サンクリ31&コミティア76・78感想リスト
同人ソフト(ノベル系)は全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。
同人ソフト(ノベル系)はプレイ順です。
それ以外はサークル名順です。
作品名が太字になっているものは、良いか悪いかは別として非常に個性的な作品です。
大嫌いか大好きか、二つに一つ。当たるも八卦当たらぬも八卦。
そんな感じでプレイしてみるのもいいかもしれません。
このリストでの太字作品はRingletです。
値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。
サンクリ31&コミティア76感想
コミティア78感想
同人誌
漫画
コミックマーケット購入作品以外の2006年ノベルゲームまとめ・雑感
(完成版…6、体験版…8)
おすすめ同人ソフト完成版
Ringlet/Project
Ringlet
新規期待の同人ソフト
DAGGER chapter
of blue/The sense of sight(兼おすすめ)
他に完成版では「シャワーコール」「I’m... 心の向こう側に」「ゆうとっぷ」「茜街奇譚」「Begin
with you!」「劇場版まじかるブリンガーころな」
部分的に完結しているものでは「ケモノミチ〜白の刹那〜」
体験版では「魔傀儡」「ANO:M@TERIA.exec」「THE
MAN CALLED CRIMSON - Episode I -」「キラークイーン」「ココロノネ」
女性向完成版では「夜の帝王」
体験版では「HARMEL」が良かったです。
ずいぶん時間が経ってしまったので体験版で挙げたものの中にはすでに完成しているものもありますが。
絵は「不機嫌な姉」「Exhibitionism 露出性癖」…エロメイン作品ばっかだ…
音楽は「水色散歩道」「空とキオクの彼方オリジナルサウンドトラック」
「DAGGER」「劇場版まじかるブリンガーころな」「Ringlet」
それにフリー素材ですが使い方が上手い「White
Epilogue」など
歌は「空とキオクの彼方オリジナルサウンドトラック」の各歌
「劇場版まじかるブリンガーころな」主題歌「never end」
それに今作のための書き下ろしじゃないみたいですけれど「引籠世界の探偵事件簿ZERO」のED「雪月花」
ムービーはにぎやかな「しぇいむ☆おん」OPと格好いい「GUN
BLUE」のアイキャッチが良かったです。
フリーゲームはだいたい各所で評判を聞いてからダウンロードしているので、
全体的に良い作品が多かったです。
一年間楽しませていただきました。制作されたサークル様方に感謝。
(4/17)
サンクリ31&コミティア76感想
ななこい/Star☆Field(500円)
雪が降る中、通学路の途中にある公園でただ立ち続けている女の子がいた。
ひょんなことから声をかけると、女の子はアンケートに答えてくれと言ってきた。
見事正解した場合の景品は、女の子自身だった。
やわらかい雰囲気、変なやりとりなどは良いと思いますが、どこかあと一歩足りない感じがします。
それから、女の子が思い詰めすぎなのか、他の要因で叶わないのか。
読んだ限りでは、なんでそこで全ての終わりみたいになってしまうの?と疑問に思いました。
話の中で女の子は普通とか普通じゃないとかにこだわっていましたが、
この作品は普通に楽しめる…ちょっと物足りない作品でした。
(4/30)
DQガールズコロシアム ドキ☆おんなだらけの武術大会 〜ビアンカ妻編〜(18禁)/ドラキービスケッツ(1500円)
エンドールの武術大会をじゃんけんで勝ちあがれ。
優勝者はどんな願いも思いのままに。
二年に一回くらいの割合で、事前に地雷と感じつつも吸い寄せられるように買ってしまうことがあります。
そのまま闇に葬ろうかとも思ったのですが、現時点で他に感想を書けるものがないので…
じゃんけん三本先取で三人に勝てば優勝。運任せなのでイライラします。
フラッシュなのでバックログやセーブなどはできません。
シーン回想もないのでひたすら面倒です。
絵はいろいろな方が描かれているのですが、あまり上手いとは言えません。
一番可愛いと思ったのが案内役のバニーさんというのはどうなのでしょうか。
文章はもっと抜きどころを考えてほしかったです。エロメインなのでそこが重要なのに。
とりあえず教訓にしようと思いますが、また数年後同じようなものを買いそうな予感がします…
