禁飼育
HP
サークルについて
オリジナルのノベルゲームを制作、イラストの掲載などをされています。
作品
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発表年月 |
2006/4 |
価格 |
フリーソフト |
年齢制限 |
一応乙女15推 |
特徴 |
エロ、グロ、バイオレンス、鬱 |
選択肢なし。七時間足らずで読み終わりました。
スキップ、バックログ、オートモード、シナリオジャンプ、音楽鑑賞などがあり、
セーブデータは12個まで保存可能です。
あらすじ
修行の日々から一年。働き始めたこたつは忙しくも穏やかな日々を送っていた。
そんな中、三毛、そして九龍との再会から紆余曲折ありながら、
こたつはより幸せな日々をつかもうとしていた。
この作品について
全四話のうちの三話目。これまでの感想はこちら(第一話、第二話)
悪い部分はこれまでと同様に誤字脱字など。
特に「てにおは」が合っていない部分が結構見受けられます。
また、悪い部分ではありませんが凄惨な場面があります。
一方、「ちょwww」とか台詞に顔文字とか乙女妄想とかもあるので、どちらについても苦手な方は注意。
あと幼馴染が高校から野球始めてエースになり甲子園優勝ってどんな天才ですか?
一話、二話と人の醜さの描かれ方が印象的な話だったものの、
全体としてはまずまず良い作品といった感じでした。
第三話の途中まで読んでも同様でしたが、
幼馴染の視点で第一話の出来事が語られる場面以降はまずまずどころではなく、
それぞれの場面場面で感情が揺さぶられ、それによって先の展開が気になり貪るように読みすすめる、
という繰り返しで一気に最後まで読み終えてしまいました。
全て読んだ後のおまけでタイトル名「さくっとパンダ」に因んだ短編が読めます。
これだけを読んでもへぇ、で終わってしまいそうな話なのですが、
本編のラストの余韻が覚めやらぬこのタイミングが絶妙で、
過ぎ去りし日の懐かしさや現状と対比した物悲しさが感じられました。
この凄惨で魅力的な物語がどのような結末をたどるのか。
第四話「さくっとパンダ〜鬼蛇〜」これを掲載した今現在期待しつつ読んでいます。
作品
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発表年月 |
2007/3 |
価格 |
フリーソフト |
年齢制限 |
一応乙女15推 |
特徴 |
エロ、グロ、バイオレンス、鬱 |
選択肢なし。十一時間半ほどで読み終わりました。
既読スキップ、バックログ、オートモード、シナリオジャンプ、CG閲覧、音楽鑑賞などがあり、
セーブデータは14個まで保存可能です。
あらすじ
出版社に勤める男に、その女性は手記を渡した。
それは、五年前に起きた事件とそれからの顛末を描いたものだった。
様々な人物の視点から、その出来事は語られる。
この作品について
四話構成の最終話。
九人をメインに据えた九つの話で構成されていて、各話の長さは二十分〜一時間半くらい。
ただし最後の話だけは三時間半ほどかかりました。
相変わらず誤字などは多いです。
システム面ではスキップが既読のみになりましたが、
一本道なのでどちらかしか出来ないのならばむしろ全てスキップのほうが良かったように思います。
トラブルでデータ消えちゃったけどもう一回あのシーンを読みたいというときに既読スキップだと面倒ですし。
まあ、Ctrlキー押しっぱなしにすればいい話なのですが。
あと途中で一部ボイスが入るのですがそこだけ唐突にそうするよりも文章のほうが効果的だったように思えました。
起動した直後に出てくる初期のタイトル画像と音楽が非常に怖いです。
話が進んで別のタイトル画面になったときには心底ほっとしました。
また、こたつを始め皆に酷いことをした悪役の目的がとてもつまらなく、くだらないことだったので、
そんなことのために振り回された彼らのことを思うとどうしようもなく悲しかったです。
…それは少々好意的に解釈しすぎかもしれませんが、第三話と同様に一気に読みすすめてしまいました。
読んでいる人にバシバシと叩きつけてくるような
乱暴ながら力強い展開、描写が忘れられない、とても面白い作品でした。
作品
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発表年月 |
2020/3 |
価格 |
DL販売1210円 |
年齢制限 |
乙女18禁 |
特徴 |
戦中、軍人、ヤンデレ |
ver1.02時点で選択肢あり。十時間ほどで読み終わりました。
既読/未読スキップ、バックログ、オートモード、シナリオジャンプ、CG閲覧、音楽鑑賞などがあり、
セーブデータは72個まで保存可能です。
あらすじ
海軍大佐夫人、カレン奥様の女中の荻窪ねむり。
ある日、国から勤労令により、軍需工場にて労働を命じられ、
指定された工場にて住み込みで働くことになったのだが……
気がかりなのは、病弱であるカレン奥様と、そしてとある場所で出会った
軍人であり、働き先である工場の司令官でもある男、
群青路マヤトの存在だった……
(サークルHPより)
この作品について
太平洋戦争末期、女中のねむりが勤労令で病弱なカレン奥様と離れ離れになってしまい、
働くことになった工場で一番偉い群青路マヤトを始めとした軍人や、同じ立場の労働者と関わっていきます。
グロあり版となし版あり。エンディングは四種類。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はねむりが愛嬌あって可愛らしかったですし、
マヤトとの体格差や、お腹の肉だるだるなところも良きと思えました。
グロ絵はモザイクがかかっていますがそれがより凄惨さを醸し出しています。
基本CG数162枚、カラー105枚+白黒&SD絵62枚(総枚数889枚)とのこと。
現在(2020年4月)自粛が叫ばれておりますが、
戦時下と多少なりとも類似するであろうと思われる同調圧力を感じる部分があります。
この「硝子のこんぺいとう」はそんな戦時下を舞台としており、
戦争を批判したり、贅沢をしたり、目立つ行動をしたりすると鉄拳制裁や陰口、告げ口が待っています。
そんな作中の空気を我が事のように感じられるという点で、今読むべき作品である、と思えました。
もちろんただ単に舞台設定からそう思うわけではなく、
人の悪意や、ねむり達がどう感じたかといった描写が生々しく描かれているが故のことで、
漂う閉塞感が見事に言語化されていました。
序盤はねむりとカレンとの日々で、カレンが聡明で芯の通った女性でねむりが心酔するのも当然と思えましたし、
お互いのことを大切に感じながら日々を過ごしていて、とても幸せな時間でした。
だからこそ別れが悲しく、以降酷い目に遭う時に落差を感じられました。
工場で働いているときも、朝霧さんや夜野兵長、奴咲伍長と心温まる場面があったかと思えば……の連続で打ちのめされます。
恋愛対象であるマヤトは、END1と2ではヤンデレてしまうのですが、
ねむりに対してすることがおっさんくさくて変態的で、傍から見ると大変にみっともなくて、
辱められているねむりが狼狽しつつも心中では冷たくツッコミを入れていて可笑しかったです。
中盤までとEND3、4では時代背景もあって差別的な発言はすれど、
苦悩しながらも能力の高さと情の厚さと、ねむりにほれ込んでいる所が可愛らしかったです。
戦争の悲惨さや、マヤトに酷いことをされる場面と、大好きな人と過ごす場面、
方向性は違えどどちらも感情を動かされ、どちらもがあることでそれがより心に刺さる物語でした。