運命のひと。(乙女)/Amicitia(フリーソフト)
立石綾乃は占い師に「最近優しくしてくれた人が運命の相手」だと告げられ、
一回手助けをしてくれただけでほとんど面識のない先輩、姫田鳴海に告白するが……。
選択肢なし、学園恋愛、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は最初戸惑っていたのに絆されていく先輩が可愛かったです。
主人公が断られても断られても先輩に会いに行きます。
無表情で強引にもほどがある主人公ですが、
そんなそっけなくも強引な言葉や行動の端々から先輩が好きだということが漏れ出ているので微笑ましさしかありませんでした。
そんな主人公の強引さがだんだん気になってしまい、たまにそっけない対応をされるとそわそわしてしまう先輩も微笑ましくて……
微笑ましさしかない作品でした。
過去の作品感想:けもみみユーフォリア〜complete!!〜
(2023/2/16)
雨宿る束の間のこと(乙女)/ty(フリーソフト)
女子大生のちやこは男友達と遊んだ帰り、雨に降られてしまう。
雨宿りに選んだ場所は……!
そして雨宿り中の話題は……!!
選択肢あり、ラブコメ、雨宿り、ボイスあり、三十分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
「キサハロ!」の感想はこちら
「キサキサ!」の感想はこちら
「キサヘヤ!」の感想はこちら
「キサホカ!」の感想はこちら
「キサナツ!」の感想はこちら
システムはいつでも前の選択肢に戻れたり、細かくコンフィグ変えられたりと至れり尽くせりでした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はサネちゃん細目なだけでうさん臭さ倍増してました。実際は世話焼きで誠実で不器用すぎるのに……。
立ち絵に目パチ口パクアニメーションあり。
女遊びが激しい友人スーくん、苦労人で世話焼きなサネちゃん、
美形で幼馴染な後輩ムツのうち一人と雨宿りします。
別称は……なさそうです……
何の話題を出すかで分岐し、エンディングは六種類。
本編で雨宿りする場所と人物は固定(喫茶店を選んだらスーくんルート、のように)されていますが、
おまけシナリオで別の組み合わせが読めて満足です。
サネちゃんの上エンドでそこまで動揺を表に出していないのを見て、
サネちゃん……すっかり成長して……と親戚目線になってしまいました。
そして告白しても本気に取られないちやこの人柄(?)いいですよね!
過去の作品感想:ハミヅキ、キサハロ!、キサキサ!、キサヘヤ!、キサホカ!、キサナツ!
(2023/2/18)
灰色の夜が明けたとき/白砂庵(フリーソフト)
かつて悪魔狩りと称して聖魔法使いによる闇魔法使い殺害があった世界。
小さな村に住む少年ティノ(マルティーノ)は、闇魔法使いの少女シルヴィアと出会い、行動を共にすることになる。
魔法に憧れるティノは、「影」という現象を調査しているシルヴィアを通じて様々な魔法使いと関わることになるのだった。
選択肢あり、ファンタジー、ミステリー、六時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり、EDに歌あり。
絵は中央教会で聖職者をしているモニカさんが綺麗で、同じ聖職者、グイードが一目惚れするのもわかる……! と思えました。
ティノとシルヴィアが村や街を訪れていく中で、
悪魔狩りの真実や、現在秘密裏に進んでいる計画に関わることになります。
エンディングは二種類。
物語で重要な位置を占める「悪魔狩り」の回数や人数が小規模であることをはじめ、距離や人数、(敵の)魔法の力等について控えめな描写であることが多く、
誠実に地に足の着いた表現がされているということではあるものの、もっとハッタリをきかせて盛ってもいいのではないかと思ってしまいました。
(もちろん悪魔狩りの被害者にとっては規模の大小ではありませんが)
ですが好奇心旺盛で魔法使い達に可愛がられるティノと腹ペコシルヴィアのコンビが微笑ましかったです。
そしてなにより、モニカさんが成したことはとても大変で困難なことで、しかもその目的が自分よりも他人のためであり、
この上ない優しさと聡明さと忍耐強さにただただ感嘆しました。
その分中盤以降はティノとシルヴィアはかなり影が薄くなっていて……モニカさんがヒロイン兼スーパーヒーローになっていました!
モニカさん最高です!
(2023/2/22)
燕に餞 -10 minutes to airplane fall- 1.01/スーパー担々麺ワールド(フリーソフト)
過去に家族全員を亡くしている津原大介(つはらだいすけ)は、北海道へ向かう飛行機の中で、墜落しそうになっていることに気付く。
騒然とする周囲を尻目に、隣に座っていた糸洲涼子(いとすりょうこ)という女性が話しかけてきた。
大介は彼女と、最期の会話を交わすことにした。
絵は糸洲さんの底知れなさが伝わってきました。
選択肢あり、サスペンス、生死、二十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
糸洲涼子との会話中にどのような反応をするかで分岐します。
エンディングは五種類+最終エンド。
どう転んでも墜落は避けられません。
そんな状況下で墜落の原因が少し明らかになることもあれば、
原因には触れられずに主人公の心境が変化する結末もあり、
サスペンスと、死生観や生き方の両方が描かれていました。
最終エンドを読むと、墜落の原因は(ネタバレ反転)狂信者による生贄だったんですかね……?
そうだとしたら主人公ただ一人じゃなく機長も逃れていたりして……でも糸洲さん(仮)の関心を引けなかったからダメかな?
など読み終えた後も色々と想像することができる作品でした。
(2023/2/24)
誰でもいいから私の話を聞け(15推)/Ghost
Friend(フリーソフト)
黒田黒男は同級生の白川白雪(しろかわしらゆき)に告白する。
彼女は自分と付き合った人は一週間以内に死ぬと言ってきた。
それでも黒男は、白川さんに積極的に話しかけていくのだった。
選択肢あり、恋愛、サスペンス、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は動揺する白川さんが可愛らしかったです。
また、黒田黒男の父親の話だけピクトグラムで、
父親が属性や押し付けばかりで相手のことを見ていないことが伝わってきました。
最初は「白川白雪の話」で、その後も「○○の話」という名前の話が順番に解放されていきます。
話は全部で五つ。
最初の白川白雪の話は、塩対応の白川さんに主人公がぐいぐいと話しかけていくラブコメで微笑ましかったです……が、
そこかしこに不穏な内容もあり、その理由や詳細が後の話で語られます。
一番最後の話で色々なことが解決する可能性が提示されるのですが、
その選択をしてしまうと「白川白雪の話」のやり取りは起こらないのか……とちょっと寂しく感じてしまいました。
とはいえ、あからさまに言動があやしくてうさんくさい灰村灰音も交えて、
明るさと重苦しさの両方を味わえる作品でした。
(2023/2/26)
回顧、来ぬ Ver1.03(13推)/らいてうファミリー(フリーソフト)
養蚕が盛んな八種(はたね)町では、オシラヒメという女神が崇められていた。
町の有力者の家に生まれた中学二年生、志戸田紗羅紗(しとださらさ)は夏に行われる白絹祭(しらきぬさい)でオシラヒメ役に選ばれる。
ある日、彼女は怪物に襲われる。神社の跡取りである大学生、馬門賢治郎(まかどけんじろう)によると、それは「おくろもっけの呪い」によるものらしかった。
選択肢あり、ホラーミステリー、因習、六時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなこと、ボタン押しっぱなしでしかスキップができないことがやや不便でした。
また、アイキャッチ後の多くでセーブ画面が強制で表示されるのですが、上書き確認がないため慣れないうちは誤って上書きしてしまうことがありました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は一部の登場人物が人間なのに人間じゃない立ち絵なことや、異能を発揮する場面のビジュアルにびっくりしました。
そしてなぜそこでコブラツイストを掛けるのか……! 蛇だからか!
「おくろもっけの呪い」を解決しようと調査するため、紗羅紗が呪われた者の過去(回顧)を見て意図を取り出していくなかで、
新たなことを知ったり、クラスメイトと仲良くなったりしていきます。
エンディングはトゥルーエンド一種類、バッドエンド五種類。
回顧と蚕、意図と糸と養蚕が話に関わってきます。
田舎であることや、紗羅紗の家系などから、常にどこか息苦しさを覚えましたが、
そんな中にちょくちょくおかしな行動や発言があって、そのギャップが面白かったです。
前半は呪われた者にやられっぱなしで、後半は後半で色々な目に遭う賢治郎ちゃんが不憫で……もっとやれ! となりました。
紗羅紗は序盤では主体性なく暗い印象でしたが後半でその理由が明かされますし、
呪われた者の回顧を見ることで成長して……権力者の血を発揮して周囲を従えるようになるのが可笑しかったです。
クラスメイトや大人たちもみんな良いキャラクターで、
特にオタクっぽい見た目や言動ながら熱血行動派なクラスメイト、日野(ひの)くにおが格好良かったです。
それまでの推理をひっくり返すような展開や、様々な人間模様、興味深い伝承や異能など盛りだくさんで、
印象的なビジュアルも相まって強く印象に残る作品でした。
(2023/2/28)
輪状スターゲイザー/大きな樹の下(フリーソフト)
幼い頃に暮らした「星鳴村」に十年ぶりに帰ってきた佐咲千花子(ささきちかこ)は、
幼馴染の淡口明里(あわぐちあかり)、加賀山夏姫(かがやまなつき)、儀部正子(ぎぶしょうこ)と再会する。
星空が有名なその村で旧交を温めている中、殺人事件が発生するのだった。
選択肢あり、星の巡りを断ち切るSF(すこしふしぎ)サスペンスADVとのこと、二時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵はとても可愛らしいだけに血生臭い場面のギャップが印象的です。
アイキャッチのアニメーションは可愛くて平和。
殺人事件と不思議な出来事に巻き込まれながら、原因を調査し解決しようとしていきます。
エンディングは一種類。
最後の解決方法があっさりではありましたが、
そこに至るまでに理不尽に負けなかったり、負けたとしても立ち上がってみんなが頑張っていて、
最後は良かった……と思うことができました。
あと女の子たちの仲の良さが微笑ましかったです。
それにしてもレイナさんはさくっと情報開示するか、もう二〜三人信頼できる人を作っていてほしかったです!
(それだとこの物語が始まりませんが)
過去の作品感想:アブノーマルハァト
(2023/3/2)
ナニシテモイイコ Version1.04(15推)/桃
実女子(フリーソフト)
ある男から「店」を紹介された主人公。
その店は「人形」と呼ばれるヒューマノイドに何をしてもいい場所だった。
主人公は年端も行かぬように見える少女「イチコ」を指名するのだった。
選択肢あり、お触り""陰鬱""ADVとのこと、ボイスあり、一時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は色鉛筆のような塗りで、怪しげな店の非現実感と温かみの両方を感じられました。
一枚絵は二十三枚+差分。
イチコに対しどの程度「話す」か「触る」か「殴る」かで結末か変わります。
エンディングは六種類。END1のみ、END2を見ることで選択肢が追加されます。
時には幼く、時には妖艶に、時には冷たく、時には包み込むようなイチコのボイスがとても印象的でした。
そんなイチコとの関わりは、どのラストもハッピーエンドではありませんでしたが、
END2とEND1は褒められないかもしれないけれどもどこか救いがある結末でした。
それにしても何をしてもいいけれど頭だけは壊れたら直せないから絶対に殴らないでと言われるのですが……
そんなこと言われたら一回はやってみたくなってしまいますよね。
案の定な結末になってしまいますが!
(2023/3/4)
私立!!黒髪学園 ver1.06(女性向)/土偶帝国(フリーソフト)
様々な髪色の人が存在する世界。田村ひまりは私立玄上(げんじょう)学園に転入する。
そこは黒髪の生徒ばかりが在籍していることで有名な学園。
転入早々、彼女は生徒会長から黒髪ではないことを咎められてしまうのだった。
選択肢あり、学園恋愛、黒髪、五時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは上部メニューが常時表示状態にできるとより良かったと感じました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はみんな可愛くて格好良くて好感が持てます。一枚絵は二十四枚+差分。
黒髪ではない主人公が黒髪ばかりの学園で過ごしていきます。
ルートは三種類、エンディングは六種類。
恋愛対象は堅物生徒会長の橘栄太郎(たちばなえいたろう)、
先輩で女子生徒から絶大な人気を誇る永瀬司(ながせつかさ)、
クラスメイトで陸上部の三木大翔(みきたいが)の三人。
生徒会長はチョロいにもほどがありました……。司先輩はめんどくさいです!
もしかして恋愛対象のなかで真っ当に良い子が三木君しかいない……?
とはいえどのルートも悩んだり恋したりな青春を味わえました。主人公の芯の強さも好きです!
なお、今後幼馴染の花見友幸(はなみともゆき)ルートなどを追加予定とのことですが、彼は黒髪ではありません。
タイトルの存在意義が……!!
過去の作品感想:君は夜明けの星になる
(2023/3/6)
キツネ耳つくも神に何故か付きっきりで看病される話 ver.1.02/個人宇宙(フリーソフト)
主人公が目を覚ますと、キツネ耳つくも神がいた。
体調が思わしくない主人公のために、何故か彼女は甲斐甲斐しく看病してくれるのだった。
選択肢あり、和風ファンタジー、けもみみ、五十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は狐娘ちゃんの困り顔が可愛らしかったです。一枚絵は十八枚+差分
キツネ耳つくも神から何故か至れり尽くせりな看病を受けます。
エンディングは四種類+バッドエンド。
二つの結末を見ることで残り二つのエンディングが解放されるのですが、
そこに辿り着くことなくバッドエンドや、すでに読んだ結末になってしまうことが多く狐に化かされているかのような不安を感じました。
同時に最後まで読み終えたときには、狐娘ちゃんつらかったんだね……頑張ったんだね……と思う理由にもなりました。
おまけシナリオも含め、悲しく、でも温かい話でした。
過去の作品感想:初恋は年齢天秤の中で、パーソナル・スペース、トキゴエ列車からの脱出
(2023/3/8)
おそ咲きの花 ver 0.01(乙女18禁)/サキュレント(DL販売2200円)(DL版の購入はこちら)
28歳で友人がおらず、恋人もできたことがなく、コンプレックスまみれの葛野水姫(かどのみずき)。
数年前から定期的に男性の局部画像メールを何者からか受け取っていたが、突如そのメールが途絶えてしまう。
何故送らなくなったのかを聞くと結婚するという返信があり、水姫は激情に駆られ探偵にメール送信者を特定してほしいと依頼する。
それが探偵所所長の浪坂紫雨(なさかしぐれ)と唯一の調査員、箕面(みのお)ユウキとの出会いだった。
選択肢あり、恋愛、引け目、ボイスあり、三時間ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は拗らせまくった水姫が主人公とは思えないようなお洒落さでした。紫雨さん効果!
EDに歌あり。歌は爽やかで伸びやかなのに歌詞が後ろ向き……でも幸せならよかったです……。
絵は水姫の可愛くないわけじゃないけれど綺麗とか美人とかではないという絶妙なものでした。
キービジュアルから変化するスタッフロールもお気に入りです。一枚絵は十枚+差分。
人生で一度も恋人ができたことが無い水姫が探偵と親しくなっていきます。
エンディングは二種類。
冒頭からチ○コ画像が送られてくるというシチュエーションに笑い、
その後もチ○コ画像を送ってこなくなったら日々の張り合いがなくなったり、
紫雨たちと食事しながら面倒くささを発揮したりする水姫が可笑しかったです。
水姫の卑屈さ、こじらせっぷりは半分くらい自分もそうだと思えて、
半分くらい「ねーよ」と笑えて(少なくとも私にとっては)良いバランスでした。
でもチ○コ画像送信者を特定しようとしたり、探偵さんとの食事中に拗らせを爆発させるような行動力はすごいです!
水姫の印象通り不信感が漏れ出ているユウキの、やったこととは裏腹の身勝手で未成熟すぎる滑稽さや、
紫雨の水姫を気遣ったりからかったりという余裕がありながらも善良で、
でもそれゆえに簡単には幸せになり切れないどうしようもなさといった男性陣の性質も一筋縄ではいかなくて印象的でした。
経験や人付き合いで変わること、変わらないことの両方が描かれていましたし、
紫雨エンドの状況になったからこそ二人が一緒になれたというのも筋が通っていると思えました。
過去の作品感想:慰愛の詩、とも鳴りの舟、ドブ川に散りぬ初恋の、痴者の夢、芙蓉の浄土に安き給う、ざくろの事
(2023/3/10)
さよセン(さようならセンター試験)完結編/ゴールドレリーフ(フリーソフト)
高校三年のセンター試験で失敗し、以降山あり谷ありの(谷多め)の人生を歩んできた主人公は、
世帯収入が低い場合、東大の授業料が免除になることを知り、センター試験、そして東大受験を決意する。
しかしそこまで甘くはなく、数年に渡りセンター試験を受け続けるが、その過程で様々な人と出会っていくのだった。
追加部分は選択肢なし、センター試験、人生、一時間と少しで読み終わりました。
「さよセン(さようならセンター試験)」の感想はこちら
「さよセン1.5」の感想はこちら
システム、音楽は「さよセン(さようならセンター試験)」と同様。
背景にコミケで私も書いたセンター試験への寄せ書きが表示される場面は嬉しかったです。
制作者様の実体験をもとにしたフィクションで、
紆余曲折ありながら大学入学共通テストと東大受験に臨んでいきます。
年齢を重ねて脳も身体もガタが来ている描写が多く他人ごとではありません……。
給付金や税金の免除等で状況を改善する場面では知は力であることが実感できましたし、
途中だらける場面もありながらも勉強・試験に挑む場面は熱いものがありました。
また、過去に交流があった人と再会することが多く、
それだけたくさんの人と関わり、たくさんの人に覚えてもらっていることがすごいと思えます。
主人公を通して、人の繋がりと目標に向かうことの大切さを感じられました。
(2023/3/12)
異種間エンパシー ver2022/10/14/深山宵(フリーソフト)
加賀見亜子(かがみあこ)は溺愛している弟の一織(かおる)が口論の末、家出してしまった。
彼女は弟の代わりを求め、バイオノイドをレンタルする。
訪れたバイオノイドを弟として扱ううちに、彼の存在が大切になっていくのだった。
選択肢あり、バイオノイド、感情、四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は全エンドクリア後のタイトル画面が……後味悪いです!
弟の代わりとしてレンタルしたバイオノイドとのやりとりが描かれていきます。
エンディングは三種類。それぞれにアフターストーリーあり。
主人公が弟離れできないヤバい人でした……。
エンド3はハッピーに見えて依存先が変わっただけでは? とハラハラしていたら、
アフターストーリーで成長が見られてほっとしました。
弟のパートナーが得体の知れない感じで安心できませんが!
エンド2はかなり後味悪くそれゆえ印象的で、エンド1も後悔をしたくなる行く末で、
異種間の難しさを思い知らされました。
過去の作品感想:ヤドカリ、ヤドカリ1.5、暗がりビオトープ
(2023/3/14)
おじさんと遊ぼう/茶碗蒸し(フリーソフト)
※2022/12/24の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!
多くのフォロワーを抱えるインフルエンサー、あずさに見知らぬおじさんからDMが届いた。
あずさは気まぐれに返信してみるが……。
選択肢あり、SNS、おじさん構文、十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は婦警コス自撮りの差分を見てみたかったです……もちろん真エンドバージョン。一枚絵は二枚。
おじさん構文でDMしてくるおじさんの相手をします。
三十九歳でおじさんかあ……と三十九歳が年下になった私は複雑な気分になりました。
エンディングは四種類+α。
おじさん構文の気持ち悪さとおじさんの図々しさがこれでもかと描かれています。
こんなおじさんにならないように自戒せねば……という気持ちになる、おじさんしかいない作品でした。
(2023/3/15)
不香の花 - Snow Flower/斜塔ソンブレロ(フリーソフト)
※2022/12/24の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!
都会でデザイン会社のバイトをしていた竹崎タケルは、有名なデザイナーである母の名前が付きまとうことに複雑な心境だった。
しかし卒業間近になって母がデザイナーを辞め、故郷へ移ることとなりタケルも同行を余儀なくされる。
母の故郷は雪に覆われた山奥で、住民も保守的。
その地で幼馴染の山田風花(やまだふうか)は、地元の鉄道存続のため頑張っていたのだった。
選択肢なし、雪、繋がり、二時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーあり。
絵は山田風花が野暮ったいメガネヒロインの完成形と言っても差し支えないほどの野暮ったいメガネヒロイン姿でした。
大学でもこのままでいてほしい……!! 一枚絵は五十七枚+差分+α。
最初は余所者に冷たかったり、無償労働当たり前な山の住人に辟易していたタケルが、
住人と接することで考えを変えていきます。
登場人物それぞれに、至らない所や合理的でない所があって、
でも現実問題として完璧に生きることは無理で、自然の中ではなおさらで、
だからコミュニティを作って生きていく、そうした山の暮らしが丁寧に描かれていました。
また、雪に覆われた背景と描写から読んでいて冷たさが伝わってきて、
だからこそ人の思いやりがより暖かく感じられる作品でした。
余談ですが、恥ずかしながら「不香の花」の読み方を知らず、
「ふこう」読みと勘違いしてこの可愛いメガネヒロインがどんな酷い目に……とビクビクしながらダウンロードしました!
過去の作品感想:日陰の日葵 - sun in the shade
(2023/3/17)
真愛しの束縛/Bee-Soft(2100円)
※2022/12/24の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!
靴職人のエディは、熊に襲われて左手を負傷し雑用しかできなくなり塞ぎ込む生活を送っていた。
ある日、彼は森でリズという名の少女と出会う。
彼女は吸血鬼で、人の血を吸わずにはいられない習性を持っていた。
選択肢あり、吸血鬼、恋愛、ボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵は立ち絵素材集使用。
エディがリズと暮らすうちにお互いを大切に思うようになりますが、
吸血鬼の習性を始めとした種族の違いで問題が発生します。
結末リストがないですが、スタッフロールをスキップできない結末がメインエンドでよかった……でしょうか?
メインエンドは時間としては長い時間が経ってますが、描写はあっさりめでもう少し二人の日々を見たいと思ってしまいました。
バッドエンドは人のか弱さと血を求めずにはいられない吸血鬼の習性によってうまくいかない結末が多く、
ままならなさを感じさせられました。
過去の作品感想:虎鶫の子守唄〜白キ追憶〜
(2023/3/19)
触れたくないけど、そばにいて。(15推)/タカスガタイキ(フリーソフト)
旭邦彦は夜の公園で倒れていた少女、工藤とも子を介抱する。
彼女は怪我をしていた。
邦彦はそんな彼女に誘拐されてみないかと持ち掛け、二人は二人暮らしをすることになるのだった。
選択肢あり、一つ屋根の下、共犯者、四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は傷だらけの工藤さんが痛々しかったですし、ドヤ顔やラストシーンも印象的でした。
また、アイキャッチで表示される冷蔵庫のやり取りメモから二人の暮らしっぷりが想像できました。
誘拐して誰かを家に住まわせたい男と、傷だらけの少女が共同生活を送っていきます。
夜にしか外出できなくなってしまった男と、自分のことを語らない少女、
訳ありゆえにいつ壊れたり無くなったりしてもおかしくない危うさ、陰鬱さがありながらも、
二人の、お互いに踏み込まないと協定を結んだ上での共同生活の距離感に心地よさを感じました、
ラストの後先考えない行動も痛快で、
恋愛ではない二人の共犯関係がうらやましいくらいまぶしかったです。
過去の作品感想:発掘少女、拾われた夏のエデン、schoolLifeCool、等速運動の君へ、藪の中は、夏
(2023/3/21)
俺と彼女と誰かと誰か(15推)/タカスガタイキ(フリーソフト)
真っ白な部屋で目覚めた「俺」は記憶がなく、全身を拘束されていた。
そこに現れた女は妹を自称し、偏執的なほどに甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた。
「俺」は部屋から抜け出すために、ひとまず従順を装うことにするのだった。
文字入力あり、サスペンス、記憶喪失、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は妹がミステリアスで艶っぽくて、監禁してもおかしくない妖しさがありました。
一枚絵は十六枚(くらい)+差分。
何もわからず監禁された状況で、妹を名乗る女に阿ってあわよくば脱出しようとします。
途中文字入力をする箇所があり、正解は基本的に一つですが一か所だけ分岐に関わっています。
エンディングは三種類+エクストラエンド。
自分が誰かや、周囲の状況が妹を通してしか知ることができず、閉塞感と心もとなさを覚えましたし、
エンディングごとの違いによる疑心暗鬼にもなりました。
何とかならないかと思いながら最後まで読んだのですが……最初からもう手遅れでした。
あと文字入力のヒントに沿って、冒頭に出てきたオウム返しの「オウム」と入力したらあえなく間違いでした……。
過去の作品感想:発掘少女、拾われた夏のエデン、schoolLifeCool、等速運動の君へ、藪の中は、夏、触れたくないけど、そばにいて。
(2023/3/23)
王様と僕の夏/タカスガタイキ(フリーソフト)
プール帰り、段ボールの中で泣いていた王様を拾ったサトシ。
お母さんに許可を得て、王様と一緒に暮らすことになるのだった。
選択肢あり、育成、王様、十五分ほどで読み終わりました。
システムはほのぼのとした内容ゆえかもしれませんが文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は泣いたり笑ったりする王様が可愛らしかったです。
王様と十日間どう過ごすかで四つのエンディングに分岐します。
過ごし方は「お勉強」「あそぶ」「ごはん」「おひるね」の四つ。
三日連続で勉強したり遊んだりするとダウンする王様にひ弱! となりました。もしくは寄る年波には勝てない。
怖い可能性としては……「ごはん」を選ばないと一食も食べさせてもらえないのでしょうか!?
