コミックマーケット96感想リスト

同人ソフト(ノベル系)は基本的に全て、
それ以外は感想が思い浮かんだもの限定です。

基本的に同人ソフト(ノベル系)はプレイ順(パッチ待ち作品を除き事前の期待順)です。
それ以外はサークル名順です。
ただしおすすめ、期待作品は連続しないようにしているので前後することはあります。また、時間がかかりそうな作品は読むのをある程度後回しにします。時間がかからなそうな作品は先に読んだりもします。

女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。
作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。

値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。

同人ソフト
まとめ  
完成版  体験版・連作  番外編・その他

 

 

コミックマーケット96同人ソフトまとめ

おすすめ同人ソフト完成版
この道をともに/ハットボン

面白かった同人ソフト完成版
慰愛の詩/サキュレント
なりそこないのよすが/noR+
男性を癒やし抜く機械/夜のひつじ
臨界天のアズラーイール/→Quantize_
Lilas-リラ-/Lilas.works

完成が楽しみな体験版・続き物
虹色宝石譚/Arts of Shikinagi
俺達の聖地巡礼/NeOres
千一夏物語/mensheviki

他に完成版では「再会したおねえちゃんに俺の秘密をにぎられました。」「myちゅ〜部!
りかラバ!」「なぎさ色*スイートポテト」「神討ノ機神
連作では「Summer!」「少女と罪 栞編
体験版では「試製・大學奇譚」「YouthSignal
番外編では「シロナガス島への帰還 完全版
BLでは「かみさまの棺」が良いなと思いました。

 

 

(同人ソフト完成版)

慰愛の詩 ver 1.00(乙女18禁)/サキュレント(500円)(DL版の購入はこちら)

高卒後に一人暮らしをしながら働き始めた田無ちさ子(たなしちさこ)は、アパートの隣室に住む輿水令二(こしみずれいじ)と幼い頃に何度か言葉を交わしていたことに気付く。
かつて心臓病を患っていた令二は美しい青年に成長していて、二人はほどなく肉体関係を持つことになる。
しかし令二の傍らには常に、砂原伊佐治(さはらいさじ)という青年の存在があった。


選択肢なし、三角関係、詩、ボイスあり、二時間ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
タイトル画面以外に立ち絵や一枚絵はなく背景のみ、音楽はピアノ曲が五曲でテキストに集中することができました。
また、ちさ子のキョドり気味なボイスが良いなと思えました。

再会した美青年に惹かれ恋人のようなことをするも、その彼には妙に親しすぎる友人がいることを知ってしまいます。
最後途切れるように終わってしまい一瞬面喰らいましたが、このラストはバッド「エンド」ですらないというか、
ちさ子は物理的に逃げなければ同じことが繰り返されるであろうもので、その未来を思いやるせなくなりました。
また、令二の美しさ、ほおっておけなさ、非情さといったものをひっくるめた魔性が表現されていて、
ちさ子や伊佐治が彼を好きになってしまうことや、だからこそ深く傷付けられてしまったりする心情に納得できます。
ほんと厄介な奴を好きになってしまったものです。
……でも令二の非情さ、わりと多くの人が持っているでしょうし、伊佐治の優越感とか、馬鹿と意識して馬鹿を演じるちさ子とか、
身に覚えのあるもので、そうした三人のありふれた気持ちも巧みに描かれていました。
(2019/8/13)

 

魔法少女は王都の夢を見る ver.1.00(女性向15推)/めがパカ(無料)

村人たちが何故か時折怪物と化してしまうボンヘイ村。
村に住むリリエナは魔法少女に変身し、幼馴染で薬に詳しいシューイの手助けを受けながら怪物を元の村人に浄化する日々を送っていた。
ある日王都から、怪物化の調査のため騎士がやってきたのだった。


選択肢あり、魔法少女、執着、一時間ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システムは文章表示速度変更ができず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はマッチョなババアをはじめ独特な見た目のキャラクター多め。

魔法少女のリリエナが、怪物化の原因を探る王都の騎士ナートイと関わりながら怪物を浄化していきます。
エンディングはバッドエンド含め五種類。エンディングによってはシュールなものも。
騎士の調査も、黒幕の暗躍も、リリエナがほとんど関わらずに進んでいくため、
受け身で怪物出現してリリエナが浄化という繰り返しとなっている中盤まで単調に感じてしまいました。
ですがそんな中にも怪物が出ることが普通のこととなっている異様さがありましたし、
ただ一つの想いで村を巻き込む黒幕の執着の強さも印象的でした。
それにしても平凡なボンヘイ村とか騎士ナートイとかネーミングがとってもストレートですね!
(2019/8/14)

 

愛が重い ヤンデレ天使とアブない百合っ子(18禁)/chivalry(500円)

営業成績が悪いため人間界に落とされ天国行きの人間を増やすように言われた主人公だったが、
何故か成績優秀な後輩の女天使、ユーキもついてきてしまう。
天使のオーラは人間にとって強烈なフェロモンで、主人公は襲い掛かってくる人間を交わしながらノルマを達成しようとするのだった。


選択肢あり、天使、恋愛、四十五分ほどで終わりました。
システムはRPGツクールMV製でバックログなし。
セーブクリスタルをマップに配置してそこでしかセーブできないように見せかけて
右クリックメニューからも普通にセーブできるのズルい! と思いました。
システムは特に不便な箇所なし。
絵はユーキが念願叶ったときの表情がいじらしかったです。

発情し襲い掛かってくる人間をかわしたり諭したりしながら目的のためマップを歩き回っていきます。
戦闘パートで物理攻撃ではなく理性を削ってくる攻撃をしてくるのが世界観と合っていましたが、
誰に話しかけたらいいのかわからない状態で触れたら即ゲームオーバーのキャラが速いスピードで近寄ってきたり、
次の目的地が光っているものの画面外にあるためどの方向に行けばいいのかわからなかったりと、
特に序盤、何をしたらいいのかというのがわからないままゲームオーバーになりがちで不要な理不尽さを感じてしまいました。
後で即死回避のアイテムが入手可能なものの、
序盤の理不尽さがストレスになって話自体に集中しきれない部分がある作品でした。

過去の作品感想:
虚蝉 〜記憶の彼方〜空蝉金魚鉢夢想狐灯夜伽話 メモリアルブック妖精が悪戯してくる件青い鳥症候群 -1654-ユリロイドブルースター
(2019/8/15)

 

Catch You Later(18禁)/Brighton(500円)

鬼と人間が戦争をしていた昔々。人間の軍人、イリヤ・ヤコブは数多の死地から生還し、死神の異名を持っていた。
そんな彼に、壊滅寸前の戦線で生還の望みがない囮となれという命令が秘密裏に下される。
作戦実行までの数日間、彼は故郷を訪れ、共に孤児院で育った幼馴染の少女、イヴと再会したのだった。


選択肢なし、恋愛、決断、一時間半ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できないこと、
タイトル画面に「つづきから」がなく、一回最初から始めてロードする必要があることがやや不便でした。
音楽は無音のシーンが少々多すぎるように感じてしまいました。
ヒロインの絵は一枚絵のみで立ち絵はなし。

人間が絶滅してしまった世界で鬼に語り継がれている人間の話として、二人の男女の話が描かれています。
二人の話のラストが無情を感じるもので良いなと思いましたが、
孤児院時代のエピソードがほとんどないためか、
中盤に二人が仲違いする理由など、彼らが何故その言動を行ったのかがわかりにくいと感じてしまいました。
それから、鬼が親から子へ語り継いでいるという形式の物語で、
Hシーン、特に喘ぎ声とか、乱れた様子とかを入れる必要はあったのだろうか? と最後の場面を読んで思ってしまいました。
(2019/8/16)

 

キュードル! All Star ver.1.00/CURIOSIST(600円)

クイズを解く力さえあれば誰でもアイドル「キュードル」になれる時代。
芸能事務所英知興業マネージャーの「M」は47都道府県全てのご当地アイドルを集めることとなる。
まず三人のキュードルを鍛え、対バン(クイズバトル)に勝利して他の出身地のキュードルをスカウトしていくのだった。


クイズ、アイドル、クリア+新規キャラSR獲得まで五時間ほどで終わりました。
「キュードル!Fresh Q-dol festival」の感想はこちら
「キュードル! Right Answers」の感想はこちら
「キュードル! Versus The West」の感想はこちら
「キュードル! Geek Seeker」の感想はこちら
「キュードル! Tokyo Summer Challenge」の感想はこちら

「キュードル! Q-dol Grand Prix」の感想はこちら
システム、音楽、絵は前作と同様。

今回、ストーリーパートはほぼなく、
クイズの練習をしてキュードルのランクを上げ、
キュードル同士のクイズバトルに勝って相手を仲間にしていき、
全ての都道府県キュードルをコンプリートすることを目標にしていきます。
また、前回までに引き続き、一定ランクを超えるとキュードルが地元を紹介する番組を見ることができます。

最初に選ぶ三人は、クリア目的なら三人の得意ジャンルがたくさん被っている特化型の「おとなしいズ」か「ものづくり女子」
(相手がこちらの得意でないジャンルを選んだときは得点が伸び悩みますが、
特化型でなくても誰も得意でないジャンルは絶対できてしまうので
こちらがジャンルを指定できる前半六問で大量得点できたほうがいいと感じています)
新規キャラクターのイベントを効率的に見るのならば三人とも新キャラの「ガーズルバンド」
……ですがどんどん仲間が増えていくのでどちらも対バン一回分くらいしかアドバンテージがないため、
好きなユニットを選ぶのがいいと思います。

全四十七都道府県のキュードル総出演ということでキュードルシリーズの集大成な作品でした。
そしてご当地同人ソフトも全都道府県コンプリートできました!

