーブデータにカーソルが移動しますが、
最新のセーブデータをロードする頻度が一番高いのでそちらにカーソルが合った方が便利に思えます。
（セーブの方はセーブしたい場所が人それぞれなので一概には言えませんが）
音楽は特に合わないような箇所なし。最小化したりすると音量下がって、おっと思いました。
絵はヒロインみんな唇が特に魅力的で目を奪われました。一枚絵は差分含め十三枚。

人々の記憶に残らなくなってしまったヒロイン三人と友人の五人でベルタの騎士団を結成し、
その現象を解明しようとしていきます。
エンディングは各ヒロインノーマルエンド三つとトゥルーエンド一つ。
ノーマルエンドは入り易くてトゥルーエンドは条件厳しめ、という難易度や、
中盤主人公が関与できないことが多い流れからのいざ解決編で主人公の出番だ！　という期待したくなる構成のためか、
トゥルーエンドがあっさりしていて今一つ盛り上がりに欠けるように感じてしまいました。
ですが仲間は五人だけ、という特別な状況での日々は調査も日常もとても大切でとても楽しかったです。
ヒロイン三人とも理系で科学の話も満載で、可愛い女の子とそういう話ができるというのは嬉しいものでした。
お気に入りは生物学類の夏燕ちゃん。一緒に環状種のカモメを見ながら進化の話をしたいです。
あるいは一緒に電気泳動中のゲルをぼーっと見ていたいです。
(2015/4/21)

（同人ソフト体験版・連作）

黎明の小夜曲(体験版)/Schriftsteller Studio

人並み外れた身体能力と回復力を持つ禍払いの家に生まれるも両親を亡くし一人暮らしをしたいた高校生の如月蒼士。
ある日のバイト帰り、彼は化け物をクラスメイトの斑鳩朱音が倒している所に遭遇する。
彼女は蒼士に対し、自分の従者になれと持ちかけてきたのだった。


選択肢なし、伝奇、異能、一時間ほどで読み終わりました。
システムは立ち絵が変化するたびに文章ウインドウが消えて、クリックしないと読み進められないのがやや面倒でした。
「文字を消す」ことができるのでそれで十分かと思います。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はちょっと硬い印象を受けました。

この体験版では化け物と闘った後、朱音から化け物が現れた原因と今後の方針を聞くところまで読むことができます。
前半はあまりにも伝奇の王道すぎるというか、独自性が薄くて味気なく感じてしまいました。
ですが後半に朱音から説明を聞くシーンは蒼士が異能関連の知識をあらかじめ持っていることや理解の早さから、
小気味よく会話が進んで読みやすいなと思えた作品でした。
(2015/1/16)

絶望する白銀少女 体験版/ZWEi

幼いころから入院している雪宮雫は、もう自分が長く生きられないことを知っていた。
そんな彼女のもとへクロウと名乗る死神が現れ、あと数日しか生きられないと告げてきた。
クロウはそれを聞いて絶望する顔を見たくて、あえて寿命を教えたのだが……


選択肢なし、絶望、死神、十五分ほどで読み終わりました。
システムは体験版のためかセーブ機能なし。
また、演出がスキップできないためもう一度読みたい場面まで読み進めるのがやや面倒でした。
音楽はそれぞれの場面に合っていました。
クリックシネマとのことで立ち絵はなく全て一枚絵で話が進んでいきます。
体験版最後の表情がいいと思いました。

この体験版では雫とクロウの出会いまでを読むことができます。
まだまだこれからという感じでいまのところ目を見張るような展開はありませんでしたが、
今後クロウが雫にどのようなことをしてくるのかや、雫の心境の変化が見どころになりそうな物語でした。
(2015/1/18)

黒汁ＣＤ vol.10 「暴食のクラウナー Stage.2 "Stay in the Ruin"」/ローズ倶楽部（500円）

葛葉市にある一条院高校へ転入してきた宇賀峰十夏（うかみね　とおか）は２級退魔官。
転入初日の放課後、同じく２級退魔官の大月南紅（おおつき　なこ）と笠木大夢（かさぎ　だいむ）と知り合い、三人はパーティーを組み魔物退治へと赴く。
しかし十夏は人並み外れて大喰らいだった。その理由とは……


選択肢なし、退魔、暴食、三十分ほどで読み終わりました。
Stage.1の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。タイトル画面に歌あり。
絵はタイトル画面以外は背景のみ。

いままでの黒汁ＣＤシリーズと同じ場所ですが、ちょっと未来で魔物が大量発生し結構殺伐としてしまっている時代が舞台。
Stage.2ではとある企業から依頼を受け調査に赴いた先で……という話。
やっと黒汁登場！　……話に上るだけで実物は出てこないですが。
今回は今後なにかと重要になりそうなエピソードがたくさんあるような感じで、
それが次から次へさくさくと提示されて話の長さ以上に中身の濃さがありました。
あとセフィ（笠木先輩の武器等を収納している自立機械）が二話目にして早くも壊され系機械の座を不動のものにした感があります……

過去の作品感想：放課後は鬼退治！、H.B.DetectiveFile 01、File 02、File 03、File 04、暴食のクラウナーStage.1
(2015/1/22)

縁の道　体験版/さぶましんがん

鬼を退治した伝説が残っている木無村で鬼の化石が発見され、村興しに利用されていた。
その一環として高校に作られた鬼譚研究部の部員、皆瀬 忠（みなせちゅう）は
幼馴染で同じく部員の鈴華 燐と共に化石が見つかった場所へ赴くが……