(5/3)
Ringlet/Project Ringlet(1000円)
僕らは、仲間達と日常を過ごしていく。
たまに、変化もあるけれども、
それも、すぐに日常になる。
三ルートあってなかなかのボリューム。
絵や音楽は雰囲気に合っています。
システムはセーブロード、右クリック、選択肢などでまだたまにちょっと変な動作をしますが、
プレイできなくなるようなものではありませんでした。
おまけモードの仕掛けはなかなか良いです。もしかしたら気付かないおそれもありましたが…
それから、ルート管理が甘いような気が。知らない話題が当たり前のようにでてくることがありました。
愛、久紀シナリオはごくふつうの恋愛もの。まずまず楽しめました。
かれんルートの展開は、何も起こらずに終わる、という私の理想の一つにかなり近かったです。
かれんとの会話もとても楽しく、ラスト直前のちょっとした事件さえも蛇足に思えたほど。
エンディング後に「To be continued」と出るところもこのルートを良く表していました(他のルートは「The
end」)
でも、この世界に浸りきれなかったなぁ、というのが読後の印象。
会話は良いのですが、動作や情景の描写が不足しているように感じました。
もっと何も起こらない世界をとことん徹底して描いてほしかったです。
とはいえ、このほとんど何も起こらない話を発表して下さったことに、賞賛を送りたいです。
(2006/8/15加筆修正しておすすめに追加)
(5/5)
ふるさとの歩き方/あくびすたじお(500円)
実家でだらだら過ごす大学四年の夏休み。
高校まで同じ学校だった幼馴染が訪ねてきて一方的に宣言した。
秋からカナダへ留学する。向こうへ行ってからの話の種に故郷の写真がほしい。
だから、撮影に付き合え。
選択肢、立ち絵なし、二〜三時間くらいで読み終わります。
BGM・効果音のセレクトは結構良いですが、
背景は処理が強すぎてあまり故郷を表現できていないように思えました。
話も、郷愁感とか、懐かしさみたいなものはあまり感じられませんでしたが、
二人のやりとり、というか弄られる主人公はかなり楽しく、思わず笑みがこぼれました。
(5/7)
色的電子小文集 Colorfullia/あくびすたじお(500円)
色をテーマにした五分ほどで読み終わる話が十数個。
内容は暗い話やホラーから恋愛、コメディまでいろいろ。
各話選択画面がなかなか凝っています。
話は「−赤−Dream_Dream_Crimuzon_dress」「−桃−スプーン」「−虹−虹色曜日」などが良かったです。
でも昨日の作品もそうですが、500円はちょっと高い気が。
(5/8)
桜日和/あおぞら幼稚園(無料)
教育実習生として訪れた学園での日々は、波乱に満ちたものだった。
パッケージ裏に「そんな日常に迫り来る黒い影」とあるのですが、黒い影迫りすぎ。
しかも悪人に絡まれる女の子を助けるというワンパターンなもので、
それをほぼ一本道の話で六回も七回も繰り返されるともう辟易します。
文章自体も説明くささが目立ちます。
それからエフェクトにかかる時間が長くて、若干テンポが悪く感じられました。
絵はどこかで見たことあるなと思ったのですがColorWorksさんの所でした。可愛い絵柄です。
(5/9)
氷花ノ幻夜-小春日和- スペシャル体験版/FAKE STAR
本編で主人公が滞在していた宿でのちょっとした出来事を収録。
最初にプレイした感想は短い、だけだったのですが、
理由あってもう一度プレイしたら朧げながらぴんと張った雰囲気とか、
やわらかくなった主人公とか、その上でのやり取りとか、ラストの切なさとか、
いろいろと良いなと気付きました。完成版が楽しみ。
でもつい受け取ってしまいましたがポスターはいらなかった…かな。
(5/1)
DAGGER chapter of blue/The sense of sight
おすすめ&期待
(5/2)
GUN BLUE 体験版Ver2.00(18禁予定)/SNOWFREAKS
開発を途中で中止され荒廃した西地区と発展する東地区に二分された峰南市。
その東地区の発展に関与した綺堂修二郎が殺害された数日後の雨の日、
探偵業を営む睦月沙耶は大学時代の友人で行方不明になっていた未楠瀧と再会した。
なかなか面白い話でしたが、登場人物の行動にやや違和感を覚えます。
例えば沙耶に惚れている今野という刑事がいるのですが、
かなりお調子者っぽく描かれているのに沙耶の話題が出ても話に割り込んでこないことが何度かあってあれ?と思いました。
