コミックマーケット78感想リスト
同人ソフト(ノベル系)は基本的に全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。
基本的に同人ソフト(ノベル系)はプレイ順(パッチ待ち作品を除き事前の期待順)です。
それ以外はサークル名順です。
ただしおすすめ、期待作品は連続しないようにしているので前後することはあります。
また時間がかかりそうな作品は読むのをある程度後回しにします。
時間がかからなそうな作品は先に読んだりもします。
女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。
値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。
おすすめ同人ソフト完成版
国都の剣 道中編/サカナ・ノベル
Indigo/半端マニアソフト
おすすめ同人ソフト連作
錬電術師 -HexaQuarker-/不機嫌亭ゲーム班
おすすめ同人ソフト番外編
ひまわり
アクアアフター/ぶらんくのーと
おすすめ以外で面白かった同人ソフト完成版
三ツ編八月夢路/Glasses!
マボロシノセカイ/inspire
オトコの娘プロレス 屈辱の対抗戦/M-LAB.
私と、そして誰かの記録。/a.m.
摩天大楼的恋愛/a.m./TEAM
HATSUSHIBA
Orgel of Orpheus ―オルフェウスの銀琴―/ふぉらん
幽霊探偵〜最後の事件〜/睡眠忘街
魔王軍へようこそ3 -勇者消失-/ののの通信
継照〜ツギノテラス〜/さくらミント
CIRCLE OF THE DEAD/サークル茶飯
幻想のアヴァタール/べにたぬき
期待の同人ソフト以外で完成が楽しみな体験版・連作
PNOS/風華ソフト
闇を奔る刃の煌き/影法師
日曜日の八百屋/十三妹
うみねこのなく頃に散/07th
Expansion
他に良かった作品は、
完成版では「帰宅部サマー」「limit
panic!」「AURELIA」
「イエスタデイ・ワンスモア」「FIRST−サイショノタカラモノー」「人形たちの森〜Soror
Carnation」
連作では「L I N K - the gritty age - 第一巻+第二巻」
「しろくろり〜た Knot of one -NotFound-」「アナテマ・フィジクス」「es-node」
体験版では「ておくれリセット 準備号」「同人ing(体験版)」「つるぎものがたり 新作告知版」が良かったです。
絵では「幻想のアヴァタール」が綺麗。
また、「国都の剣 道中編」の背景は非常に多彩でした。
システム関連では「Indigo」がさりげなくプレイしやすかったです。
演出では「継照〜ツギノテラス〜」の立ち絵演出が効果的。
話の構成が印象的なのは「三ツ編八月夢路」
ムービーは「私と、そして誰かの記録。」「Orgel
of Orpheus ―オルフェウスの銀琴―」が良かったです。
ボイスは「継照〜ツギノテラス〜」「錬電術師 -HexaQuarker- 最終章
Re_turn 家路」での使われ方がいいなと思いました。
音楽はリメイクで以前と同じではありますが、やっぱり「DAGGER
-戦場の最前点-」が世界観に合っています。
歌は「Orgel of Orpheus ―オルフェウスの銀琴―」のOP「It's the place of promise」と
「Snow Drop -firststep in spring-」のOP「START」がお気に入りでした。
初めて次のコミックマーケットまでに終わらせることができませんでした……
それだけ今回は十時間を超える作品が多く、読み応えがありました。
また、女性向作品はプレイ数こそ少ないものの、良い作品が多かったです。
これから冬コミ作品……といきたいところですが、
夏と冬の間にリリースされた作品がいくつかあるので、そちらを先にプレイします。
こちらも十時間前後の作品が……
(2011/1/15)
三ツ編八月夢路/Glasses!(300円)
花火大会の雑踏の中、綾乃は一人立ちつくしていた。
そこで彼女は口が悪いけれど優しい幼馴染に出会った。
そこで彼女は能天気な染物職人の少年に出会った。
選択肢あり、幸せ、花火、一時間ほどで読み終わりました。
システムや音楽は特に問題なし。
立ち絵はありませんが、メイン三人それぞれに一枚絵あり。
花火大会が開かれている日の出来事が描かれていきます。
序盤は少女漫画のような切ない恋愛といった感じで、綾乃と幼馴染の心情が丁寧に綴られていました。
中盤は染物職人の少年とのやりとりのなか、序盤の出来事との関連性が明らかになる場面が
そういうことだったのか、とはっとさせられましたし、少年との会話も楽しかったです。
終盤は中盤の賑やかなトーンから一転、穏やかにすっと終わっていい読後感があり、
それぞれの場面間の繋がりが印象的な作品でした。
過去の作品感想:[ Miniature Cast ]、秋風夜空〜BOY
MEETS UFO〜、いのちのシルエット、Spangle
(8/16)
帰宅部サマー/debris.(100円)
八月、暇を持て余していた帰宅部の前田アフロ、萩原メガネ、高山さちおの三人は、
メガネの発案で王様ゲームの王様になれる王様権争奪我慢大会を開催することとなった。
選択肢なし、我慢大会、帰宅部、二十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は「ほん呪!」「ベルリン教室」の荒井小豆さんで、
うだつの上がらない男子学生の汗臭さが十二分に感じられる絵柄です。
アフロの部屋で炬燵にストーブ、鍋を用いて行われた我慢大会の顛末が描かれています。
とてつもなくくだらないことを真剣にやる様が笑えましたし、
特にあつあつの具材をほおばるときはその熱さがありありと感じられました、
それらの言動が勢いのある筆致で綴られていて、男子学生三人寄ればな馬鹿馬鹿しさが楽しい作品でした。
ラストのさちおはもっと見ていたかった気もします……
過去の作品感想:SARABAPASS、遠隔戦区 / remote :
OPERA、remote:OPERA Episode 2、桜仮面、黒い煙と青い空
(8/19)
正義のキヅナ/言ノ葉迷宮(100円)
大学生の根木清人は偶然出会った女性、瀧世トキの正義を貫くさまに惹かれた。
なんとかして行動を共にしようと思った清人は、
出会ったきっかけになった事件を共に解明しようと持ちかけるのだった。
選択肢あり、正義、推理、一時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
旧作「world rewinder」も同梱。
システム、音楽は特に問題なし。
絵はフリー素材ですが瀧世さん可愛いです。
大学の助教が小学生の頃に起こった事件を、関係者に聞き取り調査をしながら解明していきます。
推理は選択肢及び特定の単語を入力することで行っていきます。エンディングは六種類。
話が進んだり、バッドエンドを迎えたりすると関連する情報やヒントが読めるようになるのですが、
バッドエンド時ヒントでの清人ともう一人とのやりとりが、
嫌なことがあってドラ○もーんと泣きつく某少年みたいで笑えました。
あと瀧世さんの意外な駄目っぷりと、それでもぶれずに清人に関わってくるところが魅力的。
推理は私としては珍しく最終問題に一発正解することができました。
でもいままでの作品のようにそれまでの内容を利用すれば誰でも解ける
(解けなくても解答を見たときに、あー、そういえばそうだった、と納得できる)
ものというより、その雑学を知っているかどうかという面が大きいので、
ヒントは色々とあり、検索すれば調べられることではあるものの、
人によってかなり難易度に差が出てしまいそうな気がしました。
過去の作品感想:Reason
of Detective、夏、セミ、少女、deep-sea
fishes in gloom、かげろうは涼風にゆれて、幽霊相談室、変調・幽霊相談室、テオとセァラ、わたしには聞こえる、中夜の考察、world
rewinder
(8/20)
遙か異空の鎮守狐火(18禁)/花を吐く抄女(100円)
戦争をしている敵国出身の母を持つ少年ヴォルフは少年兵として赴いた敵国の地で深手を負う。
それを助けたのは、信仰する者もいない僻地で産土神見習いをしている女狐、檳榔樹。
ヴォルフは彼女や女狼神の六花の住む社で、傷を癒すこととなった。
選択肢なし、戦争、狐、ボイスあり、四時間と少しで読み終わりました。
旧作全一五本が入った「花を吐く抄女 全集」も同梱。
システムはセーブした地点から少し前に戻されることがあるのがやや面倒。
音楽は特に問題なし。
今回18禁ということで一枚絵が多く使われています。
軍隊内で微妙な立場だったヴォルフと、生きながらえるために
人の精気を吸っている檳榔樹を中心とした、戦時中の一時。
18禁部分は、チュパ音や喘ぎ声一つ一つがとても長くて、同じような音の繰り返しな上、
それがクライマックスだけでなく最初からずっとなので正直非常に飽きます。そうしているうちにエロな気持ちはどこへやら。
ただ通常シーンのボイスでは、表示される台詞以上に喋ってくれる場面(アドリブ?)がいくつかあって得した気分。
話としても色々を抱えながらものんびりと過ごす様は心地よかったですし、
無常感とすがすがしさが混ざった終盤は胸を打つものがあった作品でした。
過去の作品感想:死狐様、挽歌の候、如何お過ごしでしょうか、早瀬に案山子は、黄昏の姉妹、終末のマリアージュ、八目鰻、黄昏の姉妹、終末のラジオ、一子、二狐とも、巫女との狸、菓子狐憑き、傾城狐の嫁入りなこそ、箱入り娘のてるみどぉる、やんでれさんのすゝめ、あそびめヱロゲに花束を、カムガカリ、子狐丸宗近、ワルキューレに口づけを、お狸様で爆乳まみれin雌狸様に酒池肉林
(8/21)
マボロシノセカイ(18禁)/inspire(1000円)
ライフコッドの村で妹のターニアと共に暮らしていた主人公だったが、
精霊様のお告げで魔王を倒す旅に出ることになる。
仲間達と出会い、苦難の末魔王を倒した主人公はライフコッドの村に帰ってくるが……
選択肢あり、ドラゴンクエスト6二次創作、思い出、ボイスあり、四時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
主人公名前変更可。とりあえずデフォルト名でやりましたが、もし名前つけるならイザですね。4ならユーリル5ならリュカ。
システムや音楽は特に問題なし。EDに歌あり。
絵は「モンバーバラAS」のような強く目を惹くものはありませんでしたが、
バーバラもターニアもミレーユも綺麗ですし可愛いですしエロいです。
ドラクエ6の冒険部分はダイジェストで、旅立つ前と魔王を倒した後がメイン。
分岐が後の方なので、個別シナリオがあっさりめに感じられてしまいましたが、
それでもバーバラルートの終盤、会話とかラストショットとかぐっときました。
あと、ライフコッドに暮らす人々が実際にもありそうな感じで、
いい気分ではないですが話に現実味を与えていましたし、
都合良くいかず悩みながら、それでも進んでいく様がいいなと思えた作品でした。
余談ながら、ハッサンはハッスルダンスしかしてませんがチャモロは杖や船の引き換え券ですらありませんでした……
過去の作品感想:愛することは生きていくこと、愛することは生きていくこと
〜もうひとつの愛〜、オレコレ!、カンダタ物語、天空の花嫁選び、モンバーバラAS
(8/22)
ダブリーな彼女〜エッチな女難かどうかはさておき(18禁)/non
color(1500円)
女性に関わるとろくなことが起きない聡史の家に、
ある日突然、同じ学校に通う文武両道冷静沈着良家の子女な高城杏子が訪ねてきた。
彼女は普段とは全く違う態度で、自分のことをゆきと名乗り、聡史にエッチなことをしようとしてきたのだった。
選択肢あり、女難、ボイスあり、二時間足らずで読み終わりました。
システムは色々と細かくカスタマイズできて非常に便利。
特にセーブやゲームを終了するときの確認ダイアログを表示するか否かを個別に決められるのはありがたかったです。
