コミックマーケット79感想リスト

同人ソフト(ノベル系)は基本的に全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。

基本的に同人ソフト(ノベル系)はプレイ順(パッチ待ち作品を除き事前の期待順)です。
それ以外はサークル名順です。
ただしおすすめ、期待作品は連続しないようにしているので前後することはあります。
また時間がかかりそうな作品は読むのをある程度後回しにします。
時間がかからなそうな作品は先に読んだりもします。

女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。

値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。

 

 

同人ソフト
まとめ  完成版  体験版・連作  番外編・その他

同人誌
小説

 

コミックマーケット79で良かった同人ソフトまとめ

おすすめ同人ソフト完成版
おたくの娘さん 利根銀次版/The Dungeon In Yarn

おすすめ小説

帰れずの娘ヒイラ /霊幻樓

おすすめ以外で面白かった同人ソフト完成版
演劇少女は古都鎌倉を雪で潰す/むきりょくかん。/ナンタラ
2/3/nest kore
うみねこのなく頃に散/07th Expansion
Maria Letter./イッツウ舎
もーにんぐろーりー/空中交差店
夢を確かめる/ヤプシ街道
図書室のネヴァジスタ/TARHS Entertainment
守り鬼/楽鬼

期待の同人ソフト以外で完成が楽しみな体験版・連作
百鬼社中 体験版/活動漫画屋
闇を奔る刃の煌き/影法師
日曜日の八百屋/十三妹
同人ing〜0(ぜろ)のゲーム制作編〜/星団ファミリー
君の右手と心に花を 体験版/藍色ベリィ
RC -rebirth connection- episode 3&4 ディスク/月の水企画

他に完成版では「TearsAngel」「放送された遺言状」「TRAM CITY ROULETTE」「忘れられた季節
連作では「
ドクター田西邸女子学院寄宿舎物語 2」「es-node 追加シナリオ
夜鬼夜行 第2夜「神子夜行」」「ヤンデレ彼女 外伝1追憶編:過ギ去ル世界
体験版では「
Ritterorden 体験版」「明日の空に 体験版 Ver.3.1
女性向連作では「
EUREKA Act.2 Olam Briah」体験版では「CAGE-OPEN- 体験版」が良かったです。
(2011/8/7)

 

(同人ソフト完成版)

おたくの娘さん 利根銀次版(18禁)/The Dungeon In Yarn(1000円)

おすすめ

過去の作品感想:
こうかん☆にっきtrade▼off
(2011/2/10)

 

ハニーウィッチ☆(18禁)/inspire(ショップ販売1400円)

勇気を振り絞ってやってきた風俗街で一人の少女とぶつかってしまったリック。
その少女、ウェンディは何者かに追われているらしい。
紆余曲折の末、リックはウェンディを匿うことになった。


選択肢なし、DQ二次創作、恋愛、二時間半足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。EDに歌あり。
絵はウェンディ可愛くてゲンツさん渋いです。一枚絵は十五枚+差分。

DQ二次創作ですが世界観のみで本編にDQキャラクターの登場はなし。
エピローグにはDQ5の嫁三人が出てきます。
最後上手くいきすぎに思えてしまった所と、
全体的に説教臭さが先に立ってしまった所が気になりましたが、
貧乳好きにも巨乳好きにも配慮した作りなのは素晴らしいですし(巨乳寄りですが)
なによりリックとウェンディのらぶらぶな様子がとても微笑ましかった作品でした。

過去の作品感想:
愛することは生きていくこと愛することは生きていくこと 〜もうひとつの愛〜オレコレ!カンダタ物語天空の花嫁選びモンバーバラASマボロシノセカイ
(2011/2/12)

 

演劇少女は古都鎌倉を雪で潰す/むきりょくかん。/ナンタラ(1000円)

ある演劇部の少女、鈴掛奈夏が原因で、鎌倉周辺が雪に沈んでしまうかもしれない。
明峰穂波はそれを阻止すべく演劇部に入部する。
しかし根本的な対処法は見つけられず日々が過ぎていくのだった。


選択肢なし、演劇、異能力、四時間ほどで読み終わりました。
むきりょくかん。さんの作品の登場人物が出てくる
二次創作ノベル+コマンドバトル「だるふぁいと!」を同梱。
システムは特に問題なし。
音楽は話に合っていましたし、無音の使いどころもいいなと思いました。
絵は普段可愛らしくて、キリッとした表情とのギャップも印象的でした。

明峰穂波と鈴掛奈夏と演劇部の部長、千垣俊介の三角関係? が織りなす演劇と恋と災害の青春物語。
むきりょくかん。さんの他作品との関連もあり。
多奈の、奈夏の異能に対する対処がいきあたりばったり過ぎる所が気になりましたが、
穂波と奈夏が同じ行動・思考をさせて、その差異や共通点をくっきりさせている箇所が結構あって、
二人のヒロインを上手くアピールしているなと感じました。
演劇本番の高揚感なども伝わってくるかのようでしたし、
現実で雪が降っているときに読めたというタイミングも相まって楽しめた作品でした。

過去の作品感想:
ごがつのそら。Normalize Human Communicationほしのの。
(2011/2/16)

 

HIJK!(18禁)/サークルFanta(1500円)

海外で両親が行方不明になり様々な面で困窮していた雨森司は、知り合いで人妻の麗華になにかと助けられていたが、
いつしか肉体関係を結び、対価として金銭を受け取るようになっていた。
しかしある日、そのことがクラスメイトの委員長、神崎あおいにばれてしまう。


選択肢なし、アニメーション、らぶらぶ売春、二時間足らずで読み終わりました。
システムでは場面切り替え時に強制ページ送りされて文章を読み切る前に次のシーンへ行ってしまい、
バックログで読み返さないとならなくなる箇所がいくつかあったのが気になりました。
音楽は特に問題なし。
絵は立ち絵がぐりぐりアニメーションして、パターンも豊富で見ていてとても楽しかったです。
麗華さんは同じかちょっと上からこちらを見る構図、
神崎さんは下から見上げてくる構図で身長差が一目でわかるところも良いです。
ここまで作り込んでいるのならば、直前のアニメーションをもう一度見られたり、
おまけモードで全パターンを見ることができたりしたら嬉しいなと思いました。
立ち絵と一枚絵では結構絵柄が違います。Hシーンにはアニメーションなし。

話は二人の女性とイケナイ関係になってしまいます。
一応一区切りつきますがまだまだ続きそうな展開で、実際To Be Continuedと最後に出ます。続きはあるのでしょうか……?
そのせいか神崎さんとは本番はなく生殺し状態……
あと、神崎さんの口調が一定しないというか、真面目そうだったり、乱暴だったり、蓮っ葉だったりバラバラで戸惑いました。
ただ、それなんてエロゲな展開の中、主人公が両親のいない環境で生きるため特待生になろうとする覚悟と実行力は好感が持てましたし、
会話の中で麗華さんの投げキッスや神崎さんのかかと落としがアニメーションとして表示されるのは、両方とも破壊力抜群でした。

過去の作品感想:
めぐみくみっくす
(2011/2/20)

 

2/3/nest kore(500円)

雪見原灯子はギャルゲーしかやらない従弟の綴和記にRPGを貸してプレイさせた。
しかし和記はゲーム内のキャラクターに恋をしてしまう。
同じセリフしか言わないそのキャラクターに戦闘や冒険そっちのけで話しかけるうち、
プログラムに無いはずの台詞が表示されたのだった。


選択肢なし、ゲーム、恋愛、一時間半足らずで読み終わりました。
システムは文章表示速度変更やスキップが無いのがやや不便。
音楽は特に問題なし。
絵は邪神がインパクトありました。

オーソドックスなRPGをプレイしているはずが、
こちらの言っていることが聞こえているかのような反応をしはじめて、という所から始まる話
まず冒頭の、恋をするシーンの対象キャラクターと、スピーディな流れに笑ってしまいました。
以降も皆真剣ながらズレた言動が可笑しかったです。
それでいて邪神の道化師めいた物言いや、各キャラクターの思惑には背筋が冷えるものがありました。
アイデアと、そこからの転がし方がいいなぁと思えた作品です。

過去の作品感想:夕焼け戦線ギカダイザー
薫編 縁編 千尋編学校にはたどり着けない魔王を倒す勇者の話
(2011/2/24)

 

僕の私/アップルパイ with 継照〜ツギノテラス〜体験版/さくらミント(500円)

「僕の私(Ver.1.50)」「アップルパイ」「継照〜ツギノテラス〜体験版」を収録。
「僕の私(Ver.1.00)」の感想は
こちら
今回のバージョンはボイス・一枚絵が付いています。
「継照〜ツギノテラス〜」の感想は
こちら

アップルパイ

夏海文也は親戚の望月沙希に連れられ、沙希の兄が経営する喫茶店を訪れる。
そこで出会ったのは、アップルパイを奇妙な食べ方で食べる一人の客。
二人はその謎を解こうとするのだった。


選択肢なし、ミステリ、アップルパイ、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は若干不安定な印象を受けましたが嵯峨野さんは可愛いです。

客が何故変な食べ方でアップルパイを食べるのかを、文也と沙希が推理していきます。
連作ものの途中一話といった感じで、他の登場人物や色々な設定がありそうなのに
大部分が端折られているのでなんだかもやもやしました。
ですが、途中まではちょっといい話でありながら、
段々と雲行きが怪しくなっていく様は惹かれるものがありましたし、
謎解きに使われる伏線の散りばめ方もいいなと思えた作品でした。

過去の作品感想:
踏切彼と彼女のノスタルジア体験版月照〜ツキノテラス〜:Re>Re一日千秋さくらミントファンディスク大丈夫継照〜ツギノテラス〜
(2011/2/25)

 

Ouroboros Reincarnation/Team Eye mask(500円)

クロは放課後、文化祭で朗読会をすることになった幼馴染、祈心有珠(せいしんありす)の練習に付き合
っていた。
ある日、クロは自分のクラスに転校してきた聖院カムイのユニークさをアリスに語る。
そのとき、丁度カムイが図書室にやってきたのだった。


選択肢なし、輪、朗読、一時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示やバックログの演出が特徴的で格好いいです。
ただwindows7では一部演出が働いていなかったです。互換モードで起動させれば問題ありませんでしたが。
文章の色が違う部分をクリックすると解説が表示される機能もあり。
絵はなく、白か黒の背景のみ。

高校卒業が近づいてきたアリスの子どもと大人で揺れる心情が描かれていて、
最後、アリスが朗読していた本の名前を入力する箇所があり、
正解すればエンディングを迎えることができます。
有名な作品ですし、その本の一節が引用されていたりするので当てるのはさほど難しくありませんでした。
Edenシリーズと同じように(というかその一つなのかもですが)
設定や背景ががほとんど語られずすっきりしない所はありましたが、
夢見がちな少女とちょっとアウトローな幼馴染の青春物語
……とするには不穏なものがテキストや文章演出から伝わってくるところがいいなと思えた作品でした。