選択肢なし、鬼、伝説、三十分ほどで読み終わりました。
システムは次のページへ移る際に二回クリックしなければならないことと、
表示速度が途中で遅い状態に固定されてしまうこと、
演出が飛ばせないためスキップが遅いこと、
セーブをしてもロードすると最初に戻されてしまうことがちょっと不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はもっさりした感じではありますが素朴さがあります。

この体験版では主人公の日常と、そこから一転するところまでを読むことができます。
鬼譚研究部の変態鬼マニア顧問と部員たちの会話が楽しげで、いい部活だなあと思えました。
あと、燐の主人公好きなのにごまかそうとする様がいじらしくて微笑ましかったです。
ただ、システム面での読み難さが気になってしまう体験版でした。
(2015/1/30)

DAGGER -銀環の誓い-/The sense of sight（1000円）(DL版の購入はこちら)

「DAGGER 戦禍の絆」のリニューアル。今回はユイシナリオのみ収録。
選択肢なし、九時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽はいままでと同様。
絵は今回「も」サービスシーン多め。一枚絵は九枚＋差分。

「DAGGER 戦禍の絆」では選択肢によってそれぞれのヒロインシナリオへ分岐しましたが、
今回はセレノアシナリオでもある「DAGGER -有色の戦人-」ラストからの続きという位置付け。
そのため、今回の話から読むと前後の流れがつかめないので注意。

お色気シーンが「DAGGER 戦禍の絆」よりもかなり増量されていますが、
他にも親世代の因縁などがより詳細に描かれている印象。
ティストが（ネタバレ反転）貴族になって、貴族を剥奪されて、というのはちょっと徒労感があります。
そうしなくてもティストが本気でやろうとすれば目的は達成できそうなだけに。
ですが親世代の強い意志や格好よさがしっかりと描かれていましたし、
なによりユイとアイシスがティストを大事だと思う気持ち（その逆も）が深く深く伝わってくる話でした。引き続きおすすめです。

過去の作品感想：DAGGER 戦禍の絆、▽繰り返しの世界▽、めるらぶっ！ 第一話、DAGGER（リニューアル）
(2015/2/4)

インフェリア・ウシャス　体験版/Ｈide finisher

人から変化し、人を襲う豺奴という化け物がいる世界。
主人公は一か月前に親しかった先生を豺奴に殺されていた。
そして自身も豺奴に襲われてしまう。


選択肢なし、サスペンス、二十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなのがやや不便。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は立ち絵が小さすぎるように思えましたが、豺奴の見た目が不気味でした。

この体験版では主人公たちが豺奴に襲われ、なんとか逃げるまでを読むことができます。
元は人間だった化け物に襲われる怖さがありました。
ですが登場人物たちの口調が喋り言葉ではなく書き言葉のようでぎこちなさを感じてしまいました。
また、登場人物の名前をどう読むかがわからないところも引っかかってしまう作品でした。
(2015/2/10)

Like a girl　体験版/極東のみかん

高校一年生の吉野 悠は友人たちと楽器の練習をする日々だったが、バンド活動はしていなかった。
しかし幼いころに対バンしようと約束した憧れの人がバンドを解散するということを知る。
そんな中、彼は魅力的な歌声を持つ少女に出会う。


選択肢なし、バンド、青春、四十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。挿入歌あり。
絵は中学からの腐れ縁、末摘花のドヤ顔が可愛かったです。

この体験版ではボーカル少女との出会いまでを読むことができます。
いまのところまだ主人公が全力で行動してはいないこともあってか、
強く興味を引くような部分はありませんでしたが、
システムや絵、音楽も含めて体験版時点でも丁寧にしっかりと作られていると感じた作品でした。
(2015/2/11)

ボロンゴ　-テスト版-/Smash Works

ボロンゴは歓楽街を中心に活動する私立探偵。
彼は暴力を行使することに何のためらいも持っていなかった。
今日も彼のもとに依頼が舞い込む。

パンチ選択、場所選択あり、パンチ探偵アドベンチャーとのこと、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はデフォルメがされながらも濃い絵柄で、バイオレンスな内容に合っていました。

この体験版では一通りのチュートリアルと、ある依頼を受けるまでを読むことができます。
悪人はおろかその辺の一般人に対しても、相手が喋っている間はいつでもパンチできるというシステムにはすごいとしか言えません……
特定条件で殴ると分岐したりしますが、殴りすぎたりするとゲームオーバーになってしまうことも。
ストーリーはまだまだこれからといった感じですが、
殴ってもちょっと口答えするくらいで普通に会話が進んだり、医者がやたらタフだったり、
「readme.txt」ではなく「punchme.txt」がフォルダに入ってたりと色々とおかしい（褒め言葉）作品でした。
(2015/2/12)

36万5千の夜を越えて Completed artificial God　体験版/伝達者教団

ごく普通の女子大生、月見里美月は時空を超える能力を持つ影月千夜から伝達者なるものに選ばれる。
伝達者とは人が滅びる歴史を記録し後世に残す役目。
天照大神からそう説明を受けた美月は、千夜と共に西暦2500年を訪れる。


選択肢なし、タイムトラベル、死、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はすっきりしていてシャープな格好良さがありました。
ただ西暦2500年の背景が描写と合っていなかったです。

