2025年同人ソフト感想リスト

プレイ順です。

女性向の作品は、乙女=女主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男、
BL=男主人公で相手キャラの全員もしくは多くが男(年齢不問)、としています。作品が女性向かどうかは基本的にサークルさんの自己申告です。

値段は入手時のものです。場合によっては異なる可能性があります。

完成版  体験版  その他

 

 

(完成版)

ネタバレが激しすぎるRPG2―親友の真の姿は大魔王― 先行プレイ版Version1.10/KSBゲームス(DL販売880円)

二十年に一度、神と大魔王が闘い、大魔王が勝利し続けている世界。
記憶を失った剣士は魔導士シンと呪術師ゼータと出会う。
彼らとパーティを組み悪魔を退治していく中、大魔王配下の四天王も活動を始めるのだった。


選択肢あり、ネタバレ、RPG、ボイスあり、十二時間ほどで終わりました。
システムはRPGツクールMZ製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
OPにムービーと歌あり。EDに歌あり。
絵は綺麗でしたし、ゼータの情けない顔も可愛かったです。
ボイスもネタバレするときのわざとらしい言い方が可笑しかったです。

大魔王や四天王、悪魔が存在する世界で闘っていきますが、誰がリタイアするかや大魔王の正体など、
様々なネタバレがされます(ゲーム中の登場人物はネタバレに気付いていません)
RPGパートでも、特定の技を使ってくる敵の対策アイテムが直前で手に入ったり、
戦闘中に技の効果と対処法を教えてくれたりするネタバレがあるので、ほとんど苦戦する場面はありませんでした。
(難易度はノーマルとエンジョイの二種類+クリア後に選べるハードモードがあり、私はノーマルでプレイ)
ファストトラベル機能がないためマップの行き来はやや不便でした。
ストーリーではゼータを好きな剣士レーダがウザい奴なまま終わってしまうので、彼の成長も見たいと思ってしまいます。
また、ボリュームたっぷりな分、ネタバレでお腹いっぱいになってしまう部分もありました。
ですが前作同様、出オチ的なネタバレが可笑しかったのと同時に、どこで回収されるかわからないネタバレもあって、
ネタバレされていても読めない展開、そして後になってネタバレ通りだった……と翻弄される作品でした。

過去の作品感想:無駄が多すぎるRPG虚無すぎるRPGネタバレが激しすぎるRPG―最後の敵の正体は勇者の父―
(2025/1/10)

 

神狩りの魔女ロシカ ver1.1(17推)/筍lavoratore(フリーソフト)

人ならざるものを導くことを教義とする宗教の神子ロシカと、その護衛の人狼ギデオンは、
神子を束ねる聖女の死と、人ならざるものの奴隷化を教団が認めたことを知らされる。
なぜそうなったのかを知るため、ロシカとギデオンは各地の神子を訪ねるのだった。


選択肢なし、RPG、ファンタジー、二時間ほどで読み終わりました。
システムはガチャを一枚一枚引く必要があることがやや面倒でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は敵がデフォルメな絵ながら死体とか流血とか多め。

ノンフィールドRPGで神子に会うためにダンジョン等を進んでいきます。
ガチャでマナトリガーというカードを引き、セットすることで特殊能力使用可能。
カードには過去作の登場人物が描かれています。
また、ストーリーでも「また逢う日を楽しみに」シリーズのキャラが登場します。
ガチャをするたびにステータスがアップするのですが、
ちょっと強化されただけでほとんどの敵を一回か二回の通常攻撃で倒せるようになってしまうので、
マナトリガーの出番はほとんどありませんでした。
もう少し通常攻撃の威力を下げて、マナトリガーの威力を上げたほうがいいように思えました。
また、集めなくてもストーリークリアは可能ですが、
ver1.1では各神子の思念集めが発見率低くて大変でした(ver1.11では見つかりやすくなっています)

登場人物の会話はコミカルなものが多いですが、
それで覆い隠せないほどに神子の過去や結末など生々しく重苦しいものでした。
途中で敵から忖度というものを教えられたギデオンですが、
忖度する前の行動のほうが正しかったとか残酷ですね……。

過去の作品感想:また逢う日を楽しみに続・また逢う日を楽しみに 忘却のリコリス・エンブリオまた逢う日を楽しみに-幕間怪奇小噺集-骸の丘狂愛イノセンスAfter
(2025/1/12)

 

鏡のマジョリティア Ver.1.08a(12推)/パルソニック(フリーソフト)
※2024/11/28にご紹介いただきました。ありがとうございます!

マジョリティア(魔女の布陣)というカードゲームが流行していた。
しかしTAIGAはマジョリティアのことを何一つ知らない。
けれど周囲は自分のことを熟練者であるかのように扱ってくるのだった。


選択肢あり、暗中模索カードゲームとのこと、十時間ほどで終わりました。
システムはオートセーブ。
ステージセレクトでカードバトルができ、フィルターで全てのバックログを確認できますが、
演出も含めたストーリーを読み返すためには最初からやり直さなければならないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はイベント自体もそうですが幼女やショタの表情が曇る場面が多かったです。一枚絵は十五枚+差分。

負けたらその対戦を最初からやり直す能力を持った主人公が、
ルールを知らないカードゲームを何度もやり直し、
少しずつルールを理解したり、相手の戦法を潰す立ち回りを考えたりして勝利していきます。
カードゲームに対する経験不足か、年齢による衰えのせいか、
反則何度でもOKの対戦は何とか勝てましたが反則五回までの真剣勝負はほとんど上手くいかず、
最終的に攻略記事のお世話になってしまいました。
なので試行錯誤した末に正解にたどり着くという面白さを堪能できたとは言い難いです……。