メッセージウインドウを揺らしたり、ため息が出たりといった感情表現の演出も豊富。
音楽は特に問題なし。
絵はHシーンの表情にやや色気が足りないように思えました。一枚絵は十枚+差分。
普段と性格が違う女の子が家に押しかけてきて、で始まる物語。
主人公の思考がすっとぼけていたり、押しかけてくる女の子が能天気な言動をしたりするので、
Hシーンも含めたほとんどの場面で明るい雰囲気があります。
話としては流されるままヤることヤッているだけで勝手に解決といった感じで達成感に欠ける部分はありますが、
色々な衣装を着たタイプの違う女の子とのエッチを気軽に楽しめる、二度おいしい作品でした。
私としてはゆきは開けっぴろげで恥じらいがないので、杏子のHシーンの方がずっと好きですが。
過去の作品感想:Dear world -the
one-、眼痕葬祭、Dear world -Re.-、彼と彼女と彼女の忠義、ムラタク、Humanity
(8/25)
国都の剣 道中編/サカナ・ノベル(1000円)
おすすめ
過去の作品感想:魔法少女サカナ―運命の輪、プレ狗張子、彼女は怒っているか?、舞踏
(8/26)
オトコの娘プロレス 屈辱の対抗戦(18禁)/M-LAB.(1500円)
弱小女子プロレス部のマネージャーをしている菓子原みなとはとても可愛い男の子。
しかし退部を賭けた試合で部長の代わりに試合に出場することになってしまった。
相手は実力者、上神梅桃香。退部を阻止するため、みなとは勝ち目のない闘いに挑む。
選択肢あり、プロレス、男の娘、ボイスあり、一時間と四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は脚の太さや形などかなり誇張されてはいますが、一つ一つの技それぞれに一枚絵が付いていました。
そしてみなとは可愛いです。一枚絵は十七枚+差分。
か弱い男の子だったみなとが、相手の女子レスラーに色々な技をかけられ、痛めつけられます。
公式サイトに技リョナとありますが、殴られたり関節取られたりして上げる悲鳴メインでそこまで酷いリョナではないので、
男の娘好きだけど流血とか脱臼とかそれ以上とかが苦手という方もおそらくは大丈夫かと。
関節、押え込み、投げ、打撃、締めなど色々な技が使用されていて、
桃香さまは様々な体勢でみなとを痛めつけたり股間を客に強調してくださったりするのですが、
みなとの反応が同じようでやや単調に感じてしまった部分がありました。
ですが、三つあるエンディングそれぞれが「オトコの娘がプロレス技で辱められる試合で見たい結末」で
上位にランクインするであろう結末だったといっても過言ではないかと思います。満足満足。
(ちなみにオトコの娘が勝つ、という結末はハナっから対象外です)
そしてなにより前提として、オトコの娘が女子プロレスをするという発想が素晴らしいです。
この夏コミでは事前にチェックしていなかったのですが、
偶然近くを通った時に横目でこのタイトルを見て、即くださいと言ってしまいました……
同じように「オトコの娘プロレス」という名前に食いついた方は、
とりあえず公開されている体験版だけでもプレイしてみてほしいと思います。
(8/28)
私と、そして誰かの記録。(BL)/a.m.(1000円)
机の上に日記が置いてある。
選択肢あり、日記、ボイスあり、二時間と少しで読み終わりました。
システムはシーン回想で各エンディングだけでなく、
それぞれの場面での日記の内容も見ることができるのがありがたかったです。
音楽は特に問題なし。OP歌・ムービー、ED歌あり。
OPムービーは3Dでぐりぐり動いておおっと思いました。
絵は一番最後に表示される一枚絵がいい顔でした。……その後あんなことになる(可能性がある)とは。
あといくつかのルートで背景の部屋や日記がぐちゃぐちゃになっていたのが怖かったです。
一枚絵は二十一枚+差分。
日記との関わり方によって色々な結末へと分岐します。
エンディングはあっさりしたものやちょっと怖いものから暖かい話まで様々。
ある程度読むとアナザーストーリーが追加されたりもします。
好きなエンディングは不気味な話の定番05と唯一といってもいいかもしれない恋愛の14。
登場人物では友人が完璧超人で、でも可愛くてお気に入りです。
登場人物の名前が一切明かされず、「友人」や「父」など代名詞が使われていることと、
部屋の人達の見分けがつけにくいことで、慣れないうちは誰の事だかわかりにくい面がありましたが、
日記と結末がしっかりと関連している構成がいいなと思いましたし、
段々と明かされていくメインストーリーも読み応えある作品でした。
過去の作品感想:僕の就活日記、マスター×マスター 〜××を極めし者〜、pure blue、ウラデラ、就活DX
(8/29)
摩天大楼的恋愛(BL)/a.m./TEAM HATSUSHIBA(300円)
いくつかの階層に分かれている国、ルーヤンには姫巫女という予言者がいた。
十五歳から二十歳までの間、予言の力を持つ姫巫女は二十歳になると皇帝のもとへ嫁ぐという慣例があり、
当代の姫巫女シンユも、その日を翌日に控えていた。
選択肢あり、近未来中華ファンタジーノベルゲームとのこと、一時間半と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。OPムービー、ED歌あり。
絵はシンユ可愛いです。一枚絵は五枚+差分。
皇帝ジャンファと姫巫女シンユの結婚式前日と当日に起きた出来事が中心。エンディングは三種類。
ボーイズラブということで、プロローグに出てきた人がメインで
他の人と恋愛していくのかな〜、と予想していたのですが……見事にだまされました。
登場人物ではジャンファが皇帝なのにシンユ好き好き大好きを隠そうともしないのが素敵。
シンユも外面、素の両方とも可愛いです。
話としてもこの二人をはじめとして色々はっちゃけていたり中二だったりして楽しいですが、
そんな中にも真っ直ぐな想いが溢れていて、心地よい気持ちになれた作品でした。
過去の作品感想:僕の就活日記、マスター×マスター 〜××を極めし者〜、pure blue、ウラデラ、就活DX、私と、そして誰かの記録。
過去の作品感想:Knight of Trust、真夏の青、銀色の君、fall
(8/30)
limit panic!/VALLEL(1000円)
友人のお嬢様、白宮鏡香によって妹の胡桃と共に拉致られた二ノ瀬まな。
強制的に白宮家の別荘で夏休みライフを送ることとなった彼女達であったが、
まなのことが好きで好きで仕方ない鏡香と胡桃の様子がどこかおかしくて……
選択肢あり、ヤンデレ、百合、ボイスあり、四時間と少しで読み終わりました。
システムや音楽は特に問題なし。OPムービー、OP曲、挿入歌三曲あり。
今回もスタッフロール中の掛け合いが楽しかったです。
OP歌も萌えとヤンが詰め込まれていていい感じ。
ボイスは興奮したとき、荒い息遣いが聞こえるのが怖かったです。
絵は本性時の歪んだ顔が良かったです。一枚絵は二十二枚+差分。
妹や友人の想いが募って殺られないようにうまく立ち回っていきます。
エンディングは二十一種類で、大体が(まなにとって)よろしくない結末。
ただ話の半分くらいはコメディで、ネットスラングなどのネタも多め。
なにをしても外部に漏れない時間「シンデレラリミット」が
有名無実になってしまっていることが気になりましたが、
楽しみつつ病んでる部分では納涼になった作品でした。
過去の作品感想:Night's Blood 〜Trial version〜、RagnarokIxca、maiden panic!、ノゾミカナエタマエ
(8/31)
SNOW WHITE(18禁)/幻奏ストラウス(1000円)
結婚しARIAカンパニーを退社したアリシアはゴンドラ協会の仕事をしつつ結婚生活を送っていた。
しかし当の結婚相手「僕」はアリシアが自分と結婚してくれたことに自信が持てなくて……
選択肢あり、ARIA二次創作、ボイスあり、二時間足らずで読み終わりました。
主人公名前入力あり。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は「CLAVIS」同様背景が動いたり目パチ口パクがあったりします。
さらに体全体も微妙に動いたりして、特にアリア社長のぽよぷよ具合は絶妙。
一枚絵は差分含め五十一枚。
タイトル通り、アリシアさんがメインで本編から一年後のお話。
パッケージでは灯里も目立っていますが、Hシーンは一つだけと灯里好きとしては物足りない面も。
それから、灯里と暁の一件が有耶無耶のままに終わってしまったのがなんだか収まり悪かったです。
ですが、多くの場面では音楽や流れる背景の中、穏やかな時間を過ごすことができました。
そしてアリア社長のもちもち具合はさわってみたくなりました。
過去の作品感想:CLAVIS
(9/2)
Orgel of
Orpheus ―オルフェウスの銀琴―/ふぉらん(1500円)
人里離れた場所に住み、オルゴール修理を生業にしているニコルのもとへ、
ある日天才ヴァイオリニストと言われていたアルマという少女が押し掛けてきた。
彼女はオルフェウスのオルゴールと呼ばれているオルゴールを探していたのだった。
選択肢なし、オルゴール、音楽、ボイスあり、四時間ほどで読み終わりました。
システムは基本的に問題ないですが、些細なことながら確認メッセージが出た時、
自動カーソル移動が必ず「いいえ」に合うのがちょっと使いづらい場面もありました。
例えばタイトル画面からロードするときのロードしますか? という確認は、
「はい」を選ぶことが圧倒的に多く、また目的以外のデータをロードしてしまった場合でも
すぐ正しいデータをロードしなおせるので、「はい」に合わせたほうがいいと思います。
(むしろ確認メッセージなしでロードでもいいかも)
あと演出が多いためかやや動作が重め。
OPにムービーと歌、EDに歌あり。OPはムービー、歌とも、気高くも寂しさを感じさせてお気に入りです。
ボイスも今までの作品同様、しっかりと感情が込められていました。
絵はフクロウ以外立ち絵がありません。
ただ背景を視線や感情に合わせて動かしたりする演出があり、また一枚絵が要所に挿入されています。
アルマの強引さによってなぜか一つ屋根の下で生活することになり、
そんな中でニコルの過去やアルマがオルフェウスを求める理由などが明かされていきます。
色々と考慮するべき背景はありますが、それでもアルマの我儘さや、自分が悪いことを認めない所はあまり好きになれませんでした。
ですが終盤、オルゴールを手に持ったアルマは綺麗でしたし、
そこに至るまでのニコルの想いの深さと、独りよがりにならずに人に頼るところは頼り、
普段の生活を守りつつも目的に向かって進んでいく地に足がついた様はとても好感が持てました。
衒いなく真っ直ぐに進んでいく話を、音や演出、絵が彩っている作品でした。
過去の作品感想:シウテクトリ、ハカセと助手と空に浮く島
(9/3)
AURELIA/Team Eye mask(500円)
火星に入植した人類は多くの作業をアンドロイドに任せた生活を送っていたが、
いつしかアンドロイドは簡単に人と区別がつかないほどの姿と言動を獲得するまでになっていた。
そんな両者を容易に判別する方法を模索していた「ドクター」は
旧世代のアンドロイド「リリィ」を復旧させ、ヒントを得ようとするのだった。
選択肢なし、SF、アンドロイド、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは今までの作品と同様。
挿入歌とED歌あり。
絵はだぼだぼYシャツが最高です。
ドクターと、その幼馴染で役人のフレデリカ、
それにリリィが会話をしながら問題を解決しようとしていきます。
中盤までは技術開発が実にトントン拍子に上手くいっていて、
あっさりしすぎているとも余分を省いているとも受け取れました。
でも終盤の自分一人(もしくはフレデリカと二人)だけで行った決断とその結果は、
世界を変えたということがありありとわかって印象的でした。
余談ながら、少なくともフレデリカの上司は人間ですよね。
それともうっかり機能搭載の高性能モデル?