この体験版では西暦2500年の世界へ行った後、さらに別の年代へ行く所までを読むことができます。
また、途中小噺として本編で描かれなかったミニシナリオを読むことができます。
特に冒頭で同じような描写を何度も重ねていたりと
時折わかりにくい文章になってしまっていると感じる部分がありました。
ですが千年の時を超える壮大な物語であると同時に
登場人物の葛藤や決意もしっかりと描かれているところが良いなと思えました。
(2015/2/14)

第24TOKYO区EP2/EP3 C87パイロット版/STUDIO BUSK

今はスラム街となってしまった東京の24区で探偵を営む那図アカネ。
彼女の元へ23区に住む土鈴ハク（どりんはく）という男が訪れ、
行方不明になった婚約者の弟と婚約指輪を探してほしいと依頼してくるのだった。


選択肢なし、サスペンス、探偵、合わせて三十分ほどで読み終わりました。
EP1の感想はこちら
システム、音楽はEP1と同様。
絵はEP3で黒髪キャラの髪が塗られていなかったのがちょっと気になりました。

EP2、EP3とも、那図探偵事務所に依頼人がやってきて解決するために行動していきます。
EP3は助手のチャンドラ視点が中心。
どちらの話もEP1のような試行錯誤や山場のアクションはなく終わるのでややあっさりしすぎているように思えましたが、
その分24区の実情やそこにどんな人が住んでいるかをよく知ることができる話になっていました。
それにしてもいかにも怪しそうなそぶりを見せるあの人はホントに怪しいことをしているのでしょうか……？
(2015/2/16)

骨董店「くろねこ」へようこそ！/シルクロード第二師団（300円）

ロベルカ王国の港町リトにある骨董店「くろねこ」
そこには衝動買いをしてばかりの店長と、それに悩まされる店員のサーシャがいた。
今日もまた店長が指輪を手に入れるが、指輪が突然光を放ち、謎の少年が出現したのだった。


選択肢なし、ファンタジー、魔法、ボイスあり、一時間半足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
ボイスは店長がやたらと美声でした。
絵は可愛らしい感じですが不気味なものも。一枚絵は九枚＋差分。

『骨董店「くろねこ」』シリーズ第一作とのことで、
サーシャ達に危機が訪れ、切り抜けるものの解決には至らず、というところまでで次回に続く。
世界観や登場人物の過去などがまだあまり明かされないまま話が動いていくので、
ちょっとおいてけぼりにされてしまったような部分がありました。
ですが常識人っぽく見せかけてさらっと酷い言動をするサーシャをはじめ、
皆それぞれに特徴ある面々の会話がいいなと思いました。
あと、スタッフロールにハイパーメディアクリエイターとかいるんですが……
(2015/2/18)

カガミハラ／ジャスティス −子供と大人と○○の話−３/フラガリア（500円）

名門校の鏡原高校へ転校してきた村上太陽は八月一日宮遥（ほずのみやはるか）と親しくなり、学校を案内してもらっていると、
生徒を弾圧する悪の組織と、それを阻もうとする戦隊ヒーローを目の当たりにする。
そのまま彼は遥が所属する報道部の活動に協力することになり、ヒーローを取材しようと奔走するのだった。


選択肢ありですが一本道、陰謀、すれ違い、仲間、四時間ほどで読み終わりました。
「−子供と◯◯と◯◯の話−」の感想はこちら
「−子供と大人と◯◯の話− 2」の感想はこちら
システム、音楽、絵は「子供と大人と◯◯の話− 2」と同様。

「カガミハラ/ジャスティス−子供と大人と○○の話−３」はヒーロー騒動よりも後の話で「八月一日宮遥編」が追加されています。
いままでの「子供と大人と◯◯の話−」ではほとんど語られなかった八月一日宮遥の行動が明かされます。
規模はぐんと大きくなりましたが問題のキモは学園内でのことと同じで、ままならなさにやるせなくなる話でした。
次は最終章になるのでしょうか？
「子供と大人と◯◯の話−」の結果、だいぶ寂しくなってしまいましたが村上さんの活躍が楽しみです。
（ネタバレのため反転）
なんだか今回は伊里栖にかなり誘導されていた気がします。……黒幕だったりして
(2015/2/19)

忘却のホログラフィー　深雪ルート版/みかんミキサー（無料）

様々なことが便利になったが、表現規制でアマチュアバンドが少なくなってしまった近未来。
篝火輝(かがりびてる)の友人たちは、そんな中で音楽活動をしていた。
しかし輝は過去にピアノを弾いていたものの、今は聴くだけの日々を送っていた。


選択肢あり、音楽、近未来、二時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
ＯＰにムービーと歌あり。ＯＰムービーのやたら詳細な希海の紹介文に笑いました。
絵は立ち絵を動かす演出が多かったり、いいなと思える表情もあっただけに、
立ち絵が小さめで、表情が見難かったのがちょっと残念でした。

現時点ではクラスメイトの真冬深雪(まとうみゆき)ルートを最後まで読むことができます。
妹の篝火灯(かがりびとも)の方がエピソード・一枚絵共に豊富で
深雪エピソードが少なめになってしまっていて、深雪との恋愛がやや唐突に感じてしまいました。
でも灯との会話は優遇気味なだけあって楽しかったですし、
後半の事件も重要施設にほいほい入れたりと都合のよさはあれど綺麗に締められているなと思えました。
(2015/2/20)

