コミティア88・89・90感想リスト
同人ソフト(ノベル系)は全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。
同人ソフト(ノベル系)はプレイ順です。
それ以外はサークル名順です。
値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。
コミティア88感想
同人誌
漫画
コミティア89感想
同人誌
漫画
コミティア90感想
同人誌
漫画
おすすめ以外で面白かった同人ソフト完成版
maiden
panic!/VALLEL
青空のキャンバス/螺旋艦隊
期待の同人ソフト以外で完成が楽しみな体験版・続き物
スターリーカラーズ〜Truth〜/星団ファミリー
ヤンデレ彼女 1週目導入編:病ミ逝ク世界/コットンローズワード
おすすめ以外で面白かった同人ソフト番外編
愛と勇気とかしわもち
邂+魔王物語物語大陸編イラスト集/カタテマ
他に良かった作品は、
完成版では「てんらぶ!!」「公子の微妙な感情/または私は如何にして心配するのを止めて我が家を愛するようになったか」「空漠を緋に染めて」
連作では「metropolice.」でした。
今年も一年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
(12/31)
コミティア88感想
やんでれさんのすゝめ/花を吐く抄女(100円/フリー公開予定)
物の怪に好かれやすい体質の武者小路 縁は学校の屋上で「やんでれさん」と名乗る物の怪と出会ってしまう。
人間を怖がらせるために「やんでれ」になったというその彼女。
しかし二人とも「やんでれ」が何なのかよく理解しておらず、怖がらせる方法を模索していくのだった。
選択肢なし、やんでれ、物の怪、ボイスあり、一時間半足らずで読み終わりました。
過去の作品全てを収録した「花を吐く抄女全集」も同封。
画面構成は「傾城狐の嫁入りなこそ」とほぼ同じですが、
スクリプトエンジンがNScripterからYU-RISに変更され、
ウインドウモードが横長のワイド画面になっていました。
コンフィグ関連は以前よりも多機能で便利になっていたものの、
一ページに表示される文章量が多くなるとバックログを呼び出したとき最後の数行が切れてしまうのが気になりました。
音楽は特に問題なし。
絵はやんでれさんがなかなかに色気があって宜しいです。
最初に縁視点でやんでれさんとの出会いと、二人で相談するシーンがあり、
その後やんでれさん視点で人を怖がらせる実践編へ移ります。
縁の妄想や、二人でやんでれを考えていく中にくすっと笑える部分はありましたが、
だらだらと長い文章が多く、読んでいて退屈に思えてしまいました。
また、ラストのオチはそのシーンだけ見れば一本取られたという感じなのですが、
前半の縁視点で描かれている縁の心情とオチとの関連性がなく、強引過ぎて話の流れに合っていませんでした。
過去の作品感想:死狐様、挽歌の候、如何お過ごしでしょうか、早瀬に案山子は、黄昏の姉妹、終末のマリアージュ、八目鰻、黄昏の姉妹、終末のラジオ、一子、二狐とも、巫女との狸、菓子狐憑き、傾城狐の嫁入りなこそ、箱入り娘のてるみどぉる
(5/16)
彼女は怒っているか?/サカナ・ノベル(他作品購入時のおまけ)
怒ると狼になる呪いにかかっている祐実ぴょんと付き合っていた白川は彼女に喰い殺されてしまった。
白川の友人の蒲田はそんな祐実ぴょんから強引にお願いされ、
呪いを解くための方法を実行することになってしまった。
選択肢あり、呪い、十分ちょっとで読み終わりました。
多少猟奇的な描写がありますので苦手な方は注意。
システム面では短い話ですがセーブ機能がないことがちょっと気になりました。
音楽は特に問題なし。EDに歌あり。
絵は可愛らしいです。
祐実ぴょんが呪いを解こうとして、蒲田がそれに巻き込まれます。
選択肢を間違うとバッドエンド直行で、最後の選択肢だけはノーマル・トゥルーエンドに分岐。
「常識的に考えて正しい」選択の方が必ずバッドエンドなので、
どちらを選ぶか迷うことがほとんどなくやや単調に感じてしまいました。
ただヒロインを足蹴にするシーンは笑えましたし、
トゥルーエンドの最後は綺麗で良かったと思いました。
過去の作品感想:魔法少女サカナ―運命の輪、プレ狗張子
(5/21)
すべては雨のごとく(BL18禁)/BABYLON GAME PROJECT(1000円)
逢坂南町の繁華街を少し外れたところにあるショットバー「アルヘシラス」
マスターである高原が開店の準備をしていると、突然見知らぬ青年が店に入ってきた。
高原のことを何故か敵意を含んだ目で見る青年、澤田は、店で働かせてほしいと言ってきたのだった。
選択肢あり、バー、過去、三時間足らずで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システム面では既読スキップがないことと、
セーブやコンフィグ画面から右クリックで戻れないことが面倒でした。
また、ところどころページ末まで一気に表示されてしまうところも気になります。
音楽は作中で使われているものはBGM・効果音共にほとんどが話に合っていましたが、
タイトル画面からロードやエクストラを選ぶときに鳴る甲高い音と、
あるルートで人が倒れた時の「ガーン」という効果音の二つだけは合っていなくて
話の雰囲気を壊しているように感じられました。
絵はなかなか良かったです。一枚絵は十二枚+差分。
恋愛対象は突然店に現れた澤田と実業家の橋場の二人。エンディングは六つ。
選択肢が五つくらいしかないのにやたらと難易度が高く、
ほぼ総当りしなければ全てのエンディングを見ることができませんでした。
なので純粋にテキストを読んでいたのはプレイ時間の半分ちょっとです。
コンプリート後のオマケとして舞台となった逢坂南(大阪)を澤田が案内するツアーあり。
登場人物では橋場さんの俺様っぷりが格好良かったです。
それに全体を通して体験版で感じたように夜のバーという雰囲気があっていいなと思いました。
ただそうした良いところ以上に気になるところ、不便なところが目立った作品でした。
(5/22)
終わらない放課後でまた逢いましょう/風華ソフト(500円)
柚林樹淋は父親の転勤で都内の中学校へ転校した。
しかし転校初日の放課後、突然生徒達は別々の異世界へ飛ばされてしまう。
死ぬたびにときが巻き戻るその異世界から脱出するため、樹淋は奮闘するのだった。
選択肢あり、異世界、ループ、三十分足らずで読み終わりました。
オマケ・ノベル第四号で発表された作品に加筆してゲーム化とのこと。
システム面は特に問題なし。音楽はありません。絵も背景のみ。
トライ&エラーで少しずつ前進していく前半は
もっと最初の内から読んでみたいと思えるほど攻略している感があっていいなと思いました。
後半は異世界のことやそこに飛ばされた理由が明かされますが、