ムービーとかタイトル画面とか右クリックメニューとかがとても格好いいです
でも、その印象が強すぎて背景(フリー素材)のいくつかが見劣りしてしまっています。
せっかく良い画面構成をしているのに全体の統一感に欠けるので、そこまでこだわってほしいところです。
(5/6)
こころにふれて 第一部‐本日は快晴なり/Take
Out Pizza!(100円)
起動したばかりのロボット、代々木ユートは製作者、神酒なみから命令される。
とある学園の地下に隠されている巨大兵器について調査し、破壊しろ。
命令を実行するため、ユートはその学園の生徒となった。
選択肢なし。一時間程度で終わります。
しょっぱなから眼鏡をかけた女性とあるのに立ち絵はかけていないので
かなり不安になったのですが、それ以外に特に悪いところもなく読み終わりました。
あえて言うなら戦闘シーンにもっと勢いがほしいです。
日常シーンではユートの思考が面白い。
こいつシニカル回路とかウィット回路とか天然回路とかついてるんじゃないかと思うくらい。
続きがすごく楽しみというわけではありませんが、
売られているのを見つけたら買いたいと思います。
(5/10)
ココロノネ 体験版(18禁予定)/はわわソフト
「空気をも感じられる写真を撮りたい」と写真を始めた主人公には、
「空の写真を撮りたい」と写真を始めた池波裕子という彼女がいた。
梅雨が明けきらない七月。それでも晴れた日に二人は写真を撮りつつ楽しく過ごしていた。
だが、途中から裕子の体調はどんどんと悪くなっていったのだった。
とりあえず全キャラ顔見せといった感じ。主人公以外全員ボイス付き。
最初立ち絵小さいなと思ったのですが、すぐに気にならなくなりました。
途中でタイトルに戻れないので、完成版では戻れるようにしてほしいです。
主人公とヒロインがとても仲良いことが伝わってきて微笑ましい。
ヒロインのぽけぽけっぷりとか、二人と周囲の人達とのやり取りとかも楽しいです。
だから、ヒロインが青ざめた立ち絵になるたびに胸が痛いです。
どうかこのままの日々が続きますようにと祈りたくなるのですが…そうもいかないのでしょうね。
そんなわけで先を読むのが怖いなと思いつつも気になる作品です。
余談ですが起動直後のサークルロゴ画面でいきなり「は、はわわ〜」と
言われたのは心臓に悪かったです。
(5/11)
夢見町まほ〜事変 体験版(18禁)/夢見奏
立花小麦は魔法の国の住人、レミーに女の子と間違われ、魔法少女にされかけてしまう。
結局魔法少女にはなれなかったが、その儀式で消費した魔力を盾にレミーから脅され、
他の女の子を魔法少女にする手助けをさせられる。
そのために必要なことは、魔法の変身アイテム「ぱんつ」を女の子にはいてもらうことだった。
ほぼ一本道で30分ほどの体験版。完成版では女性キャラにボイスがつくそうです。
変身アイテムがぱんつな時点で間違いなくお馬鹿なノリですが、
明るくエッチでほんの少し、でもすごく真剣という、
ウチで紹介している中で言うならこうかん☆にっきと同系統の展開になりそうな予感がします。
もしそうなら、なかなか楽しみ。1000円くらいまでなら無条件で出してもいいかなぁ。
あとは、変身後の服着たままエッチがどれだけあるかが重要。
(5/12)
刻の綺羅 体験版/市川ブラスト!!
俺は彼女と約束した。
ある日主人公のクラスに転校生がやってくる。
彼女はある組織に所属し、不思議な力を持っていた。
お屋敷とかゲーム好きお嬢様とか完璧メイドさんが出てきたり、
アニメやゲームネタが多かったり…「ハヤテのごとく!」?
それはともかく、不思議な力を見せられたり、
重大なことを話されたりしたときの主人公の反応が薄すぎます。
もうちょっと葛藤とか強い決意とかがないと面白いものにはならないんじゃないかなと思いました。
(5/13)
幽玄奇譚 お試し版 ver. 0.10/Queer hole
主人公は幽霊が見える明彦や失語症の鈴原と日々を過ごしていた。
しかし、前日の記憶を自分だけ持っていたり、子供に襲撃されたりとおかしなことが続く。
さらに、自分の行動さえ制御できなくなり…
右クリックで雲海のような背景のメニュー画面になるのですが、
そこで「メッセージを消す」を選ぶとメニュー画面のまま文字が消えます。
これに気付いたときは思わず噴きました。
普通イベントCGとかをじっくり見るためにある機能なのにメニュー画面見せてどうする!