それはさておき、サトシと王様の仲良く平和に過ごす日々を堪能することができました。
過去の作品感想:発掘少女、拾われた夏のエデン、schoolLifeCool、等速運動の君へ、藪の中は、夏、触れたくないけど、そばにいて。、俺と彼女と誰かと誰か
(2023/3/25)
モールス信号を君に(15推)/タカスガタイキ(フリーソフト)
研究室のグループチャットに送られた飲み会の誘いに、断りのメッセージを送ったキョウコ。
全く同時のタイミングで、腐れ縁のヤスヒロも断りのメッセージを送っていた。
前日、それぞれの恋人に振られた二人は、二人だけで飲むことにした。
選択肢なし、恋愛、大学生、二十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は最後のヤスヒロが色気ありました。
エンディングも間接的な淫靡さが!
振られたもの同士で飲み会をします。
私には縁遠い世界だ……と思いながら二人の恋愛話を眺める羽目に……。
とはいえ、積極的な女の子とちょっとオドオドした男の子な関係っていいな、と思えましたし、
振られた直後の、気の迷いかもしれない心情が直接的すぎずに描かれているのがお洒落でした。
過去の作品感想:発掘少女、拾われた夏のエデン、schoolLifeCool、等速運動の君へ、藪の中は、夏、触れたくないけど、そばにいて。、俺と彼女と誰かと誰か、王様と僕の夏
(2023/3/27)
埖×喋〜Trash×TALK〜(15推)/ポポカテペトルポンポン山(フリーソフト)
お金が必要な高校生、加籠御殊(カゴミコト)は愛の神を名乗る夜咲常花(ヨザキジョウカ)のもとで人間の愛を集めるバイトを始める。
愛を集める方法は、対象の生徒から愛されるようになること。
しかし対象の生徒は様々な問題を抱えていて、一筋縄ではいかないのだった。
選択肢あり、ミザントロピック恋愛アドベンチャーとのこと、十六時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。各話の締めに鳴るチャイムが印象的でした。
絵は可愛らしい絵柄で、酷い目に遭う場面がよりいたたまれなくなりました。
シナリオ選択時や、上部のゲージなど格闘ゲームのような画面構成も印象的です。
一枚絵は八十五枚+差分
午前、昼、午後の一日三回、1プレイヤーキャラと2プレイヤーキャラを選択して三十秒〜十分程度のシナリオを読み、
日曜夜に一週間で得た愛をジョウカに売るかどうかを選択、という繰り返しが三週間もしくは四週間繰り返されます。
エンディングは四種類。
表面上はコミカルで小気味よいやりとりが繰り広げられますが、
一皮剥けば多くの者が思い通りにならない世界に不満や諦め、憤りを感じていて、
皆歪んでいたり、重苦しいものを抱えていたりでとても痛々しかったです。
お気に入りは腕を骨折している上級生ヒカル。
脳内の大半をエロが占めていますが、作中随一のまっとうな人間でした。
彼の罪も優しいがゆえですし、終盤の行動はとても格好良かったです。
苦手は記憶喪失の少女ミノリ。自分の正義を押し付けて自分のことは一切省みないのが相容れないと思えました。
あと生徒会長のハルトが完璧超人なのですが、終盤とても恐ろしかったです……。
楽しい会話と重苦しい人間関係を代わる代わる味わえ、
さらに最後の選択では自分の思想と嗜好と向き合わされる、
天国と地獄と現実をいっぺんに体験できる作品でした。
(2023/3/29)
おいなりっ! ver1.00/Nutrients(フリーソフト)
児童福祉司を目指す大学生、倭文友音(しとりゆね)はオワリノミタマという稲荷神と出会う。
なんでも依り代の神社が壊されて行き場を無くしているという。
新たな依り代が見つかるまで、友音は神様と同居生活をすることになるのだった。
選択肢なし、稲荷伸、夢、ボイスあり、二時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵は幼い容姿で頑張る友音も、おいしいものに目がないオワリノミタマ(タマさん)も可愛いです。アイキャッチも可愛いです。
一枚絵は差分含め二十五枚。
友音とタマさんが共同生活をしていく中で、他の人と関わったり、友音が夢について悩んだりしていきます。
作中で省略されているエピソード(みんなで海に行った、タマさんの過去、など)があって、
もう少し彼女たちのことを見ていたかったと物足りなく思えてしまいました。
ですが、そう思えるくらい女の子四人が仲良く(一部喧嘩あり)している場面は微笑ましかったですし、
最後は良かった、と感じられる作品でした。
過去の作品感想:こと国シスターズ、凪ノ恋、ハロー、神様Worker
(2023/3/31)
HoodMaker DL版ver1.2/HoodMakers(フリーソフト)
新城礼夢(あらしろ らいむ)は幼馴染の松川奈々美(まつかわ ななみ)と共に大学生になり、小学校の頃の友人と再会する。
また、日課のランニング中に雪代雨(ゆきしろ あめ)という謎めいた女性と出会う。
その後、友人と共に学生起業することになり、少しずつ売り上げを伸ばしていく中、礼夢は「創作」の世界を知るのだった。
選択肢あり、創作、商売、六時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり、挿入歌、ED歌あり。
絵は奈々美の百面相が可笑しかったです。
また、加工された背景とクリアな背景の使い方も印象的でした。
友人たちと起業し、友人たちやバイト先の先輩と接する中で創作の世界を知っていきます。
ネットスラング、アニメ、漫画などのネタ多め。
逆に「ゲーム制作」そのものをしている場面は少なめ。
前半はコメディなやり取りにちょっとノリが合わないと感じてしまう部分もありました。
ですが後半は制作された方の人生と魂を込めたと言えるような内容になっています。
挫折の場面では重苦しかったですし、現実とリンクさせた内容には感慨深くなりました。
作中の主人公を見る限り、友人の誠二が、そして主人公自身でも言う通り
成功する可能性はとても低そうで心配になってしまいますが……それでも、完成させたというのは素晴らしいと思えます。
(2023/4/2)
『IF』がユメであるように、夢がゆめであるように ver1.2/nalumille(フリーソフト)
大学生の櫻井優菜は書店で、そこに勤めるものが作ったという「ノベルゲーム」を見つけ、
運命に導かれるようにプレイし、その勢いで書店のアルバイトをはじめる。
しかしそこでの勤務は、多くの大変なことが発生するのだった。
選択肢なし、書店、創作、一時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は優菜の困り顔が可愛かったです。
「HoodMaker」と思われるような「ノベルゲーム」が気になり、制作者が勤める書店でアルバイトを始めた優菜が、
制作者と関わったり、書店に問い合わせてくる客と関わったりしていきます。
「HoodMaker」の主人公たちが一定のルールを持って行っていた
「転売」の(主人公たち以外による)ルール無用なやり方が、
そういう人もお客様として対応しなければならないことも含め胸糞悪かったです。
また、打ちひしがれながらも創ることと、それを受け取って返すことも描かれていて、
そんな創作の繋がりが大切に感じられる作品でした。
それにしても純真な女子大学生をかどわかすなんて……犯罪じゃないですかね……。
(2023/4/6)
後妻打ちの七七日 ver1.00(BL)/冬のいもうと(DL販売660円)(DL版の購入はこちら)
七種春也(さえぐさ はるや)は母の小奈秋(こなみ)が不審な自殺を遂げ、気の休まる暇もなく四十九日の夜を迎えた。
そこに春也を認知せず養育費も支払っていない父、漆田冬也(うるしだ とうや)が訪れる。
冬也は小奈秋の死の真相を解き明かそう、化けて出こられては困るから、と春也に告げるのだった。
選択肢なし、ミステリー、父子、二時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は性格悪そうな表情や嫌そうな表情が心底からという印象を受けました。一枚絵は八枚+差分。
独身のおじさんとパパ活していた春也が、
父子として十年ぶりに会った冬也と母親の死の真相を明らかにしようとしていきます。
春也と冬也の会話が皮肉罵倒嘲りまみれなのですがそれがいっそのこと痛快でした。
登場人物は少ないながら彼らが建前の仮面を被っていることもあり、
真相とそれに深く関わる事実は予想していなかったもので、
まんまと手玉に取られてしまいました。悔しい!
そんな真相を通じて理性や常識ではどうにもならない欲望や愛情が描かれていて、
演技も、本音も、強烈な関係を味わえる作品でした。
過去の作品感想:Rivers of Blood、アルテール・エゴ、鉄条の囹圄、間男スレイヤー、産形邸の六天狗
(2023/4/8)
ふりかけ☆スペイシー/よんとんトマチン(DL販売1500円)
浪人生のさぁたんは突如ネオ昭和という場所に飛ばされてしまう。
そこで個性的な面々と出会い、地獄や宇宙へ行ったりするなど様々な経験をするのだった。
選択肢あり、昭和、コメディ、四時間ほどで読み終わりました。
システムは非アクティブで動かないことがやや不便でした。
alt+Enterでウィンドウ・フルスクリーン切り替え可能。
音楽はタイトル画面で流れる曲がクセになる曲でお気に入りです。EDに歌あり。
絵は昭和っぽい絵柄、表情が描かれていました。
また、アニメーション演出が豊富にあって目を引きました。
さぁたんがネオ昭和で出会った人たちと旅行したり闘ったりします。
エンディングは一種類。バッドエンドは直前の場面に戻ります。
とにかく昭和のパロディネタだらけで可笑しかったです。
知らないネタもありますが勢いでどんどん読み進めることができました。
昭和ネタ中心の用語辞典「ネオ昭和辞典」もありますが、そこにもネタがたっぷり。
登場人物では巻き込まれながらもなんだかんだ順応しているさぁたんがお気に入り。
話のお気に入りは六章のホボイTOY編後半。空想特撮シリーズ的な展開が盛り上がりました。
(2023/4/10)
泣きべそ*花散る空 ver.2.50(12推)/atel(フリーソフト)
引っ込み思案で友達のいない千恵は音声投稿型SNS「Signaloop」にコトリという名前で登録し、
RYO、あーや、カラス、百果、凛の五人と仲良くなる。
そして千恵の誕生日をきっかけに、六人は実際に会うことになるのだった。
選択肢なし、人付き合い、青春、ボイスあり、二時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵は立ち絵から千恵の自信のなさが表情から伝わってきました。
また、それぞれが後悔する場面の一枚絵からも感情が伝わってきます。
ボイスは次の文章に移っても流れ続けるため、
SNSで次から次へと投稿され盛り上がっている様を感じられました。
SNSを通じて出会った友人と実際に会うことになります。
この時点でヒヤヒヤしました……。
冒頭、百果の創作物を見て心奪われる場面が鮮烈に描かれていましたが、
百果との関わりがあまり多くなく終わってしまい少しあっけなさを感じてしまいました。
ですが友人との会話はキラキラしていてまぶしかったですし、
中盤以降は重苦しく、しかし思いやりをもって描かれていて、
人と付き合うことの良いことも悪いことも詰まった作品でした。
(2023/4/11)
藹々鬼譚/千景(フリーソフト)
鬼の角を持つ子供は七つになったら森に捧げなければならない。
その決まり通りにされた少女は、鬼の縁(えにし)に拾われ、六(むつ)という名を付けられる。
同じような関係である鬼の菫青(きんせい)と少女伽羅(きゃら)を交えた生活は平穏で、しかし終わりが迫っていた。
選択肢あり、和風、自然、一部ボイスあり、二時間十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は環境音だけの場面と、曲が流れる場面を使い分けられていました。
絵は人物、背景共に幽玄で美しく目を奪われました。
木に囲まれた山の中、鬼と少女が暮らしていきます。
エンディングは二種類。
古風で多くを語らない文章で人とかけ離れた存在である鬼の価値観や在り方が書かれているため、
私が読み取り切れずに終盤の分岐選択肢までは茫洋としてつかみきれないまま読み進めてしまいました……。
選択肢後は人が多く関わるようになるため、
会話や思惑、人から見た自然といった人間の物語を通じて、鬼の行く末に感じ入ることができました。
もっと想像力と理解力がある人であれば十全に堪能できるのに……と歯がゆく思える、趣きのある作品でした。
(2023/4/13)
孤島の灯台 ver.1.01/夜月水華(フリーソフト)
エイデン・バードッグは一か月後に閉鎖が決まっている孤島の灯台に灯台守としてやってきた。
初日の夜、エイデンは灯台の守り神を名乗るライトという子と出会う。
彼はエイデン以外には姿が見えなかった。
選択肢あり、灯台、戦争、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はライトが可愛らしかったですし、灯台の光は心強さを感じました。
一枚絵は三十七枚。
閉鎖される灯台で出会ったライトとのやりとりや、
エイデンの過去が語られていきます。
周りに何もない島での穏やかな時間、
ライトや同僚との賑やかだったり暖かだったりするやりとり、
そしてシリアスな場面と様々な内容が詰まっていました。
お気に入りは釣りをしているシーン。
こんなところでのんびり釣り糸を垂らしてみたい! と思えました。
過去の作品感想:ガラス姫、檻のビブリオ、鬼桜、ぼくと死神
(2023/4/14)
目覚めたら知らない男が枕元にいた ver.1.02(12推)/Paper Moon(フリーソフト)
美澄色羽(みすみいろは)は働きながら、土日にVTuber空色羽乃(そらいろはの)として配信をしていた。
しかしある日目が覚めると、知らない男が枕元にいた。
彼、律(りつ)は色羽を「保護」すると言いつつ優しくしたり脅したり、おかしな言動をしてくるのだった。
選択肢あり、ヤンデレストーカー、脱出、一部ボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。挿入歌あり。
絵は3Dモデルっぽい羽乃と、リアル調の色羽や律の絵柄の違いで、より色羽が実際に酷い目に遭っていると感じられましたし、
羽乃は羽乃でEND6のラストが怖かったです……。
あと、【Master】とデカデカ書かれたマスターキーに、このマスターキーならどんな扉でも開けてくれるという説得力を感じました。
得体のしれない男、律に監禁された色羽が、律の機嫌を取りながらも脱出しようとしていきます。
エンディングは六種類。
実際にVTuber空色羽乃のアカウントもあり、
それを見ても、本編の言動を見ても色羽の危機感の無さが全開で、
でも、裏を返せば人のことを信じているということで、誠実さや優しさといった善性が好ましく思えました。
だから余計にストーカーホイホイになるのですが……。
また序盤、色羽が頑なに自分が空色羽乃であると知られることを恐れていて、そこまで隠すか……? と思っていましたが、
終盤理由が明かされてしっかり納得することができました。
律は手段が監禁ながら、色羽への強い執着が随所に感じられてこれは純愛……かも? と思えます。
ただ色羽よりマシながら身体能力ダメダメなので後日談では、これ負けたわ……とあきらめムードになりました。
主な登場人物にヤバい奴しかいない中で、ヤバいなりの行動原理がしっかり感じられた作品でした。
過去の作品感想:霧と太陽の王、ゴッデスリトルラビット!、虚ろ町ののばら、Rot
im Wald、遠い海のアリア、砂上のメモリア、白結異婚
(2023/4/15)
魔法少女試験に落ちたら家業を継ぎます。 ver.1.24/N/P PROJECT(フリーソフト)
魔法少女に憧れる主人公は、魔法少女試験を受けることを決意する。
落ちたらブラックな家業を継がねばならない。
しかし主人公は、とても、すごく、勉強が嫌いだった。
選択肢あり、魔法少女、コメディ、一時間ほどで読み終わりました。
システムはシナリオチャートがわかりやすかったです。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーあり。
絵は喜怒哀楽がたっぷり感じられました。
また、演出も豊富で華やかでした。
魔法少女に憧れている主人公が落ちたら家業を継ぐという条件で魔法少女試験に挑戦します。
エンディングは七種類。サイドストーリーあり。
舞い上がるのも落ち込むのも全力な主人公の性格通り勢いたっぷりの話で、
魔法少女試験に受かる自信しかない(フラグ)主人公の受からなかった結末の数々を堪能できました。
また、サイドストーリーでは主人公の試験の裏側で起こっていたドタバタが描かれていて、
関係各所を巻き込んだ壮大な出来事だったことがわかって……より可笑しみを感じました。
過去の作品感想:今日は恋するひなまつり、肉まん葉集 〜例えばこんな桃太郎のお話〜、温泉彼氏 リメイク版、彼と彼女の怖い話
(2023/4/16)
終末吸血鬼。/鈴帯スズノ(フリーソフト)
永き眠りから目覚めた強大な吸血鬼、ヴィエリィ・ローゼッタが目にしたのは、
更地になった自身の城と、眷属も人間も見当たらない世界。
目覚めの血を求めるヴィエリィは様々な地を訪れ、人間を探すのだった。
選択肢あり、ポストアポカリプス、吸血鬼、幸せ、二時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
システムは序盤、普通の名前欄は「ヴィエリィ」なのに
名乗りの台詞では「ヴィエリィ・ローゼッタ」と表示されてドヤるヴィエリィちゃんが可愛かったです。
絵もヴィエリィちゃんの表情が豊かで可愛かった(特に驚き顔!)ですし、
戦闘シーンをはじめとして動きのある演出が多かったです。
AIによる画像をもとにした背景もポストアポカリプスみがありました。
ヴィエリィちゃんがいくつかの都市を訪れ、そこで活動している機械などと関わっていきます。
面倒くさがって脳筋正面突破でなんとかしてしまう強さがありつつ、
脳筋ゆえ随所にポンコツみが漏れ出るヴィエリィちゃんが可愛かったですし、
そんなヴィエリィちゃんがツッコミに回りがちな面々が各都市に居て可笑しかったです。
とはいえ人類が滅びているだけあって悲劇や危機もたくさんありました。
各話でのエピソードは「幸せ」や「存在意義」が何なのかということが描かれていて、
自分以外を下僕としか見ていなかったヴィエリィちゃんがそれに触れて少しずつ変わっていく所も微笑ましかったです。
(2022/4/17)
ちゃんねる・ちょいす ver1.0/うきうき雨季(フリーソフト)
ハロウィンの王様であるウィルの娘、ゾンビのクライは引きこもり。
ウィルは更生を促すため人間界のテレビ番組を見るようクライに告げる。
彼女が見る番組とは……。
選択肢あり、社会不適合ゾンビ娘の更生ミニゲームとのこと、十五分ほどで読み終わりました。
システムはバックログがありませんが、二周目以降は選択肢までスキップすることが可能。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は様々な衣装のクライちゃんを堪能できました。
四つのテレビ番組を二回選んで、十種類のエンディングに分岐します。
テレビを見続けるだけでそれだけの種類の変化が起こるなんて、
良く言えばクライちゃんには無限の可能性がありますね!
悪く言えば影響されやすいにもほどがあります!
私はメイド、女王、秘書の格好いいクライちゃんがお気に入りです!
過去の作品感想:レディ・ブルー、鬼の嫁入り、おまわりさん こいつです。【改】、ナイナイ、アレジエ
(2023/4/18)
さびしがりゴースト ver1.1/うきうき雨季(フリーソフト)
錆四川(さびしがわ)うららは中学デビューで霊感がないにもかかわらず霊感少女を演じていた。
ある日、恋(こい)という名の幽霊が視えるようになる。
恋は幽霊に関する相談を解決してあげる代わりに、友達になってほしいと言ってきたのだった。
選択肢あり、幽霊、友達、四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵はうららの増長しながらも隠し切れない陰キャっぷりが印象的でした。
一枚絵は三枚+差分。
幽霊の恋に助けてもらい、幽霊にまつわる事件を解決していきますが、その嘘を指摘するものが現れます。
エンディングは二種類。おまけシナリオあり。
第二話の犯人判明の経緯をはじめとして、前半はさくさく進み、
有名になっていくうららのとんとん拍子さをより感じられました。
終盤は重い決断を強いられます。
悩んだ結果、私はまず陽エンドに。その後陰エンドを見て、最初の選択が間違ってなかったと思えました。
うららと恋の二人にとっては、そうではないかもしれませんが……。
過去の作品感想:レディ・ブルー、鬼の嫁入り、おまわりさん こいつです。【改】、ナイナイ、アレジエ、ちゃんねる・ちょいす
(2023/4/19)
ショコラティックウォーズ ver1.1/うきうき雨季(フリーソフト)
チョコレート好きのショコラは、限定チョコ目当てに親に内緒でロマーノ王国を訪れる。
しかしロマーノ王国では「チョコレート禁止法」が制定されていた。
投獄されそうになったところをカリスマショコラティエ・ヴァレンタインに助けられたショコラは、禁止法に対抗する革命軍に身を投じることになる。
選択肢なし、RPG、ファンタジー、一部ボイスあり。一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はヴァレンタインの衣装が華やかでした。
ショコラが禁止法を無くそうとする他、いくつかの理由で王様がいる城に戦いを挑みます。
RPGパートはスキルをどのタイミングで使うかという所に戦術性はありますが、
敵の攻撃が一人に集中したりするとあっさり負ける戦闘もあるため運要素強めでした。
ストーリーは対人スキル低めなショコラがビクビクしながら革命に巻き込まれていくところや、
奔放なヴァレンタインの言動、ショコラに辛辣な王様など可笑しかったですし、
途中で新たな目的が発生して、それまで当たり前だったことがガラッと変わり、
登場人物の異なる側面もしっかりと味わうことができました。
過去の作品感想:レディ・ブルー、鬼の嫁入り、おまわりさん こいつです。【改】、ナイナイ、アレジエ、ちゃんねる・ちょいす、さびしがりゴースト
(2023/4/20)
姫様の快適怠惰ライフ! ver1.0/うきうき雨季/よるのかたすみ(フリーソフト)
寝ることが大好きな姫は、隣国の王子との結婚を間近に控え、怠惰に暮らせなくなることを危惧していた。
なんとか今まで通りの生活を続けるため、魔女に助けを求めるのだった。
選択肢あり、ぐうたら、悪だくみ。十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はデフォルメされた登場人物が可愛らしいです。
魔女に頼んで王子との婚約をなかったことにしようとしたり、
それがだめになりそうで弟に助けを求めたりします。
エンディングは四種類。おまけで学パロ編あり。
どの結末でもコメディ展開で肩肘張らずに読むことができました。
お気に入りは魔女エンド。
魔女の正体が……興奮しますね!
過去の作品感想:レディ・ブルー、鬼の嫁入り、おまわりさん こいつです。【改】、ナイナイ、アレジエ、ちゃんねる・ちょいす、さびしがりゴースト、ショコラティックウォーズ
過去の作品感想:6月のマリッジブルー
(2023/4/21)
レーヴ・デ・エピン Ver1.03/よるのかたすみ/うきうき雨季(フリーソフト)
勇者が目を覚ますと、悪い魔法使いによって茨に覆われ、皆が眠ってしまった城にいた。
勇者はカエルになった隣国の王子様と共に、魔法使いを倒しお姫様を救おうとするのだった。
選択肢あり、おとぎ話、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は衣装が華やかでした。
勇者がカエルを引っ張るアイキャッチも可愛らしいです。
一枚絵は三枚+差分。
勇者がお姫様を救うために最上階を目指す中で、茨に覆われるまでの経緯を視ます。
エンディングは二種類。
カエルに辛辣な勇者が可笑しかったです。
ストーリーは魔法使いが本当にすごい魔法使いっぽいので、
お姫様がもっと我儘だったらこんな状況にはならなかったのかも……ともどかしかったです。
その分ラストはどちらの結末も幸せになって満足でした。……幸せ、ですよね?
過去の作品感想:レディ・ブルー、鬼の嫁入り、おまわりさん こいつです。【改】、ナイナイ、アレジエ、ちゃんねる・ちょいす、さびしがりゴースト、ショコラティックウォーズ、姫様の快適怠惰ライフ!
過去の作品感想:6月のマリッジブルー、姫様の快適怠惰ライフ!
(2023/4/22)
フィンリーノア Ver1.02/よるのかたすみ(フリーソフト)
自分の名前以外全てを思い出せないMila Forsyth(ミラフォーサイス)は真っ暗な空間にいた。
そこに突然化け物が現れる。
ミラは逃げた先で、クマの着ぐるみ、Finley(フィンリー)と出会うのだった。
選択肢あり、探索、ホラー、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は白黒の世界で化け物に追いかけられる中、助けてくれたフィンリーに安心できました。
(着ぐるみなので同時にちょっと不気味にも感じてしまいましたが!)