鵺の啼く館　体験版ver1.00（ＢＬ18禁）/S&H Entertainment

昭和３年、育ててくれた祖母を亡くした鈴暮 霖（すずくらりん）は彼らが残した借金があると知らされる。
返済を待ってもらうかわりに横浜にある飛鷹邸で使用人として働くことになった霖。
しかし初日から失敗続きで落ち込んでしまうのだった。


選択肢なし、洋館、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは体験版のため文章速度変更とオートモード以外の機能なし。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はすっきりとした絵柄で好感が持てます。

この体験版では使用人になった一日目を読むことができます。
タイトルにある鵺のぬの字もまだ出てこず、
ちょっと展開が遅めかなあと思う部分もありましたが、
その分洋館での使用人の仕事内容と主人公がそれに戸惑う様子が丁寧に描かれていると感じられました。
(2015/2/22)

セカイの果ての均衡者〜BALANCER〜　体験版ver2.4/LEVEL PLUS

何度も転校をしてきた沢津拓真（さわづたくま）が現在通っている学園は女子生徒が圧倒的に多く、男子生徒は冷遇されていた。
ある日、角が生えたサラサという名の女の子が空から降ってくる。
彼女は多次元因果律管制機構（バランサー）見習いだと名乗り、沢津拓真に協力を要請するのだった。


選択肢あり、因果律、異能、追加部分は一時間半ほどで読み終わりました。
体験版ver.1.0の感想はこちら
おまけでぃすくver.1.4の感想はこちら
システム、音楽はいままで体験版と同様。
絵はおどろおどろしいエフェクトが不気味で効果的でした。

この体験版では一気に話が緊迫＆絶望になります。
どんどん事態が悪化していって手が付けられなくなっていく様が容赦なく描かれていて、
どうしようもないという圧倒的な無力感を覚えると同時に目が離せませんでした。
今後どうなってしまうのかいままでよりさらに楽しみになった体験版でした。
（ネタバレのため反転）
ここから助かるにはもうバランサーの助っ人登場くらいしかないような気がしますが、
もしそうなると二人が事件に関与できなくなりそう……
あとサラサ有能→○○異界には勝てなかったよ、という感じで一瞬だけサラサ見直したんですが結局駄目でしたね……　
(2015/2/24)

死霊探偵キリシマサクラAcT�T　ver0.6/地獄鳥の巣

約五年前、科学的に霊の存在が証明・観測されるようになった世界。
キリシマサクラ霊災相談事務所の契約社員、名取ショウタロウは、
所長の霧島サクラの傍若無人さに振り回されながらも、霊が絡む事件に対応していくのだった。


選択肢なし、霊、探偵、三時間と少しで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は山場で格好良く盛り上がる曲が使用されていました。
絵はちょっと粗い部分はあるもののスタイリッシュ。

AcT�Tはクリスタルパレスというアパートで起こった霊災を霧島サクラが解決しようとしていきます。
ver0.6とのことでまだ立ち絵のバリエーション等未完成の部分があるとのことですが、話は最後まで読めます。
霊絡みのことで後から事件解決に都合の良い情報が出てきたり、
肝心なところで誤字があったりといくつか引っかかってしまう部分がありました。
ですが無能な警察や迂闊な犯人を霧島サクラがバッサバッサと言い負かしていくのはとても爽快でしたし、
ラストの引きもAcT�U以降に興味を抱かせるもので、全体的に粗いながらも読ませる力強さがある作品でした。
(2015/2/26)

壊刻のネバーランド　体験版/7thKINGS

ウエンディを殺した夢を見て飛び起きた男は、自分がそれ以外の記憶を持っていない事に気付く。
フック船長からユアンと名付けられた彼は、人間になってしまったティンカー・ベルから過去の話を聞き、
記憶を取り戻すためネバーランドを探すことになるのだった。


選択肢あり、ピーター・パン、記憶、一時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は服装が華やかだなー、と思いました。

海賊たち以外ほとんどの者がいなくなってしまったネバーランドで、
ピーター・パンの面影があるらしいユアンが自分の記憶を探していきます。
この体験版ではフック船長とティンカー・ベルによる状況説明の後、
ネバーランドを少し探索するまでを読むことができます。
地の文で驚いたりした後に驚いた台詞が表示されるところで、
ちょっと白々しく感じてしまうことがありました。
ですが、馴染み深いピーター・パンの物語が何故おかしくなってしまったのかが気になる体験版でした。
(2015/2/27)

田舎の高校であった怖い話　アンレイテッド/しまおか健康ランド（1000円）

新聞部の先輩に押しつけられ、周辺地域の怖い話を特集記事として執筆することになった高校二年生のＹ。
放課後、怖い話を語ってくれる七人の生徒を多目的室に集めようとするも六人しかやってこず、
そのままＹを加えた七人で怖い話をはじめるのだった。


選択肢あり、ホラー、 「学校であった怖い話」のオマージュとのこと。
二時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。ＯＰにムービーと歌？　あり。
絵は可愛らしさのあるキャラクターと、怖い話に出てくる人や化け物の不気味さに良いギャップがありました。
画面移動や立ち絵移動、光などによる演出も多彩。

集まった人から怖い話を聞いていく中で、選択肢によって語られる話が変わったりします。
個々の話は、すごく怖い話はないもののぞくっとする話や笑える話など読み応えありました。
特にＡ君の話がどう分岐してもオチがついて楽しかったです。
ただ、Ｅ先輩の話がカットされていたり、七人目が一切話に関わってこなかったり、
ある選択肢でいきなりタイトル画面に戻されたり、色々と足りない個所があって、
一つの作品としては未完成、としか言えない作品でした。