過去の作品感想:楽園、僕の心は雨のち晴れ、Monotone Eden、Abend Eden、Selene-エンディミオンの微睡み、Abyssal
Eden、N.E.D.E
(9/13)
幽霊探偵〜最後の事件〜/睡眠忘街(無料/フリー公開中)
閑古鳥が鳴く名探偵兼超宇宙級スターの亜柚レイとその助手の井柴レイは、
次に出演する映画のロケ地へと向かうため、宇宙船ガイストシャッフへと乗り込んだ。
しかしその宇宙船には、ある荷物が積まれていたのだった。
選択肢あり、超宇宙級探偵空想科学ADVとのこと。全てのEDを見るのに二時間半ほどかかりました。
システムはRPGツクール製なのでバックログが読めなかったりと不便な箇所が多いですが、
そのかわりに探索要素はそこかしこに仕込まれています。
音楽はトゥルーのラスト演出が印象的でした。OPにムービー、OPとEDに歌あり。
絵は「誘蛾灯」よりもくっきりした感じになっていますが、やっぱり儚げな感じがありました。
宇宙船内を探索していくなかで、ある事件が起こります。エンディングは三つ。
隠し要素満載で色々なところを調べるのが楽しい、のですが全部見つけられる気がしません……
話としては後半の展開が、緊迫感があったりぞくっとしたりで面白かったです。
特にトゥルーのラストには打ちのめされました。同じ台詞でこうも受ける印象が違うとは……
ガイストシャッフENDで小物やインテリアを調べた時のメッセージも怖かったです。
非常に作り込まれていると同時に、話も心揺さぶられる作品でした。
過去の作品感想:誘蛾灯
(9/15)
北通り稲荷堂短編集 vol.2「風雷-ふうらい-」/北通り稲荷堂(200円)
「Triangle Brain」と「冥解騎聖クロスクウェア」二つの短編を収録。
選択肢なし、二時間半と少しで読み終わりました。
システム、音楽、絵は特に問題なし。「Triangle
Brain」のみメニュー画面に登場人物紹介あり。
「Triangle Brain」はvol.1に収録されている話の別エピソードで、
vol.1よりも過去、全てのきっかけとなった出来事が収録されています。
前回同様浩介が自分棚上げなのがいい気分ではなかった……というか、
今回の話でそのことを痛烈に反省しているのにvol.1では元に戻ってしまっているような気がします。
でも、妹と本音をぶつけ合った後のデートは微笑ましいなと感じました。
「冥解騎聖クロスクウェア」は陸上競技をしていたものの脚を傷めてしまった伊丹塔真が、
異形とそれを狩る者の闘いに巻き込まれてしまう話。
戦闘シーンで地の文が説明的すぎてあまりテンポが良くないように思えましたが、
塔真の意思の強さが印象的で格好良かったです。
過去の作品感想:Mystic、北通り稲荷堂短編集
vol.1 稲荷道-いなりみち-
(9/16)
魔王軍へようこそ3 -勇者消失-(18禁)/ののの通信(ショップ通販1800円)
奴隷時代のあるときから、結婚し、伝説の勇者を息子に持ち、魔王を倒す夢を見るようになったリュカ。
それは正夢かに思われたが、だんだんと差異が目立ち始め、ついにサラボナで彼は決断する。
父の仇を討ち、母を救うためには魔王になることも厭わない、と。
選択肢あり、ドラゴンクエスト5二次創作、魔王軍SLG、六時間ほどで終わりました。修正パッチあり。
システムはスキル解説のポップアップが半透明で、後ろの文字と重なると見難かったですが、
数秒以内にクリックが必要なイベントの発生時に音が鳴るのがとても有難かったです。
音楽は特に問題なし。
絵は体つき……というか局部に違和感を覚えるものもありました。
でもエレノアが可愛いです。
カジノでお金を貯め、モンスターを仲間にし、ミルドラースを倒そうとしていきます。
ボス戦闘は以前のシリーズではちょっとレベルが上がりすぎるとほぼノーダメージで倒せたりしてやや大味でしたが、
今回は選ぶ仲間モンスターによって勝敗がかなり左右される戦術性がありました。
ベホマやベホマズンは当然として、ピエールのスキルがかなり便利。
カジノパートは序盤お金がなくてなかなか施設を作れずじりじりしますが、
いったん軌道に乗ってしまえばやることがたくさんありすぎて手が回らないほどで、
お客さんが多すぎててんやわんやという様を存分に実感できました。
過去の作品感想:落日、魔王軍へようこそ、恋ノ橋、魔王軍へようこそ2(ver1.4)、お使いドラキー
(9/20)
タイムカプセル/しらかば
有名大学を卒業するも紆余曲折の末、コンビニでアルバイトをしていた庄司亮太の元へ、
高校時代に憧れていた樋渡ほのかから同窓会の開催を知らせるメールが届く。
それをきっかけに何回かメールのやりとりをするうちに、二人は直接会うこととなった。
選択肢なし、ミステリ、過去、一時間十五分ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は写真背景のみ(人物写真もありますが)
過去の回想を交えながら話が進んでいきます。
高校時代の出来事が生々しくて、ほのかへの想いはまぶしく、
諍いの場面は若さゆえの気恥ずかしさがあって目を背けたくなりました。
現在の主人公の行動もあまり変わっていない気がしますが。
謎関連は真相が明らかになってカタルシスを覚える類のものではありませんが、
息が詰まるようなやりとりからラストへの展開はじんわりと暖かくなりました。
過去の作品感想:しらかば短編集
(9/21)
継照〜ツギノテラス〜/さくらミント(1500円)
中学生の忍(おし)のクラスに転校してきたドイツ人のマイは、
綺麗な容姿と笑顔、丁寧な物腰で一躍クラスの人気者となる。
しかし彼は、彼女がドイツ語でクラスメイトに悪態を吐く所を耳にしてしまった。
選択肢なし、恋愛、笑顔、ボイスあり。四時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム、音楽は特に問題なし。OPにムービー、OP歌、挿入歌、ED歌あり。
絵はマイに描写通りの綺麗さがありました。
演出では一つの立ち絵変化で二回立ち絵切り替え(通常立ち絵→思案顔→決意顔など)がされている箇所があって、
読むテンポを邪魔せずに自然な仕草が表現されているなと感じました。
また、文章では「……」となっていてもボイスで発言がある演出も良かったです。
お節介を焼く忍君と、それを邪険にするマイの話。
「月照〜ツキノテラス〜」とつながりのある話ですが、今作だけでも読むことができます。
過去の出来事のせいという面があるものの、忍君のマイに対する恋愛感情が終盤になるまでほとんど描かれておらず、
マラソン以前のシーンは両想いのはずなのにそんな気がしませんでした。
あと、クラスメイト二人の終盤の行動が明かされないままで、もやもやします。
ですが、上記立ち絵演出もあり色々な表情や仕草を見せるマイと、クラス委員の瑞が可愛かったですし、
マイが抱えているものを忍君が解き解していく過程が丁寧に描かれていて、読んでいて暖かい気持ちになりました。
終盤のお互いに対する思いやりも良いです。
この二人をずっと見守りたくなる、そんな作品でした。
過去の作品感想:踏切、彼と彼女のノスタルジア体験版、月照〜ツキノテラス〜:Re>Re、一日千秋、さくらミントファンディスク、大丈夫
(9/24)
ディグラルの冬(18禁)/べるふぇごーる☆そふと(無料)
フロス・コルリス魔導学園に所属する半兎人(クニークルス)のニクス・ルーナはドジながらも頑張り屋。
そんな彼女のことが気になる人間のアーウィスは、彼女に想いを告げようとしていた。
戦争で与えられた危険な任務を翌日に控えた日のことだった。
選択肢なし、ファンタジー、兎耳、一時間半足らずで読み終わりました。
システムはスキップが遅めなのがやや不便。
音楽は特に問題なし。
絵は、表情は可愛いですし、兎耳がパタパタしたりして立ち絵変化が豊富でしたが、
Hシーンの体勢に違和感を覚えました。
実質捨て駒として臨む戦争前夜の恋愛物語。
というかほとんどがHシーンです。
一時間近く連続して情事に耽っているので面長に思えてしまうところがありましたが、、
ラストは壮大さと物悲しさを感じさせる終わり方で、いい余韻があった作品でした。
過去の作品感想:Noble Blood
(9/27)
朱の魂/Unlimited(1000円)
御苗村の神主が代々受け継いできた神の眼を持つ少女、今神朱緒はその代償として盲目であり、
本村和樹という少年が身の回りの世話をしていた。
そんな小さな村で、連続殺人事件が起こってしまうのだった。
選択肢なし、和風伝奇、ボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。OPにムービーあり。
絵は和風な話に合っているなと感じました。一枚絵は差分含め十二枚。
古い信仰の残る村で過去と現在に起こった事件の話。
我儘で強情で我儘な朱緒の行動はあまり好きになれませんでしたし、
話も盛り上がりに欠ける面がありましたが、
友人の叫びや朱緒の癇癪声が迫真の演技で、読んでいて身が竦みましたし、
その場面での感情がよく伝わってきた作品でした。
(10/4)
Scrapbook(100円)
新聞部でカメラマンをしている進藤一輝は、
校内新聞の記事にするためインタビューを申し込んだ学校の先輩、高井綾に一目ぼれしてしまう。
そのせいで何事も手に付かなくなってしまった彼を、同じ新聞部の友人と幼馴染は心配していた。