一枚絵は十枚+差分。
真っ暗な世界でクマの着ぐるみと一緒に化け物から逃げます。
エンディングは三種類。
真っ暗な世界で化け物に追いかけられるのが怖くて、
だからこそ助けてくれる者に感謝の気持ちを抱きました。
でも、どんなに上手くいったとしても完全なハッピーエンドになるにはもう手遅れなのですが……
それでも前を向くエンド1には、良かった……と思えました。
過去の作品感想:6月のマリッジブルー、姫様の快適怠惰ライフ!、レーヴ・デ・エピン
(2023/4/23)
おもいをつたえるプログラム Ver 1.9/Gigabit
Million(フリーソフト)
画期的なAIを実装したRPG内には、神が存在した。
神はそのRPGを作った高校生、高次宙(たかつぎそら)のいる現実世界にピアというAIの少女を送る。
目的は、人付き合いが苦手な宙が、昔から片思いしている真道千風瑠(しんどうちふる)に告白する後押しをするためだった。
選択肢あり、恋愛、事前選択肢、一時間ほどで読み終わりました。
システムは選択肢からはじめることができて便利でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は一部ジャギーが発生している立ち絵が気になりましたが、
3Dのピア立ち絵にダイナミックなポーズが多くて、可愛い! と思えました。
片思いしている幼馴染に告白するため、AIのピアから特訓を受けます。
エンディングは二種類+失敗エンドたくさん。
選択肢を発生した出来事に対して選ぶのではなく、発生する前に選んでおき、後は見守るだけという構成で、
プログラミングでゲームを作る主人公と、作られたピアならではだと思えます……が、
最終目的だけ提示されて途中に何が起こるかは選択肢時点では明かされません。
プログラミングならもう少し選択肢発動条件を決めさせてくれ! と言いたくもなりますが、
予想していないことが起こると無情にも、もう駄目だ……おしまいだ……と知りながら事態を見守る羽目になり、
それがかえって「後の祭り」も後の祭り過ぎれば可笑しくなると感じられました。
プレイヤーがこう選ぶということを読んで、少なくとも一回は失敗するように配置されているイベントに見事にしてやられました。
生みの親である主人公をわりとボロクソに言う神や、失敗した時のピアの反応もいい味出していました。
そして全身で主人公のために喜んだり心配したりしてくれるピアがとっても可愛くて、
千風瑠もいい娘でしたが、ピアも幸せになってほしい! と思えました。
(2023/4/24)
おもいをつたえるプログラム ばーじょん.A Ver 1.11/Gigabit
Million(フリーソフト)
高次宙(たかつぎそら)の息子、高次星翔(たかつぎせと)は自分よりすごい人がたくさんいる、と向上心を無くしていた。
ある日、父親が作ったゲームの世界に父親と間違えられて入り込んでしまう。
呼び出した者たちは、父親の代わりに星翔にゲームの世界を救ってほしいと告げるのだった。
選択肢あり、ゲーム世界、想い、一部ボイスあり、ストーリーモードは一時間半ほどで読み終わりました。
「おもいをつたえるプログラム」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDなどに歌あり。
絵は「おもいをつたえるプログラム」同様ピアが可愛かったです。
主人公がゲーム世界を救おうとミニゲームに挑みます。
パロディやネットのネタ多め。
着せ替え要素あり。
ミニゲームはただクリアするだけであれば難しくはありませんでしたが、
トロフィーコンプリートするのはかなり難易度が高いです。
ストーリーは「おもいをつたえるプログラム」を読んでなくても問題ありませんが、読んでいると感慨深さがありました。
途中色々とコメディパートがありながらメインストーリーはまっすぐで、星翔とピアが変わっていく様を応援したくなる作品でした。
過去の作品感想:おもいをつたえるプログラム
(2023/4/25)
普通の人と普通に日常会話を楽しむほのぼのゲーム/冬至(フリーソフト)
最近散歩を趣味にしている主人公に、散歩仲間ができた。
大学の先生、佐々 昇(ささ のぼる)、バーのマスター、大月 真(おおつき しん)、
数学科の大学院生、熊谷 隼(くまがい しゅん)、エンジニアの日高 颯(ひだか そう)。
今日は、どんな会話をするのだろうか?
選択肢あり、日常会話、一時間半ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はほのぼのというタイトル通りの絵柄・表情でした。
おまけシナリオはメタ演出もりもり。
散歩中によく一緒になる人と会話していきます。
エンディングは四種類。おまけシナリオあり。
最初から最後まで、どの選択肢でも、どの結末でもずっと日常会話です。
お互いに褒めあう会話が多く心地よく読んでいくことができましたし、
好ましく思える人と、なんてことのない会話ができる幸せを感じられました。
過去の作品感想:高対称のi
(2023/4/29)
落とし屋・麒麟 ver1.2/キネマハチワレ(フリーソフト)
貴方は呪われてしまった。
貴方は呪いを祓うため、落とし屋・麒麟と呼ばれる男、亥角慶仁(いすみけいじ)に接触するのだった。
選択肢あり、呪い、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は余裕と言った感じで笑みを浮かべる亥角さん(おっさん)が格好良かったです。
呪いについて疑ったり、消極的だったりすると呪われます。
積極的でも呪われます。
呪われた後、落とし屋・麒麟と呼ばれるおっさん、亥角さんに助けを求めることになります。
エンディングは二種類+バッドエンド三種類。
基本的に亥角さんに翻弄されっぱなしなのですが、
うさん臭くて、でもそこが格好いいおっさんに翻弄されることからしか摂取できない栄養素がある……と思えました。
あと、冒頭で呪われますが、五分刈りで、基本キャッシュレスで、すでによくむせる私に死角は……ありませんでした!!
(2023/5/2)
その女性は、父の愛人だった。(18禁)/ふじきの(DL販売990円)(DL版の購入はこちら)
有名な画家だった父親が死んだ。大学生の主人公は遺品整理のため疎遠だった父の住まいを訪れる。
そこには、父親の助手をしていた一歳年上の女性、加藤沙織(かとうさおり)が住んでいた。
彼女は、父親の愛人をしていたと告げた。
選択肢なし、手遅れ、絵、ボイスあり、五十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は沙織さんの清楚な見た目から淫靡なことをするのが興奮しました。
Hシーンにはアニメーションあり。
父親の愛人だった沙織さんと父親の遺品整理をする中で、沙織さんが愛人としてされた行為を聞かされていきます。
最初は二人の関係からぎこちなさがありながらも、遺品整理で顔を合わせていくにつれ距離が詰まっていきます。
しかしどんなに沙織さんと仲良くなろうとしても沙織さんが過去に愛人としてされた行為は消えない、
ということをまざまざと見せつけられ、それが悔しくも興奮に繋がっていました。
ラストも前向きさがありながらもほろ苦くて、静かに手遅れであることを噛み締めさせられる作品でした。
過去の作品感想:デリヘル呼んだら女友達だったんだが!?
〜あるいは、ハルを売る少女について〜、ひとりぼっちの、灰色仔猫。
(2023/5/3)
赤のガランサス/白金ジュリエット(フリーソフト)
文明が崩壊した世界で「ユキ」は誘拐された少女の救出を依頼される。
しかしその少女、エレクタは初対面のはずの自分のことを知っているかのように接してくるのだった。
選択肢あり、近未来、ヤンデレ、四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はAIで生成されていて未来的かつ幻想的でした。
また、エレクタの卑屈な表情も印象的でした。
助け出した初対面の少女がやけに親しげに接してきます。
エンディングは二種類。
ブレインマシンインターフェースを前提としたユキの行動や、
過去に受けた命令を実行し続けるロボットといった要素がたっぷりあって近未来SFを堪能できました。
上の選択肢では、「結末」について語られずに終わるので色々と想像が膨らみますが……勝てるんですかね!?
過去の作品感想:おねがい! 悪魔ちゃん★★★、幼馴染との絶対的な恋の物語
(2023/5/4)
フロスパヴァーヌ ver1.4/神楽いづち(フリーソフト)
魔界復興のため、魔王は人工悪魔のセサを創る。
セサは能力はあれど生まれたばかり。
魔王やその周囲の者たちから色々と勉強するのだった。
選択肢なし、おねショタ、主従、一時間十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は無表情気味な主人公と表情豊かな魔王様が対照的でした。
魔界復興のために創られた主人公が勉強したり魔王様と関わったりします。
途中から一気に話が壮大になるので、もっと長い話として色々なエピソードが読みたいと思ってしまいました。
強い力を持っているのに(だからこそ?)性格がアレな人が多くてハラハラしました!
ですが笑ったり泣いたり怒ったり落ち込んだりと喜怒哀楽豊かな魔王様と仲良くするのが微笑ましかったですし、
主人公のちょっとずれたところに救われる魔王様という関係が良い! と思える作品でした。
(2023/5/5)
白無垢の決意 ver1.02/gawa(フリーソフト)
流行り病で両親を亡くした敬子(けいこ)は、様々な仕事をしながら弟の優司(ゆうじ)を養っていたが、
そんな姿に心打たれた名家の跡取り、藤堂兼継(とうどうかねつぐ)と結婚することになる。
いつまでも姉の負担になることを嫌った優司は……。
選択肢なし、姉弟、結婚、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はおまけのイラストが可愛らしかったです。
姉、弟、姉の夫、三人の視点もしくは手紙で経緯が語られていきます。
全員が良い人で、でもすれ違ってしまうままならなさが悲しかったです。
弟がもう少し俗物だったら上手くいったのに!
それにしても地元のあらゆる店で働いている敬子がすごすぎました……。
過去の作品感想:死と月は寄りそって眠る、select、私の【怪】験談、筋筋肉肉
(2023/5/6)
だいすきなあのこがまったく振り向いてくれない! ver1.00/相互不理解(フリーソフト)
佐藤カエデは塩田イオのことが大好き。
でもイオはそっけない対応で……。
そんな二人を、「彼」は眺めていた。
選択肢なし、恋愛、学園、十分ほどで読み終わりました。
システムはセーブなしですが短めな上、三つの話に分かれているためそれほど気になりませんでした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は表情が多彩でした。部活でやり投げやってる佐藤さんたくましいですね!
学校男の子と女の子の恋愛や相談が繰り広げられます。
会話のテンポが小気味よく、すっと話に入っていくことができました。
素直になれないのはどうかとおもいます! いつか後悔しますよ……という老婆心。
三角関係だと思っていましたがまさかの四角関係だったとは……。
過去の作品感想:てんがいちかく、もんだいがある▼、雨男は笑う、花散るまにまに、いるはずのないひと。
(2023/5/8)
xoxo A to M ver1.00/相互不理解(フリーソフト)
飛び級の天才少年、我孫子マドリが交流のない自分の話しかけてきた。
どうやら恋愛相談に乗ってもらいたいらしい。
選択肢あり、恋愛相談、一時間ほどで読み終わりました。
システムは既読の場面に飛ぶことができるチャートが有難かったです。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はマドリ君が基本的に幸せそうで前向きな気持ちになれました。
冒頭、マドリ君の質問にどう答えるかによって質問される相手(視点主)が変わります。
質問される相手は十三人。
舞台は「もんだいがある▼」と同じ学校の模様。
マドリ君が自分が天才で皆から愛されていることを疑わないという真っすぐにイイ性格をしていて、
一歩間違えば嫌味になりそうですがポジティブっぷりに許せるどころか好感しか抱けませんでした。
(最後の最後にちょっとズルいところも見せますが……)
また、相談を受ける側が十三人それぞれ異なった対応をしてくれるので、
多角的な視点で恋愛観や、マドリ君の人となりを味わうことができ、よりマドリ君を好きになれました。
過去の作品感想:てんがいちかく、もんだいがある▼、雨男は笑う、花散るまにまに、いるはずのないひと。、だいすきなあのこがまったく振り向いてくれない!
(2023/5/9)
市立タイマン学園 〜LEGEND OF DELINQUENTS〜 ver1.12/DIGITALL(フリーソフト)
市立タイマン学園は過去、不良ばかりながら番長のもと秩序を保っていた。
しかし現在の番長となってから無法地帯と化してしまう。
新入生の主人公は、学園に秩序を取り戻すためダチや舎弟と共に番長を目指すのだった。
選択肢あり、不良、ノンフィールドRPG、七時間ほどで終わりました。
システムはレトロゲー演出の為かセーブ時に時間が結構かかりました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はドット絵。主人公の見た目が様々にキャラメイク可能で、
他のキャラクターの見た目もバリエーションも豊富でした。
校舎を進みながら不良を倒し、ダチや舎弟を増やして番長に挑んでいきます。
ヒロインは二人、エンディングは三種類。
様々なパロディが含まれていました。
難易度はどれだけステータス上げ・仲間集めをするかによって大きく変わりますが、
ステータス上げをしない&一回も倒されないで進めるのは無理? くらいのバランスでした。
話は「番長を倒す」「ヒロインと仲良くなる」以上! という感じで漢らしかったです(仲良くなれないルートもありますが)
そしてそんな漢らしい主人公に惚れたものの、色々なことでヤキモキしたり照れたりするヒロインが二人共可愛かったです!
過去の作品感想:エレベータ 〜性格不安定な僕とみよちゃんの物語〜、かみかくしの夜、修学旅行 〜性格不安定なまみちゃんと僕の物語〜
(2023/5/10)
遥かなるトゥーレへの旅人 ver 0.05(15推)/こますけ(フリーソフト)
十二月にもかかわらず異常高温に見舞われているアイスランドを訪れた主人公。
車で荒野を走っていると、ヒッチハイクをしていたユールちゃんと名乗る少女と出会う。
それと前後して、アイスランドに存在するというエルフにまつわる奇妙な出来事に遭遇するのだった。
選択肢あり、アイスランド旅行、現代ファンタジー、十一時間ほどで読み終わりました
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は女の子みんな可愛らしくて……おっぱいが大きかったです!
背景はアイスランドの写真が使われていて、美しかったです。一枚絵は十六枚+差分。
主人公がアイスランド全土を巡って観光をしたり、エルフやトロールなどと関わったり、
ユールちゃんをはじめとする女の子と仲良くなったりします。
エンディングは一種類+バッドエンドやハッピーすぎるエンドなど約九十種類。
エンディングの数は多いですが複雑なフラグを伴う分岐はない上、エンディング後に前の選択肢に戻ってやり直すことができる親切設計でした。
ただ、誤字脱字がかなり多いところが気になりました。
旅パートは車に乗ってアイスランドの各地を訪れることができます。
有名な観光地だけでなく、到達するのが大変な場所も含めて現地の背景付きで百二十か所もあり、アイスランドを旅行した気分になることができました。
ストーリーは中盤以降、一歩進んだと思ったら一歩下がるというような展開で、
地道ながら必要なプロセスであることはわかるもののもう少しコンパクトにするか、もっと頻繁に盛り上がりがほしいと思ってしまいました。
ですが終盤(終盤以外もですが)のユールちゃんが健気でしたし、
最初から最後までユールちゃんが可愛いくて、他の女の子も可愛いくて、でもやっぱりユールちゃん可愛い!
と終始可愛いを浴びることができました。
(2023/5/11)
ココロ・コンフリクト 〜はつこいドロボーとわたし〜 2023/1/21(女性向15推)/きか(フリーソフト)
童話の王子様に憧れながら菓子職人を目指すユイナはある日異世界(?)に飛ばされてしまう。
その世界の「伝説の勇者」に間違われかけたユイナは、勇者を召喚しようとしている王子フィン、
護衛騎士のレオン、塔に住み魔王と呼ばれているマオと関わることになるのだった。
選択肢あり、異世界、恋愛、十七時間ほどで読み終わりました。
システムは共通部分をスキップできるので周回がやりやすかったです。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はレオンのたれ目で気味な顔が好みでした!
童話のような異世界(?)を訪れたユイナが、元の世界に戻ろうとする中で異世界で暮らす人々と関わっていきます。
異世界は成り立ちのせいか現実世界と共通した文化があったりします。
フィン、マオ、レオンの三ルートがありエンディングは九種類。
ユイナが周囲の人々に苦労を掛けて助けてもらったときに、
そのことに気付かずお礼や心配をしないことが時折あることがあまりいい気分になれませんでした。
ですが同時に、その無邪気さや明るさにみんなが救われているので好印象の部分も多かったです。
お気に入りはレオン。
ビジュアルもお気に入りですが、最初から優しくて、強くて、皆から頼られていて、
でも抱えているものがあって一線引いていて、そんな彼がボロボロになっていく終盤はつらかったです。
そんなこんなで紆余曲折ありながら結果的に一番仲良く恋愛していて、良かったなあと思えました。
(2023/5/14)
その扉をあけたのは 1.10/言ノ葉迷宮(フリーソフト)
大学の片隅に、かつて喫茶店だった建物があった。
今は使われておらず、施錠されていたその扉をあけたのは……。
文字入力あり、ミステリー、三十分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はなし。絵は影絵。
扉を開けたものの名詞を入力すると、
入力内容に応じたシナリオを読むことができるようになります。
シナリオは八つ。
扉を開けたものうちいくつかは容易に思いつきますが、
ヒントなしで全部わかった人とかいるんですかね……?
一応シナリオ中に出てくるので無理ではないですが、私はおとなしくヒントに頼りました。
シナリオは女子大生の話と教授の話、大きく二つに分かれて進んでいき、
両者にはわずかに繋がりがあるという内容。
メモ書きの内容があっけなくも微笑ましいものでした。
過去の作品感想:Reason
of Detective、夏、セミ、少女、deep-sea
fishes in gloom、かげろうは涼風にゆれて、幽霊相談室、変調・幽霊相談室、テオとセァラ、わたしには聞こえる、中夜の考察、world
rewinder、正義のキヅナ、たんたん
〜単選択肢短編集〜、七つ下がりの雨、うず巻く流れのゆきつく先は、学期末のアウトサイダー、オカルト儀式と幽霊と、キャンパストーク
(2023/5/15)
枇杷色のゆくえ 1.10/言ノ葉迷宮(フリーソフト)
ジャーナリストである叔父の手伝いをしていた佳川は、
叔父の持ち物である枇杷色の湯呑みが無くなっていることに気付く。
湯呑みはどこに消えたのだろうか……。
選択肢、文字入力あり、ミステリー、二十五分ほどで読み終わりました。
システムは結構長めな話なのでヒントの傍線まで戻ったり進んだりするのがちょっと大変でした。
音楽はなし。
絵は影絵。
湯呑みがどこに行ったかを推理していきます。
前段階の「最後の一個のお菓子を誰が食べたか」は全員の行動を把握してのアリバイ調査で、
引っ掛けもなく正統派な答えのため一発で正解することができました。
本命の推理はヒントを使ったうえで何回か間違ったものの何とか正解できました。
話は「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」という内容で……自分も気を付けます!
過去の作品感想:Reason
of Detective、夏、セミ、少女、deep-sea
fishes in gloom、かげろうは涼風にゆれて、幽霊相談室、変調・幽霊相談室、テオとセァラ、わたしには聞こえる、中夜の考察、world
rewinder、正義のキヅナ、たんたん
〜単選択肢短編集〜、七つ下がりの雨、うず巻く流れのゆきつく先は、学期末のアウトサイダー、オカルト儀式と幽霊と、キャンパストーク、その扉をあけたのは
(2023/5/16)
則三角去四角/ハルノサクラ(フリーソフト)
芸大に入学した三上怜人(みかみれいと)は
裸婦画モデルの山根蓮葉(やまねはすは)に失礼な言動をしてしまい憤慨される。
紆余曲折の末、彼女をモデルにした絵を単位認定の場に出すことになるのだった。
選択肢なし、芸術、恋愛、一時間ほどで読み終わりました。
「花枕」の感想はこちら
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵は水菜(みずな)に対してデレる蓮葉が可笑しかったです。
今回は高校生編「花枕」からしばらくが経った大学生編。
随所に教養を感じさせる内容が盛り込まれていました。
好きな人に対している時の水菜や蓮葉は教養ゼロですが!
話はラストの怜人が、迎合しない芸術家という行動で痛快で、
同時にたくさんの勉強と実践が必要な方法なので努力も感じられました。
過去の作品感想:空の果てからこんにちは、花枕、交響曲第十番「融合」、Please
Call Me…?
(2023/5/17)
天に災禍の星が鳴く ver1.01/6045*(フリーソフト)
祓い屋を営む草萼火遠(そうがくかのん)と烏丸祥(からすまきざし)のもとへ、
稲木津(いなぎつ)という名の村から子供の連続失踪事件を解決してほしいという依頼が舞い込む。
しかし火遠のもとへは既に別の者から稲木津村に関連する奇妙な手紙が届いていたのだった。
選択肢あり、伝奇、二時間半ほどで読み終わりました。
「末枯れるひがんのかたわれの」の続編
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPに歌あり。
絵は不気味な表情が真に迫っていました。一枚絵は三十三枚+差分。
子供の連続失踪事件を解決するために調査をしていく中で、
村の因習にまつわる怪事が明らかになっていきます。
エンディングは四種類。
事件のきっかけはささいなことながら、当事者の手を離れて事態が大きくなってしまうという
知らなかった、大それた悪意がなかったでは済まない状況が恐ろしく思えました。
なので、何とかなった時にはほっとすることができました。
あと、村で働く歩栄(あゆみさかえ)の怖がりっぷりがまさしく歩家(怪事シリーズの歩深世)の血だ……と可笑しかったです。
過去の作品感想:誰が為に鴉は啼く、遠国送歌Requiem、雪見桜
Ende des Traums、わはたれ、花は誰そ彼に死折れる子。、末枯れるひがんのかたわれの、奏葬のラプソディア、壊葬のメロディア、怪事戯話
-アヤシゴトバナシ- R
(2023/5/18)
因習村祠破壊RTA/HIJIKI(フリーソフト)
RTA (リアルタイムアタック) 、それはゲームで目的達成までの現実にかかった時間を競う競技。
今ここに、呪われた村の祠を破壊して村長に怒られるまでのタイムを競うRTAが始まろうとしていた。
選択肢あり、ホラー、RTA、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
五秒以内に選択肢を選ばなければならないことがRTAっぽさでした。
絵は影絵。
祠を破壊して村長に怒られるまでより速いタイムを目指して行動していきます。
エンディングは二種類。
壁抜けや前転移動などのおかしな行動で時間を縮めていくストイックさと周囲からの視線が可笑しかったです。
ただ、時間がかかる行動をし続けても、最短を選んでも
タイムは(おそらく)二パターンで固定なのがちょっと残念でした。
選択肢をクリックするタイムすら最短にして極限を目指してみたかったです……!!
過去の作品感想:マナーバトラー礼
(2023/5/20)
あつまれトロピカル因習アイランド/HIJIKI(フリーソフト)
大学生の島田湘南乃風太(しまだふうた)は音信不通となった幼馴染の蓮花(れんか)を探しに灰舞寿淵亜毛(ばいぶすぶちあげ)島を訪れる。
灰舞寿淵亜毛島にはインスタ映えしそうな景色があり、陽気な島民がいた。
島田湘南乃風太は島の祭りに参加することになるが……。
選択肢あり、因習、南国の島、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は影絵。
トロピカルな灰舞寿淵亜毛島で主人公が因習に巻き込まれます。
エンディングはバッドエンド含め七種類。
灰舞寿淵亜毛島に伝わるパリピっぽい歌の因習解釈が強引にもほどがある! と思いました。
それ以外にも因習とトロピカルの混ぜるな危険的なカオスさを味わえました。
南海の孤島とか言うと不気味さがあるのですがトロピカルが陽気すぎます!
過去の作品感想:マナーバトラー礼、因習村祠破壊RTA
(2023/5/21)
ファントムゾーン エクソシスト 2022/12/16/ファントムゾーン 観測室(フリーソフト)
高名なエクソシスト、グレゴリオ神父はヨーロッパにあるアンジェロバーレという街を拠点にしていた。
アマゾン奥地からの依頼でアンジェロバーレを留守にしている間に、
グレゴリオ神父の弟子を自称する少女、アルジェントは悪魔祓いの依頼を勝手に受けてしまうのだった。
選択肢あり、オカルト、ホラー、一時間ほどで読み終わりました。
「ファントムゾーン クリプトファシア」の感想はこちら
「ファントムゾーン ダイモンズ」の感想はこちら
「ファントムゾーン タロン・フィクションズ」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はグレゴリオ神父が強さに違わぬ迫力でした。
「ファントムゾーン タロン・フィクションズ」と同じ街アンジェロバーレを舞台にした、
グレゴリオ神父がアンジェロバーレに赴任した際の話「祓魔士の朝」と、
アルジェントが奇妙な現象が起こる家に勝手に首を突っ込む「レオナード家のケース」が収録されています。
選択肢によっては失敗することはありますが、
そうなっても力負けではないグレゴリオ神父の強さが印象的でした。
アルジェントもなにやらただの見様見真似エクソシスト見習いではなく何かがあるようで……
友人で霊が見えるエンリカと共に今後も色々と引っ掻き回してくれそうでした。
過去の作品感想:ファントムゾーン クリプトファシア、ファントムゾーン ダイモンズ、ファントムゾーン タロン・フィクションズ
(2023/5/22)
異世界転生したら大魔法使いの推しになりました ver.1.30(乙女)/ポンコツKNIGHT(フリーソフト)
一人暮らしでOLをしていた主人公は、十八歳の少女に異世界転生し、神様を名乗る者から強力な魔法を授けられる。
その魔法で獣に襲われそうな男を助けた所、彼はラザレスという大魔法使いだった。
主人公の魔法に惚れ込んだラザレスは主人公を自分の邸宅に住まわせようとしてきたのだった。
選択肢あり、異世界転生、恋愛、一時間半ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はラザレスが一見軽薄そうで、実際の愛情深さとギャップが効果的でした。
大魔法使いに気に入られてチヤホヤされます。
エンディングは一種類。
厚遇されても、すぐに手のひら返されるに違いないと、
見限られた時の算段をしながら魔法を学ぶ主人公がたくましかったです。
ラザレスも主人公(と自分の気持ち)最優先で何でもしてくれるのが頼りになりました。
それにしても後書きに微糖か無糖と書かれていましたが、本編ですらしっかり甘かったですよ……。
(2023/5/23)
僕の真ん中に君がいる ver.1.00(乙女)/ポンコツKNIGHT(フリーソフト)
祖母が大家をしているアパートには、弦一郎という男だけが下宿していた。
祖母の身を案じてアパートに住むことにした千沙は弦一郎のことをうさんくさく感じる。
ある日、祖母が入院することになり、千沙は弦一郎と二人きりで過ごすことになるのだった。
選択肢あり、恋愛、音楽、四十分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は弦一郎が目隠れで、世間ずれした言動と合っていました。
(わりとブラック気味な)会社員の主人公が、全く外出をしない下宿人の弦一郎と過ごしていきます。
弦一郎がなぜ主人公のことを気に入ったのかがわからないままなので、
理由がなく一目惚れだとしても弦一郎視点でのきっかけを詳細に読んでみたいと感じました。
また、弦一郎がひたすら主人公のことを気遣って甘やかしてくれることが嬉しかったです。
過去の作品感想:異世界転生したら大魔法使いの推しになりました
(2023/5/24)
三千世界の子を殺し version1.1(15禁)/露骨(フリーソフト)
歴史ある一族の女当主、ハスミは翌日に子作りすることを定められていた。それも、会ったこともない男と。
彼女のそばには、六年間お目付け役としてヤシロという少年が付き従っていた。
ヤシロはかつてハスミが自害しようとしたところを助けてしまったことから、ハスミに疎まれているのだった。
選択肢あり、異能、運命、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は人物も物も陰のある色調で、健全とは言えない物語に合っていました。一枚絵は五枚。
ハスミが大きな転機となる日を前に、ヤシロと会話をします。
ヤシロにどれだけ境遇や心情を明かすかで四種類の結末に分岐します。
周囲から見た希望がハスミにとっては尊厳を無視したもので、
ハスミがやさぐれるのも仕方がないと思えました。
ヤシロの想いも切なるものなだけに、ハスミが幾重にも受け入れられない理由があることがやるせなくなります。
それにしても一番前向きかと思った結末が……呪いでした。
でもまだ駄目だと確定したわけではないので……確かに途方もなさ過ぎて無理な気もしますが!
