コミックマーケット75感想リスト
同人ソフト(ノベル系)は基本的に全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。
基本的に同人ソフト(ノベル系)はプレイ順(パッチ待ち作品を除き事前の期待順)です。
それ以外はサークル名順です。
ただしおすすめ、期待作品は連続しないようにしているので前後することはあります。
また時間がかかりそうな作品は読むのをある程度後回しにします。
時間がかからなそうな作品は先に読んだりもします。
女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。
値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。
コミックマーケット75同人ソフトのまとめ・雑感
特におすすめ
灰瞳に機す/お茶みどり
おすすめ同人ソフト完成版
こうかん☆にっき
divide/The Dungeon In Yarn
犬神使いと少年/活動漫画屋
新規期待の同人ソフト
お月さまとひよこ 体験版 Ver2.01/食材部
おすすめ同人ソフト体験版・連作
八つ数えろ/TR九石堂/System9
三匹の犬の夜/月の水企画
ABYSS
−殺人クラブ−/Festival
かきしこきし 体験版/サークルTrain
おすすめ以外で面白かった同人ソフト完成版
天空の花嫁選び/inspire
おうちで暮らそう!/Flora-Float
メンヘルメイト/PLASTIC LABEL
海子さんこんにちは/海野書店
期待の同人ソフト以外で完成が楽しみな体験版・連作
うみねこのなく頃に/07th
Expansion
CLAVIS体験版 ver 1.0.1/幻奏ストラウス
千変挽歌百不思議 邂逅編ver1.02/FUZZY
PYTHON
BRAVE 体験版/LOW-GEAR
来風館であいましょう〔平成版〕ver0.7/シハツエキ -
SHIHATSU station
EUREKA Act.1 Olam Atziluth/CyberGeo
その他面白かった同人ソフト
月と太陽のラクシャルキ ダンサーズハレム/Ambivalence
とつげき!人間戦車
ALTeR/焼肉万歳
他に完成版では「Selene-エンディミオンの微睡み-
for Windows Edition」
「めぐみくみっくす フルスロットル!」「メモリーロード。」「強姦ゲーム」
「島乃音」「GrimHarvest C75版」「夜の明けるまで」
部分的に完結しているものでは「私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】〜孤立〜」が良かったです。
完結はしていないですが章仕立てのものでは「remote:OPERA
Episode 2」
「御守のカタチ C75版」「陰のキの陽の少女 Spec1」
体験版では「悲溜の丘 体験版」「竜神ナーガ
体験版」「トモシビはいつ消えるのか 体験版」
「七つ色 体験版」「RAiN on RAiN 体験版」「夏色きらり 体験版」
「あの日の約束 試行錯誤版」「真心フラワー 体験版」が続きを読みたくなりました。
女性向完成版では「終雪」
体験版では「すべては雨のごとく 体験版」「Lobelia 体験版」が良いなと思いました。
絵では「犬神使いと少年」「天空の花嫁選び」 体験版では「CLAVIS体験版」「竜神ナーガ
体験版」が綺麗でした。
システム関連では「灰瞳に機す」 体験版では「CLAVIS体験版」がプレイし易かったです。
演出では「LiFe-ライフ-」「私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】〜孤立〜」が良かったです。
話の構成が印象的なのは「灰瞳に機す」で、
気になる点は多かったものの、光る部分もあったのが「スノーレイン 雪歌編」「夏夢」でした。
ムービーは「めぐみくみっくす フルスロットル!」が本当にアニメーションしていてすごいなと思いました。
音楽は「犬神使いと少年」「とつげき!人間戦車 ALTeR」がお気に入り。あと「のるべん!」にもいい曲が多かったです。
完成版以外では「恋愛家庭教師ルルミ 体験版」「千変挽歌百不思議」にもお気に入りの曲がありました。
歌は「犬神使いと少年」の挿入歌「Beautiful world」とED「ミヤコワスレ」
「めぐみくみっくす フルスロットル!」のOP「めぐみくミラクル!」
「とつげき!人間戦車 ALTeR」のOP「Instinct Army [Legacy M]」とED「LaLaLaLa」と真ED「pureness」がお気に入りです。
あとお気に入りというか……「メンヘルメイト」のOP「死ぬほど大好き☆萌えキュンラブ」はインパクトありました。
各作品を制作されたサークル様、楽しませていただきました。ありがとうございました。
今回購入の同人ソフトは115本(同人ソフト完成版…38、体験版・続き物…71、番外編等…6)と過去最多でした。
もうちょっと買う数を絞らないと……とは思うものの、久しぶりに特におすすめや期待の作品に出会えたり、
他にも面白い作品がたくさんあったりと悩ましいところです。
それから2007年の冬コミくらいから良いなと思える同人ソフトがかなり増えた印象があります。
実際、毎回のまとめで名前を挙げた作品数もその頃からぐっと多くなっていますし。
この調子で、今年もどのような面白い作品に出会えるか楽しみです。
(4/8)
こうかん☆にっき divide(18禁)/The Dungeon In Yarn(2000円)
ゆりな・慶・希績の旅行中に他の女の子に手を出していたことが発覚。
その罰として、主人公は一週間の禁欲生活をするはめに……なるところが、
なぜか三日間耐えられるかどうかを賭けることになってしまった。
選択肢あり、○学生、中田氏、日焼け跡、三時間半足らずで読み終わりました。修正パッチあり。
主人公は名前変更可。私は黙って本名ぷれいしました。
こうかん☆にっきシリーズ最終章。いままでの紹介・感想はこちら
システム面はいままでと同様。
絵は質感が増していてよりよくなっているように感じられました。
一枚絵は三十三枚+差分たくさん。
CG閲覧モードでは本編で見た絵から表情を変えられる「表情変更システム」搭載。
「こうかん☆にっき times」の続きで禁欲できるかどうかを賭けた勝負編と、
その後「こうかん☆にっき minus」の登場人物と関わりを持つ特訓編に分かれています。
メインルートのほかにゆりな・慶・希績各エンド、両立エンド、minus・times各エンド、ふみおエンドなどがあり、
それ以外にもおまけシナリオ三本、登場人物たちによる後書きコーナーなどもあります。
○学生とか、危険日中田氏とか、日焼け跡とか、露出とか、エンコーとか
ほとんどのシチュエーションが私好みで怖いくらいなのですが、
唯一つ、机とかの上に仰向けで寝そべって大股開きはあまり興奮しなかったりします。
と、性癖ばらしは置いておいて、今回一番印象に残ったのは慶エンドでの慶ちゃんの新表情と言動。
普段とのギャップが可愛すぎます!
あと中田氏嫌い?と訊かれて「好きですけどっ」という希績ちゃんとか、
駅弁のまま受け答えするふみおとかも可愛かったです。
それ以外も、女の子達とのちょっとした会話まで面白く、最初から最後まで楽しめました。
あと、ゆりな・慶・希績の三人にこのシチュエーションは駄目だろうと思ったHシーンは、
全て現実ではなく主人公の妄想という設定でとても安心したと同時に作り手の愛情を感じました。
やっぱり願望の中ならともかく現実(物語の中での、ですが)には愛がないといけません。
そういったシーンの中ではゆりなおまけシナリオがお気に入り。
とてもおバカですごく楽しく、人を選ぶもののエッチな作品。
これでおしまいなのはとても名残惜しいですが、おすすめです。
過去の作品感想:trade▼off
(1/1)
神事双劇カーニバル/talestune(1000円)
六式島では神の力を宿した少女達が闘いあう六式祭という祭りが行われていた。
今年の開催を間近に控え、六式七綺は望んだ闘いに参加することができず、
三桜巴は望まずに本祭とは異なる闘いに身を投じることとなった。
選択肢なし、少女バトル、カーニバルデイとカーニバルイブの二本を収録。
カーニバルデイは二時間半足らず、カーニバルイブは二時間足らずで読み終わりました。
システム面では起動するたびにデイかイブかを選ばなければならず、すぐ読み始められないのがやや面倒でした。
絵は単体では良いのですが文章描写と合っていないところがありました。
一枚絵はカーニバルデイが七十五枚、カーニバルイブが五十二枚。
音楽はあまり印象に残りませんが、違和感を覚えるところもなかったです。
OPムービー、OP、ED歌あり。
どちらの話も同じ年、同じ時期の出来事ですが、
カーニバルデイは公の場での闘い、カーニバルイブは人知れず行われる闘いが舞台。
カーニバルデイと比べてカーニバルイブの方がずっと読みやすかったです。
また、どちらも日常シーンは登場人物に個性があって楽しめました。
ですがバトルシーンでは文章が一本調子で惹き込まれるようなところがなかったのが気になりましたし、
六式祭の重みとか、闘う目的とかがあまり実感として伝わってこず、
ただ闘ってどちらが勝った負けたしか残らなくて軽く感じてしまいました。
過去の作品感想:収穫の十二月シリーズ、肖像の七月、漂泊の八月、ルーデシア
Spidering with Scraping
(1/12)
傾城狐の嫁入りなこそ/花を吐く抄女(100円)
寂れた土地で遊女として日々を過ごす狐が一匹。
ある日彼女は外出中に雨に降られてしまう。
雨宿りのためと駆け込んだ神社。そこには神様をしている狐がいた。
選択肢なし、超短編御伽風小話とのこと、ボイスあり、三十分と少しで読み終わりました。
画面構成は「死狐様」とほぼ同じですが、イメージイラストが左側で文章は右側に表示。
フォントはUme-fontが使用されています。
遊女の狐が一銭だけお賽銭を入れようとしたことで神様の狐がそれはどうかと姿を現し文句をつけると、
遊女が賽銭を沢山たくさん入れれば願いを叶えてくれるのかとからかい言い、
神様は願いを叶える為に奔走します。
その奔走内容は民話「ねずみの嫁入り」が元ネタ。
導入部分が唐突と言うか、「そこに住んでいる人には当然のこと」が省略されているので、
どういう舞台の話なのかがわかりにくかったです。
でも「ねずみの嫁入り」を経てのラストにはくすぐったくなるような微笑ましさがありました。
過去の作品感想:死狐様、挽歌の候、如何お過ごしでしょうか、早瀬に案山子は、黄昏の姉妹、終末のマリアージュ、八目鰻、黄昏の姉妹、終末のラジオ、一子、二狐とも、巫女との狸、菓子狐憑き
(1/14)
dxxv/ColorWorks(500円)
大学で非常勤講師をしているネトゲ廃人の古鷹信義は、人の夢の中へ入り込む能力を持っていた。
彼のもとへ、ある夢に悩まされている女子学生が訪れる。
選択肢なし、夜の魔法使いアドベンチャーとのこと、二時間半足らずで読み終わりました。
1/4未満体験版の感想はこちら
1/2未満体験版の感想はこちら
システムはオリジナルのもので、
文章表示速度が瞬間表示固定ですがそれ以外のノベルパートに関しては特に問題なし。
絵はデフォルメ強めの絵柄。体験版部分にも一枚絵が追加されていたりします。
全四話で、眠ることに関する問題を抱えた人を主人公が治療していきます。
治療パートはRPG風で迷路の中で出口(=脳の深層部分)を探しながら敵と闘ったりします。
治療パートはレスポンスや画面の切り替えが遅めでしたし、
戦闘も単調で、やりこむ目標もなく、あまり良い出来とは思えませんでした。
話もちょっとした会話や薀蓄、Medical Managerとのクロスオーバーなど細部は楽しめましたが、
全体としては問題が起こってもとんとん拍子に解決に向けて進んでしまって
あまり盛り上がりが感じられずに終わってしまいました。
過去の作品感想:s.i.p. 〜safety
is power !〜、s.i.p. TE
(1/15)
Selene-エンディミオンの微睡み-
for Windows Edition/Team Eye mask(500円)
宇宙へと移住できるようになった世界。
いつからか月と地球の間に原因不明の通過できない空間が存在するようになってしまった。
そうした中、月にある都市で暮らす少女はボトルシップと名乗るワーカロイドと出会う。
選択肢なし、未来、言霊、一時間足らずで読み終わりました。
システム面は文章表示速度が変更できませんがそれ以外は特に問題なし。
今までの作品と同様にWin/iPhone Hybrid Mini-novel Seriesとのことで横長の画面。
文字が表示されるエフェクトが良かったです。
絵は目鼻のバランスがややよくないように感じられました。EDに歌あり。
少女セレネ(本名は異なりますが作中には出てきません)がボトルシップと会話をしていくことで
セレネが抱えていた負い目や葛藤が前向きなものへと変化していきます。
内面の変化がメインなので抽象的で呑み込みにくい部分もありましたが、
人ではないのに人、あるいはそれ以上の機知や配慮を見せるボトルシップの言動が楽しくて、
それによってセレネが心を開いていく流れの部分に関してはとても納得できました。
また、それがラストの余韻に繋がっていて気持ちよく読み終えることができた作品です。
過去の作品感想:楽園、僕の心は雨のち晴れ、Monotone Eden、Abend Eden
(1/16)
犬神使いと少年/活動漫画屋(1000円)
おすすめ
過去の作品感想:自虐の詩
Another Birthday、図書館列車 体験版、人形城の箒神・陰
(1/17)
天空の花嫁選び(18禁)/inspire(1000円)
サラボナで三人の女性の中から花嫁を選ぶことになった主人公。
誰を選ぶか迷っていた彼にルドマンさんがこう提案した。
三日間で相性の良い相手を選びなさい。主に体の!
選択肢あり、花嫁選び、ボイスあり、一時間と二十分ほどで読み終わりました。
DQ5の二次創作。名前変更あり。デフォルト名はアベルですが私は「リュカ」にしました。
システム、音楽はカンダタ物語と同様。
絵はそれよりも良くなっていたと感じました。
特にフローラとデボラの表情にそそられます。一枚絵は十六枚+差分。
三日間誰の所を訪れたかで分岐します。
3P、4PのHシーンがちょっとあっさりしすぎだと思いました。
でも個別のHシーンではビアンカは純愛、フローラはM、デボラはS(ヒロインが)とそれぞれに特色があります。
フローラとデボラ(とルドマンさん)がアブノーマルな方向に突っ走っているのでややビアンカは影薄めな印象ですが
その分フローラと主人公の間にある愛とその上での背徳的な行為とか、
デボラに罵られながら足コキされる所とか楽しめました。
その中でもお気に入りはフローラ三回目。
エロの守備範囲が広い人ならば楽しめる作品だと思います。
……そうでなければ誰か好みの一人に愛を注いであげてください。
過去の作品感想:愛することは生きていくこと、愛することは生きていくこと
〜もうひとつの愛〜、オレコレ!、カンダタ物語
(1/20)
灰瞳に機す/お茶みどり(700円)
特におすすめ
(1/24)
おうちで暮らそう!(BL15推)/Flora-Float(500円/DL版400円)
十年以上前に親の再婚で男三人、女二人の五人兄弟となったとある一家。
その次男、下島和人はある日義理の兄と弟から告白されてしまう。
戸惑い、冗談かと思った和人だったが、二人はいたって真剣だった。
選択肢あり、恋愛、家族、二時間十五分ほどで読み終わりました。
システム面はスキップが速いのが嬉しいです。
絵は前作でもそうでしたが、年上の綺麗な男の人の絵が良いなと思いました。一枚絵は八枚+差分。
選択肢で兄と弟ルートに分岐します。エンディングは各二種+家族エンド。
基本的に主人公が攻め。
ただし弟君は自分が攻めになりたいけれど結果的には主人公にリードされてしまっています。
恋愛に関しては段階は踏まれているものの
どの場面もあっさりめの描写でちょっと物足りなく感じました。
でも妹二人も含めた五人でのシーンはどれもにぎやかで面白くて、楽しめました。
なかでもパンツ事件は四人から精神的にフルボッコにされる和人にとても笑いました。
仲の良い兄弟といった感じが本当に伝わってくる、微笑ましい作品です。
過去の作品感想:黄昏る空、だけになく。
(1/27)
終雪(乙女)/S+COURT(1000円)
七歳より前の記憶がなく、数年前に両親を亡くした高校生の間宮雪音は不思議な力を持っていた。
ある日、いることさえも知らなかった祖母の訃報が届く。
葬儀に出席するため、彼女は祖母が住んでいた森戸村へ向かうこととなる。
選択肢あり、和風、伝奇、七時間四十五分ほどで読み終わりました。
主人公は名前変更可。
システム面は特に問題なし。
絵は女性陣の方が魅力的な印象。一枚絵は四十五枚+差分。
OP歌、挿入歌、ED歌あり。OPにはムービーも。
メインはかつての幼馴染だったらしい二ノ宮維、謎の青年、雪音の後見人片倉暁生の三人のルート。
また、サブキャラクターエンドもあり。エンディングは全部で二十一種類。
三つのルートの中で面白かったのは暁生さんルート。
他二人は雪音が記憶を無くす前、それも短い間だけしか関わりがなく、十年間の断絶があるのに比べ、
暁生さんとは一緒に暮らしたりする中での積み重ねがあって、
そうして築かれた親子のような関係の心地よさとそこからまた違う関係になっていく過程が胸に響きました。
ただトゥルーエンドで黒幕がどうなったのか触れられていなくてもやもやしました。
登場人物でお気に入りなのはその暁生さんと菫さん。この二人と雪音との仲良し加減が良い感じです。
あと、雪深く因習が残る村という雰囲気は出ていましたが、
終始一本調子で退屈に思えたり、戦闘シーンに勢いが感じられなかったりする箇所があるのが気になりました。
余談ですが雪音(男性陣もですが)が恋愛ネタとかを唐突に振られたとき
「ブホッ……!」とか「ゲフッ」とかいう反応をします。
……若くて綺麗な娘さんがそんな台詞言うんじゃありません!!
(1/30)
お使いドラキー(18禁)/ののの通信(1200円)
この世界にたった一匹しかいないドラキーのドラ吉は薬師エルースの弟子として日々を送っていた。
ある日彼らは気絶した賢者アーシアを発見する。
彼女に一目惚れしたエルースのため、ドラ吉は仲間を探すかたわら、Hなアイテムを見つけることとなった。
選択肢あり、ドラキー育成探索SLGとのこと、全部のエンディングを見るまで四時間ほどかかりました。
ドラゴンクエストの二次創作。
システム面はアイテムの能力値などを表示するポップアップが使いやすかったです。
絵はアーシアの見た目がDQ3の賢者さんじゃなくてちょっと残念。
ドラキーを各地へ行かせ、敵を倒しアイテムを拾い情報を集め、賢者さんを性奴隷エルースと仲良くさせていきます。
Hシーンやストーリーはやや物足りないように思えました。
それにSLGパートも変化に乏しく、単調になりがちでした。
ですが、クリアまでにかかるターン数をなるべく縮めようとするとかなりやりがいがあります。
Hシーンがスキップできるのもやりこみ時には嬉しい配慮。
現在2009/2/20締切りでやりこみ企画が開催されてます。
私も今、ターン数を縮めるべくプレイしていますが……及びもつかない記録が応募されるんだろうなぁ……
過去の作品感想:落日、魔王軍へようこそ、恋ノ橋、魔王軍へようこそ2
(1/31)
めぐみくみっくす フルスロットル!(18禁)/サークルFanta(2000円)
友人の家をはじめて訪れた木崎ひろみは、そこで友人の妹、めぐみちゃんのとんでもない姿を目にしてしまう。
それからなし崩し的に毎日めぐみちゃんと会うことになるが、
そんな中クラスメイトの吉岡さんとも仲良くなって…
選択肢なし、恋愛?一時間と四十五分ほどで読み終わりました。
前編にあたる「めぐみくみっくす Remix」の感想はこちら
こちらは2003年に発表された「めぐみくみっくす 後編」のリメイクとのこと。
システム、絵などは前編と同様。
OP歌「めぐみくミラクル!」とそのムービーは前編とは違う曲、ムービーなのに、
やっぱり中毒性があり、かつしっかりと動くアニメーションで凝っています。
前編からの続きで、吉岡さんとのあれこれやめぐみの家庭の事情などに関わっていきます。
主に序盤で誰がどの発言をしているのかわかりにくい部分がありました。
またHシーンは最後までヒロインとは本番なし。
途中一回だけあるチョイ役高校生カップルのHシーンが一番エロかったのはどうなのでしょうか。
でも、Hシーンを随所に入れながらも話をしっかり展開させていて、
二時間足らずの作品ですが読み易くかつ読み応えがありました。
突飛に思えた前編の展開も説明されていて(それでも十分ぶっとんでますが)綺麗にまとめられています。
あとなにより、吉岡さんが健気で可愛かったです。
(2/3)
メモリーロード。/TGC(500円)
僕は一ヶ月前に記憶を失った。記憶がないのでよくわからないが、自分には彼女が二人いるらしい。
原因は見当も付かないが、クラスの皆から無視されるようになった。
それでも記憶なんてどうでもいいと思っていたが、ある出会いから過去を思い出そうと頑張ってみることにした。
選択肢なし、記憶喪失、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、絵は体験版と同様。
音楽はフリー素材で記憶、思い出、記念といった言葉を連想させる曲が使われていて、内容と合っていました。
記憶を取り戻すため、関係があるらしい三人の女の子とそれぞれ何日か過ごし、
女の子達の事情や僕の過去が明かされていきます。
一人目の山場は舞台からなにからドラマチックで良かったと思えたのですが、
それに比べて二人目が、二人目に比べて三人目が、それぞれ盛り上がりに欠けるように感じられてしまいました。
一人一人取ってみればどれも悪くないので、順番が違っていたらもっと楽しめたかもしれません。
とはいえ僕や女の子達の心の動きが丁寧に描かれていて、それぞれの想いや言動に共感し一喜一憂できた作品でした。
あとクラス委員長が自分が悪だと気付いていない最もドス黒い悪というか、吐き気がする偽善の白眉というか、
自覚なく人を傷つける様が本当に酷いです。
それを徹底して書いたのはすごいなと思いましたし、その後の展開には溜飲が下がりました。
過去の作品感想:もしもし?