過去の作品感想：ずろうの棲処　前編、BarjonaBombers　第一話
(2015/3/11)

新入社員ってこんなにゲキテキッ！！？第一部/@lpaca Lab.（500円）

大企業への就職を目指すも小さなおもちゃメーカー「学楽堂」しか内定が出なかった槻岡　拓海（つきおか　たくみ）
憂鬱なまま入社式を迎えるも暖かい歓迎を受け、様々な出会いがあり、段々と彼の心境も変化していくのだった。


選択肢あり、仕事、父親、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは非アクティブで動かないことと、スキップを止めにくいところがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。ＯＰにムービーと歌あり。
立ち絵はLive2Dで動きます。

第一部は全体の半分くらいが収録されているとのことで、
登場人物みんなと打ち解けてきたところで波乱の知らせが……で続く。
三回限定でえんじぇる☆ラバーというアイテムが使え、一番好感度の上がる選択肢がわかるようになります。
でもこれセーブ＆ロードすれば事実上無限に……
話は、主人公の大企業に入らなければという強迫観念について
父親が絡んでいるであろうこと以外はまだ明かされていませんし解決もしていませんが、
「学楽堂」で働いたり、周囲の人々と交流することで
ちょっとずつ緩和していっている流れがしっかりと描かれているところがいいなと思えました。
(2015/3/16)

Visual Network World/スペース☆はぐれドッグ（500円）

インプラント端末などによって合理化が進んだ世界。結束奏（ゆずは　そう）や生徒会の面々は、
生徒会長の立山凛子が学内ネットワークから見つけてきた謎のプログラムを起動させる。
Visual Network Worldという名のそれを通して見る世界は、いままで見ていた世界と全く異なるものだった。


選択肢なし、ＳＦ、学園、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは非アクティブで動かないこと、バックログ機能がないこと、
文章速度が変えられないことなどが不便でした。
音楽は効果音のみ。
絵は世界観に合ったスマートさを感じました。

第一章とのことで、謎のプログラムを起動させたことでなにやら不穏な出来事に見舞われていきます。
高度に情報化された世界で、見て、感じているものは真実なのか、
という世界観と展開には興味を引かれるものがあります。
ですが、どのような動作をしているかといった描写があまりなく、
読んでいてわかりにくく感じてしまいました。
また、演出指示の文章が消されていなかったり立ち絵表示が重複したりしていて、
システムの不便さと合わせて読みにくい部分がある作品でした。
(2015/3/17)

LOST:SMILE 1stEdition -BlueBirth-/Tears Of Mermaid（1000円）

幼いころに死んだ父親がかつて住んでいた星美島。
十四年前に一度だけ訪れたことがあるその島へとやってきた樋口有紀は、
ある民宿に滞在しながら八月の日々を過ごしていくのだった。


選択肢あり、南国、恋愛、ボイスあり、
-Pre First Edition-からの追加部分は四十五分ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
-Pre First Edition-の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
ＯＰムービーと歌あり。ＥＤに歌あり。純ルートの歌も聴くことができます。
ＥＤ歌がヒロインごとにあるようで、今回の歌は美鈴の境遇をよく表していました。
絵は一番最後の美鈴が生き生きとしていて良かったなあと思えました。一枚絵は五枚＋差分。

-BlueBirth-では美鈴ルートを最後まで読むことができます。今後純ルートが追加される予定とのこと。
2ndEdition以降は1stEditionをベースとしてアペンド形式で配信される予定とのこと。
-Pre First Edition-はホントに山場直前までプレイできる大盤振る舞いだったのですね……
と思えるくらい今回追加部分は最初からクライマックスといった感じです。
（でもそれ以前に美鈴ルートになかなか入れず右往左往してしまいましたが。
-Pre First Edition-では一周目ですぐ美鈴ルートに行けたのに……）
8月12日の足場が崩れていくかのような焦燥感や茫然自失な様子がありありと伝わってきましたし、
それゆえにラストはしみじみと微笑ましく感じられました。
(2015/3/18)

DREAM LESS WORLD/ArkRiot（1000円）

神谷悠は幼い頃に自分を庇った結果、昏睡状態となった弟、柊のことをずっと気に病んだまま生活していた。
ある日の睡眠中、悠は夢にしては現実的すぎる世界に居た。
そこで出会った紳士、ノーマッドは、その世界がドリームレスワールドと呼ばれていることを告げる。


選択肢あり、サイバーパンク×ファンタジーとのこと、六時間ほどで読み終わりました。
システムは止まるようなものはありませんが意図しない挙動をする箇所あり。
音楽は特に合わないような箇所なし。ＯＰにムービーと歌あり。
絵は最後の一枚絵が綺麗でした。一枚絵は十枚＋差分。

現実世界とドリームレスワールド、二つの世界を行き来できる悠が、
ドリームレスワールドで使えるマナを用いて闘っていきます。
三部作の第一章とのこと。
ドリームレスワールドではクランチ文体（接続詞を＋、＝、／等で表現する文体）が用いられています。
異世界感や疾走感がありましたが、葛藤や決断までさくっと流れてしまうようで、
話の内容ほどには重みを受け取りきれなかったなと感じてしまいました。
ですが、主人公とヒロインが身勝手なことを自覚して
自分達の願望に素直に行動していく様が自然体で魅力的に感じられました。
また終盤（エクストラシナリオ）土台作りをしっかり描いているのも、
その先を色々と想像させられていいなと思えました。