「デペイゼ」「震人」の説明が理解しきれずもやもやしたものが残りました。
あと小説版のときから思っていましたが、主人公がこのシチュエーションで「遅刻」って言うのになんとなく違和感を覚えます。
まあ、オマケ・ノベルのテーマがそれだったから仕方がないのかもですが。
過去の作品感想:竜の見る夢(体験版)、さもなくば懐は鉛筆でいっぱいに
(5/23)
PNOS/風華ソフト(500円)
2020年以降、東京には夜な夜な迷宮が出現するようになってしまった。
一般人が迷い込むと生きては帰れない迷宮。
しかしそれに挑むハンターという名の人々がいた。
分岐する選択肢はなし、近未来、ダンジョン、一時間半足らずで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
絵は背景のみ。
「冒険の終わり、物語の始まり。」
「鋼一郎最後の夜」
「百色眼鏡の迷宮案内」の三つの話を読むことができます。
「鋼一郎最後の夜」のみ一時間くらいの話で他二つは十分ほどの長さ。
ローグやウィザードリィのようなダンジョンが現実に出現するようになってしまった世界での話。
ギルドで駄弁ったりダンジョン内で共闘したりというハンター同士の関わりを読むのが面白くて、
(死んだり痛い目に遭わないのならば)自分も参加してみたいという気にさせられました。
ただきっちりとした結末があるわけではなく、
最後に百色眼鏡から挑戦状としてこんな世界になった理由などいくつかの問題が提示されるのですが、
少なくとも私には全くわからず、糸口さえ掴めず、おさまりが悪かったです。
過去の作品感想:竜の見る夢(体験版)、さもなくば懐は鉛筆でいっぱいに、終わらない放課後でまた逢いましょう
(5/24)
RagnarokIxca/VALLEL(1000円)
「予言書」なるもののせいで主要な国々は次々と崩壊してしまっていた。
そうして発生した難民問題を抱えていた日本。
そんな日本で異種格闘戦術競技「イシュカ」の選手をしていた君影咲兎は、ある日リアと名乗る少女と出会う。
選択肢あり、バトル、現代ファンタジー、ボイスあり、五時間と少しで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
OPムービーあり、OPとEDに歌あり。
ただボイスは時折音が割れているものがあったり、音量に差があったりするのが気になりました。
絵はなかなか良かったです。一枚絵は二十四枚+差分+α。
エンディングを見るたびに選択肢が追加され別のルートを読むことができるようになります。
ルートは三つ+最終シナリオ。予言書をめぐる争いに咲兎が巻き込まれていきます。
リアや天禰と仲良くなったあとのやり取りにはいいなと思えるものがありましたが、
バトルシーンはカットインなどの演出はしっかりしているものの、
動作の描写も闘いの流れもあっさりしていて物足りなさを感じました。
それに全体としても世界観の説明があまりないせいで唐突に思える場面が多くて戸惑ってしまいました。
過去の作品感想:Night's Blood 〜Trial version〜
(5/25)
maiden panic!/VALLEL(1000円)
嶺総女子学園で生徒会長とイシュカ部部長を務めている遠明寺妃華。
彼女は後輩からお姉様と慕われながら、裏ではその妹達にいたづらをしようと考えている変態だった。
今日も彼女は笑顔で不純な計画を練っていたのだった。
選択肢あり、百合、コメディ、ボイスあり、二時間半足らずで読み終わりました。
システム面では画面下部のメッセージウインドウがめいっぱい使われておらず、
真ん中あたりで改行されてしまっているのがちょっと気になりましたがそれ以外は特に問題なし。
音楽は特に問題なし。OPにムービーと歌あり。
エンディングはラジオドラマのように声だけでの掛け合いが流れていて面白かったです。
絵は天禰の表情や格好が可愛かったです。
またいくつかの一枚絵での花菜の蔑み様はぞくっとしました。一枚絵は二十一枚+差分。
朝、昼休み、放課後の三回、場所選択をして三人の後輩の誰かに会い、仲良くなっていきます。
エンディングは三つ+バッドエンド一つ。
「RagnarokIxca」に出てきた嶺総女子学園の面々が主役ですが、
そのときのシリアスな役どころとは全く違い、最初から最後までコメディです。
特に妃華の性格の変貌っぷりはすごいです。
場所選択で後輩に会った時のイベントが短くて、中盤まではそれ以外のイベントもあまりなく
「RagnarokIxca」に出ていた花菜と天禰はともかく、こまりは印象が薄くなってしまったのが気になりましたが、
さすが遠明寺妃華!おれたちに(逮捕される的な意味で)できない事を平然とやってのけるッ、
とばかりに行われるセクハラに恥ずかしがったり怒ったり無邪気に喜んだりする妹達が可愛く羨ましく、
特に常識的なゆえに羞恥心の強い天禰のいぢられっぷりは破壊力満点でした。
そうした中でのやり取りも面白く、終始にやにやが止まらなかった作品でした。
過去の作品感想:Night's Blood 〜Trial version〜、RagnarokIxca
(5/26)
てんらぶ!!/にゃんちゅ!!(1000円)
目付きが悪く周囲から避けられている高凪洋介。
高校卒業後就職予定の彼だったが、父親から強引に大学へ行くように言われてしまう。
そうして入った大学で、これも強引に入部させられた天文部には変人ばかりが集まっていた。
選択肢あり、恋愛。炭酸柑橘系ADVとのこと、九時間半と少しで読み終わりました。
コミックマーケット75配布のものには追加ルートパッチあり。
システム面はCG閲覧やエンディングリスト機能がないのがちょっと寂しいです。
音楽は特に問題なし。
絵は登場人物によってやや差がありますが、アネゴやニモは可愛かったです。
共通ルートは変人揃いの天文部でのドタバタ。
その後選択肢によって分岐して個別ルートに入っていきます。ルートは五つ+ノーマルエンド。
恋愛対象は突然押しかけてきた我侭箱入り娘の姫、その侍女で引っ込み思案な文風、
天文部部長で豪快なアネゴ、小さくて元気でバカなニモ、ひたすら無口な白川の五人。
共通ルートが入学直後→夏合宿といきなり飛んでいて、
個別ルートも二つか三つのイベントの後、山場のイベントがあるので、
日常シーンがあまりなく、ルートによっては置いてきぼりにされる感がありました。
ですが個別ルートのヒロインとのやり取りは楽しい場面が多かったです。
一番お気に入りなのはニモルート。
序盤天真爛漫だったニモが個別ルートでは乙女乙女していて、
そうした慌てぶりや健気さにニヤニヤしてしまいました。
特に手作りのお弁当を主人公に食べてもらっているシーンの表情が破壊力あります。
次点は白川ルート。
最初話しかけても無反応だった白川が色々な反応を返してくれるようになって、
それがギャップによるものだとわかっていても可愛かったです。
全体の構成としては気になる部分もありましたが、個別ルートのラブラブっぷりが楽しめた作品です。