(2/4)
銀色のヴァルキュリア-
Legend of Holy Grail -/LONG-RANGE(1000円)
1938年、ヴィーダルとホムンクルスのスクルドはイギリスで迷惑解決屋をしていた。
そんな彼らはナチスに追われる王女を連れてくるようMI6から依頼され、一路ウィーンへ向かうのだった。
選択肢なし、伝奇アクション、四時間と少しで読み終わりました。修正パッチあり。
体験版の感想はこちら
システム面は特に問題なし。
絵は普通に笑っているだけなのに妙に無機質に感じられるものがあってちょっと怖かったです。
ただラストの笑顔は良かったです。一枚絵は二十枚+差分。
OPにムービー、歌あり。
ヴィーダルとスクルドが依頼を受けたことから、
サブタイトルにある聖杯を狙う、二人の過去に因縁のある相手と闘うことになります。
時折挿入されるアイキャッチやヴィーダルの軽口などは格好いいと思えましたし、
スクルドの心境の変化も丁寧に描かれていましたが、
体験版と同様肝心のアクションシーンが盛り上がりに欠けるように感じられました。
全体の流れとしてはしっかりとまとまっているので、
話に引き込む力強さがあればと思った作品でした。
(2/8)
強姦ゲーム(18禁)/PLASTIC LABEL(1500円)
女の子の嫌がる姿でしか興奮できない性癖を持つ菊池正志は、
漫画やゲームだけに飽き足らず実在の女の子にも嫌がらせをしていた。
そして彼はまた新しい女の子に目をつけた。
選択肢あり、強姦、ボイスあり、七時間半足らずで読み終わりました。
コミックマーケット73発表作品。
システム面は特に問題なし。
絵は可愛らしくて私好みの絵柄ですが、Hシーンはあまりエロくないです。一枚絵は十二枚+差分。
OP歌、挿入歌、各キャラごとに違うED歌あり。
あとムービーというか、動画ではありませんがNScripterの演出内でのOPあり。
効果音は衣擦れとか挿入時のものに違和感がありました。
ルートは世話焼きクラス委員長の前田瑞希、毒舌妹の菊池未久、
トロくてパソコン部の姫野由香里の三人。エンディングは計九つ。
序盤にルートが分岐し、その後それぞれの話が進んでいきますが、
途中にある選択肢が全て「強姦する」「強姦しない」の二種類。
「強姦する」と当然のごとく主人公がヒロインを強姦し、
「強姦しない」と他の男がヒロインを強姦したりして結局どちらでも強姦されます。
また、基本主人公は最低のクズで駄目人間です。興味を持ったことだけは完璧にやってのけるのがまた性質悪いです。
三ルートとも同じ構成で、話の流れも大枠では共通。
例えば(ネタバレ反転)
「生理から十日後」「構わず中だし」「妊娠」「覗きバレた」「緊急避妊ピル」あたりのキーワードは必ず出てきます。
なので二周目以降はある程度先の展開がわかってしまいワンパターンな部分もありましたが、
それでもメインルートはどのヒロインの話も「強姦ゲーム」というタイトルとは裏腹に真剣なもので、
主人公の変化とお互いの心情がしっかりと書かれていました。
中でも未久ルートが主人公の頼もしさと未久の健気さがあってお気に入り。
強姦にこだわりながらも、それを絡めた話はどんどんと先を読ませるだけのものがある作品でした。
余談ですがとてもインパクトがあったあるヒロインの台詞(ネタバレ反転)
「チ○コは人を傷つけるためにあるんじゃない、人を愛する為にあるのよ!」
これが実際にボイスで流れたときの衝撃たるや、もう。
(2/9)
メンヘルメイト(18禁)/PLASTIC LABEL(1500円)
朝倉優也はエロゲーが好きでちょっと引っ込み思案な学生。
ある日、目の前で自殺しようとした女の子を助けた。それも三人も。
それがきっかけで、優也は彼女達に興味を持っていく。
選択肢あり、メンヘル、ボイスあり、九時間半足らずで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は前作より上達しているなと感じました。それに立ち絵に動きがあるのも良かったです。
ただやっぱりHシーンはイマイチ。一枚絵は三十一枚+差分。
OPとEDに歌・ムービーあり。OP歌があからさまに萌えソング萌えソングしていて印象的でした。
ちなみにサークルサイトで見られるOP動画より本編の歌声のほうがずっといいです。
ルートは刃物を常に持ち歩いている委員長の霧島由衣、背中にニセモノの羽を背負った坂下翼、
いつもマントと仮面をつけている岡野真由の三人。エンディングは計九つ。
どのヒロインも心を病んで(刀傷沙汰の方向ではなく)います。
「強姦ゲーム」と同様に序盤にルートが分岐し、その後それぞれの話が進んでいきますが、
途中にある選択肢が全て「愛する」「愛さない」の二種類。
「愛さない」と他の男にヒロインが食べられてしまいます。
あとHシーンは全て危険日中出し。
主人公は最初引っ込み思案、にみせかけてなかなかの粘着さんで、
ヒロインから邪険にされても怯まずストーカーするくらいです。
でも終盤は成長して、ずいぶんと格好良くなっていました。
由衣ルートは由衣の心情がコロコロ変わってしまうので台詞に説得力が感じられませんでした。
でも主人公が良くも悪くも一番輝いているのがこのルートだと思います。
真由ルートは前半の繰り返しがややくどかったですし、山場では都合のよさがありました。
でもその山場は都合がよいながらも、ぐっとくるシーンでした。
それから(超!ネタバレにつき反転)整形したヒロインという批判があってもおかしくない設定をよく入れたなと思いました。
いままでのエロゲーでこんなヒロインは他にいたのでしょうか?
一番お気に入りは翼ルート。
特に前半にある翼の主人公批判がギャルゲー・エロゲーを読む人(つまりこの作品を読んでいる人)
の心にぐさぐさと突き刺さってくる内容で身につまされました。
思わずオタクやめようかと考え込んでしまいました……
後半変わっていく翼も魅力的。前半もそれはそれでいいのですが。
相変わらずワンパターンな部分もありますが、
主人公やヒロインの変わっていく様子が好ましくて、印象的なシーンも多かったです。
そしてなにより、他の作品では味わえないものがある作品でした。
過去の作品感想:強姦ゲーム
(2/11)
ふた☆まほ〜ふたなり魔砲少女物語〜(18禁)/バニラ堂MAX(1500円)
突然魔法少女にさせられてしまった小石川あかり。
しかし魔法を使うと副作用で性欲が暴走してしまい特殊な方法でないと解消できないらしい。
その解消に協力する親友の羽瑠奈に見守られ、今日もあかりは魔法を使って敵と闘うのだった。
選択肢なし、ふたなり魔砲少女AVGとのこと、三時間半と少しで読み終わりました。
某所でライターさん目当てとありましたが、私は自分の好みにどストライクだったので買いました。
ふたなり、魔法少女+触手と自分の好みにどストライクだったので買いました(重要なことなので略)
システム面は特に問題なし。
絵はなかなかに可愛いです。一枚絵は十八枚+差分。
ただ魔法少女なのに変身シーンの演出があっさりしすぎていて物足りないです。
効果音では射精時にザバーッって感じの音がするのに精液カウンターの増加量が1mlなのはおかしいと思います。
せめて1dlで!
あかりが通う学園に眠る力を狙う黒騎士と闘いながら、
暴走した性欲を羽瑠奈に解消してもらいながら話が進んでいきます。全十一話+エピローグ。
Hシーンはふたなりらしく汁気たっぷりで良かったのですが……
ほとんどが同じ二人の絡みばかりで正直六話目くらいで飽きました。
前作の登場人物と、とか敵から陵辱、とかバリエーションがほしかったです。
そしてなにより魔法少女状態でのHシーンがなかったのがとてもとても残念でした。
話も羽瑠奈ばかりであかりが憧れている藤堂先輩とのやりとりが少なすぎるように思えました。
ですが、十一話とエピローグは面白かったです。
変身モノのお約束のようなやりとりがもどかしくも微笑ましくて、心地よく読み終えることができました。
(2/13)
いつか、おかえりの言葉を(18禁)/神州アクトピア(1000円)
本土から遠く離れた南の島で、親が漁に出ていたり死んでしまっていたりする島原浩介とその友人達は
身を寄せ合うように、でも騒がしく暮らしていた。
そんな彼らの元に二年前から本土で療養していた幼馴染も加わり、夏へ向けての日々が始まった。
場所選択のみ、恋愛。望郷回顧ADVとのこと、十一時間半ほどで読み終わりました。
システム面では、ある地点でセーブしてそのまま読み進めたあと、
そのデータをロードすると読み進めた部分が既読判定されないのがやや不便。
バックログで発言者の顔グラフィックが表示されるのは良かったと思います。
絵は違和感を覚える部分もありましたが読み進めていくうちに気にならなくなりました。
一枚絵は二十枚+差分、らしいですが最後まで読んだと思われるものの十九枚しか表示されませんでした。
演出では立ち絵移動や漫画的感情表現など多彩でしたが、読むテンポが犠牲にされているように感じます。
挿入歌あり。
ヒロインは四人ですが、二人のヒロインが関わるメインルートと、
残り二人のヒロインルート、併せて三ルートといった構成。
メインルート以外の二ルートを読み終えた時点では望郷回顧というジャンルにそぐわないように思えましたが、
メインルートを読み終えた後にはふさわしいと思えるようになりました。
ただ特に最初の方は田舎の悪い方の面が強調されていて、
その上都会出ればなにか変われると思っている主人公にいい気がせず、
リアリティがあるといえるのかもしれませんが、
単純に上記の場面も皆でわいわいやっている場面もあまり楽しめなかったです。
後半は良いと感じる箇所も多かったものの前半を引きずってしまいそう感じられない部分もありました。
シナリオで良かったのはメインルート。
特に「ただいまの場所」シナリオに入る直前の五人のシーンが良かったです。
それ以外の二ルートはあっさりと終わってしまってかなり物足りなく感じました。
キャラクターでは沙里歌・ロアノークがお気に入り。
前半はあまり好きになれずこれは駄目なツンだ、とまで思っていましたがデレた後は可愛かったです。
メインルートの展開には目を引く部分がありましたが、気になる部分も多かった作品でした。
(2/15)
WISH(BL18禁)/仙臺ソルジャー(1000円)
天橋陽は自分にだけ冷たい兄の朔に不満を持っていた。
ある日我慢できずに窓から優しい兄が欲しかったと叫んでしまう。
するとそこに突然兄?らしき人物が現れた。……全裸で。
選択肢あり、兄、願い、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム面は右クリックメニューが表示されるのが遅めですがクリックで省略できるのでさほど問題はなし。
絵は表情は良いですが体型にやや違和感がありました。一枚絵は十四枚+おまけ四枚。
兄の朔と兄?の彗星の二ルートがあり、それ以外にIFルートが一つとおまけシナリオが二本。
彗星シナリオは唐突に終わってしまうものの、
おまけシナリオでフォローがされていて、そこまで含めて一つの話といった感じ。
朔シナリオは本編だけでしっかりと完結しています。
兄から冷たくされる陽にはじめは可哀想と思いましたが、
読み進めていくうちに陽の我侭っぷりが顔を出してきて、なら仕方ないかという気分になってしまいました。
Hシーンの描写はなかなかにエロかったです。ただ一枚絵が表示されてからはあっさり気味なのが残念。
メインの三人が似たような配色、容姿だったので、彼方の出番がもう少しあればと思いました。
……というか単純に彼方との恋愛とかHシーンが読みたかった!
(2/19)
LiFe-ライフ-/マキシ箱(1000円)
両親の三回忌ではざみ市を訪れた穂積淳。
ひさびさに再会した友人たちと旧交を深め、
そしていつもの日々へと戻ろうかという日、事件は起こった。
選択肢あり、伝奇、恋愛、ボイス有。十三時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム面はスキップが速めなのが有難かったです。
絵はかなり荒いです。読んでいくうちにある程度慣れましたが、
それでも山場では気になってしまう箇所もありました。一枚絵は八十八枚+差分+おまけ色々。
歌付きのOP、ED、ラストEDムービーや挿入歌あり。
ボイスは男声が棒読みに聞こえました(勘二さんを除く)
あとなつが文章から受ける印象よりも舌っ足らずすぎるように思えました。
ルートは四つ+最終ルートで、最初は橘深悠と上代いつきルートにしか入れませんが、
その二つを読み終えると柳なつルートが開放され、最後に沙耶ルートが読めるようになります。
場所・時間を選択してヒロインとのイベントやそれ以外のエピソードを読んでいき、
その結果で各ルートに分岐します。
深悠、いつきルートはなつ、沙耶ルートと比べて短すぎて、
またそこで明かされることも少ないのでかなり物足りなく思えました。
でもいつきさんは可愛かったです。
ヒロインではいつきさんと沙耶がお気に入り。
なつ、沙耶ルート、それに最終ルートでは過去も絡めて色々なことが明かされ、
多彩な演出で闘いが繰り広げられます。
特に最終ルートの演出は目を引きました。
ただ、山場にまでギャグキャラを持ってきていてせっかくの雰囲気が壊れてしまっています。
また主人公の容姿を親しい人たちはともかくそれ以外の人も普通に受け入れてしまっているので、
主人公をその容姿にする必要性があったのかなとも思いました。
良くも悪くも真っ直ぐ突き進んで色々と詰め込んだ作品といった感じです。
(2/23)
島乃音/ダイナマイトバンディッツ(100円)
幼い頃を過ごした三重県にある小さな島、眞也島を約十年ぶりに訪れた涼元秀明。
島まるごとをテーマパークとするために、島民全員が立ち退くまで一ヶ月となる中、彼は三人の幼馴染と再会する。
しかし彼らの関係は、昔とは違うものになってしまっていた。
選択肢あり、郷愁、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵もあまり上手いとは言えませんが、悪くなかったです。
幼馴染同士の関係だけでなく、主人公も都会で暮らすうちに変わってしまった価値観を思い知らされたりします。
そこに昔主人公が飼っていた猫だと名乗る少女テマリが絡んできて、
幼馴染達とどうしていくか、立ち退きはどうしようもなかったのかということに向き合っていきます。
主人公が前半で立ち退きを肯定的に決め付けてしまっているのがちょっと過剰すぎて、
話の流れの中で設定的なわざとらしさを感じてしまいました。
さらに空気を読めなかったり考えが浅かったりして周りを険悪にさせてしまうことが多くて好きになれません。
全体としても立ち退きにまつわる汚い部分を強調する割には何があったかの描写が軽く感じられました。
ですが後半、主人公、幼馴染、島民の意識が変わっていく様はぐっときましたし、
そうした末の結末も完全なご都合主義でなく、それでいて救いがあるいい終わり方でした。
以下余談と言うか作中のちょっとしたネタに対するツッコミ。
男×男が攻守に例えられていますが、守っちゃダメです。受けとめなきゃ。
過去の作品感想:シビトのダンス
(2/25)
海子さんこんにちは/海野書店(500円)
自身のあり方に疑問を持ちつつも、変わらない日々を過ごしていた僕。
しかしある日、学校から一人暮らしをしているアパートに帰ると、女の子が寝ていた。
家出してきたという海野さんと名乗る彼女に押し切られるまま、同じ屋根の下での生活が始まった。
選択肢あり、恋愛、関わり、三時間半ほどで読み終わりました。
システム面ではロードするとセーブした箇所よりかなり戻されることがあることと、
文章が必ずページ末まで一気に表示されてしまうことがかなり気になりました。
スキップが速いのはありがたかったです。
絵は可愛らしくて好感が持てます。
海野さんルートが二つと、お隣のおねぇさん、阿美香さんルートの三つがあり、
海野さんとの同棲?をきっかけに僕、ヒロイン両方の変化が描かれています。
海野さんルートはタイトルの由来になっているルートが三ルート中一番印象薄いのがどうかと思いましたが、
最初傍若無人なうえに理屈っぽい海野さんが段々と自分をさらけだしていき、
それと僕の変化と相まって二人の間の距離が縮まっていく様がよく書かれていたと感じました。
でもそれ以上にお気に入りなのは阿美香さんルート。
お互いがお互いを必要としている関係が甘くて穏やかで心地よくて、
ずっと見ていたいという気分になりながら甘々さに転げまわっていました。
ただ最初の内に阿美香さんの職場でのとある悩みを聞かされていたので、
途中まで阿美香さんが僕に恋愛感情を持つはずがないだろう、という疑念が拭えませんでしたが。
心情が丹念に描かれた面白い作品でしたし、その中でも阿美香さんルートは良かったです。
それだけにシステムが不便で、話に集中しきれない面があったのは本当に残念でした。
(2/26)
GrimHarvest C75版/96ろほるむ(500円)
高校二年生の山下耕介はごく普通の生活を送っていた。
しかしある日、大鎌を持った男と遭遇してしまう。
それ以降、彼の生活はいままでとは大きく変わってしまったのだった。
選択肢なし、死神、三時間足らずで読み終わりました。
多少グロ表現があるので苦手な方は注意。
システム面は特に問題なし。コンフィグやセーブ画面などのデザインが良かったです。
絵はなかなかに好みの絵柄でした。一枚絵は十四枚+差分。
男との遭遇で変わってしまった耕介の前にエルディンと名乗る少女が現れ、
戸惑う耕介を導こうとしますが、耕介にはそれまでの日常や幼馴染に対する未練が、という流れ。
完結していますが、別ルートが作られる予定もあるとかないとか。
そのせいか新聞部のことなど今回のものだけ読むと投げっぱなしになってしまっているところがありました。
死神、ということで人の命を奪ったりする場面があるのですが、
それが人の常識、感性のまま強制され、幾度も拒否するも、実際のその瞬間は非常にあっさりとしています。
またそうしてしまった後も罪悪感はあれど大げさに嘆くわけでなく静かな感傷あって、
どうしようもないという無常や割り切りが描かれていて、雰囲気がありました。
時に少女のように、時に母親のように、時に父親のように接してくるエルディンにも好感が持てましたし、
大きな盛り上がりはないですがそれが良いな、と思えた作品でした。
(3/3)
夜の明けるまで(18禁)/黒鞄(800円)
幼馴染の少女たちや友人と日々を過ごしていた上井章。
ある夜、外出しているところを雪女に襲われてしまう。
そこへ助けに来たのは妖狐の少女だった。
選択肢あり、伝奇、恋愛、六時間十五分と少しで読み終わりました。
一部残酷な描写があるので苦手な方は注意。
システム面は特に問題なし。
絵も作品に合っている絵柄だと思いました。
音楽はHシーンで日常っぽい曲が流れたり日常で盛り上がりすぎる曲が流れたりと合っていない部分がいくつかありました。
特にゲーム開始直後に流れ、その後も日常で使われる曲が
「想いを彼方へ」(煉獄庭園さんMP3-ポップス素材)だったので最初からクライマックスだぜっ、という気分に。
話は基本的に一本道で、主人公達の人間関係、妖狐のバックボーン、
街で起こる失踪・殺人事件などに主人公が巻き込まれていきます。
主人公の思考がなんだかずれていて、わざわざ自分から危険なものに近づいていくなど、
ちょっと気に入らないなと思いましたが後半で説明されていて納得がいきました。
また、それぞれが表に出していないものを抱えていて状況によって敵や味方が二転三転し、
そうして絡み合う思惑があって読み応えがありました。
結末も単純にめでたしめでたしでは終わらず含みがあります。
ただ、若干詰め込みすぎな感があったことと、音楽が合っていなくて違和感を覚えてしまったことが残念でした。
(3/5)
ヤりサー「シナモンメルツ」の連続怪死事件(18禁)/マリーアントワネット(500円)
某大学の「シナモンメルツ」は旅行サークルを名目にしたセックス目的のサークルだった。
彼らは毎年恒例の親睦合宿で藪砂神村を訪れる。
しかしそこは惨劇の舞台となってしまうのだった。
選択肢あり、殺人、バトル、二時間十五分ほどで読み終わりました。
一部残酷な表現があるので苦手な方は注意。
システム面はセーブができないことと、スタッフロールが飛ばせないことがかなり不便。