ですがストーリーはマジョリティアと友情で問題を解決したり、大会を勝ち進んだり、妙に重い展開もあったりと
王道ホビーアニメといった感じで、問題が解決したときは感慨深かったです。
また、「オリジンはマナパワーが半分(小数点以下切り捨て)になるまでデスマナし、オリジンの場に出ているジェムが4枚になるまでコレクトする」
のようにゲームの専門用語が次から次へと出てきて主人公が困惑する冒頭が可笑しくて、
同時にプレイヤーも同じ気持ち過ぎる! と共感するにもほどがありました。
(2025/1/14)

 

HEREMITA ver.1.01(乙女18禁)/JUNKorSKY(DL販売1650円)(DL版の購入はこちら)
※2024/12/5の拍手でとら様よりご紹介いただきました。ありがとうございます!

名家に生まれ、魔法大学校に通うリディ・ベデリグントは自分の才能の無さを感じながらも立派な後継者になるために日々を過ごしていた。
ある日、彼女が住む魔法使いの里で魔法使いが殺される事件が起こる。
魔法協会から派遣されてきた事件の調査団の中には、幼い頃に仲良くしていたギルヴェルス・アベスグントがいたのだった。


選択肢あり、ファンタジー、恋愛、十九時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は男らしさを感じられました。一枚絵は八十九枚+差分+α

事件が発生するも他人事だと考えていたリディが、事件から派生した事柄に巻き込まれていきます。
ルートは大学の薬草博士ライモンド・イクセピネ、同級生で魔法が達者でなにかとリディに突っかかってくるウォーデス・テニエ、
リディの友人ガロシュ・ララント、幼馴染ギルヴェルス・アベスグント、
リディの父親キリオン・ベデリグント、大学の学長デウス・イグニエの六人ですが、
ガロシュは未解決エンドしかなく可哀想でした。
エンディングは九種類。キリオンとデウスはルート制限あり。

リディが見た目は威厳あるものの内心は劣等感にまみれていて、
特に父親の立派さに比べて自分はと卑屈になり父親の言うことに流されていて、つまりは「普通」でした。あと鈍感!
なので、どこかしら自分を重ねて読み進められました。
恋愛対象もみんな抱えているものがあり暗めのトーンで進みますが、
そんな中にシリアスな笑いもあって緩急がつけられていました。
ライモンドとウォーデスルートは個々の問題は解決するものの、事件は闇の中。
ギルヴェルスとその派生のキリオンとデウスルートで真相が明らかになります。
真相を知ると、共通ルートやライモンド、ウォーデスルートの出来事の裏にはこんなことがあったのか、と思えて読みごたえがありました。
お気に入りはライモンドとキリオンルート、どちらも、お互いからお互いへの愛の深さを感じられました。
あと、あそこまで急展開が起こらないとガロシュとは一緒にならないのか、とガロシュが本当に可哀想でした。

過去の作品感想:Kuchen LoschenKuchen Loschen+ドルンベルクの首斬り人Memory Connection
(2025/2/3)

 

バトルポーカー・ハイスクール/アクアポラリス(フリーソフト)

青木光介(あおき こうすけ)が滑り止めで通うことになった私立紡花(ぼうか)高校は、ポーカーバトルで全てが決まるというルールがあった。
入学初日。一枚のカードを手にした光介は謎の存在に体を乗っ取られてしまう。
乗っ取った彼は、ポーカーバトルで理事長を倒すと言うのだった。


ポーカー、学園、能力、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は生徒会書記の湊(みなと)あおいの百面相が見ごたえありました。

ポーカーで学園の四天王や理事長を倒していきます。
パロディ多め。
ポーカーは手札を操作したりダメージを0にしたりするスキルを使って有利にすることができますが、
相手の技を獲得できる都合上、持ち技の少ない第一戦がかなり苦戦します。
逆に大体四天王最後に戦うことになるであろう生徒会長戦が、スキルが充実していて一番楽勝でした。
スキルは書記ちゃんの手札入れ替えスキルが、自分が使うときはブタを押し付けつつ相手の必殺技を潰せて、
相手に使われるときは被害が少ない時に使わせてクールタイム中に押し切ろうと最大限警戒する羽目になり一番強く感じました。
逆に主人公が最初から持っている引き直しスキルが使えなくはないものの確定で役を作れるわけでもないので真っ先にリストラ対象でした。
話は理事長戦やラストは王道バトルものという展開でしたし、
チュートリアル後にいきなり四天王や理事長に挑めるスピーディな展開が可笑しかったです。
(2025/2/7)

 

僕の最愛の ver1.2(BL15推)/てどぽよ(フリーソフト)

医学生の「さら」はさらが大好きな「ゆら」と同居していた。
さらもゆらのことが大好き。
今日は休日。何をしようか。


選択肢あり、恋愛、依存、二時間半ほどで読み終わりました。
システムはスキップが遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はほんわかと可愛らしい絵柄で好感が持てましたし、そんな顔がゆがむのもぞくっとしました。
一枚絵は十五枚+差分+α。

休日に何をするかで、平穏だったり不穏だったり、二人の過去が関わってきたりします。
エンディングは九種類。
文章表示時に効果音が入り、ウエイト多めのレトロゲー風でややテンポは遅めですが、
それがさらとゆらが大切な日々を噛みしめているようにも感じます。
お互いのことを好きだとそこかしこから伝わってくるため、
一人になる、あるいは別の人物が出てくるだけで不安な気持ちにさせられました。
二人が離れ離れにならない共依存エンドもそれはそれで……ですが、
やっぱりエンド9の幸せそうな二人に、良かった……と思えました。
(2025/2/9)