まあ、写真背景のみでイベントCGも立ち絵もないので問題ないといえばないのですが。
どこでセーブしてもロードしたらその日の初めからなのも不便。
もっと細かくシーンを分けるか、既読スキップが必要かと。
話ですが、大本の所はともかく場面場面では書きたいものをただ繋ぎ合わせた感じを受けます。
前触れとか、状況説明とかがあまりなく、突然始まってまた突然別の場面になってしまいます。
文章そのものは特に悪いわけではないので、もう少し自然な流れになるように気をつけてほしいと思いました。
(5/14)
たゆたう4コマ総集編2/あずさゆみ隊(28P/500円)
商業誌でも描かれている水谷ゆたかさんのノンフィクション4コマ漫画。
ティアズマガジンで紹介されていたので買ってみました。
特に両親ネタが良かったです。黙って一一九番は名言だ。
この本に載っているものの一部はサイトで読めます。上記ネタもあり。
でもあくまでイラストサイトなんだそうで。
(5/15)
SLOW COMIC/USAGI☆STUDIO(80P/500円)
SLOW COMIC2/USAGI☆STUDIO(76P/500円)
おすすめ
(5/16)
ペーパー(B4二つ折り)/えげつないやん家
今回は新刊ありませんでした。
でもこのイラスト1枚、裏に漫画2ページしかないペーパーが面白くて面白くて。
このコミティアで一番笑ったのはこのペーパーです。
内容は主に沖縄戦での参謀部のことについて。
その生き残りが書いた本の中に出てくることで、
おそらくはその本もかなり真面目なもののはずなのに、
よくもここまで笑えるように描けるものです。
ペーパーとはいえネタバレ故反転しますが、
泣きながら自分の意見に同意してくれと別の参謀の胸に顔を埋め、それを見てビビる女性職員とか、
最年少の参謀は洞窟内で雑魚寝中、隣が寝返りうつたび泥の中へ、とかすごく笑いました。
こうして文章にするとあまり面白くないのが残念なところですが。
相変わらずおすすめです。
(5/17)
Groovin'Life Ver.1/OVER LIMIT(16P/100円?)
WorldsEnd/OVER LIMIT(32P/100〜200円?)
「Groovin'Life」は、付きまとわれ…拾ったメイドさんが歯ブラシで掃除しつつ魔を祓う話。
「WorldsEnd」は片目を失い、さらに殺されかけたところを隻眼の男に救われた少女。
二人はその後平和に暮らしていたが、男に戦争への召集がかかって…という話。
どちらもメイドさん漫画。全く知らないサークルさんだったのですが、
表紙を見て表情の良さと、躍動感があったので立ち止まり、
流し読みをして中身も同様だったので買いました。
「Groovin'Life」はころころ変わる表情と大げさなくらいの動きが良いです。
「WorldsEnd」は表情も動きも少ないですが、その分印象深いです。
ただ、それに比べ男キャラがおざなりで、話の良さが半減してしまっているのが残念。
(5/18)
CLICK!(264P/無料)
分厚い上に無料な合同誌。
それだけだったら学漫などでもありますが、
これは商業誌やアンソロジーで掲載経験がある人がほとんどのようでどの作品もレベル高いです。
参加されているのは青木裕平・1月29日・市川正孝・倉守ユウマ・さとう基・
白百合・田中真紀子(原案:村田龍一)・メロメロ子・渡辺大輔(敬称略・掲載順)
ここだけのPNを使っている人もいるようですけれども。
面白かったのは青木裕平さんの「ロシアン・ヒットマン」
馬鹿馬鹿しくもダイナミックなアクションとさりげない小ネタが笑えます。
ニュースで犯人の特徴をオン・ザ・まゆ毛なんて言うわけがないだろう!
