鴨mile
HP

サークルについて

オリジナルのノベルゲームを制作されています。

 

作品

蜉蝣(DL版の購入はこちら)

 

概要

ジャンル

オリジナル/ノベルゲーム

発売年月

2014/8

価格

1500円

年齢制限

なし

特徴

明治浪漫、心、決断

選択肢ひとつだけ、前編と合わせて二十時間半ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、オートモード、既読スキップ、CGモード、音楽鑑賞などがあり、
セーブデータは60個まで保存可能です。

 

あらすじ

―――時は明治三十余年―――

二百五十年余り続いた江戸の世が終わってから更に三十余年。

太刀を持ち、斬った張ったも今は昔。
欧米列強に追いつけ追い越せと日本全体が躍起になっていた時代。明治。

「版籍奉還」「廃藩置県」「四民平等」「富国強兵」「殖産興業」…

維新から連なる怒涛の改革。
そして尊皇思想と大日本帝国憲法に基づき、近代化を推進する明治政府に人民は広く取りまとめられていた。

しかし反面、この動乱とも言える時代の中で…
傷つき、失われ、消え去っていくものも数多く生み出されていた。

「―――この世は薄氷の上に立っている」

まげも刀も捨て、ロウソクは電球へとその場所を譲り、文明の灯火は広く日本国中の夜闇を振り払っている…

――――はずだった。

禁足地。
忘れ去られた村。
神の棲む山。

これは、変わりゆく時代の中に落ちた一つの出逢いの物語。

(サークルHPより)

 

この作品について

以前掲載した前編の感想です。

*****

蜉蝣-前編-(500円)

明治三十二年、医者を志しながらも軍人になり、それも半年前に退役した吉野 征治は、恩師からの紹介で簸野郡の郡長から依頼でを受ける。
それは長い間交流がなかった山奥の村に、明治政府の一員となるよう交渉するというものだった。
彼は村の外に出てはいけないという掟があるその村のことを、浮柚(ふゆ)という村の少女の力を借り、理解していくのだった。


選択肢なし、明治、因習、四時間半と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は女の子可愛いですし男性陣は渋みがありました。一枚絵は十五枚+差分。

主人公が村とふもとの街を往復して、村が交流を断った理由を調べ、村のためになるように行動していきます。
ただ単に事実を追うだけでなく、それが自身や村にとってどういう意味を持つかを考えながら
次に行うことを決めていくという過程が現実的で説得力ありました。
結那の文字のくだりなど、心情も丁寧に描写されていてぐっときます。
今のところ順調に物事を解決していっている感じですが、後編で何があるのか楽しみな作品です。
(2013/12/31)

*****

前編のあと、しばらくして一つの決断を迫られ、その選択により大きく物語が変化します。
流血・過激な描写などがあるので苦手な方は注意。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。 主題歌あり
絵は吉野征治さんの感情が迸っていました。一枚絵は五十三枚+差分。

どちらのルートもですが、特に上ルートで吉野征治さんの駄目なところが最後まで全開で、
そんな状態で一件落着みたいに締めてしまっていいのだろうか……? と思ってしまいました。
ですが村の問題を一つ一つ解きほぐし、一つ一つ信頼を積み重ねていく過程はとても誠実でしたし、
村での日々には征治さんだけでなく読んでいても安らぎを感じられます。
そしてそこから先は怒涛の展開。どちらの決断の先も、精神力をどんどん削られながらも圧倒されるような凄味がありました。
特に下ルートの、自分が決めたことがきっちりその選択通りになって、どうあがいても後戻りできないところが良かったです。
ルートによって浮柚さんがしてきたことへのとらえ方や征治さんと十波の関係がガラッと変わる物語の構成にも唸らされました。
また、征治さんの村への尽力や浮柚さんの決意、征治さん一筋の十波や一生懸命な結那(ゆいな)ちゃん、
情に厚いアンジェや弥十郎、最後にユーモアを利かせてくる村長など、登場人物皆が精いっぱい生きていて、魅力的でした。
大きく変化する明治の世を読み応えたっぷりに堪能できる、おすすめの作品です。

 

(以下蜉蝣 -幕外編についての文章です・2015/1/21)

蜉蝣 -幕外編-(300円)

蜉蝣本編の後日談。
選択肢なし、三時間半足らずで読み終わりました。
システム、音楽、絵は「蜉蝣」本編と同様。一枚絵は七枚。

二つの後日談「晩秋の海風」「曼珠沙華」を読むことができます。
征治さんはほんとうにひどいひとだなとおもいました。
作中でも言われていますがせめて手紙くらいだそうよ……
「晩秋の海風」は、これグルメものだったっけ?
というくらい結那ちゃんが食べている場面の描写に力が入っていました。
「曼珠沙華」はこちらのルートの方が好きなのでボリュームある話で嬉しかったです。
英国陣営のやりとりが微笑ましくてにやけました。
あと、征治さんはほんとうにひどいひとだなとおもいました。

 

 

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