選択肢なし、仲間、恋愛、一時間足らずで読み終わりました。
システムは立ち絵の切り替えに時間がかかるのが難点、
音楽は特に問題なし。
絵は正面向きの立ち絵は問題ないどころか先輩が綺麗で話に説得力があったのですが、
斜めを向いた立ち絵はかなり違和感があって気になりました。
高嶺の花な先輩に告白大作戦。でも幼馴染の様子が……? な話。
短い中に色々な出来事が盛り込まれているものの、
先輩と幼馴染の両方にスポットライトが当てられた結果どっちつかずになってしまった印象。
ですが個々のイベント、特に一輝が先輩を好きで好きで他に何も考えられないという場面は、
その感情がとてもよく伝わってきていいなと思えました。
(10/7)
イエスタデイ・ワンスモア/Studio すいっちょ(500円)
過去に負い目を持ち、日々を何もせず過ごしていた和泉悠の元へ、幼馴染が結婚したという知らせが届く。
思っていた以上にショックを受けた彼の元には、もう一通よくわからない手紙が届いていた。
それをきっかけに出会った「かみさま」の力で、彼は高校時代をやり直すこととなる。
選択肢なし、青春SFミステリーとのこと、五時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は描き込みが少な目な線と塗りですがそれが味になっていました。
色々と制約がありながらも、後悔してやまなかった過去を変えようとする話。
トラウマとなった過去の出来事が大枠でしか語られていないので、
今一つ主人公の忌避感や、その上での決意が伝わりにくかった印象。
あと、スタッフロール直前まで、もしくはスタッフロール後のかみさまと会う直前までで終わっていれば、
それがハッピーエンドかどうかはともかくとして納得のいく終わり方でしたが、
一番最後のシーンはちょっと蛇足に思えました。
ですが、夏休み中の仲間達と遊ぶシーンは楽しくて、山場のシーンは熱くて、ヒロインは魅力的で、
また、知らないが故に相手を傷つけたりして、青春を存分に味わえた作品でした。
(10/14)
FIRST−サイショノタカラモノー/SUZUMUSHI(ショップ販売1500円/DL版1200円)
大財閥のお嬢様である鈴原あやかは昼は女、夜は男になる体質だった。
学校では新聞部に所属する彼女はその体を治すため色々と調べ回っていたが、
有効な方法を見つけることなく二年生の夏休みを迎えるのだった。
選択肢あり、伝承、二十一時間半ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システムは動作が重めなことと、
バックログがキーボードからしか操作できないことが不便。
音楽は特に問題なし。OPにムービーあり。
絵は複雑そうな表情がいいなと思いました。一枚絵は十九枚+差分。
あやかの体のことや、新聞部の面々が抱えていることが明かされていきます。
ルートは五つで、恋愛になる話もあればそうでない話もあり。
ある行動をしたことが少し後のシーンではなかったことにされていたり、
文章と合っていない立ち絵が表示されたり、
内部向けの指示文か消されずに流れたりする所が気になりましたが、
相手への思いやりが感じられる話は良かったなと思いました。
特に蛍ルート他での蛍の芯の強さや、メイドさん達の過去から現在にかけての心境の変化がお気に入りです。
(11/5)
Indigo/半端マニアソフト(3000円)
おすすめ
過去の作品感想:冬は幻の鏡、空の上のおもちゃ、男土下座地獄、コミックデイズH、ツツジと夏の坂道、スミレと冬の駅舎
(12/5)
幻想のアヴァタール(18禁)/べにたぬき(2500円)
猿渡 十哉は人間の言葉を喋り、様々な術を使える猫「抹茶」と霊障探偵事務所を営んでいた。
難解な事件に頭を悩ませていた最中、依頼のメールが十哉の元へ舞い込む。
依頼主の一柳 楠姫は社長令嬢。
依頼内容は社長である彼女の父親を取り殺した黒い霧を退治してほしいというもの。
十哉は自分の手にはおえない、それにすぐ深刻な事態になるわけではないからと依頼を断る。
仕方無しに楠姫は、自分の手で黒い霧を退治しようとする。
選択肢なし、現代和風伝奇、ケモノミミ、二十六時間ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システムはキーボード押しっぱなしスキップしかないのが不便でしたが、それ以外の部分は至れり尽くせり。
また、メッセンジャー画面が組まれていたり、戦闘時の演出も多彩だったりと作り込まれています。
音楽は特に問題なし。OPに歌とムービー、EDに歌あり。
絵はとても綺麗で、ころころ変わる楠姫の表情も可愛かったのですが、
Hシーンの表情にはエロさが足りないと感じました。一枚絵は二百四枚+差分。
楠姫の身に振りかかった霊障を、十哉が周囲の協力を受けながら解決しようとしていきます。
三種類のミニゲームも収録。
かなり長い話ですが寄り道や、本筋でも話の展開が遅く、
中盤以降中だるみのまま最後まで行ってしまったように感じられ、
大きな盛り上がりに欠ける所がありました。
楠姫がずっと似たような失敗を繰り返すところも気になります。
ただ個々のシーンは演出と相まって非常に完成度の高い作りで素晴らしかったですし、
コメディシーンはテンポのいいやり取りが楽しかった作品でした。
(2011/1/1)
ておくれリセット 準備号(18禁)/うげ屋
魔法の知識はあるが実践はからきしなリセットは、
育ててもらった魔術の師匠から自分は勇者かも? と言われ魔王退治の旅へ出かける。
唯一使えるようになった時間を巻き戻す力で都合の悪いことを無かったことにしながら、リセットは仲間を集めるのだった。
選択肢あり、凌辱、ファンタジー、二時間半と少しで読み終わりました。
システムは結構分岐が多いのに既読判定がされない箇所があるのがやや不便。
音楽は効果音のみ。
絵は通常の立ち絵や背景に加え、木や家具などが書き割り風に出たり引っ込んだりします。
Hシーンでは一枚絵表示。
魔物と遭遇→負ける→凌辱→時間巻き戻し、の繰り返しの中で学習し、
なんとか無事に切り抜けられる方法を模索していきます。
方法の選択次第で分岐しますが、どんな行動をとっても一番最後は同じ結末で次回に続く。
今回はゴブリンにあんなことやこんなことをされてドロドロのぐちゃぐちゃになりますが、
そんな中にも愛があったり適当なゆるさがあったりと鬱成分は今のところ皆無。
肩の力を抜いて色々なシチュエーションを読むことができる作品です。
過去の作品感想:stray witch /hito no tane、魔族性態観察リポート−ゴブリン編−
(8/17)
PNOS Ver4.0/風華ソフト(500円)
2020年以降、東京には夜な夜な迷宮が出現するようになってしまった。
一般人が迷い込むと生きては帰れない迷宮。
しかしそれに挑むハンターという名の人々がいた。
選択肢なし、せかい、ダンジョン、今回追加部分は二時間半たらずで読み終わりました。
setup.exeにマルウェアが混入していたとのことで、setup.exeを実行せずフォルダそのままコピーしてくださいとのこと。
(追記:アンチウィルスソフトの誤検出だったとのこと)
Ver1.0の感想はこちら
Ver2.0の感想はこちら
Ver3.0の感想はこちら
システムはctrlスキップがやや遅めで気になるシーンを読み返そうとするとやや面倒。
音楽は特に問題なし。
絵は話によってはイメージイラストがありますが、基本写真背景のみ。
Ver4.0では「雪島令が揺蕩う電子の海」「死神と死神の鎌、第二幕」の二本が追加されています。
「雪島令が揺蕩う電子の海」は戦闘シーンの緊迫感と絶望感に手に汗握りました。
「死神と死神の鎌、第二幕」は絢乃さんの強さが今一つわかりにくくて、
我儘ばかり言っている人という印象が強くあまり魅力的に感じられませんでしたが、
ラストのちゃぶ台返しにはびっくりしましたし、Ver5.0でどうなるのかより気になりました。
あと登場人物が多いので人物紹介と、どの年代で活躍したのかの一覧がほしいです……
過去の作品感想:竜の見る夢(体験版)、さもなくば懐は鉛筆でいっぱいに、終わらない放課後でまた逢いましょう、PNOS、五分間事件、いつかきっとうまくいく
(8/23)
DAGGER -戦場の最前点-/The sense of sight(1000円)
「DAGGER 戦禍の絆」のリニューアル。今回はアイシスシナリオのみ収録。
現時点では選択肢なし、八時間と少しで読み終わりました。
システムは特に問題なし。音楽は旧版とほぼ同じ。
絵は立ち絵の数がかなり増えています。でもお風呂シーンはカット……
基本的な話の流れは同じですが、細部はかなり変更が加えられています。
一番大きいのはアイシス視点の場面がかなり増えたということでしょうか。
そのせいで前半のアイシスは卑屈さが目立ちましたが、
逆に後半の成長をより印象的なものにもしていました。
あとファーナとリースの不人気若干アイシスやセレノアの影に隠れてしまった感があった二人がテコ入れされていて、
ファーナは身も心も大人の女性になり、リースは公私の区別がつけられるお姫様になっていました。
そんな変わった点はあれど、ティストとその周囲の人々は思いやりに満ち溢れていて、
色々と重苦しい展開のなかで、安息の場所がとても心地よかったです。おすすめ
過去の作品感想:DAGGER
戦禍の絆、▽繰り返しの世界▽、めるらぶっ!