過去の作品感想:
全力疾答!クイズマラソンクイズトラベラー -around the world-遥かなる剣が峰ヒトナツの聖地巡礼フェアリーメイカーくいけん! 〜美浜高校クイズ研究部物語〜恋には落ちても、受験には落ちないんだからねっ!おざわのやぼうおざわのやぼう弐国立オタク学院、キュードル! Fresh Q-dol festivalRight AnswersVersus The WestGeek SeekerTokyo Summer ChallengeQ-dol Grand Prix
(2019/8/19)

 

再会したおねえちゃんに俺の秘密をにぎられました。(18禁)/隔離個人病棟(500円)(DL版の購入はこちら)

神裾村は住人の大部分が年配の男だった。
村唯一の少年、上山悠斗は双子の妹、稗をある事情から密かに都会の学校へ逃がし、彼女の代わりに女装して暮らしていた。
そこへ、かつて姉のように面倒を見てくれていたものの、突然村を出ていった奥野黍(オウノ キビ)が戻ってくる。
悠斗は複雑な気持ちを抱きながら黍と接するが、妹のふりをしていることがバレてしまうのだった。


選択肢なし、おねショタ、女装、因習、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムはバックログ機能がないことが不便でした。
また、途中、改ページしそうなところ(台詞の次に地の文など)で改ページされずに続けて表示されることがありました。(両方ともDL版は修正済)
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は特に腕に違和感を覚えることがありましたが、
悠斗の小ささ、華奢さが描かれていておねショタみがありました。

女性にとって良くない風習がある村で、妹の代わりに女装して過ごす悠斗が、かつて姉のように過ごした幼馴染と再会します。
悠斗が因習の一端であっても知っているはずなのに、
かつて黍が黙って村を出ていった理由を想像できていないところがちょっと納得いかないと思ってしまいました。
(現在の黍に対しては因習に関わることで心配しているだけに)
でも、その因習が(タイトル名とは裏腹に)とても胸糞悪く描かれていて、
閉鎖的で前時代的な限界集落の負の面をたっぷりと味わえ、
悠斗と黍がいつかそれに囚われてしまうのかとハラハラしながら読み進めることができました。

ただ……女装しての本番がないのは非常に残念です!
(2019/8/23)

 

なりそこないのよすが ver 1.01(BL)/noR+(2000円)(DL版の購入はこちら)

高校二年生の匂坂縁(さきさか よすが)は他人の感情を味覚として感じられる自分の能力を厭わしく思っていた。
ある日、魔法使いを名乗る青年、御厨暦(みくりや れき)と出会い、その能力が魔法の一種であることを告げられる。
その日を境に、縁本人と周囲の人々に関わる様々なことが動き出すのだった。


選択肢なし、ブロマンス、群像劇、ボイスあり、十一時間四十五分ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は落ち着いた曲調のものが多く、話と合っていました。EDに歌あり。
絵はすっきりとした絵柄で好感が持てました。一枚絵は三十六枚+差分。

四章構成で、Chapter.1と4では匂坂縁と、その幼馴染、高藤愁一(たかとうしゅういち)、
Chapter.2では繁華街で縁が助けた少年、加科遊馬(かしなあすま)と、彼が住んでいる加科家の長男、一月(いづき)、
Chapter.3では魔法使いを名乗る御厨暦と、縁の学校で養護教諭をしている瀬里下朝之(せりもとあさゆき)が中心の話になっており、
六人が他の章の中心人物も含め、それぞれ影響を及ぼしあいながら進んでいきます。

赤い本の真相が、縁とはやや遠い登場人物が関わっていて、理由も少々話から浮いているように感じてしまいました。
ですがそれは全編通じてそれ以外の登場人物の心の動きが丁寧に、丹念に描かれているためでもありました。
Chapter.2は加科家の温かさが印象的でしたし、
Chapter.3は縁視点では飄々としていた歴さんの危うさと、何度でも歴さんに手を差し伸べる瀬里下先生がとてもお似合いでした。
ただ一月いつも偉そうにしているのに肝心なところで意地張ってやりこめられて情けない!
Chapter.4は愁一の縁に対する自己犠牲の積み重ねに愛おしくなりました。縁は未来永劫愁一に足を向けて寝られないと思います……。
三組六人それぞれが抱える問題に不安感を抱いたり、最後には安心できたり、彼らに寄り添って一喜一憂できる作品でした。
(2019/8/24)

 

13月のモラトリアム/COWSOFT(100円)

高校受験を控えた和寿は、親に言われた高校を受験することを憂鬱に思っていた。
大晦日、彼は初詣へ行く途中に時計を持って急いでいて言葉をしゃべるウサギに出会う。
ウサギを追いかけると周囲に人の気配が一切なくなり、年が明けたかと思いきやスマホの日付が13月1日になっていたのだった。


選択肢なし、ウサギ、説諭、二十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は背景とウサギのみ。

和寿が元の世界へ戻るために、アリスと名付けたウサギのお願いを聞くことになります。
流されるまま受験をしようとしていた和寿の意識を変えるような出来事が起こりますが、
その内容が直接的で、説教臭さを先に感じてしまいました。
ですがアリスの秘密や最後のオチはそうくるか! と思わせられるもので、短い中にひねりが効いた作品でした。

過去の作品感想:One step神様のドロップアウト
(2019/8/25)

 

雨鈴 ver 2019夏/StudioKOGANE(無料)

船を浮かべるために巫力というものが必要な世界。
山中にある緋ノ宮集落の姫巫女、麗華は妹の春華が惨殺されていることを知らされる。
一方彼女の幼馴染、青は帝都で民俗学を学ぶ学生の永山による緋ノ宮集落の調査に協力し、春華の死の謎を解き明かそうとするのだっ た。


選択肢なし、因習、伝奇、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システム、音楽は体験版と同様。
絵は青以外視点の時は下部に視点主の顔グラフィックが表示されますが、
(青以外の)顔グラフィックがない登場人物視点の時もあって体験版よりわかりやすくなったもののまだわかりにくい箇所が残りました。

春華の死が獣によるものか私刑によるものかそれとも……ということを麗華、青、永山の三人で調査していきます。
山中の集落に伝わる伝承、巫力がないと浮かない船、昔からたびたび発生する半身が失われた死体、
といった設定に興味を惹かれるものがありました。
しかし、元凶が終盤以外、ほぼ麗華と青の会話やモノローグでしか出てこないため、
彼らにとってはまさかあの人物が、となっても読み手にとってはよく知らない人で、
置いてけぼりにされてしまった印象の終盤でした。

過去の作品感想:黄金舞う蒼き都で
(2019/8/27)

 

君と僕だけが知っているあの場所へ/富山美少女ゲーム部(500円)

東京で働く富山県出身の主人公は、世界中から富山が忘れられていることに気付き、里帰りする。
富山の各地で出会った、富山を知る三人の少女。
果たして主人公は富山を取り戻すことができるのだろうか。


選択肢あり、富山、名所、パートボイスあり、二十分ほどで読み終わりました。
主人公名前入力可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーと歌、EDに歌あり。
絵は女の子三人とも可愛らしかったです。

主人公が世界から忘れられた富山県を巡り、そこで出会った女の子と富山県に関する会話を交わします。
その会話が観光名所紹介になっているのですがかなり説明的で、
会話としては不自然なものになっていると感じてしまいました。
ストーリーもかなりあっさりしています。
とはいえ世界から富山から消えたというのはインパクトのある導入でしたし、
色々な富山の名所を知ることができる作品でした。
(2019/8/31)

 

俺の推しがこんなにかわいい ver.2.0/東京学芸大学創作視聴覚文化研究部(300円)

高校生の羽村桃也(はねむらとうや)とヒロイン七人との七つのシナリオを読むことができます。
主人公の名前は同じものの、役職や性格、過去などが異なっていますが、
進めていくとその設定も内容に関わっていきます。