絵はキャラクターによって描いている人が異なります。ミユ先輩は可愛い。
挿入歌、ED歌あり。
大まかに連続殺人ルートとバトルルートに別れていて、
連続殺人ルートはさらに分岐して場合によっては殺人がほとんど関係のないエンドもあります。
タイトルとあらすじを聞いただけで頭が痛くなってきますが、内容も負けず劣らず混沌としています。
気になったのはテキストが一行ずつしか表示されないことが多くて、
文章の途中でも次のページへ移ってしまうこと。
また内容でも前後で食い違った設定が出てくることがありました。
あと18禁ではありますが直接的な描写はなく、そういったシーンは寸止めや省略されます。
エロゲーではなく馬鹿ゲーで、無駄に格好いいネーミングの技が飛び交うバトルルートはなかなか楽しめたものの、、
連続殺人ルートは説明不足で、逆に勢いで読ませるというところもなくてあまり面白いとは思えませんでした。
(3/6)
のるべん!/しゃもじワークス(無料)
とある女学生の一日。
しかしその中にある選択肢次第で全く異なる六編+αの物語が読める作品。
選択肢あり、短編集、四十分ほどで読み終わりました。
タイトルは「ノルウェーの便所」の略らしいですが
パッケージを見ると「ノベルアドベンチャー」の並び替えの可能性も。
「ノルウェーの便所」の由来は不明。
システム面はセーブができないことが不便。
絵は少し癖があるもののセンスも感じられる絵柄でした。
音楽は色々な曲調のものがありますが良い曲が多かったです。
特にタイトル画面の曲が疾走感があってお気に入り。
基本的な話は女学生が友人達と過ごすちょっとハイテンションな一日。ただ何故か全員全裸。
時折出てくる選択肢で変な方を選ぶと、突然全く違う話へ飛びます。
内容はとあるバンドマンの苦悩や人形師の倒錯した行為、互いに隠し事をした恋人の話など千差万別。
ただ全体的に台詞も地の文も調子優先説明不足で、ストーリーも山無しオチ無し意味無し。
なので申し訳ありませんが私にはこの作品の良さがわかりませんでした。
「普通」ではないので、人を選ぶ作品かもしれません。
過去の作品感想:アカズノヒトヤ(体験版)
(3/8)
千円ポッキリのネクロマンス/青色666号(300円)
愛犬を目の前で亡くし、悲嘆に暮れる沙織。
そんな彼女の耳に、死んだものを格安で生き返らせることができる女生徒、六六 六の噂が飛び込んできた。
選択肢なし、ホラー、四十分ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システム面は特に問題なし。
絵は六六 六の余裕たっぷりの表情が良かったです。
ただ表情パターンが少なくて文章とあっていない部分もありました。
六六 六に愛犬の蘇生を依頼した沙織の顛末が描かれています。
括弧書きで頻繁に心情や補足が書かれているのが特徴的。
ごく普通の常識があるせいで冷静にも一途にもなれなかったが故の結末というか
最後まで動揺しているところを六六 六に手玉に取られる沙織が自己中心的なところを差っぴいても可哀想。
でも、それを大げさな悲劇話にするでもなく、おどろおどろしい恐怖話にするでもなく、
いい具合に余韻を持たせて終わるラストでした。
(3/14)
マヨイガ/Antique Artworks(700円)
迷いを持った人の前に現れ、誰もいないのに食事や風呂などが用意される「マヨイガ」という都市伝説があった。
大学生の牧瀬楓は誰もいないが気配はする屋敷へと迷い込む。
そこで、同じように迷い込んでいた高校生の石川友梨と出会った。
選択肢あり、迷い、ホラー、一時間半と少しで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は立ち絵、一枚絵も悪くないですがそれ以上に背景が綺麗です。
物語の最初と最後にストーリーテラーがいる構成で、
ある屋敷に迷い込んだ楓の行動と、彼女が寝ているときに見る夢を中心に語られていきます。
題材はホラーっぽいですが、あまり直接的な怖い場面はなく、薄気味悪い感じの場面が多め。
友梨や謎の少女、それに屋敷の詳細などがあまり語られずに終わってしまい、
また、後半部分の展開もあっけなくて物足りなさを感じてしまいましたが、
前半の楓と友梨が屋敷探索をする場面でのデコボココンビっぷりはなかなか楽しかったです。
(3/16)
スノーレイン 雪歌編/style-零(100円)
幼少の頃を過ごした雪深い街を十年ぶりに訪れた伊崎春樹。
幼馴染の鈴と街を散歩していると、ゆきと名乗る少女と出会った。
選択肢なし、雪、過去、ボイスあり、四十分ほどで読み終わりました。
システム面は色々な設定ができて便利なのですが、
セーブ関連の設定もあるのに肝心のセーブができません。
絵は一枚絵はなかなかいいなと思いましたが、立ち絵は体のバランスに少し違和感を覚えました。
またこの作品は「2組のグラフィッカーがそれぞれ異なるCGを製作してつくったノベルのうちの片方」とのことで、
「シナリオとサウンドが同じ状態で、別々のCGを使うと雰囲気はどこまで変わるのか?」がコンセプトとのこと。
もう片方はまだ発表されていないようです。
面識がないはずなのに主人公と会って複雑な表情をするゆきとの関わりが中心。
上記のようにもう片方の作品があるとのことですが、この作品単体で話としては完結しています。
時間や場面が変わっているのにそのことが説明されず、
前のシーンと連続しているかのように進んでいく箇所がいくつかあって戸惑いましたが、
読むのに何時間かかかってもおかしくないくらい様々なイベント
(幼馴染やその母親と旧交を温める、朝女の子に起こされる、料理で一騒動、
見知らぬ女の子と仲良くなる、みんなで団欒、女の子の異変、過去の出来事……などなどなど)
が一時間足らずの中に網羅されていて、それでいて詰め込みすぎには思えず、すっきりと綺麗にまとめられている作品でした。
(3/17)
めいぷる〜twilight of
autumn〜 ver3.0/K-PCC(無料)
半年に一度クラス替えをする楓咲学園に通っている野川悠斗。
季節は秋。新しいクラスとなり学園祭も間近となっていた。
選択肢あり、秋、恋愛、二時間と少しで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は立ち絵の表情が一種類しかなく、顔を顰めている描写があっても
立ち絵は微笑んでいたりというところに違和感を覚えました。
効果音では学園のチャイムがボーカロイド?だったりしました。
選択肢や場所移動で女の子と仲良くなっていきます。
ヒロインは幼馴染の秋風遥奈、姉で身長の低い野川楓華、お嬢様でドリル髪の白ノ宮瀬女、
突然お弁当を差し入れにきた黒姫亞夜歌、未来人で過去を正しにきた水萌ネクの五人。
ですがスタッフロールとエピローグ有のルートは三つ、スタッフロールのみのルートは一つで、
もう一つのヒロインルートはスタッフロールすらなく、バッドエンドっぽく終わります。
テキストでは主人公がwwとか(笑)とか使うのが気になります。
話はネクシナリオは説明不足な所があるものの、学園祭二日目のラストからエピローグへの流れが良かったです。
でも他のシナリオは山場での葛藤とか決意とかのシーンが一、二行で終わってしまうので、
読んでいて重みが感じられませんでした。
(3/21)
Lesson!!〜家庭教師奮闘記〜 Ver1.02(BL18禁)/Verhangnis
Puzzle(800円)
貧乏な大学生の藤木将は大学の学年主任の五十嵐勤から学費を早く払うように言われるが、とても払いきれるアテはなかった。
困った将に五十嵐は割のいい家庭教師のバイトを持ちかける。
しかし受け持った生徒、日比野歩には、ある噂があった。
選択肢あり、家庭教師、一時間と少しで読み終わりました。
少しだけですが暴力描写があるので苦手な方は注意。
システム面は特に問題なし。
絵は目を惹くものもありましたが違和感を覚えるものも。一枚絵は三十四枚。
OPとEDに歌あり。
恋愛対象は日比野歩と五十嵐勤の二人。エンディングは十一種類。
Hシーンは五十嵐ルートにだけあり全部将受け。
大人の事情が絡んでやるせない気持ちになる五十嵐ルートはなかなか面白かったですが、
歩ルートは家庭教師をしているシーンがあまりなく、
歩が将に心を開くだけのものを築いているようには思えず都合のよさを感じてしまいました。
(3/26)
夏夢(18禁)/さーくるねおん(500円)
二年生で文芸部に所属している宮本耕助。
幼馴染やクラスメイト、先輩、後輩らと日々を過ごしていたが、
夏休みに部恒例の合宿を行ってから数日後、不思議な体験をすることになる。
選択肢あり、学園恋愛、夢、七時間ほどで読み終わりました。
システム面では既読スキップがないことがやや不便でした。
音楽は特に気になるところはなし。EDにフリーですが歌あり。
絵はあまり上手いとはいえませんが、照れた表情が可愛かったです。
一枚絵は二十二枚+差分。パンチラ……というよりパンモロ率高し。
メッセージウインドウの色が濃い目で一枚絵が表示されたときに画面が見難かったのが気になりました。
ウインドウ消去はできますが、もっと薄めにするか、構図を工夫した方がいいのではと思いました。
ルートは四つでヒロインは謎の少女の琴羽、元気な幼馴染の宮崎瑞樹、
文芸部後輩の友人で何かと突っかかってくる商瓢雪奈、文芸部部長で才色兼備の角沢悠の四人。
合宿の後に分岐してそれぞれのシナリオに入ります。
メタネタがやや多め。
琴羽・瑞樹シナリオはどちらもラストの展開と演出は良かったですが、
それまでの過程が物足りないというか、読み終えて印象に残る箇所があまりありませんでした。
雪奈シナリオは雪奈が登場人物の中で一番お気に入りなこともありますが、
雪奈と主人公の関係が変化していく様が良く描けていると思いました。
一番良かったのは悠シナリオ。不思議な体験が上手く現実と関連付けられていて、
特に不思議な体験が終わった直後に悠先輩と会うシーンが印象的でした。
ただ、悠先輩のぱんつは黒と強調されていたのに悠とのHシーンでは黒じゃなかったのにはがっかりです!
あとそのHシーン中にある主人公の台詞の誤植「ここからだとかなり興奮するだ・・」に吹きました。
基本的にオーソドックスな恋愛もので印象に残りにくい部分もありましたが、
不思議な体験が効果的に使われている箇所もあり、ヒロインも可愛かった作品でした。
(3/29)
夏空/Cicatrice(300円)
大学生の時遠優は久しぶりに故郷の砂原市を訪れることとなる。
今はもう会えない少女との思い出が詰まったその土地には、
ミナガミ様という伝承が残っていたが、彼はそれを実体験することになる。
選択肢あり、純愛、伝承、二時間十五分ほどで読み終わりました。
システム面では文章速度や画面切り替えが遅めでややテンポが悪いです。
音楽は特に気になるところはなし。
絵はなかなかいいなと思いました。
今まで帰ることを避けていた故郷を訪れた優が体験する出来事が、
過去の回想を交えながら語られていきます。
少女の存在が大きすぎてそれに囚われてしまっている優の無様さが
目を覆いたくなるくらいしっかりと書かれていましたし、
山場は絵も話も綺麗に描かれていました。
ただ特に中盤までで表示テンポの悪さもあって読みにくさを感じてしまったのが残念でした。
(3/30)
える×える/ぶるきゃっと(無料)
鈴島七貴が通う学校では、手書きのラブレターがブームになっていた。
そしてついに彼の元へもラブレターが届く。それも二通。それも呼び出しの日時は同じ。
どちらを選べばよいのだろうか……
選択肢あり、ラブレター、十五分ほどで読み終わりました。
システム面は選択肢でセーブできないのが少し不便。
それからバッドエンドになるとゲームが強制終了するのはあまりいい印象を受けませんでした。
音楽は特に問題なし。
絵はなかなか可愛いです。
どちらのラブレターを選ぶか、そして現れた相手にどういう対応をするかで分岐します。
エンディングは四種類でバッドエンドは三つ。
完成版のようですが、正規エンドは続きそうな雰囲気で終わるので連作の可能性も。
最初どちらのラブレターを選ぶか選択肢が出る時点では文面などの情報が全く明かされず勘に頼るしかなく、
せっかくの選択肢なのに悩んだ末にどちらかを選択するということを味わえないのはもったいないと思いましたが、
ラブレターの文面は正規エンドのラストに絡んでくるので悩ましいところです。
それ以外ではどのルートもシュールな部分があって、妙な味がある作品でした。
(4/2)
そして、閉塞の螺子を巻く/Trilasts(100円)
探偵の鷲見孝作は大学生の井波寛恵から恋人の浮気調査を依頼される。
しかし翌日、その恋人は死体となって発見され、その犯人と疑われる井波寛恵は行方不明となっていた。
多くの状況証拠を覆して、鷲見孝作は真犯人を見つけることができるのだろうか?
選択肢あり、ミステリー、二時間ほどで読み終わりました。
システム面は普通に読む分には問題ないですが、
いくつかのEDがあるのでエンディングリストがあればいいなと思いました。
音楽は特に問題なし。絵は不安定な印象。新井戸肯の立ち絵はなかなかいいなと思いました。
聞き込みやコネを使って情報を集め、最後関係者全員の前で推理披露、という流れ。
難易度としてはトリックの大枠は結構簡単にわかったものの、
それを行う手段の特定がちょっと難しかったです。
推理がメインなためドラマとしてはどうしても弱い部分がありましたが、
読み手に解かせるミステリーとしては丁度いい歯応えになっていたのではないかと思いました。
(4/13)
×to○do-BAD END-(18禁)/Nine Tail Company(無料)
三年生の江須山 初斗はクラスメイトの佐渡 縁に告白し、付き合うこととなる。
しかし彼女は自分にも他人にも厳しかった。
ちょっとしたことで破局一直線な日々がはじまった。
選択肢あり、恋愛、バッドエンド、一時間ほどで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
絵はあまり上手いとはいえませんが、読んでいくうちに縁可愛いなと思えるようになりました。一枚絵は二十四枚。
選択肢で縁の気に入らないものを選んだりすると即バッドエンドという中で、信頼関係を築いていきます。
ただ縁の性格を読むだけではうまくいかない事故のようなバッドエンドもあるのは緊張感があっていいですが、
正規エンドへ辿り着くまで六つしか選択肢がなく、失敗即バッドエンドという設定のインパクトが弱めに思えました。
ただクリア後のおまけシナリオが本編に負けないくらいボリュームがあり、
そのラストは綺麗な終わり方だったので、全て読み終わったときにはいい気分になれた作品でした。
(4/14)
永久夢想/Lag(500円)
三本の話を収録した短編集。
選択肢なし、恋愛、オムニバス、それぞれ十分ほど、あわせて三十分足らずで読み終わりました。
システム面はウエイトが多めに使用されているので読み返すときはやや不便。
音楽はそれぞれの場面に合っている曲が使われているように思いました。
立ち絵や一枚絵などはなく背景のみ。
「さくら」
東京の大学に合格した笹田浩介と地元に残る彼女の清水さくらの話。
背景の桜が綺麗で、ラストもタイトルにふさわしい終わり方でしたが、
主人公が合格した大学へ行く理由が語られていないので、
何故彼女を置いていかなければならないのかわからず、納得いかない部分がありました。
「春の粉雪」
専門学校に通う杉山直樹がある雨の日に出会った女性との話。
女性とのやりとりがあまり多くなく、そのあっさりとした所がかえって儚さを感じさせていいなと思いました。
三つの中では一番お気に入り。
「夜空華火」
夏が嫌いな前田智之。その一番大きな理由は、失恋。それから一年。友人達と訪れた花火大会での話。
「さくら」との繋がりがちょっとだけあってニヤッとしました。
花火の背景は綺麗でしたが、話としては恋愛色が薄めで他二話と比べ印象が薄く感じられてしまいました。
(4/15)
イフ/class-D(500円)
母子家庭で母親からの愛情を感じられずに育った緒川碧は自殺未遂を起こし病院で目を覚ました。
その上やってきた刑事から母親が失踪したと聞かされさらに落ち込んでしまう。
そんなある日の夜、彼は冬原美雨という少女と出会った。
選択肢あり、恋愛、家族、生きること、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム面は文章表示速度が変更できず、その表示速度もかなり遅いことと、
スキップ機能がなく、エンターキー等を押しっぱなしで読み進めることもできず、
エンターキーか左クリックを連打しなければならなかったのが非常に不便でした。
音楽は特に問題なし。
絵もやや淡白な印象を受けますが気になるほどではありませんでした。
OPムービーと主題歌あり。
生きる気力がなくなっていた碧が周囲の人々と触れ合っていくなかで前向きになっていきます。
選択肢はありますがルートは一本道。
読み終えた後のおまけで原作となった川本流華さんの小説「君が好き」を
ノベルゲーム形式(立ち絵などはなし)で読むことができます。
原作の方がより重い話になっています。(Webで読めるサイトはこちら)
選択肢によっては知り得ないことが知っていることになっていたりとルート管理にやや難がありました。
ですがうじうじしていてこちらまでイライラさせてくれた主人公が
美雨と言葉を交わしていくうちに前向きになっていく様と
それを暖かく見守る刑事さんや看護婦さんに、ああ、いいなと思えました。
それだけにシステムの不便さがとても残念な作品です。
(4/23)
八つ数えろ 四つ目盤/TR九石堂/System9(800円)
選択肢あり、バトルロイヤル、戦略戦術、異能。
追加部分は九時間四十五分足らずで読み終わりました。修正パッチあり。
システム面では前回と変わらず読点でのウエイトがありますが、今回は気になりませんでした。
また、シーンスキップ機能が新たに搭載されています。
今回は前回の二つ目盤から尽武シナリオ、トリノシナリオが追加されています。
リンネシナリオではリンネと共に行動することになりますが、今回は序盤から尽武陣営について闘います。
バッドエンドを迎えるとヒントコーナあり。
尽武が少年漫画好きなんて設定なせいもあり比喩などに漫画・ゲームが多用されていて、
私などはわかりやすく、また笑えたのですが人によっては気になる部分かもしれません。
二つ目盤まででは突然放り込まれた世界で闘っていくという部分が大きかったですが、
今回は拾旗衆の歴史や事情なども明かされます。
それから前回の公孝はリンネを護るという立ち位置でしたが、
今回はトリノを守りつつも、そこに圧倒的に強い尽武がいるため弱音を吐いたり自信喪失気味で、
それを克服していくといった側面もありました。
また大局レベルの駆け引きはあまりないものの、
未知の能力を推測、実証したりと戦闘における駆け引きは相変わらず興味深かったです。
前回魅力的に思えた尽武と共に行動し、
その強さ、傲岸不遜さ、茶目っ気などをずっと見ることができてとても楽しめました。
(公孝もトリノのおっぱい揉みつつ啖呵切ったりとそれなりに尽武の影響を受けていた模様)
これから他の拾旗衆などにも焦点が当たっていくようで、続きも楽しみです。おすすめ。
(1/2)
三匹の犬の夜 ver2.50(第三夜体験版)/月の水企画(500円)
第二夜以前からの追加部分は選択肢なし、三時間ほどで読み終わりました。
システム面は第二夜と変わらず。
絵は立ち絵に新しいものが追加されていました。いままでのものよりかなり上達している感じ。
以前の立ち絵のものも第三夜完成版以降新しいものに切り替えていくとのこと。
この体験版では第三夜の一つのエンディングまで読むことができます。
今回の印象を一言で言うと、「ぱんつまつり」
実際ぱんつなのは三人だけですがインパクトありました。
それ以外の部分では八練メンバー+αがまとまって何かをしている場面が、
日常にしろ戦闘にしろにぎやかで、こういう仲間達っていいなぁと思いました。
今回の体験版では第三夜の核心まで至れなかったので、第三夜完成版が楽しみです。おすすめ。
(以下ネタバレ気味反転)
第二夜のところでも書きましたが、みすみんメインヒロイン?