第一話
(8/24)
竜神ナーガ 前編/STAY GARDEN(1000円)
龍神という存在が一般に知られている世界。
大学生の汐崎裕介はフィールドワークで唯一龍神が忌み嫌われている地、杜園を訪れる。
そこに待っていたのは様々な人たちとの交流。そしてナーガという名の竜神の少女だった。
選択肢あり、竜神、伝承、十二時間半ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システム面は文章表示速度が変更できないのがやや面倒。
音楽はいくつかの効果音が合っていませんでした。
シリアスな戦闘シーンで相手が飛びかかってきた時の音がぴゅーん、だったり。
絵は可愛いですが別の服を着ているシーンでも服装が変わらない箇所がありました。
最初は一つのルートしか読むことができませんが、それを最後まで読み終わると別のルートが出現します。
ルートは全部で三つで、好感度などは関係なく二日目にどのルートに入るかを選択します。
それぞれのルートで個別の問題はある程度解決しますが、前編ということで未解決の部分も多く、
後編では一本道で数百年前のことが明かされるとのこと。
ナーガと、彼女に好意を持って接する女の子達との会話は微笑ましいものがありましたが、
効果音のせいで戦闘、あるいは危害を加えられるシーンに緊迫感が感じられないことが結構あり、
そういった箇所は得てして重要な場面なので、全体としても作品の魅力が削がれてしまっているのが残念でした。
(9/10)
牙旗と黒翼と白銀の羽 〜鴇色セレナーデ〜 完全版/AaR(300円)
紫芭名音は義理の母と二人暮らし。友人達と楽しい日々を送っていた。
街で殺人事件が起きていたが他人事。
だがある夜、名音は異形の男に追いかけられる。
絶体絶命の彼を救ったのは、青い髪をした、懐かしさと悲しみを思い起こさせる少女だった。
選択肢なし、伝奇、追加部分は一時間と少しで読み終わりました。
第一章〜変革の時〜
第二章〜夜宴の舞姫〜
第二.五章〜星屑の月うさぎ〜
第三章〜惨夜渦中に蠢し漆黒の羽〜
第四章〜鴇色セレナーデ〜
を収録。
第一章の感想はこちら
第二章の感想はこちら
第二.五章、第三章の感想はこちら
第四章第一幕の感想はこちら
システムや音楽、絵はいままでと同様ですが、より寸止めエロになった印象。
今回は一区切り、という感じ。
中盤の意地の張り合いは熱かったですが、
メタネタやキャラを崩しての言動が多くて、
ちょっとその熱さが削がれてしまっているように感じてしまいました。
今後はここのところ影が薄かった静夜がやっと目立ちそうで、
名音や静夜の前にどんな出来事が待ち受けているのか気になります。
(9/11)
闇を奔る刃の煌き 第二話/影法師(200円)
都会でなく、田舎でもないとある街。
そこにある剣術道場で師範を務める片倉重蔵は中村蛍という娘に求婚する。
その想いは遂げられ、見事二人は夫婦となったのだった。
選択肢なし、和風伝奇、第二話は三時間足らずでで読み終わりました。
第一話と第二話を収録。
第一話の感想はこちら
システム、音楽、絵は前作と同様。第二話での一枚絵は十九枚+差分。
今回は重蔵が進むべき道を決めるまでの話。
第二話で初登場した小菊の空回りっぷりや蛍達三人娘の姦しさは微笑ましくて、
第一話よりもかなり賑やかなトーンで進んでいきます。
でもやっぱり重蔵と蛍二人のお互いへの信頼、愛情は変わらずで、
惚気を聞くのさえも心地好い作品でした。
過去の作品感想:流れ落ちる調べに乗せて
(9/12)
同人ing(体験版)/星団ファミリー
高校二年生の赤名康平は、新人賞の一次選考で落選した小説を同じクラスの小湊伊織に読まれてしまう。
書いた本人でさえ見放したその作品を、彼女は好きだと言う。
そして続けて「同人ゲームを作りませんか?」と告げたのだった。
選択肢なし、同人ゲーム制作、四十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は伊織可愛いです。
この体験版では康平が同人ゲーム制作をやると決意する所まで読むことができます。
作中で語られる小説やゲームに対しての評価などが理路整然としているのですが、
場面によっては説明的すぎて、面白かったとか嬉しいという感情の昂りが伝わりきらないように感じられました。
ですが伊織に関しては、主人公の小説やお気に入りの同人ゲームが好きという気持ちがありありとわかりましたし、
これから先に待っているであろう同人制作の悲喜こもごもも、読んでみたいと思えた作品でした。
過去の作品感想:スターリーカラーズ
(9/14)
つるぎものがたり 新作告知版/Fortune Bell -フォーチュンベル-
百本の魔剣全てを葬るため、別の世界からやってきた少女。
ある日彼女は敵に襲われ死んでしまった桜木和孝を持っていた魔剣で生き返らせる。
しかし彼は死を望み、自殺を繰り返すようになってしまった。
選択肢なし、現代ファンタジー、不死、三十分ほどで読み終わりました。
「剣の姫君と101本の魔剣」のリメイク。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないのがやや不便。
音楽は特に問題なし。
人物絵は初登場時に一枚絵が表示されますが、以降は背景のみ。
でも背景は鮮やかでいいなと思いました。
少女と和孝の出会いの一ヶ月後から話が始まります。
「剣の姫君と101本の魔剣」であった戦闘シーンや
少女がこの世界へやってくるまでなどはこの体験版ではカットされていて、
かわりに和孝の同級生、影森静香との学校でのエピソードが追加されています。
いまのところ難しい単語や言い回しはなく、平易な文章になっていました。
ですがそんな文体とは裏腹に、執拗に死にたがる和孝のせいで終始重苦しさがあって、
そうする理由やこれからのことが気になりました。
過去の作品感想:剣の姫君と101本の魔剣 体験版、さとりのよる、ユウレイのいた道、恐れていたバリオラ星人の地球侵略作戦、アマイミライ
(9/17)
L I N K - the gritty age - 第一巻+第二巻/Fantastic Dawn(400円)
世界は砂に覆われていた。その砂に触れた者は砂になってしまうという、恐ろしい砂。
アージはそんな世界を保護者の男ハウンドと共に旅する少年。
小さな宿に泊まっていた彼らは、不思議な耳を持つ少女パスカルと関わることとなった。
選択肢ありですが一本道、サンドパンク・アドベンチャーとのこと、
追加部分は二時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
第一章の感想はこちら
第二章の感想はこちら
第3話の感想はこちら
今回は第4話ですが、舞台となる国が変わるので第二巻扱い。
絵や音楽は以前までと同様。
システムはスキップが速めになっていました。
今回はいままで旅をしていたアドレア国から北の国境を越え旧カルディアナ帝国領へ入ります。
色々な機能が実装未実装入り乱れているので紛らわしくはありますが、
仲間も増え、八人所帯になりましたが会話などで混乱することもなく、賑やかな雰囲気を味わえました。
でもハウンドがかなり影薄いような……むしろコシュカの方が兄貴分といった感じ。
そして相変わらず、アージとパスカルのお互いへの強い信頼と、
今回ちょっと多めだった恋人未満なやりとりは微笑ましかったですし、
過酷な世界の中に安らぎを感じさせる話でした。
(9/18)
しろくろり〜た Knot
of one -NotFound-/夢桜(無料/フリー公開中)
幼馴染の伊東梨香の飼っていた犬がいなくなり、探すことになった直江悠人。
しかしその幼馴染には他にも悩みがあり……
そのころ、隣町では通り魔事件が起こっていた。
選択肢あり、白と黒の魔女、幼馴染、二時間と少しで読み終わりました。修正パッチあり。
別のスクリプトエンジンで作成された体験版の感想はこちら
同じく「knot of 1 Open,Closed Circle」の感想はこちら
今回はiphone上でも動作するArtrmis Engineを使用して作成された移植版。今後こちらで開発していくとのこと。
システムは起動直後サークルロゴとArtrmis Engineロゴが必ず表示されスキップ不可なことがやや面倒。
あと、立ち絵に動きのある演出がなされていて良かったのですが、
一か所、左右にぶるぶる震えて怖さを表現するシーンで、
文章を進めないとずっと震え続けているのでシリアスな雰囲気が壊れてしまっているように感じられました。
音楽や絵は以前のものと同様。
「knot of 1 Open,Closed Circle」では二つのルートがありましたが、
今回はそのうち最初に読めるルートのみを収録。
話の内容に変更はありません。ただ最後に裏話的なおまけが追加されています。
改めて読みましたが、やっぱりこのルートの悠人はヒロインの不安を消す言動が格好いいです。
第三話では梨っちゃんエンドもあるとのことで、この二人が今度はどんな結末を迎えるか、気になります。
過去の作品感想:かまどの女神―エイミィ―
(9/23)
永遠が刻む記憶のカケラ_EP2/きゃっとろーかす(300円)
高校二年になったばかりの春、藤堂和真は何人かの女の子と知り合う。
同じクラスになった水瀬唯、不良を目指す先輩の鳴海詩弦、自称死神で婚約者だという蓮華。
幼馴染の橘麻弓と時田アキラを加え、それまでよりもさらに賑やかな日々が始まるのだった。
選択肢なし、学園青春、六時間ほどで読み終わりました。
EP1も同梱。
エピソード0の感想はこちら
EP1の感想はこちら
システムや音楽、絵はエピソード0と同様。
今回は幼馴染で猪突猛進スポーツ少女な麻弓の出番多め。
大きく三つの場面に分かれていて、麻弓と転校生の因縁、拗ねる蓮華、アキラと麻弓の三本です。
転校生との話でかなり盛り上がりがあるので、
その分後ろ二つの印象が薄くなってしまった感がありました。
ただそれも最初の話が良かったからこそですし、
作中にある、EP3以降で日常が変わってしまうという示唆を残念に思うくらい、やっぱり日常が楽しい作品でした。
(9/25)
晴れと曇りとその間 〜羽戸部編〜/ダイナマイトバンディッツ(100円)
高校生の相原祐人は孤独に、自分一人の力で生きようとしていた。
友達付き合いも、無用な軋轢を生まないための手段。
そんな彼に向かって「不幸な人」と言う少女が現れた。
選択肢なし、孤独、変化、二時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は若干粗さ(解像度的に)がありますが、可愛らしいです。
三部構成の第一部とのことで、今回は病気がちなクラスメイト羽戸部雅美に関する話が中心。
祐人の人との関係は最低限。突出も落ちこぼれもせず目立たないのが楽というスタンスには少なからず同意なのですが、
心の中とはいえ「ククク……!」とか「フハハー!」と言うのはどうかと思います。もっと平穏な心を持って!