選択肢あり、恋愛、オムニバス、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章速度変更機能がありますが、実際には変わっていないように感じられました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はヒロインによって絵柄が異なります。
立ち絵が足先まで表示されることがあるのですが、机の上に立っているように見える場所がありました。

話は一話一話が短いため説明的であったり、あっさりしすぎている部分があるように感じてしまいました。
お気に入りはバスケ部で家系ラーメン好きの天神ロトカシナリオ。
溌溂としたロトカと食べ歩きをするのが微笑ましかったです。ラストはちょっとアブノーマルですが。
生徒会長の田鹿空音と、その妹、涼音のそれぞれのシナリオも、
ちょっと捻くれていつつも全力で恋愛していてニヤニヤできました。

それから幼馴染のなみ子シナリオはあふれ出る違和感通りに仕掛けがありますが……難しすぎます!
制作者様に問い合わせて最後まで読んだ今も、自力では全く解ける気がしません。
(2019/9/4)

 

男湯で出会った少女 ちさ(18禁)/sol-fa-soft(1000円)(DL版の購入はこちら)

主人公が銭湯に入っていると、父親に連れられて幼い少女、水瀬千紗(みなせちさ)がやってきた。
父親だけサウナに入り一人になった少女に、主人公は色々なことをするのだった。


選択肢あり、銭湯、露出、ロリ、ボイスあり、三十分足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は素朴な少女らしさがありました。一枚絵は差分含め三十五枚。

銭湯で出会ったちさにHなことをします。
バットエンド一つ以外は、どの選択肢でも同じ結末になるのがちょっと物足りなく感じてしまいました。
それ以外にも色々と都合のいい展開はあるものの、細かいことは気にせず無邪気な幼女に色々するのはドキドキします。
あと銭湯の客が揃いも揃って(主人公がちさと色々しても無関心どころか応援したりうらやしがったり)狂ってます!

過去の作品感想:いなかえっちおんなのこ症候群うたパコ今日のアコちゃんちっちゃいアイドルDVDのつくりかたちっちゃいアイドルDVDのつくりかた2みずあびキャミソール
(2019/9/8)

 

親戚のガキを1日預かった結果www(18禁)/sol-fa-soft(1000円)(DL版の購入はこちら)

親戚の少女、せつなを一日預かることになった主人公。
不愛想で我儘に接してくる彼女だったが、何故か一緒にお風呂に入ることになってしまい……。


選択肢あり、露出、夏、ロリ、四十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はツインテで目がくりっとしていて……私好みでした。一枚絵は差分含め六十枚。

一日面倒を見ることになった親戚の少女とHなことをした結果、
その後もたびたび家にやってくるようになり、家の中でも外でも色々なことをするようになります。
このシナリオの長さで十以上あるので、どうしても一つ一つが淡白になってしまっているように思えてしまいました。
ですが、小生意気だけれどもHのときは素直で、夏のため薄着な可愛くてちっちゃい女の子と過ごすのは幸せ感じます。
あとお気に入りのシチュエーションは逆レイプです!

過去の作品感想:いなかえっちおんなのこ症候群うたパコ今日のアコちゃんちっちゃいアイドルDVDのつくりかたちっちゃいアイドルDVDのつくりかた2みずあびキャミソール男湯で出会った少女 ちさ
(2019/9/10)

 

the Last Kingdom of Cinderella ver.1.0/CaotiCinderella(無料)

今は亡き王国の跡地に存在するヘイホン村。
そこへ相方のデットと共に物資を届ける仕事をしているハンスは、雪山でスノウと名乗る少女を助ける。
白い髪と肌に、空色の瞳を持つ彼女と共に村の収穫祭を回ることになったハンスだが、祭りの途中に悪い知らせが届く。


選択肢なし、伝承、魔法、三十分ほどで読み終わりました。
システムは立ち絵の人数が増減する度に立ち絵移動が発生することが気になりました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はスノウの右腕部分が切れている(設定としてないわけではなく立ち絵として)のが気になりました。

ハンスが謎の少女スノウと関わっていきます。
デットや村人とのやりとりが気安くて、いい関係だなあと思えました。
ですが全体的に色々と物分かりが良すぎるほどに話が早く進んでいき、
特に終盤、青い火の場面はもっとたくさん心情や情景の描写があった方がいいのではと感じてしまいました。

過去の作品感想:カオティックシンデレラ 体験版
(2019/9/12)

 

男性を癒やし抜く機械 v1.0.0(18禁)/夜のひつじ(1300円)(DL版の購入はこちら)

記憶を無くし、見知らぬ病室で目覚めた「僕」の傍らにはアンドロイド、アリスがいた。
アリスは療養プログラムと称し、「僕」の反応を全て計測しながら性的に甘やかしてきた。
さらにアリスの妹アンドロイド、ウィタも参加してきて……。


選択肢なし、アンドロイド、搾精、されるがまま、ボイスあり、三時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はわずかにデジタルっぽさを感じる穏やかな曲調のものが多く、話と合っていました。
絵は描写通りの乳輪の下品さ……。
あとアリスのちょっと眠たげな目が可愛いです。一枚絵は十六枚+差分。

記憶の無い「僕」が女性型アンドロイドに搾精されたり、機嫌を損ねて甘い仕返しをされたりします。
真相が、そういうもの、ではあるのでしょうが、
ずっと癒やし抜かれるつもりだったので肩透かしに感じてしまう部分がありました。
ですがそう感じるくらいアリスのHな療養プログラムが心地よかったですし、
「僕」への接し方がアリスと異なるウィタの存在もいいアクセントになっています。
お気に入りはセーラー服プレイ。
普段のアリスの事務的口調から一転、フランクな口調で誘ってきて、そのギャップに興奮させられました!

過去の作品感想:
孤独に効く百合親友が美少女になって帰ってきた。恋妻くずし義妹ホールと妹ホールド幼馴染と十年、夏純情セックスフレンド女装お嬢様への異常な愛情妹「お姉ちゃんクソビッチなんで私にしませんか」幼馴染の心が読めたらどうするか?好き好き大好き超管理してあげる相思相愛ロリータSutando bai Miさようなら、援交娘さん。彼女、甘い彼女ゆびきり婚約ロリイタ聖天使☆レベルドレイン相思相愛ロリータの生活お泊まり恋人ロリータハーレム双子ロリータ堕落ロイヤル聖処女愛欲姉妹ロリータ
(2019/9/16)

 

myちゅ〜部!/竜田揚げ(500円)(DL版の購入はこちら)

離島に住んでいる高校生、久坂海人(くさか かいと)のクラスにイギリスからの転校生、凪坂メアリがやってくる。
有名人になりたいというメアリが立ち上げた動画投稿者マイチューバーを目指す部活、
マイチュー部(学校非公認)に巻き込まれた海人は、ぼやきながらも動画撮影に協力していくのだった。


選択肢なし、動画投稿、恋愛、ボイスあり、三時間と少しで読み終わりました。
2018年夏の体験版感想はこちら
2018年冬の体験版感想はこちら
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はそれぞれの場面に合った曲が使用されていますし、
OPとEDの歌も爽やかさを感じさせてお気に入り。OPにムービーと歌、EDに歌あり。
絵はヒロイン三人とも可愛いですし衣装も多彩で、デフォルメ絵もコミカルでした。
謎の光はちょっと仕事しすぎです! 一枚絵は二十五枚+α。
演出もキレがあって効果的に使用されていました。

海人とメアリに、先輩の笹原匁女(ささはら もんめ)や幼馴染の水無瀬願依(みなせ ねがい)も加わって
マイチューバ―活動をしていく中で、メアリの有名になりたい理由などが明かされていきます。
ネットスラング系のネタ多め。
話の長さの中で願依のエピソードの割合が結構多めで、でも直接は海人とメアリの関係に関わってこないため、
終盤の海人とメアリのエピソードが若干物足りなく感じてしまいました。
ですが四人でマイチュー部活動をしている場面は賑やかで楽しかったですし、
シリアスな場面ではしっかり決めてくれていて、キラキラした青春をめいっぱい味わうことができました。
お気に入りは匁女先輩。奇行をしつつも肝心なところでは格好良かったですし
提案するマイチューバ―企画がメアリの活かし方をよくわかっていて、再生数が伸びるのも当然と思えました。
(2019/9/22)

 

りかラバ! -REKINDLING LOVERS!-/ますみソフト(500円)

突然、卯月夢見野学園という学校から転入案内が届いた永井は、「夢が叶う」という案内になんとなく惹かれるものを感じ転入することになる。
引きこもりで引っ込み思案な彼だったが、学園生活を送るうちに少しずつ積極的になっていく。
しかしその学園では、生徒の願望を現実のものとしてしまう「夢見の力」という現象が発生することがあるのだった。


選択肢あり、夢、恋愛、七時間半ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度変更ができず遅めなこと、
遡れるバックログ量が少なめなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は二頭身半くらいの絵柄でシリアスなシーンでもゆるさがあるものの、
終盤はその絵柄が上手く利用されていると感じました。