過去の作品感想:
楽園僕の心は雨のち晴れMonotone EdenAbend EdenSelene-エンディミオンの微睡みAbyssal EdenN.E.D.EAURELIA
(2011/2/26)

 

ノネットカード/MUYM(800円)

大流行しているカードゲームのせいで、生徒たちが授業そっちのけで遊ぶようになってしまった。
新任教師の松尾唱歌はこの問題を解決するため、二年四組十天王にカードゲームで勝負を挑むのだった。


カードゲーム、コンプリートまで五時間ほどかかりました。
修正パッチありですが、修正されている不具合というのがこちらに有利なものなのであえて当てないのも手。
音楽は特に問題なし。
絵は各キャラ立ち絵一種類。カードの絵柄はFifteenHoundsの登場人物がモチーフ。

カードゲームに勝利して相手カードを奪い、コンプリート百五十四枚を目指します。
詳しいルールは公式サイトの
作品ページ参照
属性によって強さは変動するものの、他のパラメーターがHPの一種類しかなく、
カードパワーで圧倒していれば勝つのは簡単。
なので戦略・戦術性はかなり薄め。実力差が開くと圧勝か惨敗確定で作業になってしまいます。
とはいえちょっと格上の相手との対戦では工夫して勝利をつかむのが楽しかったですし、
手軽にできるので時間がなくてもつい、あともう一戦! となってしまう作品でした。

過去の作品感想:
FifteenHounds-フィフティーン・ハウンズ-
(2011/2/28)

 

ファルベの迷宮/MUYM(600円)

五つの人工知能を開発したそれぞれの研究者達はどれが優れているか知るため、ゲームを行うことになった。
しかしはずみで負けた人工知能はデリートされることに。
浅木藍はそれを阻止するため、ゲームに参加することを決意した。


オセロ、推理、三時間ほどでクリアしました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵はロートがお気に入り。

五つの人工知能+主人公に一から六までの数字が割り振られていて、
オセロで勝つと相手から「偶数」とか「四以上」とか相手の数字に関するヒントを得ることができ、
全員の数字を当てることができればクリア。数字当ては三回まで試すことができます。
オセロの対戦回数は十二回まで。負けると自分の数字を相手に教えてしまいますが、それをヒントにも使えます。
相手の強さはランダムで変わるとのことで、あっさり勝つこともあっさり負けることもありました。
十一勝+一負(自分の数字を絞るため)したとしても絞りきれないことがあり、
私みたいにオセロ強くない人にとってはかなりの難易度でした。
強さ変更不可・対戦回数制限あり・セーブ不可なので自力でクリア無理な人も結構いるのではないでしょうか。
まあどうしようもなかったらFifteenHoundsのミニゲームのように
代打ちを頼むという最終手段も……

過去の作品感想:
FifteenHounds-フィフティーン・ハウンズ-ノネットカード
(2011/3/1)

 

そも、お狐様に夜這われて!。(18禁)/花を吐く抄女(100円)

灰色の大学生活を送っていた豊川天舞が住むアパートへ、狐の耳と尻尾が付いた五凛拘なる神様が押し掛けてくる。
曰く、自分と子作りをしてほしい。
様々な手段で誘惑してくる五凛拘に、天舞の生活は一変したのだった。


選択肢あり、狐、子作り、ボイスあり、三時間足らずで読み終わりました。
五凛拘以外の女性陣による音声CD(濡れ場)「雀・狐美荷の淫伽噺」を同梱。
システムはキーボード押しっぱなしでしかスキップできないのがやや不便。
音楽は特に問題なし。
絵は爆乳・巨根でハードなエロ漫画といった感じの絵柄。
ちょっと声質から受ける印象とは合っていないように思えました。

貧乏学生のもとに巨乳狐巫女服な神様がやってくるも、食って寝て誘惑してとやりたいほうだい、
さて据え膳は喰うべきか? な話。
「遙か異空の鎮守狐火」よりは少しだけ控えめなものの、それでもやっぱりチュパ音や喘ぎ声が長いです。
こういうのは漫画とかでさらりと目を滑らせるから丁度いいのではと思いました。
一ページ全部が喘ぎ声はちょっと濃すぎます。
話は五凛拘他の人々に色々と振り回される天舞がうらやま不憫で楽しめました。
あと選択肢があったことにかなりびっくりしました。いままでの作品に無かったので。

過去の作品感想:
死狐様挽歌の候、如何お過ごしでしょうか早瀬に案山子は黄昏の姉妹、終末のマリアージュ八目鰻黄昏の姉妹、終末のラジオ一子、二狐とも、巫女との狸菓子狐憑き傾城狐の嫁入りなこそ箱入り娘のてるみどぉるやんでれさんのすゝめあそびめヱロゲに花束をカムガカリ、子狐丸宗近ワルキューレに口づけをお狸様で爆乳まみれin雌狸様に酒池肉林遙か異空の鎮守狐火王子の狸とカツ丼と
(2011/3/4)

 

びんビンッ!! 彼と彼女と貧乏な神様(18禁)/non color(1000円)

貝分町に住み新聞配達のバイトをしている大学生で彼女持ちの相田瑞貴の部屋で、ガムテープで留めていた神棚が落下する。
すると中から貧乏神と名乗る女の子が出てきて、自分の家を直せと言ってきた。
それまで一つ屋根の下で生活することになった二人だが、生活は貧しくなる一方だった。


選択肢あり、貧乏神、同棲、ヒロインのみボイスあり。二時間ほどで読みおありました。
システムは色々とカスタマイズできるのがとても便利でした。
音楽はちょっと間の抜けた感じの曲多め。
絵は貧乏神の無し子の表情が、感情出ていていいなと思いました。一枚絵は五枚+差分。

貧乏神といるうちにどんどんお金がなくなり家電も壊れ、
あとお金がかからずやれることと言えば……という感じの流れ。
日常シーンでの会話はテンポがいいなと思えたのですが、
Hシーンでも同じような感じで、エロくなかったです。
韻を踏んだ言葉攻めとか、エロに集中しろという方が無理!
最初から最後までノリよく読めましたが、18禁である必要は……という作品でした。

過去の作品感想:
Dear world -the one-眼痕葬祭Dear world -Re.-彼と彼女と彼女の忠義ムラタクHumanityダブリーな彼女
(2011/3/6)

 

魂々/Festival(500円)

友城真樹はある日以降、自分の後ろから聞こえてくる声に悩まされていた。
命令通りに行動しないと死ぬ、というその声に渋々従ってきた彼だったが、
段々とエスカレートする命令に不安を覚え、転校生の黒埜巴と、幼馴染の向野美樹に相談するのだった。


選択肢なし、伝奇、四時間半ほどで読み終わりました。
システムは暗転後クリックしないと通常画面に戻らず、
何度かぼーっと黒い画面を見続けてしまいましたがそれ以外の箇所は問題なし。
OPにムービーと歌、EDに歌あり。
一枚絵は十三枚+差分。

最初はあらすじのような流れですが、霊のようなものが関わるというところは共通するものの、
中盤以降かなり違った展開になっていきます。
それぞれの出来事は熱かったり微笑ましかったりしていていいなと思えましたが、
展開のめまぐるしさに加え主人公というか、視点主が変わっていき、他の登場人物も入れ替わっていくので
主人公達に感情移入する前に話が進んでしまい、その出来事の良さが伝わりきらなかった感がある作品でした。

過去の作品感想:
ABYSS -殺人クラブ-
(2010/3/13)

 

うみねこのなく頃に散 Episode8/07th Expansion(ショップ価格1750円)

選択肢あり、連続殺人幻想、十時間と少しで読み終わりました。
「うみねこのなく頃に」の解答編その四。
システム面は「うみねこのなく頃に」EP1から変更なし。
挿入歌、ED歌あり。

今回でおしまい、なのですが、今までの密室殺人とかのトリックの説明はなし
……いえ、今回の謎の解答が応用できるのでしょうか?
紗音陰謀説とか特に根拠なく不正解としているような気もしますが……
そんなわけで相変わらずどこまでが現実でどこからが妄想なのかはっきりせずにもやもやしますが、
最初のスタッフロール前の演出はとても美しくていいなと思えました。

過去の作品感想:
ひぐらしのなく頃にひぐらしのなく頃に礼うみねこのなく頃に
(2011/3/16)

 

TearsAngel/Outcast(500円)

アブソリュートと呼ばれる能力を使用できるものがいる世界。
その中でも異端者が集まった「Tears」というグループに所属していたジョーカーだったが、
そこを飛び出し、四人の女の子と新たな生活を築き始める。
しかし、ある日彼は、彼と同じ能力を持つ少女と遭遇する。


選択肢あり、異能、十五時間と四十五分ほどで読み終わりました。
体験版の感想は
こちら
システムや音楽は特に問題なし。
立ち絵は影絵。

三章構成で、第一章での選択で一番関わりのあったヒロインの第二章が出現し、
それを読み終わると同じヒロインの第三章が読めるようになります。
ヒロインは四人でしょうか? 涙ルートはない模様(追記:パッチで追加される予定とのこと)
近未来SFのような舞台設定ではありますが、
アニメやゲームネタが多めでちょっと雰囲気にそぐわないように感じられてしまいました。
また、どのルートも終盤盛り上がりが足りないというか、
ジョーカーが万能すぎる上にラスボスがそんなに強いわけではなく、あっけなさが残りました。
ですが、ジョーカーとヒロインや、ヒロイン同士の関係には思いやりが溢れていていいなと思えました。
特にジョーカーと優子の間にある長年連れ添った感がお気に入りな作品です。

過去の作品感想:
HeavensGate
(2011/3/28)

 

Maria Letter./イッツウ舎(500円)

月探査中に事故で帰らぬ人となった宇宙飛行士を母に持ち、自らも宇宙飛行士を目指している星川ハルは、
同じく宇宙飛行士を目指す高野 宙(たかのそら)と、最年少で宇宙へ行った真季野 ユニスという二人の少女と出会う。
共に日々を過ごしていくうち、彼らはそれぞれが抱えているものと向き合うことになる。


選択肢あり、宇宙、近未来、八時間十五分ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は照れている表情が可愛いです。

宇宙飛行士を目指し試験に何度も挑戦しているハルが、
選択肢によって宙かユニス、どちらかと仲良くなっていきます。
ハルに足りないものとか、宙の問題とかがある程度予想できてしまうので、
その先の展開に驚きが少なかったことが気になりましたが、
展示の準備や体験コーナーでの実演、ユニスルートでこっそり会議室を使う場面など、
みんなで一緒になにかをしているシーンがとても楽しそうに思えましたし、
ヒロインにもサブキャラにも真摯さが感じられて好感が持てました。
特に宙の父親の巌さんが渋可愛くてお気に入りです。