過去の作品感想：怪-KAI-解〜Trial　Version〜、負荷価値
(2015/4/15)

赤ノ反照-戒-（15推）/APIS NEST（500円）

「赤ノ反照」の別視点や前後の出来事を収録。

選択肢なし、ヤンデレ、一時間四十五分ほどで読み終わりました。修正パッチ有。
グロテスクな描写があるため苦手な方は注意。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。ＯＰにムービと歌あり。
絵は「赤ノ反照」と同様。

主人公が基本駄目人間なのに女の子への対応スキルだけはとても高くて、
この展開も自業自得かな、と思えました。
でも結局矛先は主人公には向かないんですよねえ。残念なことに！
さらに続編があるとのことで、今回前半は出番が多かったものの終盤なにをしていた か語られなかった委員長のみかげや、
付き合う経緯が描かれていない凛のことが中心になるような気がします。
(2015/4/25)

ボクはともだち。〜I am not sweetheart.〜冬の準備号（18禁）/はとのす式製作所

友近達也は数多くいる「主人公」を「ヒロイン」とくっつけるよう陰ながら奔走する友達キャラクター。
いくつかあるルールに従い行動しなければ、自分や周囲が酷い目に遭うしっぺ返しが待っていた。
そんな日々に嫌気がさしていたとき、突然現れた楠本命という少女から、「ヒロイン」を寝取ってしまえと提案される。


選択肢あり、友達キャラクター、学園恋愛、一部ボイスあり、追加部分は四時間半ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
夏の体験版の感想はこちら
システムはアイキャッチがスキップできないことがやや面倒でした。
音楽は夏の体験版と同様。
絵は追加部分で無表情に表情豊かな楠本命や、照れる那波が可愛かったです。
命は抑揚なく透き通った声もお気に入り。

冬の準備号では各ヒロインルートに入った後の十日間ちょっとを読むことができます。
どのヒロインとの会話も面白かったですが、
特に命が慌てたり照れたりと夏の体験版からぐっと感情を出してくれるようになって本当に可愛かったです。
物語もなにやら端々にこの世界やこれからのことを示唆するテキストが出てきて、
これから達也がどうなってしまうのか、より楽しみになりました。
(2015/6/10)

こいあい＜二章＞/まよいせん（500円）

幼馴染の橘俊也と藤宮加奈は仲の良い日々を送るもいまだ付き合ってはいなかったが、紆余曲折の末、二人の気持ちは通じ合う。
しかしその前後、見知らぬ少女が彼らの周囲に現れ、敵意を向けてくるのだった。


二章は選択肢なし、恋愛、ボイスあり。四十五分ほどで読み終わりました。
序章、一章の感想はこちら
システム、音楽は序章、一章と同様。ＥＤムービーと歌あり。
絵は無表情だけれど色々な感情を見せてくれる秀臣が印象的でした。

二章は一章で一件落着かと思いきやそうはいかず、過去の出来事が絡んできます。
香澄の性格が序章ムービーから受ける印象よりもずっと親しみやすくて、
秀臣との初々しいやり取りに微笑ましさを感じました。
話は終盤出てきた謎の人物（といいつつ誰なのかはほぼ明かされてますが）の
目的がなんなのか、最終章でどうなるのかが気になりました。
(2015/6/16)
　

（同人ソフト番外編・その他）

こうかん☆にっき divide　append 02（18禁）/The Dungeon In Yarn（400円）（DL版の購入はこちら）

「こうかん☆にっき divide」の追加シナリオ。
単体でも動作しますが「こうかん☆にっき divide」にパッチを当てる形式だとより快適にプレイ可能とのこと。
「append 01　ふみおチア」も同梱。


選択肢あり、撮影、○学生、二十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムや音楽は本編と同様。
絵は相変わらず慶ちゃん可愛いです。特に呆れられたり顔を赤らめたりが！
今回追加された一枚絵は五枚＋差分。

慶ちゃんから妊娠したらどうするのか聞かれて、もちろん産んで結婚しようと答えるも
もろもろのお金をどうやって稼ごうかとした結果のお話「撮影本番！」が追加されます。
「こうかん☆にっき divide」本編でも書きましたが、
主人公が妊娠可能な○学生と生でＨしてしまうダメダメな倫理観と性癖持ちでも、
最低限女の子のことを大切にしているということが一貫していてほっとしました。
でも今後もし妊娠したらその限りではないような感じでちょっと心配も……
まあそのへんのことは脇に置いておいて、慶ちゃんはなんてＨで可愛い良い娘なんだ！　と羨ましくなりました（本名ぷれいしてますが）

過去の作品感想：こうかん☆にっき、trade▼off、おたくの娘さん 利根銀次版
(2015/1/15)

蜉蝣 -幕外編-/鴨mile（300円）

「蜉蝣」の後日談。
選択肢なし、三時間半足らずで読み終わりました。
システム、音楽、絵は「蜉蝣」本編と同様。一枚絵は七枚。

二つの後日談「晩秋の海風」「曼珠沙華」を読むことができます。
征治さんはほんとうにひどいひとだなとおもいました。
作中でも言われていますがせめて手紙くらいだそうよ……
「晩秋の海風」は、これグルメものだったっけ？
というくらい結那ちゃんが食べている場面の描写に力が入っていました。
「曼珠沙華」はこちらのルートの方が好きなのでボリュームある話で嬉しかったです。
英国陣営のやりとりが微笑ましくてにやけました。
あと、征治さんはほんとうにひどいひとだなとおもいました。
(2015/1/21)