永井が、その一週間前に転入してきた岬真衣、なにかと世話を焼いてくれる星野あゆみ、
理事長の娘で夢見の力に詳しい卯月みらい、永井の幼馴染で学生寮寮長の佐藤奈津美と共に、
夢見の力で起こるトラブルに巻き込まれ、解決していきます。
全十二話でおまけシナリオもあり。続編も予定されているようですが、一区切りはついています。
日常でも緊迫した場面でも同じようなスピード感で、
文章表示速度や画面切り替え演出が遅めなことと相まって、もったりした印象を受けてしまいました。
ですが素直じゃない真衣と優しいあゆみの百合が微笑ましかったですし、永井の成長もしっかりと感じられました。
また、11話最後の選択肢や、「4月1日の君へ。」シナリオと本編との繋がりなど、
学園の真相が明らかになる終盤も読みごたえがあった作品です。
(2019/9/24)

 

RUBBER LOVERS/SCRATCH ZERO(無料)

衿島九郎は小学校の頃に仲が良く、中学時代を離れた地で過ごした有崎玲奈と高校で再開する。
Instagramを通じて服を販売するという玲奈と比べ、将来のことを何も考えていない自分に悩む九郎。
そんなとき、玲奈に身にトラブルが降りかかってきて……。


選択肢あり、夢、幼馴染、四十五分と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はやや立ち絵の線が荒かったですが、一枚絵は綺麗でした。

三年ぶりに再会した幼馴染の変化に戸惑いながらも将来を考えていきます。
玲奈の昔の性格が人見知りだけれどわんぱくでやんちゃというものでイメージしづらいところがあったので(内弁慶?)
小学生の頃の具体的なエピソードがもっとほしいと思いました。
また、現在の二人の人となりや関係性をしっかり知る前に話が進んでいくので、
序盤のうちに高校で再会した場面も読んでみたかったです。
ですが、未熟だけれど全力で悩んだり行動したりしている二人がまぶしくて、
青春しているなあとなんだか嬉しくなる話でした。
(2019/9/26)

 

Re;boot ―リブート―(18禁)/Rythme/Ark(1000円)

御伽噺になぞらえた、犯人の異なる殺人事件「御伽事件」が数年にわたり続いていた。
雪白彼方はそのうちの一件で家族を皆殺しにされ、双子の妹である遥と共に事件を追っていた。
そんな彼方の元に、友人を殺された茅野いのりという少女が、復讐してほしいとやってきたのだった。


選択肢なし、バトル、異能、ボイスあり、五時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵は体勢や体付きに違和感を覚える部分もありましたが、全体的に幼げで可愛らしかったです。
ボイスはいのりが通う学校の男性教師が存在感たっぷりでした。

雪白彼方が御伽事件を追う中で茅野いのりと親しくなったり、敵と闘ったりしていきます。
見立て殺人ながら一連の犯人が別、という御伽事件の不気味さと、
それに振り回され苦悩しながらも進んでいく主人公たちの生き様が描かれていました。
ですが報道規制が敷かれている事件の話を、「記事にしないから教えてくれ」と言う雑誌記者と名乗る男に素直に喋る先生がいたり、
ラストバトルで敵の武器を奪ったという文章がなく彼方が持っていたり、
納得がいかないもしくは説明不足に感じてしまう部分がありました。
また、敵の攻撃で彼方や味方がやられてしまう瞬間を省略して結果のみ書かれていることが多く、
こちらもその瞬間を描写すればもっと劇的になったのではないかと思ってしまった作品でした。
(2019/9/28)

 

FlyWing―Bless of hands―【1-3】/Brother1(無料)
FlyWing―Bless of hands―【4-B】/Brother1(無料)

過去に人と魔の闘いがあった世界。青宮姫路は魔の象徴とされる蒼髪であったことから迫害され、離島で育った。
ある時、女神を名乗るものから最強の魔「蒼魔」を倒す使命があるという啓示を受けた姫路は、大陸に渡り旅を始める。
その過程で様々な人と出会っていくのだった。


選択肢なし、ファンタジー、バトル、ボイスあり、十一時間十五分ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システムは次のページに移る際に二回クリックする必要があるのがやや面倒でした。
音楽はボイス含め音量が大きかったり小さかったりばらつきがあったり、
台詞とは別のボイスが流れる個所が多かったりしましたが、
ボイスに舌打ちとかため息のような台詞にない息遣いが入っているのが良いなと思いました。
それに姫路の師匠、永雲奔燕(ながくもほうえん)のねっとりした口調がお気に入りです。
絵は姫路の立ち絵で翼が切れていることが気になりましたが、
登場人物の成長やダメージに合わせて立ち絵が用意されていました。

青宮姫路が生まれる所からはじまり、成長し出会いや別れを繰り返しながら蒼魔を倒そうとしていきます。
【4-B】で一区切りがついていますが、その後の話【B-5】もPDF形式の小説として収録されています。
姫路以外の視点のエピソードも多くそれぞれ丁寧に語られているのですが、
その分展開が遅くなってダレ気味に感じてしまう部分もありました。
ですが困っている人を助けたり強敵と戦ったり、様々なことに悩みながらも全力で取り組む姫路が格好良くて、
多くの人が彼女を慕うのも納得できましたし、ラストの展開が感慨深くなりました。
体験版同様飄々と色々なことをこなす永雲奔燕もお気に入りです。
……あと序盤で蒼魔を倒すために必要と言われたメヌス・アヌテ族の活躍の場がほとんどなくて心配していましたが、
最後の最後で重要な役割を果たしてくれてほっとしました。
(2019/10/2)

 

この道をともに/ハットボン(500円)

おすすめ
(2019/10/6)

 

かみさまの棺(BL15推)/cream△(1500円)(DL版の購入はこちら)

幼い頃のトラウマで人付き合いが苦手な知花(ちばな)ミチルには一人の親友と、信頼できる家庭教師がいた。
しかしある日、隕石が落下してくるというニュースの後、ミチルは気を失ってしまう。
目を覚ますと傍らには「新世界の神」になったというクラスメイトの廻がいた。
彼と行動を共にする中で、ミチルはそれまでの記憶を取り戻していく。


選択肢あり、 BLサイコホラーADVとのこと、ボイスあり、三時間四十五分ほどで読み終わりました。
猟奇的な描写があるので苦手な方は注意。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。OPにムービーあり。
絵はミチル君がとても綺麗で、執着されるのも納得できましたし、
別のキャラの歯茎が見える表情は気持ち悪くてぞわぞわさせられました。一枚絵は六十五枚+差分。
ボイスも濁った声がその場面に合っていました。

宇宙空間に浮かんでいるような部屋の中で神様を名乗るクラスメイト、廻と二人きりになったミチルが、
そんな状況になるまでに起こったことを思い出していきます。
過去作キャラの登場もあり。
ミチルが親友の切止笑太郎や家庭教師の七科征花と過ごしている時間や、
廻が謎の部屋でぼうっとしている時間がゆったりと心地よく描かれていて、
だからこそそうでなくなった場面でより恐ろしさや気持ち悪さを感じることができました。
お気に入りは廻。多分に偶然要素もあるとはいえ、唯一真っ当に心を掴んだ手管は見習いたいです(真っ当?)
それにしてもミチル君は変な人ホイホイですね!

過去の作品感想:つばさヘブン
(2019/10/10)

 

なぎさ色*スイートポテト Ver1.00/Ice Cocoa Highball(500円)

塾講師をリストラされた呉島は、私立高校の理事長、三波珊瑚にスカウトされ、学校がある離島、果那島へと赴く。
やけに立派な校舎に反し、生徒数は珊瑚の妹で頭が残念な三波海砂、あやしい京都弁を使う和菓子屋の娘、九条花梨、
学力は高いものの過去東京でいじめを受けていた小樋七瀬の三人のみ。
それぞれに問題を抱えた彼女たちとの生活が始まるのだった。


選択肢あり、南国離島、学園、三時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は女の子みんな瑞々しさが感じられて可愛かったです。一枚絵は六枚。

人口百人ほどの離島で教師となり、三人の女子生徒と仲良くなっていきます。
ヒロインは三人でそれぞれエンディングは一つずつの合計三つ。
七瀬だけ異質で、主人公が薬物で幻覚を見る上、投げっぱなしな終わり方でちょっと納得いかなかったです。
ですが共通ルートはショートコントの連続、といった感じで、
生徒が三人に先生が主人公と理事長でもある珊瑚さんの二人、そして私立、という状況なので、
大抵のことは理事長の珊瑚さんが許可したらオッケーというゆるい環境が心地よかったです。
また、海砂ルート、花梨ルートに入ってからは主人公が教師としての理想をただ押し付けるのではなく、
ヒロインの環境や心情を考慮しながら現実的な対応をしてくれていて好感が持てましたし、
最後はすがすがしい気持ちで読み終えることができました。
(2019/10/12)