過去の作品感想:
感情線
(2011/4/12)

 

放送された遺言状(100円)

天野英一は超短波長通信機なるものを作成し、地球外生命からの声を聞こうとしていた。
そうしてその受信機を起動させた時、そこから聞こえてきた声は、
十分後に消滅してしまうという星からの遺言状だった。


選択肢なし、無線通信、遺言状、二十分ほどで読み終わりました。
ガラス(仮)体験版を同梱。
システムは短めな話ですがセーブ機能なし。
音楽は時計の効果音が不気味でした。
「放送された遺言状」には立ち絵などはなく背景のみ。
ガラス(仮)体験版はフリー素材の立ち絵使用。

受信機から十分間流れ続ける、どうして星が消滅してしまうのかという経緯を語る声を聞いていき、
残り二秒、一秒というカウントダウンのあと……という話。
テキストが一ページ分一気に表示されるので最初は読みにくく感じましたが、
一方的に、興奮した口調で捲し立てる遺言を聞いているうちに、
この一気に表示されるのが遺言を話す人の心理状態を良く表しているなと感じるようになりました。
そんな息が詰まるような遺言に固唾を飲みながら聞き入ってしまった作品でした。

ガラス(仮)体験版はほぼメタネタに終始していて、どのようなストーリーなのかよくわかりませんでした。
一応学園もののようではありますが……
(2011/4/13)

 

銀河怪盗フィルチャーリップス(18禁)/I.SU(500円)

超銀河団「U-Chu800」を股に掛けて活躍するアイドルユニット「ジュエルメイキーズ」の花梨とユアは
スペクトルという宝石を狙う「銀河怪盗フィルチャーリップス」でもあった。
ジュエルメイキーズの新メンバーを選考していた二人は、ある星で貴族の娘、ディールと出会う。


選択肢あり、SF、怪盗、アイドル、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システムは場面が変わるとスキップが止まってしまうことがやや不便。
音楽は特に問題なし。
絵は、目だけしか覆われていないのに誰もジュエルメイキーズとフィルチャーリップスが同一人物と気付かないのがお約束。

二人がアイドルとしての活躍したり、怪盗として盗みに入ったりします。
全部読み終わるとおまけのHシーンを読めるようになります。本編にはHシーンなし。
何話もある話のうち、前半〜中盤でありそうなエピソードのみを抜き出したような話で、
それだけでは若干説明不足になってしまう所でしたが、
小さな女の子&大きなお友達対象の王道怪盗モノといった感じのお約束が不足部分を補っていて、
テンポよくすっきりとまとめられている作品でした。
(2011/4/15)

 

もえなつ/もえぼの(600円/フリー版あり)

妹のここねと幼馴染の七海、それに歩は昔から一緒に遊ぶ仲。
幼少時にある事件が起きながらも、結局三人一緒に過ごしてきた。
でも、今年の夏はいつもとはちょっと違っていた。


選択肢あり、恋愛、夏、二時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。OPにムービーと歌あり。
絵は可愛らしいですし、ヒロイン二人の性格がよく出ていました。一枚絵は十二枚差分。

子供の頃の選択肢で現在パートになったとき分岐します。
ヒロインは二人。エンディングはそれぞれ二種類。
どちらのルートも、好感度ほぼ最高から始まるので省かれている積み重ねが多く、物足りなくはありますが、
その分家族同然から恋人になるその瞬間に重点が置かれていて、
初々しくて眩しい恋心が味わえる作品でした。
(2011/4/16)

 

Grateful fool(18禁)/残念堂(300円)

五つの作品を収録した短編集。
選択肢なし、全部合わせて二時間足らずで読み終わりました。
システムはセーブ機能なし。あと文章表示速度が高速でも結構遅めです(ノーウエイトはあり)
音楽は特に問題なし。
絵は可愛らしいのですがあまりエロく感じられませんでした。一枚絵は差分含め二十二枚+次回作ラフ収録。

高校生のカップルを突如として襲った悲劇の話「追憶のブレークポイント」
貴族が路上で歌を歌う少女に興味を持つ「ピエロ」
ケモノミミ少女があんな目やこんな目に遭う「ケモノミミ少女の宝探し」
女の子のような甥っ子の面倒を見るうちいたずらにおよんでしまう「暑さ寒さも彼岸まで」
兄と妹がそれぞれHな夢を見る「寝室の中での虚空と現実」
の五つを収録。舞台設定や登場人物はそれぞれ異なっています。どの話にもHシーンがありますが、あっさりめ。
お気に入りは「暑さ寒さも彼岸まで」
主人公の叙述トリックは趣味の話あたりで気付きましたが、それが逆に妖しい背徳感に繋がりました。
それだけにいたずらがいたずらで終わってしまったのが物足りなかったものの、
甥っ子の不器用な気遣いが微笑ましい話でした。それに女装もありますし!
(2011/4/18)

 

もーにんぐろーりー/空中交差店(500円)

元気いっぱいだけど雷が苦手な中学生のみのりはある夏の夜、不思議な光を目撃する。
その次の日、彼女は裸足で外をうろついていた少女、ハナと出会う。
探し物があるというハナにみのりは協力を申し出るのだった。


選択肢なし、近未来、朝顔、わらび餅、一時間ほどで読み終わりました。
システムは章が変わるとスキップが止まってしまうのがやや不便。
音楽は夏の気持ちよさが伝わってくる感じがしました。
絵はみのりやハナも可愛らしいですが、それ以上に背景が綺麗で、太陽に照らされて輝く街や植物が印象的です。
画面をスクロールさせる演出も効果的でした。

わらび餅を食べたり二人でお風呂に入ったりしつつ、ハナの探し物をみのりが手伝っていきます。
厄介ものの犬の存在や、みのりが雷を苦手にしているという設定などがなんとなく話から浮いているというか、
話を動かすためにちょっと強引に詰め込んだような違和感を覚えたのが気になりましたが、
逆にみのりとハナが仲良くしている場面はとても自然で、とても微笑ましかったです。
短めな話の中で、夏の暑さ、眩しさと、何事にも全力な少女たちが魅力的に描かれている作品でした。
(2011/4/19)

 

私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】/NeOres(1000円)
私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】 おまけのおまけのミニゲーム「京輔の空手」/NeOres(フリーソフト)

美空朔はある雨の日、幼馴染の柚木小春と再開する。
ある出来事のせいで疎遠になっていた仲をなんとかしようと、
朔は勇気を出して話しかけてみるが……


選択肢あり、真理、友達、おまけのおまけミニゲームと合わせて三時間と少しで読み終わりました。
「私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】〜孤立〜」の感想は
こちら
「私に咲く華を見て彼は笑った【精神≠現実】〜存在〜」の感想は
こちら
システムはメニューに文章表示速度変更やスキップなし。ただしキーボードからスキップはできます。
絵や音楽は前作と同様。挿入歌あり。

今回はアフターストーリー「三つの単語」ミニゲーム「疑心暗鬼ゲーム」があり、
両方を終えると【精神≠現実】全体の総括を読むことができるようになります。
今回で【精神≠現実】はお終いですが、次は別のシリーズがある模様。
「三つの単語」は本編のしばらく後の話。おおむね明るいトーンで進み、皆収まる所に収まってほっとしました。
総括は真理はあるかということが語られますが尺が短く、
大体が断定でどんどん進んでいってしまうのでなかなかに付いていけませんでした。

「京輔の空手」はフリーでダウンロードできますがプレイするためには本編に関するクイズに正解する必要あり。
ミニゲームで修行してポイントをため、京輔の能力を強化して敵と戦っていきます。
ミニゲームの中で「ギャンブル」というものがあり、サイコロを振って三以下なら持っているポイントが二倍、
四以上なら0になるというルールで、ポイント上限は九十九なのですが、
それらのルールは「ギャンブル」を選択した後に提示され、キャンセル不可なので、
最初ポイント八十近く持っているときに選んでしまい、0になってがっくりしました。
(2011/4/20)

 

TRAM CITY ROULETTE C79完全収録版/END OF SUMMER(無料/フリーソフト公開中)

しがない小説家、逆瀬川菫が書いた短編小説が人気となり、連載化の運びとなった。
その作品、「TRAM CITY ROULETTE」は環状に走る鉄道を中心とした都市トラムシティが舞台。
短編では二人しかいなかった主要人物に、逆瀬川菫は自身をモデルとしたキャラクターを登場させることにした。


選択肢なし、劇中劇、葛藤、アクション、全部合わせて三時間半ほどで読み終わりました。
ACT.1から最終章ACT.3までを収録。
システムは特に問題なし。
各話ごとにOPムービーあり、主題歌あり。
特にACT.1の
OPムービーがハードボイルド分たっぷりで格好良かったです。
それからACT.2のスタッフロール、効果音のみで直前までのストーリーを引き継いで描写しているのもいいなと思えました。
絵は女の子が可愛らしいですが、ブレイクエース停止時の背景が描写通りでないのは気になりました。
一枚絵はACT.1が十一枚+差分、ACT.2が十一枚+差分、ACT.3が十二枚+差分。

現実世界で逆瀬川菫が苦悩しながら執筆をしている場面と、
トラムシティを舞台に探偵大江正二郎達が活躍する場面が交互に展開されていきます。
大江がやる気なさげにしつつも敵を倒したり謎を解いていったりする所は格好いいですし、
逆瀬川菫がひたすらネガティブに考えて事態を悪化させていく様は見苦しくも真に迫っていました。
ですが、ACT.3でのトラムシティ側の展開が後付け設定ありきでかなり不自然なものになっていて、
そんな作品を書き上げた結果、現実側があのラストになるというのはちょっと納得がいかなかったです。
とはいえ、各章に合ったムービーや演出が印象に残る作品でした。
(2011/4/23)

 

ハッピー・アイスクリーム/3××3(100円)

両親を亡くし、両親の友人の家で育った「俺」はその家の娘、杉山遥と付き合っていた。
そんな関係になってから一年後、高校二年生の冬。
クラスメイトの花井香奈と紆余曲折の末デートをすることになってしまうのだった。


選択肢あり、恋愛、修羅場、三十分ほどで読み終わりました。
システムはセーブ機能なし。音楽もなし。
絵はラフっぽいですが女の子二人とも可愛いです。……普通に笑っていれば。

二人の女の子に好かれてしまいどうすべきか、な話。
ダウナーというか、「俺」の冷めた目線でずっと話が進んでいきますが、終盤思いっきり修羅場です。
それでもどこか他人事な「俺」とヒロイン二人の温度差に妙な可笑しさを覚えました。
ただ、最後にどちらを選ぶか決めなければならないのですが、
どちらを選んでも簡潔すぎかつ似たような終わり方で拍子抜けでした。

しかし本性丸出しなヒロイン二人を見てしまうと、どちらも嫌! という選択をしたくてたまらなくなった作品です。
(2011/4/24)