過去の作品感想:空夜の果てまで連れてって、汝の神を愛せよ
(2023/5/25)
ご近所喧嘩は猫も食わない〜失せ物探し編 ver.1.0/猫と心中(フリーソフト)
退魔師の家に生まれたものの何をやってもダメな晴山燈(はやまあかり)は、
幼馴染の景守荵(かげもりじん)からからかわれてばかりいた。
今日はお祭り。燈は案の定、迷子になってしまうのだった。
選択肢なし、幼馴染、ボイスあり、五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は荵のしょうがないなあお前はという感じの表情が多くて……苦労してるんですね……。一枚絵は二枚
お祭りの日の出来事が描かれています。
今回はあまりからかっているという印象はなく、
燈のやらかしに見合った荵の対応だと感じました。
燈もやらかしているとはいえ優しさが伝わってくる言動で、好感を持つことができました。
過去の作品感想:紙一重の想い人、神さまの欠片、ご近所喧嘩は猫も食わない、人生ゲームと死体の彼女、猫になれたなら、ゲテモノ喰いを待つ
(2023/5/26)
いまさら犯人じゃないと言われても/伏見のヒナタはん(フリーソフト)
孤島にターゲットを呼び寄せ、殺人を目論む犯人がいた。
しかし、招待状の宛先を間違え、刑事と名探偵がやってきてしまったのだった。
選択肢あり、コメディ、ミステリー、三時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。挿入歌、EDの歌あり。
絵は全身黒タイツばかり。
倒叙(とうじょ)ミステリー風バカゲー「えっ、いや・・・俺は犯人じゃないです。」
サスペンスミステリー風バカゲー「そして誰もいなくなったら面白くないですかー?」
安楽椅子(あんらくいす)探偵風バカゲー「オレが考えた最強のトリック!!」
日常ミステリー風バカゲー「いまさら犯人じゃないと言われても」
の四話を収録。時系列順で繋がりがありますが、各話で一区切りがついています。主要な登場人物は基本的に共通。
犯人が言い訳をしたり、名探偵が推理したりする際に四つの選択肢が出るのですが、
最終話の一部以外はどの選択肢でも正解になります。
とりあえず困ったときはSDGsだからと言えばなんとかなるのが可笑しかったです(それ以外でもなんとかなりますが)
印象的な場面は「いまさら犯人じゃないと言われても」のラスト。
ごり押しで強引に感動させようとするの……嫌いじゃないですよ!
(2023/5/28)
ぶらり代議士秘書(見習)逃避行(BL15推)/Kumys(フリーソフト)
代議士の鷺山利史(さぎやまとしふみ)はスキャンダルから逃れるため、
恋人である秘書見習いの七志と北欧風プチホテル崖上荘に逗留する。
しかしそこで殺人事件が発生してしまうのだった。
選択肢あり、サスペンス、恋愛、一時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり。ムービーがスタイリッシュでした。
絵は鷺山の食わせ者感が伝わってきました。
北欧風プチホテル崖上荘で起こった殺人事件を解決しようとするなかで、それぞれの思惑が判明していきます。
エンディングは九種類。
七志が腕に覚えがあって、鷺山も楽天的なので殺人事件後もどこか余裕な雰囲気が漂いますが……
選択肢次第では容易にバッドエンドになって緩急がありました。
登場人物では鷺山が奔放な言動でも憎めない愛嬌を感じられてお気に入りです。
トゥルーエンド(?)ではそんな鷺山の普段は見せない感傷や、七志にはどうしようもない過去が語られていますが、
基本的には二人が仲良くて、強い信頼関係があるところが微笑ましかったです。
過去の作品感想:カランコエ、Kiitos!、君に捧げるモノトニア、Kiitos?体験版、深夜のドライブ、アリッサと都会のダンジョン、60秒奇談、雑草マン〜やくそうを求めて〜、ニコ・ファルマチア、妖怪倶楽部
1話2話&番外編、カスタム彼氏
(2023/5/29)
BIRLA ver1.04(女性向15推)/BBzB(フリーソフト)
遺伝子改変され短期間で多くの子どもを生める特性を持つエイスは、ビデオで見る外の世界を夢見ながら研究施設で暮らしていた。
ある日研究施設が襲撃され、フィンリーという少年に連れ出され、彼が所属する集団と行動を共にすることになる。
夢見ていた外の世界は、ひどく荒廃した世界だった。
選択肢あり、近未来、恋愛、三時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムはRPGツクールMZ製。
序盤に大団円エンドの分岐がありますが、間違ったときのやり直しが若干大変でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は退廃的で世界観に合っていると感じました。時折視線が彷徨ったりするフィンリーの表情も印象的。
荒廃した世界で少女が少年や少年が所属する組織に守られたり、性的な対象とされたりしながら、争いから逃れようとしていきます。
それまでの歴史や、組織間の関係性は複雑そうですが作中ではほとんど触れられず、
その分主人公を取り巻く人間関係が中心。
最初、生き残るための打算からフィンリーに好意を向けていた主人公がいつしか本当の好意になり、
主人公の打算的な好意をわかって接していたフィンリーが好意を向けられることに嵌っていく、
という自分で制御できない気持ちの変化が良きでした。
とあるエンドで可愛さ余って憎さ百倍になってしまうのも、より一層関心の強さを感じられます。
殺伐とした世界で、少年少女が「好き」に翻弄される様を堪能できる作品でした。
(2023/5/30)
タピオカのマホウ witchcraft for tapioca ver1.01/ほーむorあうぇい(フリーソフト)
21世紀某国、スプリングブリッジ魔術大学。
術式トレーニング理論助教のジェニファーは魔法系統学専攻ポスドクのルーカスと研究予算を賭けて対決することになる。
その内容は、タピオカミルクティーの錬金だった。
選択肢あり、錬金、大学、五分ほどで読み終わりました。
システムはWOLF RPGエディター製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はジェニファーの授業コスも見てみたかったです!
何を材料にするかを三つ選んでタピオカミルクティーを錬金しようとします。
エンディングは五種類。
新商品エンドで同じ新商品を作る二人がいがみ合っているのに息が合っているなあ……と思ったら
おまけ会話2でしっかりその理由が明かされて納得でした。
あと、材料が基本的には間違っていてもおいしい食べ物揃いの中、カエルの卵の存在感が際立っていました……!
ミルク:ビタミン=1:1 ver1.02/ほーむorあうぇい(フリーソフト)
ミルクとビタミンは猫人の姉弟。
実は猫人はその二人しか生き残っていなかった。
じゃあどうしようか……?
選択肢あり、猫耳姉弟、三分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はミルクの服装がハレンチでした……素晴らしいです。
ミルクとビタミンが猫人の行く末について検討します。
エンディングは三種類。
どの結末でも一番最後の文章、「こうして〜」の前後の繋がりがおかしくて、それでいいのか!? とツッコんでしまいました。
一番下のルートが、ビタミンも積極的にお姉ちゃんを求めていて、二人特に仲が良くてお気に入りです。
過去の作品感想:庭に佇むフォルロイド
(2023/5/31)
よみがえり ver1.00/ニトイット(フリーソフト)
マヒロは四年前に親友であるマフユを亡くした。
同じマフユと名前を付けた金魚が死んだことをきっかけに、
親友のマフユを生き返らせようと死霊術師のもとを訪れるのだった。
選択肢なし、黄泉返り、三分ほどで読み終わりました。
システムは短い話ではありますがバックログなし。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は最後の表情が怖かったです……。
四年前に死んだ親友を生き返らせようとします。
はっきりとは読むことのできない文章があり、色々想像させられました。
主人公に不穏さしか感じない……!
それにしても死霊術師の男が親切で商売っ気が無さすぎて心配になります……。
過去の作品感想:HOLY NIGHT、ケミカルてんたくる!、999、元勇者の憂鬱、ケミカルはろうぃん!、アヴグルグロット、アクマノヨロコビ、エリザベッラは使い魔を喚ぶ。
(2023/6/1)
トシコシツジ ver1.00/ニトイット(フリーソフト)
お嬢様は本家の年越しパーティーに連れていかれず、屋敷に残されてしまった。
彼女は好ましく思っていない従者、レイジと一緒に年を越すことになる。
嫌がる彼女に、レイジはじゃんけんを持ちかけるのだった。
選択肢あり、執事、年越し、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はレイジの柔和ながらお嬢様をなめくさった表情が描かれていました。
じゃんけんで勝てたら一人で年越しできるという勝負をします。
エンディングは三種類。
どのエンディングでも(勝ったとしても)不穏さが付きまとっていました。
でも負けが一番直接的に怖かったです!
這い上がろう/ニトイット(フリーソフト)
気が付くと知らない場所にいて、テーブルをはさんだ目の前には知らない人がいた。
その者はハイ&ローで遊ぶことを持ち掛けてきたのだった。
選択肢あり、ハイ&ロー、三十分ほどで終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は対戦相手の連勝時の不満そうな顔が可愛いです。
ハイ&ローを遊んだり、会話をしたりします。
ハイ&ローで勝つとダブルアップ。掛け金を使い果たしたら土下座すれば一ゲーム分恵んでくれます。
エンディングは二種類。
エンディングを迎える条件は、可能性を高くすることはできるものの最終的には運のため、
運が悪いと何十分もエンディングに行けない場合があります。
会話や土下座中に対戦相手から結構煽られました……。
でも誰もいない中、二人でゲームを繰り返していると妙な連帯感を抱けます。
まあ、3でHIGHを選んで1とかで負けると台パンしたくなりますが!
過去の作品感想:HOLY NIGHT、ケミカルてんたくる!、999、元勇者の憂鬱、ケミカルはろうぃん!、アヴグルグロット、アクマノヨロコビ、エリザベッラは使い魔を喚ぶ。、よみがえり
(2023/6/2)
先客/ニトイット(フリーソフト)
何があったのか、思い出せない。
雪の中を歩くあなたはかまくらを見つけた。
中には、先客がいた。
選択肢あり、雪、会話、五分ほどで読み終わりました。
システムは短い話のためかセーブ機能なし。
音楽は風の音や雪の上を歩く音が臨場感ありました。
絵は先客の緩い笑顔が可愛らしかったです。
かまくらの中で、先客に対しどのような行動を取るかで三つの結末に分岐します。
話も絵も昔話みを感じさせるものでした。
突如現れたかまくら、その中には先客、という怪しさ満点のなか、
主人公も自分のことがわからないという不穏さでしたが、
どの結末も(考えようによっては)幸せそう(に思えなくもないもの)でよかったです!
姉ちゃんと朝ごはん! ver1.00/ニトイット(フリーソフト)
ある朝、弟の蒼(そう)は朝ごはんを準備しようとする。
姉の陽葵(ひまり)に何を作ればいいか聞いた結果は……?
選択肢あり、近親相姦、事後、十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は姉の明るい表情が可愛いです。……よく見たら首元が生々しい!
弟に朝ごはん何にするかと聞かれて、姉がなんと返答するかで分岐します。
エンディングは四種類。おまけシナリオあり。
四番目の選択肢を除き、
最初にReadmeのジャンル説明を読んでいなければそれとわからないほどに普通の朝のやり取りが行われますが、
知っていて読むとそこかしこにある弟君の「普段通りじゃなさ」がむずがゆかったです。
さらに最終ルートではお姉ちゃんが格好良くて弟君が好きになるのも納得でしたし、
そんな姉だからこそ悩みが尽きない弟君の「あ、諦めるどころじゃないじゃないかぁ………」という言葉に、
めちゃくちゃ気持ちがこもっていました。
過去の作品感想:HOLY NIGHT、ケミカルてんたくる!、999、元勇者の憂鬱、ケミカルはろうぃん!、アヴグルグロット、アクマノヨロコビ、エリザベッラは使い魔を喚ぶ。、よみがえり、トシコシツジ、這い上がろう
(2023/6/3)
ありすすとーりー Brand New My First Story Ver 1.17/(猫)milk cat(フリーソフト)
長内(おさない)ありすは魔法のある異世界に転移してしまう。
ありすはなぜか使える魔法の力で敵を倒したり、妖精と知り合ったりしながら、
世界の秘密を探っていくのだった。
アクティブタイムバトルが楽しめる、かわいいアドベンチャーRPGとのこと、一部ボイスあり、五時間ほどで終わりました。
「ありすすいーぱー」の感想はこちら
「ありすえすけーぷ」の感想はこちら
システムはアイテム合成が装備、アイテム、カカシと三種類独立してあるため、
どの材料があれば何が作れるのかを行ったり来たりしながら確認する必要があることが大変でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は破廉恥な目に遭うありすの一枚絵が多め。一枚絵は十一枚+差分。
モンスターを倒してレベル上げや装備作成を行い、新たな場所を探索していきます。
戦闘パートは出す技をクリックorキー操作したり、敵の大技をクリックで回避したりとやることが多く、
「攻撃ボタンを押して見ているだけ」ではない「戦っている感」がありました。
ストーリーはエッチなハプニングが多いと油断していたら胸糞な展開がはじまって(ゲームについての注意事項に記載されておりますが)びっくりしました。
そんな目に遭うありすちゃんを性的な目で見るなんてと自己嫌悪しました……が同時に可哀想は可愛いんですよねえ……。
また、以前の「ありすシリーズ」との繋がりが伺える場面は感慨深かったです。
過去の作品感想:君を飾る白 〜like a snow feather〜、ヒトナツの夢、ハッピーエンドに花を添えて、ありすすいーぱー、ありすえすけーぷ
(2023/6/5)
異世界エレクト ver.1.10(18禁)/7センチ(DL販売1980円)(DL版の購入はこちら)
主人公は可愛いと有名な倉田(くらた)リオと千田(ちだ)ハナコとクラスメイトだったが、ある日リオが行方不明になってしまう。
突然リオが消えたというハナコの話を信じた主人公は、ハナコと消えた場所に向かうと異世界へ飛ばされてしまう。
主人公はリオを探しながら、付与されたスキル「性能強化」で魔王を倒し、元の世界へ戻ろうとするのだった。
選択肢あり、異世界、RPG、八時間半ほどで終わりました。
主人公名前変更可。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はみんな可愛らしかったですし、おっぱいがいっぱいでした。
異世界で仲間を集め、依頼をこなしたりダンジョンに潜ったりして素材を集め、
女の子と仲良くなって女の子を強化したりしつつ魔王を倒そうとしていきます。
エンディングは十種類。
RPGパートは弱点属性を使えるメンバーがパーティに入っていない場合は負けることもありますが、
負けても一日経過するだけなので気軽に挑戦することができました。
前半パーティはハナコ、エルナ、エルム、メーク、ディド、
最終パーティはアイアネ、ミドラニコン、キッコ、シュダ。
主人公はHP以外強くないのでほとんどパーティ入りしませんでした……。
話は戦闘とはうって変わって主人公が人たらしの異能でどんどん事態を解決してくれます。
各エンディングも途中からやり直す必要がなく、
条件を満たすまで別エンディングから引き続きプレイできます。
また、各女の子とのHシーンも序盤の制限以外は好きな時に読むことができるので、
どの要素もストレスなくプレイできる作品でした。
過去の作品感想:お年頃学園、大金欲しいギャル
(2023/6/6)
カナタの夏初月 〜石垣島編〜/よすがそふと(フリーソフト)
小斉 縁士(こさい えにし)は同じ会社の恋人、蛯名 奏多(えびな かなた)と旅行することになる。
行き先は石垣島。現地で彼女の行動に振り回されながらも、魅力を再確認した縁士。
彼は一つの決意を胸に抱いていた。
選択肢なし、恋愛、旅行、五十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は八重山諸島の背景で実際に旅行しているように感じられました。
付き合っている縁士と奏多が八重山諸島を旅行し、ダイビングをしたりします。
積極的な奏多と、若干控えめな縁士の相性がぴったりで、
終始仲良くイチャイチャしていて、温かい気持ちで読み進めることができました。
あと、私が八重山諸島を旅行したときと全く同じ島に行っていて、体験したこともほぼ同じで懐かしく読むことができました。
もっとも……私はすべて一人でしたけどね!!
(2023/6/8)
北雪カナタ(15推)/よすがそふと(フリーソフト)
小斉 縁士(こさい えにし)は同じ会社の恋人、蛯名 奏多(えびな かなた)と結婚した。
冬、奏多の誕生日に二人は旅行を計画する。
行き先は北の大地。縁士は一つ、彼女に秘密で計画していることがあった。
選択肢なし、恋愛、旅行、三十分ほどで読み終わりました。
「カナタの夏初月 〜石垣島編〜」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は雪がたくさんで寒さが伝わってきました。
結婚した二人が北国へ旅行に行きます。
前作では地名がそのまま出ていましたが、今回は北雪道、
釧路がモデルらしい羽出和(うでわ)
帯広がモデルらしい河分(かわけ)
と偽名になっていました。何故だ……。
結婚しても変わらず二人仲が良くて、イチャイチャっぷりを味わうことができました。
それに石垣島に引き続き、私が北海道に旅行した時に訪れた場所が多く、懐かしかったです。
(湖の上で泊まったりスノーモービルしたりは然別湖っぽいですが、私は阿寒湖でスノーモービル乗りました)
やっぱり私はすべて一人でしたけどね!!
過去の作品感想:カナタの夏初月 〜石垣島編〜
(2023/6/9)
3MEN6P!/雨宿りん(フリーソフト)
三廻部面子(みくるべめんこ)は突然、そのままでは学校にいけない状況になってしまった。
母親は何とか変装させて学校へと送り出す。
しかし担任の豊臣山秀吉(とよとみやまひでよし)はそんな面子の異様さを感じ取っていたのだった。
選択肢あり、コメディ、仏教、四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌有。
絵は面子、面子の母、先生それぞれにインパクトがありましたし、
選択肢の絵も濃いものでした。
おかしなことになっている面子におびえる先生と、おびえているとは知らずに色々勘違いする面子の母が空回りします。
エンディングは六種類。
面子が変なことになった理由を始め、作中の不思議なことが一切説明ないので、
細かいことはいいんだよという勢いがありました。
特に先生と面子の母のすれ違いが可笑しかったです。
それにしても実際は爆乳じゃないのに胸に目が行ってしまう男の性。
……でも爆乳じゃなかったとしても谷間には目が行っちゃうじゃないですか!
(2023/6/11)
醍醐くんの飯活!! (15推)/一
(Ichimonji)(フリーソフト)
戸門英太(ともんえいた)はクラスメイトの醍醐儀一(だいごぎいち)から、三日以内に死ぬと告げられる。
死なないように協力するためには三日分の昼食が必要と言われた戸門英太は、
毎日醍醐儀一に昼食を奢りながら、死因に関わっているらしい三人の不良の情報を調べていくのだった。
選択肢あり、オカルトコメディ、ミニゲーム、四時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌、EDに歌あり。
絵はパキっとした色使いが印象的でしたし、
場面転換演出もコミカルで、選択肢の出かたなどもおしゃれでした。
三日間で不良の弱みを見つけて懐柔して、死を回避しようとしていきます。
エンディングは五種類+バッドエンド三十一種類。
調査、推理だけでなく、クイズやパズル等様々な要素が詰め込まれています。
その分タイトル名の「飯活」要素が少なめな気が……。
ミニゲームは一回クリアすればスキップ可能なので周回もやりやすかったです。
トゥルーエンドが少々上手くいきすぎているように感じてしまう部分もありましたが、
金欠故にがめつかったりしつつもなんだかんだ優しい醍醐くんが頼りになりました(選択肢によっては見殺しをさせてしまいますが)
醍醐くんの恋愛ルートも微笑ましかったです。
また、コメディ展開があるため、よりシリアス展開の悲惨さが際立ち、
逆にシリアス展開もコメディ展開の可笑しさに繋がっていて、
様々なミニゲームも併せてにぎやかなごった煮感を味わうことができました。
(2023/6/13)
永久に結ぶ願いを 1.01/冬紀(フリーソフト)
天使であるアルバス=ブランは苛烈な性格で周囲から浮いた存在だった。
ある日彼は、優しい悪魔、メラ=クローネと出会う。
二人は意気投合するが、メラが天使から狙われることになってしまい、二人は人間界を目指すことになるのだった。
選択肢あり、探索、天使と悪魔、二時間ほどで読み終わりました。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。EDに歌あり
絵はアルバスの勝気さと、メラの優しさが伝わってきました。一枚絵は十一枚+差分。
天使のアルバスと悪魔のメラが人間界を目指して、
モンスターをやり過ごしたり、謎を解いたりしていきます。
エンディングは一種類。
アクション要素もありますが、途中でセーブできたり、無制限に回復できたりと、
失敗したとしても何回か頑張ればクリアできる難易度でした。
話はアルバスとメラが終始仲が良くて微笑ましかったです……が、
それだけにラストは救いはあれど、その前に何とかならなかったのか……と歯がゆく感じました。
Reverse the ××× 1.00/冬紀(フリーソフト)
彼女は不治の病に侵されていた。
選択肢あり、反転、病、五分ほどで読み終わりました。
セーブ無し、文章速度変更なしでしたが本編は一分ほどのため気になりませんでした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は彼女の表情の違いが描かれていました。
男女二人の物語が語られます。
エンディングは選択によって一つか二つ。
タイトル通り、反転のギミックが印象的で、
二つ読んでみると、物語としては最初の話の方が好きです。
ただ……二番目の話であってほしい、と思えました。
過去の作品感想:あの子は僕のともだち、Hybrid
custom doll、星に願いを、死にたい俺と生きたいはずの君、ボクを育てて!
ニャンダー星人、たんじょうびの前日、不可思議な世界のアリア、ザ・ネイキッドガイ、Escape
from the xx、ネバーランドの囚人たち、みつけて、Save
her Life、クロは今日もおるすばん!、鳥籠の嘘、うちには天使がいる!、ともだちは子ネコ、生きのこれ! しゅう君!、ですげぇむのお時間デス!、Shiny
night Drop、その恋は絶対叶わない、お客様は人間です。、親戚の男の子を引き取った話
(2023/6/14)
コンプレックス・アイドル Ver1.10/文芸部(DL販売770円)(DL版の購入はこちら)
アイドルの卵、柊わかめは憧れていたグラビアアイドル燕あおいとアイドルユニットを組むことになる。
しかし顔合わせで口論となり、わかめは前歯を折ってしまう。
デスメタルのボーカルでアイドルらしくないデスボイスのあおいと、前歯のないわかめは衝突しながらも武道館ライブを目指すのだった。
選択肢あり、アイドル、コンプレックス、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はテキスト等はドット絵風の中、わかめとあおいは精緻な美少女(前歯はない)で、二人の存在感が立っていました。
コンプレックスを持つ二人がフォロワーやファンを増やし、
三か月後のアイドル事務所総選挙での一位と武道館ライブを目指していきます。
エンディングは二種類+バッドエンド複数。
主人公を変えての三部作予定とのこと。
コンプレックスを抱えながらも能天気に振る舞うわかめが好ましく、
少しずつファンが増えていき、周囲に影響を与え、また受けた末に、
最終話でタイトル名がサブタイトルになるのが感慨深かったです。
ところでわかめとあおいが憧れる伝説のアイドルと、苗字の同じプロデューサーには関係がある……んですよね?