どこかで見たような絵柄だと思ってたら以前ヤングジャンプに掲載された「ルチャ・ガール」の人でした。
あれもなかなか良かった。
(5/19)
くろがね/鉄の砦(88P/?円)
殺しのディスタンス/鉄の砦(12P/100円)
「くろがね」は待望の総集編。
といっても抜けている作品も多いですし、ほとんどがサイトでも読めるのですが、
それでもまとまると感慨深いものがあります。
その中でも面白いのは「トレジャーハンターG」と「魔法少女ねねこ」
他の作品以上に最初から最後までボケ倒しなのが良いです。
逆に「強靭!エジプトロボ」や「神様はシェイクハンド」は途中で説明シーンが入ってややテンポが悪いです。
作者さん自身も言ってますが相変わらずうすた先生風味なので、そんなギャグが好きならかなり楽しめます。
(5/20)
蝶々日和/たそがれ商店街(60P/500円)
コスモセレナーデ/たそがれ商店街(64P/500円)
彩藤ときこさんの短編漫画を三本ずつ収録。ファンタジーものが多め。
特に横顔が独特の絵柄です。たとえて言うなら「ムーミン」
それと、だぼっとした服が良く描けていると思います。
話が良いと思ったのは「コスモセレナーデ」に収録の「スペースシンデレラ」
♪日の当たる〜坂道を〜自転車で駆け上る
と猫の恩返しのテーマ曲が思い浮かぶようなシーンがあったり、
最後の泣き笑いの顔がとても綺麗だったりする話です。
(5/23)
A列車で逝こう/虎と米(92P/600円)
幼少の体験から轢死体にしか興奮しなくなった電車の運転手。
父親から関係を強要されている女子高生。
女子高生は運転手に私を轢き殺してくれと持ちかけた。
タイトルがちょっとアレだったり、表紙に描かれている線路の絵で枕木が短すぎたり、
そもそもお世辞にも絵が上手くなかったりします。
でも、そういう絵なりに重要な場面での魅せ方はなかなか良いと思います。
特に髪の毛のなびき方は印象的でした。
そして話も読んでいて惹きつけられるものがあります。
ホームの淵や踏み切りの傍にいる人と轢かれた人は僅かに立ち位置が違っていただけ。
正気と狂気も僅かな差しかないのでは?そんなことを思わせる作品です。
(5/25)
HAMU-studio ON-AIR Take2/HAMU-studio(28P/?円)
買ったのはこの一冊だけなのですが、この機会に他の本も合わせての感想です。
「HAMU-studio ON-AIR」(28P/2004.11)と今回買った第二巻は、
「クドイと言えばクドイし、ズルイと言えばズルイ」と
ある所で評されたこのとある作品なのですが、もう本当にその通り。
四コマ漫画コピーして同じものを二〜八本載せて、
台詞だけ吹き替えるという作画の手間は半分以下の手法。そりゃずるい。
でも面白いですし、同じものが続いていてもちゃんと流れを考えつつネタを出していることが窺えます。
打って変わって「Post office」(36P/2004.8)は正統派不思議恋愛(?)もの。
女の子が迷い込んだとある郵便局、そこには魔法のポストがあって…という話。
かっちりとしていない、やや不安定な絵柄が切なく儚い話によく合っています。
(5/26)
小石ホワイトソース/ハンクラッチ(24P/?円)
百合ヶ丘アイボリー/ハンクラッチ(20P/?円)
このサークルさんは恋バナ専門チャンネルだそうです。…チャンネル?
それにしても恋ですよ恋。愛じゃなくて恋。うわぁ。恥ずかしくて目を背けつつ叫びたくなります。
「小石ホワイトソース」は憧れの先輩の家に料理を作りに行っていいか聞いたら
先輩は「(シチューを)たべてほしい」の括弧内が聞こえてなかったようで…と言う話。
「百合ヶ丘アイボリー」は女子高で告白を断り続けている女の子に友人達が物申す話。
基本的に不安になったり浮かれたりでぐだぐだに終わるのですけれど、
みんな地に足が着いていなくてそれが危なっかしくも羨ましいです。
(5/27)
学園LikeLoveLife第7話/ピースマークをおくるぜ!(20P/200円?)
学園LikeLoveLife第8話/ピースマークをおくるぜ!(20P/200円?)