(6/15)
青空のキャンバス/螺旋艦隊(300円)
気象予報士の試験で失敗をしてしまった手塚剛がふと入った喫茶店で席に着くと、
突然女性に蹴られ、席から転げ落ちてしまった。
その女性、高倉由美子は宇宙飛行士だった。
選択肢なし、宇宙、雲、一時間ほどで読み終わりました。
システム面、音楽は特に問題なし。
絵は山場での一枚絵が印象に残りました。
今よりちょっと先、スペースコロニーや軌道エレベーターを作るために
宇宙飛行士の数がずっと多くなったころの話で、
剛と由美子が仲良くなっていくものの、由美子の過去が枷になっていきます。
剛の力について冒頭で触れられているものの、
重要なシーンでそのことが出てきたときに唐突感がありました。
もう少し途中で匂わせる描写があったほうがよかった気がします。
ですが、山場での展開には手に汗握りました。
たった一人に想いを伝えるために行ったことの壮大さ、
再び宇宙へ出た由美子の危うい行動、
真空を超えて伝わる想い、
そして、結末。
後半はどのシーンも熱くて、ぐっときた作品でした。
(6/17)
よろず荘 ぷれりゅーど版/ティルドーン(500円)
「よろず荘」というアパートに引っ越してきたタカシ。
しかしそのアパートに住んでいるのは変人ばかりだった。
それから一ヶ月後の雪が積もった日、大家のヨロズの強権で雪合戦が開催されることとなった。
選択肢なし、なごやかコメディAVGとのこと、ボイスあり、十五分ほどで読み終わりました。
システム面ではセーブ機能がないことと、
ボイスが流れ終わるまでページ送りアイコンが出ず、
ボイス途中で次ページへ移る場合、二回クリックしないといけないのが面倒でした。
音楽は特に問題なし。
絵は描いている方が二人いて絵柄が違います。
前作と同様統一感がないように思えてしまいました。
立ち絵を移動させながら消したり、カットインを表示させたりする演出は良かったです。
今回は一つのエピソードとして「よろず荘」に住む七人の内四人が登場し雪合戦を行います。
ぷれりゅーど版とのことですが続きがあるかは不明。
ちょっとしか触れられていない残り三人も含め面白そうな面々で、
これからどんな日々が展開されるのか気になりましたが、
もっと読みやすいシステムにしてほしいと思いました。
過去の作品感想:あした晴れたら
(5/20)
スターリーカラーズ〜Truth〜/星団ファミリー(100円/フリー版配布中)
葵の一件からしばらくして、有馬悠樹たちバレーボール部は楽しい毎日を送っていた。
しかしある日の朝以降、幼馴染の前園椿のことを悠樹以外の誰一人として覚えていなかった。
周囲から奇異の目で見られつつ、悠樹は椿を探し続ける。
選択肢なし、幸せ、ファンタジー、五時間と少しで読み終わりました。
スターリーカラーズの続編。前作の感想はこちら
有料版には二つの特典シナリオあり。
システム面はYuuki! NovelからLiveMakerに替わりかなり便利になりました。
音楽は前作と同様に盛り上がる場面での曲が良かったです。
絵は終盤の椿の一枚絵の見せ方が効果的で印象的でした。
前作では黒子役だった前園椿がメインの話。
今回は最初からファンタジー要素があるので、全体を通じてはそれが引っかかるようなことはありませんでしたが、
人外がバーゲンセールのごとく次々と出てくるのにはちょっとどうかと思ってしまいました。
とはいえ前作で疑問に思った部分がしっかりと説明されていて、話の構成がいいなと感じました。
また、全てから否定されても自分が信じたことを貫く悠樹も、
周囲からするとおかしくなってしまったように見える悠樹を頭ごなしには否定しないバレーボール部の面々も、
真剣に相手を心配していることがとても強く感じられましたし、
なにより唯一つの目的を貫き通す椿が本当にすごいなと思いました。
終盤の一枚絵が表示される前後の場面も、それまでの積み重ねがあった末のやりとりで胸が熱くなりました。
前作同様ファンタジー部分でちょっとやりすぎに思える部分はありましたが、
それ以外の部分は前作以上に良くて、次回以降どうなるかも気になる作品でした。
(6/5)
metropolice. scene00〜01/LASKA(500円)
瞬間記憶能力を持つ大学生の浅見優は、ある日先輩の宇田川夏姫と知り合い、
彼女が調査していた旧校舎の謎を共に追っていくことになる。
お互いに隠し事がありながらも進んでいく調査。それはある事件へと繋がっていた。
選択肢あり、超能力、ミステリ、四時間十五分ほどで読み終わりました。
システム面は用語集や人物紹介などを見ることができ、
また普通に読んでいく分にも特に不便はなかったです。
ただ初期状態のタイトル画面に配置されているメニューボタンは
タイトル画像とマッチしたデザインになっていたのに、
トゥルーエンドを見たあとの項目が増えたメニューボタンは
ごく一般的なものになってしまっていてちょっと残念でした。
音楽や登場人物の絵柄は作品の雰囲気に合っていました。
EDに歌あり。一枚絵は六枚+差分。
浅見優と宇田川夏姫の視点が入れ替わりながら、旧校舎で起こっている怪奇現象を調査していきます。
今回はプロローグにあたるscene00も収録。
途中どちらの視点で読むか選択できる箇所もいくつかあり。エンディングはバッドも含め四つ。
我が道を行きながらも時折気遣いを見せる夏姫と、それに振り回される優のやりとりが面白かったですし、
事件の真相に関する部分も読み応えがありました。
驚くような展開や熱い行動など強い印象を受けるようなところはありませんでしたが、
どことなく薄暗いアンダーグラウンドな雰囲気が全体に漂っていて、そうしたところもいいなと思えました。
これから先の二人の活躍も読んでみたいなと思えた作品です。
(6/7)
metropolice. scene0.5&1.5/LASKA(200円)
metropoliceの番外編。scene00の前後の出来事を桐原蓮音視点から描いたscene0.5と、
scene01からしばらくして、優や夏姫らが訪れたある別荘での出来事を描いたscene1.5を収録。
選択肢なし、scene0.5は二十分、scene1.5は一時間ほどで読み終わりました。
metropolice. scene00〜01の感想はこちら
システム面や絵、音楽はscene00〜01と同様。
ただこちらは全部読み終えてもタイトル画面に変化はありませんでした。
scene0.5はハスネの魅力全開というか、格好良くて可愛くていい娘でした。
scene01でも文句を言いながら要求以上の仕事をこなしてくれる有能さを見せてくれましたが、さらに好感度アップです。
本編のパンチラがなければもっと「できる女」的な印象を受けたでしょうが、
今の愛嬌があるハスネも全く悪くありません。
scene1.5は本筋の部分は最後にちょっとした含みはあるものの
あまり大事にならずにちょっとした謎解きといった感じで終わってしまいやや物足りなかったですが、