過去の作品感想:そらのひらけたばしょ
(2023/6/15)
マスクアイドル・アイデンティティ Ver1.10/文芸部(DL販売770円)(DL版の購入はこちら)
仮面を付けて街を歩いていた篝(かがり)つきみは
神田秋彦という男にスカウトされ、アイドルを目指すことになる。
しかしつきみはやる気なく、自信もない女の子だった。
選択肢あり、アイドル、仮面、一時間半ほどで読み終わりました。
「コンプレックス・アイドル」の感想はこちら。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は仮面をつけたつきみが目を引きました。
仮面を付けたつきみがアイドルになるための練習に身が入らず、
周囲に迷惑を掛けたり苦悩したりします。
エンディングは三種類。
つきみの幽霊設定が終盤触れられなくなったので、一言でも絡めてほしいと思ってしまいました。
ですがつきみの等身大のぐうたらさや、
人の期待に応えられないのが怖い、駄目な自分を突き付けられるのが怖いという悩みは
身につまされるものがありましたし、
そんな彼女が前向きになる場面は嬉しくなりました。
あと神田さんのかっこいい見た目からのオタク言動も可笑しかったです。
過去の作品感想:そらのひらけたばしょ 、コンプレックス・アイドル
(2023/6/16)
ストレンジアイドル・ワンセルフ Ver1.00/文芸部(DL販売770円)(DL版の購入はこちら)
アイドル志望で変人を装っている湊よもぎは、オーディションの日、榊(さかき)まなかと出会う。
まなかの才能と変人っぷりに衝撃を受けたよもぎはまなかをライバル認定する。
しかし二人はアイドルユニット「ストレンジラバーズ」として活動することになるのだった。
選択肢なし、アイドル、変人、一時間ほどで読み終わりました。
「コンプレックス・アイドル」の感想はこちら。
「マスクアイドル・アイデンティティ」の感想はこちら。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は最後のタイトル画面が感慨深かったです。
変人に憧れるよもぎと普通に憧れるまなかがアイドルユニットとして活動していきます。
「コンプレックス・アイドル」「マスクアイドル・アイデンティティ」と同じアイドル事務所が舞台。
よもぎが変人を装っていても普通なゆえに、
天才を前に尻込みしたり魔が差したりといった俗っぽい思考に共感することができます。
それに、すれ違うこともありましたが、
お互いにお互いの自分に無い所に憧れているよもぎとまなかがいい関係でした。
過去の作品感想:そらのひらけたばしょ 、コンプレックス・アイドル、マスクアイドル・アイデンティティ
(2023/6/17)
Bullet Game 1.4/電脳原人(110円/フリー版あり)(DL版の購入はこちら)
人狼ゲームとアクションを融合させた「Bullet Game」が流行している世界。
一色緋彩はリアルでBullet Gameが遊べると言い残して行方不明になった妹、彩暖(あのん)の手がかりを見つけようと躍起になっていた。
行方不明から一年後、緋彩と、捜査に協力してくれた親友二人のもとへリアルBullet Gameへの招待が届く。
それは莫大な賞金と引き換えに命を落とすこともありうるデスゲームだった。
選択肢なし、デスゲーム、推理、九時間半ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
また、バックログの文字が見難かったです。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はジャギーが気になりましたが、カットイン多めでそれぞれの表情が見やすかったです。
基本的なルールは人狼ながら、吊られたり襲撃されたりしても抵抗することができ、確実に殺されるとは限らないゲームで生き抜いていきます。
エンディングは一種類。
誤字脱字がやや多めでした。
わりと人外寄りの身体能力や頭脳を持ったプレイヤーが多く、
一旦決まったらなすすべなく吊られたり襲撃されるしかない人狼ゲームとはまた違った戦いになっていて読みごたえがありました。
狩られる側のプレイヤーが協力する場面では各キャラクターに見せ場があって、
中でもガイの覚悟と、場を和ませる美愛の振る舞いが格好良かったです。
途中、主人公が完璧な推理と言いつつ穴だらけな推理を披露したり、
後がないところで最適とは思えない行動を取ったりしますが、
それも含めて、それぞれに譲れないことから生じる心理があらわになるBullet Gameを楽しむことができました。
過去の作品感想:人狼教室
(2023/6/19)
「3」 ver.1.00/子猫三処(DL販売440円)(DL版の購入はこちら)
血なまぐさい世界を生きていた過去を持ちながら、今は平穏に暮らしている田崎晋也はとある廃墟で、りんと名乗る少女と出会う。
バイト先の店長や後輩も交え、より賑やかになった日々はしかし、長くは続かなかった。
晋也はその現場にいた少女と共に、日常を破壊した原因を追い求めるのだった。
選択肢なし、平行世界、サスペンス、一時間半足らずで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更しても反映されないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は女の子みんな可愛らしかったです。教授の奥さんの服装ちょっとエロ過ぎませんか……?
過去の経験から腕に覚えがある主人公が、真実を追い求める中でより大きな真実に触れることになります。
誤字脱字がやや多めでした。
世界観が壮大で興味を引かれるものでしたし、展開もめまぐるしいものでした。
ですが、基本的にシリアスで主人公がスタイリッシュな言動をするものの、
ラッキースケベも多く、それに対して主人公も格好良くない言動をするのが世界観にそぐわないように感じてしまいました。
また、登場人物にあまり思い入れを抱かないうちに事態が動いてしまうため、
主人公が感じる怒りや後悔に同調しきれなかったことが残念でした。
(2023/6/21)
Quantum Suicide/Cotton
Candy Cyanide(DL版1999円)
宇宙を漂流していた所を、エベレットという宇宙船に助けられた主人公。
しかし、クルーが増えたことで、宇宙船を管理する人工知能がクルーを減らすため「削除ゲーム」を始めてしまう。
負けた者が抹殺されていく中、主人公は生き延びながら人工知能を止める方法を探すのだった。
選択肢あり、SF、デスゲーム、ボイスあり、十二時間半ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。日本語と英語切り替え可。
システムはシナリオチャートから任意の場所に飛べることが便利でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵は眼鏡をくわえるニコラスの立ち絵がお気に入りです。
男女問わずサービスシーンも多めでした。一枚絵は八十四枚。
削除ゲームの敗者にならないように立ち回り、ゲームを止めようとしつつ、
両親が残した研究成果を解き明かそうとしていきます。
主人公が男性ルートと女性ルートがあり、序盤は同じ展開ですが後半はそれぞれ異なる展開となります。
ルートはそれぞれ六種類の計十二種類。
削除ゲームが結構穴のあるルールで、それ自体は人工知能のせいと作中でも言及されているのでよいのですが、
クルーが最適解を考慮すらしないことがあるのが気になりました。
特に入札戦争は0019以外を選ぶ理由が、引き分けで自分が削除されることを嫌ったリーダーがあえて負けて自チームの誰かを生贄にするためしかないのに、
そうした葛藤がなく0019以外で勝負になると皆が思っているのが不思議でした。
ですが、各キャラクターの死に様や、残された者たちの悲しみといったことがしっかりと描写されていましたし、
キャラクターによってグッドエンドが同性異性問わずに恋人エンドになったり友達エンドになったりして、
性別ではなく各キャラクターごとの価値観として筋が通っていました。
また、宇宙船の名前がエベレットということから推測される通り多世界解釈もので、
色々な世界を見ることができたり、相互に干渉できたりするところも読みごたえがありました。
(2023/6/23)
SCARE TAXIースケアタクシーー/おいちゃん(フリーソフト)
記憶を無くし彷徨っていた主人公は、あの世とこの世の境目にあるタクシー会社「スケアシ」の社長に拾われる。
先輩から教わりながらタクシードライバーとして様々な客を乗せていくなかで、
社長や先輩のことや、自分のことを知っていくのだった。
選択肢あり、ホラー、タクシー、二時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は社長が格好いいです! ホラーらしく怖い絵も随所にあり。
タクシーで客を目的地まで連れていく中で、
観察したり会話したりしてトラブルを解決したり、解決せずスルーしたりします。
最終的なエンディングは一種類ですが誰を指導係にするかで四つのルートあり。
数日間の話で、それぞれの先輩のことを知り切れないまま終盤になってしまったという印象でしたが、
どの客もホラー要素がありつつ人情話だったりクソ客だったりして、
タクシードライバーとして色々な送迎を味わえました。
(2023/6/25)
Tokyo Detectives トキブズ ver.1.3.1/Rincho Games(途中まで無料、Case 03までを全て見るためには910円)
宮森(みやもり)リンと涼風(すずかぜ)なでしこは警視庁で殺人事件を捜査していた。
今日も二人は、現場で証拠を見つけ、推理して犯人を特定するのだった。
選択肢あり、ミステリー、殺人事件、三時間十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は不敵な表情がお気に入りです。
画面をクリックしたり、証人から証言を引き出したりして証拠を得て、
容疑者を集めて証拠を元に推理していきます。
日本語以外に英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)対応。
現時点では「Case 01アキバ殺人事件」「Case 02レッドウェディング」「Case 03セーラー服と血痕」の三つの事件を読むことができます。
Case 03は捜査範囲が広いうえ、すぐに事情聴取から逃げてまた探さなければならないのが大変でした。
証拠を突き付ける場面では似たような証拠でも片方しか正解でないこともあり間違うことも多かったですし、
ノーミスでのクリアは難しいですが、一か所を除き何回でも証拠を選びなおせるので最悪総当たりでもクリア可能。
殺人事件の犯人以外も何かしら後ろ暗いことをしていることが多く、
容疑者同士で言い争いになるのが(傍から見ている分には)可笑しかったです。
(2023/6/27)
炎獄学園マノモノス/機動じつリス(フリーソフト)
魔者(マモノ)が通うマノモノス学園に転入することになった人間の主人公。
人間を良く思わない魔者達ばかりの中で、殺されずに日々を過ごすことができるのだろうか……?
選択肢あり、学園、ファンタジー、三十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はモニタウロス君とグレンゼン様は格好良くて、
ヘルピエル先生とホルシエダ君はえっちでした。
魔者ばかりの学園で日々を送っていきます。
一次創作「炎獄悪魔ホルシエダ」のセルフ二次創作とのこと。
ルートはスカートをはいて口が悪いホルシエダ、危険な発明をしているモニタウロス、
生徒会長で人間を処刑しようとしているグレンゼン、担任で人間に好意的なヘルピエルの四つ。
人間なのにホルシエダ君に勝てる主人公凄い……と思ったらホルシエダ君が弱いだけなのですね。他の魔者には勝てないですし。
モニタウロス君ルートはモニタウロス君ルートに入った時点でもう詰み。バッドエンドの方が幸せかもでした。
グレンゼン様はすぐ主人公に丸め込まれるのが可愛かったです。
ヘルピエル先生はいい魔者過ぎて……えっちで……依存したい!
どのルートでも選択肢を間違うと大体はすぐに殺されますが、
その後前の選択肢に戻れるのでむしろ最初に正解を選んで時の方が何だか悔しかったです。
あと、主人公が権力には従う一択なのが可笑しかったです。
(2023/6/29)
せんていトランス ver.1.03(15推)/TeToriapot(フリーソフト)
勇者オブジェクトは魔王を倒した。
しかし呪いで周囲の者が女体化してしまった。
……その後の話。
選択肢あり、女体化、後日談、一時間と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は可愛らしい絵柄のため、より尊厳破壊が際立ちました。
最初に二択を四回選んで、勇者が誰に執着しているかが決定します。
ルートは十六種類。勇者パーティ以外に魔王軍やモブも女体化しています。
十六人もいるため(私の記憶力が悪いせいで)いまだ名前が一致しません……。
注意事項に「16ルート中ヒロインとまともに結ばれるであろうルートは多くありません」とありますが、
その数少ないルートはどれも年長者で、さすが年の功……と安心感がありました。
お気に入りの結末は、癒しである師匠のラクーン、
徹底的にこちらを罵倒してくる黒魔術師のルカン、
尊厳破壊で復讐できる兄のヴォルフ。
登場人物の多くが倫理観ぶっ壊れていますが、
勇者が一番壊れていて(女体化前から登場人物がアレらしいのでやむなしかもですが)、
もうどうしようもない手遅れ感と同時にもうどうにでもなれという解放感がありました。
(2023/7/1)
午前五時にピアノを弾く ver.1.1.1/Kazuhide Oka(フリーソフト)
その町では、午前五時から八時にかけて、濃い霧に包まれることがある。
家族でログハウスに住む少女は、何故か霧に惹かれ、散歩を繰り返していた。
霧の中では不思議なことが起こる。記憶喪失の男との出会いも、そんな不思議の一つだった。
行動選択あり、探索、記憶、二時間半ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は曲数は少ないですが、ゆるやかで朝を感じさせる曲が使用されていました。
絵は登場人物に霧に魅せられた心境を感じられました。
親しんだログハウスからの引っ越しを控えた少女が、霧の中を散歩中に記憶喪失の男に出会い、会話していきます。
エンディングは三種類。
ストーリーパートと探索パートがあり、
探索パートでは二択を選んでいき、「眠気」「渇き」「狂気」「充電」が一定数溜まらないうちに午前八時を迎えるとストーリーが進みます。
難易度選択可能で一番簡単であれば失敗する方が難しいくらいです。
通常難易度や高難易度ではアイテムを惜しまず使っていかないとクリアするのは大変でした。
ストーリーは少女ほどには忘れることへの恐怖を抱いていないせいか彼女の切実さを受け止めきれなかったと感じてしまいましたが、
エンディング2の不本意な結末で落胆してからの、エンディング3ラストは感慨深かったです。
また、朝、不思議な霧の中を散歩するというのは好奇心をくすぐられつつ不安でもあり、
色々な気持ちを抱きながらも、また散歩したくなる魅力がありました。
過去の作品感想:ナツノカナタ
(2023/7/3)
The Monstrous Horror Show Ver 1.15(18禁)/蟹ヘッドクラブ(DL販売1650円)(DL版の購入はこちら)
※2023/5/28の拍手でhtm様よりご紹介いただきました。ありがとうございます!
明内 陽子(アケナイ ヨウコ)、果無 立奈美(ハテナシ タチナミ)、生羽 咲欄(イクハ サフラン)、
初毬 始(ハツマリ ハジメ)は、それぞれの理由で廃病院に侵入する。
しかしその廃病院はマッドサイエンティストが拠点としており、彼女が生み出した怪人が徘徊しているのだった。
選択肢あり、ホラー、友情、十一時間半ほどで読み終わりました。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はそれぞれのキャラクターに合ったビジュアルでしたし、Hシーンの構図も豊富でした。
陰キャの明内陽子、フタナリ教師の果無立奈美、ビッチの生羽咲欄、若き製薬会社社長の初毬始の四人のうち
誰のシナリオを読むか選択し、そのキャラクターで廃病院を探索します。
四人全員最後まで読むと、新しいシナリオが出現。
エンディングは三種類。
探索はシナリオによって通ることができる場所が変わったりしてうろつく羽目になりますが、
都度目的が表示され、色々とお助けアイテムもありますし、怪人から逃げるパートでも闘って足止めできたり、
バッドエンドでもセーフハウスに飛ばされるだけだったりと、多少試行錯誤すればクリアできる難易度でした。
ストーリーは基本ホラーながらコメディなやり取りも豊富で可笑しかったですし、
各シナリオごとに主人公に愛着を抱くようになったため、終盤の友情展開が盛り上がりました。
お気に入りは果無先生。個別シナリオ終盤の怪演が印象的でしたし、戦闘力でも頼りになりました。なにより……フタナリは良い……!
(2023/7/5)
千年の魔女 ver1.02/竹関工房(フリーソフト)
五体満足な人ほど寿命が短く、何かが欠けている人ほど寿命が長い世界。不老不死になるほど長く生きる者は魔女と呼ばれた。
災いをもたらす魔女が山に住むと伝えられている村では、足が不自由なクラウディナと、健康なソレラの姉妹が宿を営んでいた。
そこへアレシオという名の旅人がやってくる。彼はある探し物をしているらしかった。
選択肢なし、ファンタジー、寿命、四時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり。
絵は基本的に背景のみで、スタッフロールなどにイメージ絵あり。
複数の視点から、魔女のせいで不幸続きだと信じられている村での出来事が語られていきます。
続きがあるようなラストですが、この村での物語としては完結しております。
序盤はアレシオ、クラウディナ、ソレラの慎ましいながら暖かい交流と言った感じですが、
閉鎖的な村が舞台のため、胸糞悪い展開も多くありました。
中盤以降、魔女にまつわることが明らかになる場面では、
それまでの出来事の見方が覆される驚きがありましたし、
人と魔女が違う存在なのか? そもそもその境界は? といったことが丁寧に描かれている物語でした。
過去の作品感想:Re:Bus
(2023/7/7)
その歌声だけは憶えている 1.00/白洲ヨム(フリーソフト)
不老不死の魔法使いが住むと言われている「エギスの塔」を訪れた男は、
怪物や罠を満身創痍になりながらも切り抜け、塔の頂上を目指す。
一方、塔の頂上で目覚めた女は、怪物に追いかけられ塔からの脱出を目指すのだった。
選択肢あり、ファンタジー、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は塔の階層ごとに異なる状況の背景や敵が使用されていました。
塔を登る男と、塔を降りる女の視点が交互に語られていきます。
エンディングは一種類+バッドエンドたくさん。
ラストで女が献身的に回復を手伝ったのはわかるのですが、
その先の最終的な解決に向けても何か関与してほしいと感じてしまいました。
ですが、男視点と女視点の関わりに気付いたときにはそういうことかと思えましたし、
ボロボロになりながらも目的のために進む男の行動にもハラハラさせられる作品でした。
(2023/7/9)
その恋、終焉につき。/その恋、終焉につき。製作応援委員会(フリーソフト)
天神晶子(てんじん あきこ)たちが住む地域で大きな地震が発生した。
幸い大きな被害はなかったものの、今後、もっと大きな地震が起きると大野城会長は告げる。
それを回避したければ自分とデートをしろ、と大野城会長は言うのだった。
選択肢あり、学園、終焉、ボイスあり、一時間十五分ほどで読み終わりました。
「その恋、保留につき、」の感想はこちら
「その恋、暫定につき、」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり。挿入歌あり、EDに歌あり。
ムービーはアニメーションしていました。
絵はおっぱいが強調されていました……! あとしっぽ! 一枚絵は十二枚。
「その恋、保留につき、」「その恋、暫定につき、」の続編で、
謎の存在だった大野城生徒会長と皆がデートします。
エンディングは三種類。
いままでの主要登場人物全員が関わる終わりの物語ということもあり、
本作全体がエピローグと言った印象でした。
プレイヤーが彼らの一員になれるエピソードも含め、
「その恋、保留につき、」「その恋、暫定につき、」の色々を思い返して、とても感慨深かったです。
過去の作品感想:その恋、保留につき、、その恋、暫定につき、
(2023/7/11)
セイロンライティアの翼/白金ジュリエット(フリーソフト)
独り身で激務で疲れ果てた時川丈流(ときがわたける)は三十五歳の誕生日に天使に出会い、高校時代にタイムリープさせられる。
天使は高校時代に片想いしていた日高実莉(ひだかみのり)にそっくりだった。
丈流はやり直しとなった高校生活で、日高さんと親しくなっていくが、彼女にはとある事情があった。
選択肢あり、学園恋愛、幸せ、二時間十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPムービーあり。
絵は日高さんが可愛かったです。一枚絵は二十四枚。
高校生活をやり直して当時よりも前向きに物事に接していく中で、いくつかの決断を迫られます。
エンディングは四種類。
沙也加ルートは壮大な展開から最終的にはちょっとしか変化しませんでしたが、
その「ちょっと」が大切に感じられました。
日高さんルートは日高さんが可愛くて、そんな日高さんのために行動する主人公を応援したくなりました。
そして笑ったり照れたりする日高さんが可愛かったです!
過去の作品感想:おねがい! 悪魔ちゃん★★★、幼馴染との絶対的な恋の物語、赤のガランサス
(2023/7/13)
竜と大剣 Ver.1.0.3(18禁)/スタジオドビー(DL販売2750円)(DL版の購入はこちら)
両親をドラゴンに殺された少女クレア。しかしドラゴンは伝説上の存在とされていて信じてくれる人は少なかった。
復讐のため冒険者ギルドの一員となった彼女は、盗賊ノラ、魔法使いリルム、僧侶ソフィアを仲間にし、
様々な依頼をこなして実力をつけ、ドラゴンを探していくのだった。
選択肢あり、ファンタジーRPG、一部ボイスあり、三十九時間ほどで終わりました。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は通常の場面でもHシーンでも、美しくて目を引くものでした。
両親を殺したドラゴンに復讐するため、仲間を集め、ギルドの依頼をこなしていきます。
エンディングは二種類+敗北エンド多数。
RPGパートは必殺技のエフェクトが長めでスキップできないので最終的には必殺技ではなくスキルばっかり使っていました。
難易度は低め。もし苦戦したとしても、一撃で倒せるボタンがあり、逆にすぐ敗北できるボタンもあるので、
クリアするのもHシーン回収するのもお手軽でした。
雑魚敵を戦闘に持ち込ませずにマップ上で倒せるのも爽快感ありましたし、
目的地へすぐ移動できるファストトラベルなど迷いにくい配慮がされていました。
Hシーンは特定の戦闘での敗北時や、依頼イベントで見ることができ、淫乱レベルによって依頼イベントも変わります。
最初は初心な反応だったクレアたちが積極的になっていくのがエロかったですし、
サブキャラにもHシーンがしっかりあるのもはかどります。
ストーリーは世界設定の多くがストーリー中ではなく用語辞典に載っているので序盤に読むとあまり頭に入りませんでした。
ですがメイン四人の背景がしっかりと語られていましたし、
大きな闘いのときに、それまでにギルドの依頼で関わった人が協力してくれるところも盛り上がりました。
(2023/7/15)
浅沼さやかは家に帰りたい ver1.2(18禁)/プラスカゼット(DL販売1210円)(DL版の購入はこちら)
浅沼 さやかは災厄の魔女を倒す勇者として異世界に召喚されてしまう。
そこで植物のような人外、ピィに懐かれる。
さやかは元の世界に戻ろうとしつつも、ピィとエッチな行為にはまっていくのだった。
選択肢あり、人外×少女の母乳RPGとのこと、四時間ほどで読み終わりました。
システムはRPGツクールVXACE製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はさやかのちょっと冷たさを感じる口の描き方がお気に入り。
それでいてあんなことやこんなことで興奮しているのがエロいです!
敵を倒したり探索したりして得たものでステータスを強化してボスを倒そうとする過程で、
ピィとエッチなことをしたりされたりします。
エンディングは二種類+バッドエンド一つ。
RPGパートは敵に体当たりするだけのお手軽仕様で、
序盤はMPがすぐ無くなってしまいますが無料で回復も可能ですし、
もしHPが無くなったとしても基本的にはデメリットはない(エロイベントがあることも)ので、
時間さえかければ必ずクリアできます。
さやかの心境を知ることができる「マイエロカード」や「心日記」では
さやかがどんどん快楽にはまっていく過程が克明に記録されていました。
ストーリーやHシーンではコミカルなやり取りが多いながらも、
随所に暗かったり怖かったりなことが漏れ出ていました。
だからこそエンディング以降もずっと幸せでいつづけてほしいです。
(特にED1はピィがお腹すかせ過ぎないか心配……)
お気に入りは災厄の魔女と初めて会う場面の後。
さやかと同様に私もピィに愛着が湧いていたのだなと思い知らされました。
過去の作品感想:バレンタイン@ビタープラス、はろーウオーン!、はろプチーン!、きみをあいしている、はろーウオサマー!、ラーシェと生贄の村、戦姫ルルカ
(2023/7/17)
瞬刊サンガコミックス ver1.08/くらこ(フリーソフト)
※2023/6/22の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!
DEATH出版社の漫画家が次々と暴力出版社に引き抜かれていた。
DEATH出版社の編集者の魚野目(うおのめ)は、
すぐ行方不明になる癖があるも、描き始めると早い新進気鋭の少女漫画家、三ヶ芳乃(さんがよしの)に漫画を描いてほしいと軟禁して頼み込むのだった。
選択肢あり、漫画家、コメディ、エンディングまで一時間足らず、コンプリートまで一時間半ほどで読み終わりました。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は漫画に登場するキャラクターのバリエーションが豊富でした。
最初に室内でネタ探しをした後、テーマと登場人物と背景を選択して漫画を描きます。
エンディングはバッドエンド+通常エンド+コンプリートエンド。
描くことができる漫画は八十九種類もあるので、コンプリートするためには攻略を見た方がいいと思います。
政府機関が消滅しているという世紀末、漫画のような三ヶの過去や家族構成と世界観がまずおかしくて、
エンディングまでツッコミを入れながら読むことができました。
百合漫画を描いたときだけあからさまに熱量が違う魚野目編集も可笑しかったです。
……たぶん三ヶの実体験エッセイが一番面白い漫画になると思います!
(2023/7/19)
としけん!R18版 volume2 ver1.2(乙女18禁)/瑪瑙の山羊(フリーソフト)
※2023/6/11の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!
とある大学の都市伝説研究会に所属する一年生、久間野は男の先輩と休日に男女二人きりで出かけることになる。
そこでおかしな出来事に遭遇した二人。
有り体に言って、久間野は興奮していた。
選択肢あり、ホラー、恋愛、猥褻、三時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は陰気さを感じる絵柄で不気味さがありましたし、同時にHシーンに妙な色気がありました。
霊が見える竹本と、美術部兼部で我が道をゆく播間のどちらかと休日に出かける第一話と、
久間野が見知らぬ土地であやしい儀式に巻き込まれて竹本か播間どちらかに相談する第二話が収録されています。
どちらの話も、どちらのルートも怖い目に遭いつつエロいこともします。
竹本さんが優しくて頼りになって、でも自分はモテるわけがないと思っているのが可愛かったです。
播間さんも普通じゃないっぽさを出していますが追い詰められると俗っぽくて可愛かったです。
どちらも恋愛やHに消極的なので久間野の苦労が偲ばれました!