サンクリで第7話、コミティアで第8話を発行。
上級生とのドッジボール対決前後編。
サンクリではオマケとしてちーちゃん3・4、仮面ライダー龍騎本などをいただきました。
ありがとうございます。
ちょっと8話のラストは上手くいきすぎかなと思いましたが
7話のドタバタぶりはすごく楽しいです。
やっぱりこういう高校生同士のノリのいうのは良い。
これからもたまに真剣なシーンがあったとしても、
結局はいつもの日々という感じの展開希望です。
おすすめ
(5/28)
MAGUROFACTORY10/昼寝堂(36P/200円)
怪獣とか/昼寝堂(44P/200円)
スカイライン/昼寝堂(36P/200円)
MAGUROFACTORY11/昼寝堂(36P/200円)
秘密/昼寝堂(18P/200円)
可愛い絵柄でシュール。
それで終わる話もあれば、そこからさらに一歩踏み込んだ話もあります。
「スカイライン」は多分後者。
同じ世界観のなかで一〜四ページほどの短編の集合になっていて
もやもやした掴みどころのない感じを受けます。
そんなこんなで最後の話。少女二人が言葉を交わすのですが、
それがこの本の全部を言い表しているような気がして、でも気がするだけかもしれなくて。
…やっぱり掴みどころのない話です。
ただ、このサークルさんの本はこれからも買おうと思える話です。
(5/29)
06式やんちゃ貴族丸かぶり/付和雷堂(8P/50円)
06式スカッと念仏般若/付和雷堂(8P/50円)
いつものごとくぴかちゅー・おぼ・ちよりさんのメイド漫画とちち奉行と近況。
bolzeさんネタやBLACK
DOGさんネタは…。
男性向では知る人ぞ知るサークルさんですが、ここまで狭いところを突いてくるとは。
裏表紙ではオタクビームさんのことに触れてるし。
眼鏡なしのちよりさんは目元が秋月りすさんのキャラクターを連想させます。
面白かったのはツンデレちよりさん…の後ろでたいくずわりのぴかちゅー。
この無の境地に至っているかのような白けぶりは、一度気付くと戻れません。
作者のCYONさんはアニメ「Rec」を見て花見沢Q太郎さんの単行本買いあさったとのこと。
花Qは良いですよね〜。うんうん。「Rec」よりは「ももいろさんご」のほうが好きですが。
おすすめ
(5/30)
愛弟子日和/まつかさ師匠の沈黙工房(60P/500円)
悩める愛弟子/まつかさ師匠の沈黙工房(48P/500円?)
愛弟子の扉/まつかさ師匠の沈黙工房(60P/500円?)
魔法学校の生徒、フランチェスカは失敗ばかりのへっぽこ魔法使い。
所属していた自然魔法クラスを外され、薬術魔法の先生、マスターセンの弟子となる。
そこでいろいろありながらも、ゆっくりとフランチェスカは成長していく。
作者さんコメントでフランチェスカのことを「実は秘めた能力があるなんてことはなく、
本当にへっぽこでなにもできない子にした」と書いているのですが、
コントロールできないだけでたまにすごい魔力を使えるというシーンがあるのでなんだか腑に落ちないです。
でも気になるところといえばそのくらいで、
シンプルな線で描かれる友人や先生達との毎日は暖かくて面白いです。
それにしても揃いも揃って味のある登場人物ばかりですが、
その中でもマスターセンが良い味出しすぎていて素晴らしい。
(5/31)
ガムと強盗/友情出演(44P/?円)
Light/友情出演(28P/?円)
砂辺通さんの作品「麗さんと圭一くん」(Light収録)は隣のお姉さんに恋した高校生の話。
最後から2ページ目の5コマ目はもっと大ゴマにしてもよかったのではと思いました。
このコマがたぶん話のキモなのに描きかたが雑すぎます。
おなじく砂辺通さんの「ガムと強盗」は金欠の男が偶然銃を手にいれ強盗しようという話。
こちらは最後のページ2コマ目がとても良い表情です。
説明くさい台詞が多いのは少し気になりました。
砂辺修さんの作品「そして彼は静かに眠る」(ガムと強盗収録)は記憶と声をなくして砂漠で目覚めた男の話。
うーん…ちょっとよくわからなかったです。
おなじく砂辺修さんの「夕餉への誘い」(Light収録)は大量の荷物を持った隣のお姉さんに会って…という話。
お姉さんがすごく可愛い。可愛すぎるのでその反動でラストのオチがすごく怖いです。
砂辺通さんは通さんで味のある絵柄なのですが、
砂辺修さんの描かれる女の子は以前よりずっと魅力的になっていると思います。
(6/1)
ごはん/乱痴気事虫所(28P/?円)
お米についてのエッセイとか体験談。
ウチの家は小さいとはいえ農家で、件の大凶作のときもそれなりに収穫できたので
私、タイ米って食べたこと無いんですよねぇ。
でも作者さんの家(米屋)や作者さん本人にはいろいろとあったようで。それがこの本の後半部分。