あと私も祐人寄りだからか、孤独を不幸と決めつけて
強引になんとかしようとする海藤杏子はあまり好きになれなかったですが、
出しゃばらずにさりげなく、主人公を社交的にしようとする望月日向にはは好感が持てました。
話としては今回の一件でちょっとだけ変わった祐人が、
あと二つの話でどうなっていくのか、続きを読んでみたくなりました。
過去の作品感想:シビトのダンス、島乃音
(9/26)
Snow Drop -firststep in spring-/R7
一年前に幼馴染のさくらを事故で亡くしてから、失意の日々を過ごしていた彰人の前に記憶喪失の少女、ユキが現れる。
彼女と関わるうちに少しずつ明るさを取り戻していく彰人。
そんなある日の夜、彼は死んだはずのさくらと再会する。
選択肢あり、桜、記憶、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。web体験版あり。
システムはスキップが非常に遅いことと、まだ一か所しかありませんが選択肢でセーブできないのがかなり不便。
OPにムービー、歌あり。OP歌の「START」はお気に入りです。
絵は可愛らしいですし、感情表現の演出なども豊富。
この体験版では一年前の出来事と、ユキとの出会いからさくらとの再会までを読むことができます。
本編とは別におまけでHシーンも収録。
さくらの妹、ひまわりがドジばかりしているのに反省の色がないのがあまり好きになれませんでしたが、
それ以外の部分は特に読みにくいところもなかったですし、演出や絵、歌も良いので、
あとはシステムがもっと便利になればいいなと思った作品でした。
(9/28)
日曜日の八百屋 2/7(18禁)/十三妹(500円)
大学受験に失敗し、予備校通いのため千葉から東京へ上京してきた日野悠子だったが、
仕送りの少なさと物価の高さのせいでひもじい生活を送っていた。
そんなとき、とある安い八百屋を見つけたことから彼女の生活は変わっていくのだった。
本編には選択肢なし、霊能バトル、八百屋、一部ボイスあり。四時間ほどで読み終わりました。
システムはマウスホイールからバックログを読めないのがやや不便。
音楽は特に問題なし。OPにムービーと歌あり。
ボイスはシーンによってあったりなかったりするのが中途半端でした。
絵はHシーンで胸が重力に逆らい過ぎているのが気になりましたが、
通常立ち絵は登場人物それぞれの特徴通りの絵になっていると思います。一枚絵は十七枚+差分。
演出では符が飛んだり、体が一回転したりするのがややチープな印象。
爪に火を灯す生活を送っている悠子と、八百屋の倅、塚原顕が悪霊などと関わっていきます。
今回は全七話中の二話までを読むことができます。
本編とは別にサブシナリオもあり。
「この先〜〜が起こることを今は気付いていなかった」というような先を示唆する文章が多めで、
実際にその場面になった時の驚きや手探り感が薄れてしまったことが気になりました。
あと悠子があまりにいい娘で父親のような心境で見てしまったので、
そんな娘のHシーンがあることにちょっと抵抗が。
ですがそんないまどき珍しく質素倹約を旨とし(主に貧乏なせいですが)、
何事にも一生懸命な悠子には非常に好感が持てますし、
そんな彼女を中心とした賑やかな日々は面白かったです。
いくつか気になる所はあれど、それ以上に読んでいて楽しい! と思える作品でした。
過去の作品感想:幻幽の夜
(9/29)
夢を確かめる(体験版2)/ヤプシ街道
バレンタイン当日、田宮家の三兄弟はそれぞれ望ましくない結果に直面していた。
そんな彼らは、いつの間にか手にしていた夢たしかめ機なるものを使用し、
別の結果を求め選択をやり直すのだった。
選択肢あり、夢、恋愛、一時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は女の子三人とも可愛いです。
この体験版では明歩谷菱妃、森溝今子、古柄菜乃の三人との最初の一日(二月十四日)と、
菱妃の二日目を読むことができます。
Y…Yumewo
T…Tashikamezuniha
I…Irarenai
というYTIシステムなるものが採用されていて、そのうち作中で「小確かめ」と呼ばれているものは、
選択肢でバッドエンドとなる方が黄色く表示され、そちらを選ぶとバッドエンド後に選択肢まで戻ることができます。
(選択肢ごとにセーブする必要がない)
「大確かめ」と呼ばれているものは主人公が話の流れで使用するもので、
自分の思い通りに物事が運ばなかったときにその記憶を持ったまま過去に戻り、別の行動をとることになります。
(作中の説明では夢として確かめ、思い通りになればそれを現実とすることができる、そうです)
「小確かめ」の方は、バッドエンドから読んでいきたいという人にとってはいいのかもしれませんが、
私の場合バッドエンドで話が途切れると本筋に集中しきれません。
バッドエンドをあとで読もうとすると結局セーブが必要になりますし。
ですが(おそらく)話に深く関わってくるのは「大確かめ」の方。
今のところリスクなしに何度でもやり直すことができますがはたして……
話としては菱妃ルートの主人公、田宮功一郎が空回りし過ぎで、
中身のない長台詞をたくさん口走るのが読んでいてうっとおしかったですが、
菱妃の明るくてちょっとズレた言動は好ましく感じましたし、
今子ルートでの今子のぼんやり関西弁と謙春の簡潔な物言いによる会話は心地よかったです。
(9/30)
アナテマ・フィジクス/ひがしのてらこや。(500円)
大学生の土岐野蒼一は、ボクシング部のスパーリング中、相手を網膜剥離にしてしまう。
動揺した彼は親しくしていた高校の後輩、洲原奈美とも距離を置くようになる。
そんなある日、彼の目前に隕石が落ち、世界は一変してしまった。
選択肢なし、現代SFサバイバル恋物語とのこと、二時間足らずで読み終わりました。
システムでは、青い影のある単語にカーソルを合わせるとポップアップでその単語の説明が出てきたり、
その中でも文字が黄色く変わる単語は、メニューの用語解説に登録され、より詳細な解説を読むことができます。
説明はいたって真面目なものから、「リア充」→「爆発しろ」というものまで。
音楽は特に問題なし。挿入歌あり。
絵は洲原奈美が一見して某ラノベの登場人物っぽいのですが、
作中にもその作品に関連するネタが出てくるので半ば意図的な気も。
今回は非ミンコフスキー時空なるものへ辿り着いてから最初の大きな戦闘までを読むことができます。
まだ完結しておらず、非ミンコフスキー時空で闘う理由など
これから先重要なことがいまのところ端折られていたりしているので
読み終わったあとになんとなくもやもやして、続きが読みたいと思わせる力がやや弱かったですが、
その分、二時間ほどの長さの中で世界が一変する展開ながら、
日常も含めその場その場で起こったことや心情が丁寧に描かれているなと感じました。
続きが読みたいと思わせる力が、と言いましたが同時に、
続きもおそらくはしっかりとした読み応えのある話になるだろうな、と思えた作品です。
(10/1)
Re;versible 体験版/Wabin project/egg plan
高校生の鑑種凪糸(あきたね ないと)のクラスに、どこかであったことがある気がする女の子が転校してきた。
同じ日、彼は帰り道で一人の女性と出会い、なりゆきで家に上げてしまう。
その女性は、警察から逃亡してきた首切り殺人犯だった。
選択肢なし、サスペンス、一時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は前二作より女の子がぐっと可愛くなっているように思えました。サイズも大きめ。
この体験版では転校生と首切り殺人犯と出会ってから数日間を読むことができます。
数日間のうちに謎めいたクラスメイトの女の子も重要人物? に。
「invisible」「Invisible of KEITO」と同じ舞台の話。
特に「invisible」で起こった事件と大きく関連しています。
凪糸自身はいたって真面目ながら、危機感のない殺人犯にペースを狂わせられたやりとりが可笑しかったです。
女の子三人共になにやら謎がありそうで、それがどう明かされるかがが重要になりそうな作品でした。
過去の作品感想:invisible、Invisible of KEITO
(10/2)
フロム・ムーン/circle0106
引っ越してから一年と少し、高校二年生の藤原羊(ふじわらひつじ)は隣に住む外村明衣の助けもあって、
彼女も含めた女の子三人と楽しい日々を送っていたが、夏休みに入ってから、明衣と連絡が取れなくなってしまう。
行方を知るため方々手を尽くした彼らは、あるゲームの存在を耳にする。
選択肢なし、サスペンス、ギャンブル、三時間半ほどで読み終わりました。
システムはスキップがやや遅め。
音楽は特に問題なし。
絵は、女の子のにんまりとした表情が魅力的。
前半は女の子三人との日々、後半はギャンブル。
ギャンブルの決着はつきますが、色々なことが明かされないまま次回へ続く。
ギャンブル部分はあっさりしているというか、
対戦するのがどちらも一般人なのであっと驚く奇策とかがなく、
さりとて濃厚な心理描写というわけでもなく物足りなさが残りました。
ですが女の子三人と過ごす日々は賑やかで楽しかったですし、
それが崩れてしまった後の重苦しさも読み応えがあった作品です。
(10/3)
猟奇探偵節用 第一話「曖昧な子供たち」ver2.0/ziya(500円)
太平洋沖の海戦で勝利したのち、和平を結ぶことができた帝国。
探偵を営む卜部京介は繁華街で交通事故を目の当たりにする。
それをきっかけに、事件が連鎖していくのだった。
選択肢なし、探偵、三時間ほどで読み終わりました。
システムは読み進める分には問題ありませんが、
起動してからタイトル画面に移るまでの時間がちょっと長め。
音楽は場面に合っていて、特に緊迫した場面がより緊張感を煽るものになっていました。
絵も繊細さや危うさを感じさせる絵柄で話に合っていると思えました。
ある裕福な家で起きた事件の話。
飲み屋での洒落っ気たっぷりな会話は楽しかったですが、
京介の台詞に鍵括弧がついていたりついていなかったりしてわかりにくかったですし、
心情の描写も抑揚がないうえに一ページにたくさん表示されるので読みにくかったです。
話としてはver1.5では肩透かしのような終わり方でしたが、
今回のverでは後半にかなりシナリオが追加されていて、より納得のいく終わり方にとなっていたと感じました。
(10/5)
Blue* 体験版/Namaage
2001年、詩人、朝霧 奏はある言葉を最期に帰らぬ人となった。
1999年、脚本家を目指す少女、西九条 棗は夜の公園で一人の男と出会う。
そして1989年……
選択肢なし、日常系ミステリーとのこと、三十分と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵はフラットな表情はぎこちなさを感じますが、泣いたり笑ったりした時の表情はいいなと思えました。
この体験版では2001年と1999年の話を、全てかどうかわかりませんが読むことができます。
2001年、1999年、1989年と時系列とは逆に話が語られていく中で、
謎解きというよりは日常の中でどこが謎なのかに気付けるかどうかにスポットを当てているとのこと。
2001年も1999年も、物語の途中から始まって途中で終わるような感じで、話に乗りきれない所がありましたが、
1999年の女の子二人の会話は微笑ましくて、特に冷静を装うナツメが簡単に取り乱す様はいいなぁと思いました。
(10/6)
es-node(18禁)/nasska(1000円)
火事で家と両親を同時に失った股旅虎一郎はその一年後、生まれ育った町を後にした。
何故かついてきた幼馴染の霞野衿子とともに様々な場所を旅するなかで、
二人は色々な出来事と人に出会っていく。
選択肢あり、旅、こころ、七時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システムはバックログが本当に巻き戻しなのが特徴的。
全体の動作がエフェクトなしにしても若干反応遅めですが、
メニュー画面のデザインや画面切り替え演出がセンスあるなと感じました。
あと右クリックメニューがメニュー兼セーブ画面になっていて、すぐセーブできるのがありがたかったです。
ただ一画面に表示されるセーブスロットが四つなのは少ない気が。
(スロット自体はやたら数があります。三百まで確認しましたがそれ以上数えるのをあきらめました)
音楽は賑やかに旅をするシーンや、遊園地のシーンなど明るい曲調のものがいいなと思いました。
OPにムービーと歌あり。
絵は特に衿子が可愛かったです。さすがメインヒロイン!