 

暗黒SNSしりとり2/がっかり亭(フリーソフト)

真っ暗な場所で目を覚ました主人公。
傍にはアプリが一つしか入っていないスマホが落ちていた。
そこにマチコという人物からメッセージが送られてくるのだった。


選択肢あり、しりとり、SNS、都市伝説、十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はスマホ画面や黒い背景がメイン。

真っ暗な空間に閉じ込められ、SNSアプリでしりとりをして脱出を目指します。
エンディングはバッドエンド含め三種類。
語尾が「し」か「く」かで生死が分かれるの理不尽……!
ですがそんな状況でも、主人公がしりとりの語句だけから相手がどういう存在なのかを考えて、
脱出する糸口にしていくという内容が読み応えありました。

過去の作品感想:ごちゃまぜヒーロー 番外編無理やり主人公ネームテイカー暗黒SNSしりとりごちゃまぜヒロイン、三色団子布団幽霊博士ガール FILE1
(2025/2/15)

 

Like a Lilac Ver1.1(15推)/Aster(フリーソフト)

記憶を無くして目覚めた主人公。
会社の後輩だというはるかとひまりは、そんな主人公に親切に接してきた。
けれど、記憶はなかなか戻らなかった。


選択肢あり、記憶、恋愛、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵ははるかの目を見開いた表情が怖かったです。
ボイスは通常シーンはともかく感情が乗るシーンでは違和感を覚えました。

記憶喪失の主人公が三週間中、一週間に一回、どこに行くか、誰に会うか、そしてどんな選択をするかで結末が変化します。
エンディングは七種類。
冒頭からはるかに怪しさしかなくて、
初回は助けてひまり! とばかりにひまりにばっかり会いに行きました。
それがあんなことになるなんて……。
あとラストの仕掛けは回避不能なのに詰られるの納得いきません!
私は誰もいない場所を散歩するとかで三週間を過ごしたかったのに!

過去の作品感想:蝋燭の照らす先は
(2025/2/23)

 

君と彼女のリリィヴァガンザ/めうちゃんねる(フリーソフト/DL販売550円)(DL版の購入はこちら)

東雲一花(しののめ いちか)は親友の蓼原仁美(たではら ひとみ)の自殺を目の当たりにし、失意に暮れる。
しかしある日、仁美は何も無かったかのように話しかけてきて、周囲もそれを当然のことと思っていた。
以降、一花の周囲でおかしなことが多発するようになる。


選択肢あり、ヤンデレ百合ホラービジュアルノベルとのこと、パートボイスあり、二時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は立ち絵アニメーションで、違和感を覚える動きもあるのですがそれが最後に意味のあるものになっていました。
また、豹変する表情はもちろん、ファンシーな背景も不気味でした。
一枚絵アニメーションは十五枚+差分。

自殺したはずの仁美が話しかけてきて、一花が取り乱したり、周囲で不穏な出来事が起こったりします。
有料版にはボイスドラマやミニゲームなどが付属。
エンディングは三種類。
「メインチャプター」と過去編「仁美の思い出」が一話ずつ解放されていきます。
「メインチャプター」では事あるごとに一花が追い詰められていてびくびくさせられました。
「仁美の思い出」では仲良くなっていく女の子二人が微笑ましいです……が、一花の「プレイ」はインパクトあります。
ラストはそれまでの一花の葛藤すら意味がないと思い知らされるもので、あきらめや無力感を覚えました。
でも作中では一花にもかなり悪い部分がありましたが、本当はそうではなかったんですね! ……余計可哀想ですが!
(2025/2/25)

 

隣の世界の私のクラス/ライジング斉藤(フリーソフト)

オカルト好きの小池美里(こいけみさと)は、深夜の鏡に平行世界の自分が映る。
それぞれの世界で何が異なるのかを知るために、二人は怪談話を始めるのだった。


選択肢あり、ホラー、オムニバス、一時間ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は「隙間女」のラストが、古き良き犬猿の男女という感じでお気に入りです。

鏡に映る自分から、平行世界での怪談を聞きます。
怪談は「怪人アンサー」「NNN臨時放送」「猿夢」「隙間女」「人面疽」の五種類+全て読んだ後の追加一つ。
エンディングは最後の話のみ二種類。
お気に入りは「怪人アンサー」
鏡の中のいじめっこが酷い目に遭う流れが、良くないことながら痛快でした。
おおむね自分の世界の話はハッピーエンドで安心できますが、
そうではない鏡の中の世界との落差が悲しかったです。そりゃ最後の展開にもなりますね……。

過去の作品感想:暴走族夜怪デイ・アンド・ナイト僕らの都市伝説トンネル31最強の漫画ができちまったぜ!
(2025/2/27)

 

永遠と長閑 ver.2.00/晴好雨奇一丁目(フリーソフト)

妹が生まれてから親に無視されているという陽(あきら)は、夏に家族で祖母が暮らしていた村を訪れる。
そこで長閑(のどか)という着物の少女と出会うのだった。


選択肢あり、夏、田舎、言い伝え、三時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵はお人形さんのような長閑のビジュアルが印象的でした。
また、田舎の背景が動画で動く演出もあり。