前半はおにぎりのこと。食べているところが本当に嬉しそうでこっちまで嬉しくなります。
サンドウィッチおにぎり(のり巻きのように海苔にごはんを広げ、二つ折り)は確かにおいしそうだ。
ごはんが好きという想いがぎゅっとこめられた一冊です。
(6/3)
灰とダイヤモンド/RIMLAND(72P/500円)
彼女はシュレディンガーの猫/RIMLAND(40P/300円)
psychic girlfriend e.p./RIMLAND(40P/300円)
シェリーにくちづけ/RIMLAND(60P/400円)
図書館妃/RIMLAND(76P/300円)
フューチャーデイズ vol.1.〜vol.4.(4)/RIMLAND(七冊計616P/3500円)
フューチャーデイズ elements/RIMLAND(32P/200円)
フューチャーデイズ elements 2.0/RIMLAND(34P/200円)
去年の十一月に買った二冊を除いて、当日売られていた本を全部買いました。
これは今回のコミティアで使ったお金のうち約六分の一にあたります。
おすすめは「灰とダイヤモンド」
ですが他の作品も、とても良かったです。
(6/4)
journey pilot ver./Concealed Wings(8P/無料)
とても仲の良い後輩が修学旅行へ行って五日。
自分で思っている以上に、私は彼女のことが好きらしい。
今日の夕方には帰ってくると言うのに、とても待ちきれない。
新刊予定の「journey」を落としたためその中の一作品「待ち人の憂鬱」を無料配布、とのこと。
女の子同士の好きを描いた作品です。
前半に、いくつかの単語・文章が意図的にカタカナにしてあるのですが、どこか違和感を感じます。
後半はそういう表現がなく、でも十分に良い文章だと思うので、前半も普通の表現で書いてほしかったです。
その後半の良い所は、登場人物の仕草が頭に浮かぶような台詞回しと描写。
また、主人公の心情が抑え目に書かれているのでかえってにじみ出る嬉しさを感じられます。
それにしても、とても甘い作品でした。
既刊や「journey」も読んでみたいと思います。
(5/21)
水面上の家族(52P/無料)
「現代の日本を舞台」「家族の出てくる物語」の二点をテーマにした十本の短編小説集。
良かったのは黒崎満汐さんの「Dearest」
父娘家庭で娘が四歳になった日のファミレスでの一幕ですが、
主に父娘の会話で話が進んでいくのに地の文は父親の独白調なのが独特。
その飾り立てのない思考が父親の母娘への愛情を感じさせ、また父親の性格も浮き彫りにしています。
この父親と公園のベンチで娘が遊ぶのを見ながら言葉を交わしたいなと思いました。
(5/22)
運命の赤いイヤリング/小さな夢工房(26P/?円)
星に願いを…〜夜空の向こうへ〜/小さな夢工房(20P/?円)
常識力認定試験/小さな夢工房(40P/無料)
「運命の赤いイヤリング」は前世記憶復元機が開発された世界での一幕。
コメディタッチながら理不尽な目に遭い続ける主人公が可哀想。
ラストがちょっとあっさりしすぎているのが不満です。
「星に願いを…〜夜空の向こうへ〜」は以前発行された「星に願いを…」の世界をベースにした漫画。
本編はシリアスですがこちらはギャグ。
作画担当さんの絵が可愛いです。
「常識力認定試験」は以前合同誌に掲載された作品をリメイクしての無料配布。
常識を試験し、一定の水準以上でなければ人並みの権利が与えられないという
法律が施行されようとしている世界で常識者と評判の主人公の話。
自分だけは大丈夫という根拠のない自信やラストのオチなど、
現実にこんなことが起こったらこの話のようになってしまうだろうなと思わせる、
真実味ある展開が上手いと思いました。
人の振り見て…という言葉を強く意識させられる作品です。
(5/24)
コミティア78感想
WING/奇人別動隊(A5/92P/700円)
フェンスに囲まれた村に暮らす由美は片目の青年と出会う。
彼は動物や人の声を精巧に真似ることができたが、自分自身の言葉を持たなかった。
彼と親しくなった由美に、村人の対応は厳しかった。
背景があまり描かれていなかったり、登場人物の多くが真っ白な服を着ているので全体的に画面が白いのは気になります。
でも要所要所での表情とモノローグが印象的。
特に青年と本当に親しくなるまでの過程は、割かれているページ数がかなり少ないのですが
それらのおかげですっと自然に受け入れられました。
多くページが割かれているそれ以降では、フェンスで囲まれた村の謎は解決されずにちょっともやもやしましたが、
それは脇道ですし二人を描いた物語としては良いものだったと感じました。
(12/12)