第一夜時点では瀬夷花がメインっぽかったですが、
みすみんは二夜、三夜と本編ラストの一枚絵を飾るなどかなり優遇されていますね(三夜はバッドエンドですが)
(1/3)
うみねこのなく頃に Episode4/07th Expansion(2500円)
選択肢なし、連続殺人幻想、十二時間と四十五分ほどで読み終わりました。
システム面はうみねこのなく頃にEP1から変更なし。
(ネタバレ反転)
ベルンカステル卿の最後の顔は見たくなかったなぁ。それだけにインパクトありましたが。
戦人のトンデモ推理にそれでいいのかと思っているところを
期待通りにぶった切ってくれる????にはそりゃそうだと思いました。
私はだぁれ?には戦人と同じように偶然の事故とか、トラップとかしか思い浮かびませんが。
というか死因がわからないのでなんとでも言えます。
気になったのはスタッフロールで1998年の縁寿が死んでて霞が死んでないとされていること。
六軒島での対峙があってその結果ということは魔法は妄想だったということなのでしょうか
今回に限ったことではありませんが、よくこんなに後出ししてくるなと思います。
好き勝手というか批判を承知でというか、どの同人ソフトよりも尖ってます。
そこについていけない部分もあれば、すごいと思う部分もあり。
物語としては後半のテストや脱出あたりにドキドキしましたが、
全体としてEP3ほどには面白いと思えませんでした。
過去の作品感想:ひぐらしのなく頃に、ひぐらしのなく頃に礼
(1/6)
ABYSS -殺人クラブ- 琴子ルート版(18禁)/Festival(500円)
選択肢あり、琴子ルートは二時間半足らずで読み終わりました。
システムなどはこれまでと同様。このルート固有の一枚絵は十二枚+差分。
お玉を持った琴子が可愛かったです。
今回は晶の過去関連が中心。ただ全部明かされるわけではありませんでした。
(ネタバレ反転)
明らかにここから18禁シーンですよーというところですっ飛ばされたのは残念。陵辱どんとこい!
色々な目に遭う琴子が不憫ではありますが、
ラストはほんの少しずれたら壊れそうながらも良かったと思える終わり方でした。
御堂アキラが意外と弱めでしたね。
温子さんルートで高槻良子を圧倒していたのはまた別要因があるのでしょうか。
あと残すは最終ルートのみとのことで、現状から収拾つくのかとちょっぴり不安ですが、
今回も楽しめましたし、那美ルートも楽しみです。おすすめ。
(1/7)
かきしこきし 体験版/サークルTrain
――そこにはねぇ。
御魅怪さんがおるんだよ。
汗が止まらない暑い日に現れる。
こんな夜には、オミカイさんが現れる……
毎年足を運んでいる、かつて住んでいた町。
この地には昔から一つの御伽噺が伝わっていた。
神宮神社に関係するものか、はたまた子供に注意を促す為に昔の人が作り上げたものか。
――あるいは、本当にいたのだろうか。
それは人の姿をしていたり、何かしらの動物の姿をしていたり、または誰もが恐れ戦く鬼の姿をしていたり、誰も真実の姿を知らない。
自然が溢れるこの地でひっそりと伝わる一つの伝説。
そんなことをふと思い出しながら、私は今年も行燈作りの朝顔を片手に、この地へ訪れた。
ただ、祖父母達と暮らしていたこの町を懐かしむ為に運んだこの足が。
その年を以て違う意味へ変わることを、その時の私は知らずにいた――――
(サークルHPより)
選択肢なし、夏、御伽噺、朝顔、五十分ほどで読み終わりました。
以前の体験版になかった絵、音楽が付きました。
システム面ではメニュー画面を出すと音楽が途切れてしまうのがやや気になりました。
また立ち絵の切り替えが若干遅めです。ただし左クリックでウエイト省略可。
絵は可愛らしい絵柄で好感が持てます。背景は写真にきつめの処理。
音楽はフリー素材で良い曲が使われていますが、
冒頭の駅前のシーンや屋台のシーンで合っていないように感じられました。
この体験版ではプロローグを読むことができます。
以前の体験版と同じ話なのですがあらためて読んでも正味半日にも満たない期間なのに、
ゆったりと流れる時間が感じられ、以前書いたように一つの短編としても素晴らしい話でした。
それに汗を浮かべて笑う女子中学生とか無敵すぎます。
本編はおそらくプロローグから一年後の話。それがどんな結末を迎えるのか、期待しています。
過去の作品感想:TUKUMO・壱、死神少女 Drei、死神少女 Vier、神鬼─キキ─、舞姫
(1/8)
・魔族性態観察リポート−ゴブリン編−(18禁)/うげ屋(100円)
「性」をテーマに魔族の生態に迫るドキュメンタリー。
第一回はゴブリン。人間と共存共栄を図る彼らにスポットが当たります。
選択肢なし、リポート、輪姦、一時間ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵はリポーターのお姉さんのオーバーアクションなしぐさが可愛いです。
安っぽさ満点の書割風背景も味があります。
冒頭でいきなり「本編間に合わねぇからオマケモードだけ売っちまぇーっ!」とカミングアウト。
本編がどんな話なのかは全くわからないのですが、
とりあえず生贄として差し出された少女が
ゴブリン達にあんなことやこんなことをされてしまうのをお姉さんがリポートします。
最初から最後までほぼ全てひたすら少女の輪姦シーン。
随所にお姉さんのはっちゃけた実況が入り、少女が堕ちていく様がねちっこくも軽いノリで描かれていました。
おまけとしては文章も絵も非常にボリュームがあり楽しめましたが、
リポーターのお姉さんに本格的なHシーンがなかったのが非常に残念。第二回では是非!
過去の作品感想:stray witch /hito no tane
(1/9)
渡り鳥の門は遠く 体験版 ver
0.9b/Studio F#
+小冊子(A5/20P)
上流家庭の子供達が日々を過ごす男子寄宿舎学校ペトルシキム・ギムナジア。
その生徒であるロディスとユリウスは庭師として働くジルと友達になる。
しかしあることがきっかけでジルは学校に姿を見せなくなってしまった。
選択肢あり、寄宿舎、ジュブナイル、三時間ほどで読み終わりました。
「メルクリウスの青い砂」と同じ舞台で、それよりも以前の話。
システム面はセーブ画面などから右クリックで戻れないこと、
メッセージウインドウが消せないこと、
マウスホイールからバックログを呼び出せないことが不便でした。
あとストーリーマップというそれぞれのシーンが時系列順に並べられていて、
任意のシーンを読める機能があるのですが、一画面に表示されるシーン数が少なく、
読みたいシーンまでひたすらボタン連打でスクロールさせていかなければならないので手間がかかりました。
絵はロディスが可愛かったです。女の子みたいで!
「メルクリウスの青い砂」でのあの活躍が嘘のよう…
OPにムービー、歌あり。
この体験版ではトッカル(旧ロシア)にある学校での生活の中で
ロディスが生まれ故郷のエウロ(旧ヨーロッパ)の困窮や政治体制のことで思い悩み、
またその周囲ではなにやら不穏な出来事が起こりそうな気配が伺えます。
ロディスもそうですがユリウスも「メルクリウスの青い砂」とは違い
色々と手玉に取られたり情けないところを見せたりしていてそのギャップが面白かったです。
そうして笑える部分もありましたが全体的なトーンとしては
十代前半の頃の話なためか儘ならないことが多く、抑鬱とした印象を受けました。
アドベンチャーRPGであった「メルクリウスの青い砂」と違ってノベルなので、
もっと文章を読みやすいシステムにしてほしいと思いました。
(1/10)
remote:OPERA Episode 2/debris.(500円)
最近、宇宙戦争の指揮官となって闘う夢を見る人が増加していた。
地球へ攻めてくる勢力とそれを守る勢力の宇宙戦争。
檜立炯は、そんな夢を見たことは一度もなかった。
選択肢なし、戦争、夢、一時間足らずで読み終わりました。
前作「遠隔戦区 / remote : OPERA」の感想はこちら
システム面はおおむね問題なし。ただすでに読んだ章へ飛べる機能はなくなってました。
立ち絵やイベント絵はなし。
「遠隔戦区 / remote : OPERA」の続きで、今度は陸戦。
最初から前作のラスト近辺が関連してくるため話の詳細は省きますが、
今回の鍵となる「アンカー」関連はもうちょっと説明がほしいと思いました。
あと、これからいいところなのに、というあたりで終わってしまいます。
でも今回も、小気味のいい戦闘描写や登場人物同士のやりとりが楽しく、
特に前作と違って指揮する隊のメンバーそれぞれの個性も描かれているので、
一対一の応答に終わらない多様な面白さがありました。
過去の作品感想:SARABAPASS
(1/18)
ARCANA CIRCUIT - Trial
Edition ver.CM75/Banshee Software
五十枚のデッキを組んで三人一組で相手と戦うカードゲーム。
この体験版ではストーリーなどはなく、九人のキャラクターから選んでCOMと対戦できます。
システム面ではやや動作が不安定な部分がありました。
今回はありませんが以前の体験版や完成版にはボイスが付くとのこと。
このカードゲームの特徴はカードごとにグーチョキパーが描かれていて、
相手と同時にカードを出してジャンケンに勝たないとそのカードの効果が発揮されないこと、
一度に闘うのは一人ですがバッドステータスが付いていないかぎりはいつでも交代でき、
不利な相手を回避したり、コンビネーションを駆使したりできること、
フォース(技ポイント)を消費することで必殺技カードの能力が使えるようになるものの、
手持ちフォース以上に消費する技を使ってしまった場合アルカナリバースという状態になり、
著しく能力がダウンしてしまうこと、などでしょうか。
ジャンケンに勝たないと何もできないため、
何枚かを組み合わせたコンボを行おうとしても上手く繋がらないことや、
ここぞと超必殺技カードを出しても発動しないなんてことが頻繁にあるのがストレス溜まります。
対人戦は別でしょうが対COMは必殺技カードとか入れるより、
固有能力で強化した通常攻撃で押した方が強い気がします。
実感として一番強かったのはポーチュラカの通常攻撃オンリーデッキ。
(固有能力:通常攻撃を当てるたびに攻撃力アップ、ダメージ受けると元に戻る)
通常攻撃カードだけ五十枚入れるという単純すぎるデッキですが、これがかなり強く三人抜きも難しくありませんでした。
次点はパフィオ(固有能力:ブースト(溜め)時に能力大幅アップ)
の通常攻撃三十枚くらい+ブースト二十枚くらいデッキ。
ポーチュラカ、パフィオともグーチョキパーどれもほぼ等価値なので、
負けない手札を迷わず選べて小回りが利くのがありがたいです。
下手に必殺技入れてフォースポイントが溜まるまで温存しようとするとその分選択肢が狭まってしまいますし。
まあ、マイナスステータスやフィールドエフェクト、超必殺技を絡めたコンボを決められると
ひたすら攻撃して倒すか交代くらいしか対応策がないのが弱点ですが、
それもそういうカードの効果を発揮させないように出していけばある程度防げますし。
あと、対人戦があるとするならば必殺技は絶対マークされるので、
それを見せ札にして他の攻撃を通す方向で立ち回った方が良さそうです。
一プレイの時間が短めでさくっと手軽にテンポ良く遊べますが、
対COMしかできない現時点ではかなりバランスが悪く、また爽快感にも欠けるように感じてしまいました。
(1/21)
TWADの物語 Vol.2/因果堂Type-I.G.(1000円)
幼い頃に仲が良かったスミを亡くし、
彼女との結婚の約束を守り独身のまま八十五歳で死んだセイ。
そうしてTWADにやってきたセイはスミと再会し、結婚生活を送っていた。
選択肢なし、死後の世界、恋愛、二時間ほどで読み終わりました。
Vol.1の感想はこちら
システム面はTHE
MAN CALLED CRIMSON- Episode I - 体験版と変わらず。
絵はスミが時折……というか割と頻繁に見せる光のない目が怖かったです。一枚絵は十枚+差分。
二人はTWADで結婚するものの、TWAD唯一の基準である意思エネルギー量の差によって周囲から白い目でみられたりします。
セイがすごくヘタレ。生半可な力がある分余計性質が悪いです。
それでも最後のセイの行動とその結末にはスミへの愛情があって良かったですが、
過ぎ去った年月の長さを強調しようとしても永遠がありふれているTWADでは軽く感じてしまい、
そのすごさが伝わり切れていないように思えました。
過去の作品感想:夢剣、THE MAN CALLED
CRIMSON-Episode I-、-Episode II-、-Episode III-
(1/23)
御守のカタチ C75版/EMBRYO(200円)
神永御守は高校三年の三学期になってから大学受験をしないことに決めた。
そんな彼女を心配する先生や友人。
しかし御守は自身が受験しない理由を上手く言葉にすることはできなかった。
選択肢なし、伝奇、二時間ほどで読み終わりました。
プロトタイプ版の感想はこちら
システム面ではプロトタイプ版で多用されていたウエイトが大方なくなっていました。
絵は霧の目の焦点が微妙に合っていなかったですが他は前回と比べて気にならなかったです。
今回のC75版では第一話を最後まで読むことができます。
第一話は本格的に御守が目的に向けて動いていくきっかけ、全体のプロローグといった感じ。
その目的は御守自身が「大学に行ったり、人に聞いたりしてもわからないこと」と言っていますが、
なら学校の図書館程度で調べても意味がないのではと疑問に思いました。
いや実際に関連する資料は出てくるのですが、解決法ではないですし、
それに御守の境遇を説明するツールのような都合よさがありました。
それ以外の部分では、画面に一言だけが表示される場面で、その一言がどれも印象的でした。
また、社会的に許されないとされる行為を御守が肯定、どころか好んで実践していて、
場面によってはほのぼのムードでそれが語られる箇所もあり
(もちろん忌避や恐怖を伴って描かれる部分もありますが)
その直接的でないところがかえってぞわぞわさせられ、また興味を引かれました。
余談ですが御守は「みかみ」だそうです。思いっきり「みもり」と読んでました。
中の人もシナリオの人に突っ込まれていたようなのでこれは仕方のないことなのですよ!
過去の作品感想:彼方のトケイ
(1/25)
恋愛家庭教師ルルミ 体験版(18禁)/RIFF * RAFF
引き篭もりの黒川鮎久のもとへ、ある日突然女の子がやってきた。
彼女、東別院ルルミは若者の引き篭もりと少子化を解消するよう国家の命を受けた恋愛家庭教師なるものだという。
そうして半ば強引に、鮎久はルルミと同居することになる。
選択肢なし、引き篭もり脱却、ボイスあり、四十五分と少しで読み終わりました。修正パッチあり。
システム面は特に問題なし。
絵はかなり可愛いです。
音楽はタイトル画面で流れる曲がお気に入り。
完成版では付くのかもしれませんが、歌やムービーがなかったのが残念。
このサークルさんのそれは良いものが多いので。
この体験版では一日目、ルルミが家にやってきて、恋愛家庭教師のことを聞いて、
……そしていきなり本番突入です。しかもルルミは教える立場なのに処女。それなんてエロゲ?
そういう行為もするなら教師になる過程で実習もしないとマズいでしょう
……という現実的なのかそうでないのかわからない疑問が浮かんでしまいました。
なのでルルミが説く恋愛授業に説得力を感じられません。それ以前になにかと都合いいですし。
とはいえ抜きゲーとして割り切ってしまえば絵は可愛いですしノリも良くて、なかなか使えるのかなと思いました。
過去の作品感想:空とキオクの彼方、空とキオクの彼方オリジナルサウンドトラック、オモイデあ〜かいぶ 体験版
(1/26)
Release -
体験版(BL18禁予定)/Flora-Float
大学生の崎矢秋市は飲み会からの帰り道、
女の幽霊から「リリースして」という言葉と共に外付けHDDと四つのリングを手渡される。
不思議とその中身が気になりPCに繋いでみると、ケイシュと名乗る青年の立体映像が現れた。
選択肢なし、サイバーファンタジーとのこと、二十分ほどで読み終わりました。
システム面はスキップが速いのが嬉しいです。
絵はケイシュと幽霊の女が浮世離れした感じが出ていました。
この体験版ではケイシュとの出会い、そしてそれから五日後に飛んで、その日の途中までを読むことができます。
ケイシュは立体映像ですが、秋市がリングを身に着けるとお互いに接触できるようになります。
これから先どうなるかといったところはまだわかりませんが、
ケイシュが「いい性格」しているので秋市とのやりとりはもっと見てみたいなと思いました。
過去の作品感想:黄昏る空、だけになく。、おうちで暮らそう!