 

夢を確かめる/ヤプシ街道(500円/ショップ販売751円)

バレンタイン当日、望ましくない結果に直面していた田宮は、
いつの間にか手にしていた夢たしかめ機なるものを使用し、別の結果を求め選択をやり直す。
そうして見事チョコレートを手に入れ、一日を終えるのだった。

選択肢あり、夢、やりなおし、一部ボイスあり、七時間半と少しで読み終わりました。
体験版の感想は
こちら
システムは普通に読む分には問題ないですが、選択肢が多くスキップがそこで止まってしまうので、
最後まで終えた後もそれぞれの日を選択できたらもっと便利だったなと思いました(途中までならば任意の日を読むことが可能)
いえ、そこでセーブしておかなかった私が悪いのですが。
音楽は特に問題なし。挿入歌とED歌あり。
絵は笑顔が可愛いかったです。一枚絵は十六枚。

二月十四日から始まる明歩谷菱妃、森溝今子、古柄菜乃の三人それぞれの話があり、
三人全員の十四日の話を読み終えると十五日の話が読めるようになり……という感じで進んでいきます。
YTIシステムについては体験版の感想及びサークルサイト参照。
会社システムに関する言及や、森溝さんの部屋にある本・映画の羅列、映画・文学論など、
ライターさんの知識とその使い方すげえと思いました、が、それだけに付いていけないで目が滑ってしまう箇所もいくつか。
ですが、三つの話を読み進めていった先、そういうことだったのか! とびっくりし……たかと思えばさらにさらに、な構成は、
YTIシステムやそれまでの話の細部まで考えて作られていて、やられた! と感じた作品でした。

それぞれの話個別では、菱妃ルートが最初はハイテンション空回り、最後は独善的で読んでいて楽しくなかったですが、
今子ルートは森溝さんがほんにゃりした口調で嬉しそうにしたり毒吐いたりするのが可愛くて仕方がなかったです。
でも実際こんな娘がいたら面倒くさくてたまらないでしょうが。
そして一番面白かったのは菜乃ルート。
最初はひたすら重苦しかったですが、前述の会社システムについてはその通りだと頷けるところが多かったですし、
中盤以降文句タラタラ言いつつの行動が熱くて爽快でした。
(2011/4/26)

 

わたしの名札/WILLACT(無料)

「私」がふと気付くと、真っ暗な空間にいた。
そこで出会った女の子に、元の世界へ戻る方法を知っている人の所へ案内すると言われ付いていくが、
道中、しゃべるリンゴやカタツムリに遭遇したりするのだった。


選択肢なし、神隠し、自分、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵はあまり上手いとは言えませんし、縁の処理などもされていませんが、怒るリンゴがなんだか可笑しかったです。

真っ暗で、物が喋る世界を歩き回りながら、迷い込んだ理由について考えていきます。
「私」の悩みから解決までの過程が自己完結してしまっているというか、
終盤具体的な悩みが語られたと思ったら即自分の中で解決してしまって、置いていかれた感がありました。
ですが、一番最後の啖呵は「私」の決意が感じられて格好いい終わり方でした。
(2011/4/27)

 

ベルダーシュ 〜僕と私の逃避行〜(18禁)/男の娘ソフト(1500円)

家出をするも持ち合わせがなく、雪の降る原宿で佇んでいた永瀬尚弥は
雪姫と名乗る少女に話しかけられ、彼女のマンションに一晩泊まらせてもらうことになる。
次の日、自分が男の娘であると明かした雪姫は、尚弥に女の子の服を着るように言ってきたのだった。


選択肢あり、男の娘、恋愛、ボイスあり、二時間半と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。OPムービーあり、主題歌あり。
絵は尚伽(尚弥の男の娘名)の切なげな表情が破壊力ありました。一枚絵は十四枚+差分。

二人の男の娘が同棲しながらデートしたりHなことをしたりしていくも、二人とも抱えているものが……という話。
終盤の一波乱が本当に一波乱であっさり解決してしまうのがちょっと拍子抜けでしたが、
尚伽が可愛いもの趣味とか雪姫への恋心を得ていく様は、
生温かく見守りつつ、尚伽が素直に好きと言えるものができて良かったなぁと思えましたし、
Hシーンには華やかさと恥じらいがあってエロく感じた作品でした。
(2011/4/28)

 

忘れられた季節/ERAEX(無料)

幼い頃、少しだけ滞在した街である冬から学校に通うことになった大野大地。
そこで出会った光延優乃(こうのべ ゆうの)達と仲良くなり日々を送っていたが、
冬なのに桜が咲き始め、さらに一週間後、真夏の陽気になってしまう。しかし皆、それを不思議に思わないのだった。


選択肢あり、季節、記憶、恋愛、八時間ほどで読み終わりました。
システムはロードするとセーブ地点からかなり戻されることがあるのが不便でした。
OPにムービーと歌、ED歌、挿入歌あり。
OP歌の「忘れられた季節」もいい曲でしたが、
それ以上に挿入歌「Last Thank you,Long Good-bye」がその流れるシーンと相まってとてもお気に入り。
絵はあまり上手いとはいえません。また、後半は立ち絵もほとんどなく背景のみで進んでいきます。

現在、過去、未来の三章構成になっていて、現在はまず優乃ルートが読め、
その後分岐選択肢が出現し美術部の広西十義(ひろにし とおぎ)ルートを読めるようになります。
それらを読み終えると、不思議な現象が起こるようになった切っ掛けを描いた過去編、
さらにその次は未来編が読めるようになります。

まず話以前に誤字脱字やタグのミスが多かったのが気になりました。
現在編では十義ルートが、おっとりした十義とのやりとりが微笑ましくてお気に入りですが、
過去編〜現代優乃ルート〜未来編がひとつながりになっているので、
このルートだけちょっと仲間はずれな感じを受けます。
本筋は、それまで幾度となくあった出会いと別れの積み重ねが、
未来編ラストの展開と挿入歌で昇華されていて印象的でした。
色々と粗はあれど、構成と演出が良かった作品でした。
(2011/5/7)

 

図書室のネヴァジスタ(女性向)/TARHS Entertainment(2000円)

山奥にある学院には、いくつかの言い伝えがあった。
新任の英語教師、槙原渉はその中の一つ、ネヴァジスタと呼ばれる本を図書室で見つける。
その本には、彼と、幽霊棟と呼ばれる寮に住む生徒達の過去が書かれていたのだった。


選択肢あり、学園サスペンスADVとのこと、三十五時間足らずで読み終わりました。
システムは特に問題なし。
挿入歌は三曲か四曲くらいで、BGMと併せてそれぞれの場面に合った曲が使用されていました。
絵は目線がその場面での心情をよく表しているなと感じましたが、
シリアスなシーンで若干デフォルメ入った一枚絵になることが時折あるのが気になりました。
一枚絵は百二十枚+差分。

幽霊棟に住む五人の生徒の過去や現在進行形な事件ことが語られていきます。
ルートは辻村煉慈、茅晃弘、久保谷瞠、白峰春人、和泉咲の五つ。
エンディングは二十七種類。
途中まではコメディ調のシーンはありますが、基本的には重苦しい雰囲気。
大人と子供、それぞれ違う身勝手さがビシバシと伝わってきました。
お気に入りの登場人物は白峰春人。
ある一点以外は円満な家庭で育ったせいか(他の登場人物が揃いも揃って性格壊れているので)
言動をみていると安心できる暖かさがありました。
面白かったルートは久保谷ルートと辻村ルート。
両方とも作品の根幹に関わることがメインに据えられていて、各人の行動にぐっときました。
それぞれの登場人物の境遇、思惑が丹念に描かれていて、読み応えたっぷりの作品です。
(以下ネタバレ反転)
久保谷ルート終盤の
「貴方は――望んで 大人になりましたか?」
にグサリときました。年食っている読み手には痛い痛い。
でも私は大人になっても好き勝手してるので、ずっとネヴァジスタにいるような気が……


過去の作品感想:
図書室のネヴァジスタ THE FOOL
(2011/5/17)

 

 

守り鬼 ver1.2(BL18禁)/楽鬼(1200円)

伊佐美 夕貴が目を覚ますと、見知らぬ場所にいた。
一本角と二本角の鬼がいる世界で、そこでは夕貴は特別な存在であるらしい。
丁重に扱われながらも、夕貴はもとの世界へ戻る方法を探すのだった。


選択肢あり、鬼、ファンタジー、六時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。OPにムービーあり。
絵はやや癖がありますあ色気を感じさせるものでした。一枚絵は二十枚+差分。

二本角の鬼が住む焔苑と、一本角の鬼が住む氷苑、それぞれの長と仲良くなる二つのルートがあります。
一周目は焔苑ルートのみ読むことが可能。
恋愛対象とのやりとりも丁寧に書かれています。
どちらのルートも夕貴が愛されていて、夕貴にも芯の強さがありました。
話としても終盤判明する真実には、そうだったのかと思わせられました。
それにしても女性の鬼、雫の優遇されっぷりは異常。
両方のルートで活躍していますし、もしかしたらBLなのに主人公以外で一番出番多いんじゃないでしょうか?
あと、一見クールそうな氷苑サイドがコメディ多めで読んでいて楽しかったです。
(2011/7/1)

 

あいんざっつ!(18禁)/残念堂(1000円)

子供のころ住んでいた街に、10年ぶりに帰ってきた矢島岬は、
かつての悪友、能美コウヤに誘われ、軽音部に所属することになる。
クラスメイトや後輩も巻き込んだ軽音部は、ライブへ向けて動き出すのだった。

選択肢あり、バンド、恋愛、八時間足らずで読み終わりました。修正パッチあり。
システムは特に問題なし。
音楽は、挿入歌とEDの歌があまり話に合っていないように思えてしまいました。
絵は可愛らしいですが、あるHシーンで、ヒロインの顔がメッセージウインドウに隠れてしまっていたのが残念。
また、立ち絵を上下させる演出で、ひざより下が切れているのは恐怖でした。
一枚絵は差分含め九十四枚。

バンド活動をしつつ、選択肢で分岐します。ヒロインは三人。
奏ルートはものすごくらぶらぶで読んでいてニヤニヤできます。
ですが、共通ルート部分で合宿などがほぼ省略されていて、
そこが描かれていれば楽しそうでもっとキャラクターに愛着わいたのに……と感じたことと、
逆に悠妃乃ルート、セラルートは同じようなことの繰り返しでちょっとテンポが悪くなっていたことが気になりました。
キャラクターとか、絵とか魅力的で、実際奏ルートは楽しかったですが、
それ以外の部分では、良さが伝わりきらないもどかしさを感じてしまった作品でした。

過去の作品感想:
Grateful fool
(2011/7/2)

 

墜落天使(18禁)/妥協倶楽部(2000円)