虎一郎が大怪盗になった現代編(2016年)、衿子と旅に出て途中で分岐する過去編(2010年)
そしてまた現代編に戻るというつくり。
前編ということで、色々と明かされないまま終わります。
現代編と過去編の繋がりも、過去編内での場面ごとの繋がりも唐突な箇所が多く、
違う話を集めたようなバラバラな印象があって、それがかなり気になりました。
ただ場面単体では、衿子ルートでの二人の絆はいいなと思えましたし、
絣ルートの歪んだ閉塞感には息苦しさを感じました。
なにより過去編前半の勢いで突っ走る様は楽しかったです。
(10/9)
もえる電子回路 体験版3/ものおもい大学
小学四年生のアカリは電気に興味を持ち始めた女の子。
電気に詳しい七歳年上の兄、ヒカルは、そんな彼女に色々と教えてあげていた。
章選択あり、電気、授業、二十分ほどで読み終わりました。
システムはYuuki! Novel使用。音楽はなし。
絵は……なんというかペイントで描いた感じ。
ヒカルがアカリに電圧や電流、抵抗器などのことを説明していきます。
この体験版ではLesson6までを読むことができます。
私はLesson3までしかしっかりと覚えていませんでした。
Lesson4・5の抵抗器、Ωはおぼろげながら記憶はありますが、
Lesson6、コンデンサの単位Fはそれすらありませんでした。一応理系なのに。
それはともかく、小学生に教えるという形式なので、図解入りで丁寧に解説がされています。
でも時折恋愛とか生理とか危ういネタがあったり……
過去の作品感想:ふたりたび
(10/10)
アナマナカナ体験版/ABOUT17
十年前に起きた飛行機事故を目の当たりにしてしまったことをきっかけに、
ジャーナリストを目指すことになり現在は新聞部に所属している四方凪。
そんな彼のクラスに、道敷士絵という少女が転校してきた。
選択肢なし、異能バトル、言葉、一時間足らずで読み終わりました。
システムはシナリオジャンプモードがあるものの、スキップが遅めなのがやや不便。
音楽は特に問題なし。
絵は女の子みんな可愛いですが、特に道敷士絵が綺麗。
あと、普通の人物絵でなく図形でその時の様子が表示される箇所があって、格好いいなと思いました。
この体験版では九章までとあとがきを読むことができます。
能力バトルがメインではなく、テーマは「言葉」になるとのこと。
最後、主人公がいきなり正義を持ち出してくるのが唐突に思えてしまいましたが、
それ以外の日常部分は気になる所もなく楽しむことができました。
(10/12)
うみねこのなく頃に散 Episode7/07th Expansion(ショップ価格1785円)
選択肢なし、連続殺人幻想、十時間と少しで読み終わりました。
「うみねこのなく頃に」の解答編その三。
システム面は「うみねこのなく頃に」EP1から変更なし。
OPムービーと、OP歌、ED歌あり。
なんというか、謎の部分はいままで真面目に推理してきた人だけが楽しめるんだろうなぁと思いました。
途中で推理放棄した身としては簡潔に述べられてもなんのことやらです。
とはいえ、個々の出来事はどのシーンも緊張感があって楽しめました。
特に10トン黄金を目にしたときの心理状態が真に迫っていました。
最後の宣言を受けて、最終話がどうなるのかも気になる所です。
過去の作品感想:ひぐらしのなく頃に、ひぐらしのなく頃に礼、うみねこのなく頃に
(11/13)
metropolice. scene03 予告版/LASKA
浅見優はある夜出会った長身の男から、パスコードは何かと聞かれる。
一切心当たりがないと言うと、男は突然襲い掛かってきたのだった。
選択肢なし、二十五分ほどで読み終わりました。
scene00〜01の感想はこちら
scene0.5&1.5の感想はこちら
scene2.0の感想はこちら
scene2.5の感想はこちら
システムや音楽はそれまでと同様。
絵はナツキの表情がscene01の頃よりやわらかくなっていていい傾向だなぁと思いました。
今回の予告版では連続殺人事件が起こっていることと、
優が何者かに狙われていることが判明する所まで読むことができます。
scene02(三年前)の登場人物が現代編にも出てきて、
いよいよ話も核心に迫っていこうとしている感じ。
それはそれとして今回の終盤で、優とナツキのドキワクな生活が始まりそうな所も気になります。
(11/17)
CIRCLE OF
THE DEAD/サークル茶飯(500円)
千葉県の海岸で映画撮影合宿を行うことになったとある大学の映画サークル。
撮影や遊びを満喫していた面々だったが、突然、人を喰う死者の大群に襲われてしまう。
民宿に立てこもった彼らは、無事生還することができるのだろうか?
選択肢あり、ゾンビ、人間関係、四時間ほどで読み終わりました。
システムはキーボードからしかスキップができないのがマウス派としては不便でしたが、
右クリックメニュー画面で人物紹介(兼生存者リスト)が呼び出せるのは有難いです。
音楽は特に問題なし。OPにムービーと歌、EDに歌あり。
絵は、ゾンビはあまり怖くなかったですが、人間の狂気はしっかりと伝わってきました。
今回は守屋ルートを最後まで収録。
他のヒロインルートは今後追加パッチ配布予定とのこと。
サークル内の円満とはとても言えない人間関係がきっちりと描かれていて、傍観者としてはらはらさせられました。
ゾンビの脅威が迫っているのに(いるからこそ)すれ違うもどかしさ、緊迫感がとてもよく伝わってきます。
人間関係に重きを置いた、読ませる作品でした。
また、最初にゾンビと遭遇した日、「後で、『今日何をしたか』と人に聞かれたら。」で始まるくだりが、真実味があって印象に残りました。
あと(以下ネタバレのため反転)
人物紹介の赤の点滅って感染ということなのでしょうか?
それともパッケージ裏に書かれている死亡フラグシステム?
前者ならば今回のエンディング、バッドエンド確定ですよね……エンディング直前の点滅具合が!
(12/15)
英れたるもの雄々しく(前)/Psychedelic Artist[s](500円)
元の里帰りと共に、七夜は六道の家を訪れる。
そこで元の父から己の力不足を突き付けられた彼は、
より強くなるべく修業を開始する。
選択肢なし、伝奇、二時間ほどで読み終わりました。
システムは特に問題なし。
音楽は後半ほぼ無音なのが気になります。
絵は相変わらず背景が綺麗すぎ。
今回は第四話が追加されています。
第五話は今後追加予定とのこと。
七夜、葵さん、少女の団欒が微笑ましかったです。
ただ後半、音が効果音しかない影響もあるでしょうが、
山場なのに淡々とし過ぎていて盛り上がりに欠けるように思えました。
なんだか第四話でもうラスボス撃破みたいなことになっていますが、
今後はどのような展開になるのでしょうか?
相変わらず出番少ない元は活躍しそうですが……
過去の作品感想:英れたるもの 雄々しく、Psychedelic
Note 2005 WINTER、英れたるもの 雄々しく 用語集、LUCKY
STAR - 星に願いが届くなら
(2011/1/2)
錬電術師 -HexaQuarker- 最終章
Re_turn 家路 -かや、くろえ、カナヘED-(18禁)/不機嫌亭ゲーム班(500円)
あらすじはおすすめページ参照。
最終章のうち、かや、くろえ、カナヘEDを収録。
選択肢あり、一部ボイスあり、十時間足らずで読み終わりました。修正パッチあり。
システムは第二章と同様。
OPにムービーと歌、EDに歌あり。
今回も、重要な場面で流れるボイスが印象的でした。
絵では照れるかや姉さんが可愛いです。一枚絵は差分含め七十九枚。
かや姉、くろえ姉、カナヘさん、それぞれと結ばれたときの行く末が収録されています。
Hシーンの、一番盛り上がる部分で「鍵」が出てくるのが、設定とはいえ萎えます。
……だって……ねぇ……肝心な場面では女の子の裸と○出しを見ていたいじゃないですか。
それをホワイトアウトとかブラックアウトとか……っ!!
とはいえ、どのルートも、大きな問題を解決するためにどうすればいいかという、
その一つのことについてじっくりと書かれていて解決までのプロセスがわかりやすく、かつ読み応えがありました。
場面場面では相手の台詞を途中で遮ったりといった会話の間の演出が臨場感あります。
そしてなにより、貴一の必死さが(問題に対しても、Hシーンでも)
本当にしっかりと伝わってくるのがいいなと思いました。
おすすめですし、他のヒロインのEDも楽しみです。
(2011/1/14)
ひまわり
アクアアフター/ぶらんくのーと(1000円)
「ひまわり」アクアルートのその後を描いた話。
選択肢一つだけ、四時間十五分ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システムはほぼ本編と同様で色々と細かく設定できますし、マウスカーソル自動移動がとても便利でした。
音楽もほぼ本編と同じですが追加曲あり。
絵も(以下略)
本編から一年と少しあとの夏、爛れた日々を送る陽一とアクア、というところから話ははじまります。
全て読み終わった後、ミニゲーム二つがプレイできるようになります。
ミニゲームその一の英雄戦無理。アリエス相手でも危なっかしいのに。
後半陽一が空気なのが気になるところですが、
それまでの出来事や、陽一やアクアが抱える傷や負い目を踏まえて
きっちりと組み上げられているシナリオ構成はすごいなと思いましたし
作中で何箇所かある赤くなる演出のシーンでは特に、
テンパる陽一や鬱なアクアの心情がありありと伝わってきて読みごたえのある作品でした。おすすめです。
で、このアクアアフターで色々ありましたがそれでも変わらずアクア好きです。
でも明(明香の父親)株の上昇が止まりません。
西園寺明探検隊(UFO専門)みたいなのがあったら読んでみたい……
過去の作品感想:ひまわり、こもれび、かげろう
(8/18)
人形たちの森〜Soror
Carnation(18禁)/AA工房(500円)
蒼騎候ザブナックの娘、アティとパティは貴族の慣習に従い、
ユーリスたちの家で生活を共にすることになる。
しかし二人は、ある秘密を抱えていた。
選択肢あり、姉妹、人形、三時間ほどで読み終わりました。
「人形たちの森」のプラスストーリー。
システムは特に問題なし。
音楽は効果音で花火が大砲にしか聞こえなかったのが気になりました。
でもやっぱりED歌「人形(ヒトガタ)たちのみる物語(ユメ)は」はいい曲。
絵は通常シーンはくっきりとした塗りで、山場になると水彩風の塗りになるのが効果的でした。一枚絵は三十八枚+差分。
「人形たちの森」から十年二十年単位で時間が経った後の話。
その間に色々なことがあったようですが、断片的にしか語られていないのでもどかしく感じました。
話としては敵が小物すぎて(英雄譚なんてそういうものかもしれないですが)
そんな人たちに引っかき回されるのがあまりいい気分になれなかったです。
姉妹の問題でも、それまで何度も同じことで傷つけて、花火シーンの直前でも同じことをしておきながら、
そのあとすぐあっさり解決してしまったのがなんだか納得いきませんでした。
ただユーリスとリーゼのイチャイチャっぷりは相変わらずで、
でもさらにその上に重ねてきた年月が感じられてよりいい関係になっていて嬉しかったです。
(8/27)
ときたま!〜時函玉手箱〜(乙女18禁)/Ray(1500円)
時函 -Time Capsule-のバラエティディスク。
五つのミニゲームに加えゲストイラスト、時函ヒストリー(関連作品紹介)
以前公開されていたキャラクター紹介ゲームのリメイクなどを収録。
選択肢あり、七時間ほどで終わりました。修正パッチあり。
「菓子函〜ロジカル・バレンタイン〜」は、
○○は必ず本当のことを言い、××は必ず嘘を吐くという類の論理クイズを解いて、
バレンタインに告白しようという話。及びその結果を受けてのホワイトデーシナリオ。
小夜音超悪女。椿さん超策士。
クイズは地道に考えればさほど難しくはありませんでした。
ホワイトデーシナリオの雄大には、そんなことしてるから人気投票で幼馴染二人に大差つけられるんだよ……と思ったり。
「空函 -Typing Karaoke-」は「光の奈落」カラオケ配信記念のタイピングアドベンチャー。
「光の奈落」を始めとした曲の歌詞をタイピングしていきます。
攻略のヒントが聞けたりするのですが、それでもかなり難しかったです(難易度低下パッチあり)
制限時間が一定ではなく、表示された歌詞が実際のテンポで流れ終わるまでなので、
息継ぎが入るフレーズなら余裕がありますが、速いテンポで一気に歌い上げるパートは大変でした。
「脱衣ブラックジャック」はブラックジャックで負けた方が服を一枚ずつ脱いでいき、
全裸になってしまうと多くの場合Hシーンに突入。
全裸にされてしまっても多くの場合Hシーンに突入。
雄大に負けた所を見ようとバースト狙いでどんな手札からでも一枚引いていったら、何故か勝ってしまいました。
ブラックジャック役が出たおかげでもありますがそれ以上に雄大バーストしすぎ……
あと椿さんとの百合百合がなかったのが激しく残念です。
「勝ち抜き神経衰弱」は五段階の難易度の神経衰弱を勝ち抜いていくゲーム。
安芸津先生メインの神経衰弱に面食らいましたが、それでもなんとかクリアできました。
……どこに何のカードがあるかメモしていけば。
「ことだま」は朋来・雄大・天彦の真エンド後日談。
朋来がいつもながらに変態でヘタレでした。
小さいとミステリアスで素敵なのに枷が外れるとどうしてこうなるのでしょうか?