(2023/7/21)
魔女の処刑日 〜最愛なる夜明け〜後編 1.01(乙女18禁)/禁飼育(DL販売1870円)(DL版の購入はこちら)
みたらし・やねこは父親と二人暮らし。パン屋で働いていたがミスばかりしていた。
昼休み、ザイジョーイン・ナオキという青年と出会い、会話を交わすうちに親しくなっていく。
そのころ、都会では死亡率が極めて高い病が流行しており、魔女のせいではなかと噂されていた。
選択肢あり、復讐、ファンタジー九時間半ほどで読み終わりました。
「魔女の処刑日 〜上弦の月は私を見下し〜 前編」の感想はこちら
「異端審問官の愛寂」の感想はこちら
「下劣な雄豚」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。挿入歌あり、EDに歌あり。
絵は登場人物それぞれの感情が表現されていました。
一枚絵は百六十六枚+差分たくさん。
今回は前編でやねこの復讐相手であるテンプラ連合会の幹部だったスモークフィル視点で、
やねこが魔女になったあたりからの出来事が描かれていきます。
エンディングは三種類。
「鬼ノ仮面」「蛇のシンデレラ」など、色々な過去作のキャラクターの登場あり(世界観が違う作品もあるので完全に同じではないですが)
最初から最後までスモークフィルが頑張って打ちのめされて立ち上がって、
どのエンディングでも完全には報われないけれどもそれでも頑張るのが印象的でした。
終盤はやねこ視点も増えますが中盤まではほとんどスモークフィル視点のため、
黒甲さんとかカナタとかのエピソードがとても切なかったです。
やねこがザイジョーインさんに酷いことされてもまだザイジョーインさんしか目に入っていないのがまた切ない……。
とにかく中年おっさんのスモークフィルが不憫で、格好良かったです。
過去の作品感想:さくっとパンダ、おじさん、酷罪を受けるべき者、Nと言う名の男、Bと言う名の女、キナナキノ森、この世で最も残酷なキス、この世で最も淫靡なキス、Chiristmas Coffee、乙女の悲劇は残酷なキス、淫靡で残酷な豚、雨想い、君抱く、家畜おじさん、ちぎみちゃん、鬼ノ仮面、処女失格、魔女の処刑日 前編、異端審問官の愛寂、下劣な雄豚、消えうさ、枯れぬ黒薔薇、うさむしり〜別に版〜、クズクズおほしさま、スレガル
おにロリver、SAGO、縛り神父、蛇のシンデレラ、昭和シンデレラ、残業シンデレラ、昭和シンデレラ、硝子のこんぺいとう、居留守ねむり、お出かけねむり、動画シンデレラ、11月のtricK、聖母狩り
(2023/7/23)
いっしょののろい ver1.2(女性向18禁)/SKぴずむ(DL販売440円)(DL版の購入はこちら)
※2023/6/12の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!
神父の娘ジュリアは、近所に住む同い年で父親に虐待されているシモンに手を差し伸べる。
家族のように過ごすようになった二人。
それから数年。シモンはジュリアが他人と仲良くしていると不機嫌になるのだった。
選択肢なし、恋愛、暴力、一時間半ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は可愛らしいですが同時にシモンの気持ち悪さも描かれていました。一枚絵は八枚+差分。
父親に虐待され、子供たちの中でも孤立している男の子を助けたら執着されるようになります。
親からまともな教育をされず、愛情も受けていなかったためであることはわかりますが、
それにしても自分本位で上手くいかないと癇癪をおこすシモンが酷いやつでした。
主人公がシモンのことを「人として尊敬してる」と言ったときには嘘だろ!? と思ってしまうほどに。
おそらくその根拠となるシモンとの楽しかった数年間の思い出はプレイヤーにはないので、
終盤はシモンのこと早く刺し殺すんだ私が許す! という気持ちでいっぱいでした。
おまけ2の話もちょっといいラストに思えますがそうそう上手くいかない気がします……。
あと、作品概要に「攻略対象がクズ男」とありますが……一本道な上に主人公の意識としても、攻略した覚えはないんですよねぇ……。
(2023/7/24)
Rubber×Lovers(18禁)/ラストリゾート(DL販売1100円)(DL版の購入はこちら)
私立比地洲胡(ぴちすう)学園に通う科学部部長、藤山詩乃(ふじやましの)はラバースーツを瞬時に装着できる装置を開発し自分で使ってみた。
しかしチャックを付け忘れてしまい、自宅の特殊なハサミでしか脱ぐことができなくなってしまった。
仕方なくラバースーツで授業を受ける詩乃。その姿に男子生徒や教師は興奮を抑えることができなかった。
選択肢あり、ラバースーツ、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はラバースーツの質感がエロかったですし、上に体操服や水着というのも背徳感ありました。
なお、ラバースーツを着ていないHシーンは一切なし。一枚絵は二十二枚+差分。
ラバースーツを脱げなくなった詩乃がラバースーツを着て犯されたり、そんな自分に興奮したりします。
エンディングは四種類。
最初は無理やりですが詩乃も求められて良い気分になっているので、
可哀想にならずに明るいHシーンを堪能できます。
唯一酷いことになりそうだったホームレス編はHシーンが無くて、
説教だけで終わるなんて面倒くさいけれど作中随一のまともな人だ……と感心してしまいました。
最終ルートのラストは雑に感動させようとしている!(誉め言葉)という展開で、
最初から最後まで明るくてちょっとおかしなラバースーツHが詰まった作品でした。
(2023/7/26)
僕らはそれでも恋をする/松島研究室(フリーソフト)
母子家庭で母親の体が弱く、年齢を偽ってバイトばかりしている高校生、渡辺隼人(わたなべはやと)
ある日、小学校の頃に転校してしまった赤池茜(あかいけあかね)が転入してきた。
かつての気持ちをそのままに結婚してくれと隼人に迫る茜。しかし隼人は茜がいなかった間に、恋愛に嫌悪を抱くようになっていた。
選択肢あり、恋愛、ボイスあり。三時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はヒロインみんな可愛らしかったです。
経済的に困窮している上に恋愛に嫌悪感を抱いている主人公が恋愛するようになります。
ルートは転入してきて大っぴらに結婚してほしいと言ってくる赤池茜(あかいけあかね)、
小学一年生から主人公のことを陰ながら支えてきた青山唯(あおやまゆい)、
中学時代に告白して主人公からこっぴどく振られた後輩、浅黄薫(あさぎかおる)の三人。
メタネタやネットスラング多め。
三人の幼馴染全員主人公のことが好きとかファンタジーすぎる……と思っていたら、
そのくらい報われなければおかしいと思うほど主人公の境遇が酷かったです。父親が酷すぎる……!
とはいえヒロインに対して辛辣な言動をするので、それはそれとして主人公許せない! となりました。
お気に入りは唯ルート。
共通ルートの主人公のトラウマを乗り越える過程がもう山場という感じだったので、
分岐後盛り下がらないかな……と思っていたらどのルートもそれぞれにパンチが効いていて、
中でも唯ルートは胸糞展開で、二人が幸せになってほしいと心底思えました。
薫ルートは一番純粋に恋愛と向き合えたルートでした。
茜ルートは、予知がインチキかと思ったら若干不完全ながら本物の予知で、インチキじゃないじゃないか! とびっくりしました。
共通ルートも分岐後も、「僕らはそれでも恋をする」の「それでも」が、「それでも」にもほどがある作品でした。
過去の作品感想:スクールシャーク
(2023/7/28)
Operation‡Nova ver1.00/→Quantize_(フリーソフト)
EDMフェス「アルカナアイランド」に参加するため、会場である島を訪れた大学生、如月(きさらぎ)レイは、
スタッフのアイナ・クロフォードと、高校時代の同級生、涼風(ずずかぜ)ノアと出会う。
フェスを楽しむレイだったが、一日目の夜、おかしな出来事に遭遇するのだった。
選択肢あり、音楽、恋愛、ボイスあり、二時間半ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は明るい曲が多くて、聴いていてワクワクしました。EDに歌あり。
絵はヒロイン二人共可愛かったです。特にノアのビジュアルが好み!
一枚絵は三枚+差分。
「アルカナアイランド」でフェスを楽しんだり、島内のマップから移動先を決めたりして過ごしていきます。
エンディングは三種類。
パロディネタ多め。
終盤の展開が駆け足気味に感じてしまいましたが、
一日目夜の次々に不穏な出来事が起こる場面にハラハラさせられました。
また、アイナとノアと過ごすフェスの非日常が賑やかで、こんな時間を過ごせたら幸せだなあと思えました。
……それにしてもトリガーが「アレ」ではちょっとラッキースケベが起こったら終わりじゃないですか!
それを考えもしない主人公の奥ゆかしさも可笑しかったです。
過去の作品感想:世界で一番悲しい笑顔、ラビっとはーと!、臨界天のアズラーイール、真臨界天のアズラーイール 天上界編
(2023/8/1)
絡稀荘のお隣さん(18禁)/Itit Games(DL販売110円)(DL版の購入はこちら)
だらけた生活をしていたため実家を追い出された八角紡(はすみつむぐ)は絡稀荘というアパートに入居する。
同じアパートに住む年上で優しい樫宮凛音(かしみやりんね)と、
悪友のような堀硝子(ほりしょうこ)とも仲良くなるが、二人は酒癖が悪かった。
選択肢なし、人情、恋愛、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は凛音が柔らかそうで、硝子は普段着がえっちでした。
メインストーリー、凛音シナリオ、硝子シナリオを選択して読み進めていきます。
エンディングは一種類。
冒頭の主人公はクズでしたが、絡稀荘で暮らし始めてからは常識人で、
環境が人を変える……としみじみしました。
また短めの話の中にしっかりヒロイン二人の人柄が伺えるエピソードがあって、
これから先も三人で仲良く暮らしてほしいと思えました。
(2023/8/3)
東京オディエットアモ 尾瀬露春日編(乙女)/tenthousand(フリーソフト)
かつて名家の令嬢だったが今は没落し、弟を養いながら働いている天現寺ジュリは、
高額報酬に目がくらんで手を出したバイトで怪しいパーティの給仕をすることになる。
その主催者は、かつて目の敵にしていた一族の御曹司、代沢(だいさわ)ロミオだった。
パーティでジュリは勤め先の社長、尾瀬露春日(おぜろはるひ)に助けられる。
選択肢あり、恋愛、オセロ、二時間ほどで読み終わりました。
「代沢ロミオ編」の感想はこちら
「目白公親編」の感想はこちら
「大篠八雲編」の感想はこちら
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はクラシック曲も含め使用されています。OPにムービーと歌、挿入歌四曲、ED歌二曲あり。
絵はmatineeの見つめあう瞳と、soireeのこちらを見る瞳の対比が印象的でした。一枚絵は八枚+差分。
尾瀬露春日編のみを収録し今回で完結。「オセロ」を原案、東京を舞台とした五日間の物語。
エンディングは二種類。
soireeエンド→matineeエンドの順番で読んだため、
matineeエンドは重要なところが隠されたままのハッピーエンドに危うさを感じつつも、
夢のように幸せな終わりが感慨深かったです。
soireeエンドでは二人の関係が恐ろしくも、同時に演出も相まって美しさを感じました。
完結編にふさわしくそれまでの三編を踏まえたエピソードも多く、
特にビルを外階段で登ろうとするのが可笑しかったです。
パックンの正体(というにはまだまだ彼には謎が多すぎですが)や弟である団の境遇も明らかになって、
ルートがないパックンと団も(以前からですが)ルートがある四人に負けず劣らず魅力的でしたし、
どのルートも一筋縄ではいかない恋愛と物語に浸ることができました
(2023/8/5)
希亡のブラック・レイン Ver3.0(15推)/あんでぱんだ(DL販売1210円)(DL版の購入はこちら)
紛争地で傭兵をしていた月魄八葉(つきしろやつは)は九死に一生を得たことをきっかけに帰国したが、自分が不死身になっていることに気付く。
半ば自暴自棄になって夜の街で悪事を潰していた八葉は、いつしかブラック・レインという都市伝説として噂されるようになる。
そんなある日、「ダイモン」という者が接触してくる。ダイモンは八葉に不死身の呪いをかけたと言うのだった。
選択肢あり、ブロマンス、不死、執着、ボイスあり。四時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり。EDに歌有。OPの歌が格好良かったです。
絵はレインコートがひらめく場面が絵になりました、
一枚絵は百十六枚+差分+アイキャッチ+おまけ。
不死身になってしまった主人公が死ぬ方法を探す中で何人かに執着されます。
エンディングは二種類。
基本シリアスな世界ながら、時折ベタなコメディ要素が入るのが可笑しかったです。
二つのルートのうち、オロチルートはほぼ全員に見せ場がありました。
特に妹とのわだかまりに一つの区切りを付けられたのが良かったです。
纏兄さんの小物っぷりは哀れなほどでしたが!
壮馬ルートは逆に壮馬一点突破。
だいぶ取り返しがつかないことになりますが、ずっと壮馬をぞんざいに扱ってきた八葉の自業自得でもあるので仕方ない感も強かったです。
過去の作品感想:ツギハギ城の絲の庭、天海のメッセージボトル
(2023/8/7)
愛病世界T ゼーメンシュ-After/Beforemath- ver1.04(17推)/東堂 前夜(フリーソフト)
「ゼーメンシュ-Aftermath-」のリメイク。
「ゼーメンシュ-Aftermath-」をはじめとした「愛病世界」シリーズの感想はこちら
選択肢あり、SF、人魚、愛、十時間ほどで読み終わりました。
システムはRPGツクールMV。バックログ機能なし。
音楽はタイトル画面で流れる曲が「ゼーメンシュ-Aftermath-」よりさらに劇的になっていましたし、
作中の曲どれも優しくて、そして束の間だからこそ切なかったです。
絵も多くのマップで画面中央以外がぼやけるようになっていて、夢のような世界を実感できました。
エンディングや画廊で表示されるスチルもみんな印象的です。
メインストーリーは「ゼーメンシュ-Aftermath-」とほぼ同じですが、別のエンディングや、
「愛病世界X 全てが愛に至る-Euphoria-」まで読んだことが前提の裏ルートが追加されています。
エンディングは正規ルートが四つ、裏ルートが五つ。
すでにその先に何が起こるかを知っている上で過ごす灯緋町での日々が切なく、そして愛おしいものでした。
お気に入りのシーンは正規ルート分岐「扉の先」で店主に怒られる場面。すっごく嬉しかったです!
裏ルートでも、自分のやりたいことをやろうとしている豪傑が報われてほしいと思えましたが、
そのためには最低限の大きな代償を払わなければならないことが苦しかったです。
そして、最後のマイが救いになりました。
どの結末も、そこに至るまでの日々も、全てが愛にあふれて、優しくて。それなのにままならないことが悲しい作品でした。
(2023/8/9)
夏の照明。(18禁)/ふじきの(DL販売770円/2023年8月31日まで110円)(DL版の購入はこちら)
脚本を書いている「僕」は潰れかけていた演劇部を主演女優で後輩の雨宮優花(あまみやゆうか)と立て直し、舞台を成功させた。
最後の夏休みを控えたある日の夜、雨宮を見かけた僕は彼女と一夜を共にする。
……彼女には、許嫁がいた。
選択肢なし、寝取られ、青春、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は主人公に心を許している雨宮の表情が可愛かったです。
ほくろや汗にもこだわりを感じました。もちろん毛にも。
次々に切り替わるタイトル画面や夏を感じさせる背景も印象的でした。アニメーションがあるHシーンもあり。
部活の先輩後輩が一夜を共にするも、後輩には許嫁がいて付き合えないということを突き付けられます。
両想いの二人によるやりとりが青春でとても甘酸っぱかったです。
それだけにターニングポイントで行動できなかったときの無力感や後悔、自己嫌悪を強く感じました。
ラストは上手くいってほしいと願うものの難しそうで……。
最後の雨宮の台詞は、本音として言ったものか役者として言ったものか……後者の割合が多いとすると、諦めを感じてより切ないです。
過去の作品感想:デリヘル呼んだら女友達だったんだが!?
〜あるいは、ハルを売る少女について〜、ひとりぼっちの、灰色仔猫。、その女性は、父の愛人だった。
(2023/8/11)
トライアド・リリーティア ver1.2(18禁)/4H(DL販売2530円)(DL版の購入はこちら)
おすすめ
過去の作品感想:露出系魔法少女
ラブリィ☆リリィ、初代露出系魔法少女ルナリィ☆リリィ、露出系魔法女子大生クリスティア、ぜんがく!〜全裸登校週間特別対策合宿〜、ぜんがく!紗奈アペンド、ぜんがく!!2
(2023/8/19)
魔女をたずねてコンビニバイト Version1.00/ぱすてぃぶソフト(フリーソフト)
親に勘当されコンビニでアルバイトをして生活費を稼ぐ高校二年生の早乙女永一(さおとめ えいいち)は、
同じコンビニで働く阿澄莉奈(あすみ りな)と親しくなる。
ある日、彼女が魔女だということが判明する。彼女にはある目的があるらしかった。
選択肢あり、魔女、恋愛、ボイスあり、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はエンディングのちょっと控えめにはしゃいでいるような曲がお気に入りです。
絵は頭身低めで可愛らしかったです。
一枚絵は五枚+差分。
主人公やその妹、同じ高校の女子生徒と魔女である莉奈の望みを叶えようとしていきます。
エンディングは三種類。
妹の麻祐理(まゆり)やクラスメイトの玉泉珠美(たまいずみたまみ)のエンディングは最後のエピローグだけ分岐するので、
莉奈に特化するか、複数エンドならばもう少し各ヒロインの個別エピソードがほしいと思ってしまいました。
なんならエンディングのない後輩、宮藤静流(みやふじしずる)の方が珠美よりも掘り下げられているような……。
ですがみんなで莉奈のために行動する所が好ましかったですし、
そんな女の子達が主人公も交えて仲良くしている所は温かい気持ちになることができました。
過去の作品感想:親愛なる彼女の痕跡、委員長は僕の救世少女(メシアガール)
(2023/10/23)
Hello,Mr.alone. ver1.00/StarChasers(フリーソフト)
その村には、丘の先の四辻に悪魔がいて、魂と引き換えに願いを叶えてくれるというおとぎ話があった。
村の少女は、その悪魔に会いに行く。
悪魔は少女を邪険にしつつも、少女と会話を交わすのだった。
選択肢なし、おとぎ話、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
OPムービーあり。EDに歌あり。
全編一枚絵で進んでいくため、それぞれの場面に合った絵でした。
少女と悪魔が会話をしたり、過去の出来事が語られたりします。
作中でおとぎ話が語られますが、本作自体もおとぎ話のような温かさ(と残酷さ)がありました。
また、ちょっと強引な少女と、呆れながらも話に付き合う悪魔の関係が微笑ましかったです。
それにしても願いを叶えてくれると言われたら、それが思い通りの方法でないと言われたとしても試そうとする人は多いはず……。
もっと恐怖しかないおとぎ話にする必要はなかったのでしょうか!?
過去の作品感想:檻演人 〜オリエント〜、真性終末症候群-World_end,eve-
(2023/10/25)
蒼い夏休み ver1.0.3/Max Neet Games(DL販売580円)
蜜紅村(みつくむら)で教師をしている海野 広樹(うみのひろき)は中学生の姪、蒼(あお)に勉強を教えてほしいと言われる。
しかし待ち合わせ場所の教室に蒼の姿はなく、パスワードが貼られたノートパソコンが残されていた。
広樹はノートパソコンの中に存在していたAI、ミコちゃんと協力して蒼の行方を捜すのだった。
パスワード入力あり、謎解き、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないこと、
バックログ機能がないことがやや不便でした。
また、パスワードの手がかりが作中のデスクトップにピン止めできるのは有難かったのですが、
ミコちゃんが邪魔で一部読めなくなりました。
音楽は特に合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵はとても綺麗でした。謎解きパートのパソコンを模した画面も凝っていました。
蒼のパソコン内にあるテキストや画像からパスワードを推理していきます。
エンディングは六種類。
謎解きは詰まったらヒント及び正解を見ることができます。
話は蒼がいままでどういう風に生きてきたのか、蒼の父親との関係がどういうものなのか、
といった情報が最初に提示されないため、
登場人物がどういう意図で行動しているのかがつかめないまま進めることになりました。
パスワードを入力していくうちに情報は集まりますが、
あくまで記録であって実際に蒼達と対面や蒼自身の回想などで知った事ではないため実感が湧きにくかったです。
冒頭、蒼と会う場面でそうしたことを伺える場面があれば、
絵が綺麗なことも相まってそれぞれの結末がより印象的なものになったのではと思ってしまいました。
(2023/10/27)
Ĉi tio estas...-人間改良計画-/鶏唐ぞうすい(フリーソフト)
人間は別の場所からやってきた者たちに管理されることになった。
彼らはより安全に、完璧に管理するため、人間の規格を改めることにした。
「あなた」は人間の基準を決める任務に選ばれるのだった。
ハンコを押すか押さないかあり、ディストピア、二十五分ほどで読み終わりました。
日本語とエスペラント語を選択可能。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は職員ちゃん可愛いです。見せられる資料は気味の悪いものもあります。
ところで人間判定するために押すハンコも可愛いのですが、
「みました」ではなく「これは人間です」的なハンコじゃないと意思表示にならないのではとちょっと心配になってしまいました。
人間とも獣とも機械ともつかないようなモノを人間か人間ではないか判定していきます。
エンディングは八種類。
人間の枠をきっちり決めてしまっても、そこからはみ出したものが人間扱いされなくなる。
広げ過ぎたら収拾がつかなくなる(そのエンドは痛快ではありましたが修羅の世界まっしぐらな未来になるとしか思えません)
じゃあほどほどがいいと思ったらそれも……というままならなさがありました。
もはや救いはぽかぽかランドにしかない……!!
過去の作品感想:白い小人、白い小人2
(2023/10/29)
異世界戦手は帰れない ver1.00/くまのこ道(フリーソフト)
異世界に召喚されてしまった「あなた」は魔王側の代表(戦手)となって帝国の戦手と戦うのだと言われた。
しかし「あなた」はごく普通の娘。
勝つ可能性を上げるため、アゴウ、ヴィラド、ミルジェールの誰かと修行することになるのだった。
選択肢あり、恋愛、異世界、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はそれぞれの場面に合っていましたし、異国情緒を感じる曲が多くて異世界に居ると思えました。
絵は三人がそれぞれに美しかったです。
一枚絵は十五枚+差分+α。
誰と修行するかを三回選んで、誰を選んだかとその中でどのような選択をしたかで分岐します。
エンディングは七種類。
ルートは戦闘力が高いアゴウ、頭脳担当のヴィラド、魔術に長けたミルジェールの三つ。
三人とも(少なくとも主人公に対しては)しっかり味方になってくれて心強かったです。
とはいえグッドエンド以外は悲惨なことになるので紙一重なのですが……。
最初はアゴウを選んだところ主人公への愛が深くて、残り二ルートが霞まないかな……と思っていたら、
ヴィラドもミルジェールもアゴウに勝るとも劣らない愛の深さで、どのルートも好きをたっぷり味わうことができました。
(2023/10/31)
3匹の子ぶたと迷える子おおかみ ver 1.00/くまのこ道(フリーソフト)
ワリマシ商事で浄水器の営業をしているロビィは全く契約が取れずに戦力外の危機だった。
見かねた先輩にカモ客候補のリストを貰った彼女は新規契約を目指すが……。
選択肢あり、押し売り、ポンコツ、十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はほのぼのでコミカルな曲が多かったです。
絵はロビィが見た目は美人でした。
おおかみのロビィが三匹の子ぶたに浄水器を売りつけに行きます。
英語切り替えあり。
性接待、反社会的行動の描写あり。
エンディングはお金持ちのブリック、生真面目なウッド、貧しく後ろ向きなストロウの三つ。
ウッドルートはウッドだけでなく読んでいる方も頭が変になりそうでした!
ストロウルートは結局客に来てもらうのではなく売りつけに行くのが、今までと同じ! と可笑しかったです。
ブリックルートは……うらやましい!