喧嘩が強く周囲から不良扱いされていた鹿島新太郎はあるビルの屋上で一人の少女と出会う。
その日を境に、彼は異能者達の闘いに巻き込まれていくのだった。


選択肢あり、伝奇、十七時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は立ち絵を動かす演出多め。
一枚絵は七枚+差分。

鹿島新太郎が住む街で魔術師達の抗争が起こり、ヒロインと共にそれに関わったり、
ヒロインによってはあんまり関わらなかったりします。ルートは四つ。
委員長ルートが胡桃ルートとほぼ共通であまり独自のシナリオがなかったことや、
新太郎が戦闘中に新しい能力に目覚める所が都合よく感じられてしまったことが気になりましたが、
それぞれのヒロイン、中でも特に胡桃との絆が、丁寧に描かれている作品でした。

それにしてもHシーンでの主人公は拘りがありすぎます。
眼鏡取るなとかオーバーニーソックス脱ぐなとか、貴方不良じゃなかったんですか? 素晴らしい!
(2011/8/5)

 

りばー・スプリング!(18禁)/BALANCE(500円)

相模黄次は同じ寮に住む面々と日々を過ごしていた。
季節は春。一つ屋根の下で暮らす女の子たちと仲良くなったりならなかったりするのだった。


選択肢あり、さわやかサイコSFチック健康系ADVとのこと、十二時間ほどで読み終わりました。
システムはセーブするたびにセーブコメント入力画面が出ることがやや面倒(一回クリックで飛ばせますが)
音楽は特に問題なし。OPに歌とムービー、EDに歌あり。
絵は違和感を覚えるものもありましたが、麻の色気はなかなか。一枚絵は二十六枚。

選択肢によって三つのルート+ノーマルエンドに分岐します。
本編のプレストーリーも収録。
さわやかサイコSFチック健康系ADVとあるように様々な要素が盛り込まれていますが、
それぞれがバラバラで唐突で、まとまりのなさを感じてしまいました。
また、麻ルートで犯罪がなあなあになってしまったのもちょっと気になります。
ですが、各ヒロインが抱えているものが明かされるシーンとそれを乗り越えるシーンは読み応えあって、
特に麻ルートはプレストーリーや本編中の回想も含めた構成がいいなと思えました。

過去の作品感想:
夢を確かめる
(2011/7/22)

 

(同人ソフト体験版・連作)

百鬼社中 体験版/活動漫画屋

野田充は算木を使ってテストの答えや未来を当ててしまう能力を持っていたが、その能力を卑怯だと感じていた。
ある日充は周囲から不良と思われている金剛利之と関わりを持つ。
彼は伊勢大神楽の放下師で、神社で行われるそれに充を誘うのだった。


選択肢なし、伊勢大神楽、異能、一時間足らずで読み終わりました。
システムは二回目以降、タイトル画面ではなく前回終了した箇所からはじめるのが便利だなと思いました。
音楽は特に問題なし。
絵はすっきりした絵柄で好感が持てます。また、背景もとても綺麗でした。

この体験版では、充の過去が語られたり、伊勢大神楽の舞や芸が行われたりした後、
充がある決意をするところまでが収録されています。
全体を通じて重苦しくも心情や情景が丹念に描写されていて、
特に神社まで歩いていく場面はその場の空気が伝わってくるかのようで、彩りに溢れていました。
これから先もこんな描写があるのかと思うと、楽しみになってくる作品です。

過去の作品感想:
自虐の詩 Another Birthday図書館列車 体験版人形城の箒神・陰犬神使いと少年片輪車と雪女
(2011/2/13)

 

闇を奔る刃の煌き 第三話/影法師(200円)

都会でなく、田舎でもないとある街。
そこにある剣術道場で師範を務める片倉重蔵は中村蛍という娘に求婚する。
その想いは遂げられ、見事二人は夫婦となったのだった。


選択肢なし、和風伝奇、第三話は二時間半足らずでで読み終わりました。
第一話〜第三話を収録。
第一話の感想は
こちら
第二話の感想は
こちら
システム、音楽、絵は前作と同様。第二話での一枚絵は八枚+差分。

今回は紆余曲折ありながらも成功を収め、しかし今後の波乱を予感させる話。
多少の問題はあれど重蔵と蛍と周囲の人々がいれば
何とかなってしまうと信じられるくらい多士済々で絆の強さもあって、
安心感とか、一体感といったようなものを感じられました。
作中でも言及されているように重蔵の人を惹きつける所に私もやられてしまったようで。
しかしそんな彼らを引き裂くような示唆もされ最終話を読むのが恐ろしくも楽しみです。

過去の作品感想:
流れ落ちる調べに乗せて
(2011/2/17)

 

日曜日の八百屋 3/7(18禁)/十三妹(500円)

大学受験に失敗し、予備校通いのため千葉から東京へ上京してきた日野悠子だったが、
仕送りの少なさと物価の高さのせいでひもじい生活を送っていた。
そんなとき、とある安い八百屋を見つけたことから彼女の生活は変わっていくのだった。


追加部分に選択肢なし、霊能バトル、八百屋、二時間と少しで読み終わりました。
2/7の感想は
こちら
システムはマウスホイールからバックログを読めるようになっていました。
音楽は特に問題なし。三話のOPに前回とは違うムービーと歌が追加されています。
絵は立ち絵のシャープな感じが良かったですが、
一枚絵だとなんだか微妙に目の焦点が合っていなくて違和感が。追加部分の一枚絵は十枚+差分。

今回は全七話中の三話までを読むことができます。
Hシーンもありますがかなり薄め。
もっとエロを売りにするか、いっそ失くしてしまうか極端にしたほうがいい気がします。
本編とは別にサブシナリオもあり。
第三話では男ばかりが衰弱状態になってしまう事件が起きて……という感じで一悶着はありますが、
それよりも第四話の下準備という印象で、なにやら企んでいる人物が示唆されます。
なので三話単体ではすごく盛り上がるというわけではありませんでしたが、
悠子とゆかいな仲間たちな日常は楽しめました。
特に恵美が悠子を一目置いているところはなんだか嬉しかったです。

過去の作品感想:
幻幽の夜
(2011/2/19)

 

魔法少女マジカルいおりん 〜Second Magic"私ストーカーはじめました!"〜/SIGN WORKS -Limited Edition-(100円)

三世院伊織が気合を入れて臨んだデート中、彼氏の九城ハヤテが怪物に襲われてしまう。
そこに現れたのは戦闘妖精なる存在。
伊織は妖精の力を借り、ハヤテを救出しようとするのだった。


選択肢あり、魔法少女、変態、一時間十五分ほどで読み終わりました。
「神動の疾風」のパラレルスピンオフ外伝とのこと。
First Magicの感想は
こちら
システムや音楽はFirst Magicと同様。
絵は変身シーンで服が消える所が付きましたが……なんだか微妙におざなりな感じが。
でも伊織の表情とか、白濁にまみれる所は気合入っててエロいです。一枚絵は二十五枚+差分。

「神動の疾風」本編と同じ世界観ではありますが、登場人物がことごとく変態です。この変態どもめ。
でも東雲さんとか本編とあまり変わっていない気がするの……普段からアレな感じ。
今回はいおりん第二の戦いまでを収録。随所にアニメ等の小ネタあり。
本編では伊織のこと好きでも嫌いでもなかったですが、
このシリーズの伊織は変態乙女で可愛くていいなあと思いました。

過去の作品感想:
神動の疾風、魔法少女マジカルいおりんFirst Magic
(2011/2/23)

 

クリアレイン体験版/

大学二年生になり、念願の一人暮らしをはじめた千崎凪。
しかしその部屋には、幽霊の少女が居座っていた。
見えないふりを続けていた彼だったが、ある日、意を決して彼女に話しかけてみたのだった。


選択肢なし、幽霊、雨、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムや音楽は特に問題なし。
会話はウインドウではなくフキダシの中に表示される演出がされています。
絵はすっきりとしていて可愛らしい絵柄。

全五章のうちの第一話を収録。一話完結型とのこと。
この体験版では凪と幽霊少女、霞の関係が中心になっています。
凪視点の地の文が、なんというか読み手を意識しすぎていて不自然に感じてしまうことがありましたが、
霞の独白から続く後半のシリアスな流れは読み応えがある作品でした。
ちなみに第二話のタイトルは「トイレの口裂けメリーさん」とのこと。き、気になる……

過去の作品感想:
空想彼岸Minstrel -人形支配の街-
(2011/2/27)

 

ドクター田西邸女子学院寄宿舎物語 2/CORONA BIANCA(300円)

田西邸女子学院という学校に住み込みで入学することになった陽菜。
先生二人、年上の女の子が二人、年下の女の子が二人という環境で穏やかな日々を過ごしていたが、
時折不思議なことが起こるようになっていくのだった。


選択肢なし、少女綺思奇譚、四時間足らずで読み終わりました。
第一話の感想は
こちら
システムや音楽、絵などは第一話と同様。

第一話からの続き、ではありますが、第一話の後半で起こった出来事がなかったかのように進んでいきます。
それでもまた、それもさらに色々とおかしなことが起こります。
最初と最後に表示される詩のような教訓のような言葉が、ラストの陽菜にも当てはまっていて、
これから陽菜は何をするにも引っかかりを覚えてしまうのだろうなぁという残念な気持ちと
これで話が動き始める、というかすかな高揚を感じられました。
……もっと微温湯に浸っていたくもあるのですけれど。

また、このCDには「少女綺思奇譚 第一話「旧校舎来賓室お茶会クラブ」」が同梱されています。
こちらは陽菜とありすという名の女の子二人が旧校舎に忍び込み、お茶会をする話。
選択肢なしで十五分ほどで読み終わりました。
手書き風のフォントが印象的。
二人独特のペースで会話が進んでいくのが微笑ましくて心地よかったです。
でもやっぱりありすにはなにやら一般的ではない事情がありそうで……というところで終わる話でした。

過去の作品感想:
陰のキの陽の少女 Spec1、ドクター田西邸女子学院寄宿舎物語第一話
(2011/3/2)

 

es-node 追加シナリオ(18禁)/nasska(1000円/追加シナリオパッチ無料)

火事で家と両親を同時に失った股旅虎一郎はその一年後、生まれ育った町を後にした。
何故かついてきた幼馴染の霞野衿子とともに様々な場所を旅するなかで、
二人は色々な出来事と人に出会っていく。


選択肢あり、旅、こころ、追加シナリオは三時間半ほどで読み終わりました。
衿子通常ルート、絣ルートの感想は
こちら
システムや音楽は衿子通常ルート、絣ルートと同様。
絵は中年の新キャラ二人は別の方が描かれています。一枚絵は追加シナリオより前のものも含めて二十二枚+差分。