大人数で大富豪やバーベキューという旅行を満喫しているシーンが楽しかったです。
(6/9)
Angel L.I.O.T. −天使聖裁− 体験版(18禁予定)/ムサシノ大世界
殺されたという兄の代わりを務めるべく上海へと渡った大鷹 杏祢。
しかし彼女もまた連絡がとれなくなってしまった。
妹の恵玲那は姉を探しに上海を訪れるが、そこは死体ばかりの街になっていた。
選択肢なし、仮想上海天使格闘系ADVとのこと、十五分ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム面は特に問題なし。
音楽はいまのところかなり控えめな曲のみでした。
絵はなかなか良かったです。
この体験版では恵玲那が上海で姉の知り合いと名乗る人物と会い、
その後現れた人物から攻撃を受けるところで終了。
なにやら以降は天界というラピュタのような場所が舞台になりそうな感じ。
縦書き表示のテキストや漢字やそれに振られるルビの多さから、
大正〜昭和初期の雰囲気が出ていると感じましたが、
天界に関することがほんの一瞬しか出ずに終わってしまったので
そこに興味を持つまでには至らなかったのがちょっと残念かなと思いました。
(6/11)
ヤンデレ彼女 1週目導入編:病ミ逝ク世界/コットンローズワード(無料/フリー配布中)
ギャルゲー好きだが周囲に美少女ばかりいる保志乃優希。
三次元に興味のない彼だったが、学園のアイドル水無月零華から告白され付き合うことになってしまう。
しかし次第に彼女の不審な行動が目に付くようになり……
選択肢なし、病んで恋愛ミステリーサウンドノベルとのこと、三時間ほどで読み終わりました。
システム面や音楽は特に問題なし。
立ち絵は全てシルエットなものの、今後絵が付く予定とのこと。
演出では殴られた時の音や「ざわ・・ざわ・・」などの効果音が
画面に大きく表示されることが多いですが、少々垢抜けない印象を受けました。
付き合うことになった学園のアイドルが実は……という展開で、
時折零華視点が挿まれながら進んでいきます。
最初重度のギャルゲー好きなのにモテて、その上ニブい主人公に最初は反感を覚えましたが、
後半の言動は格好いいなと思えました。
また、後半ヤンデレのテンプレートを飛び越えて話が展開していく様には引き込まれるものがありましたし、
前半の出来事が上手く後半に生かされている話作りも、おお、と思いました。
これからどうなるのか気になる作品です。
ただ、絵が付くとのことですが「恐怖」や「不気味さ」を
一目で感じさせる絵でないとむしろ逆効果になりそうで、そこがちょっと心配です。
とりあえず2週目のカギになりそうなのは(ネタバレ反転)
死んだ?橘と柏木先生の献血あたりでしょうか。
(6/13)
寒月は白銀に滲む 体験版2/K.G.P
友人の誘いで大学のミステリ研究会メンバーによる旅行に同行することになった小林爽太朗。
しかし宿泊先のコテージに到着して早々、おかしな出来事が起こる。
そして、一年前の旅行でもなにやら事件が起きていたらしかった。
選択肢あり、ミステリ、一時間半足らずで読み終わりました。
システム面は文章が表示されるときにウエイトが多用されていて、かなりテンポが悪かったです。
音楽は特に問題なし。OPに歌あり。
絵は体のバランスにちょっと違和感を覚えましたが、一枚絵などで良いなと思ったものもありました。
この体験版では旅行初日、おかしな出来事が起こり、
過去の事件を聞かされるところまで読むことができます。
ミステリ部分はまだまだこれからといったところですが、
人間関係のぎこちなさというか、過去の事件を受けて
みんなで牽制しあっている様が表現されているところは良かったと思うので、
まずはウエイトを必要最低限にしてほしいです。
(6/16)
いきとし、いけるもの。 テスト版Version
2.00/ねこやなぎ
家庭に問題を抱え、今は一人暮らしをしている澄川トオルはある日みずいろと名乗る少女と出会う。
他の人には姿が見えず、念力のような力を使うその少女を最初は拒絶するトオルだったが、
紆余曲折の末、二人は共同生活を送ることとなる。
選択肢あり、学園、時計台、三十分と少しで読み終わりました。
システム面ではセーブ画面などから右クリックで抜けられないのがやや面倒。
音楽は特に問題なし。
絵はあまり洗練されているとはいえないですが、可愛らしいものもありました。
この体験版ではみずいろと同じ家で暮らすことが決まるまでと、
おまけとしてその次の日のエピソードを読むことができます。
体験版の範囲では特に悪いところはないものの、あまり続きが気になるような部分もなかったのですが、
サークルのサイトにある登場人物紹介でみずいろがオタク化していくと書かれていて、
それはちょっと見てみたいなと思いました。
あと、タイトル名が結構お気に入りです。
(6/18)
ゆうはるか 体験版/GOOD DAYS MAKER
幽霊が見える日比野彰は、ある日学校の屋上で死神と名乗る少女と出会う。
他人には見えず、無口、無表情な彼女との会話に苦心しつつ、家に住まわせることを決めた彰。
そうして友人達と日常を送っていくうちに、少女と少しずつ意思疎通ができるようになっていった。
選択肢あり、死神、一時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵はあまり上手いとはいえませんが、体験版ラストの死神の表情がいいなと思えました。
この体験版では四日目までを読むことができます。
ややパロディネタ多め。
主人公がことあるごとにスマイルスマイル、と念じてにかっと笑顔を作ろうとするのが
(なにやら過去にそうするようになった理由がありそうとはいえ)ややくどく感じられましたが、
終盤、その繰り返しが生きてくるシーンがあって、読み終わった後にはあまり気にならなくなりました。
また、死神の少女や友人達の繋がりが暖かく描かれていて、良い気分になれました。
(6/25)
ABYSS -殺人クラブ-
佐賀島ルート(ABYSS -さがしまでぃすく-)/Festival(300円)
+ABYSS -殺人クラブ- material collection PROTOTYPE(設定資料集)
選択肢なし、「ABYSS -殺人クラブ-」の番外編、三十分ほどで読み終わりました。
ニコニコ動画で公開されている話を収録。
システムなどはこれまでと同様。
本編の二週間ほど前、朱雀学園三大変人の一人、
佐賀島美咲が学園祭の出し物の一つとして調べていたABYSSの噂に関する話。
今回佐賀島さんは弱みを見せることが多くて、それはそれで可愛らしいのですが、
もっと変人たる所以をたくさん見てみたかったです。
とはいえ本編との関連が興味深かったので、
本編未読の方は共通ルートだけでも読んでからプレイするとより楽しめると思います。
あと、実際にその場面の描写はないものの佐賀島さんと爽と関わるシーンがあるのですが、
佐賀島さんが完敗していて三大変人といえど所詮は一年、我らが爽には敵わないか、と思いました。