王様ノ蝶 -Petit-（ＢＬ18禁）/余白屋（700円）

以前公開された「王様ノ蝶」番外編二編にボイスや新規ＣＧを追加＋サウンドトラック。
一時間半ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム、音楽は「王様ノ蝶」本編と同様。
絵は気安さを感じるものが特にいいなあと思えました。一枚絵は六枚。
「王様ノ蝶」本編はボイスがなかったわけですが、
今回追加されたボイスは、特にウカの少年っぽさをちょっと残した声が合っていましたが、王様たちも違和感無かったです。

本編中の日常を描いた「王様ト蝶」はシーニャ編がお気に入り。
珍しく……いや恒例かもしれませんが、シーニャが完敗しててスカッとします（お酒で乾杯する話だけに）
後日談「里帰り」は王様がウカの実家へ御挨拶しに行く話。
感想はこちら
改めて読んで、ウカと王様が通じ合っている所に嬉しくなってしまいました。

過去の作品感想：守り鬼、王様ノ蝶
(2015/1/26)

スノー・ドロップ　〜美咲の大冒険〜/Neoぷろじぇくと（500円）

小池和哉は妹の美咲に冷たく当たられながらもオタクライフを過ごしていた。
彼は同人ゲーム「スノー・ギャロップ」を入手するが、それはまれにみるクソゲーで、たった七部しか売れていなかった。
しかし周囲の女の子は皆、「スノー・ギャロップ」をプレイしており、しかも絶賛していたのだった。


選択肢なし、クソゲー、妹、ボイスあり、三十分足らずで読み終わりました。
「スノー・ドロップ」のスピンオフ作品とのこと。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
ＥＤに歌とムービーあり。また「スノー・ドロップ」のＯＰとムービーも流れます。
絵はお色気シーン多めでした。一枚絵は六枚＋差分＋α。

「スノー・ドロップ」のキャラクターが登場しますが、性格や立ち場がちょっと違ったりすごく違ったりしています。
これから話が動き出す、という所でおしまいとなってしまうのであっけなく感じてしまう部分はありましたが、
本編の暗さとは打って変わって、気楽に読み進めることができました。
特に飯島さんがものすごくハジけていて、本編の面影皆無だ……と複雑な笑いがこみあげてきてしまいました。

過去の作品感想：スノー・ドロップ
(2015/1/27)

 魔法部におまかせ！　番外編　祝！　黒柴亭コミケ落選記念/黒柴亭

冬コミ委託先シールラリー特典。
「魔法部におまかせ！」の登場人物が委託先サークルへ売り子をしにいくという設定で
「活動漫画屋」「ばかすか」「たんすかい」「人工くらげ」の各作品登場人物と会話をしていきます。

サークル選択あり、四十分ほどで読み終りました。
システム、音楽、絵は「魔法部におまかせ！」や委託先サークルさんの作品と同様。

今回「魔法部におまかせ！」第二話で初めて出てくる登場人物がいますが、「変態が増えた」の一言。
委託先サークルさんの登場人物との会話は、それぞれの作品をしっかりプレイしたうえで書かれているなという内容で、
未プレイの人へ紹介しつつもプレイ済みの人がニヤリとできるものでした。
なお、何故だか私も登場しております。
このなかだとここで出てくるだろうな、と予想できる流れでしたが。だって私もその作品読みつつ、同じだ、と思いましたので。

過去の作品感想：鎧装重機アルシオーネ 第1話完結編、魔法部におまかせ！第一話
(2015/2/13)
　

（漫画）

一行感想

サマーハレーション２（18禁）/abgrund　美人若妻寝取られ続編。１の三ヶ月後で若妻視点。序盤のポニテが可愛かったですが中盤の露出シチュもなかなか……。でもラスト、シリアスなシーンなのに例の胸開きタートルネックセーター着てて台無しだよ！

BRAVE VS WILD〜勇者VS自然/キラーマシン開発局
BRAVE VS WILD〜勇者VS自然サバイバル行脚編�@/キラーマシン開発局
BRAVE VS WILD〜勇者VS自然サバイバル行脚編�A/キラーマシン開発局　ドラゴンクエスト２世界をサバイバル目線で考察。洞窟は有毒ガスがたまっていることがあるとか、砂漠での水の確保法とか現実的なサバイバル手法が書かれているかと思ったら、突如火熾し方法の一番手に「ギラを使用する」とか出てきて笑ってしまいました。そして砂漠でも海でも雪原でも金属鎧の役に立たなさといったら……（サバイバル目線では）
(2015/1/31-1)

（小説）

一行感想

ガラクタ集積所２/一神家ガラクタ屋　一本の中編といくつかの短編を収録。中編の「異界の女王」は日本に住む少年が精神だけ異世界に召喚され、これから女王になる少女の体に入れられてしまう話。あとがきで書かれている通りとっちらかった設定とかはっちゃけすぎな行動とかはありますが、それでも戦争シーンが熱い。本心はともあれ、立派に女王として指揮をとり敵に向かっていく様にぐっときました。もし続編があったらもっと女王様の活躍が見てみたいです。