モカルートの彼はまともなのに…………いや、そうでもなかったです。
過去の作品感想:魔歌使い、時函 -Time
Capsule-、虚実ゲーム または時函予告編・解答編付、月夜に処女は恋文を濡らす
(9/22)
FIRST −Character
Episode vol.1−/SUZUMUSHI(300円)
FIRST−サイショノタカラモノーのキャラクターエピソード。
蛍編と理奈編を収録。
(追記:ランダムで受け答えが変わる箇所あり。)
選択肢あり、二時間半ほどで読み終わりました。
システムは本編と同様やや不便なところがありました。
音楽は本編と同様。
絵は山ちゃんが妙に格好良かったです。
蛍編は本編の後日談で、あやかと蛍がデートする話、と見せかけて執事とメイド(真ん中除く)がメイン。
あやか好きなあまり暴走する蛍が面白かったのでそうしたシーンをもっと見てみたかったです。
理奈編は本編の期間内(ではなく本編よりも前でした)起こった冒険の旅。
本編春ルートよりさらに壮大な物語が繰り広げられます。
ところであの世界にひんべえはいないのでしょうか?
過去の作品感想:FIRST−サイショノタカラモノ−
(11/7)
A(C)/冒険野郎のトムソーヤ(B5/60P)
石川 哲英(ジョー)さんの「青春!!サプリメン2」
伊能高史(ジム)さんの「足りない分は勢いでカバーだ!!」
矢上裕(ドビンズ)さんの「究極料理美少女クッキー」
葉来 緑(ハック)さんの「サトリさんとネコマタくん」
武東 宗哉(トム)さんの「ざるそば!」
それに合同企画「冒険通信」や「あやかしよりまし」に関する告知などを収録。
面白かったのは「青春!!サプリメン2」生徒会を舞台にしたラブコメ。
真っ向勝負でラブコメしていて、ただそれだけなのですが、
ヒロインが可愛くて、主人公と甘酸っぱくしてれば他に何もいらないというか、
読んでいて幸せな気分になれる作品でした。
「冒険通信」今回の企画は「魔太郎がくる!!」の実写化。
公園や住宅街で薔薇模様のシャツを着て撮影するなど怪しいにもほどがありますが、
それ以上にもともと撮る予定だった香港アクションを変更させられて、
楽しみにしてたのに……と無言で師匠衣装を着て荒れるドビンズ先生が可愛かったです。
過去の作品感想:ドッジボックル〜各叩呆如、あやかしよりまし、ビバキューン、ミスティQ、あやかしよりまし逢魔、ピクルスパピルス、あやかしよりまし祓
(10/11)
鶏屋/瓶詰天獄・人形地獄(B6/36P/200円)
昭和百年、遺伝子工学が発達し、どんな形の鶏でも作れるようになった。
五色研では本業の傍ら、禁止されている奇形鶏を作り小遣い稼ぎをしていた。
しかしそれを大体的に仲介する業者が現れて……
増長した流通・仲介業者がうんぬんかんぬん、融資まで始めちゃってうんぬんかんぬんな話。
色々と現実でも心当たりがありすぎます。
瓶詰天獄・人形地獄さんの作品は比喩で毒があるものが多いのですが、
そんな中でも今回の作品はキツいというか、業者爆発しろといった感じで、
それだけにラストは溜飲が下がりました。
(10/13-1)
帰れずの娘ヒイラ 7 盛夏の策謀/霊幻樓(A6/70P/500円)
魔法が存在する異界と行き来できるようになった世界。
しかし同等の存在と交換でなければ行き来できないため、
現時点では少人数が交換留学として五年間それぞれの世界で生活するだけに留まっていた。
孤児の結花もそんな留学生だったが事故で元の世界へ戻れなくなってしまう。
寄る辺のない彼女は半強制的に大魔導師シュリのもとへ預けられ、ヒイラという名で生活することとなった。
今回は夏、転移システムの修復を依頼されたシュリについていったヒイラですが、
それは敵対する勢力の罠だった、という話。
シュリ達の属する組織ができるきっかけとなる出来事を描いた番外編「神姫のユース」も収録。
孤児で人を頼らなかったヒイラが、頼るようになった話、とこのとで確かにそのシーンは感慨深かったのですが、
それをぶち壊しにするような、立っているものは不世出の天才でも異種族でも使え、なヒイラの計算高さが痛快でした。
あと黒歴史を暴かれる神姫ルードの悲惨さや、それを慮るかに見えて結局売り渡すシュリのドライさに笑いました。
九巻+αで終わりと残りわずかなのが非常に寂しいですが、今回も本当に楽しかったです。おすすめ
過去の作品感想:縷々日記、レッド・カーニバル
(9/1-1)
異説魏史 第一章 平穏/霊幻樓(A6/112P/500円)
両親が不仲で三国志、特に蜀が大好きな時杜友信は、祖父母からプレゼントされた三国志ツアーで中国を訪れる。
しかしふとしたきっかけで、彼は三国志の時代にタイムスリップしてしまう。
そこで曹操に出会い食客となった時杜は、歴史を変えないよう振る舞うか、英傑達と関わるかの間で苦悩するのだった。
三国志の時代を舞台に、時杜友信が曹操を通じて歴史に名を残した人物と関わりながらも、
そうすることで大好きな三国志を捻じ曲げてしまうのではないかと恐怖する話。
曹操相手に未来の情報を渡さない頑なさが、それだけ三国志というものが好きであるということではあるのですが、
それ以上に頑な過ぎて煮え切らないなぁともやもやする部分がありました。
ですが、憧れていた劉備に出会ったときや、諸葛亮が生まれた時はその浮足立った様子がとても伝わってきます。
それに最後数ページの番外編でこの物語が終わった、さらに先の後日談? が描かれていて、
ここからどのような紆余曲折の末、そこまで至るのか気になりました。
このまま続けば三巻あたりで曹操×時杜になるとのことですが、
今回読んだ分だけでもすでに、おまえらもう結婚しちまえよ状態に思えました……
過去の作品感想:縷々日記、レッド・カーニバル、帰れずの娘ヒイラ
(9/1-2)
呑気な冒険者たち15 呑気な冒険者たち/WIND工房(文庫版/322P/400円/コピー本)
エルフなのに精霊を見ることも操ることもできないが凄腕の傭兵リッツ、
見た目は少女、実年齢三十歳でハーフエルフ疑惑あり、魔法と大食いが得意なアンナ、
剣も魔法もまだまだ、特技は節約、傷つきやすい青年フランツたち三人の珍道中。
総集編1の感想はこちら
4〜7巻の感想はこちら
9巻の感想はこちら
10巻の感想はこちら
11巻の感想はこちら
12巻の感想はこちら
13巻の感想はこちら
14巻の感想はこちら
三千ページを超えるシリーズの最終巻。
前の巻からの続きで、神様の住む場所でそれまでの謎などが明かされていきます。
色々なことを知ってしまっても、結局最後はいつも通りでほっとしました。
特に本編のラストは、フランツから見た二人の仲良さそうな様子がありありと思い浮かぶようなシーンでいいなと思いました。
あとアンナが絡むとダメダメだったリッツですが、真実を知った後のアンナへの対応は完璧で格好良かったです。
ちょっぴり真面目で、それ以上にラブラブで、みんな呑気な物語でした。
過去の作品感想:短編テーマシリーズ総集編1 がらくた箱
(10/8-1)
悠遠の箱庭/WIND工房(文庫版/260P/400円/コピー本)
放射能の影響で刻一刻と滅びへと向かっていた地球。
そんな地球から移住できる星を開拓するために、七人の男女が宇宙船に乗って旅立った。
七人しかいない船内。しかし乗組員の一人アーティスは、見知らぬ少女を目撃する。
「呑気な冒険者たち」シリーズとちょっと関係があったりするSF。でも単体でも読めます。
いるはずのない少女アンジェラを巡り、乗組員が対立したり協力したりしながら原因に迫っていきます。
この一件のあと、純粋だったアーティス青年は色々とやらかすことになるのですが、
そんな風に変わってしまうのが仕方ないと思えるほど、彼が目の当たりにすることは酷いです。
というかアンジェラは悪女にもほどがあります。純粋なだけに性質が悪い……
アンジェラの山場での行動が、とても印象に残った作品でした。
過去の作品感想:短編テーマシリーズ総集編1 がらくた箱、呑気な冒険者たち
(10/8-2)
鏡夜ノ刻 妖の嘘 二心同体/雪兎。(A6/152P)
妖との戦いを重ね、力を付けていく雨谷廉だったが、牛鬼との戦いで負った傷が広がっていくとともに、
いつもの自分とは異なる、冷酷な行動をするようになっていった。
同じ時期、他の生徒会メンバーの中でも不和が生じていた。
「鏡夜ノ刻」に収録されている[妖の嘘]の続編。
「鏡夜ノ刻 Summer zodiac」の感想はこちら
「鏡夜ノ刻」の感想はこちら
ゲームでは[霊の幻]の陰気さ、重苦しさと[妖の嘘]のライトな感じがアンバランスでしたが、
今回の話はかなり重たく、読み応えがあって[霊の幻]の対として相応しい内容だったと思います。
特に前半の暴力衝動に突き動かされる廉の描写が良かったです。
ただ小説では文章のみなので違和感ありませんが、
立ち絵ありのゲームだとしたら友人の山葵があの顔でシリアスバトルというのはちょっとどうかと。
(10/13-2)
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