序盤の選択肢によって、異なる性格の長閑と出会い、一緒に遊んだりします。
ルートは基本三つですが、隠しルートや真相シナリオもあり。
夏の田舎で謎の少女と仲良くする、という話ではありますが、
陽の状況があからさまに不穏なことや、十歳らしい自分勝手さが頻繁に出ていることで、
終始どこか居心地の悪さを感じながら読み進めていました。
真相は、ほんのさわりくらいまでしか自力ではたどり着けませんでした。おまけの登場人物説明で明かされます。
みんな思いやりがありつつも、自分の望みもある程度通していて、聖人でも悪人でもない人間臭さがあるがゆえに起こった話でした。

過去の作品感想:MY HOBBY ISカッテナキミヘ七月革命、未来エイゴウ昔のことは夜の路地裏案内、アフターワーク
(2025/3/1)

 

藍円寺昼威のカルテ〜縁〜/(フリーソフト)

閑古鳥が鳴いている精神科クリニックを営んている藍円寺昼威(あいえんじ ひるい)は、
救命救急の夜勤医バイトで頼りにされ、実家が寺ゆえに霊が見えて追い払えるものの非科学的で霊はいないと言い聞かせていた。
彼のもとへは時折、高校の後輩で神主で神様が付いている御遼侑眞(ごりょう ゆうま)が、厄介事を持ち込んでくるのだった。


選択肢あり、オカルト、縁、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はなし。
縦長の画面に背景のみ。

精神科医の主人公が神様や霊、それらを生業をする人々が持ち込むトラブルに巻き込まれていきます。
エンディングは九種類。
選択肢次第であっさり死にます。
トゥルーエンドも、会話で解決していてあっさりめな印象。
ですが、主人公の、文句を言いながらも困っている人がいたら助けずにはいられない善性に好感が持てました。
また、外科医としても、祓い屋としても才能を持ちながらも将来的に仕事がなくなってしまうだろうと予想し、
結果現在ろくに仕事が来ない精神科医をやっているちぐはぐさも可笑しかったです。
せめて開業せずに雇われ精神科医でいたらもっと好きな精神医学の文献も買い漁れるはずかもしれないのに……。
(2025/3/3)

 

煙客堂の蒐集録 ver241019(12推)/Paper Moon(フリーソフト)
※2024/12/23の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!

資産家の一条明は偶然訪れた煙客堂という骨董品店で、
店主の煙玲(えんれい)から、まるで生きているかのように意思をもって動く美しい人形、翠蓮(すいれん)を紹介される。
翠蓮に惹かれ購入した明は、無表情な彼女の笑顔を見ようと手を尽くすが……。


選択肢あり、サスペンス、人形、一部ボイスあり、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は翠蓮が描写通りに美しかったです。煙玲は骨董品店店主らしく胡散臭かったです。

美しくて心を持った人形と、彼女に魅了されてしまった男の話。
「煙客堂の蒐集録」という今回の出来事ではなく店が焦点のタイトルなので今後も別の骨董品と客にまつわる話が出るのかもしれません。
今回のエンディングは二種類。
終始翠蓮が美しくて、明が惹かれる説得力があります。
翠蓮甘やかしルートでは、明が翠蓮と分かり合えていると思い込むというあからさまに目が曇った状態になるので、
ラストは心底「ですよねー」という気持ちになりました。
一線を越えないルートの結末を含め、因果応報を感じられます。
あと、資産家なら植物園に翠蓮を連れていくのではなく自分で同等の施設作ってしまえ! と無責任に思いましたが、
今回の場合だとそれでも結末は変わらなさそうですね……。

過去の作品感想:霧と太陽の王ゴッデスリトルラビット!虚ろ町ののばらRot im Wald遠い海のアリア砂上のメモリア白結異婚目覚めたら知らない男が枕元にいた
(2025/3/5)

 

夜明けを待つ、星たちへ。(18禁)/ふじきの(DL販売2090円)(DL版の購入はこちら)

テロ事件で兄を亡くした主人公は、幼馴染で兄と結婚した諸星茜音(もろぼし あかね)と共に故郷の村に帰る。
茜音の妹で同じく幼馴染の李緒(りお)とも同居し、新生活を始めるが、
テロ事件には故郷で信じられている宗教が関わっているという噂を耳にするのだった。


選択肢なし、因習、寝取られ、ボイスあり、二時間半ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は毛や体形、血管などにこだわりを感じられました。

テロ事件の一年後である1996年を舞台に、
因習が残る村で美人姉妹と暮らしていきます。
終盤の展開がかなりびっくりするものでした。
宗教組織の一番偉い人と過去どのような関わりがあったのかも読んでみたかったです。
包容力のある、あるいは凛とした幼馴染の姉妹が裏では、ということを知る場面は
信じたくないという気持ちと絶望が伝わってきましたし、
そうした行為については主人公がことごとく止められなくて無力感を覚えました。
……だからこそ興奮するのですが。

過去の作品感想:デリヘル呼んだら女友達だったんだが!? 〜あるいは、ハルを売る少女について〜ひとりぼっちの、灰色仔猫。その女性は、父の愛人だった。夏の照明。
(2025/3/7)

 

もんむす・くえすと!〜負ければ妖女に犯される〜 v1.00(18禁)/とろとろレジスタンス(DL販売前章2750円、中章2750円、終章2860円)(DL版の購入はこちら)
もんむす・くえすと! ぱらどっくすRPG v3.05(18禁)/とろとろレジスタンス(DL販売前章3080円、中章3080円、終章3520円)(DL版の購入はこちら)

おすすめ
(2025/3/15)

 

ニューロン・エクリプス Ver1.2(18禁)/虚数神域(DL販売880円)(DL版の購入はこちら)