衿子trueルート、翠ルートが追加されています。
翠ルートはあっさりスタッフロールが流れたかと思ったらそこから退廃ルート突入。
本人は幸せなんだろうけど……な終わり方でした。
衿子trueルートは次回作「es-link」へ繋がる内容。
前回書いた唐突な箇所が多いことへの理由も明かされますが、
設定上そうでも、やはり読んでいて気になるところでした。
あと山場が虎一郎空気でデヴィッド主役すぎ。
ですが衿子trueルートラストでの種明かしと「es-link」への引きはこれから先の展開に興味を持たせるもので、
虎一郎がこのあとどんな体験をするのか、気になりました。
(2011/3/5)

 

夜鬼夜行 第2夜「神子夜行」/ヒムガシズ(無料/フリーソフト公開中)

死者の魂を見、その死に方を追体験することができてしまう黒埼倫道。
一度死に、人ならざるものが取り憑き蘇った村上矢来。
二人はある目的のため、死者の魂が引き起こす事件に関わっていく。


選択肢なし、幽霊、第2夜のみボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは特に問題なし。
音楽は第1夜冒頭で流れる曲や、効果音の選択が場面に合っています。
絵は基本的に背景のみ。

第1夜「辻夜行」と第2夜「神子夜行」が収録されていて、
どちらも人間に影響を及ぼしている超常現象を解決しようとしていきます。
話としては伝奇ものの王道といった感じで安定している反面驚きなどはないものの、
音や文字の選択やタイミングで起こっていることをより印象的に演出しているのがいいなと思いました。
あと冷静なようでいて色々と脇が甘い静流さんが見ていて微笑ましかったです。

過去の作品感想:
死神達の四重奏、亡霊達の円舞曲-誘い- -戯れ-親愛なる魔王へ
(2011/3/7)

 

ヤンデレ彼女 外伝1追憶編:過ギ去ル世界/コットンローズワード(300円)

ギャルゲー好きだが周囲に美少女ばかりいる保志乃優希。
三次元に興味のない彼だったが、学園のアイドル水無月零華から告白され付き合うことになってしまう。
しかし次第に彼女の不審な行動が目に付くようになり……


選択肢なし、、病んで恋愛ミステリーサウンドノベルとのこと、二時間半ほどで読み終わりました。
暴力、猟奇描写などあるので苦手な方は注意。
一週目の感想は
こちら
二週目の感想は
こちら
システム面や音楽は特に問題なし。
絵は外伝にもかかわらず服装差分や一枚絵が多く追加されていました。

今回の外伝は一週目の直前、優希達が二年生になった最初の日が描かれ、途中一年生の頃の回想が挿入されています。
視点主があのひとでないことはすぐわかりましたが、結局誰だったのか読み終えてもわかりませんでした。
本編に出ている人なのでしょうか?
話は猟奇成分薄めでハチャメチャ学園コメディといった趣。
一週目の前半が好きな人には楽しめると思います。私は楽しめました。
美沙紀ちゃんまだ入学していないのに活躍しすぎです。
(2011/3/8)

 

コスプレ教師 体験版/プロジェクトついんてーる/こびとスタジオ

大学生の茅乃は高校三年生の大輝の家庭教師をしていた。
しかしなかなか成績が上がらない。
紆余曲折の末、何故か大輝の成績が上がったらメイドコスプレを披露することになってしまった。


選択肢なし、恋愛、コスプレ、十五分ほどで読み終わりました。
システムは本来Xbox360向けに開発されているとのことで、
下記三つがインストールされていないと動かず、まずそのインストールが面倒です。
.NET Framework
XNA Framework 4.0
DirectX EndUser Runtime
それにそこまで手間をかけたのにセーブ機能や文章速度変更、バックログなどがなくただ文章を進めるだけ。
Windows上ではかなり不便なシステムでした。
音楽は特に問題なし。
絵はメイドコスの茅乃可愛かったです。

この体験版では大学受験の結果まで読むことができ、これだけでも一区切りついています。
今後は大学編になるのでしょうか? でもそれだともう二人は教師生徒じゃないしなぁ……
話としてはこんな可愛い人が家庭教師だと……と大輝に嫉妬するくらい、
特に後半の二人のやり取りはいいなと思えました。
ただやはり、Windows上でプレイするには敷居が高く、読みやすいともいえないシステムがネックです。

過去の作品感想:
WITH LOVE序章月と花とめ・ぐ・る
(2011/3/9)

 

同人ing〜0(ぜろ)のゲーム制作編〜/星団ファミリー(300円)

高校二年生の赤名康平は、新人賞の一次選考で落選した小説を同じクラスの小湊伊織に読まれてしまう。
書いた本人でさえ見放したその作品を、彼女は好きだと言う。
そして続けて「同人ゲームを作りませんか?」と告げたのだった。


選択肢なし、同人ゲーム制作、四時間ほどで読み終わりました。
体験版の感想は
こちら
システム、音楽は特に問題なし、ですが結構曲数多いですね。フリー素材とはいえ三十三曲あります。
絵は相変わらず伊織可愛いです。瑠璃子の悶える表情はもっとエロさを希望します。

今回は第一作目を完成させてコミティアに参加するまでと、二作目の題材を決めるまでの苦悩が描かれています。
途中、高校生なのに18禁作品を入手するシーンがコメディ調で描写されていて、
半分ノンフィクションっぽい話なのにこういうことを肯定するかのようなシーンはちょっとどうかと思います。
ですが特に一作目を勢いで完成させてから(その過程にも色々と問題が起こるものの)
大きな壁にぶちあたるという構成がいいなと思いました。
一つも完成させないうちだと良い台詞を言っても説得力に欠けそうですからね……
場面ごとでも、体験版の感想で伝わりきらないと書きましたが今回は作品が完成した時や肯定された時の喜びや、
作品が否定された時や上手く作業が進まないときの苦しさが、
このサークルの一員であるかのように感じることができました。
みんなで何かを成し遂げていくというのはいいなと思えた作品です。
でもそれが女の子に囲まれてとなると嫉妬の炎が……

過去の作品感想:
スターリーカラーズ
(2011/3/11)

 

スーパーヒロイン大戦/Aperitif

涼宮ハルヒの願いにより、世界は色々なアニメやゲームのキャラクターが混在するようになってしまった。
ハルヒは遠坂凛や泉こなたと共に、闘いに巻き込まれていくのだった。


二次創作シミュレーションRPG、私がプレイしたのはchapitre07までのもので、四時間半ほどで終わりました。
ノベルパートもありますがシステムは
SRCを利用しているため、読み進め以外の機能なし。
ノベルパートは飛ばすこともできます。
音楽は特に問題なし。
絵はそれぞれの作品の名場面(でも登場人物の一部は別作品のキャラクターなことも)がカットインで表示されたりします。

ノベルパート、SRPGパート共にアニメ、ゲームネタ豊富。
私は半分以上の作品を知らないですが、
こなた(こなたとかがみのみそれ以外の作品をアニメやゲームの登場人物として知っているという設定)の
あのキャラクターに会えた、あの台詞が聞けた、と歓喜するのには共感できました。
ただノベルパートでは○○分前という感じで場面が前後する際、いつのことなのか表示されるのですが、
頻繁にありすぎて基準となる現在がどのシーンなのかわかりにくかったです。

SRPGパートでは隣接したりといった一定の行動をとると聞ける台詞があったりして凝っていますが、
簡単なヘルプはあるものの操作方法や各ステータス、攻撃方法、特殊能力などがわかりにくいこと、
ルイズの広範囲攻撃が条件付きとはいえ強すぎること、
キャラクターによってはある程度以上のレベルになると相手の攻撃を100%回避できてしまうことなどが気になりました。
特に最後のは、ハルヒが撃破されると敗北という条件で、
味方全員撃破されたあと、相手の総攻撃を100%回避しつつ一体ずつ相手を倒していくハルヒがいたりしました。
(2011/3/14)

 

君の右手と心に花を 体験版/藍色ベリィ

高校一年生の山崎大地はある日の放課後、偶然出会ったクラスメイトの空吹沙種(そらふきさたね)の手伝いで荒れ果てた花壇の草刈りをした。
次の日、彼は沙種から園芸部(いまは同好会)に入らないかと誘われる。
断りの返事をするも、勧誘はあの手この手で執拗に行われるのだった。


選択肢なし、園芸、やりたいこと、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
絵は沙種がのぼってくるところの構図に違和感を覚えたりと細かいところで気になるところはあるものの、
それ以上に背景を行動や視点に合わせてズームやパンさせたり、
背景に雲や煙のレイヤーを重ねたり、立ち絵を移動させたりといった演出が多彩で非常に作り込まれています。
特に本編ラストからタイトル画面に戻るときの演出が美しいと思いました。
立ち絵も沙種の表情が魅力的。

この体験版では勧誘大作戦の顛末までを読むことができます。
プロローグや地の文は夏や草木の光や熱、匂いを感じさせるものでしたし、
上記演出もあって、様々な表情や動きを見せつつ勧誘してくる沙種の一生懸命さが伝わってきてとても微笑ましかったです。
全体を通して、朝早くに水を撒いた草花のようなキラキラとした輝きを感じさせる作品で、続きを読みたくなりました。
(2011/3/19)

 

なつとび 体験版/Silica Project

幼い頃に住んでいた街に戻り、学生生活を送っていた蜂須賀大地。しかし昔仲違いした幼馴染とは今もぎくしゃくした関係が続いていた。
夏休みを目前に控えた七月十九日。彼は事故に巻き込まれてしまう。目を覚ますと七月二十一日の朝。
そして彼は二十日に幼馴染が死んだことと、書いた覚えのない自分の日記がそれを予言していたことを知るのだった。


選択肢あり、ミステリージュブナイル・アドベンチャーゲームとのこと、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システムは多くの場面で日付・時刻が表示され、会話中にも時間が経過していくのが特徴的。
これがミステリーの肝になったりするのでしょうか……?
またシステム画面のデザインなども洗練されているなと感じました。
ただ、いくつか想定外であろう動作をする箇所も。
音楽は特に問題なし。スタッフロールに歌あり。
絵は栞が可愛いです。でも主人公の通う学校の女子制服がノースリーブなのはさすがに違和感。

この体験版では序章を読むことができます。
ささいな違いしかない選択肢でもその先の展開が大きく変わり、
さらにその先の選択肢でも……という作りなので読みごたえはありますが、
それだけに矛盾なくまとめるのが大変そうに思えました。
システム面とシナリオの整合性について、しっかりとデバッグを行ってほしいと感じた作品です。
(2011/3/20)

 

Ritterorden 体験版(18禁予定)/君懸草

代々守ってきた強大な力を秘めた石、エリクサーを奪われ滅ぼされた一族の生き残りである少女、クリスタルは、
各地に散らばったエリクサーを破壊するため旅を続けていた。
そうして辿り着いたスティオードという国の王都、城郭都市リーブラで彼女はエリクサーの噂を耳にする。