WORLD END ECONOMiCA Promenade/Spicy Tails WORLD END ECONOMiCAのepisode.3とＥＤラストの間のエピソード「Promenade」と、電撃文庫版宣伝用書き下ろし三編を収録。「Promenade」はepisode.3終盤があんな展開だったのに後戻りしてる！　と思いきややっぱり仲良いじゃねぇか！　という感じ。ハガナの用事はそこでそれを持ってくるか！　とこちらまで懐かしく感慨深くなってしまいました。やっぱりWORLD END ECONOMiCAは良い作品だ……と改めて思います。
(2015/1/31-2)

HUMAN’ーヒトではない君へー/呑気屋本舗（ノベルズ版/268Ｐ/500円/自家製本）

ヒューマノイドが一般的になった世界。零細探偵事務所に所属する宮前進は
ある種の違法ヒューマノイドが自殺する恐れがあるため所持者に伝えてほしいという依頼を受ける。
進は同じ児童養護施設で育った兄貴分で元ヒューマノイド研究者の小西由幸と共に所持者たちに会いに赴くが……

ミステリ風味の本格ＳＦとのこと。
黒幕がどういう心の動きで幕引きを決意したかというのがちょっとわかりにくい部分がありましたが、
前半から中盤にかけて重要なことを伏せて誤認させる書き方が上手いなあと感じました。
そのおかげで認識が覆されるようなシーンの連続で読み応えがあります。
それにしても進が役立たず……というかところどころ有能ながら致命的なやらかしをしたり
肝心なところで蚊帳の外だったりと結構なへっぽこ探偵で泣けてきます。

過去の作品感想：短編テーマシリーズ総集編１　がらくた箱、呑気な冒険者たち・外伝、悠遠の箱庭、エネノア大陸旅行記、燎原の覇者
(2015/2/1-1)

シンパン　３　ウタギ/霊幻樓（A5/36Ｐ/コピー本）

浪費癖があり、浮気をしている夫と、反抗期の娘と暮らす長谷川早百合（旧姓安西）は娘の学費を稼ぐために仕事を探すが断 られてばかり。
しかしいきなり異次元に拉致され、化け物同士の闘いの審判をしてほしいと当の化け物達から頼まれる。
提示された報酬に負け、早百合は審判を行うことになるのだった。


「シンパン」「シンパン　２　命の泉」の続編。
「シンパン」「シンパン　２　命の泉」の感想はこちら
今回はウタギという最強種族が出てきます。今後の大きな分岐点となるような話でした。
毒の蜜と擽り屋以外の化け物たちの出番少なめ。
早百合に結婚後初めて訪れた穏やかで幸福な日々が本当に幸せそうに描かれていました。
番外編的な話「休暇とお買い物」は色々なものを大人買いするのがなんだかスカッとしました。
あと若く見られてはしゃぐ早百合がとても可愛らしかったです。
今後はさらに舞台規模が大きくなる万界王編とのことで、どこまで早百合が突き進んでいけるか、楽しみです。
(2015/2/1-2)

異説魏史　第二章　風雲急を告げる/霊幻樓（A6/56Ｐ）

両親が不仲で三国志、特に蜀が大好きな時杜友信は、祖父母からプレゼントされた三国志ツアーで中国を訪れる。
しかしふとしたきっかけで、彼は三国志の時代にタイムスリップしてしまう。
そこで曹操に出会い食客となった時杜は、歴史を変えないよう振る舞うか、英傑達と関わるかの間で苦悩するのだった。


今回は霊帝死去から董卓暗殺計画露呈までを収録。
第一章の感想はこちら
三国志の流れに沿いつつも董卓が暴虐の限りを尽くす理由とか荀�ｹの性格とか
登場人物のアレンジが人間臭くて魅力的で読んでいて楽しかったです。
特に暗殺をしようとした側と暗殺されそうになった側のやりとりがのほほんとしててお気に入り。
友信は曹操にかなり失礼なことをしていますがそれでも傍に居続けられるあたり、愛されてますねっ。

千の願いと蝕まれし祈り　上（18禁）/霊幻樓（A6/112Ｐ）

柏崎猛は父親がリストラされ将来に対する不安を持っていたところを兎のような喋る生き物、ルグーグの口車に乗せられ魔法少女にされてしまう。
そしてシュブという名の神が暴走しないように性欲処理係となり、
見返りに一度犯されるたびに一つ願い（奇蹟、祈り）を叶えることができるようになるのだった。


女体化、僕と契約して魔法少女になってよ、な話。
「帰れずの娘ヒイラ」や「シンパン」もそうでしたが、
理不尽な世界に巻き込まれるけれどその世界の住人が引くほど順応して淡々と大仕事をやってのける霊幻樓さん作品の主人公大好きです。
とはいえあとがきに書かれている通りヒイラや早百合よりはだいぶ打たれ弱いですが
（とはいえ凌辱の限りを尽くされているので打たれ方が強烈すぎる部分はありますが）
トライ＆エラーを重ねて願いで何ができるか探っていき、
ひたすら効率化して最小限の願いで最大限の効果を発揮できるようにしていく様がゲームのやりこみのようでわくわくしました。
悪いことをしている別の魔法少女（男）を倒すときも何が通用して何が効かないかを踏まえて論理的に攻略していて感心させられました。
下巻もどうなるのかとても気になります。
(2015/2/2)
過去の作品感想：縷々日記、レッド・カーニバル、帰れずの娘ヒイラ、異説魏史　第一章、シンパン、シンパン　２　命の泉

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