2005年夏以前の感想・あ行
作品名の後ろは(年齢制限/ページ数/値段/発行年月)をわかる範囲で表示しております。
音沙汰がなくなった同人ソフト体験版はよほど紹介したいもの以外は書きません。
好評価の同人ソフト体験版で、もっと最新のものが出ているのに前の体験版で感想を書いているのは、
「買うことに決めたからもう体験版はプレイしなくてもいいや」と思ったからです。
やっぱり漫画や小説の感想は少ないです。一言くらいしか書くことないのが多いので。
値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。
ARL
「こちら有限会社何でも屋」(無料/2005.3)
大学を卒業する日になっても就職が決まらなかった主人公は
無理矢理親の会社「有限会社何でも屋」の二代目社長にされてしまう。
社長になってまもなく、一つの仕事が舞い込んできた。
ジャンルは推理もの。ちゃんと読んでいけばそう難しくありませんでした。
NScripter使用ですがセーブ画面などは独自のものになっていて、
それがかえって使いにくくなっているのが残念。
それほど長い話ではありませんが登場人物それぞれの
エピソードが語られていたのは良かったと思います。
(4/9)
ASa project(旧Adonis
Project)
「月光のアドニス〜Lunatic〜」(1000円/2004.8)
「月光のアドニスPlusDiscEdition FULLMOON」(2004.12)
争いの絶えない世界から切り離された平和な島。
主人公は仲間達と楽しく暮らしていた。
そこへ数十年ぶりに外部からの来訪者があらわれた。
サスペンスのはずですが、文章から緊迫感が感じられません。
最初のほうの日常シーンが、たくさん人が倒れていっている中でも
繰り広げられるのが原因かもしれません。
一番緊迫感があったのはオープニングムービー(あまり動いてませんが)の曲でした。
文章スキップはとても早いです。どのくらいかというと、エフェクトがなければ本当に一瞬。
そのため目的の場面で止めようとするのは困難ですが、それでも速いことはいいことです。
(4/11)
アトリヱ陽暉楼
「牧島探偵事務所物語 〜深窓のマリス〜」(18禁/2000円/2003.12)
麻薬が横行する帝都、そこで探偵業を営む牧島へ、一通の手紙が届く。
「命を狙われている」という内容に牧島と助手の小林佳野は、
山深い姫ノ津村へと向かうのだった。
本当は買うつもりなかったのですが、
2004年夏コミのときに1000円で売っていたので思わず買ってしまいました。
ボイスON/OFFやHシーンスキップなどいろいろと機能がついているのですが、
そのわりにはプレイしやすいとは思いませんでした。
ないよりはいいという感じです。
難度はやや難しめだと思います。
話は悪くないですが良いと思えるほどではありません。
…なんだか中途半端なことばかり言ってますが、
LINDAさんの作風が好きならプレイして損はないと思います。
(4/12)
A.W.P./Willow's
「夏恋」(18禁/1500円/2004.4)
夏休み直前に仲の良かった女の子に告白した主人公。
だが、良い返事は貰えなかった。
そこへ祖父の訃報が伝えられ、主人公は失意のまま、田舎へと向かうのだった。
不思議な力とかはない中編恋愛ものです。
主人公の感情とかが伝わってこず、全体的に軽い印象を受けます。
また、あるルートのHシーンでは和姦のはずなのに
女の子が本気で嫌がっているような描写がされていてあれ?と思いました。
以前書いたようにムービーは良いです。
冒頭の電車内のシーンも良かったので、期待したのですが…
(4/17)
ARC-EN-CIEL
「白路−紅き末裔−」(18禁/2002.12)
上凪統二は赤鞘家に居候の身。三姉妹に囲まれ生活をしていた。
彼が暮らす街では猟奇殺人事件が世間を騒がせており、
またネットに関連した噂もまことしやかに語られていた。
ネットワークホラーノベルとのこと。
でもこの体験版ではあまりそういった印象はなく普通の伝奇モノといった感じです。
中盤までにいろいろとほのめかされることがあるのですが、
それを山場で生かせず盛り上がりに欠ける気がしました。
以上の意見はノーマルエンド一本をプレイしただけのものですし、
基本的なところは良くできているので早く完成版をやりたいです。
ちなみに私は関西弁ツインテールがお気に入り。
(4/13)
UNDER WORLD
DREAMS
「サンクトペテルブルグの悪魔 T版」(2004.12)
ロシアの裏の勢力を二分する組織、ハウンスベルグ家の当主が亡くなった。
孫娘のセラ・ルゥシアテ・ハウンスベルグは当主の座を継ぐため寮生活を送っていた日本から帰国。