選択肢あり、ファンタジー、二時間足らずで読み終わりました。
Ritterordenはリッターオルデンと読みます。
システムは文章表示速度が変更できないこと、マウスホイールからバックログへ移行できないこと、
既読スキップがないことなどが不便。
音楽は特に問題なし。
絵はキャラクターによって絵柄が違いますが違和感はなかったです。

この体験版ではまずクリスタルがエリクサーを持つ人物を見つけるまでを読むことができ、
その後エリクサーを持つ人物視点に替わりクリスタルとの関わりが描かれていきます。
どちらの視点でも重い過去や硬い決意を持ちながらほどよく肩の力が抜けていて、
読み応えがありつつも読みやすく、読んでいて楽しいと思えました。
(2011/3/22)

 

猟奇探偵節用カストリ版ver.0.1/ziya(無料)

過去の記憶を失くし、ひっそりと暮らしている少女のもとへ、友人の文乃が老婆と共にが訪ねてくる。
なんでも、老婆の孫で文乃の学友でもある清音という人物の周囲で不思議なことが起こっているらしい。
少女は文乃によって半ば強引に、事件と関わることになる。


選択肢なし、探偵、二時間半足らずで読み終わりました。
第一話の感想は
こちら
システムは次のページへ移るときに二回クリックしないといけないのがやや不便。
音楽は不安感を煽る曲や情感たっぷりな曲が場面に合わせて使われていました。
絵は立ち絵などはなく、背景のみ。

第一話とは直接的なつながりはなく、土着の因習が絡んだ事件を解決していきます。
不気味ながら幻想的な印象が伝わってくるテキスト、背景、音楽はいいなと思えたものの、
文章が次のページにまたがって表示されるのが読みにくかったですし、
内容も基本的な設定が語られなかったり、状況描写が少なかったりして、話についていけないところが多い作品でした。
ただ、思いっきり間違った推理を披露した舌の根の乾かぬうちに、
主人公の推理を基にした犯人指摘を堂々と行う文乃には感服しました。
(2011/3/24)

 

CAGE-OPEN- 体験版(BL18禁予定)/LOVE & DESTROY

紺野鉄平は仕事帰りに意識を失い、気付いた時には廃遊園地にいた。
周囲には同じように倒れている多くの人々。
しばらくして園内に放送が流れ、彼は自分が五千万円を賭けて争うゲームに巻き込まれたことを知った。


選択肢あり、暴力、ゲーム、一時間ほどで読み終わりました。
暴力や猟奇的な描写があるため苦手な方は注意。
システムは特に問題なし。
音楽はコミカルな曲調のものも結構あるのが逆に不気味。
絵は主人公の赤面の多さとキバ太郎(遊園地マスコット)のインパクトに全てを持っていかれている感じが。
登場人物とかとてもスタイリッシュなのですけれど。

この体験版では八日間あるゲーム中の一日目を読むことができます。
とりあえず状況説明や登場人物の顔見せといった感じで大きな争いなどはなし。
上記のように登場人物と会話するたびに顔を赤くする主人公と、
サークルロゴにまで出張っているキバ太郎にかなり持っていかれている部分はありますが、
舞台、登場人物共に退廃的というか、アウトローな感じが漂っていて、
近寄りがたいけれど格好いいと思えましたし、今後もそうなりそうな作品でした。
(2011/3/26)

 

明日の空に 体験版 Ver.3.1/TLER

姉が養護教諭をしている学校に通う月島創はある日の朝、道に迷っていた転校生、水瀬葵を学校まで案内する。
偶然にも同じクラスになった二人は、以前からの友人も交えて日々を過ごすのだった。


選択肢なし、学園、三十分ほどで読み終わりました。
システムは上部メニューや確認メッセージが特徴的。
例えば文章速度変更は「もじもじはやさ」→「光と同じくらい」「はしる」「あるく」「よりみちしながら」だったりします。
音楽は特に問題なし。
絵は素朴な感じがして好感が持てます。

この体験版では転校生の少女と仲良くなってから一週間くらいまでを読むことができます。
まだ特に大きな出来事などは起こりませんが、
葵や友人の女の子との会話が飾り気なく自然で、
そんなどこかで実際にありそうなやりとりが魅力的でいいなと思えました。
(2011/4/1)

 

RC -rebirth connection- episode 3&4 ディスク/月の水企画(300円)

RC兵器という携帯型で種類により様々な能力を持っている代物が広まっている街。
かつて交友があった天照アルに呼ばれそこを訪れた磁山徹人は、
アルの目的に協力するため、RC兵器を使用することになる。


選択肢あり、超兵器バトルビジュアルノベルとのこと。十三時間ほどで読み終わりました。
ダイジェスト版の感想は
こちら
システムはスキップが遅めですがシーンスキップがあるのでさほど問題はありませんでした。
それにスキップ遅めな分色々な演出がなされています。
音楽は特に問題なし。
絵は三匹の犬の夜よりもずっと良くなっているなと感じました。
特に立ち絵に動きがあります。あとサービスシーンも○。一枚絵は十八枚+差分。

今回はepisode 3とepisode 4、それにepisode 2の予告を読むことができます。
episodeは全部で五つで、1から5まで(おそらく)時系列順になっているものの、
実際にプレイできるのは3からという仕様。
episode 3のどんでん返しな終わり方に比べepisode 4はやや引きが弱く感じましたし、
現時点ではバトル部分は控えめで熱い展開はあまりありませんでしたが、
随所に今後重要になっていくであろう情報が散りばめられていて、続きが気になりました。
特にアルの真意が気になる!

過去の作品感想:
三匹の犬の夜月槍譚 -Mind of A Lunatic-G戦場ノ我ラ風紀委員 二見美玖里の事件簿〜湾甲学園 男子生徒溶解事件〜ネクバセクテトの部屋超映画大戦フォルツァンド 〜瞬きはチョコマフィン〜
(2011/4/8)

 

魔法の代議士☆マジカルU子 第1話&第2話同梱版/Orthodox/魔法の代議士後援会(よくなし手弁当として2000円)

政界のドンを父に持つU子は鳥根県よくなし村に住む九歳児。
しかし父が急死し、野党の有力候補が鳥根県から立候補することになった。
そんな中、U子は魔法の国の生き物と出会い魔法少女となる。そして魔法で立候補し、野党候補と対決するのだった。


選択肢なし、魔法少女、政治家、ボイスあり、文章部分は四十分ほどで読み終わりました。
冬コミで配布された「よくなし手弁当」は会場で持ち運ぶのが大変なほどの大きさな山吹色のお菓子的代物。
中にはこの作品のほか、登場人物紹介などが掲載されている冊子「マジカル選挙活動のご報告」
やたら詳細な「鳥根県全図&よくなし村地図」、あんな政治ネタやこんな時事ネタ満載の「魔法の代議士☆マジかるた」
裁判所とか普通のモノポリーでは聞かない単語がバシバシ出てくる「よくなし村マジポリー」などが入っています。

システムは結構重めに感じました。また、バックログはなし。
音楽は特に問題なし。主題歌あり。変身シーンにムービーあり。
絵はノベルパートでの動きはあまりありませんが、変身前のダンスアニメーションが可愛いというか微笑ましくなりました。

当選を目指すU子がみんなの願いを形にする魔法を使って、地元をより良くしていきます。
この場合のみんなはその場にいる人という意味で、いない大多数の意見は無視されます。そしてみんなの最低人数は一人。
そんなわけで少数でも声が大きい意見が通る現実魔法になっています。
変身するための供託金パワーを溜めたり、需要もない路線を引っ張ってくる際にはwiiリモコン推奨の音ゲー&アクションゲームあり。
マウスでも操作可能ですが、特にアクションゲーム部分の難易度がかなり高くなってしまいます。
話自体はかなり短めなのであっけなく感じる部分はありますが、
ポップでキュートなノリで利権的なものなどが描かれていて、その水と油な組み合わせのおかげで楽しく現実を知ることができる作品でした。
(2011/4/9)

 

EUREKA Act.2 Olam Briah(BL)/CyberGeo(500円)(DL版の購入はこちら)

ヒトXX個体が致死となるため男しか存在しない世界「EUREKA」
名門の養子で騎士になったばかりのフェンは正体不明の存在アノマリーを殲滅する部隊に配属される。
その任務中、とある閉鎖された村に足を踏み入れたことから、物語は動き始めていく。


選択肢あり、ファンタジー、七時間と少しで読み終わりました。
Act.1の感想は
こちら
システム、絵はAct.1と同様。

今回はEUREKAのほぼ全ての地域に影響力を及ぼしているマルディス教団が舞台。
前回のあらすじがまず読めるようになっていますが、かなり駆け足なうえ、
本編も含め登場人物も重要な固有名詞も多くてわかりにくかったです。
あとインディナス・マイヤー勢の冗談が世界観に合っていない印象。
ですが前回と同様あるエピソードでの選択が他の人物に影響を与えたりして読めるエピソードが変化したりして、
バッドエンドを迎えてしまった後、それぞれの勢力の行動を修正して
試行錯誤しながら正規ルートへ近づけていく過程がパズルのようで導きがいがあって、
ゲームをプレイしている、という面白さを実感できた作品でした。
(2011/4/10)

 

Re;versible/Wabin project/egg plan(500円)

高校生の鑑種凪糸(あきたね ないと)のクラスに、どこかであったことがある気がする女の子が転校してきた。
同じ日、彼は帰り道で一人の女性と出会い、なりゆきで家に上げてしまう。
その女性は、警察から逃亡してきた首切り殺人犯だった。


選択肢なし、サスペンス、恋愛、三時間と四十五分ほどで読み終わりました。
体験版の感想は
こちら
システム、絵は体験版と同様。
音楽は曲によって音量に差があることが気になりました。

今回は「invisible」に登場していた冬野かおるが中心の話を最後まで読むことができます。
他のヒロインルートは今後パッチ等で追加予定とのこと。
各Chapter終了時にセーブするか次のChapterを読むか選ぶことになるのですが、
Chapterそのものがかなり短く区切ってあるので頻繁に話が途切れてしまい、ストーリーに集中しきれませんでした。
あと、かおるが逃亡した理由とか、凪糸と一緒に行動する理由とかがあまり描かれていないので、
二人が仲良くなった後ももやもやが残りました。
ですが、そんな中でも終盤の凪糸とかおるのやりとりは微笑ましいものがありましたし、
逆に全編を通じて漂う不穏さも緊迫感がありました。

過去の作品感想:
invisibleInvisible of KEITO
(2011/4/14)

 

Actual Range 体験版/fuzzilia

レイヤードという仮想現実にアクセスするオルガという情報端末を体に埋め込むことが一般化した世界。
相馬響弥は仕事が見つからずに行き倒れていたところを崎島幌という青年に助けられる。
そのままなし崩し的に、幌の母親、涼子の仕事を手伝うことになるが、その仕事は危険なものばかりだった。