(1/28)
CLAVIS体験版 ver 1.0.1(18禁)/幻奏ストラウス
エルフを蝕む不治の病「ゲラニス・ヴィダ」が少しずつ広まっていた世界。
カイは妖精のメルティと共に旅をしている途中、カルナバハルという街に立ち寄る。
そこでお金が尽きてしまい仕方なく野宿をしようとしているとき、魔獣に襲われかけている二人の少女と出会った。
選択肢なし、ファンタジー、エルフ、ボイスあり。四十五分ほどで読み終わりました。
システム面は色々と設定を変更できますし、動作も軽く快適に読むことができました。
絵は目パチ口パクのある立ち絵も良いですし、木漏れ日や雲が動く背景も凝っています。
ただ森や建物などが基本的にしっかり描かれているだけに時折ある妙に平面的な部分に違和感を覚えてしまいました。
ボイスはどれも悪くないですが、特に男のしわがれた声がいいなと思いました。
プロローグのムービーも雄大さがあって、話へ興味を持たせるものでした。
また完成版ではそれとは別に歌付きのOPムービーが付くようですが、
今回は歌のみゲームとは別ファイルで収録されています。
この体験版では少女の一人、エナ視点で語られた後、
カイの視点に切り替わり二日目の途中までを読むことができます。
現時点ではグラフィック面と比べて目を惹くようなところはありませんでしたが、
それでも読みやすい文章で綴られるしっかりとしたファンタジーという印象で、
少なくとも悪い出来にはならないだろうなと感じましたし、
まだまだ話は始まったばかりのようなので、先が楽しみです。
(1/29)
千変挽歌百不思議 邂逅編ver1.02/FUZZY PYTHON(フリー配布中)
都市伝説を集めることをライフワークとしている神坂布津はそういった逸話が多く存在する霧沙女高等学園に入学した。
入学して早々怪異と遭遇した彼女はその流れで何故か生徒に噂を広める「噂屋」なるものに任命されてしまう。
その学園には穢祖と呼ばれる恐ろしいモノが封印されているらしかった。
選択肢なし、学園伝奇アクション+恋愛とのこと、十時間ほどで読み終わりました。
ホラー・流血などがあるので苦手な方は注意。連作ですがこれだけでも一応完結しています。
システム面は文章表示速度が細かく決められたり、カーソル消去機能が付いていたりするところが有難かったです。
絵は一枚絵では穏やかな場面のものがお気に入りで、
穢祖などが現れている背景画像は怖かったです。一枚絵は四十五枚。
音楽も日常・怖いシーン共に良いものが多かったと感じました。
布津が噂を広めていく中で学園に隠された秘密に触れ、古くから続く因習に巻き込まれていきます。
本編は一本道ですがそれとは別にTIPSとして合計二十八のサイドストーリーや都市伝説を読むことができます。
終盤の展開がやや性急に過ぎると感じられる部分がありましたが、
前半の穏やかな日常、友情、ほのかな恋心、怪異、
後半の団結、それぞれが抱える背景、手に汗握る戦闘と見所盛りだくさん。
特に絵、音も絡めた恐怖描写には背筋が凍りました。
あと布津がピンチになるたび、物語の王子様のように颯爽と現れる天宮先輩が格好良かったです。
こんなことされたら私だって惚れそうですよ。
(2/1)
千変挽歌百不思議 端境編ver1.00/FUZZY PYTHON
霧沙女祭の実行委員として活動していた葦原那岐はとあることがきっかけで噂屋になった。
しかしそのことで学園にMLSなるシステムが存在することを知る。
それが行っていることを許せない彼女は噂屋をこなしつつ学園の裏側に迫っていく。
選択肢なし、学園伝奇アクション+恋愛とのこと、三時間ほどで読み終わりました。
千変挽歌百不思議 回向編の体験版。
千変挽歌百不思議 邂逅編の感想はこちら
システム面は前作と変わらず。
絵は前作の方が良かったように思いました。あとコメディ顔が多め。
この体験版では那岐がMLSを壊そうと奔走する中、
学園に大量の怪異が出現、というところまで。
那岐の青臭さというか、現実を知らずに理想を追っているようなところが鼻につきますが、
恫喝されたりしても引かないところは眩しくもあります。
あと友人達との日常が心地よくて、他にも前作を読んだ身からするとニヤリとする場面が多くて楽しめました。
(2/2)
rain -moment- "Battle of
minagi city"/future extra(500円)
幼馴染を目の前で殺され失意の日々を送る主人公のもとへ親戚の柊から手紙が届く。
それをきっかけに彼女の住む神社を訪れた主人公は、幼馴染を殺したのがアンドロイドだということを知る。
そして彼は、アンドロイドを狩る組織に入ることを決意した。
選択肢なし、異能バトル。
rain -moment-からscene#8とscene#9が追加されています。scene#7までも収録。
追加部分は三時間半ほどで読み終わりました。
システム、絵はscene#7までと同様。追加部分の一枚絵は十一枚+差分。
今回は十二月二十一日からの数日間、各勢力入り乱れての闘いが繰り広げられます。
明かされる柊さんの過去を読んで、ずっと柊さんのそばにいたい! という想いになりました。
あんなことに遭って、その上でscene#7までの言動をしていたかと思うと頑張りすぎです……
ただ動よりも静のほうが勝った作品なのにザッピングが多く、
視点が切り替わるたびに誰の視点か、どういう状況かなどを考えてしまい流れが良くなかったのが気になりました。
ザッピング多用の場合は勢いで押し切るか、可能な限りの情報を切り替え直後に提示したほうがいいと思います。
(2/5)
断罪アイアンメイデン第壱話「怪人蜘蛛男」/南極堂(400円)
昭和初期、混沌とした世の中を象徴するかのようにいくつもの事件が起こっていた。
私立探偵の白鴎院理人はある日、尋ね人の依頼を受ける。
捜索を続けるうちに、彼は常識の埒外の世界へ足を踏み入れていくのだった。
選択肢あり、昭和初期、怪人、メイド、二時間足らずで読み終わりました。
システム面はセーブするたびにコメントを入力しないといけないのがやや面倒でした。
あらかじめその場面のテキストがコメント欄に入っているとはいえ、
そう長い話でもないのでセーブデータにコメントをつける意味がないと思いました。
絵はなかなか綺麗です。一枚絵は背景、アイキャッチ含め三十四枚+差分
第壱話はいくつかのバッドエンドがあるものの基本的に一本道。
蜘蛛男を追っていくなかで武装したメイドさんと出会ったり、秘密結社が暗躍したりします。
猟奇的な出来事が起こっても今ひとつ盛り上がりに欠けるように思えましたが、
第壱話全体がプロローグといった感じなので、ある程度仕方のないことなのかもしれません。
基本的な所はしっかりしていて、読みやすい文章で舞台や登場人物のことが提示されているので、
少なくとも悪い出来にはならなそうだと感じられました。
(2/6)
断罪アイアンメイデン第弐話「吸血鬼」/南極堂(400円)
昭和初期、混沌とした世の中を象徴するかのようにいくつもの事件が起こっていた。
私立探偵の白鴎院理人はある日、尋ね人の依頼を受ける。
捜索を続けるうちに、彼は常識の埒外の世界へ足を踏み入れていくのだった。
選択肢あり、昭和初期、怪人、メイド、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
第壱話「怪人蜘蛛男」の感想はこちら
システム、絵は第壱話と同様。一枚絵は背景、アイキャッチ含め二十六枚+差分。
第弐話では吸血鬼事件を追うなかで理人が人外の力を持った者たちと戦う決意をしていきます。
第壱話と同様基本的な所はしっかりしていますし、
探偵らしく事件の謎に迫っていくプロセスは納得できるものがありましたが、
第壱話以上にあっさりと終わってしまってとても物足りなかったです。
特に吸血鬼側のことがほとんど書かれずに対秘密結社の方へ移行してしまっていて、
吸血鬼側がなかなか面白い背景を持っていそうだったので残念でした。
(2/7)
瀬ノ唄 体験版/CookieSoft
かつて住んでいた街、ウタセへ三年ぶりに戻ってきた高木幸也。
以前の友人達とも再開して、また楽しい日々が始まるはずだったが、
友人の一人、夕霧麻美が何故か情緒不安定で……
選択肢なし、恋愛?一時間足らずで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は悪くはないですがバランスが悪く感じるものもありました。
また、背景が写真だったり絵だったりして統一感がなかったです。
音楽はなかなか良い曲が多かったように思えました。
この体験版では麻美の不安定な言動がだんだんと目に付いてきて、
その理由が語られる、というところで完成版へ続く。
文章は特に読みにくいところもなかったですが、
男友達との会話だけ妙にテンションが高かったのが浮いているように感じられました。
また、麻美が最初からある程度不安定な言動をしているので、
それが異質とあまり実感がわかず、理由(続き)が気になるはでは至りませんでした。
もうちょっと旧交を温めてから違和感を出していくなどのほうがよかったのではないでしょうか。
(2/12)
きんらんどんす体験版(18禁)/赤い靴
明治末期、吉原で殺人事件が起こった。
幼馴染の柊歌乃から、犯人は生き別れた姉かもしれないと言われた新米新聞記者の森林和彦は、
なかば巻き込まれる形ながらも記事のネタもかねて聞き込みを開始したのだった。
選択肢なし、遊郭探偵迷走劇アドベンチャーとのこと、三十分足らずで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は華やかな印象を受けました。
BGMはどこがというわけではありませんが良い曲が多かったです。
あまり明治を感じさせない曲調のものでも不思議と作品に合っているように感じられました。
また、完成版ではボイスがつくようです。
この体験版では吉原での聞き込みをしているうちに、場末の宿でとある女性と出会うところまで。
冒頭の主人公の駄目新入社員っぷりが以降の言動と比べて違和感があって、
主人公の印象がはっきりせずに納まりが悪い気がしました。
また体験版の範囲内では続きがとても気になる、というほどではなかったです。
ですが他に文章で気になるところもありませんでしたし、
絵や音楽ともどもしっかりとしている作品だなと感じました。
個人的にきんらんどんすといえばブロケードの桜花賞。
と思っていたら金襴緞子とブロケードは完全にイコールではないようで。
(2/14)
Wisdom Wizard 〜The fragile routine〜 Test type Ver,5.00(18禁)/Kettle(500円)
魔術師の家系に生まれた緋遥陣はある日殺し屋に襲われる。
死を覚悟したとき、目の前にはメフィストフェーレスと名乗る悪魔がいた。
陣の記憶に焼きついた少女と全く同じ姿をした彼女との出会いから物語は始まる。
選択肢あり、伝奇、四時間と四十五分ほどで読み終わりました。
システム面では既読スキップができないことと、
起動直後のサークルロゴアニメーションが長くて省略不可なのが気になりました。
絵は悪くないですがオリジナリティに欠ける感があります。
また背景が写真・絵混じりで統一感がありませんでした。
Ver,5.00では全十二話のうち六話、メフィー編完結まで収録。
陣が持っている異能を狙う相手をメフィーと共に撃退していきます。
エンディングは二種類+バッドエンド多数。
主人公などが読み手に頻繁に語りかけてくるので読んでいて醒めてしまいました。
また、ラスボスもそれ以外の敵も盛り上がりが一定で、起伏がなくインパクトも薄いです。
そのためか文章自体は伝奇としては非常に読みやすかったのですが、
あえて流れを留まらせて印象付けるシーンもあっていいのではと思いました。
登場人物はメフィーや水原など可愛くてお気に入りです。
ただ主人公はなかなかに痛さ全開で、自虐しつつ攻撃的になったりしていて目を覆いたくなりましたが。
(2/16)
悲溜の丘 体験版 var.C75/とてちてた
硝子玉が降ることで有名な町。
十二年ぶりに母と共に暮らすこととなった高野宏明と、その母と暮らしている西宮初葉。
彼らには意図的に硝子玉を降らすことができる力があった。
選択肢なし、恋愛?三十分と少しで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は可愛いのですが目や口のパーツが微妙にずれていて違和感を覚えます。
背景は墨絵のようでよかったです。
この体験版では始業式の日、転校生がやってきたり、宏明が所属する郷土部での活動、
明日から初葉が同じ学校に入学すること、母とのこと、そして硝子玉が持つ不思議な力などが描かれています。
やや誤字脱字が多いことが気になりましたが、
ゆったりと流れる時間は穏やかな気分にさせてくれましたし、
でもその中にある一筋の亀裂は危うくて、続きを読んでみたいと思いました。
(2/17)
竜神ナーガ 体験版/STAY GARDEN
龍神という存在が一般に知られている世界。
大学生の汐崎裕介はフィールドワークで唯一龍神が忌み嫌われている地、杜園を訪れる。
そこに待っていたのは様々な人たちとの交流。そしてナーガという名の竜神の少女だった。
選択肢なし、竜神、伝承、一時間半足らずで読み終わりました。
システム面は文章表示速度が変更できないのがやや面倒。
絵はとても可愛らしくて好感が持てます。
音楽も場面に合っていました。
四つのルートがある汐崎編と、一本道で汐崎編が終わったら読むことができる大原編があるとのことで、
この体験版では汐崎編の三日目までを読むことができます。
杜園で知り合った人の家に逗留することになり、ナーガたちと日々を過ごすも最後に事件が、というところで終わり。
またナーガの祖母が体験した過去の出来事が時折挿入されます。
場面の切り替えが唐突なところが気になりました。
せめて場所を移動するときは「一通り回ったので俺達は○○を後にした」のような締めの言葉が最後にほしいです。
ですがナーガやレンの可愛らしさ、過去との繋がり、
不審な行動をする人々など興味を惹かれるところも多く、完成版を読んでみたいと思いました。
余談ですが汐崎裕介はハーフパンツ着用とのこと。
立ち絵はないですがどうか長ズボン穿いてください。
本編でもみんなから蛇が出るから危険だと言われてますし。
女の子ならハーフパンツ大歓迎ですけれども!
(2/18)
陰のキの陽の少女 Spec1/CORONA BIANCA
滋賀県の人里離れた場所に姉と共に住んでいる清水陽菜はかなりの人見知り。
ある日周囲を探索していると宮子と名乗る少女と出会う。
明るい宮子に引っ張られるように二人で毎日遊ぶようになり、それ以降他の知り合いも増えていくのだった。
選択肢なし、ちょっと先の未来、田舎、一時間半ほどで読み終わりました。
システム面は画面の切り替えにやや時間がかかりますがそれ以外は特に問題なし。
絵はシンプルながら感情がよく伝わってくる絵柄。
音楽は悪くないですがループ時に一旦動作が止まってしまいます。
今回は陽菜の穏やかで楽しい日々がずっと続きますが、
最後、知り合った女学生の周りに異変が?というところでおしまい。
今のところ男は一切出てきません。
2015年の話なものの、特に今と違うところがあるわけではなく、むしろ懐かしいような雰囲気。
最後を除き(そこもまだなにかあったと決まったわけではないですが)
特に大きな事件があるわけではありませんが、そのなんでもない日々が自然で心地よかったです。
このままなにもなく続いてほしい、と思いつつ続きを読んでみたくなる作品でした。
(2/21)
AMMUSHIEN the Blue Garden Trial
ver 3.60(BL)/Plastic Planet Lab.
優秀な傭兵を輩出している島国、イベルニアにある士官学校でヨキは学んでいた。
夏季休暇を向かえ多くの学生が帰省するなか、学校に残るヨキは上級生から多くの扉を開けられる鍵束を託される。
そうして普段より少しゆったりとした、けれど変わった事の多い日々が始まった。
選択肢あり、ファンタジー、一時間ほどで読み終わりました。
システム面では右クリックでメッセージウインドウを消すと立ち絵まで消えてしまうのはちょっと珍しいなと思いました。
それから完成版では実装されるそうですが、これだけの長さで分岐もするのにセーブできないのはとても面倒でした。
それに文章表示速度も変更できません。
絵は悪くないですが線がくっきりとしすぎていて背景とあまり合っていないように感じられました。
この体験版では夏季休暇が始まってからの数日を読むことができ、
同級生と会話したり、上級生や下級生と出会います。
冒頭で妙な夢を見たり、あやしい噂が流れていたりと波乱がありそうな雰囲気も。
地の文が単調で話を追っていくのがやや退屈に思えましたが、
登場人物は皆面白そうなキャラクターで、それぞれの関わりがどうなるのかは気になりました。
あとタイトルロゴが格好良くてお気に入りだったりします。
(2/24)
トモシビはいつ消えるのか 体験版/アンチョビプリン
転死病という謎の病の患者を隔離するためにつくられた特別区。
その伝染性が否定され、特別区も解体されたがいまもなお患者への偏見は残っていた。
そんな中、幼い頃の記憶がない神藤京は養父に言われ、旧横浜特別区で生活することとなった。
選択肢なし、近未来SF、一時間半足らずで読み終わりました。
システム面はスキップがものすごく速いです。
既読判定がされていないためシーンが切り替わると止まってしまいますが
それを補って余りあるほど瞬時に次のシーンまでスキップされます。
絵は特にヒロイン三人が可愛いですが、それ以外の女の子に若干違和感が。
この体験版では前編の前半の一つのルートを収録、とのこと。
序盤で誤字というかいくつかちょっと食い違っている箇所がありましたが、
それ以外は特に気になるところもなく読みやすい文章で、
転死病の設定も展開によってはとても印象的なものになりそうなので、完成版を読んでみたいと思えました。
(2/27)
Realita 第一幕 〜機械仕掛けのフィロソフォルム〜(18禁)/SOL-LEVANTE(500円)
渡城瞬弥は幼い頃に父を亡くし、母と妹の絵依子と三人暮らし。
ある日彼は遅くまで学校に残り絵を描いているところを、黒い影に襲われてしまう。
絶体絶命のところに突然妹が現れ、不思議な力で影と闘いはじめたのだった。
選択肢あり、伝奇、意思、十時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
コミックマーケット73発表作品。
システム面は特に問題なし。
絵は妹の表情が多彩でした。ただHシーンの一枚絵は使いまわしが多かったです。
EDに歌あり。
ルートは二つあり、第二章の選択で分岐します。
特殊な力をもった僧侶の御八尾真都と幼馴染の加賀谷綾がそれぞれのルートのヒロイン(と断言できない部分もありますが)
どちらも全六章+プロローグ・エピローグ。ややパロネタ多め。
連作とのことですが一区切りは付いています。ただ色々と伏線らしきものもあり。
妹の怪物退治に主人公が同行していくうちに話が進んでいくのですが、
主人公が同行する理由が一応語られているものの薄すぎて、
補給ポジションなのに現場に出てくることに引っ掛かりがぬぐえませんでした。
またこの主人公が情緒不安定で、人のせいにしてばかりで、
はっきりいって小物っぽいので重要な場面でも共感できませんでした。
真都ルートでは若干マシですが綾ルートでの彼は酷いの一言。
綾ルートは話そのものの後味もあまりいいとはいえません。すごく長いバッドエンドといった印象。
ただ、主人公の性格とは逆にその友人達たちはいい奴揃い。
余裕のない主人公を気遣ってくれるのが一人二人でなく、いいなと思いました。
また、真都ルート五章は面白かったです。修羅場の中で芽生える一体感が心地よく感じました。
気になる部分がかなり多いですが、基本的なテキストはしっかりしていて、良いところもあった作品でした。
(3/1)
BRAVE 体験版/LOW-GEAR
勇者見習いを自称する神定運命は、ある日魔王候補者の少女新庄叶と出会う。
人を不幸にするとしてことあるごとに自殺しようとする彼女を
彼は全力で、無理矢理に阻止するのだった。
選択肢なし、魔法、呪い、二十分ほどで読み終わりました。
サークルサイトは制作中とのことで、関連サークルDD-HOSTさんのサイトはこちら
システムはオリジナル?でMacintoshでもプレイ可能とのこと。
一通りの機能は揃っていますが、文章が下部ウインドウに表示されるときのバックログが
ログを見る方式ではなく実際に巻き戻される方式で、
それ自体はいいのですがエフェクトがあるとそれをまたいで巻き戻すことができないのが気になりました。
また文章が全画面表示のときと下部ウインドウ表示のときでメニューボタンの配置が変わってしまうのも戸惑いました。
絵は違和感を覚えるものもありますが、表情がころころ変わるのが良かったです。
フラッシュによる動的な部分もしっかり作られていました。
音では戦闘シーンが無音で寂しいので効果音があるといいなと思いました。
この体験版では最初の一日目を読むことができます。
魔王や魔法といったものが存在する世界ですが、
同時に近代的な軍隊やヒューマノイドが出てきたりとファンタジーとSFミックスといった世界観。
主人公がとにかく変人で変態で、その徹底っぷりは見習いたくはありませんが尊敬したくなりました。
それに対する叶やクラスメイトのリアクションも秀逸で、日常シーンのドタバタは面白かったです。
シリアスな部分に関しては未知数な部分がありますが、
少なくともこの日常の続きが読めるというのならば完成版を買ってみたいと思いました。
(3/2)
悪夢と、少女と、死に神で 準完成版/馬から落馬(500円)
静川有八は二週間続けて大鎌を持った銀髪の少女に殺される夢を見続けていた。
しかしその夜の夢は完全に現実そのもので、そこで彼は四つ足の獣に襲われてしまう。
絶体絶命の所を救ったのは、毎晩彼を殺し続けていた銀髪の少女だった。
選択肢あり、夢、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵はなかなか良いのですが、ちょっとガタイがよすぎるように思えました。
準完成版ということで銀髪の少女、耀子ルートが収録されていて、
夢と現実両面から悪夢を何とかしようと奔走します。
完成版ではクラスメイトと妹のルートも追加される可能性もなきにしもあらずとか。
話がポンポンと進むため、色々と都合よくいきすぎに感じてしまいましたが、
ラスボスが突然現れる所などはビクッとしましたし、
悪夢の不気味さがしっかりと伝わってくる作品でした。
(3/4)
七つ色 体験版/鶴屋千年堂
数ヶ月前に東京からムラ市のムラ高校へ転校してきた駒場優。
その高校には、二ヶ月かけて生徒だけの手で運営するムラ祭りという行事があった。
しかしムラ祭りはいま、存亡の危機にさらされていた。
選択肢なし、ド田舎美術体育祭ビジュアルノベルとのこと、十五分ほどで読み終わりました。
システム面は文章表示速度が変更できないですがそれ以外は特に問題なし。
絵もバランスが悪い部分がありますがさほど気になりませんでした。
この体験版では冒頭にムラ祭りの伝統を守ろうとする大人と、
二ヶ月かかるため三年生は受験に影響すると中止を望む大人の言い合いがあり、
その後は優のムラ高校での日常を読むことができます。
短いのでこれだけではわからない部分も多いですが、
「生徒が自分達だけで作るお祭り」という設定だけでわくわくしてきます。
現時点ではそうした部分はなく日常だけなものの、
それも居心地がよく感じられたので続きを読んでみたいと思いました。
(3/7)
来風館であいましょう〔平成版〕ver0.7/シハツエキ - SHIHATSU station(500円)
湘南沿い、鎌倉の近くに八十年ほど前に建てられ、現在は喫茶店兼下宿となっている来風館はある。
喫茶店のメニューに書かれている何十種類ものコーヒー名、その一番下にはこんな文句がある。
「珈琲より苦い恋もまた宜しい」
来風館を舞台にした物語が始まる。
選択肢なし、恋愛、不思議、二時間半と少しで読み終わりました。
システム面は右クリックからさらにメニューボタンを押さないとセーブ画面などへ行けないことや、
ページの最後の文章が表示されてもクリック待ちのままで、
二回左クリックしないと次のページへ行けないことがやや面倒に思えました。
絵は少しバランスが悪く感じる箇所はありますが、話に合った絵柄です。
背景写真は光の濃淡が印象的で、雰囲気のあるものばかりでした。
音楽もしっとりとした曲が多くて話に合っています。
平成版では来風館の住人達の夕食当番富士野月也、月也の父の友人で喫茶店オーナーのマー叔父さん、
月也のクラスメイトで寡黙な堀込友里亜の三人を中心にそれぞれの視点で話が進んでいき、「昭和版」へ続く、となります。
語られているのは恋愛や来風館の過去、それに友里亜が来風館を訪れることになった原因。
ver0.7ですが話は完成しているようです。ver1.0では立ち絵の変更などがある模様。
月也がどうしようもなくピエロで、同情できない面はあるものの非常に哀れ。
ただ文章や画面構成、音楽などに加え、そうした青臭さも含め、根底に懐かしくてゆったりとした時間が流れる中、
「お洒落」というほどスマートではなく、「気取った」とでもいうような完璧ではないけれど美しい作品でした。
システム面での不便をなくしてほしいですが、現時点でも「昭和版」が楽しみです。
(3/9)
玖坂堂異妖録 製作告知ディスク/dieci
義理の姉が所長を務める玖坂堂でアルバイトをしている玖坂亨。
そこでは、普通ではない事件を取り扱っていた。
選択肢なし、伝奇、十分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
サブキャラの立ち絵はシルエット。完成版では実装されるのでしょうか?