それにしてもロビィは頭以外ハイスペックですよね。頭以外は……。
過去の作品感想:異世界戦手は帰れない
(2023/11/2)
性転換サキュバス ver.1.01(18禁)/7センチ(DL販売1980円)(DL版の購入はこちら)
フリーターの男、サクは魔法でサキュバスになってしまう。
巨乳美女サキュバスとなったサクは魔力集めをしつつ街の人を幸せにするため、
色々な場所で色々な人と仲を深めていくのだった。
選択肢あり、性転換、サキュバス、五時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はサクが作中で言及されるとおりの巨乳美女でした。一枚絵は九十六枚+差分
各種ステータスを上げながら、色々な人と仲良くなってサキュバスらしく魔力を集めます。
ステータス以外にもお金が無いと到達できないエンディングあり。
お金集めの手段は色々ありますが、スロットの目押しが一番楽だと思いました。
相手が女の子の場合も一部ありますが、ほとんどが男とサクのHシーン。
サクの服装や髪型バリエーションが多いので、色々なシチュエーションが味わえます。
また、大体が合意で、無理やりな場合でも痛々しいものはなく、
サクの性格もとっても前向きなため、明るい気持ちになることができました。
過去の作品感想:お年頃学園、大金欲しいギャル、異世界エレクト
(2023/11/10)
ウーマンコミュニケーション(15推)/ヤマダ(DL販売1430円)(DL版の購入はこちら)
おすすめ
(2023/11/12)
ぼくとAIのなつやすみ/げーむくりえいたーねこ(フリーソフト)
ぼくは夏休みの絵日記を後回しにしてしまった。
もう時間が無い。
ぼくは絵をAIに描かせることにした。
選択肢なし、AI、心、十分ほどで読み終わりました。
システムは読み進める(押しっぱなしで若干早く表示)以外の機能なし。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はほとんどが画像生成AIの「Midjourney」で生成されているとのこと。
上手過ぎる部分と有り得ない部分が混ざっていて不気味でした。
「ぼく」が文章を書いてAIが絵を描いた八月の絵日記を読み進めていきます。
前半は一人しか増えなかった所で実際に起こっていることに気付いて、
それを知って読んでいくとより悲しかったです。
終盤は怖い展開……と思いきや、(SFやファンタジーではないという意味で)フィクションじゃなくてまたしても悲しい、けれども温かい結末でした。
過去の作品感想:ウーマンコミュニケーション
(2023/11/14)
アリスニャットシング!/シンセティックガール(500円/フリー版あり)
賀東(がとう)ありすは入院中に友達になった高尾輝子(たかおきこ)の住んでいる町をバイクで訪れる。
しかし弟の高尾タカヒロや幼馴染の二弥(ニヤ)から、彼女は不在だと言われてしまう。
あきらめきれないありすは、町を巡って彼女を探そうとするのだった。
選択肢なし、旅、猫、一時間ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はどの曲も良かったですし、過去作のBGMが使用されていて懐かしかったです。
絵はニヤの微笑み顔に安心感を覚えました。
サブレの色の薄い目や口には、人ならざる者らしさを感じました。
タイトル画面を始めとしたアニメーションも目を引きます。
「つくも3回サンク」に登場したありすが、友達を探します。
あてもなく町をうろつく気ままさが心地よく、
同時にありす、タカヒロ、ニヤがそれぞれに抱える寂しさや悲しさがじんわりと心に沁みてきました。
バイクに乗ってあてもなく旅をしたくなります……バイク持ってませんけど。
また、作中のそこかしこに、悲しい真実を示唆することがあって、
そうでないといいなあと祈りながら読み進めたのですが……ほぼ想像通りでした。
でもそうなったからこそ解放される気持ちもあって、決して悲しいまま終わらないお話でした。
あと、ありすが超常存在を自然に納得する場面が、「つくも3回サンク」の影響を感じられてお気に入りです。
有料版のおまけシナリオのとっても可愛い楠木さんもお気に入りです!
過去の作品感想:7days、つくも3回サンク、少女琥珀
(2023/11/16)
デスゲームおかあさんといっしょ ver1.00(15推)/ポポカテペトルポンポン山(フリーソフト)
履歴の残らないビデオ通話アプリでデスゲームが開催される。
主催者は寂しさを持て余した人妻。参加者は五人。
デスゲームの内容とは……?
選択肢あり、デスゲーム、人妻、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは履歴の残らないビデオ通話アプリという設定のためバックログ機能がありません。
音楽は落ち着いていたりほのぼのだったりする曲……から無音になったり、
場違いに明るい曲が流れたりと緩急がありました。
絵も同様に、可愛い人妻とか、幼児向けゲーム説明からの落差がありました。
ビデオ通話アプリっぽい画面も凝っています。
中学生の娘がいる人妻がデスゲームを開催します。
一つだけある選択肢のうち片方は即タイトル画面に戻されます。
クリア特典として人妻マル秘フォルダあり。
デスゲームが冗談かもしれないというビデオ通話アプリ開始直後のちょっとゆるい雰囲気から、
ある画像で一気に緊迫感最大になって引き込まれました。
人妻の目的が叶うラストも印象的です。
それにしても実際のある事件を連想する内容で、それを読み手を刺すために「今」出してくるのがエグかったです。
私はいっちょかみすらしなかったので許してください! と言いたくなりますが、それもまた駄目なのでしょうね……。
過去の作品感想:埖×喋〜Trash×TALK〜
(2023/11/18)
道徳ビデオ 1.02/ポロンテスタ(フリーソフト)
いじめを完全になくすための組織「いじめ更生委員会」の潮見(しおみ)ヒヨリは、
とある小学六年生のクラスでいじめの恐ろしさを伝える「道徳ビデオ」を撮影する。
しかし撮影中に起こった出来事で頓挫。八年が経った現在でも、道徳ビデオに関わった人たちを狂わせていたのだった。
選択肢あり、いじめ、トラウマ、一時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は可愛らしい絵柄で、それが曇るのが可哀想でした。
道徳ビデオが撮影された八年前と、現在を行き来しながら八年前の出来事や、
それが現在にどう影響しているかが語られていきます。
エンディングは二種類。
「いじめをなくすために道徳ビデオを制作する」「そのために小学生がいじめを演じる」という導入でもう嫌な予感しかしません。
その通りに良くないことが起きて、八年経っても被害者、加害者両方囚われたままで重苦しかったです。
小学生組は二人共可哀想が勝りますが、ヒヨリお姉さんに対しては自業自得という思いと
そこまで罰を受けなければならないのかという思いが混ざり合って何とも言えない気持ちになる話でした。
あと作中で小学生が犬ごっこ(飼い主役と犬役で、木の棒を投げて犬役が四足歩行で口にくわえて取ってくる)
という傍から見たらヤバい遊びをしているのですが……四つ足で走るって意外と楽しいですよね(!)
(2023/11/20)
美少女タルパのまりるちゃん(18禁)/ポロンテスタ(DL販売880円)(DL版の購入はこちら)
妹の瑠璃(るり)まりるから誘惑され手を出し、責任を全て被せられて勘当させられたまさとは、
妹のタルパ(自我を持ち触れることができる幻覚)を作り出し愛し合っていた。
そんな彼のもとに、十年ぶりに妹が接触してきたのだった。
選択肢あり、純愛、近親、妄想、ボイスあり、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は幼げな絵柄で背徳感がありました。一枚絵は十八枚+差分。
妄想で作り出した妹とただれた生活を送っていた主人公のもとへ、本物の妹が現れます。
時系列順のストーリーモードと気になるHシーンから読んでいくことができるアダルトモードあり。
本編を読んだ後に真相編を読むことができ、エンディングは本編一種類、真相編四種類。
本編が綺麗……? かどうかはともかく純愛を貫いて終わったのでほっとしていたら、
真相編で明かされる主人公の身の上と状況がかなりまずい状況でした。
でもトゥルーエンドは温かいものでしたし、ハッピーエンドも「ハッピー」でした。
それにしても……快楽に抗えないショタはいいですね!
過去の作品感想:道徳ビデオ
(2023/11/22)
月の女、河の天使、神めくとき。(乙女18禁)/サキュレント(DL販売1650円)(DL版の購入はこちら)
母が自殺し、病気の父親に殺されかけた鷹凪(たかなぎ)ひだりは、親戚と福祉の援助を頼りに公営住宅で暮らしていた。
ある夜、彼女は美しい男と出会う。彼は明らかに偽名であるミギと名乗り好意的に接してきた。
そんな中、巷では一人暮らしの者を狙った猟奇殺人事件が起こっていた。
選択肢なし、恋愛、神性、ボイスあり、二時間半ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はどの曲も物語と二人に寄り添うものであると感じられました。EDに歌あり。
絵はひだりがとてもむっちりです。服も可愛い。絶望顔も可愛い……。一枚絵は七枚。
ボイスに乗った感情にも圧倒されるものがありました。
世間に馴染めず、日常の動作ですら時折難しくなるひだりがミギに甘やかされて好転しますが、
彼はその裏で連続殺人を犯していて、そのことをひだりには告げていませんでした。
そこそこ幸せな生活を送っている私にとっては同調しにくい部分もありましたが、
二人の「わかりあう」時間が、ひだりが現実でないのかもと疑ってしまうのもわかるくらい心地よいものでした。
同時にそれがなくなったひだりの絶望もまた痛々しかったです。
泣き笑い怒り叫ぶラストシーンもとても印象的で、
でもそこにプレイヤーが知っているという曇りが存在するのが残念で、
でも、そうして完全になり切れないからこそ得られるものもある、とも思えました。
過去の作品感想:慰愛の詩、とも鳴りの舟、ドブ川に散りぬ初恋の、痴者の夢、芙蓉の浄土に安き給う、ざくろの事、おそ咲きの花
(2023/11/24)
Closed faith ver1.04/せがわ(フリーソフト)
一人の神によって、他の神々が封印され、その信徒も弾圧された。
二百年後。封印が解けた知恵の神、アビスリーゼは、アビスリーゼ教の神官テセウスと共に神殿の外を目指す。
しかし神殿には魔物が出現するようになっていた。
選択肢あり、SRPG、信仰、おまけ含めて十五時間ほどで終わりました。
システムはSRPG Studio製。
システムは特に不便な箇所なし。
絵はクリティカルモーションが格好良かったです。
封印が解けたアビスリーゼとその神官テセウスが、他の神や神官と協力しながら、封印した神に会おうとします。
エンディングは二種類。おまけシナリオ二つあり。
SRPGパートはうっかり後衛に攻撃されて運悪くクリティカル出されたりするとあっけなく落とされますが、
味方の守備力と魔法防御力と、敵の攻撃が物理か魔法かを意識すればそこまで苦労することなくクリアすることができました。
一番役立ったのは引き寄せの杖で毎回経験値30入ってどんどんレベルが上がるピコ。
レベルの暴力で大ダメージを与えられましたし、引き寄せの杖で味方分断マップをあっさり合流させられるのも強かったです。
そしてSRPGで強スキルの味方を再行動させられるワインも便利。さらに前向きで明るい台詞が癒しでした。
他には物理鉄壁のジグと魔法鉄壁のテセウス、力ドーピングして貫通攻撃が強いユウラも愛用していました。
話はお互いに信じているけれどもあくまで信仰の対象のテセウスと、
そうではないアビスリーゼの非対称性にハラハラさせられましたが、
そんな二人や、ユウラとジグ、ピコとトリスタン、カレスとエリートルデといった神と人間や神同士の信頼関係が描かれていて、
殺伐とした世界で暖かいものに触れることができる作品でした。
過去の作品感想:END ROLL、TOWER
of HANOI、Type & Hope!!
(2023/11/26)
ホントノキモチぷらす(18禁)/人生通行止め(DL販売1980円)(DL版の購入はこちら)
大学生活も2年目にさしかかり、
主人公・十弥は彼女欲しさから軽い気持ちで
ウェイトレスの女の子が可愛いと評判のファミレス『ロイヤルキャスト』で働くことにする。
そうして迎えたバイト初日、十弥はバイト先に向かう道すがら
女の子とぶつかって口論となり、険悪なまま別れてしまう。
気を取り直して、バイトに向かう十弥。
だが偶然にもそのバイト先にはさっきぶつかった女の子、天宮あかりが働いていた。
そこから十弥の前途多難なバイトの日々が始まるのだった……。
(公式サイトあらすじより)
オリジナル版と基本的なストーリーは同一ですが、日常シーン・Hシーン共に追加や加筆修正がなされ、
寝取られなかったエンドも追加されています。
他にも新規一枚絵や、立ち絵・一枚絵差分追加、UI変更、演出強化、ボイス新録など様々変更点があります。
過去作をプレイしてるとニヤリと出来る要素もあります。
一枚絵は三十六枚+差分たくさん。
選択肢あり、九時間三十分ほどで読み終わりました。
オリジナル版と同様、十弥視点のみと、十弥視点+あかり視点を選択することができ、一周目は十弥視点のみ推奨とのこと。
また、あかりの一人称を「ボク」か「あたし」から選ぶことができます(ボク推奨とのこと)
オリジナル版をプレイ済みですが、寝取られる前のあかり視点がより細やかになっていて、
ラブコメをよりいっそう楽しむことができました。
同時に雲行きが怪しくなっていくときの不安や、寝取られ判明したときの絶望、
ラストでの主人公のピエロさがより強調されてしまうのですが!
リメイクされても純愛と寝取られの一作で二度美味しい所はそのままに、
その両方ともよりたっぷりじっくり味わえるようになった作品でした。
過去の作品感想:ホントノキモチ、イロヨリドリ、僕の大事な姉はあいつのオモチャ、グラショタ、キミノトナリ、キミノオモイ、ヒダマリノキオク、カノビッチ〜彼女がビッチになった理由〜、エガオノリユウ、コロモガワリ
(2023/11/28)
月明かりと夜風のワルツ ver1.05(乙女)/水温25℃(フリーソフト)
魔術学生で魔術の研究者を目指すリシュアは使用人のレナートが好きだったが、
彼からは恋愛ではない好きしか伝わってこないため告白をためらっていた。
しかし、リシュアが卒業して家を出る日は刻一刻と近付いているのだった。
選択肢なし、恋愛、魔術、一時間足らずで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは最初に操作説明が表示されて不要であればスキップ可能だったり、
補足情報がポップアップで表示されたり、
一度読んだチャプターから読むことができたり、他にも様々な便利機能がありました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はリシュアの恋する表情が可愛かったですし、レナートの情けない表情も可愛かったです。
一枚絵は八枚+差分+背景。
CGモードで選択する一枚絵ごとにその場面に沿った音楽が流れるのも凝っていました。
魔術が発達していて、魔術が得意かどうかで格差ができてしまっている国(別の国では魔術以外の技術が進んでいたりする)で、
魔術が得意で格差を無くそうとする主人公が、魔術が苦手で魔術に憧れている使用人に想いを伝えようとします。
主人公も、その父親も、使用人たちも、大学の友人も、街の人も優しくて。
もちろんそうではない人や魔術が苦手で生き辛い人もいますが、
そうした世界を何とかしたいという主人公の身に余りかねない、けれど尊い理想に、
レナートと一緒に彼女を支えなければ! という気持ちになりました。
主人公のレナートを想う気持ちも健気で、そうした二人の気持ちがとても暖かかったです。
そんな優しい登場人物の優しい話なのですが、
それだけでなくプレイヤーに優しい便利なシステム・機能がたくさんあり、
作中の内容と一貫性が感じられてものすごく優しい作品だ!! と思えました。
過去の作品感想:春の幻影、鏡の国の姫君、リベリオン・ヒーローズ、はこにわのみこ
(2023/11/30)
Forever Time/Forever
Time(フリーソフト)
映画好きのユウトはバイトをクビになってしまい、お気に入りの場所を訪れる。
そこで写真家を目指す深町(ふかまち)なずなと出会い、彼女に牛丼をおごってもらう。
なずなはユウトに、卒業制作の被写体になってほしいと持ち掛けるのだった。
選択肢あり、青春、映像、「40分27秒」で読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽はタイトル画面の曲がドラマチックでした。OPにムービーと歌あり。
絵はなずなから活動的な魅力を感じました。
夕日多めの背景や実写ムービー演出も印象的です。
映画好きの主人公が写真好きの女性と出会って写真撮影に協力することになります。
エンディングは二種類(片方は出会わなかったエンド)
主人公をぐいぐい引っ張っていくなずなの魅力と、なずなに引っ張られて変わっていく主人公の心境が、
美しい背景やムービー、印象的な構図といったビジュアルを交えて描かれています。
ラストも手放しで喜べるものではないものの前向きになれるものでした。
それにしてもなずな視点を読みながら、もう一度考え直せ! 本当に主人公でいいのか!? という気持ちでいっぱいでした。
主人公も決して悪い人ではないんですけどね……。(ゲーム開始時点で)無職ですし……。
(2023/12/2)
この世界にバッドエンドは存在しない v1.1/SowChild(同梱DL版1000円/個別版500円)
深海の研究所サンドリヨンで凄惨な事件が発生し、世界はLOOPし始めた。
研究者のバックは事件の犯人を探し出そうとしていく。
被験者のミサはLOOPの原因を探っていくのだった。
選択肢あり、マーダーミステリー、オンライン、二時間ほどで終わりました。
システムは構成上、セーブやバックログなし。クリア後に各パートを見返すこと可能。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はデフォルメも含めてミサが可愛かったです。
びっくりするような演出も多々ありました。
ただ場面によってはミサが大人になったのかと勘違いする場面もありました。
二人用のゲームで、バック編とミサ編をそれぞれが担当。
得た情報を音声通話や画面共有で話し合って、最終的に問題を解いていきます。
ゲームマスターはゲームがやってくれますが二人用という時点でぼっちには厳しい……!
難易度としては、頑張れば一回で完全正答も可能と思えました(私は六個しか当てられませんでしたが)
片方だけで得られる情報は限られており、
けれども相手の言うことを本当に信じていいのかと疑心暗鬼になりながら必死で情報を整理して、
脳をフル回転させながら問題を解く。
ノベルゲームを読みながら誰かと協力してそんな経験をすることがなかったので新鮮で、そして楽しかったです。
その経験は最初の一回だけですが、今度は何も知らずに初回プレイする人の配信を見て、
戸惑ってる戸惑ってる……とニヤニヤする面白さが発生して、一回だけでは終わらない楽しみがありました。
過去の作品感想:虚構英雄ジンガイア、彼女系生命進化論パーフェクト☆ガール、非実在系彼女の終活
(2023/12/4)
プリンセス・エスカレイション〜監禁王女〜 Ver 1.04(18禁)/ネガティブギャング(DL販売1540円)(DL版の購入はこちら)
白の王国を滅ぼした黒の大公。
捕らえられた王女、ユノレイシア・リアトナ・フィグネリエイスは、
国を治める道具となるよう黒の大公に調教されるのだった。
選択肢あり、調教、ファンタジー、ボイスあり、二時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は様々なプレイごとに細かく一枚絵が用意されていましたし、
嫌がっている表情から堕ちた表情まで描かれていました。
亡国の王女を二十五日間調教していきます。
信頼度と調教度の数値などによってエンディングが分岐します。
エンディングは六種類。
ほとんどが王女とのHシーンですが、侍女とのものもあり。
侵略の大義や王族の務めを説いて王女の心を折っていく場面が読み応えありました。
調教においても、回数やステータスによって同じプレイでも数段階に分かれていますし、
一日の最後に王女の心境吐露もあり、
調教によって王女が開発され、順応していく様が味わえました。
過去の作品感想:風雲相討学園フラット、Real
intention 〜ココロのクサリ〜、風雲相討学園ポテト、僕たちはいけない遊びを覚えてゆく〜風雲相討学園フラット2完全版〜・アペンドシナリオ
(2023/12/6)
黒の征服王 Lord of Tartanova Ver1.11(18禁)/ネガティブギャング(DL販売1540円)(DL版の購入はこちら)
※現在はVer3.25
食糧難に苦しむレザベルゲ大公国を継いだ黒の大公ルジャスは、生き残りを賭けて隣国へと侵攻する。
それは大陸全土を巻き込む戦乱の始まりだった。
ルジャスはその過程で様々な愛人と契りを交わすのだった。
選択肢あり、ウォー・シミュレーションRPG、十五時間ほどで終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は巨乳多めでしたが普通や貧乳もしっかりいます!
拠点を攻略したり防衛したりしながら、領土を広げていきます。
過去作「プリンセス・エスカレイション〜監禁王女〜」は本作の一部分、白の王国編をクローズアップした作品。
エンディングは一種類ですが途中に分岐あり。
ヒロインは二十一人。
シミュレーションパートはレベリングがやや面倒でしたが、
兵科や固有スキルで不利を覆せるように陣形を考えるのが歯ごたえありました。
各キャラ二つ名が付いていたり、立場や性格のフレーバーテキストがあったりするのが細かいです。
特に後半、こちらの武将が揃った状態で敵が総攻撃してくるのを、
わざと拠点を取らせて不利な地形に誘いこんで殲滅するなど、戦略してる! と思えました。
Hシーンはヒロイン毎にシチュエーションがほぼ固定でテキストも少な目なためあっさりな印象。
姉のような幼馴染の政務官キュッペリオと、教義に疑問を持つ聖騎士ヴァレリエがお気に入り。
ストーリーは、シミュレーションパートを含めて忍耐と言った感じの序盤があるため、
中盤以降の覇道を歩む展開にカタルシスを感じることができました。
過去の作品感想:風雲相討学園フラット、Real
intention 〜ココロのクサリ〜、風雲相討学園ポテト、僕たちはいけない遊びを覚えてゆく〜風雲相討学園フラット2完全版〜・アペンドシナリオ、プリンセス・エスカレイション〜監禁王女〜
(2023/12/8)
ハーレムなんてあるわけないじゃないですか version 1.22(15推)/rage(フリーソフト)
パラディ国の王女モニカは男色本が好きで公務にも身が入っていなかった。
従者リオネルは美男好きなら美男を集めたハーレムを作ったらと進言する。
そうして王女様のハーレム建造計画がスタートしたのだった。
選択肢あり、恋愛、サスペンス、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はエメルートラストのスチルが特に綺麗でした! 一枚絵は三十五枚+差分。
一週間に一回、城内のどこに行くかを指定して、五週間で誰かと仲良くなっていきます。
ルートは三つ+隠しルートあり。
最初にルートがあるのは幼馴染でお人好しの宮廷魔術師ジルベール、
占術師で宰相で肉食オネエのエメ、平民出身で騎士団特攻隊長のクリストファーの三人。
主人公がゆるふわで共通ルート部分も明るめの場面が多いですが、
個別ルートに入ると打って変わって血生臭かったりつらい展開となり、そのギャップでより痛々しく感じました。
隠しルートではより一層……。
お気に入りはエメルート、というか主人公とエメの男女よりも半歩距離の近い仲の良さが尊かったです。
それにしてもハーレムを作るという所から始まりますが、
タイトル通り徹頭徹尾「ハーレムなんてあるわけない」作品でした(主人公以外ではハーレムありますが)
過去の作品感想:青の雛鳥
(2023/12/10)
sigh version 1.01(15推)/rage(フリーソフト)
大学生の主人公は友人ののぞみからVRきもだめしに誘われる。
ネットカフェからログインすると、他の人たちはすでに廃墟内に入っているという。
合流するために廃墟を探索していると……。
行動選択あり、ホラー、VR、二十分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は効果音が左右に移動する部分があるためヘッドホン推奨。
絵は主人公がちょっと陰気な印象でより不気味に感じました。
廃墟の中を探索して怖い目に遭います。
エンディングは三種類。
画面をクリックしてどの方向に進むかや、探索をする、ということが、
主人公がVRを体験しているというシチュエーションで自然に受け入れられました。
怖い目に遭うとセーブなどのメニューが消えるのが焦ります。
どのエンディングも怖い内容でしたが、おまけシナリオでよりゾクッとさせられました。
あと、のぞみの彼氏、真田くんも名前しか出てこずに終わってしまいましたが、
真田君の友人、佐々木くんがそれ以上に空気すぎて逆に気になってしまいました。これが恋……?
過去の作品感想:青の雛鳥、ハーレムなんてあるわけないじゃないですか
(2023/12/12)
皇探偵と黒薔薇の呪い ver.101/一
(Ichimonji)(フリーソフト)
しがない探偵、皇彼方(すめらぎかなた)は、扇小夜子(おうぎさよこ)という女性から浮気調査を依頼される。
助手の白木真琴(しらきまこと)と共に彼女が同棲している部屋を調査するが、
その部屋には多くの不審な個所があり、さらに真琴の体調に異変が起こるのだった。
選択肢あり、ホラーサスペンス、謎解き、一時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は一日目と二日目での立ち絵の変化が怖かったです。
浮気調査のため同棲している部屋を探索し、謎を解いて手掛かりを入手しようとしていきます。
エンディングは三種類+バッドエンド四種類。
タイムオーバー(制限時間十分と四分)にならなければたどり着かないエンディングがあるので、
エンディングコンプリートを目指すという観点からはあきらめるボタンがほしかったです(放置でもいいのですが)
謎解きは何度か間違えると主人公がヒントを出してくれる親切仕様……ですがそれでもわからずに公式攻略を頼ることもありました。
逆にヒント一切なしで解けるものもあり、ひらめき次第でした。
話は最初「浮気の証拠をなんで謎で残すんだろうしかも翌日謎が増えてるし何考えてるんだ怖い」と思いましたが、
しっかりと理由があり、むしろその理由でより怖さを感じられました。
あと助手には呪いが効果あるのに主人公にはそうでもないのが主人公のずぼらさを象徴していますね!
過去の作品感想:醍醐くんの飯活!!
(2023/12/14)
世界一彼女の近くで Ver.1.00/灯野ともる(フリーソフト)
僕は誰よりも近くで彼女を見守ってきた。
そんな彼女を食事に誘う男が現れた。
僕は二人の食事にも付いていく。
選択肢なし、恋愛、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は誘ってくる男さんのオールバック姿に対して、
前髪下した姿の方が髪の毛多く見えていいですよ……と言いたくなってしまいました!