選択肢なし、近未来、陰謀、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは右クリックメニュー画面から右クリックでは通常画面に戻れないこと、
スキップが遅めなこと、ロードするとかなり前まで戻されることが気になりました。
音楽は特に問題なし。
絵はちょっと野暮ったい印象ですが、特に腹に一物あるような笑みの表情がいいなと思いました。演出も多彩。

この体験版では事件編の最後まで読むことができるとのことで、
便利なツールであるレイヤードやオルガに、一般人には知らされていない情報があることが示唆されます。
切った張ったはあれど基本的に淡々としたトーンで進んでいきますが、
重要な場面で台詞のみ縦書き表示となる演出は、微妙な距離感が出ている一枚絵や雨の音と相まって印象的でした。
(2011/4/21)

 

すくひびと(体験版)ver0.3(18禁)/やみなべそふと

大正時代、東京で探偵を営む大江正史のもとへ依頼が舞い込んでくる。
彼は幼馴染の楠牟禮ハル (くすむれはる)の協力を得ながら、事件解決のため奔走するのであった。


選択肢あり、大正、探偵、一時間半と少しで読み終わりました。
ニュー速VIP発祥「お前ら大正時代を舞台にしたゲーム作ろうぜ」スレッドにより制作された作品。
システム、音楽は特に問題なし。絵は可愛らしいです。

この体験版では序盤部分と三人のヒロインルートそれぞれを途中まで読むことができます。
ネットスラングなどのネタも多少あり。
ダイジェスト版なのか場面が唐突に飛ぶことがあり、
話の流れが途切れてしまっていることが気になりましたが、
大正時代の繁栄しつつも危うさを抱えた様子はしっかりと描かれていましたし、ヒロインとの会話も楽しかったです。
ただ現在二ルート制作中止で別ヒロインのルートを制作中とのことで、完成までにはちょっと時間がかかりそうでした。
(2011/4/22)

 

Lost noiz -overture-(BL)/EUZ -electrostatic unit zero-(400円)

ペット探しか不倫調査ばかりしている上栖探偵事務所へ、幼女からの依頼が舞い込む。
いつも通りだろうと安請け合いするズボラ所長の上栖 皓だったが、
調査していくうちに事態はどんどん大きくなっていくのだった。


選択肢有あり、サスペンス、探偵、三時間ほどで読み終わりました。
システムは普通に読む分には問題なかったですが、
起動直後のロゴ表示がスキップ不可だったり、
右クリックメニューの動作が遅めだったりするところが少し気になりました。
音楽は効果音が、無機質な音という描写があるのに
ドシャアとかグシャアという音だったりと違和感が。OPにムービーあり。
絵は端整だったり間抜けな感じだったりな表情どれもいいなと思いました。
一枚絵は十一枚+差分+おまけ色々。

Lost noizシリーズの序章とのことで、ある事件が描かれ解決するものの、
それが皓にとって重要な出来事の引き金になりそうな予感を残しながら終わります。ルートは三つ。
コメディ風味な日常、緊迫感のある事件の間に、皓による事件に関する考察・今後の行動決定があって、
それによりメリハリある展開になっていて読みやすかったです。
ただ、皓がどうにも山場でぱっとしないというか、
一応それなりに強いのですがもう少し格好いいところを見せてほしいなと感じてしまいました。

過去の作品感想:
9 KNIVES 体験版
(2011/7/4)

 

 

 

 

 

(同人ソフト番外編・その他)

ここだけの話2010/a.m.(300円)

2010年に発表された作品の制作秘話などを収録した冊子。
エイプリルフール限定公開作品「BL戦隊男色マン!!」と
次回作「野獣の晩餐」番外編を収録したおまけソフトを同梱。修正パッチあり。


BL戦隊男色マン!!

人類は地球外生命体による危機にさらされていた。
しかしその魔の手を阻止する者たちがいた(ただし守るのは男限定)
その名はBL戦隊男色マン!!


選択肢あり、ヒーロー?、男色、一部ボイスあり、十分ほどで読み終わりました。
システムは特に問題なし。
音楽はチープなヒーローものといった感じで味があります。
絵はパターンが少なく、造形も適当感溢れていますが、決めポーズが妙に格好いいと思えました。

エイプリルフールに公開された本編に後日談「獄中日記」が追加されています。
本編では男色マンの日々の活動が描かれていますが、
非常に馬鹿馬鹿しい反面一発ネタゆえのあっけなさもありました。
ですが「獄中日記」では男色マンの真の姿を味わうことができます。
悪人を更生し、地球を守る彼らの活躍は一騎当千にもほどがありますし、
なによりメンバーが抜けても後継者がすぐに見つかるところがこのうえなく恐ろしかったです。

野獣の晩餐 番外編

本編の少し前とだいぶ前を描いた番外編。
選択肢なし、五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に問題なし。
立ち絵などはなく背景のみ。

かなり短い話ではありますが、重厚なファンタジーといった感じで、
幻想的ながら落ち着いた文体が印象に残りました。

過去の作品感想:
僕の就活日記マスター×マスター 〜××を極めし者〜pure blueウラデラ就活DX私と、そして誰かの記録。摩天大楼的恋愛マスター×マスターS
(2011/2/21)

 

うみねこのなく頃に翼/07th Expansion(1000円)

「うみねこのなく頃に」のイベントなどで頒布された小冊子をゲーム化した作品とのこと。
十五の話とあとがきが収録されています。

選択肢あり、五時間足らずで読み終わりました。
システムや音楽、絵は本編と同様。

全くないわけではありませんが本編に比べ凄惨なシーンなどは少なく、
明るい話が多いですが、その中にもひねくれた(褒め言葉)ものがあったりします。
十五話中三話だけではありますがバレンタイン&ホワイトデーネタの印象が強かったです。
お気に入りなのは煉獄の七姉妹がそれぞれ誰かにチョコをあげようとする「Story9 七姉妹のバレンタイン」と、
ベルンカステルが怪しいお茶会の誘いをうける「Story12 だれのおちゃかい?」
どちらも本編では恐ろしいキャラクターのコミカルな一面を見ることができて楽しめました。

過去の作品感想:
ひぐらしのなく頃にひぐらしのなく頃に礼うみねこのなく頃に
(2011/3/17)

 

 

(小説)

帰れずの娘ヒイラ 8 恋の季節/霊幻樓(A6/88P/600円)

魔法が存在する異界と行き来できるようになった世界。
しかし同等の存在と交換でなければ行き来できないため、
現時点では少人数が交換留学として五年間それぞれの世界で生活するだけに留まっていた。
孤児の結花もそんな留学生だったが事故で元の世界へ戻れなくなってしまう。
寄る辺のない彼女は半強制的に大魔導師シュリのもとへ預けられ、ヒイラという名で生活することとなった。

今回は秋、前半はずっとヒイラを殺そうとしてきたロー・エンとの直接対決。後半は色々な恋の話。
ヒイラが元いた世界を舞台にした二つの番外編も収録。
前回で完璧超人になってしまった感のあるヒイラでしたが、今回は色々と弱みとかを見せてくれます。
でも、それでもやっぱり、主にシュリ限定で性質悪いというか、
自分が愛されていることをわかった上での言動が小悪魔すぎて可愛いです。

話としてはヒイラが元いた世界(科学世界)と今いる世界(魔導世界)
いままでも予兆はありましたが、よりはっきりどちらを優先するか(というより科学世界の人々を生かすか殺すか)
決断する時が近づいているようなことが示唆されます。
私としては穏便に不干渉を貫きたいところですが、
さてヒイラはどのような行動をとるのか、楽しみです。
おすすめ

過去の作品感想:
縷々日記レッド・カーニバル帰れずの娘ヒイラ、異説魏史 第一章
(2011/3/3)

 

エネノア大陸旅行記/WIND工房(A5/108P/600円)

「呑気な冒険者たち」シリーズ完結記念ガイドブック。
本編の全行程記録、キャラクター紹介、年表、外伝小説を収録。
待望のエネノア大陸地図もあります。
でも実際にリッツ達が辿った行程からすると無理のある位置関係になっている箇所もあるとか。

こうして見るとユリスラ王国編とエネノア大陸編は同じくらいの巻数なのですね。
体感ではエネノア大陸編の方がずっと多い気がしてました。
それだけ色々なことが起こったということでしょうか。リッツ空回りとか空回りとか。
どちらも面白かったですが、どちらかと言えば王国編までの呑気さ全開の方が好みです。

外伝小説は本編終了時から八年後を描いた話。
外伝だから、と軽い気持ちで読んでいたらかなり深刻な展開でびっくり。読み応えありました。
そんな中、エドワードとかハリスとかジョーとか、困っているリッツとアンナへの気遣いにほっこり。
リッツもアンナもフランツも、良い日々を送っているんだなということが伝わってきました。

「呑気な冒険者たち」シリーズは終わりましたが、四十年前のユリスラ内乱を書く予定があるとか。
その頃のリッツはどんな感じだったのでしょうか?

過去の作品感想:
短編テーマシリーズ総集編1 がらくた箱呑気な冒険者たち悠遠の箱庭
(2011/3/10)

 

Level 17/DA☆RK'n SIGHT(A5/130P)

二次創作を含めた八作品が収録された短編集。
別冊で三作品が収録された26Pのボーナストラックも有。

面白かったのは「光機甲 ファイアビートル」 色々な亜人族が存在する世界で、
かつて繁栄した種族の末裔が現在繁栄し圧政を行っている種族相手に戦いを挑むロボットファンタジー。
俺たちの戦いはこれからだ的なところで終わってしまってはいますが、
ファイアビートルを呼び出す時の描写が目に浮かぶようで、かつ格好良かったです。

過去の作品感想:
嘘つきレジェンはたらくお姫さま
(2011/3/15-1)

 

トワイナイト・ダブル・ヘッダー デイゲーム編/スコレー(B5/133P/コピー本)
トワイナイト・ダブル・ヘッダー ナイター編/スコレー(B5/78P/コピー本)

高校生の明里夏太郎の前に、超超能力者と名乗る少女、トワイが現れる。
彼女は夏太郎含め五人を見知らぬ場所へ拉致し、超超能力を用いて色々な悪巧みを実行に移していくのだった。

ほぼなんでも思い通りのことができる超超能力を持ったトワイと、彼女に巻き込まれた面々が、
ものすごく大がかりな戦隊ごっこをしたり人間すごろく(止まったマスに書かれていることが実際に起こる)をしたりして遊ぶ話。
トワイに振り回されて右往左往する夏太郎達を見るのが楽しいです。
特に人間すごろく編は現実に起こることの内容が地味にいやらしくて笑いました。

過去の作品感想:
真心フラワー 体験版すこれーのこみけぼん☆
(2011/3/15-2)

 

 

このページからのリンクは許可を取っておりません。
何か問題がありましたらトップページ下のアドレスからどうぞ。

トップへもどる   一つ前に戻る