のし上がろうとする陰謀が渦巻く場へ、足を踏み入れるのだった。
なんかもうタイトルだけで注目せざるを得ないというか…
アゼルバイジャンとかセントクリストファーネイビスとか
スリジャワ(略)とかと同じくズルイです。地図帳好きだった人間にとっては。
それはさておき。この体験版は30分程度で終わります。
その中で祖父との思い出、従者の少女とのやり取り、危険な下部組織の存在などが語られています。
権謀術数の世界でありながら信頼で成り立つ。
その二面性が感じられ、今後冷徹ながら男気あふれる(主人公女性ですが)権力闘争が読めそうで楽しみです。
(4/15)
AQUARIA
一、二冊しか本を出していない所を除けば、
絵、話共に守護月天サークルさんの中では断トツです。
作品ごとにスポットが当たるキャラクターも違うので
ほぼオールキャラ(それでも翔子さんの出番が少ないのが悲しいですが)ですし、
健全本も18禁本も出されています。
守護月天本が買いたければまずはここ…なのですが、
最近は活動されていないんですよねぇ…
(4/10)
池猫屋騒動
様々なジャンルの作品を描かれていますが、
実録本好きとしては「人のフリ見て我がフリ直す参考書」(各30P前後)シリーズが良い。
彼氏さん(パソコンマニア)の一般常識からのずれ具合が微妙に身に覚えあって痛い痛い。
外見は和服の良く似合う格好いい方なのですけどねぇ。
でも、私が実録本に一番求めているのは「事実は小説よりも奇なり」なので
そういう意外性がないのはちょっとマイナスです。
(4/16)
S-MIX
水滸伝やモンゴルの歴史などの本を描かれていますが、
面白かったのはナチス本「歪んだ王国」(112P/1300円)
SS(ナチス親衛隊)中心でギャグ、シリアス、人物紹介、コラムなど
一通り揃っていてよく知らない方でも安心。特にギャグは良いです。
ただ値段がかなり高いのと、文章量の多いページに限って
ダークグレーの紙を使用していてものすごく見づらいのが難点です。
(4/18)
EMPTY EMPTY(旧羊雲)
商業誌にも描かれている佐倉小枝さんのサークル。
といっても最近はあまり同人活動をされていないようです。
男性向の本は色々なジャンルを、女性向はデジモンなどが中心でした。
私、六、七年前のこの方(神風怪盗ジャンヌなどで活動されていました)は
「犯られちゃっている女の子が片目だけ瞑っているときの表情」を描かせたら世界一だと思っていました。
最近のほうが上手くはなっているのですが、そういうところが感じられなくなってしまったのは残念です。
初期の単行本でもその表情は見られますので、
もし入手の機会などがあったら注目してみてください。当時はPN「羊子」さんで描かれています。
ま、個人的な好みですけれども。
(4/19)
Arrow
はじめてこのサークルさんの作品を読んだのは「魔法使い」という無料本でした。
それがまた月姫の志貴と青子さんを彷彿とさせる話で。
普通、そういう過剰に影響を受けたものを読んだらそこで終わりということがほとんどなのですが、
何故か次もスペースを訪れて、今度はお金を出して本を買いました。
もし、あそこで何か光るものを感じたのだとしたら私の見る目も捨てたものじゃないな、と自惚れてみたり。
「the One ―ただ、唯一の」(本文28P/2004.8)
矢島灯理は急に記憶が途切れてしまう病気にかかっていた。
幼馴染の杉山崇がいろいろと手助けをしてくれたが、症状は酷くなるばかり。
そのころ、「侵食」という現象が世間を騒がせていた。
2005年冬コミ感想の「空の海」で一二を争うと書いた片割れがこちら。
静かに壊れていく世界、そこで苦悩する主人公に胸を打たれます。
代表作「葬儀屋アルケミスト」のような半ギャグ人情話もよいですが、
それ以上にこの方は今回のような話で、その根底を支える雰囲気作りが巧みだと思います。
(4/14)
大神健愛玩協会
ショタ系18禁小説を書かれています。
文芸ジャンルと同様にJUNEも全て回ったりしていた経験からすると、
JUNEは他と比べて値段がかなり高い傾向にあります。無料本出している所も少ない。
あとは撤収が早いとかもあるのですが、それはそれとして。
労力と財布に見合うほど収穫がないのでJUNEを全部回るというのはやめてしまったのですが、
このサークルさんは比較的安価で無料本も発行されています。
また、直接的な描写も多いです。
そんなわけで今現在JUNEジャンルではこのサークルさんと、
あと商業誌で描かれている方(蔵王組・子供警備隊さんとかサディスティック・モードさんとか)
の本をそんなに列ができていなければ買うという程度です。
(4/20)
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