義肢や遺伝子改変技術がありながら、それらを使用した者は差別される法律がある世界。
治安維持隊に所属するベアトリスは、命令無視が原因で危機に陥り、四肢と眼を失ってしまう。
リンファと名乗る技師に拾われ、サイボーグ化されたベアトリスは、リンファの目的に協力することになるのだった。


ノンフィールド・サイバーパンクRPGとのこと、十二時間ほどで終わりました。
システムはRPGツクールMV製。
音楽は盛り上がる曲が使用されていました。挿入歌あり。
絵は亜人の宗教家ミアの立ち絵とゲームオーバー画面のベアトリスが綺麗でした。
Hシーンはアヘ顔や巨乳、散らばる陰毛にこだわりが感じられます。

技術はあるものの荒廃し、身分の差が大きい世界で、陰謀に立ち向かっていきます。
過去作全般との繋がりあり。
カードバトルをスキップしてストーリーのみ読むことができるモードもあり。
難易度は時折初見では負けることがありましたが、それを踏まえてデッキを組みなおせば突破できました。
よく使ったのはミア。捨て札からカードを復活させるミア専用カードのリフレインと、
コスト半減の倍速実行、邪魔カードを攻防一体カードに変換できる必殺技ノイズディフュージョンが相性よかったです。

ストーリーはベアトリスがいきなり脚を斬られてならず者の慰み者にされるというショッキングな展開から、
リンファに協力して大企業の陰謀、それより偉い支配者、そして最後は……とどんどん事態が大きくなっていって勢いがありました。
主人公も含めてみんな貞操観念低めな世界観で、
下世話な話もしつつ修羅場も切り抜けて信頼しあえるようになっていく女の子たちが微笑ましかったです。
とはいえ凄惨な場面やままならない場面も多く、特に儒教的な価値観に縛られる女サイボーグの境遇がもどかしかったです。
お気に入りはミア。最初から最後までぶれない信仰を貫いていて、ラスボス相手にもベアトリスと初めて会ったときと同じことを言うのが格好良かったです。

過去の作品感想(Hollow_Perception):Acassia∞ReloadReIn∽AlterChoir::Nobody剣閃神姫誅伐伝対象She-11に関する記録ある日、天使が楽園から落ちてきた。HollowSky
過去の作品感想(虚数神域):破天鬼姫永羅伝
(2025/3/19)

 

つばめの世代/PECOLIEN(DL販売490円)

文明が崩壊した世界。死線を潜り抜けてきたがゆえに他人を信じない主人公は、負傷してシェルターへと避難する。
そこには子守り用アンドロイドの少女、つばめがたった一体で暮らしていた。
平和ボケしたつばめの言動に翻弄されながらも、主人公は怪我が治るまでシェルターに滞在するのだった。


選択肢なし、近未来、アンドロイド、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はつばめが可愛らしかったです。

シェルターの中でつばめに食べ物を押し付けられたり、遊んだり、つばめをメンテナンスしたりします。
「幸福な王子」を始めとして、童話や子供の遊具が多く出てきます。
終始つばめに翻弄されながらも、つばめに感化されていく主人公が微笑ましかったです。
また最後、自分が書いた物語の通りに生きようと決意する主人公に、
この世界でそう生きるのは困難そうながら、それでも良かった、と暖かい気持ちで読み終えることができました。
(2025/3/25)

 

魔王拳姫デビルメリー!! ver1.15(18禁)/ornament(DL販売2200円)(DL版の購入はこちら)

千姫芽里(せんひめ めいり)が異世界から帰還して三か月後、周囲の者たちが次々と襲撃される事件が起こる。
襲撃者はまた別の異世界からやってきた三人組。
現実世界を支配するという彼らを倒すため、芽里は立ち上がるのだった。


選択肢あり、ファンタジー、暴力、一部ボイスあり、四時間半ほどで終わりました。
Mary↑GO→LAND!!」の感想はこちら
システムはRPGツクールMV製。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーあり、主題歌あり。
絵は暗めの展開なため、晴れやかな終盤の一枚絵が印象的でした。
SD絵も可愛らしかったです。

「Mary↑GO→LAND!!」よりも後の現実世界が舞台。
RPGパートは前作同様レベル(格)を上げるためには食べ物を食べる必要があり、その際に全回復します。
一対一のためやや単調でしたが、通常戦闘は敵が結構強め。
状態異常が強いので敵が状態異常になるように祈ってました。
逆にボス戦は芽里もパワーアップするため難易度は低め。火力で押し切れました。
エロイベントは凌辱多めですが、芽里が敏感なので痛々しさは控えめ。
前作同様、普段は自信満々な芽里をわからせるのが興奮しました。
ストーリーは一日の間の話だけあってシンプルですが、
前作の好敵手と認め合って協力していく流れがなんだか嬉しかったです。

過去の作品感想:Mary↑GO→LAND!!
(2025/3/27)

 

 

虚子 ver1.02(乙女15推)/めがねの天ぷら(フリーソフト)

とある漁村で民宿を営む主人公は、夜の砂浜で記憶喪失だという青年、沙依(さより)と出会う。
行くあてのない彼を民宿に住まわせることにした主人公。
共同生活を送るうちに、時折不思議な言動をする彼のことが気になっていくのだった。


選択肢あり、ホラー、恋愛、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は沙依さんの服の腰の隙間がえっちでした。
一枚絵は十六枚+差分。