一人の女性をどこまでも守ろうとする「僕」の視点で描かれていきます。
「作品の性質上、ネタバレ厳禁」とありますが、
あらすじがすでに思わせぶりで疑う気満々に読み始めたため、冒頭で真相に気付いてしまいました。
ですが真相を知っていたとしてもほろ苦くて温かい話であることは変わらず、
良い気持ちで読み終えることができる作品でした。
過去の作品感想:恋に落ちてはいけない20分、私の執事ジェラルド、私の声が聞こえますか
(2023/12/16)
七月革命 ver.1.00/晴好雨奇一丁目(フリーソフト)
七月、三年生のミライ川はクーラーのない学校に憤慨し、革命を起こそうとする。
それをムカシ田は生暖かい目で見守っていた。
選択肢なし、青春、学園、三分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は立ち絵とカットインの動きが勢いありました。
一枚絵(カットイン)は三枚
ミライ川がクーラー設置のために行動します。
細かい事抜きで突っ走りつつ、周りを巻き込むカリスマ持ちのミライ川と、
冷静に突っ込みつつ、やれることをやるムカシ田がいいコンビで(恋愛ではなく腐れ縁的に)お似合いでした。
それにしても作中では32℃で暑い暑い言ってますが、夏の32℃って……涼しいですよね(麻痺(ほぼ十年前の作品です))
未来エイゴウ昔のことは ver.1.00/晴好雨奇一丁目(フリーソフト)
高校一年の夏、ムカシ田はミライ川という金髪の同級生に話しかけられる。
彼女はムカシ田が好きな鳥が祖母の家の近くにいると言い、
半ば強引にムカシ田を帰省に同行させるのだった。
選択肢なし、田舎、夏、二十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
立ち絵やカットインは一部のみで、多くの場面は背景のみで進んでいきます。
三つ編みのミライ川も髪を切ったミライ川も格好いいです!
「七月革命」の二年前、ミライ川とムカシ田の出会いの話。
強引にムカシ田を巻き込んでくるミライ川という導入からは打って変わって重たい内容で、
どうなるんだろうと思いながら読んでいましたが……最後!
そんなのあり!? と思いつつも同時に良かった……とほっとする結末でした。
過去の作品感想:MY HOBBY IS、カッテナキミヘ
(2023/12/18)
夜の路地裏案内 ver.1.02/晴好雨奇一丁目(フリーソフト)
アレックスは夜に街の子供が自分の住む路地裏に入り込んでくることに辟易していた。
肌寒くなってきたある日、ロスチルと名乗る少女が路地裏に迷い込んできた。
彼女に半ば強引に頼まれ、大通りまで案内することになるが、アレックスも道をよく知らなかった。
選択肢あり、西洋風路地裏徘徊ADVとのこと、三十分足らずで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は小さくて能天気なロスチルが可愛らしかったです。一枚絵は三枚。
路地裏に住む「僕」が迷子の少女を案内します。
一周目は固定で、二周目以降分岐が発生します。
エンディングは四種類。
路地裏という怪しい場所が舞台だけあって、良くないエンドもあり胸が痛かったですが、
主人公とロスチルのやり取りが微笑ましかったです。
ちなみに私は一周目をデフォルトネームのアレックスで進めましたが、
薄々正体に気付いたので、二周目以降は名前を変更して開始しました。
(反転)「 猫 」と。
ニアピン……ですかね? 微妙に節穴でした。
なまじ近いだけに、実際に正体が判明してからは大いに混乱してしまいました!
アフターワーク ver.1.01/晴好雨奇一丁目(フリーソフト)
月見里(やまなし)は帰りがけに百目鬼(どうめき)と出会う。
彼女はなにやらプレゼントらしきものを持っているようで……。
選択肢あり、コンビ、三分ほどで読み終わりました。
システムは短編のためかセーブや文章速度変更なし。
音楽はお洒落な歌詞ありBGM。
絵はつっけんどんな百目鬼が可愛いです!
プレゼントらしきものを持っている百目鬼にどのような反応をするかで三つの結末に分岐します。
月見里が作中の言動のみを見るととてもクソ野郎なのですが、
職場でも受け入れられているようなので憎めない人柄なのでしょうね……。
でも月見里の百目鬼に対する態度を見ると、月見里は一回と言わず何回か酷い目に遭ってへこんでほしいと思ってしまいます……!
過去の作品感想:MY HOBBY IS、カッテナキミヘ、七月革命、未来エイゴウ昔のことは
(2023/12/20)
酒は飲まねど呑まれている 1.00(18推)/小鳩えん(フリーソフト)
私は罪を犯した。たぶん、先輩も共犯で。
でも先輩は何事もなかったかのように接してくる。
……先輩を酔わせて聞き出そう。
酒選択あり、酔い、秘密、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はドット絵で、酒を飲ませるほどに酔っていく先輩(男)が可愛かったです。一枚絵は十五枚。
先輩を酔わせて話を聞きます。
エンディングは二種類。
先輩との話には百種類あり、先輩がどれだけ酔っているかでどの話になるかが変わります。
話は「発言リスト」に登録され、クリックすると後輩の感想を読むことができます。
一周目はエンディング固定で、二周目以降発言リストを埋めるともう一つのエンディング。
飲ませることができる酒は九種類(+水)ありますが、
会話埋めには一番弱い杏酒を飲ませ続ければ何とかなってしまうので他のお酒の影が薄かったです。
酔って話をしているときはとりとめもない内容で二人の今までの関係からくる心地よい距離感がありましたが、
一周目も二周目以降も結末がぞわっとするものになっていました。
後輩の女の子の部屋で二人飲みしているのに一切何事もなくてこんな聖人のような先輩(男)がいるのか!?
と思いましたが真相を知るとそれはそうならないよな……と理解させられます。
お気に入りの話題は電車。「何もしない、ということを一番上手くできる場所」という表現が印象的でした。
それにしても二周目、先輩に水を含めて百杯以上続けて飲ませてしまったのでアルコールで酔う酔わない以前のところで心配になってしまいました。
飲ませたお酒のほとんどが一口サイズでよかったです……!
(2023/12/22)
最果ての懺悔室 1.10(15推)/小鳩えん(フリーソフト)
アンドロイドのK1(けーわん)は、露木紗代子(つゆきさよこ)という女性を補佐し、
様々な星で人々の手助けをするよう命じられる。
同時に、彼女の亡くなった恋人を演じるという指令も下されていたのだった。
選択肢あり、秘密、SF、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は落ち着いた、けれど物悲しい曲調でした。
絵はドット絵。画面頭のK1のビジュアルが印象的でした。
また、一部の選択肢が立ち絵の顔部分を隠していて想像力を掻き立てられました。
いくつかの星を巡って人と接する中で二人が信頼するようになったり、トラブルに巻き込まれたりします。
エンディングは一種類。
話が進むごとにK1が心のようなものを持つ場面が多くなって、
だからこそ紗代子をだましていることに罪悪感を抱くという葛藤が描かれていました。
最後何とかなってよかったです……!
お気に入りは二番目の墓地惑星の話。
紗代子の本音が聞ける場面が微笑ましかったです。
先生が職場でいびられる場面は胸が痛くなりましたが!
過去の作品感想:酒は飲まねど呑まれている
(2023/12/26)
ストリガ〜upright ver.1.0(18禁)/トゥールモンド(DL販売1870円)(DL版の購入はこちら)
人間の苦痛や恐怖を喰らう存在「ストリガ」が人々の知る所となり、排斥運動が過激化し戦争へと発展しそうな世界。
ストリガと人間のハーフであるマジョラムは戦争を止めようと国境へと向かう。
一方、マジョラムの兄でクレートオーブの城主、スカロは内外に敵を抱えた日々の中、下層生まれのテールを見習いとして雇用するのだった。
選択肢あり、拷問、居場所、十時間四十五分ほどで読み終わりました。
「恋と罪」の感想はこちら
「舐犢の玉座」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は憔悴した表情が痛々しく描かれていました。一枚絵は十九枚+差分。
「恋と罪」「舐犢の玉座」と同じ世界を舞台に人間側のショウ編と、ストリガ側のテール編を読むことができます。
ショウ編はエンディング一種類。テール編はエンディング四種類。
ショウ編は、かつてストリガに恐怖を出すエサとして囚われていた両親を持つ少女ショウが、
友人のマジョラムの事情に深入りすることで凄惨な目に遭います。
ショウが世界が善いものであると信じていて、自分も善くて強い存在だと思っていて、
でも無知で、極限まで追いつめられると弱くて狡くて、つまり愛されて育ったいたって普通の少女でした。
そんな少女が何度も何度も酷い目に遭うのが可哀想で、
けれど同じ境遇のマリーの強さがゆえに悲劇のヒロインというよりはすぐに弱音を吐く存在と思えてしまう……のがより可哀想でした。
そんな曇りのない存在だったショウの転落が克明に描かれていました。
テール編はテールが取り立ててもらったスカロに惹かれていく中、
かつての兄貴分が現れて犯罪に加担するように迫ってきます。
貴族や貧民のいる格差社会で板挟みに遭うテールの中間管理職(ではないですが)っぷりに心が苦しくなります。
また、情景の描写がどこか乾いていて、しかし執着や憧憬、やっかみといった感情は湿っぽくて、
読んでいてその対比が印象に残りました。
あと過去作を読んでいるとショウ編やテール編前半で偉そうにしているスカロに、
一番偉くなるわけないよね。だってあのお方がいるし。まさかね。ないない。と思いながら読むことになりましたが、
やっぱりスカロ君はスカロ君でしたね!
過去の作品感想:恋と罪、舐犢の玉座、Redemption、Revelation
(2023/12/28)
トンネル31/ライジング斉藤(フリーソフト)
主人公のもとへ、中学生で転校して以来八年間音信不通だった友人、マコトから連絡が来る。
マコトは行方不明になった姉が最後に目撃されたトンネルに同行してほしいと言ってきた。
そのトンネルで彼らを待ち受けているものとは……。
選択肢あり、ホラー、サスペンス、三時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は怖い場面で気味の悪いグラフィックが使用されてより怖かったです。
友人の姉を探しに友人と主人公がトンネルを訪れます。
エンディングはタイトル通り三十一種類。
思ったことが現実のものとなるトンネルのようで(作中にもそう言われている場面があります)、
選択した内容に沿ったことが起こりやすくなっています。
(神隠しかも? と思うと神隠しルートに入る等)
神隠し以外にも宗教、呪い、配信者等様々な怖い話を味わえました。
二つくらい怖くない結末もありますが……やはり猫! ネコは全てを解決する!!
過去の作品感想:暴走族夜怪、デイ・アンド・ナイト、僕らの都市伝説
(2023/12/30)
怪事戯話 -アヤシゴトバナシ- R ver.1.42(12推)/6045*(フリーソフト)
古霊北中学校美術部では一年生たちによって毎日のように怪談が行われていた。
そのメンバーである烏貝乙瓜(カラスガイイツカ)と黒梅魔鬼(クロウメマキ)はある日、本物の怪異、草萼火遠(ソウガクカノン)と出会う。
火遠は、怪談話のせいで解けてしまった大霊道の封印を再度封じるよう二人に言ってきたのだった。
選択肢あり、伝奇、中学校、追加部分は三時間ほどで読み終わりました。
「怪事戯話 -アヤシゴトバナシ- R ver.1.1」の感想はこちら
システムはバックログへの仕込みや、読めなくなるエピソード等様々な仕掛けがされていました。
音楽はOPの歌でタイトル画面でもインストが流れる「キミノハナシ」。
OPにムービーと歌あり。EDにムービーと歌あり。
絵は魔鬼が夏服になって髪を後ろでまとめるのをやめてしまって絶望したのですが、
夏私服の乙瓜が代わりに後ろで髪をまとめてくれました(髪を後ろでまとめた女の子好き)
あと乙瓜と魔鬼が手を繋いでいるシーンがエモいです。いいなあ女子中学生! 一枚絵は六十九枚(くらい?)+α。
小説「怪事戯話」をサウンドノベル化した作品……のはずが第四怪からかなり起こる出来事が変わります。
「ver.1.42」では第六怪までを収録。
第四怪、第五怪では、ちょっと選択肢を間違うと命を落としてしまう殺伐さにぞっとさせられますが、
同時に解決できた時の達成感も味わえました。
第六怪は乙瓜が誰かを選んで水族館に行く話でかなり平穏。
どのルートも良いですが特に魔鬼とのルートが、女子中学生(ちょっと違いますが)の友情いいよね! と思えてお気に入り。
乙瓜と魔鬼の怪事解決の裏では様々な人々が介入してきて今後の展開も楽しみですし、
より楽しむために……完成前に小説の怪事シリーズ読みます!
過去の作品感想:誰が為に鴉は啼く、遠国送歌Requiem、雪見桜
Ende des Traums、わはたれ、花は誰そ彼に死折れる子。、末枯れるひがんのかたわれの、奏葬のラプソディア、壊葬のメロディア
(2023/2/20)
Red List Girls.-Andean
Flamingo-(成人向)/7th;MINT(DL販売1500円)
世界大戦の結果、人類が衰退した世界。生き残った人類たちは今も他の生物を殺戮し続け、Human(ヒューマン)と呼ばれていた。
Humanの手から動物たちを守ろうとする組織アガぺは、動物を人型に変化させたRed List Girls.(レッドリストガールズ)で対抗を試みる。
Red List Girls.を管理・調教するマスターを目指す主人公はRed List Girls.になりたてのアンデスフラミンゴとパートナーになるが、
Humanの襲撃が発生し、何とか脱出するもサバイバル生活を送ることになるのだった。
選択肢なし、絶滅危惧種、近未来SF、ボイスあり。三時間半ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システム、音楽は体験版と同様。
絵は女の子が可愛らしかったですし終盤の戦闘シーン等の演出・アニメーションも目を引きました。
お色気シーンもあります。一枚絵は六十五枚+差分。
主人公の幼少時、拠点での生活、
襲撃で拠点を追われてからのアンデスフラミンゴとの生活が描かれています。
一区切りは付いていますが、まだ明かされてないこともあり続編があるとのこと。
殺伐とした世界観で、主人公たちもたびたび命の危機に陥るものの、
同時にコミカルさも多く含まれていました。
そんな中、終盤、好意を伝えてくれるアンデスフラミンゴが可愛くて……だからこそラストはびっくりしました。
アンデスフラミンゴは納得の上かもしれませんがこのまま次回に続くのは悲しすぎます……!
あと謎のRed List Girls.の正体はたぶん(ネタバレ反転)冒頭のあの子ですよね……?
(2023/4/27)
コルヌ・コピア〜不思議の住む街〜【夏夜の影狼(完結編) Ver.4.42】(12推)/あまてる。/Sous le Paulownia(フリーソフト)
フランスに留学し美術学校で学んでいたコウタは、諸事情から住居と貯金を失ってしまう。
そこで、住み込み家庭教師のアルバイトに応募するため、コルヌ・コピアという街を訪れる。
コルヌ・コピアには、普段は人型ながらその正体は伝説の生き物ある「ふしぎけもの」が多く暮らしていた。
選択肢あり、現代ファンタジー、幻獣、十五時間半ほどで読み終わりました。
システムは章選択で既読のシーンに飛ぶことができることが便利でした。
次の選択肢や前の選択肢に戻るボタンも便利でしたが、
飛ぶたびにそれらの呼び出しボタンをクリックする必要があることがやや不便でした(ロードやバックログも同様)
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。EDに歌二曲あり。
絵はリンの笑顔や、ハティのデレが可愛らしかったです。
立ち絵に口パク目パチあり。一枚絵は三十八枚+差分。
コウタが麒麟のリンやフェンリルのハティの教育係になり、コルヌ・コピアで過ごすことになります。
現時点では「プロローグ」「リン編」「ハティ編」を読むことができます。
エンディングはプロローグ一種類+各編への続き、リン編六種類、ハティ編九種類。
リン編は、リンの世間知らずによる暴走や、終盤のやらかしでヘイトを抱きかけましたが、
天真爛漫さと愛らしさで嫌いきれずに好きになるという(少なくとも私にとっては)ちょうどよいバランスでした。
元に戻らずに二人で道を踏み外す人間だけの都合を優先しない結末があるのもお気に入りです。
ハティ編はハティが疑われる場面や、コウタ自身から疑念を向けられる場面で心が痛くなりました。
そのため、解決後の後日談で幸せそうにしている三人を見ることができて微笑ましかったです。
過去の作品感想:一夜奇譚 -イチヤキタン-、浅葱妖怪相談所。、鴇浅葱騒々記、浅葱妖怪相談所2
(2023/5/19)
廃遊園地のメメントメモリア 体験版Ver.1.0/アサノハ製作所
大戦が起こり荒廃した世界。疎開したため生き残った子供たちは、ラグーンと呼ばれるようになった疎開先で生活をしていた。
廃遊園地のラグーンに住むカイは傭兵として赴いた戦場でミオという銀髪の少女と出会う。
彼女はとある事情を抱えていて、協力することにしたカイはミオを自宅に住まわせることになるのだった。
選択肢あり、ボーイミーツガール、記憶、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。主題歌あり。
絵は女の子、特にミオが奇麗で目を引きました。
この体験版ではミオがカイの家で暮らすことになり、
廃遊園地に住む少年少女と一通り知り合うところまでを読むことができます。
ミオが色々な人と会ったり家事をしたり様々な体験をするのですが、
そのせいで彼女の事情が悪化するのではないかと読んでいて気が気じゃなかったため、
「充実した時間を過ごすとトラウマが薄れてタイムリミットが伸びる(もしくはプラマイゼロ)けれど根本的な解決にはならない」
など、色々なイベントが発生しても問題ない理由付けが欲しいと感じてしまいました。
ですが、荒廃した世界の廃遊園地で自給自足している少年少女たちとか、
このままでは悲劇的な未来が待っているヒロインを救うとか、
オタク心をくすぐるシチュエーションにワクワクさせられましたし、
体験版時点でもカイとミオの交流や、仲間たちとの信頼が心地よくて、続きが気になる作品でした。
(2023/6/10)
北限のアルバ〜春の章〜 Version1.02(女性向)/Tomorrow´s Weather(フリーソフト)
祖母一人で切り盛りするペンションで働くため、北海道美瑛町を訪れた調理師の主人公。
慣れないペンションの仕事を覚えつつ、北海道の食材を使って料理を作ったり、
北海道の自然を堪能する日々の中で、一人の男性と仲良くなるのだった。
選択肢あり、恋愛、料理、一部ボイスあり、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は登場人物の感情が伝わってきましたし、シマエナガや料理のカットインにも温かみがありました。一枚絵は六枚。
「春の章」ではペンションに長期滞在している年上の桜庭隼人(さくらばはやと)と仲良くなっていきます。
エンディングは二種類。
真面目で一生懸命で料理のことが大好きな主人公にとても好感を抱けましたし、
仕事もせずに長期滞在している桜庭さんも優しそうで……実際に優しく、二人のやりとりが微笑ましかったです。
北海道美瑛町のゆったりと流れる時間も心地よくて、
ちょっとずつ進展する二人の恋をたっぷりと堪能できました。
過去の作品感想:BOYS IN MY HOUSE、BOYS IN MY
HOUSE-after the memory-
(2023/11/4)
北限のアルバ〜夏の章〜 Version1.00(女性向)/Tomorrow´s Weather(フリーソフト)
祖母一人で切り盛りするペンションで働くため、北海道美瑛町を訪れた調理師の主人公。
慣れないペンションの仕事を覚えつつ、北海道の食材を使って料理を作ったり、
北海道の自然を堪能する日々の中で、一人の男性と仲良くなるのだった。
選択肢あり、恋愛、料理、一部ボイスあり、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
「北限のアルバ〜春の章〜」の感想はこちら
システム、音楽は「春の章」と同様。
絵は八谷君の第一印象は威圧感ありましたが読んでいくうちに親しみが持てました。一枚絵は六枚。
「春の章」の続きではなく、主人公が美瑛町を春ではなく夏に訪れたらというパラレルワールド的な構成。
「夏の章」では同い年で近所の牧場の息子、八谷日向(やたにひゅうが)と仲良くなっていきます。
エンディングは二種類。
「春の章」と同様に主人公がホント良い娘で……大好きです!
八谷君も見た目ちょっと怖いですが真摯で世話焼きで、主人公とお似合いでした。
なのでエンディングは一周目の結末の方がお気に入りです。
「春の章」でも「夏の章」でも主人公も東京で働いているときに何やらあったことが示唆されますが、現時点では明かされません。
今後明かされることがあるのでしょうか……?
過去の作品感想:BOYS IN MY HOUSE、BOYS
IN MY HOUSE-after the memory-
(2023/11/6)
北限のアルバ〜秋の章〜 Version1.10(女性向)/Tomorrow´s Weather(フリーソフト)
祖母一人で切り盛りするペンションで働くため、北海道美瑛町を訪れた調理師の主人公。
慣れないペンションの仕事を覚えつつ、北海道の食材を使って料理を作ったり、
北海道の自然を堪能する日々の中で、一人の男性と仲良くなるのだった。
選択肢あり、恋愛、料理、一部ボイスあり、二時間三十分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
「北限のアルバ〜春の章〜」の感想はこちら
「北限のアルバ〜夏の章〜」の感想はこちら
システム、音楽は「春の章」と同様。
絵は恵介さんの気難しそうな感じが伝わってきました。
また、メッセージウインドウが秋の恵みたっぷりでおいしそうでした。一枚絵は六枚。
「春の章」「夏の章」の続きではなく、主人公が美瑛町を春や夏ではなく秋に訪れたらというパラレルワールド的な構成。
「秋の章」ではベンチャー企業の立ち上げ準備中の宿泊客、瀬戸恵介(せとけいすけ)と仲良くなっていきます。
エンディングは二種類。
今回は初期恵介さんがトゲトゲしいので負けん気の強さ多めな印象ですが、
やっぱり主人公が料理バカでひたむきで……大好きです!
恵介さんは片親で貧乏だったと自分で回想していますが、、
それでも親から愛情をたくさん注がれたんだろうなあという意味での育ちの良さを感じられました。
恵介さん視点での、主人公を好きになっちゃうなんて自分はなんてチョロいんだという戸惑いも微笑ましかったです。
「春の章」「夏の章」に引き続き、喧騒を離れた美瑛での時間と二人の恋を堪能できました。
過去の作品感想:BOYS IN MY HOUSE、BOYS
IN MY HOUSE-after the memory-
(2023/11/8)
(その他・番外編)
〜隣のレジの君〜HoodMakers_Side_Story/HoodMakers(フリーソフト)
書店でアルバイトをしている春野翠(はるのみどり)は、同僚で少し気になる男性がいた。
彼は、少し人とは違う経験をしているようで……。
選択肢なし、感化、書店、十分ほどで読み終わりました。
「HoodMaker」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は春野さんのちょっといたずらっぽい表情が可愛らしかったです。
「HoodMaker」で少し語られたエピソードが、春野翠の視点で描かれています。
作中の時間としても、テキスト量としても短いですが、
その中でのちょっとした変化が伝わってきました。
それにしても主人公体質恐るべし……!
過去の作品感想:HoodMaker
(2023/4/4)
コンフリクトガール+ Birthday again 製品版Ver1.02/ミラーイメージ(DL販売1430円)(DL版の購入はこちら)
紆余曲折の末、恋人同士となった相川(あいかわ)のぞみと篠塚皐月(しのづかさつき)。
しかし皐月はまだ不安定で、色々なことに不安や悩みを抱いてしまうのだった。
選択肢なし、百合サイコサスペンスアドベンチャーとのこと、追加部分は二時間四十五分ほどで読み終わりました。
「コンフリクトガール」の感想はこちら
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり。EDに歌あり
絵は皐月の狼狽顔がコミカルで微笑ましかったです。
一枚絵は十六枚+差分+α。
「コンフリクトガール」本編に後日談が追加されています。
後日談はのぞみと皐月がイチャイチャしながらも、様々な問題に向き合っていきます。
のぞみが、多少不安になることはあれど皐月を好きな気持ちと、皐月を心配し見守る言動に安心感を抱くことができました。
(背は低いですが)懐が深いですね!
皐月は今までのことにどうにか決着をつけたばかりのため、
様々な余波や、未熟だったことと向き合うことになります。
考えすぎたり背負い込みすぎたりもしますが、それでものぞみが好きということがぶれないので、
何とか乗り越えてほしいと応援したくなりました。
ラストもとても幸せなもので、暖かい気持ちになることができました。
(2023/5/27)
BIRLA_NNN ver1.02(女性向18禁)/BBzB(DL販売500円)
フィンリーとエイスはとある惑星に三日間逗留することになった。
今までの生活とは異なる完全な余暇。
それは二人の問題を浮かび上がらせるのだった。
選択肢あり、近未来、恋愛、一時間十五ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
「BIRLA」の感想はこちら
システムはRPGツクールMZ製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は目の下のペイントが無いフィンリーが多めでした(本編比)
一枚絵は十四枚+差分。
本編の後日談で、本編の荒廃した世界とは打って変わって観光地でフィンリーとエイスが過ごします。
でもそれなりに治安が悪い上、フィンリーとエイスがギスギスします。
エンディングは九種類。
エイスのことが好きなものの恋愛経験値がゼロなフィンリーが癇癪とかすねたりとかDVしたりとかもたいがいですが、
哲学ゾンビエンドで上手くいっているので、改めてエイスのずるさとか臆病さとか素直じゃ無さとかも思い知らされました。
二人の相性が悪すぎる……けれど、それでもお互いを好きなのが良い! です。
過去の作品感想:BIRLA
(2023/7/30)