背伸びしている僕等の日々。/グリーンキャンディ(B5/96P/800円)
いつも元気でおでこ全開の日高三沙と、そんな彼女を密かに想う雨宮浩太。
彼らとその仲間達は高校生として日々を過ごしている。
表紙に描かれている日高三沙を見てその場で購入を決めました。
なかなか特徴的な、印象に残るビジュアルだと思います。
作中でも体一杯に喜怒哀楽を表していて楽しませてくれます。
ただ反面、準主役キャラについてなんの説明もないのでどんな人なのかわかりにくい。
これから説明されるのかもしれないですが(サイトでは登場人物紹介があります)
少なくともこの本に載っている分においては話に絡んできても誰だこの人と思ってしまいました。
(12/13)
ハッピーバースデープレゼント/ドラクト(B5/36P/?円)
風船は空へ/ドラクト(B5/28P/?円)
星の指輪 上巻 危険な告白/ドラクト(B5/48P/?円)
星の指輪 中巻 前向きの証/ドラクト(B5/44P/?円)
「ハッピーバースデープレゼント」は、母子家庭の長女幸子が母親に
誕生日プレゼントは何がいいか聞かれて父親と答える。
あっさりOKする母親。以前から再婚を考えていたという。
舞い上がる幸子。しかし、つい悪い想像をしてしまって…という話。
発想の飛躍っぷりなどからするとギャグ漫画っぽいのですが、後半はややシリアスで良い話系です。
どっちつかずで両方とも中途半端な印象を受けました。
「風船は空へ」はかつての幼馴染と遊園地に行くことになったが、
彼女はネガティブな考え方しかしなくて、という話。
この作品はほぼシリアス。
中盤の二人の仕草、表情、間の表現が良かったと思います。
「星の指輪」は星川翔子が毎週末に行くプラネタリウムに、
同じようにいつも来ている男がいることに気付く。
やがて親しくなる二人だが、それ以上親しくなれない理由が二人共にあった、という話。
まだ完結していませんが、今回買ったこのサークルさんの本の中で一番好きな話です。
秘密を持っているために表面上は楽しんでいても、心からそう思えないもどかしさがよく出ていると思います。
四冊全てに共通するのですが、一番最後のコマがなんだか違和感あります。
実際に読んでもらうのが一番手っ取り早い説明になると思うのですが、
もう一コマ続きがあるのに削られてしまった感じというか、
アニメで最後止め絵になって台詞が二言三言入る場面で台詞だけ削った感じというか…
話の途中で無理矢理終わりにされてしまったような印象で肩透かしでした。
(12/14)
俺が死んでも幸せであるように/ヒーロー気分(B5/44P/400円)
おすすめ
(12/15)
満月夜会/よしの亭(A5/164P/通販900円)
十三参り 前/よしの亭(A5/44P/?円)
十三参り 後/よしの亭(A5/44P/500円)
「満月夜会」は人間と人に化けて暮らす狐との溝や交流を描いた三作品の総集編。
中でも表題にもなっている「満月夜会」が良かったです。
人と動物が夫婦として普通に暮らしているレトロで不思議な味のある世界の話。
それでも相手に対する偏見はあるのですが、それが解けていく過程が暖かくて穏やかな気分になりました。
「十三参り」は生まれて一年目の春に、人間として生きるかノラ猫として生きるか
それとも飼い猫となるかを決める猫の風習「十三参り」を数ヵ月後に控えた黒猫の女の子スズキと少年の話。
おしとやかそうな表紙とは裏腹に元気で自分の気持ちに素直なスズキが格好良い。
そんなスズキが見守る少年と幼馴染の女の子の微妙な関係は
なんというか思春期真っ盛りみたいな感じでくすぐったくなりました。
ラストはちょっぴり切なかったです。
(12/16)
フューチャーデイズ vol.4.【君は恋を知らない(5)】/RIMLAND(A5/98P/500円)
ユルくてヌルくてすごくない。ツメまで甘いスウィート・スウィート・シンフォニー。/RIMLAND(A5/34P/200円)
「フューチャーデイズ」は異世界から現れる人間には倒せない霧魔を倒す猫たちの話。第四話の五冊目。
冒頭の本筋に関わらないと注釈がついている講義のシーンが興味深い。
教授が学生の意見を切って捨てるときの言い回しがいちいち洒落ていてさらに説得力があります。
本筋はだんだんと明かされていくこの世界の仕組みが、
精巧に組み上げられたものを壊さずに解体していくような危うく張り詰めた印象を感じました。
「ユルくてヌルくて〜」はパシティエ見習いの青年とレストランのオーナーの娘の話。
大恋愛というわけでもなく、非日常というわけでもなく、確かにすごくない話です。
でもこういう微笑ましい話もやっぱり良いわけで。
(12/17)
このページからのリンクは許可を取っておりません。
何か問題がありましたらトップページ下のアドレスからどうぞ。