設定資料集はABYSSのルール等の紹介、用語集、キャラ相関図、登場人物紹介を収録。
キャラ相関図はちょっとごちゃごちゃしていて見難かったです。
それと御堂は「ごどう」と読むのですね。今までプレイ中「みどう」と読んでいました。
(5/17)
relater Z -f/debris.(200円)
とある家族に飼われていたが捨てられてしまった猫がいた。
その猫は野良として生き延び、彷徨った末に飼われていた家の兄妹と再会する。
しかしそれも束の間、猫はある出来事を目撃してしまうのだった。
選択肢なし、獣、波、一時間ほどで読み終りました。
SARABAPASS番外編relater Zのリファイン版とのこと。
システムは特に問題なし。シナリオジャンプモードがあるのがありがたいです。
音楽はしっとりとした、雨を想起させる曲調のものが良かったです。
絵は「relater Z」にはありませんでしたが、今回のものには立ち絵、一枚絵が追加されています。
それらもなかなかでしたが、それ以上に背景とその切り替えの演出が効果的に感じられました。
また、セーブやコンフィグ画面などのデザインも格好いいです。
一枚絵は十八枚+差分。
前半は野良猫生活、後半は兄視点での闘いとか。
「波」とか終盤での対話とか話の根本に関わっているような箇所がよく理解できなかったですが、
#1のラストや#2の前半、兄妹のズレなど個々のシーンは面白くて、
音楽や背景と共に作品に惹き込まれるものがありました。
過去の作品感想:遠隔戦区 / remote : OPERA、remote:OPERA Episode 2
(5/18)
愛と勇気とかしわもち
邂+魔王物語物語大陸編イラスト集/カタテマ(300円)
「愛と勇気とかしわもち」の続編パズルゲーム、
「魔王物語物語」のその後を描いたイラスト集
「いりす症候群!」のおまけCGを収録。
「愛と勇気とかしわもち 邂」は「愛と勇気とかしわもち」に出てくるお菓子を
「いりす症候群!」のように同種同士でぶつけて消していきます。
ぶつけたお菓子が床に落ちる前にさらに同じ種類のお菓子にぶつけると連鎖になります。
時間経過や異なるお菓子をぶつけてしまうごとに減っていくゲージがなくなるとゲームオーバー。
ブロックが上から降ってくる「いりす症候群!」とは違って一定時間ごとにランダムでお菓子が現れます。
そのため熱中しすぎてお菓子の出現予告ゲージが目に入らず、
いざ同じ種類をぶつけようかとしたときに突然間に別のお菓子が現れミスになると非常に悔しいです。
クリアラインは三万点。
私としてはお菓子を溜めて大連鎖で高得点を狙うよりこまめに消していったほうが結果的に得点が伸びる印象。
ついつい何回も起動してしまう、手軽で楽しい作品でした。
ストーリーとしてはプレイしていくごとに血のようなものや注射器などが画面に現れていきます。
前作のこともあるので不安をひしひしと感じました。……ラストは秘密です。
「魔王物語物語大陸編イラスト集」もネタバレや
クリア後でないとわからないことなどあるので詳しくは書きませんが、
五枚目のイラストが特に感慨深かったです。
過去の作品感想:愛と勇気とかしわもち、魔王物語物語、いりす症候群!
(5/30)
暴走総武〜東京駅から千葉の本拠地まで、乗り込み上等回送快速〜/紙端国体劇場(B5/32P/500円)
鉄道擬人化本。
まずはメディアファクトリーから出版化おめでとうございます。六月二十三日発売とのこと。
今回はJR千葉支社中心。微妙に都会っぽい田舎ヤンキー総武サンがメイン。
その取り巻きのDMC信者みたいな台詞がすごく笑えました。
「総武サンマジパネェよ!!」
「ホレボレする位のイエローだな!!」
「オレ総武サンより黄色い車輌見た事ねぇよ」
あと冒頭に関東で東京神奈川に続くのは千葉だろ、というナレーションがありますが、
埼玉県民としては千葉と北関東には勝っているという意識があります。どっちにしろ二位の座は諦めムード……
そごうの大きさ(千葉そごう)では敵いませんけれど!
一回だけ千葉駅で降りた(目的は天野こずえ先生原画展。旧版の浪漫倶楽部五巻の巻末漫画参照。)
ことがありますが原画展以外ではそごうしか印象に残っていなかったり。……十年以上前のことですが。
過去の作品感想:JRの言うとおり。、僕の架線を守って
(5/19)
TSU#02 「SUGAR」/THEE SENTIMENTAL UNION(B5/64P/?円)
TSU#03 「KNOCK」/THEE SENTIMENTAL UNION(B5/48P/300円)
それぞれタイトル名をテーマにした本。
二人サークルで渡辺伊織さんの漫画と星真仁さんの小説が載っていますが、#02はゲストさんが三人います。
一番お気に入りなのは#02、星真仁さんの「キス」
背が高く、可愛いものに目がない少女、奏と背が低く可愛らしい外見の少年、英俊の話。
照れる奏とわかっていてそういう言動をとる英俊の二人にニヤニヤしっぱなしで、
テーマどおり非常に甘い話でした。
星真仁さんの他の作品もそうですが、
付き合っている二人のお互いにお互いを好きという気持ちを下敷きに
心地よいやりとりを描くのがとても上手いなと感じました。
他に面白かったのは#02、むしさんの「あわあわ」
眼鏡のクラスメイトが好きな女の子の話。
台詞が一切ないですが、恋する乙女な行動がしっかりと伝わってきて微笑ましかったです。
しかし女の子だから微笑ましいで済みますが逆なら(そして対象が縦笛の場合ならなおさら)変態ですね。
それから#03、渡辺伊織さんの「バイバイサンキュー」
全国レベルの空手少女と幼馴染で同じく空手をしている少女の恋愛をめぐる話。百合風味。
基本勢いのあるコメディで笑えて、要所では切なくなれる作品でした。
(6/8)
メルヘンぼっき!!/にゃんにゃんにゃん!(18禁)(B5/28P/500円)
メルヘンぼっき!!2/にゃんにゃんにゃん!(18禁)(B5/28P/500円)
とある場所にある性器着脱・販売・買取外科「エクスタシークリニック」
今日もそこへ悩みを抱えた患者が訪れる。
一言で言うと「狂ってる」
もちろん褒め言葉です。
ただ、畸形とかが当たり前なので注意。
一巻は陰茎が背中に生えてしまった少女の話。
二巻は双頭の陰茎を孕んでしまった少女の話。
どちらもツインテールな姉妹とウサギの着ぐるみをつけた受付の少年が治療にあたります。
変態的な言動がさも当たり前なように行われる(カウパー茶とか)前半部分もインパクト大ですが、
オチの突き抜けっぷりはそれ以上です(以下完全にオチばらしかつ性描写のため反転)
一巻は背中じゃ自分の膣に入れられないと手の甲に陰茎を移植します。
さらにサービスで腕全体や顔にも付けてもらいます。その数合計八本。
二巻は出産途中で抜けなくなったので患者とぱきしぃ(妹)が
双頭のそれぞれを膣にいれレズって達した時の膣圧で生みます。
そして生まれた陰茎に母乳を与えます。
可愛い絵柄でこんな話を描くなんて、賞賛の気持ちを込めて「狂ってる」と言うしかありません。