この体験版では始業式の日を途中まで読むことができます。
最後あやしげな少女と出会いますが、現時点では日常のみで伝奇的な部分はなし。義理の姉の出番もなし。
とりあえず文章は読みにくくなかったです。
あと義理の妹が可愛かったです。
(3/10)
EUREKA Act.1
Olam Atziluth(BL)/CyberGeo(500円)(DL版の購入はこちら)
ヒトXX個体が致死となるため男しか存在しない世界「EUREKA」
名門の養子で騎士になったばかりのフェンは正体不明の存在アノマリーを殲滅する部隊に配属される。
その任務中、とある閉鎖された村に足を踏み入れたことから、物語は動き始めていく。
選択肢あり、ファンタジー、六時間と少しで読み終わりました。修正パッチあり。
システム面は特に問題なし。
絵は誰もが妙にチラリズムを感じさせる服装で(特に股間とか)気になりました。
絵柄は繊細で綺麗な印象。
このAct.1では十個のエピソードがあり、それぞれで視点主が違ったり時間軸が前後したりしています。
はじめ限られた話しか表示されませんが、読み進めていくうちに別の話を読めるようになり、
また、あるエピソードでの選択が別のエピソードに影響を与えたりして読めるエピソードが変化したりします。
気になったのは旅をしているという感覚が薄いこと。
瞬間移動している場面は仕方ありませんが、
徒歩で移動している場面で道中の描写がほとんどなく目的地へ到着してしまうことが多く、
せっかくの壮大な世界観なのにそれを狭めてしまっているように思えました。
ですが選択肢で相互に影響しあう作りになっていることもあり登場人物同士の関わりが強く感じられ、
また、各陣営の思惑もある程度まで明かされますがその絡まり具合が今後への興味を抱かせられます。
男しか存在せず、外界から隔絶されたEUREKAそのものの謎も含めて、これから先が気になる作品でした。
(3/11)
MaginaMaster 体験版/LittleWind
幼馴染のミィナとともに魔術学校に入学したレイン。
そこでは、新たな出会いが待っていた。
選択肢あり、恋愛、ファンタジー、一時間足らずで読み終わりました。
システム面はセーブなどができませんが完成版では実装されるようです。
絵はなかなか可愛いです。SDキャラもいい感じ。
OPムービー、歌あり。このムービーを見る限り妹はヒロインではないようです。
この体験版では本編の一年前、大晦日の一日を読むことができます。
本編ではSLG要素もあるようですが今回はなし。
魔術などもいっさい出てこなくて、ただ幼馴染と妹と普通に過ごすだけなので本編どうこうという部分はないですが、
とりあえず日常のやりとりは微笑ましかったです。
(3/12)
はじまりはあの日から〜始動の曜日〜/CROSS GENIAS(500円)
過去のある出来事からバドミントンを止めてしまった高校一年生の雉間龍二。
そのことに対して気遣いを見せる友人達と日々を暮らしていたが、
街では連続傷害事件が起こるようになり、そして龍二の服には血や服の切れ端が付着していた。
選択肢あり、サスペンス、二時間足らずで読み終わりました。
システム面ではページの最後の文章が表示されてもクリック待ちのままで、
二回左クリックしないと次のページへ行けないことがやや面倒に思えました。
絵は写真背景のみで立ち絵や一枚絵はなし。
龍二が眠っているうちに傷害事件が起こり、
服についていた痕跡などから自分の行動に自信が持てなくなっているうちに
友人までもが被害者になってしまいます。
ただこの事件はプロローグのようなもので、事件が解決してもさらに大きな話になって次回へ続きます。
日常部分ではメタネタ多め。
事件関連はこういうことではないかなと思っていた通りの展開だったので驚きはありませんでしたが、
それでも真相が明らかになっていく流れは悪くないと思いました。
ただ、日常、事件どちらも登場人物の台詞が型どおりだったり説明臭かったりして、
発言した人の心がこもっていないように感じられてしまい、話に入り込むことができなかったことが気になりました。
(3/15)
すべては雨のごとく 体験版 ver.2.0(BL18禁)/BABYLON GAME PROJECT
逢坂南町の繁華街を少し外れたところにあるショットバー「アルヘシラス」
マスターである高原が開店の準備をしていると、突然見知らぬ青年が店に入ってきた。
高原のことを何故か敵意を含んだ目で見る青年、澤田は、店で働かせてほしいと言ってきたのだった。
選択肢あり、バー、過去、三十分足らずで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は今のところ澤田の立ち絵しかありませんが悪くなかったです。
背景は外の写真背景はしっとりとした作品の雰囲気に合っていましたが、
逆にバーや高原の自室など3D背景は合っていないように感じられました。
この体験版では澤田が店にやってきた日と、その次の日の最初の方を読むことができます。
登場人物の容姿や仕草に対する描写が丁寧で、バーで酒を飲む様子などがしっかりと思い描け、
また、そうした動作に色気があるなと感じました。
まださわりだけでしたが、続きを読んでみたいと思える雰囲気のある作品でした。
(3/18)
星の傷痕 Ver1.0 体験版/Perpetual DayDream
十年前の事故から幼馴染の月読紫陽花と疎遠になってしまった海上俊輔。
高校二年生になり同じクラスになった二人は友人のおせっかいもあって徐々に会話するようになる。
しかしある日、紫陽花は予言めいた言葉を口にする。
選択肢あり、恋愛、必然、一時間足らずで読み終わりました。
システム面では右クリックすると音楽がはじめから流れなおしになってしまうのが少し気になりました。
絵はちょっと硬い印象を受けますが悪くないです。
立ち絵を移動させる演出もいいところで使われているなと感じました。
この体験版では紫陽花の予言に戸惑いながらもその予言どおりになってしまった、という所で終わり。
なにやらループものっぽい感じもしますが、少なくとも不思議な力は絡んでいる模様。
その不思議な部分については明かされないままでしたが、
とりあえず友人のおせっかいっぷりにはいい人達だなと思いました。
ただ体験版の大半は主人公がひたすら過去を引きずってうだうだ考えている場面ばかり。
はっきりしろとは思うものの、顔を合わせたくないという気持ちは私にもたくさん身に覚えがあるので、
あまり主人公のことは言えません。ここまで考え込みはしませんでしたが。
(3/19)
お月さまとひよこ 体験版 Ver2.01/食材部
期待
(3/20)
RAiN on RAiN 体験版(18禁予定)/STUDIO phase
梅雨のある日、登校途中の黒音憂は雨に打たれる少女、継乃雪那と出会う。
憂のクラスへと転入してきた彼女を加え、日々を送っていたが、
近所で殺人事件が起こった次の日、下校途中に憂は非日常へと足を踏み入れてしまう。
選択肢あり、雨、異能、一時間半と少しで読み終わりました。
システム面はメッセージを消しても文章が消えるだけで
メッセージウインドウは消えないのが少し気になりました。
絵はなかなか可愛いです。
音楽は日常で流れる何種類かの曲がどれも穏やかかつしっとりとした曲でいいなと思いました。
最後のスタッフロールに歌あり。
この体験版では、雪那寄りの選択をしていった場合は非日常に足を踏み入れたところまで読むことができます。
雪那以外の女の子二人寄りの選択をしていくと何も特別なことは起こらず日々は続くのだった、で終わり。
ただその二人に関連するイベントも結構あるので完成版ではそれぞれのルートがあるのかもしれません。
日常部分は音楽をバックに落ち着いた、情を感じさせる雰囲気で進みます。
ちょっとした心遣いとかが丁寧に描かれていました。
これからバトルとかも絡んできそうで、そうなったときどんな感じになるのかはわかりませんが、
全体を通じて読みやすい文章だったので問題なさそうな気がします。
(3/22)
月影は赫き牙に惑う
Trial ver.1.5 and Special(BL18禁予定)/lozenge laboratory
見習いコックとしてエルヴィが働いている店で起きたトラブル。
それを解決したウェルティという海賊船の面々に店長はお礼がしたいと申し出る。
その申し出に海賊達はエルヴィを船のコックとして連れて行きたいと言い出したのだった。
選択肢なし、海賊、吸血鬼、十分足らずで読み終わりました。
システム面はメッセージを読み進めることと文章を消すこと以外なにもありません。
完成版ではセーブなど実装されるとのこと。
絵はいまのところ立ち絵だけしか出てきませんが悪くないです。
この体験版ではエルヴィが海賊船に乗ることになってしまうまでを読むことができます。
かなり短いので話についてはまだなんとも言えませんが、
海賊四人、特に船長のルアの自己陶酔っぷりがいい感じで、
弄られ役になりそうなエルヴィも含めた五人でのやりとりは面白くなりそうだと思えました。
とりあえずセーブ等はしっかりと実装してほしいです。
(3/23)
PrintFighter*Limited(BL18禁予定)/BlueCrescentMoon/ReachHeavenS/風*花
急成長を遂げる印刷会社「関西ライフクリエイト印刷」
その中でも花形部署である「オフセット印刷課」に配属された河崎隆司。
配属から半年、受注もますます増え、同時に人間関係にも変化が訪れていた。
選択肢あり、印刷屋、二十分足らずで読み終わりました。
システム面はセーブ機能が未実装。
絵は立ち絵の縁に白が少し残っている所が気になりました。
あと松舟課長がインクべったりのハケを常に持っていて周り汚さないのかなと思ってしまいました。
OPにムービーあり。
完成版では四人のルートがあるとのことで、
この体験版では四つに分岐しそれぞれの相手との関わりを読むことができます。
話は登場人物が抱えているものをにおわせるものになっていましたが、
場面が飛び飛びになっている箇所があってちょっと戸惑いました。
とはいえ印刷会社というのは珍しい題材ですし、体験版で作業風景は描かれているので、
今後ストーリーにも絡めていってほしいなと思いました。
(3/24)
雨は歌う〜偽りの笑みと赤い花束〜(100円)
友人達と共にちょっとだけ不真面目な日々を過ごしていた江川久は、
ある日担任から不登校の高城しぐれの家へプリントを届けに行くように頼まれる。
それまで席が隣と言うだけの関係だったためほとんど接点がなかったが、それをきっかけに二人は言葉を交わすようになった。
選択肢なし、雨、高校生活、三十分と少しで読み終わりました。
システム面ではタイトル画面から「つづきから」を選んだ後キャンセルすると
ゲームそのものが終了してしまうことが気になりましたが普通に読む分には特に問題なし。
絵はあまり上手いとは言えませんが味のある絵柄。
音楽はもやもやとした不安定な心境のときの曲と、
そこから開き直ったときの曲がどちらも場面に合っていて良かったです。
連作で、今回は高城しぐれとちょっと仲良くなったところで続く。
最後もう少しキリのいいところで終わったほうがいいのではと思いました。
それから登場人物達がどういったキャラクターなのかということがあまり書かれていなくて、
ちょっと話についていけない部分もあります。
ですが友人の一人、佐倉ゆきは頭の中がちょっと可哀想なのが可愛かったですし、
それまで特に親しくなかった高城しぐれと話すとき、
どう応対したらいいか戸惑っている様が丁寧に描かれているなと感じました。
(3/25)
時つむぎ Ver0.9/大月見鍋(熊肉入り)
高校二年生の小西秀二は両親を亡くし、知り合いの家に居候することになった。
その家の二人娘とも親しくなり新しい学校で友人もできたが、彼にはあるトラウマがあった。
選択肢なし、ピアノ、三十分足らずで読み終わりました。
システム面は現時点ではセーブ以外の機能がありません。
特にバックログがないのが不便。
絵は少しだけ癖がありますがあまり気になるほどではありませんでした。
Ver0.9では十四日目まで読むことができます。
完成版では選択肢も付くとのこと。
登場人物同士の会話は楽しいと思えるところもありました。
ただ文章が瞬間表示固定で、一日の終わりを除き場面の切り替えも瞬時なのですが、
それが逆に味気なさ過ぎるように感じられてしまいました。
状況描写がちょっと不足気味なことも影響しているでしょうが、読んでいて印象に残りにくかったです。
(3/27)
Elements. 〜Half Edition〜(18禁)/イプシロンデルタ(500円)
大財閥の一人娘、朝比奈美織と幼馴染で、いつのまにか執事のような立場となってしまっていた佐神統也。
ある日彼は不思議な力を持った石をその身に宿すようになるが、
そのせいでレーネと名乗る少女に命を狙われるようになるのだった。
選択肢あり、伝奇、深本格ADVとのこと、十一時間ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
絵は女の子があまり可愛くありませんが、レーネの不気味さはすごく伝わってくる絵柄。
一枚絵は六十六枚分CGモードに枠がありますが、一枚は作中で使用されていないようで表示されません。
Half Editionでは料理が得意な先輩の尚香ルート、クラスメイトの正之&知里ルート、
掃除好きな後輩の響希ルートの三つを最後まで読むことができます。
どのエンディングもスタッフロールなどなくタイトル画面に戻ってしまうので、
これで終わりでいいのか、と不安になってしまいました。
尚香ルートは前半部分のレーネに襲われるところをなんとか凌ぎながら石の秘密を知っていくという流れの延長ではなく、
かなり唐突で飛躍した展開になってしまい、それまではなんだったんだ……と思ってしまいました。
先輩(尚香)の家の中で完結しすぎていて、この作品の一ルートである意味がほとんどありません。
正之&知里ルートはかなり難易度高いです。
ヒントはありますが正解を確定できるほどの情報がないので半分しらみつぶしでした。
話としては統也と正之の信頼が心地よかったです
響希はヒロインとしては一番お気に入りですが、
戦闘シーンがどれもあっさりしていて緊迫感に欠けるように思えました。
今回ほとんどのエンディングが奥歯に物が挟まったかのようなもので、
残る美織ルートではきっちり終わるのかもしれませんが、
Half Editionとしてはあまり良い読後感とは言えませんでした。
(3/28)
龍舌蘭 第一章 霈霖/eclipse65
山奥で母親と二人暮らしていた邑簾はふとした拍子に環舞という世界へ迷い込んでしまう。
そこは龍族が存在し、五人の龍王が治めていた。
元の世界へ戻る方法を調べるため、邑簾は環舞の様々な場所へ赴くこととなる。
選択肢あり、龍、中華風ビジュアルノベルゲームとのこと、三時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム面と音楽は特に問題なし。
絵はやや硬い印象を受けました。
選択肢はありますが分岐に関係ない一部しか選べず基本的に一本道で、
最後もあまり一区切りといった感じではなく、第一章というよりは体験版といった印象。
また女性向スペースで頒布されていましたが、今のところ恋愛描写はほとんどなく、
男性陣の方が人数が多いものの女性とも普通に仲良くなっています。
主人公がいきなり違う世界に飛ばされたという境遇とはいえよく癇癪を起こすのがあまり好きになれませんでした。
でも龍王の仕魔四人が皆いいキャラクターしていてお気に入り。
龍王達の前では仕魔は畏まってしまうので、龍王達がいない時のやりとりをもっと読んでみたいなと思いました。
(4/1)
My Room Paradice 体験版(乙女)/Soft
Circle Wendy
専門学校に通う木山史恵はごく平凡な日々を送っていた。
しかしある朝、目を覚ますと部屋に見知らぬ男がいた。
選択肢なし、輪廻転生、ボイスあり、二分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
今のところBGMはありません。
絵はなかなか綺麗。
ボイスは見知らぬ男が中井和哉さん。……誰?と調べてみたら声優さんでした。
ワンピースのゾロとか銀魂の土方とか戦国BASARAの伊達政宗とか……普通に有名っぽいですね。
主人公役の鎌田久美子さんも声優さんのようです。
この体験版ではプロローグと、本編の少しだけを読むことができます。
主人公が台詞で「いつものように朝、起きた…」とか状況説明するのが不自然すぎでした。
ボイス付きなのでなおさら違和感が。
わざわざ状況説明まで括弧付きにする理由はあるのでしょうか?
声は豪華で絵も綺麗でシステムも問題ないのに、ただ一点のせいでものすごく損をしているのではと思いました。
(4/3)
彼氏彼女の気持ち-Revive
-体験版-/Perpetual Room
一時期疎遠になっていた幼馴染の藤堂かすみと付き合うことになった主人公。
いくつかの出来事を乗り越えてさらに絆を強くしていく二人だったが、
さらに大きなトラブルが待ち受けていたのだった。
選択肢あり、恋愛、一時間ほどで読み終わりました。
以前にフリー配布された作品のリメイクとのこと。
システム面では右クリックで表示されるヒロインの立ち絵をクリックするとヒロインの心情がわかるという機能が特徴的で、
それぞれの場面での心情は興味深かったのですが、
そこから通常画面に戻るとき一手間余計にかかってしまいややテンポが悪くなっていたのが残念。
また選択肢ではセーブできません。
主人公は名前変更可。
立ち絵、背景、音楽等はフリー素材。特に気になるところはなかったです。
この体験版では高校二年の四月から、一番長いルートで九月いっぱいまで読むことができます。
いくつかの逆風はあれど基本的にはずっとらぶらぶで甘くて頬が緩みました。
ただ体験版以降はドロドロな鬱展開らしいです。
また、山場での主人公の台詞が型通りというか、真剣さや強い想いといったものが感じられず、
それでヒロインや周囲の人間の心が動いてしまうのが不自然に思えてしまったのが気になりました。
(4/4)
とくべつなひと -rain-/妄創企画集団 麝香爛譚(無料)
ある学校の中等部に通うカナは道端にいた子猫が気になっていた。
同じ学校の高等部に通うケースケは幽霊を見ることが、子猫の傍にいる透明な女性のことが気になっていた。
雨が降る中、子猫がいる場所で二人は出会った。
選択肢なし、恋愛、セツナ系デジタルノベルとのこと、三十分ほどで読み終わりました。
システム面は起動直後やシーンの切り替え時の演出がスキップできず、
初見では問題ないですが、読み直すときはちょっと気になりました。
音楽はしっとりとした曲調で作品に合っていました。
絵はフリーの写真背景のみですが、
使用されている写真が彩度低めでどんよりとしている中に鮮やかなコントラストがあって目を惹きました。
ただそのせいで文字が見難くなってしまっています。
「-rain-」「-snow-」の2部構成になっているとのことで、「-snow-」はまだ発表されていないようです。
「-rain-」だけでは話として完結しておらず、
カナとケースケがお互いや透明な女性と関わる中での心境の変化が描かれています。
あまり起伏がなくてこれでセツナ系なのかな、と思いましたが終盤一気に動きがあって、
このままでは誰も報われなさそうな感じがひしと伝わってきました。
「-snow-」でハッピーエンドになるのかどうかはわかりませんが、
背景や音楽を交えた雰囲気がいいなと思った作品でした。
(4/5)
Reliance/Moderate(100円)
いつの間にか知らない場所に立っていた大地の前に突然現れた女は言った。
これからとある村で一週間生活し、その後審判を受けてもらう。その結果次第では死ぬことになるかもしれない、と。
村で彼は親切にしてくれる椎という男と、同じ日に村にきた柚子という少女と出会った。
選択肢なし、信頼、裏切り、ファンタジー、三時間半ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
音楽は盛り上がる場面での曲選択がいいと思いました。
絵はあまり上手いとはいえません。
近いうちにHPで描き直したものを再配布、とのことですが、
冬コミ時点でHPが未作成で、現在も見つけられませんでした。
四部作の第一作とのことで、今回は主人公の過去や村での体験、以前に「審判」を受けた人の記憶などを通じて、
登場人物同士の信頼や裏切りが描かれています。
中盤以降のそれぞれの過去話はハラハラドキドキする場面や悲しくなるような場面も多かったのですが、
基本的に最初から最後まで地の文のテキストが淡白で、
展開で読ませる場面を除き面白みに欠けるように感じられました。
またそれ以上に、序盤に柚子とのエピソードがあまり多くなく、
それなのに後半でお互いに深く信頼するようになっていて納得がいきませんでした。
もっと柚子との出来事の積み重ねがあればと思った作品です。
(4/6)
Lobelia 体験版(乙女18禁)/黒色猫騎兵
母を亡くし、疎遠だった父の屋敷へ引き取られた一条葵。
不安を覚えながらも以前から仕えてきた執事の鳳と一緒ということを拠り所にしていたが、
屋敷の執事、黒崎のサドっぷりに恐怖する毎日が待っていたのだった。
選択肢あり、執事、可愛がり、ボイスあり、十分と少しで読み終わりました。
システム面ではメッセージウインドウが消せないことが気になりました。
音楽は特に気になるところはなし。
絵は性格がよく出ているデザインに思えました。OPムービーあり。
この体験版では屋敷に来た次の日の朝まで読むことができます。
四人いるらしい執事のうち二人しか出てきません。
「執事がお嬢様をふるぼっこにするエロゲ」が合言葉とのことで、非常に素晴らしいコンセプトだと思います。
体験版ではそうしたシーンがほとんどなかったのが残念でしたが、
黒崎さんの唯我独尊さの片鱗は見られるので完成版では是非お嬢様をたっぷりいぢめてほしいものです。
(4/7)
RoT/ブラマンヂェ(500円)
小さい頃からずっと病院暮らしだったが、手術が成功して普通の生活を送れるようになった佐倉隼人。
しかしリハビリのためと環境のいい田舎で一人暮らしをすることになった。
初めて通う学園にも不安を持っていた彼だったが、早速話しかけてくる人がいた。
選択肢なし、友情、二十分足らずで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
立ち絵や一枚絵などはなく背景のみ。
隼人が生まれて初めての学園生活に戸惑いながらも馴染んでいき、
最後とある決心をしたところで続く。
女の子を含む友人達の親切にはいい人たちだなと暖かい気持ちになりましたが、
対する隼人の思考が反抗的なところや粗野なところがあって、
その視点から読んでいかなければならないのがあまりいい気分ではありませんでした。
それにしても退院してすぐの子供を一人暮らしさせるのは危なすぎるのではないでしょうか?