 

臨界天のアズラーイール ver1.05/→Quantize_(無料)

建設会社に入社した想田理人(そうだりひと)は教育係の長島麗美(ながしまれいみ)に惹かれていく。
友人にも恵まれ、幸せな日々を送る理人。
しかし身に覚えのない悪夢を見始め、その頻度は段々と増えていくのだった。


選択肢あり、SF、神、五時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽は画面と連動したタイトル曲を始め、シリアスもコメディも豊富で場面に合っていました。
絵は女の子みんな可愛いですが特に麗美さん色々な表情を見せてくれます。一枚絵は六枚+差分。

主人公が理想的な人生を歩んでいきますが、ただ一つ悪夢を見ることに悩まされます。
指の負傷についてその瞬間は非常に痛々しい描写がなされていましたが、
以降その痛みや不便さについて言及されずに普通に寝たりアクションシーンをこなしたりしていて、
もう少しフォローがほしいと思ってしまったこと、
アズが罰を受けるととても嫌がっていたことを結局したのにお咎めなし(もしくはその描写がされない)なこと、
記憶の中の少女が断片的なエピソードと終盤のわずかな出番のみで主人公ほどに思い入れを抱けなかったことなど、
引っかかってしまう部分がありました。
ですがそれ以上に良い所も多く、前半と後半でがらっと変わる舞台とその繋がりには
そういうことだったのかと思わせられましたし、
困難な状況になっても諦めずに行動した主人公に好感が持てました。
一番好きなのは麗美さんとの日々。
テキスト量自体はそこまで多くないのですが、重要なエピソードが厳選されていることや、
別の年の同じ日付に進展があることで、しっかりと主人公と麗美さんの積み重ねが感じられ、幸せな気分に浸れます。
そしてなにより……麗美さんがとっても魅力的でした! 私は麗美さんを選びます!

過去の作品感想:世界で一番悲しい笑顔ラビっとはーと!
(2019/10/18)

 

Lilas-リラ- C96完成版/Lilas.works(1000円)

新天地で大学生活を送ることになった片桐白亜は、新しく何人かの友人ができる。
彼ら彼女らと学内SNSのチャンネル、#Lilasでも一緒になり、一緒に色々なことをするようになる。
しかし過去の出来事を引きずっている白亜は青春を取り戻すことができるのだろうか……?


選択肢あり、大学、青春、恋愛、幽霊、十六時間ほどで読み終わりました。
C95版の感想はこちら
システムは既読文章でもスキップができない箇所がありました。
音楽は賑やかな大学生活からシリアスで暗い場面まで多彩な曲が使用されていました。
特にアメリアの弾むようなテーマ曲がお気に入り。OPにムービーと歌あり。EDに歌あり。
絵は立ち絵と一枚絵で印象が異なりますがどちらも女の子が可愛らしいです。
大柄だけれどやわらかそうな琴音先輩の立ち絵がお気に入り。一枚絵は十一枚+差分。

C95版から共通ルートの後半部分と、読書好きで箱入り娘のような言動をする御木本七瀬ルート、
それに四ルートを読み終わった後に入ることができるグランドルートが追加されています。

共通ルートはみんなで集まって色々なことをするのが楽しかったので、
GWに行ったということだけ後で語られる旅行のエピソードも読んでみたいと思いました。
七瀬ルートは解決すべき問題が具体的にどのような対処がされたのか語られないまま
ほぼ決意だけで解決してしまっていてちょっと拍子抜けに感じてしまいました。
グランドルートは主人公が色々とかたくなで、でもだからこそ相手への想いの強さが伝わってきましたし、
過去にできなくて止まってしまっていたことをみんなの協力で行って、
一区切りをつけて前を向くことができたラストも、悲しくも晴れやかな気持ちになれました。
そしてやっぱりアメリアルートが好きです!
詳細はC95版の感想に記載いたしましたが、
もう一度読んで改めてアメリアの可愛さと、主人公の酷い所業に一喜一憂させられました!
(2019/10/22)

 

群像劇のクラウン ~Crown never die,They just fate away~_第1巻 ver1.1/夢幻歳華(100円)(DL版の購入はこちら)
群像劇のクラウン ~Crown never die,They just fate away~_第2巻 ver1.1/夢幻歳華(200円)(DL版の購入はこちら)
群像劇のクラウン ~Crown never die,They just fate away~_第3巻 ver1.0/夢幻歳華(200円)(DL版の購入はこちら)
群像劇のクラウン ~Crown never die,They just fate away~_第4巻 ver1.0/夢幻歳華(200円)(DL版の購入はこちら)
群像劇のクラウン ~Crown never die,They just fate away~_第5巻 ver1.0/夢幻歳華(200円)(DL版の購入はこちら)

魔法と科学が融合した魔科学が存在する世界。過去の戦争で活躍した能力者たちはその危険性から一つの街へ閉じ込められた。
その街に住む雨宮岬は能力を使えないどころか、魔科学で作られた道具に触れるとそれを壊してしまう体質だった。
ある日、彼は能力者に襲い掛かられる。その危機を救ったのは、一人の少女、スピネルだった。


選択肢なし、異能力、バトル、合計四時間ほどで読み終わりました。
システムは長めのテキストがバックログに入り切っていないことが気になりました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は背景を中心に3Dで、街や学校の廊下を移動するときなど動きのある演出も多いですが、
特に第1巻では2Dのキャラクターが板状に見えたり、カニ歩きしているように見えたり違和感を覚えました。
第2巻以降はそういった箇所は少なくなっていました。

異能力を使ってくる敵と闘っていきます。
ヒロインは幼馴染の有沢桜と公式のキャラクター紹介に書かれていますが、
中盤に出番が少ないためスピネルのほうに愛着が湧きました。
主人公側の機転よりも敵の油断で勝負が決まることが多く、
特にダフネは制約はあれど視界に入れば相手を殺すことができる能力と事前に忠告されたのに、
実際にはより殺傷力の低い行動を取ってばかりで肩透かしに感じてしまいました。
ですが特訓や仲間との協力、犠牲などバトルの定石が押さえられていているところが良いなと思えました。
(2019/10/24)

 

神討ノ機神 -deus ex machina-/CIRCLE四季凪(500円)(DL版の購入はこちら)

荒振神という化け物によって人類は滅びた。
神の力をその身に宿し、デウス・エクス・マキナという巨大な人型機体を操る巫女の少女・蒼樹(あおき)イトナは
人類滅亡後も全自動化された東京で一人、荒振神と闘っていた。
ある日、紅(くれない)トウカという巫女の少女が現れ共に闘うことになるが、
お互いの事情により協力することができないまま、日々が過ぎていくのだった。


選択肢あり、終末百合、ロボットアクション、三時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度をコンフィグで変更しても実際の文章表示速度が変わらないことが気になりました。
音楽はクライマックスシーンでOP歌が流れる所が盛り上がりました。OPにムービーと歌あり。
絵は一枚絵が幻想的で印象に残ります。
また、コックピットからの視点で照準が表示されたり自機の腕が動いたりする演出で臨場感が表現されていました。

一人でも操縦できるものの、二人でシンクロすればより力を発揮するロボットに乗り、
イトナとトウカがぶつかり合いながらも闘っていきます。
百合は「ほのかな」ぐらい。
イトナが目的を取り戻す回で「積み上げてきた思い出や絆」がほとんど省略されていて、
そうした場面の描写があれば、その後のシーンがより心を打つものになったのではないかと思ってしまいました。
ただそれでも印象的な場面でしたし、読み手を参加させようとする選択肢も相まって、
イトナの絶望や葛藤、達成感、トウカヘの親愛など様々な感情を身近で感じることができました。
……でも最後、「やったか……?」とか言い出して、やってないフラグ!? と滅茶苦茶ハラハラさせられました!

過去の作品感想:夜の街My World方舟に導かれて敗者の栄光
(2019/10/28)

 

 

 


 

 

(同人ソフト体験版・連作)

獣の夢みる恋物語(ロマンス) 体験版 v1.0(18禁)/Dream Tale

夢獣という特定の武器でしか倒すことができない化け物が存在する世界。
旅医者のリアナは魔獣に襲われているところを見知らぬ男に助けられる。
しかしその男と再度顔を合わせたとき、リアナは無理やり強姦され殺害されてしまったのだった。


選択肢あり、ファンタジー、凌辱、四十五分ほどで読み終わりました。
猟奇描写があるため苦手な方は注意。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はリアナがたくさん刺されて血を流します。あと巨乳。

この体験版ではリアナが凌辱され殺されるまでを読むことができます。
公式サイトを読むにリアナは死なない能力を持っているようなのですが、
それ以外はお人よしで危機感が足りず武術の心得や筋力も無い上、
夢獣という化け物以外にも治安が悪そうなこの世界で、よくいままで貞操を守れていたなあと不思議に思ってしまいました。
とはいえ冒頭からいきなりヒロイン凌辱、からのロマンスもある(体験版ではそこまでいきませんが)というのは興味を感じるシチュエーションですし、
単純にリアナが酷い目に遭う様は興奮させられるものがありました。
(2019/8/17)

 

二次元の壁を越えて逢いに来ました(体験版)(18禁)/竜の巣

生まれたときから専属AIが支給され、子育てをサポートしてくれる世界。
高原幸人はゲーム大会の商品として、竜人型の専属AI、ティアの現実での体を手に入れる。
生身のティアにお世話してもらう幸人。そこには性欲解消の世話も含まれるのだった。


選択肢なし、近未来、AI、十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はティアのポンコツ顔が通常とのギャップがありました。

この体験版ではティアが体を手に入れて幸人の家にやってきた一日目のHシーンまでを読むことができます。
竜娘ロボが甘やかしてくれるのはとてもとても素晴らしいなあと幸人が羨ましくなる体験版でしたが、
ですがティアは生まれたときから一緒なのに、
幸人の親の近況など基本的なことを知らないのがちょっと不自然に感じてしまいました。
(2019/8/22)

 

変態戦争 ver2019夏/StudioKOGANE(無料)

世界の在り方に人間の意志が干渉するデバイスが開発され、その結果変質的なこだわりを持つ者、つまり変態が強大な力を持つようになった。
その中でも特に影響の大きい「裸王」を倒すため、「変態マスター」の孫である夢見鳥仙登(ゆめのぼり せんと)と、
変態に対抗するために国が育成した、感情が希薄な少女マユが派遣されたのだった。


選択肢なし、変態、近未来、二十分ほどで読み終わりました。
システムは文章が一ページ分一気に表示されてしまうことが多いのがやや気になりました。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は女の子二人とも全裸立ち絵があるのに重要な部分が謎の光とかで見えないです!

セントとマユが変態と戦っていきます。
第一章とのことで、今後さらに別の変態と戦っていくとのこと。
繰り出される変態スキルの数々や、ちょくちょくマユに罵倒されるセントなど可笑しかったですが、
テキストがいっぺんに表示される上、台詞も長めで改行なくつらつらと羅列されるため、
目が滑ってなかなか頭の中に入ってこないと感じてしまいました。

過去の作品感想:黄金舞う蒼き都で雨鈴
(2019/8/28)

 

試製・大學奇譚/F0.94

論文を媒介にして世界に干渉する現象が発見された世界。論文を作ることができる大学は大きな力を持っていた。
横浜大學生、三島清太郎は助教である姉から連続殺人事件の捜査に協力するようお願いされ、人探しに向かう。
その捜査中、同じく人探しをしていた倉梯ユカという少女と出会うのだった。


選択肢なし、異能(論文)バトル、捜査、一時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度変更ができず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は聡明とか冷徹とか決意とか、それぞれの登場人物や場面、話の内容に合った表情が使用されていました。

この体験版では倉梯ユカとの出会いと、論文を使用してのバトルなどを読むことができます。
地の文での描写や修辞が多彩なことが特徴的なテキストで、
特に冒頭の「G」についてとても気持ち悪く書かれていてぞわぞわさせられました。
論文で現実に干渉するという設定もわくわくするもので、続きが読みたくなる体験版でした。
(2019/8/29)

 

虹色宝石譚 Short Film Edition 1.00 For C96(やや女性向)/Arts of Shikinagi(500円)

石化症候群という体が鉱石になって死ぬ不治の病が存在する世界。
石化症候群となり勤めていた宝飾店を退職した主人公は、家の近くで見つけた「虹晶堂」という骨董品店を訪れる。
そこの店主から働かないかと言われた彼女は店主の助手となるが、「虹晶堂」の客はほとんどが人ならざるものだった。


選択肢なし、和風ファンタジー、宝石、システムボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
音楽は穏やかな曲で、絵は繊細な絵柄や暖かな背景、ゆるやかなカットインなどで内容と合っていました。

このShort Film Editionでは「虹晶堂」と店主との出会いと、働き始めた後の一エピソード、
それから今後のエピソードのさわりをいくつか読むことができ、
悩みや悲しみを抱えた人ならざる客がやってきて、助手が宝石の力を借りて解決していきます。
多くの骨董品が置かれ、暖かな光が差し込む虹晶堂の店内はゆるやかな時間が流れていてとても心地よく、
人ならざるものにも順応し、その想いに寄り添う宝石大好きな助手も虹晶堂になくてはならない存在であると思えました。
様々な客や、謎めいた店主の正体も含め、今後のエピソードが楽しみです。
(2019/8/30)

 

俺達の聖地巡礼 Q1/NeOres(500円)

高校一年生の夏、オタク友達である博士、まるやん、ペペスは大好きなアニメ「少女維新」の聖地巡礼のため、神奈川県座間市を訪れる。
聖地巡礼が終わりに近付いたそのとき、少女維新の主人公、モカそっくりな少女を見かける。
彼女に出会って以降、三人の身に少女維新にまつわるおかしな出来事が起こるのだった。


選択肢なし、聖地巡礼、葛藤、友人、二時間半ほどで読み終わりました。
システムは文字大きめでルビがたくさん振ってあって読みやすかったです。
音楽は主題歌がちょっと乱雑な勢いあって、
好きな作品のために聖地巡礼するオタク三人に合っていると感じました。主題歌とOPムービーあり。
絵はペペスの取り乱し顔にインパクトがありました。モカたち少女維新キャラも可愛かったです。

全三話予定とのことで、Q1では聖地巡礼中にその作品のキャラクターに会ってしまってどうするかということが描かれています。
視点主の博士が、下調べしつつそれを周囲には隠したり、肝心なところで一歩引いてしまったり、
自分だけで抱え込んでしまったり、私そっくりで同族嫌悪させられました!
逆にまっすぐ突っ走るまるやんは格好良く思えます。
少女維新愛のあまりよく取り乱す面白さと、三人の仲を取り持とうとするペペスにも好感が持てます。
彼ら三人で楽しく聖地巡礼をしている場面は読んでいても楽しくなりましたし、
彼らのオタクトークを聞いていると、視聴したことのない少女維新の知識を得ることができ、また作品の雰囲気も伝わってきました。
不思議な出来事の原因が何なのかや、この先どうなるのかも気になる作品でした。

それから冒頭、Q1として「聖地巡礼中その作品のキャラと同じ後姿を見かけたら?」
とのことですが、私は絶対にスルーしますね。つまらない奴です。

過去の作品感想:私に咲く華を見て彼は笑った
【精神≠現実】【常識≠真実】【かたりつぎ≒『私』】【精神≠現実】〜最後の基地〜【『私』=私】
(2019/9/2)

 

宮本県 ―わがまま三姉妹と地震の島― @ ver1.2/フワフワソ(1000円)

宮本県の亀島に帰省した鬼山瓜太郎(きやまうりたろう)は大地震に遭遇してしまう。
親は本土におり、三人の妹、桃子、苺、ゆずと共に
地震後の日々をなんとか生き抜いていくのだった。

選択肢あり、サバイバル&コメディ・ノベルゲームとのこと、四十五分と少しで読み終わりました。
「宮本県 DAY1」のシステム変更リメイク。
「宮本県 DAY1」の感想はこちら
システム、音楽は「宮本県 DAY1」と同様で選択肢でのセーブ不可。
絵はシンプルな線で様々なものが表現されていました。
三姉妹は年齢以上に幼い印象で、くちびるを突き出した泣き顔がお気に入りです。

@では大地震後に見舞われた日と、その次の日の途中まで収録されています。
ライフハックとして災害に関する豆知識も読むことができます。
「宮本県 DAY1」にあった三姉妹の心ゲージ(SAN値)は(確認できるパラメータとしては)なくなっていますが、話の流れはほぼ同じ。
そんな中、冒頭(おそらく)追加された瓜太郎の仕事でのミスとその後の言い訳が、
彼の頭の悪さ(もしくは長時間労働の弊害)をよく表しているやらかしでした。
今回収録部分では、瓜太郎達がいる島に関してはどうしようもないくらい酷い出来事はないものの、
ラストでその兆しが見えてきたので今後の展開が怖いです……。

過去の作品感想:未来探偵ソラとピヨちゃんエクストリーム取り調べ!ソラとピヨちゃん 靴下泥棒事件
(2019/9/6)

 

ブラザー猫〜超猫列伝 第3話「むせる!ちびっ娘退魔師パーフェクトソルジャー!翔太の彼女で妹で?」/黒柴亭(1000円)

ちょっと色々なものから影響を受けやすい小学生、翔太は化け物に襲われている所を
筋肉質で猫の顔をしたブラザー猫に助けられ、彼に心酔した翔太はトレーニングを始める。
ある日、彼の前にパーフェクトソルジャーと名乗るちびっ娘退魔師が現れるのだった。


選択肢あり、筋肉、変態、一時間十五分ほどで読み終わりました。
「第1話 君んちにもブラザー猫、いる?」の感想はこちら
第2話「走れ翔太! 下着ドロボーにご用心!」の感想はこちら
システムはバックログが古い方から表示されること、
終盤になるとバックログが溜まってバックログ呼び出しが重くなることがやや不便でした。
音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵は化け物がそんなにキモくなかったです(以前比)
あと終盤のお色気描写が触手エロの王道といった趣きがありました。

今回は敵にも味方にも新キャラが登場します。
ちびっ娘退魔師は「魔法部におまかせ!」との関連も。
敵はセリフが下劣で年齢制限がないことが不思議なくらいでした。
段々ブラザー猫がいなくても化け物相手に健闘することができるようになってきて、
成長が感じられると同時に危なっかしさも膨らんできました。
それにしても翔太はフェチというものをわかっていませんね!

過去の作品感想:鎧装重機アルシオーネ 第1話完結編、魔法部におまかせ!第一話番外編第二話第三話、ブラザー猫〜超猫列伝 第1話第2話
(2019/9/14)

 

四季折々〜Seasons of Love〜 -第一章 春の町-(18禁)/project Blue Train(500円)

幼い頃に女の子とした結婚の約束を夢で見た青年、四季は導かれるように一年中桜が咲く「春の町」を訪れる。
町唯一の若者である女性、春の家に住まわせてもらうことになるが、彼女が約束をした少女であるか確証が持てないでいた。
その上、春について町の人は秘密にしたいことがあるようで……


選択肢あり、恋愛、季節、三時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度変更ができず遅めなことと、
分岐があって既読スキップがないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。
絵は春ちゃんの服装がバリエーション豊富でした。

それぞれ季節の名前を冠した少女との恋愛していく中での春が題材の話。
序盤、四季君が四人の少女と別々に結婚の約束をしている夢を見ていてこの野郎と思いましたが、
今回の内容を読む限りでは単純に四重ブッキングではない模様。
とはいえ四季君が春ちゃんに対してデリカシーがなくてあまりいい気はしませんでした。
ですが対する春ちゃんがとってもいい娘で、優しく接してくれるのが心地よかったですし、
そんな彼女が背負っているものには胸が痛む思いをさせられた作品でした。
(2019/9/18)

 

Nightmare.Monochrome 体験版 Chapter01 ゆりかごから/savepiece

今夜、あなたは白黒の夢を見る。
夢の中で映画館にいた「私」にセーラー服の少女が声をかけてきた。
そして二人並んでスクリーンに映される白黒の映像を見るのだった。


選択肢あり、憂鬱、夢、白黒、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はタイトル通り白黒で、ラフ絵のようなタッチ。

この体験版では「私」と少女が夢の中でゆりかごの出てくる映像を見る所と、その前後を読むことができます。
「私」も少女もどういう境遇や存在なのかといったことがほとんど明かされていませんが、
「私」は現実ではあまり幸せではない日々を送っているであろうことが端々から伝わってきました。
それから……終盤のナイフにまつわる描写が官能的でドキドキさせられました!
(2019/9/30)

 

海楼のほとり 体験版/てらふぉーみんぐ

双子が生まれると下の子を殺してしまう風習がある家に双子が生まれ、母親は数日後に亡くなった。
生まれた双子の妹、水里岬は父親に連れられて別の地へ移り、父娘二人で暮らしていたが、十五歳の時に父親が事故で亡くなってしまう。
ほどなくして双子の姉、鳴神渚から手紙が届く。そこには風習に囚われた親族が死んだため、一緒に暮らさないかと書いてあったのだった。


選択肢なし、因習、陸繋島、三十分足らずで読み終わりました。
システムは次のページに移る際に二回クリックする必要があるのがやや面倒でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は綺麗な絵柄で姉妹共に可愛らしかったです。

この体験版では姉の渚が住む陸繋島を訪れた翌日までを読むことができます。
父が死に、実家はおかしな風習があって……と冒頭から踏んだり蹴ったりでしたが、
姉と会う前後は姉も含め関わっている人みんな優しくて安心することができました。
しかし、やっぱりというか悲しいことにというか、平穏なままでは終わらない、というラストで、
双子の実家に伝わる風習にどのような理由があるのかこの先も読んでみたくなりました。
(2019/10/4)

 

Fevrir 体験版/Project A.L.L.

人型のモヤのような異形が発生し人を襲うようになり、世界中で力を合わせて出現場所の上に塔を作り、ひとまずの安寧を得た世界。
その過程で両親が死に、その戦友に育てられたフィニルは成長し、塔で異形から人々を守る遊撃隊に所属することになる。
ある日、今までに見たことがないような姿をした異形が発生し、フィニルが同僚のマリーと原因を調査することになるが……。


選択肢なし、ファンタジー、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度変更ができず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はマリーのスカートがきわどくて目に毒です!

この体験版では異形が湧きだしてくる場所である人物に出会うところまでを読むことができます。
冒頭、幼年時代のエピソードがあった後に現在のシーンになるのですが、
現在のフィニルに至る経緯やマリーのことが語られずに事件が起こるのでちょっと戸惑ってしまいました。
ですが最後、世界で一番危険な場所で救援の見込みも薄い中ピンチに陥っていて、
これをどうやったら切り抜けられるのか、気になる終わり方でした。
(2019/10/8)

 

千一夏物語 体験版/mensheviki

中東地域が科学技術最先端の地となった近未来。
研究者の種子島義時は従姉妹で通訳の沙杞を伴い、ベイルートの後継都市で機械工学が盛んなベルイートに留学する。
そこで彼はイスラム教原理主義者でプログラミングに長じた少女、サハルと出会う。


選択肢なし、近未来アラビアンSFアドベンチャーとのこと、三十分と少しで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はアラビアンなものから近未来感あるものまで舞台に合っていました。
OPにムービーと歌あり。伸びやかな歌声と冒頭シルエットが表示される場面にワクワクさせられました。
絵は沙杞とムカッディム教授の体形がむっちりしていて素敵。
ただ背景が切り替わってから立ち絵が消える場面がいくつかあり、
主人公一人きりの場面で前のシーンのキャラクターもいるかのように思ってしまいました。

この体験版では義時がベイルートに着いた所から始まり、義時が研究をする理由やサハルとの出会いが描かれています。
作中の単語をクリックするとその説明を読むことができるのですが、
用語集という形でまとめられていて後で読み返すことができるのが有難かったです。
主人公が台詞や地の文で語る「ご高説」が機知に富んでいて小気味よく、
舞台である近未来の中東における街並み、宗教、科学技術といった文化や、
登場人物について興味深く読んでいくことができました。
主人公の恩師ムカッディム教授の珍発明も笑えます。
科学技術が進んだ中東という舞台も魅力的で、今後どのような事件が起こるのか、続きがとても楽しみです。
(2019/10/14)

 

YouthSignal―プロローグ編―/Stail(500円)

私立梁ノ宮高校では、一年半前から風紀が悪化し、様々な事件が発生していた。
二年生の宮道嘉人(くどうよしと)はクラスメイトの東雲静乃(しののめしずの)らと
生徒会として事件解決と風紀改善に取り組んでいたが、二学期早々にまたも事件が発生してしまうのだった。

選択肢なし、青春、非行、今回登場人物のボイスはありませんが今後付く予定とのこと、一時間半と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵はすっきりとした可愛らしい絵柄でした。

このプロローグ編では二年生の二学期早々に事件が起こった一日を読むことができます。
主人公が風紀の乱れを嘆かわしく思い、積極的に何とかしようと行動しているにも関わらず、
静乃のパンツの色を静乃本人にも言うというのは、
主人公も風紀を乱しているじゃないかとあまりいい気分になれませんでした。
(作中で諫められて反省する場面もありますが、それまでの一年半なにをしていたのかとなりますし)
ですが、様々な問題が起こっていて改善の兆しも見えないどころか悪化しているという閉塞感やギスギスした雰囲気が
本編やアーカイブの生徒会資料(過去の事件の報告書)しっかりと伝わってきましたし、
頻発しながらも個々の繋がりがなさそうな事件の数々に黒幕がいないか、真相は、といった所に興味を引かれる作品でした。
(2019/10/16)

 

禍供夜〜5つの宝物をめぐる異能バトルファンタジー〜 体験版/CuroGames

高校生の小伝馬いなさは幼馴染の美原雛菊に告白するも振られてしまう。
それからしばらくして雛菊が学校を休むようになり、心配して雛菊の家に向かうと、異能力を持った男が襲撃してきた。
その時、雛菊の家に昔から伝わる道具で異能を使えるようになったいなさは、五十四年に一度行われる殺し合いに参加することになる。