謎の青年と同居生活を送る中、村の因習が関わってきます。
エンディングは五種類。
主人公と沙依の生活は、沙依がどこかにいなくなってしまいそうな危うさがありながらも安らげるものでした。
けれどその日々も長くは続かず……。
終盤の選択では、いったん期待を持たせてからそれを裏切る方がより酷いことになります。
関わるならとことん関わらないとダメですね。
他の結末を全て読むと解放されるエンドEはそれ以前の悲劇でしたが……おまけシナリオで浄化されました。

過去の作品感想:俺と僕のプリマドンナ霖-ながあめ-Ha110ween callヤンデレ落ちなんてサイテー!?
(2025/3/29)

 

ポンコツホラゲのおばけちゃん 2.04/ももいろブレイン(フリーソフト)

ライターのアラタは特定の時間に検索すると遊ぶことができるホラー(?)ゲーム「わたしのゆめ」という都市伝説に遭遇する。
しかしそのゲームは全く怖くなく、さらに何故か登場人物のおばけ少女と意思疎通ができた。
アラタはおばけちゃんと名付けたその少女にアドバイスをして、怖いゲームを作っていくのだった。


選択肢あり、創作、ホラーコメディ、ボイスあり、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないこと、バックログ機能がないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。EDに歌あり。
絵はドレスや冒険服で機嫌よくなるおばけちゃんが可愛かったです。

ゲーム中の服装、ジャンル、舞台などを選択し、
特定の組み合わせになると話が進展していきます。
エンディングは一種類。
いくつかの組み合わせはゲーム中にヒントを見ることができますが、終盤はヒントなし(web上にはヒントあり)。
けれどもそれまでのやりとりでおばけちゃんのことを知れたので、さほど悩むことなく希望を叶えることができました。
的外れな組み合わせでもそれはそれでぶーたれたり嫌がったりするおばけちゃんを見ることができてご褒美です!
中盤まではポンコツで可笑しかったですし、終盤はいい話だなあと思える作品でした。

過去の作品感想(桃 実女子):ナニシテモイイコせんせはアタシのxxx
(2025/3/31)

 

洗脳学園〜呪人の壺〜 ver1.19(18禁)/U-ROOM(DL販売2420円)(DL版の購入はこちら)

ある男から洗脳の力を与えられた中道ユウキは、男の姪である正光 叶(しょうこう かなえ)と共に、学園を崩壊させる工作を始める。
生徒たちを洗脳し、力を蓄え、学園を掌握している生徒会長、川去 静(かわさり しずか)へ迫る。
しかしユウキには、力を与えられた経緯を覚えていなかった。


選択肢あり、洗脳、学園、思索、十七時間ほどで終わりました。
主人公名前変更可。
システムはRPGツクールMZ製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は叶が、仲が良くなっていくにつれどんどん可愛くなっていきました。最初から可愛いですが。
あと呪人紹介演出が格好良かったです。

生徒を洗脳して工作活動に使い暴力的な学園にしたり、淫乱な学園にしたり、あるいは真相を暴こうとしたりします。
エンディングは三種類。
RPGパートは毎回放課後まで進めるを選ばなければ学園に入れなかったり、戦闘のテンポが遅めなことが気になりました。
Hシーンは主人公が洗脳して色々なことをさせる他、用務員のカズヨシが好き放題するカズヨシモードもあります。
ストーリーは崩壊ルートと真実ルートがあり、
最初にフリーモードを選ばない場合は崩壊ルートの二つのエンディングを見てからでなければ真実ルートに入れないようになっています。
どちらのルートでも哲学的なテキスト多め。
崩壊ルートではただ蹂躙するだけだった生徒たちの背景を真実ルートでは知ることができて、
それぞれの思惑で動いていたんだなあと気付くことができました。
入交先生はどちらのルートでもエキセントリックでしたが!
真実ルートでは叶や謎の少女ソラと仲良くなることができ、
そうした積み重ねがあった上での終盤は盛り上がる内容の作品でした。

過去の作品感想:Pray Game
(2025/4/2)

 

【急募】恋愛ゲームのテストプレイヤー 1.01/HULINERS(フリーソフト)
※2024/12/23の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!

恋愛ゲームのテストプレイヤー募集を見たあなたがゲームを起動するが、どの選択肢もバッドエンドになってしまった。
サポートAIを名乗るアイボーの助けで先に進み、ヒロインとのエンディングを目指すあなた。
しかしアイボーにはとある目的があった。


選択肢あり、テストプレイ、恋愛、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
ゲーム中の主人公名前変更不可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
ただ、通常のメッセージは下でアイボーのメッセージは上に表示されるので、視線移動がちょっと大変でした。
絵はセーブ画面のサムネで見切れているセイカが可愛かったです。

主人公トウフがヒデリアヤノという少女に勧誘され創作部に入部し、
音楽担当ヤグラカヅキ、編集担当ハシモセイカ、脚本担当サキベヒカリと共に恋愛映画を創ります。
エンディングは三種類+最終ルート+バッドエンド。
三ルートあり、それぞれ別の恋愛映画が試写され、その内容をテストプレイしている、という複雑な構成ですが短めな作品のため、
どうしても各ヒロインルートも最終ルートもあっさりめに感じてしまいました。
ですがどのヒロインも可愛いかったですし、
最初はバッドエンドしかないゲームの理由など、真相を知るとそういうことかと思えました。
あと、最終ルート、私は素直すぎたので全て言うとおりにしてしまい、もう一周することになってしまいました……意図通りかもしれませんが。
(2025/4/4)

 

呪っ、写真性。 Ver1.00/ムキムキチワワ(フリーソフト)
※2024/12/23の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!