(6/10)
セレモニー1の1/FuniFuniFesta!(A5/32P/300円)
セレモニー1の2/FuniFuniFesta!(A5/32P/300円)
「十年後の午後に」シリーズコピー本/FuniFuniFesta!(コピー本/A5/6P/?円)
「セレモニー」は「20世紀地方生活情景」シリーズ。夏の片田舎を少年と少女が駆け回ります。
七年前に発表した作品の再構築版との事。
1の1、終盤の少女の仕草が幼い中に色気が感じられてドキッとしました。
「十年後の午後に」シリーズのコピー本はいつも通り先輩と部員の部室での一コマ、
と思いきやこのシーンってかなり重要なところなのではないでしょうか。
オフセット本の「十年後の午後に」シリーズに載っているあの文章の原型がここに。
先輩と部員のやりとりに心地よさを覚えつつも、
「十年後」があることに終わってほしくない寂しさを感じてしまいました。
過去の作品感想:眠るきみをみつめて、十年後の午後に、StillEmotions#5、#7
(6/12)
ピクルスパピルス/冒険野郎のトムソーヤ(B5/24P/?円)
武東 宗哉(トム)さんの「次元の断相」
石川 哲英(ジョー)さんの「黒楓とサトリさん」
葉来 緑(ハック)さんの「エル狩るHRLR」
伊能高史(ジム)さんの「おくづけ」
矢上裕(ドビンズ)さんの「あやより木綿体」を収録。
また、もくじはももいろかんづめのゆつき(エミー)さんが描かれています。
今回は総ページ数の三分の一(ジョーさんとドビンズさんの作品)が
「あやかしよりまし」関係でさながら特集号といった印象。
でもハックさんは違う漫画を描かれています。
面白かったのは「黒楓とサトリさん」
妖になってしまった紗都梨が気生められたり変なことをされるする四コマ漫画。
恥ずかしい目に遭う紗都梨が可愛いです。
あと気まずく青臭い男女のやりとり+αの「次元の断相」が、
ことあるごとに女の胸が揺れて、そこに必ず「たゆん」という効果音が書かれていて思わず笑ってしまいました。
過去の作品感想:ドッジボックル〜各叩呆如、あやかしよりまし、ビバキューン、ミスティQ、あやかしよりまし逢魔
(6/12)
とつげき!人間戦車サイクロペディア/焼肉万歳(A5/36P/500円)
とつげき!人間戦車の登場人物や人間戦車の紹介、用語集、世界観などが掲載されています。
面白かったのがキャラクター相関図。
めぐみんが皆から「うっかり」としか思われていないのに涙しました。
あとアルタとえれのお互いに対する感情が同じでいいなと思えました。
それから、用語集はかなり舞台裏まで書かれていて読み応えがあります。
人間車両紹介はそれぞれの性格も書かれていて愛着が湧いてより使い捨て時の罪悪感が増します。
とはいえ富士樹海大洞穴の下の方の階ではこちらの重要ユニットへ攻撃させないために、
ルヴィックやみそらを一体ずつ人柱にして時間稼ぎをしていましたが……
以下青・黒・白パッチのこと。
ALTeR本編も含めて三十一時間ほどで終わりました。
富士樹海大洞穴を下へ下へと下りていく中で色々な物語が待っています。
反則級の人間戦車もたくさん登場。
こちらが本気で挑んでもギリギリ勝てたり、むしろ初見では惨敗したりと力が入りました。
ALTeR本編を上回るボリュームで、おすすめです。
余談ですが漆黒人間戦車が四体揃った絵でのサフィールが妙にお気に入り。
(以下ネタバレのため反転)
敵に制圧車両がいるときの基本布陣はこゆうれいorシャトー、こはる×2、パフェ、
それにポカリ・ルヴィックとみそらを同数かみそらやや多め。
下のほうの階へ行くとルヴィックで敵を倒しても直後に別の敵にやられやすいので、
ルヴィックは開始直後に突っ込んでくる敵強襲や格闘への対処がメインで、
あとは神眼後みそらの遠距離射撃というスタイルで闘っていました。機人とかもこれで倒せます。
煉獄クリア後はとうか、強化へしこ、こはるも追加で。
強化まさむねさんは加速装置と必中がないのでいらない子になってしまっています。
強化みおうは使えないわけではないですが範囲指定できないのでちょっと使いにくいです。
敵に制圧車両がいないときはミラージュorパトラッシュに
ヘプシNex+ネコバッジ+みかんで攻撃射程9、攻撃範囲8、速度9にして蹂躙が気持ちいいです。
ミルミルでもいいですが砲撃車両なのでちょっと使い勝手が悪いです。
もっとも究極はへしこやルルと攻撃範囲強化∞装備のじゅうもんじのみ出撃でしょうが。
過去の作品感想:引籠世界の探偵事件簿、雛見沢怪奇ナビゲーター
罪穢、M2+
(6/14)
コミティア89感想
公子の微妙な感情/または私は如何にして心配するのを止めて我が家を愛するようになったか/アキハチ(300円)
一軒家に引っ越してきた尾本公子は家の中で和服の少女と出会う。
他の人には姿が見えないその少女は、自分のことをこの家だと言うのだった。
選択肢なし、家、眼鏡、和服人外ロリ、二十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は公子が格好いいです。そしておっぱい大きいです。眼鏡のお姉さん最高。
話は夏、公子と少女との出会いから共に過ごすのが当たり前になるまでの全三話。
特になにが起こるわけでもなく、日常のまま終わります。
そんな平和な二人のやりとりが心地よく、
もっともっといろいろなエピソードを読んでみたいと思えた作品でした。
過去の作品感想:うちパパ
(11/25)
徒咲昏―アダザクラ―(15推)/ノンリニア(500円)
幼い少年と少女が桜の木の下で交わした約束。
それから五年後、同じ場所で再会を果たした二人は付き合うこととなった。
しかしその直後から、街では人を食う殺人鬼が現れるようになった。
選択肢あり、桜、サイコサスペンス、二時間半と少しで読み終わりました。
暴力的なシーンやグロテスクな表現あり。
システムは特に問題なし。
音楽は素材ですが特に幻想的な場面の曲が良かったです。
絵は綺麗なものの、あまり画質がよくなくて表情がわかりにくかったです。一枚絵は十枚+差分。
あと、バックログの文字色が真っ赤でびくっとしました。
約束を交わした少女以外に子供の頃の友人達とも再会し、
これから楽しい日々になるかと思いきや、殺人事件に全員が巻き込まれていきます。
エンディングは三種類。どう選んでもバッドエンドばかり。いっそすがすがしいです。序盤は綺麗な展開なのに。
エンディングごとに明かされるそれぞれの行動理由は印象的でした。
ただ、識の行動理由はちょっと弱かったように思えます。
それに後書きで自己ツッコミがされていますが、登場人物の名前が難解すぎて覚えられなかったのがかなりマイナス。
登場人物が最後まで遠い存在のままで、重要なことが起きてもあまり実感できませんでした。
特に幼馴染の色糸羊角(くさつら きしずみ)などは、
違うと思いながらもつい最後まで某絶望先生の影響で「いとしき」と読んでました。逆! 逆!
(11/26)
JINNIYAH! Ver 1.1/ノンリニア(500円)
ジーニャは持ち主の願いを叶えてくれる魔法の指輪の精。
しかしそれと引き換えに所有者は寿命が一年短くなってしまう。
今度の所有者はどんな願いをジーニャに叶えてもらうのだろうか……
選択肢なし、オムニバス、願い、四時間足らずで読み終わりました
システムは文章速度変更、オートモード、スキップがないのがちょっと不便。
音楽は瀟洒な感じで良かったです。
絵は立ち絵にちょっと違和感を覚えるものもありますが、
笑顔や一枚絵はキラキラしているものが多くてその場の感情が伝わってきました。
一枚絵は十三枚+差分とタイトル画面+パッケージ絵
指輪の精ジーニャが出てくる短編を五つ読むことができます。
二話目と三話目はラストがあっさりしすぎているように思えました。
五話目は妹が出てくるのがちょっと唐突な気がしました。
一番面白かったのは一話目。少年少女の前向きさ溢れるやり取りがまぶしかったです。
過去の作品感想:徒咲昏―アダザクラ―
(11/27)
Le premier amour 宿り木の下で(体験版)/桜美林大学エンタメサークル
ジャンケンで負けて文化祭実行委員にされた柳井紘樹は、
さらに実行委員会でもジャンケンで負け、実行委員長にされてしまう。
仕方なしに作業をこなす紘輝、そんな彼に声をかけてくれる、何人かの女の子がいた。
選択肢なし、恋愛、高校、十分ほどで読み終わりました。
システムはバックログが読めなかったり、コンフィグがなかったり、
右クリックメニューを出したり消したりするのに時間がかかったりとかなり不便。
音楽は特に問題なし。
絵は可愛いのですが、立ち絵が妙に平面っぽくて厚みがない感じを受けます。
この体験版では五月上旬、中旬、下旬の計三日間の出来事を読むことができます。
日和見とはいえ、主人公が色々な仕事を押し付けられていくのは見ていてあまりいい気分になれませんでした。
早く女の子と仲良くなって共同作業してほしいな、と思います。
それ以外の部分は基本顔見せなのでまだ動きはなし。
とりあえずもっと読みやすいシステムにしてほしいです。
(11/28)
十二月のウロボロス Die
frohliche Wissenschaft 体験版/幻燈楽劇団
茨木真也はミッション系の学校の高校に通う二年生。
クリスマスに向け友人達と集まる計画を立てたりしていたが、
ある日の帰り道、スフィンクスと名乗る強大な力を持った少女に話しかけられてしまう。
選択肢なし、悪魔、繰り返し、三十分ほどで読み終わりました。
システムは今のところセーブ機能未実装。
また、バックログがマウスホイールから読めないのがやや面倒。
音楽は特に問題なし。
立ち絵はやや硬めな印象。
煌びやかなメニュー画面や、演出は悪魔の悪趣味な豪華さがあって話に合っていました。
この体験版では悪魔同士による会話と、真也達のとある一日のことが読め、
その日の最後に真也が悪魔と会ってあるモノを貰うところまで読むことができます。
色々と今後のことを示唆する言動があって気になる部分もありましたが、
全体的にまわりくどく、難しい言い回しが多くてあまり内容が頭に入ってきませんでした。
(12/1)
報われない子供/野良箱(A5/40P/200円)
五年ぶりに里帰りした高校生の晃子。
小学校の頃に通っていた校舎を見て、当時の苦い思い出が蘇ってくるのだった。
意欲のある小学生が潰されていく話。
とにかく読んでいてストレスが溜まります。
担任の横尾先生が生徒の手柄を自分のものにしたり、
生徒の気持ちを踏みにじったりしてばかりいてものすごく嫌な奴。
無自覚にプレッシャーかけてくる父親はちょっとだけ嫌な奴。でもかなりまし。
黒歴史を発掘して見せびらかしたり余計なことを言ったりする母親はかなり嫌な奴。
小学五年生になりたての晃子の表情と、高校の合格発表前の表情に差がありすぎて、
ここまで鬱屈してしまったのかと非常に不憫。
それだけに最後のページ一コマ目の横尾先生への見返したという思いと、
まだそんなことをやっているのかという哀れみを含んだ表情には、ちょっと溜飲が下がりました。
過去の作品感想:野良猫技師、スパルタな姪と二人の叔父
(11/30)
コミティア90感想
フリックドロップ コミティア90版/.17(500円)
コミックマーケット76で頒布されたものからシナリオの追加と、
音楽鑑賞、シナリオジャンプ、体験版オマケテキスト収録のEXTRAモードが実装されたプレス版。
C75版を今回のものにアップグレードさせるパッチもサークルサイトにあり。
シナリオの追加部分は三十分ほど、それまでのシーン同様いいなと感じられましたが、
アマネの追加部分から「……僕が寝ている隙に」が繋がっていないように思えました。
「それで」とかの接続詞が欲しかったです。
オマケテキストはクリア後に読むとよりハチャメチャで楽しめました。
特にコミックマーケット75版。何故その組み合わせなのか、と。
あと他の出演者は舞台裏がわかっているのに
アイカだけ知らされておらず可哀想な子になっていたのが泣けました。
紹介時はさらっと流してしまいましたが音楽良いです。
未来的なのに、さらにそこから先の未来に希望を抱かせるような曲調の「風、流れて」「復興する世界の理」
神秘的な「落ちた星の下で」や懐かしさを感じさせる「ただ穏やかな夕闇暮れ」「空に溶け」
ユウガとイロハの会話が聞こえてきそうな「星の子と人の子と」「消えない言葉」などお気に入り。
あと笑ったシーンはほとんど「悪だくみ、その結末」か「ロボットのおもちゃ箱」でした。
と、いうことでC76まとめの音楽が良かった作品に追加したのでした。
(12/2)
collection package/♯&♯(100円)
二つの話が読める作品集。
「さよなら眠り姫+」
詩月 四方は高校入学の直前に知り合った如月
雪花と同じクラスになり、仲良くなる。
しかし彼女は原因不明の奇病で眠り続けるようになり、それは周囲に感染していった。
なんとかして治療しようと、四方は研究に没頭するのだった。
選択肢なし、SF、奇病、未来、二時間と少しで読み終わりました。
システムは読点ごとにクリックしないと次の文章が表示されないのがちょっと面倒でしたが、
スキップが速いのは嬉しいです。
あと、章タイトルが表示されるときの演出はいいなと思いました。
音楽は特に問題なし。立ち絵は可愛らしいですが一枚絵ではちょっと印象違います。
一枚絵は四枚。タイトルの+はそれにゲストイラストが一枚追加されたためとのこと。
世界に広まる「逃眠病」を治そうとしていく話。
章や場面の合間にサイドストーリーなどが任意で読めるようになっていて、
一回最後まで読んだ後に追加されるエピソードもあります。
後半はそれぞれの心情がしっかりと伝わってきて情感がありましたが、
前半は展開も個々の文章も急ぎすぎているように感じられ、
特に文章は説明不足で状況がわかりにくい場面が多かったのが気になりました。
(12/3)
「愛しの吸血姫 第三部[最後の吸血姫]」
大学生の楼都 紅はある日の夜、ドイツからの留学生のフォルと出会う。
一目惚れした楼都だったが、彼女にはとある秘密があった。
秘密を知った楼都は、それを利用しフォルを手に入れようとする。
選択肢なし、吸血鬼、ストーカー、一時間半ほどで読み終わりました。
システムや音楽は特に問題なし。
絵は特にフォルが綺麗。一枚絵は五枚+差分。
「さよなら眠り姫+」と同様、章ごとに分かれていますが、サイドストーリーなどはなくほぼ一本道。
第一部、第二部はゲームにはなっていないようですがreadmeに補足あり。
この三部だけでも問題なく読めます。
不治の病を抱えたヒロイン、有能な姉、吸血鬼に復讐しようとしている女性など、
登場人物は王道ながら魅力的です。……主人公を除き。
主人公は目的のためなら手段を選ばず、というかむしろ手段を犯罪方向に選んでいて、
しかもそんな自分に酔うところもあり、駄目だコイツ的な印象を抱きました。
とはいえ、主人公が行なった犯罪が有耶無耶のまままとめられてしまったのが気になったものの、
その異質さによって特徴のある作品になっているなと思えました。
(12/4)
空漠を緋に染めて/イキシア(無料/フリーソフト)
周囲とは距離を置いて日々を過ごしていた七枷悠。そんな彼に関わろうとする者がいた。
一人は御曹司で変人で自称親友の藤村姫新。もう一人は自殺しようとしていた少女、夕凪楓。
彼らとの賑やかな日々はしかし、長くは続かないのだった。
選択肢なし、恋愛、不器用な優しさ、四時間半と少しで読み終わりました。
システムは起動直後、タイトルメニューが出るまでかなり時間がかかるのが気になりました。
音楽は特に問題なし。
絵は表情パターンが少なかったですが、良い表情でした。
楓の自殺を結果的に止めたことがきっかけで話をするようになるも、彼女にはある秘密が、という話。
登場人物それぞれの感情がしっかりと伝わってくる会話が楽しく、心地よいです。
特に母親との会話の面白さと母親の可愛さは異常。
それだけに最初の数日だけしか会話がなく、以降ほとんど出番なしだったのが非常に残念。
あとは主人公の不器用さがツンデレでいい感じ。
話も、中盤以降若干駆け足気味なところはありましたが一つ一つのシーンは丁寧に描かれていて、
お互いのお互いへの思いやりが切なくも暖かい作品でした。
(12/7)
トモシビはいつ消えるのか
〜白の少女〜/アンチョビプリン(500円)
転死病という謎の病の患者を隔離するためにつくられた特別区。
その伝染性が否定され、特別区も解体されたがいまもなお患者への偏見は残っていた。
そんな中、幼い頃の記憶がない神藤京は養父に言われ、旧横浜特別区で生活することとなった。
選択肢あり、近未来SF、四時間半足らずで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システムは用語集や登場人物のこと、CGモードが
読んでいる途中でも右クリックメニューから読めるのが有難かったですが、
ロードするとセーブしていた地点から戻されたり、
勝手に次のページに移動してしまったりと気になるところが多かったです。
スキップも相変わらず速いものの、これだけの長さの話だと場面変わりで止まるのが面倒でした。
ちょっとした不具合も多め。
音楽は特に問題なし。
絵は可愛らしいですし好感の持てる絵柄ですが、一枚絵のいくつかは絵柄違います。
一枚絵は差分含め十枚+アイキャッチ十枚。
今回は花屋に居候し、色々な人々と出会い平和な日々を送っていきますが、
転死病患者を狙う謎の集団が関わってきます。
体験版同様いくつか食い違う部分があることが気になりました。
京も、今回一番長く彼と接している花屋の店主、寿々も
お互いにかなり遠慮や距離を置くところがあって、
そのせいが日常で何をしていてもぎこちなさがあって退屈に思えてしまいました。
ただ肝試しのシーンは迫真の怖がり方で楽しかったです。
それに最後、話が大きく動き始めたのでこれからは面白くなるかもしれないなと感じました。
(12/5)
TSU #04 「BLUE」/THEE SENTIMENTAL UNION(B5/52P/?円)
渡辺伊織さんの漫画「赤ペンとマシンガン」
星真仁さんの小説「心に降る雪」を収録。
面白かったのは「赤ペンとマシンガン」
ホームページで小説を書いていた少年、花坂千秋が
クラスメイトの少女、弓島みなみに弟子入り志願される話。
弓島さんのマシンガントーク・大きな身振り手振り・ころころ変わる表情がとても魅力的。
お互いを好きになるきっかけが書かれていないのでやや都合がよく感じましたが、
(そして、学校で小説書くような地味な男の子なのに
(ネタバレ反転)なにも接点がないうちから好かれていいなぁと卑屈になりましたが)
告白シーンはそれまでに描かれていたことが上手く生かされていて、
ドラマティックでドキドキするシーンになっていました。
あと、背景が透けているフキダシがいくつかあったのですが、
そこに貼られた写植が白くくりぬかれたようになっていて、読んでいる間ちょっと気になりました。
過去の作品感想:TSU#02 「SUGAR」、TSU#03 「KNOCK」
(12/6)
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