過去の作品感想:ホシのヒカリと満月の夜 〜魔王編〜
(4/8)
謀略の街(体験版)/背景家族
山本努は幼馴染の川崎葵などと日常を送っていたが、ある日バイト先が店をたたんでしまった。
新しいバイトを探しているうちに見つけた喫茶店に採用が決まるが、
その喫茶店のマスターから体にスピーカーやマイクを仕込まれ、その指令で危険な立ち回りをするはめになってしまった。
選択肢なし、バトル、謎組織、十五分足らずで読み終わりました。
システム面では文章が右端で折り返されずに画面から外れてしまって読めないことがあるのが気になりました。
音楽は特に問題なし。
立ち絵は一部登場人物のものがあまりにも適当すぎます。
絵の上手い下手だけならまだしも、輪郭が白いのはスルーできません。
そうでない登場人物の立ち絵もややのっぺりしている印象。
この体験版では妙な喫茶店のマスターと関わるようになって、
爆発事件に遭遇したり、拉致されたり、闘ったりします。ただその理由はまだ明かされず。
結構危ない目にあっているのに妙にコミカルな雰囲気があって読みやすいとは思いましたが、
それ以前にシステムや絵をもっと丁寧に作ってほしいです。
(4/9)
夏色きらり 体験版/pico wonderland project
過疎化が進む水上榛名町に住む井上千宏。
幼馴染やクラスメイトとのんびりとした日々を送っていたが、
いつもと少しだけ違う夏休みが始まるのだった。
選択肢あり、田舎、恋愛、四十分足らずで読み終わりました。
システム面ではスキップが途中で止まってしまうことがあるのがちょっと面倒。
音楽は特に問題ありませんが、右クリックメニューを出すと途切れてしまうのがやや気になりました。
絵は素朴な感じがして好印象です。
この体験版では夏休み前の数日間を読むことができます。
顔見せといった感じで一通り登場人物達とのイベントがあります。
おそらくヒロインである三人もみんないい娘でお気に入りですが、
一番気に入ったのは後輩の北原志乃。気弱だけど一生懸命なのが可愛いです。
体験版以降もゆるめな楽しい日々を味わえそうで、完成版も読んでみたいなと思いました。
(4/10)
Ascension−アセンション− 体験版 verC75/Shamrock
おかしな夢を見たり変な声が聞こえたりする才藤摩咲。
それはそれとして友人達と日々を送っていたが、
近隣の街では連続通り魔事件が起こっていた。
選択肢あり、中二病系プチ鬱系サウンドノベル(この標記は開発中のものです、毎回変わります)とのこと。
一時間半と少しで読み終わりました。
システム面では文章表示速度の変更や文字を消すことができないのが不便。
音楽は落ち着いているような、気だるげなような曲調が話に合っていました。
絵は一枚絵で目を引くものもありましたが、立ち絵では違和感を覚えるものもあって不安定な印象。
この体験版の範囲では特になにか大きな事件が起こるわけではなく日常が続いていきます。
何故か地の文に句点がほとんどありません
こんな感じで句点がなくても改行されているのならまだ普通に読めますが、
改行されない上に次の文との間にスペースもない箇所が多いので、とても読みにくいですたとえばこんな風に
そうしたところが気になりましたが、女装引き篭もりな幼馴染や義足意地悪な先輩などちょっと変わった友人との日々は、
運動部で練習に打ち込むような王道ではなく裏街道な青春まっしぐらといった感じで、妙に心惹かれるものがありました。
特に常にナイフを持ち歩いていて口数が少ない白柳七歌とのやり取りはそのときに流れる曲も相まってダウナーな雰囲気全開で、
楽しいというわけではありませんが水にゆらゆらと浮かんでいるような心地よさを感じました。
(4/11)
キミニサチアレ 体験版/Schwarz
Vollmond
柚奈塚詩也が目覚めると記憶喪失になってしまっていた。目の前には妹だと名乗る奏芽という少女。
二人がいるのはとある島。そこでは勝者の願いを叶えてくれるというゲームが行われていた。
それぞれが持っている機械を、どんな手段を使ってでも奪い合うというゲームが。
選択肢なし、闘い、記憶喪失、十五分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
音楽はありません。
絵は奏芽の立ち絵と背景がなかなか良かったです。
この体験版では奏芽が襲ってきた男と闘い、決着がつきこれからどうするか、というところで終わり。
コメディ部分がいくつかありましたが、それほど面白いとは感じられず、
逆に緊迫感を削いでしまっているように思えます。
文章もやや淡白な印象で、異常なゲームに巻き込まれているという設定とちょっと合っていないような気がしました。
(4/12)
幼なじみトライアングル(体験版)(18禁予定)/スタジオじゅうなな!
火山、地震、津波などを観測する生徒会と、天気予報をするお天気部が存在する離島の学園。
そこで生徒会に所属する福田直希は二人の幼馴染と日々を送っていた。
しかしそんな平和は日々は一本の電話で終わりを告げるのだった。
選択肢あり、気象恋愛ADVとのこと、十分と少しで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
音楽は実装されていません。
絵は幼い感じ。
この体験版では猫かぶりな野川美紗とちょっと頭が足りない上田ゆかりの二人が主人公を巡って火花を散らすとある一日、
それとそんな日々に水を注しそうな一本の電話がかかってきたところを読むことができます。
短いので特にシリアスになったときにどうなるかはわかりませんが、
テキストは読みにくくなかったですし、珍しいテーマなのでどう話に絡めていくのか気になりました。
(4/17)
あの日の約束 試行錯誤版/都築製作所
子供の頃に神社に捨てられていた月見里 月之丞はその神社の人々に助けられながら成長し、大学生となっていた。
そんなある日の夜道、彼は自分を神様だという少女と出会う。
人の暮らしを体験してみたいという彼女、夕月を月之丞は自分のアパートに住まわせることにしたのだった。
選択肢なし、伝承、恋愛、二時間半足らずで読み終わりました。修正パッチあり。
システムや音楽は特に問題なし。
絵は可愛らしいですが、足の方まで表示されているため全体的に小さめな立ち絵で、
表情がちょっとわかりにくいことがありました。
あと上はYシャツ下はぱんつだけという場面で立ち絵変化無しなのが許せません。
この試行錯誤版では幼馴染の神社の娘、上社 琴と恋仲になりそうな所まで読むことができます。
琴ルートっぽい感じで、完成版では他のルートもあるようです。
あと所々イベントが省略されている気がするのも試行錯誤版だからでしょうか?
主人公の月之丞は芝居がかった台詞が多く、それになんだかイラッときてしまいました。
ただそれを除けば度量もありますし思いやりもある好人物なのですが。
そうした主人公を中心とした夕月や友人達との日々は仲の良さが伝わってきて、
そんなにぎやかだったり落ち着いていたりするやり取りは微笑ましかったです。
後半は主人公の口調にも少しは慣れましたし、今回のルートの続きや他のルートも読んでみたいなと思いました。
(4/18)
真心フラワー 体験版/スコレー
大学生の祖川拓忌は友人の乱爛流羽慈と平唐荘というボロアパートでルームシェアをすることにした。
個性豊かなアパートの住人とも仲良くなり新しい生活を満喫していたが、
突然そのアパートで事件が起こってしまったのだった。
選択肢なし、ゆったりミステリーとのこと、一時間ほどで読み終わりました。
システム面ではセーブロード画面から右クリックで戻れないのがやや不便。
音楽では他のゲームにはあまり使われないような曲もありましたし、
立ち絵は雑然としたタッチでしたが、どちらも悪くなかったです。
この体験版では引越し当日と、それからしばらくしたあとの二日間を読むことができます。二日目に事件が。
全体では四日間の話とのこと。
二日目の途中まではハイテンションな人もローテンションな人もいるアパートの住人達の会話が面白かったですが、
以降の展開が生々しくて「絶対ゆったりミステリーじゃない!」と叫んでしまいました。
ただ悪い意味ではなく、それはそれでこれからどうなるかが気になりました。
(4/19)
神主とコマと僕(体験版)Ver0.01/にゃっふる も〜ど
神社で神主のとしきさんと共に暮らしているタケシ。
その神社にはタケシ達二人だけでなく、コマという神様も一緒に暮らしていた。
選択肢なし、神様、十分ほどで読み終わりました。
システム面ではいまのところセーブ機能なし。音楽もありません。
絵はどの登場人物の立ち絵にも輪郭に赤いオーラっぽいものがあるのが気になりますが、
たぶん話とは全く関係なく画像処理の問題と思われます。
委員長が色気あってよかったです。お臍とか。
この体験版では春休みのある一日を読むことができます。
おまけでいろいろな(作品と全く関係のないものも含め)画像紹介コーナーあり。
一本調子な文章で登場人物の設定や主人公の言動が頭に入ってきにくく、体験版としてどうかと思いました。
(4/20)
カタワレビト〜未生・朔夜の抄〜(18禁予定)/Garden Cat
神代の郷の巫女、真弥佳は長である神代 武臣と契るための儀式の準備を、
幼い頃から仕えていた桐生 琴音の助けを借りて行っていた。
そして準備は整い、真弥佳は武臣のもとへ向かうのだった。
選択肢なし、伝奇、十五分ほどで読み終わりました。
システム面、音楽は特に問題なし。
立ち絵や一枚絵などはなく、背景のみ。
OPムービー・歌あり。ムービー中にたくさん人物紹介などの文章が出てくるのですが、
消えてしまうのが速くてどれ一つ最後まで読みきれなかったのがちょっと気になりました。
この体験版では儀式の準備をしている部分だけを読むことができます。
その後なにやら波乱があるようですが、
いまのところそれを感じさせるような部分はなく作品を体験できたとは言い難いものの、
儀式の厳かな様子と、その中にも気心の知れた琴音とのなごやかな一幕があって、悪くないなと思えました。
(4/21)
猫神・体験版/Esyan's factory
怪思之学園に入学した猫飼修治。
以前からの友人達とも同じクラスになり、平凡だけど楽しい日々を送るはずだったが、
とあることで猫神の少女の邪魔をしてしまい、強引に家に居座られることになってしまったのだった。
選択肢なし、伝承、五十分ほどで読み終わりました。
システム面ではタイトル画面や上部メニューにロードがなく、はじめからを選ばないとロードできないことと、
右クリックメニューを出すと音楽が途切れてしまい最初から流れなおしになってしまうことが気になりました。
音楽は特に問題なし。
絵はちょっと雑な感じで、一枚絵などで躍動感に欠けるように思えました。
ただ猫神と最初に出会う場面で猫神が背景の中に佇んでいるところは目を引くものがありました。
この体験版ではプロローグと第一話、猫神が家に住むようになるところまでを読むことができます。
好き勝手に振舞う猫神に振り回される主人公には笑えるものがありましたが、
場面転換が唐突で前後の繋がりに欠けている部分があって、もう少し推敲が必要なのではと思えました。
(4/22)
Deus ex machina 体験版(18禁)/フルメたる☆じゃけっとっ!
約五百年前に人間が滅んだ世界。ロボット達は再び人間が現れるまで文明を保ち続けていた。
しかし高性能のコンピューターにより不吉な予測がされる。
そんな中、メリー将軍は唯一冷凍保存されていた一人の少女の面倒を見るように要請されたのだった。
選択肢なし、SF、ロボット、五分ほどで読み終わりました。
システム面ではバックログ以外の機能がなく不便でした。
音楽は特に問題なし。
絵はなかなか可愛いですが、不透明なメッセージウインドウを消すことができないので
一枚絵の全体を見ることができないのが気になりました。
この体験版ではメリー将軍が要請を受けるところとその後のちょっとした一幕を読むことができます。
人間の少女サエコはまだ眠ったままで会話などはなし。
ロボットが人間らしい振る舞いをしているのですが、
そういう行動を取る理由が機械的で納得できました。
しっかりとした設定作りがされているなと思ったので、
あとは読みやすいようにシステムを作ってほしいです。
(4/24)
暁、彷徨う地平線を 体験版/Yuka-de-Nelt
十年前に事故に巻き込まれ家族を失った三上悠希。
奇跡的に命をとりとめ、ごく普通の学生生活を送っていたが、
そんな彼の前にある日、異形の存在が姿を現したのだった。
選択肢あり、伝奇、三時間と少しで読み終わりました。
システム面ではセーブやロード画面が出るまでに少し時間がかかること、そこから右クリックで戻れないこと、
セーブデータにカーソルを合わせても色が変わらないので本当にそのデータを選択しているのかわかりにくいこと、
マウスホイールからバックログ画面を呼び出せないこと、選択肢でセーブできないこと、
セーブしてもロードするとその場面から再開できず、かなり前に戻される場合があることなどが気になりました。
音楽はなし。絵は素朴な印象で好感が持てます。
この体験版ではあることが原因で主人公が異形に狙われ、それに友人達を巻き込んでしまいます。
そして今後闘うかどうするか決断、というところで終わり。
クラスメイトの一条さんの健気さにはほんわかしましたが、
台詞や地の文に長々としたものが多くて、それが整理されていない感じで読みづらく、
また、やろうとしていた行動が実行段階では違う行動になっていたり、
選択肢によっては知りえない情報が知っていることになっていたりするのに、
それらのフォローがない箇所があってちぐはぐなところがありました。
システム共々、もっと読みやすくしてほしかったです。
(4/25)
innocent 体験版/Le:miel
交通事故に遭った三枝宝が病院で目を覚ますと記憶喪失になってしまっていた。
その傍らには幼馴染でずっと入院しているという、みのりと名乗る少女がいた。
記憶が戻るのを待ちながら、宝はみのりと入院生活を送っていく。
選択肢なし、記憶喪失、病院、三十分ほどで読み終わりました。
システム面はYU-RIS使用でかなり色々と設定ができて便利です。
音楽はタイトル画面のみ使用。
絵はフリー素材でなかなか可愛いです。
この体験版では病院での一ヶ月ほどの生活を読むことができ、最後の方で少しだけ記憶が戻ります。
明るく奔放に話しかけてきながらも翳のあるみのりと過ごす毎日は楽しかったですが、
かなり簡潔な文体で良くも悪くもさっと読めてしまい、
読みやすい反面印象に残りにくい所があるのがちょっと気になりました。
(4/26)
INSIDE 体験版/boldface.
1910年、肉体を強化したり遠くの生き物を破壊したりすることができる「氣光」の発症者が増加していた世界。
イギリス政府に雇われ工作員をしている氣光発症者クリス・シスレーは、
人の思考を読む能力を持つ資産家の少女イベールの調査命令を受け、ボディーガードとして彼女に近づいたのだった。
選択肢なし、異能、三十分足らずで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
絵は細部を見ると結構描き慣れている感じがするのですが、全体の造形に違和感を覚えました。
それから弾丸の軌跡などの演出がちょっとチープに思えました。
この体験版では一つ前の任務と、
ボディーガードとなって最初に襲ってきた輩を撃退するところまでを読むことが出来ます。
イベールの屋敷での執事や使用人を含めたやりとりには微笑ましいものがありましたし、
バトルシーンも臨場感があって悪くなかったものの、
なんとなくですが続きを読みたいと思わせるほど惹かれる力強さのようなものがなかったです。
(4/27)
I/DEAL 体験版/sans-boundaries
東京大震災が起こり東京都のほぼ全てが水没してしまった世界。
その原因を調査するために設立された研究学園都市・幽宮学院に所属する櫻瀬
惟久は、
幼馴染の北条 叶と日常を送りながら、学院に不利益なものを排除する任務を行っていた。
選択肢なし、バトル、三十分ほどで読み終わりました。
システム面は特に問題なし。
音楽はバトルシーンの一部で無音になってしまうところがバトルの勢いを削いでしまっているように思えます。
絵はタイトル画面のものはいい絵だなと思えたのですが、
作中での立ち絵や一枚絵はそれと比べるとちょっと、という感じでした。
この体験版では最初の一日、叶との会話と、侵入者との戦闘を読むことができます。
冒頭や説明的な箇所はかなり小難しい文章でしたが、
叶との会話シーンでは平易で仕草の描写メインな文体、
バトルシーンではスピード感がある文体とメリハリがつけられていて良いなと感じました。
ただバトルでは地の文は上で書いたように悪くなかったのですが、
闘っている二人とも自分の行動を相手に知らせるような台詞を吐いたり、
頻繁に油断して逆転されたりとかなりお粗末な闘いで興が削がれてしまいました。
(4/28)
doll 体験版/スラッジ・ファクトリー
人形使いのハイド=ペラルゴは自分で動ける人形のオラリカを使い路銀を得つつ旅をしていた。
そうして辿り着いた城下町で、彼は城に住むお姫様ミルトニアと知り合いになる。
城では今、なにやら騒動が起きているらしかった。
選択肢なし、人形、五分ほどで読み終わりました。
システム面はセーブ機能なし。
音楽は特に問題なし。
絵は強めの処理をされた背景画像のみ。
この体験版ではお姫様との出会いと、ハイドの人形使いとしての能力の一端を読むことができます。
五分ほどしかないので特に悪いと感じるところもなく、
惹かれるようなところもなく終わってしまったという感じでした。
とりあえず完成版ではセーブ機能がほしいです。
(4/30)
私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】〜孤立〜/NeOres(100円/フリー配布中)
親戚の山守未央と久しぶりに会ったときに不吉で意味深なことを言われた天音託斗。
その言葉が引っかかり、関係しそうな資料を調べていく彼だったが、
未央と何回も会ううちに事態はどんどん悪化していくようだった。
選択肢あり、真理、わんぱく戦争、六時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム面はマウスホイールからバックログを読めないのがやや不便でした。
音楽はタイトル画面で流れる曲が印象に残りました。
立ち絵はあまり上手いとはいえません。OPにムービーあり。
画面を回したりズームしたりといった演出はなかなか凝っています。
また図での説明も多用されていてそのときの状況が把握しやすいなと思いました。
おまけモードも普通のサウンドルームと対戦型のサウンドルームがあったり、
サイコロの出目が行動を左右するwatashinisaQuestというサイコロRPGがあったりと珍しいものがあります。
ただDL版に一時不具合があって、すでに修正はされているのですが
以前のverで鍛えに鍛えたwatashinisaQuestセーブデータの互換性がなくなっていて、へこみました。
まず託斗視点で話が進んでいき、ある程度まで行くとplot
modeという区切りがあり、
それまでの出来事を未央視点から見ることができたり、入手した本の詳細を読んだりできます。
真理を追うゲーム、とのことで、この〜孤立〜でも話は完結していますが、
登場人物の行動などで明かされない部分も多くあり、〜存在〜に続きます。
家まで石を蹴り続けられないと、とか白線を踏み外すと、とか
自分ルールが結構あって主人公の託斗に親近感を持つ場面もありましたし、
友人の輝たちといろいろ奮闘するシーンはワクワクしました。
それにラストシーンは「美しさ」が感じられて良かったです。
ただ託斗も未央も切迫している場面でも行動が中途半端でイライラしました。
例えば(ネタバレ反転)
未央を連れ出す日も普通に学校にいって帰ってきてから連れ出したり、
隠れているのにトイレは公園のものを使ったり。
また、「真理を追うゲーム」というコンセプトは目を引きますしどういうことか考えながら読んでいましたが、
現時点では読み終わった後もあれこれ考えるほど惹きこまれるまではいかないかな、という所でした。
(5/1)
Re-Make/EXERIYA
敷地内に研究所がある学校に亮、仁、夕菜、遥佳は通っていた。
四人で仲良く過ごす日々が変わらないように願いながらも、事件は起こってしまったのだった。
選択肢なし、学園、三十分ほどで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
立ち絵や一枚絵は一部シーンにのみにしかまだ実装されていませんが可愛らしいです。
この体験版では奈月編・日常編・遥佳編の三つを読むことができます。
日常編と遥佳編の登場人物は重複していますが、奈月編は他二編といまのところ関わりがありません。
今回は仲良し四人組が揃う場面がほとんどなく日常シーンがどうなのか実際には味わえませんでしたが、
日常が壊れそうな不安感の描写がなかなか良くて、
ああ、それだけ普段楽しい日々なんだなと思わせられました。
(5/2)
神動の疾風 -鬼殺編-/SIGN WORKS -Limited Edition-(700円)
科学魔法という技術が広まった世界。
九城 ハヤテは学生ながら魔法を悪用する者を取り締まる政府直属の組織、直法隊に所属していた。
とある任務で彼とその同僚は、メイドさんと闘うことになる。
選択肢なし、”科学魔法”伝奇活劇とのこと、七時間十五分ほどで読み終わりました。
神動の疾風 -TEST TYPE- C72配布版の感想はこちら
システム面やデザイン、絵などはC72配布版と同様。
音楽も特に問題なし。
この鬼殺編では八日目の途中までを読むことができます。
学校での日常や、直法隊での訓練・調査など戦闘以外のシーンが多めで、
戦闘は初日とその数日後もう一回だけです。あと八日目は戦闘に突入しそうなところで続く。
数日後の方の戦闘で主人公が生命の危機に直面すると秘めた力が、という展開に都合のよさを感じてしまったので、
今後はあまりそういう展開ばかりにならないでほしいなと思いました。
日常シーンは周囲の面々によるボケに光るものがあったのですが、
主人公のツッコミにキレがなく、会話のテンポが悪く感じられました。
私のお気に入り、東雲さんをはじめとしてイイ性格の人達がそろっているので、
主人公にはより一層の精進を要求したいところです。
(5/7)
風と光があなたに恵みますように original
soundtrack+何か(18禁)/nuko(500円)
「風と光があなたに恵みますように」のサウンドトラックと、
18禁シーン、背景写真解説、登場人物によるあとがきのようなものが追加されるパッチ入り。
パッチで追加される部分は五十分ほどで読み終わりました。
18禁シーンは既存シナリオから選択肢で分岐。直接該当場面へのショートカットあり。
(ネタバレ反転)禊さんを除くヒロイン四人にそれぞれ一シーンずつあります。
どんなシーンかと言うと、局部露出(当然モザイク付ですが)あり、本番なし。
……いかにも中途半端。
イメージが壊れるという人、エロエロ希望という人、どちらにとっても納得いかないのではないでしょうか。
どうせヤるならもっと徹底的に!