時は平成。
心霊写真を鑑定し、除霊することを生業としている鬼一法月(きいち ほおずき)のもとには様々な心霊写真が届く。
今日も彼は、助手の丑若(うしわか)マールと共に悪霊と戦うのだった。


選択肢あり、ホラー、コメディ、一部ボイスあり、一時間半ほどで読み終わりました。
システムはWOLF RPGエディター製。
音楽は特に合わないような箇所なし。OPにムービーと歌あり。EDに歌あり。
最終話でOPもEDも特別なものになるのが格好良かったです。
絵は電話口で大声にさらされる法月がお気に入り。

全五章構成で、基本的に除霊のために送られてきた写真の異変を見つける鑑定パートと、
悪霊と戦う除霊パートに分かれています。
エンディングは二種類。
除霊パートのテンポが遅めで、敵が強くなるごとに作業感が増していくことが気になってしまいました。
ですが、法月の真剣さと、悪霊の正体や依頼人の濃さのギャップが可笑しかったですし、
随所に感じられる法月とマール、お互いへの気遣いや信頼に、いい関係だなと思えました。
(2025/4/6)

 

捌月のダムナシオン ver1.00(女性向)/冬のいもうと(DL販売1320円)(DL版の購入はこちら)

朔晦 滋郎(たちもり じろう)は鎧武者に母親を惨殺されるが、誰もそのその証言をまともに取り合わなかった。
彼の元へ伯父を名乗る由月 愛河(ゆげつ あいが)とそのコンサルタント、ギヨムが現れる。
伯父は由月一族が亡霊武者に祟られていると告げるのだった。


選択肢なし、祟り、愛情、六時間四十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は相手を嘲る表情が心底からのものであると感じられました。
一枚絵は十二枚+差分。

亡霊武者の祟りによって五十年に一度、一族のほとんどが殺される由月一族に主人公が巻き込まれ、
夜ごと鎧武者がやってきて殺そうとしてくる三日間を生き延びようとします。
作中、様々な登場人物が全方位(登場人物とか、制作者とか、民衆とか)に喧嘩を売っていて、
その鋭い切れ味が痛快であると同時に、読んでいる自分にも刺さりました。
さらに亡霊に殺されるかもしれないというホラー、裏切り者がいるかもしれないというサスペンス、
犯人や祟りを解く方法を求めるミステリー、亡霊相手に戦うアクションなど様々な要素があり、そのどれもが面白かったです。
登場人物では由月愛河がお気に入り。
自分のために他の全てを利用し全く悪びれない傍若無人さと、そう振舞うに足る実力と容姿への自信、
本当の目的は誰にも明かさず騙しきる巧妙さがあり、最後まで格が落ちませんでした。
二日目の戦闘は本作で一番印象的なシーンでした。
また、余裕たっぷりなギヨムと、その後ろをカルガモの子供のように付いていってワトソン役をする滋郎、
というコンビの掛け合いも見どころで、最初から最後まで全く飽きずに読むことができました。

過去の作品感想:
Rivers of Bloodアルテール・エゴ鉄条の囹圄間男スレイヤー産形邸の六天狗後妻打ちの七七日
(2025/4/8)

 

約束のセクエンティア/悠久最果少女(フリーソフト)
※2024/12/23の拍手でご紹介いただきました。ありがとうございます!

小学校から高校まで同じ学校で、一緒のクラスになったときは必ず名前の順で隣だったが接点はほとんどなかった
岸涼(きし りょう)と木瀬薫子(きせ かおるこ)はふとしたことから一緒にお昼を食べる仲になる。
しかし、薫子は体が弱かった。

選択肢なし、友情、病院、三十分と少しで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は屋上でご飯を食べるときの一枚絵の構図がお気に入りです。

涼と薫子が仲良くなりますが、薫子の体調が悪化していきます。
最後のボイスに「愛」と出てきて、作品配布ページにも「恋愛」「百合」タグがあって、
私は友情としか思っていなかったのでびっくりしました。
涼と薫子がお互いを大切に思っていることが伝わってきて、
ままならない現実を思い知った後の涼の八つ当たりや、
どうして小学校のころから仲良くしなかったんだというお互いの後悔がより一層つらく感じられました。
(2025/4/14)

 

労倫行〜新教員労務倫理行動総合審査〜(18禁)/4H(DL販売1980円)(DL版の購入はこちら)

教師の不祥事がきっかけで導入された新教員労務倫理行動総合審査は教師の質が上がったと評判だったが、
極秘とされている審査では、協力する生徒に過激な行為をさせて興奮しないかを確認しているのではという噂が流れていた。
根が陰キャながら進学を機に委員長ポジションを獲得した河澄蛍(かわすみ ほたる)は、審査生に選ばれて渋々協力することになるが……。


選択肢なし、露出羞恥、ボイスあり、四時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は三人の体型の違いが描かれていて大きいのが好きでも小さいのが好きでもほどほどが好きでもカバーされていました。
一枚絵は二十一枚+差分たくさん。

憧れの先生に再会できるかもしれないと審査に参加した河澄蛍(かわすみ ほたる)が、
年上で審査生の代表も務める織田原紬生(おだわら つむぎ)、年下で挑発的な言動をとる海老塚(えびづか)みひなと同じ班になり、
教師を目指す男たちに恥ずかしい姿を見せて興奮しないか審査していきます。
蛍たちが強いられる審査内容が理不尽で、特に紬生の過去暴露や、蛍やみひなのクラスメイトに審査内容を見られる場面が、
監督する教師が性犯罪の可能性がある者を教師にしないことを優先するあまり蛍たちの精神面の負荷をほぼ考慮しないのもあって本当に可哀想でした。
…………でもだからこそエロいんですよね……。
まだ余裕ある前半部分で少女に蔑まれるのも快感でした。
終盤はなんだかいい話っぽくなりつつも、エピローグでしっかりオチが付いて、最後まで羞恥にまみれた作品でした。