選択肢なし、竹取物語、異能バトル、三十分と少しで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は体験版のためか表情がほとんど変わらず、場面に合っていない個所がありました。

竹取物語でかぐや姫が探すように言った五つの宝を所有している者達が、その宝で得た異能で殺し合いを行います。
体験版では最初の敵と闘うところまでを読むことができます。
叫びや苦しむ台詞がちょっと棒読みに感じてしまいました。
複数宝を所持すると使える能力が増えて強くなるので早く闘おう、というのはわかるのですが、
それにしてももう少し力を使いこなす練習をしてから挑んでほしいな……と気が気ではなかったです。
ですが異能を用いてのバトルロイヤル、という設定に竹取物語がしっかり絡められているところがいいなと思えました。
(2019/10/20)

 

Summer! 春の日に道が続く(二) version 1.01/SEAWEST(1000円)

夏休み、ドイツへ引っ越した幼馴染、小真が二年半ぶりに帰ってくる。その上、旅行にも誘われて浮かれていた高校生の昇。
しかし待ち合わせ場所には、もう一人ドイツ人の少女ハンナがいた。
日本語が通じないハンナは小真と何を話しているかわからず、昇は居心地の悪い思いをするのだった。


選択肢なし、不純異性異文化交遊ビジュアルノベルとのこと、ボイスあり、三時間ほどで読み終わりました。修正パッチあり。
「春の日に道が続く」の感想はこちら
システムは短めの章ごとにオートセーブされ任意のセーブはできない形式。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はどのキャラクターも一筋縄ではいかない印象を受けました。

「春の日に道が続く」から二年半後の夏に、昇と小真とハンナが泊まりがけの旅行をします。
ボイスはハンナが本当にドイツ語を話します。ドイツ語ネイティブの方が声を当てられているとか。
(一度最後まで読んだ後は日本語訳を表示するモードを選ぶことができます)
ドイツ語(や昇が注意散漫なとき)など昇が聞きとれていない台詞はテキストに綴りさえ表示されず、
いくつかハンナと通じ合えたと喜べる場面はあれど、居心地の悪さや疎外感をこれでもかと味わえました。
また、おそらく意図的なのでしょうが小真の行動や台詞、ボイス口調のほとんどが、
昇の神経を逆なでするようなもので、昇と同じかそれ以上にイライラさせられました。
続編として「春の日に道が続く(三)」も制作予定とのことで、
そこでこのフラストレーションが昇華されるのかが気になる所です。

過去の作品感想:
あかね春のうらら春の日に道が続く
(2019/10/26)

 

寝たきりの僕はアンドロイドの君と出会う_1/アトリエATIC(1000円)

生まれつき寝たきりの生活をしている乃潟箝杜(ノガタ カント)は偶然出会った美少女アンドロイド、カナタのマスターとなってしまう。
それをきっかけに新しい体験や様々な人々との交流をし、段々と積極的になっていくカント。
しかしカナタにはある秘密があり……


選択肢あり、アンドロイド、寝たきり、二時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はカナタが高性能で序盤から豊かな表情が見られました。

今回はカナタと出会ったカントが新しい体験を色々としていきますが、
カナタにまつわる厄介ごとが顔を覗かせるところまで読むことができます。
カントが入院している施設が人手不足であることが強調されている中、
カントとカナタが別のことをし始めるのでしばらく人手不足が気に掛かってしまい、
人手不足を解決するか、別のことをしようと決めるそのときに問題ないという施設関係者からの太鼓判がほしいと感じてしまいました。
ですが生まれたときから自分一人では手も足も動かすことができなかったカントが、
普通の人には当たり前のことをカナタの機能を通じて初めて体験できたことの喜びが描かれていましたし、
そうした色々なことを一緒に体験してくれるカナタも可愛くて、明るい気持ちになることができました。
(2019/10/30)

 

少女と罪 栞編 〜jalouse〜 V a1.2(18禁)/Pure Purple(3000円)(DL版の購入はこちら※全年齢版)

引っ込み思案でいじめられて引きこもりの中学生活を送っていた草壁栞は、遠く離れた聖純女学院に進学することになる。
その寮で同室となったのは、茅ヶ崎美姫という快活な少女。
彼女達が過ごすことになる学院の教会には、マリア様にお願いすれば何でも一つ願いが叶うという言い伝えがあった。


選択肢なし、純文学“風”百合ビジュアルノベルゲームとのこと、ボイスあり、三時間ほどで読み終わりました。
体験版の感想はこちら
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はお嬢様女学院という舞台に合った清らかな曲や、栞の不安を表現した曲が使用されていました。
OPにムービーと歌あり。OP歌の「今も心ときめかせ(ときめかす?)」あたりの歌い方好きです。
絵は一部シリアスな焦り・絶望の表情がコメディタッチになっている個所が気になりましたが、
栞の変化や美姫の快活な所が伝わってきました。一枚絵は二十四枚+差分。

栞が女学院の寮で同室になった美姫との付き合いが原因で思い悩みます。
全年齢版もあったり、テキストを繁体字に変更できたり、Android版は日繁英の3ヶ国語対応だったり様々な展開をされています。
地の文までボイス入りで時折地の文にも栞の感情が乗る上、
デフォルトでオートモードになっていて朗読を思わせるつくりになっていました。
栞がものすごく引っ込み思案で不器用で、でも人付き合い以外には妙に行動的で、
ちゃんと会話をすればすぐに上手く行くのに! とやきもきさせられます。
地の文で栞のもやもやがたっぷり語られているので余計に!
今後美姫編も制作予定とのことで、でも次回予告を見る限りこちらも一筋縄ではいかなさそうで、続きが気になりました。
(2019/11/1)

 

 

 


 

 

 

(同人ソフト番外編・その他)

シロナガス島への帰還 完全版/旅の道(500円)

「シロナガス島への帰還」に本編終了後のおまけシナリオとCGモードが追加されています。

おまけシナリオは選択肢あり、二時間ほどで読み終わりました。
本編の感想はこちら
システム、音楽は本編と同様。
絵は女性陣の貧相な体形に、ねね子ちゃん以外ももうちょっとご飯食べようよ……と言いたくなりました。

おまけシナリオは本編から数か月後に池田、ねね子ら事件を知るものが再開し、またもトラブルに巻き込まれます。
前半はサービスシーンもありのコメディ。
女性陣みんな生活力皆無のポンコツで役に立たねえ……と思うと同時に、池田の頼もしさを再認識しました。
短時間なのに作ったものが本格的!
でも池田も油断して今回の出来事をすぐ解決しようとしなかったばっかりに、後半は不穏な展開。
特にトイレと鏡のエピソードは演出や絵も相まってゾワっとさせられました。
おまけと言いつつ、笑いあり(恐怖の)涙あり、大満足の話でした。
あと……女の子はみんなゲロ吐きます!
(2019/8/18)

 

幽霊少女室-夏雨- ver1.01/Meim(500円)(DL版の購入はこちら)

「幽霊少女室」の後日談。
選択肢なし、三十分と少しで読み終わりました。修正パッチあり。
「幽霊少女室」の感想はこちら
システム、音楽は「幽霊少女室」と同様。
絵はゆいかが縁側で座っているときにパンツが見えそうで見えないのが口惜しいです!

「幽霊少女室」の後、山の上の寺に住むことになった寺生稀(てらうまれ)と古崎ゆいかの暮らしぶりが描かれています。
相変わらず稀がコミュ障挙動不審で安心しました。
ラストシーンの後は晴れたら爽快ですし、やっぱりずぶ濡れになってもこの二人らしいし、
どちらでも良いなあとその後を想像することができました。
なお、ver1.01で前回(幽霊少女室)までのあらすじが追加されましたが……
「なんやかんや」で95%ほど済ませられております。「なんやかんや」の中身が重要!

過去の作品感想:Blood Note幽霊少女室幽霊少女館ニートのゆるい一日Function : W();
(2019/8/20)

 

おまけでぃすくEX ver.1.0/LEVEL PLUS(無料)

企画中作品の紹介がされており、その中のうち一作「混沌のアルファ」は冒頭部分も読むことができます。


選択肢なし、三十分足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は背景のみ。

「混沌のアルファ」は日本で異世界(異次元)の生物が発見され、
それを利用して異世界にアクセスをしようと実験を重ねるも成功の目途が立っていない研究所の研究者が主人公。
主人公に妻や子供がいてその家庭内の描写や、同僚とのちょっとした会話などがしっかりと描かれていて、
今のところいぶし銀のような、落ち着いた大人の物語という印象でした。

過去の作品感想:ADVの軌跡セカイの果ての均衡者〜BALANCER〜ADVの軌跡〜サウンドノベルとビジュアルノベル〜
(2019/8/21)
 


 

 

 

 

 

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