あと効果音が水っぽすぎるように感じました。
背景写真解説は作品に使用されている写真に魅力的なもの多いので、
それに関するエピソードはとても興味深かったです。
あとがきは次回作について。タイトルはさすがに冗談ですよね?
(1/4)
月と太陽のラクシャルキ ダンサーズハレム(18禁)/Ambivalence(1000円)
魔法のランプを手に入れてからしばらくして、そのお祝いの宴会が開かれることとなった。
明るく奔放な踊り子達たちはここぞとばかりにはしゃぎまわるのだった。
選択肢あり、シルクロード踊り子物語、四時間半ほどで読み終わりました。
「月と太陽のラクシャルキ」で語られなかった一幕が描かれます。
システム面や絵は本編と同様。新しい一枚絵は十四枚。
宴会の準備をする中でライラ、アシェーナ、ファリハの三姉妹や、
それ以外の踊り子達と交流していきます。
三姉妹は言うに及ばず、他の踊り子達との会話も奔放さに振り回されつつ楽しかったです。
特にターニのコンプレックスに触れたときの暴走っぷりがお気に入り。
またヒロイン二人が巨乳なのでターニやアーリでナイチチ分が補給できました。
とはいえHシーンはヒロイン二人にしかありませんが(全裸立ち絵・一枚絵はあります)
あと本編でも書きましたが、Hシーンはあまりエロくないです。体付きが健康的すぎるせいでしょうか。
過去の作品感想:森の少女と妖精の城、森の少女と妖精の城
- Celtic Fair Lady -
(1/11)
Hurtbreak Wonderland +/なつこん(300円)
「Hurtbreak
Wonderland」の追加シナリオ。
選択肢なし、一時間半ほどで読み終わりました。
システム面ではセーブロードがスロットをクリックしたあと、
下にあるセーブ/ロードをクリックしなければならず、
一手間余計にかかるのがやや面倒でした。
宮下医師のもとで働いていた看護師さんが主人公の話。
本編と似たテイストの不可解なところを残した終わり方なものの、
さらにミニシナリオがあり、Hurtbreak Wonderlandの世界がどうなっているかの一端が明かされます。
この看護師さんは傍から見ていると面白い人なのですが、
視点主になるとつかみどころになさが消えてしまって良さが生かせていないように感じられます。
でも北原家での会話などは本編と同様に心地よく思えました。
あとオマケで初めて明かされる看護師さんの名前があまりにも似合いすぎてて吹きました。
(1/13)
とつげき!人間戦車
ALTeR/焼肉万歳(ショップ価格1300円)
人間戦車を愛した少女は、指揮官として戦場に立っていました。
ジャポン全土の覇権をかけて、ジャポン帝国とジャポン王国は二十年もの間、争いを繰り広げていました。
その争いは、独立部隊“皇属第四機甲中隊”の反逆に発し、激化の一途を辿ります。
帝国最強と恐れられた皇属第四機甲中隊は“大本営部隊”とその名を変え、帝国軍に反旗を翻したのです。
反逆から半年後。
一時は劣勢かと思われた帝国軍の猛攻が始まります。
その帝国軍の中には、あろう事か王国軍が開発した人間戦車の姿がありました。
「人間戦車の情報を漏洩させた裏切り者を始末せよ」
如月と命名されたその作戦を任されたのは、王国軍最年少の中隊長でした。
激動する戦局の中、主人公たちの戦争は始まります。
舞台は現代日本に似た世界。
主人公“アルタ・松雪代”は、ジャポン王国の一士官としてジャポン帝国と戦います。
自分を慕う人間戦車たちを従えて、彼女もまた戦場へと繰り出すことになります。
その銃を手に生き様を刻め
人間戦車――それは本能
(サークルHPより)
選択肢なし、使い捨て戦術SLG、エンディングまでは三時間半ほどで辿り着きました。修正パッチあり。
とつげき!人間戦車のあるエンディングからしばらく後の話。
システム、絵は前作とほぼ同様。
OP、ED、ラストEDに歌あり。OPムービーあり。
また、前作も含めたムービーと音楽を聴けるモードあり。
帝国軍側だった前作とは異なり、王国軍のアルタ・松雪代が帝国軍と闘います。
前作をプレイした上でのほうがより楽しめると思います。
ストーリー部分はあまり長くなく、ほぼ一本道。
その分SLGパートが充実しています。
敵味方の識別マークが付いたのが嬉しい配慮。
反面帝国側が王国車両を使ってくるという流れをSLGにまでは生かせなかった感があります。
あと両軍の車両を作成できるというのは材料がかかりすぎてちょっと気が遠くなります。
王国軍ばかり作っていて帝国軍側の方が強い車両が作れると知ったときの脱力感が……
ステージでは大洞穴の地下十階が秀逸。即負けそうになって冷や汗をかきました。
新しく追加された車両では狙撃車両、制圧車両が使えます。
回避無効の狙撃車両は孤軍でワンショットキルを狙うもよし、何体か集めて面攻撃を行うもよし、
後半ステージでは回避持ちが多いおかげで運要素が強まりますがこの子がいれば問題なしです。
プラグイン装備可能数が少ないのが難点。
相手のプラグインを無効化する制圧車両は敵にいると非常に嫌。
これのせいでラスボス強と大本営逆襲戦の難易度が跳ね上がってます。
味方ではあまり効果が実感できませんが、
必ず発動しますしその後は砲撃車両としてもなかなか使えるので一体は配置しておきたいです。
他に新しい車両では……装甲車両はいらない子。
全体のバランスとしては前作よりも索敵の重要性が増した印象。
大洞穴にはさらにパッチでステージが追加されるとのことで、これからも長く楽しめそうな作品。
前作を楽しめたのならばおすすめです。
過去の作品感想:引籠世界の探偵事件簿、雛見沢怪奇ナビゲーター
罪穢、M2+
(1/19)
どヴぉん@マクスウェルの悪魔
v2.0(18禁)/WoS(100円)
クラスメイトの小池の策略で三浦哲司はどヴぉん大会に巻き込まれる。
途中からさらに参加者が増えたこの大会、勝ち残るのはいったいだれになるのだろうか。
選択肢なし、カードゲーム、ノベル部分は二十分ほどで読み終わりました。
マクスウェルの悪魔の番外編。
v1.0との違いは、必勝法解説、三段階の難易度のとことんモード、対戦相手などが追加されていること。
ルール面での違いは1.0ではドロー直後は場札と同じ数しか出せませんでしたが、同じスートでも出せるようになりました。
こちらがドボン本来のルールとのこと。
プレイしてみた実感としてはv1.0よりもルール変更のためかやや難易度が下がった気がします。
それでも、とことんモードのHardはかなり歯応えがあります。
(他のモードは四位にならなければ次へ進めますが、これは二位以上でなければダメ)
結構たくさんやりましたがハイスコア一位7回戦26003pt.、二位8回戦23928pt.で、
8回戦まで行けたのはいまのところ一回きりです。
(1/22)
Lesson!!〜家庭教師奮闘記〜 冬コミ無料配布ミニゲーム!/Verhangnis
Puzzle(無料)
本編の一年後、歩ルートの後日談。
選択肢あり、二十分ほどで読み終わりました。
システム面は読み進める以外何もできず、話の長さの割りに選択肢が多いので少し面倒でした。
またメッセージウインドウが消せず、スチルの下の方が見えなかったのも残念。
選択肢次第で普通に仲良く終わったり、Hシーンに突入したりします。
Hシーン数は三つで、全部将と歩。カップリングは両方あり。
将の部屋でのHシーンが熱とか汗とかが感じられる描写で良かったと思いました。
それ以外の多くのルートでも、二人のイチャイチャっぷりが堪能できる番外編です。
(3/26)
StillEmotions#7/FuniFuniFesta!(B5/32P/400円)
田舎の高校でただ二人郷土部に所属している少年少女の話。
総集編の感想はこちら
#5の感想はこちら
今回はある寒い日の話「あついし再び」と、
先輩が郷土部にいる理由を描いた「わたしとキミと好き」の「十年後の午後に」シリーズの二編と、
少年少女が星を見上げて語り合う「星の時間フュージョン」を収録。
良いなと思ったのは「あついし再び」のラスト二ページ、
(以下ネタバレ反転)
部員が先輩からマフラーを借りた次の日の朝、
寒くて、それ以上に憧れの先輩の持ち物という理由で大事そうにマフラーを巻いて登校していた部員が、
先輩を目にしたとたん、マフラーをはずして(この時点で先輩は部員に気付いていない)
それから先輩に挨拶しに行くのがオトコらしいやせ我慢で非常にイイです。
オトコとはこんな生き物なのですよ。
あとポニテ先輩のも可愛いなぁ。
「わたしとキミと好き」の暗黒面な先輩もこれはこれで。
(5/3)
[ Miniature Cast ]bookmark#01:
Brightly blindly/Glasses!(文庫サイズ/128P/500円)
エリアラインを越えるときにアクシデントが起こり、
目が見えなくなってしまったダリア。
皆はその原因を探ろうとするが…
[
Miniature Cast ]で箱庭探索ができるようになったあとの出来事。
男性キャラがまんべんなく登場とのことですが、
フリートがたくさん活躍しているように感じられたのは贔屓目でしょうか?
逆にレンは全く活躍しなかったように思えます。
-preview night-ではあまりダリアと接点がなかったノラとナナさんが目の見えないダリアと関わるシーンは
妙にお互いの言動に色気があってドキドキしました。
あとアリスの暴走台詞がゲーム版のウインドウモードでは適当なところでページ送りが入りますが、
こちらはいっぺんに切れ目なくマシンガントークしていてウザかった圧倒されました。
ゲーム本編が気に入ったのならば楽しめる作品だと思います。
過去の作品感想:[ Miniature Cast ]、秋風夜空〜BOY
MEETS UFO〜、いのちのシルエット
(1/22)
呑気な冒険者たち12 殺意の翼は風に舞う/WIND工房(文庫版/338P/400円/コピー本)
エルフなのに精霊を見ることも操ることもできないが凄腕の傭兵リッツ、
見た目は少女、実年齢三十歳でハーフエルフ疑惑あり、魔法と大食いが得意なアンナ、
剣も魔法もまだまだ、特技は節約、傷つきやすい青年フランツたち三人の珍道中。
本編の後日談「突撃!旅路の晩ご飯8 ボクは火トカゲである」も収録。
総集編1の感想はこちら
4〜7巻の感想はこちら
9巻の感想はこちら
10巻の感想はこちら
11巻の感想はこちら
今回は風の民に会おうとするも、リッツが殺人犯として捕らえられてしまい、仲間達は容疑を解くために奔走します。
ミステリのつもりが火曜サスペンスになってしまった、とのことですが、
ある程度までは証拠集めや推理をしていくものの、
(ネタバレ反転)
追い詰めたわけでもないのに犯人が自白
というのはちょっと肩透かしに思えました。
ただラストの一悶着はついにアンナにも……とドキドキしました。
次回でも引きずりそうで、どうなってしまうのかが気になります。
しかしリッツには、鍵かけられたくらいで諦めるな&アンナにはど真ん中以外通用しないのがまだわからないのか、と言いたい!
あと今回の後日談はご飯関係なかったですね(リッツの丸焼きがご飯?)
余談ですが私のリッツの外見イメージは「7(セブン) 〜モールモースの騎兵隊〜」のアーチャーだったりします。
でも背表紙のシルエットを見るともっとがっちりした感じっぽいですね(デフォルメされているのかもしれませんが)
あと二人はそこまで明確なイメージはないですが、あえて言うならばアンナは[Miniature Cast]のダリア(+三つ編み)
フランツはFF7のルーファウス神羅をもっと若くてもっとお坊ちゃんっぽくした感じを浮かべながら読んでいます。
過去の作品感想:短編テーマシリーズ総集編1 がらくた箱
(2/10)
オマケ・ノベル第八号/オマケ・ノベル準備会(A5/167P/500円/自家製本)
「温泉」をテーマにした小説を
サカナ・ノベルの川獺右端さん、
さくらミントの甲二さん、
やまいぬワークスの広川伊砂緒さん、
葦場製作所の熊恭太郎さん、
雲上回廊の秋山真琴さん、
debrisの森皿尚行さん、
以上の各同人ソフトサークルのシナリオライターさんが書かれています。
オマケ・ノベル第四号の感想はこちら
オマケ・ノベル第五号の感想はこちら
オマケ・ノベル第六号の感想はこちら
オマケ・ノベル第七号の感想はこちら
各作品の詳細なあらすじは告知ページ参照。
今回は残念ながら全体的に今ひとつといった印象。
その中で一番良かったのは前回に引き続き広川伊砂緒さんの
温泉を出すことができる魔法使いの話「温泉の魔法使い」
メルヘンとリアルが程よく混ざり合っていて、
冒頭の温泉を出す過程の弾むような盛り上がりと、
終盤の温泉を出す過程の張り詰めた緊張の対比にドキドキさせられました。
(2/20)
冬の日の魔法/Arrow(A5/22P/100円/コピー本)
ある街のはずれにある深い森。そこには魔法使いと魔女が住んでいた。
二人は仲が悪かったが、森へ侵入してくるものを追い返すことだけは協力していた。
ある日、その森へ侵入してきたのは小さな女の子だった。
ある伝承が生まれるきっかけを描いた作品。
童話風なので山場で魔法使いの行動が上手くいきすぎに思えたものの、
魔法使いと魔女が女の子と仲良くなっていく様は頬が緩みました。
魔法使いの使い魔もそれぞれいいキャラクターしていて、
微笑ましく読むことができた作品でした。
過去の作品感想:the One ―ただ、唯一の、空の海、恒例夏のサンタ狩り、冬の向日葵、そらのはしご、ハッピー・アクア
(2/22)
一日王様/小さな夢工房(A5/28P/250円/コピー本)
少し昔、ノースティアという王国では毎日の日没時に白カラスが肩に止まった者が王となり、
次の日に別の王が選ばれるまで有効なオキテを一つ定めることができた。
その国でパン屋の奉公人として働く少女ビオラテには王様になって叶えたい願いがあった。
一日ごとに移り変わる王様の権利を巡る諍いのなかでビオラテの心情の変化が描かれた作品。
前半でビオラテが願いを叶えたいと強く思っているので、
オキテに疑問を持つようになる場面がちょっと唐突に感じられてしまいました。
ですが救いがなさそうでちょっとだけ期待を抱かせるラストは良かったと思いました。
過去の作品感想:あの日に帰りたい!、さよなら言葉〜指先の誓い、夢日記第四章〜最終章、運命の赤いイヤリング、星に願いを…〜夜空の向こうへ〜、常識力認定試験
(2/22)
かげろう/ぶらんくのーと&23.4ド(文庫版/260P/700円)
島崎道之は過去に所属していた航空自衛隊を止め、東条平八郎に仕えていた。
平八郎から、とある人物を太平洋の孤島まで送るよう指示された彼は、
出迎えに行った先で東条紅葉と出会った。
「ひまわり」「かげろう」の続編。
島崎道之の目を通して、紅葉や宗一郎のことや、絶海の孤島で起こった事件を描いた作品。
事件の犯人を突き止めよう、という流れになるのですがそこでの推理が穴だらけのものばかりで、
そのうちの一部はラストの展開に繋がっていておお、と思ったのですが、
それ以外の大部分は繋がらずに的外れなだけで、
事件の大きさと比してごっこ遊びのようなお粗末さを感じ、
そこまで推理でページを埋める必要はなかったのではないかと思いました。
とはいえおお、と感じた部分、そして最後の余韻は、「ひまわり」の味が感じられて良かったです。
過去の作品感想:ひまわり、こもれび
(2/28)
かの楽園を見つける方法 プロローグ/Blue Tooth(B6/16P/無料/コピー本)
出会いは時に必然で… −セラと不思議なお兄ちゃん−/Blue Tooth(B6/16P/無料/コピー本)
オリジナルファンタジー小説のシリーズ物のプロローグと番外編。
探し物を持った四人が出会い、それぞれの探し物を見つけていく話。
「かの楽園を見つける方法 プロローグ」では四人が旅立つまでのエピソードが、
「出会いは時に必然で… −セラと不思議なお兄ちゃん−」では主人公セラの幼い頃のエピソードが収録されています。
どちらの話も心情描写が良いなと思いましたが、
特に「出会いは時に必然で… −セラと不思議なお兄ちゃん−」でのセラが抱く憧れがとても伝わってきました。
本編も買ってみようかと思います。
(2/28)
帰れずの娘ヒイラ 4
ティンに捧ぐ道/霊幻樓(A6/60P/300円)
魔法が存在する異界と行き来できるようになった世界。
しかし同等の存在と交換でなければ行き来できないため、
現時点では少人数が交換留学として五年間それぞれの世界で生活するだけに留まっていた。
孤児の結花もそんな留学生だったが事故で元の世界へ戻れなくなってしまう。
寄る辺のない彼女は半強制的に大魔導師シュリのもとへ預けられ、ヒイラという名で生活することとなった。
今回の季節は夏。ヒイラは魔導世界の「天才」ティンと会い、「唯一」と呼ばれる植物を共に見に行きます。
番外編にして今回の約一年後の予告編「もう一つの支配者と、もう一人の帰れなき者」と、
帰れずの娘ヒイラとは関係ない短編ホラー「骨の中」も収録。
ヒイラとティンの気が合う様子はとても微笑ましく、
ヒイラが(ネタバレ反転)初潮を迎えるシーンの慟哭にはぐっときました。
それをポジティブに解釈するシュリには笑いましたが。
また「唯一」を目にするシーンもとても印象的。
このティンと出会う所から「唯一」を目にする所までが特に面白くて惹き込まれました。
おすすめです。
それにしてもヒイラがどんどん悪女魅力的な女性になっていくのが寂しくもあり嬉しくもあり……
過去の作品感想:縷々日記、レッド・カーニバル
(3/31)
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