過去の作品感想:露出系魔法少女 ラブリィ☆リリィ初代露出系魔法少女ルナリィ☆リリィ露出系魔法女子大生クリスティアぜんがく!〜全裸登校週間特別対策合宿〜ぜんがく!紗奈アペンドぜんがく!!2トライアド・リリーティア
(2025/4/20)

 

ルナスティア -忘却の少女と魔法学校- version 1.54/kotonoha*(フリーソフト)

ウィザーウィッチ魔法高等学校に入学したルナスティア=リリーだったが、
新入生歓迎式典で起きたとある出来事により、同級生から白眼視されるようになってしまう。
しかしルナスティアは前向きに行動し、味方を増やしていくのだった。


選択肢あり、ファンタジー、学園ミステリーRPG、九時間半ほどで終わりました。
システムはRPGツクールMZ製。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はルナスティアの表情が生き生きしていて魅力的でした。

ルナスティアが魔法の授業を受けたり、学園にあるとされる秘密のアイテムを探したりします。
二周目要素があり、ある条件を満たすとトゥルーエンドに行くことができます。
RPGパートは難易度やエンカウント率を変更可能で、自分に合ったスタイルで進めていくことができます。
ただ二周目は一部ショートカットができますが、それでも建物から建物への移動時間が長めに感じてしまいました。

ストーリーは楽しみにしていた学園生活から一転、同級生に避けられる日々、というところから始まるも、
ルナスティアの明るさで誤解が解けていき友人が増えていく、という流れに嬉しくなります。
結末も一周目は一件落着するも不十分な所があり、トゥルーエンドでそれが解消されるという構成で良い読後感。
しかしそれだけでなく、序盤から違和感を覚えていたことの理由が判明したり、
こうだと思い込んでいたことが違っていたというどんでん返しがあったりと一筋縄ではいかない内容で読みごたえがありました。
それにしてもルナスティアが大女優すぎます……!

過去の作品感想:紅く追憶の水葬
(2025/4/22)

 

初恋焦って砕けたら ver.1.03/Liminal Vanilla(フリーソフト)

デザイン系の専門学校で学ぶ緑川まりなは妊娠にまつわることに恐怖心を抱いていた。
卒業を一年後に控え、伸び悩みを感じていた二年生の春、海外で有名な画家、双海未明(ふたみ みめい)が担任となる。
彼は恋愛感情はあるが、性的なことに嫌悪感を持つロマンティック・アセクシャルだった。


選択肢あり、恋愛、専門学校、一部ボイスあり、三時間十五分ほどで読み終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は双海先生が狐目おかっぱ長髪(+関西弁)でうさんくささしかなかったです。でも良い人でした!
こっちを見て! と思ったシーンでしっかり目線を向けてくれるのが嬉しかったです。
あと狐面チャイナが似合い過ぎです! 一枚絵は十四枚+差分+α。

ことあるごとに落ち込む主人公を、主人公の作品に惚れこんだ双海先生が褒めていく中で、お互いの悩みを打ち明けることになります。
エンディングは二種類+バッドエンド一種類。
二人が抱える性にまつわる悩みや、主人公の創作に対する自信の無さから重苦しい雰囲気が多いと同時に、
友人も交えた専門学校での日々が、課題に追われて大変そうながらもかけがえのない時間だと感じられました。
未来や将来を前向きに見つつ、二人仲の良いエンディング1も良かったですが、
つらいことや大変なことから遠ざけてくれるエンディング2も、
やわらかくてあたたかくてしあわせでとても大好きな結末です。
片方がヤンデレでもお互いが幸せならそれでいいじゃないですか……!
また、主人公も双海先生もバッドエンド含めどの結末でも、創作への向き合い方は変われど性的指向については変わらなくて、
(主人公は過去の出来事が原因なのでもしかしたら変わる未来もあったかもしれませんが)
性的指向に優劣はなく、無理に変わるようなものではないということが最後まで貫かれた、登場人物の気持ちが尊重されている作品でした。
(2025/4/24)

 

棺に剣を入れないで、 Ver1.02(12推)/鈴餅(フリーソフト)

夜人(吸血鬼)嫌いの獣人、ゼナシィは親友マグヘナから紹介されて夜人の女性、クラウロアに手紙を届ける依頼を受ける。
クラウロアはゼナシィの敵意などどこ吹く風で話しかけてきた。
毒気を抜かれたゼナシィは、たびたび依頼で彼女と会うようになるが……。


選択肢なし、ファンタジー、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はクラウロアの只者じゃ無さが伝わってきました。

夜人嫌いの獣人と夜人が会話をしていきます。
ゼナシィの中で大きな部分を占める親友マグヘナと彼らの故郷に関するエピソードは控えめで、
どのようなことがあったのか想像をさせるようなつくり。
最後のタイトルが出る場面と、読み終わった後にもう一度冒頭のシーンを読んだときに感慨深さを覚えました。
タイトルに「、」が付いている=それに続く言葉がある、ということで、
作中でゼナシィは明言しませんでしたが……野暮ですが私は「それまで一緒にいてほしい」かなと思いました。

#14439O70 Ver1.01(15推)/鈴餅(フリーソフト)

選ばれた人しかプレイできないゲームをはじめた主人公。
ゲームではