みやこそふと
HP
サークルについて
オリジナルのノベルゲームを制作されています。
電子カルテと木曜日
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発売年月 |
2023/8 |
価格 |
1000円 |
年齢制限 |
なし |
特徴 |
SF、ボーイミーツガール、閉鎖空間 |
ver.1.00時点で選択肢あり、二時間四十五分ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、オートモード、スキップ、CGモードなどがあり、
セーブデータは50個まで保存可能です。
あらすじ
2061年、某国にて。外界から隔絶された病院に、ある少年が入院していた。
物心つく頃からずっと病院にいた彼は、何も知らない。
自らの詳しい病状も、外の世界も、自分の名前さえも。
そんな彼の病室に、外から一人の天才少女「ハル」が入院してくる。
ハルは彼に「アルト」という名前をつけ、彼とコミュニケーションを取ろうとした。
二人の距離が徐々に縮まる中、ハルはアルトに提案する。
この「絶対に出られない」病院を退院し、桜を見に行くことを。
(公式サイトあらすじより)
この作品について
入院しているアルトとハルが親しくなっていく中、病院が行っていることに疑問を抱きます。
四パターンの分岐があり、エンディングは三種類(見方によっては二種類))
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は静かな曲から緊迫感のある曲、明るい曲などそれぞれの場面に合っていましたし、どの曲もどこか神々しかったです。
OPにムービーと歌あり。EDに歌あり。どちらの歌も話の内容をよく表していました。
スタッフロールの最後にコードが表示され実行されるのがお洒落でした。
絵は目が点になるハルが可愛かったですし、ラストの一枚絵も印象的でした。一枚絵は九枚+差分。
前半のアルトとハルの交流は微笑ましかったですし、
後半病院が行っていることが明らかになっていく過程は不穏で緊迫感がありました。
そして選択肢がどれも、どちらを選んだらいいのだろうと悩むもので、選択の重みを感じられます。
特に現実エンドを選んだ先に引き込まれました。
病院が行っていることが判明してから、その方法ではどちらかが駄目になるわけではないはずなのに
なんで駄目になる前提で進んでいくのだろう? とか、
ハルが全然成長してないのはなんでだろう? などとと思っていたらその疑問をしっかり解決しつつ、
その理由のためにハルの決断が優しくて、けれどもとても悲しいものとなっていました。
直前のアルトの告白すらハルを悲しませるものになっていて残酷でした。
(腕時計型デバイス、クオリアによるそれまでと打って変わった感情的なツッコミは可笑しかったですが!)
アルトとハルの交流、病院の裏側、二つの結末。
それら全てが現実エンドに繋がっていて、胸を打つラストでした。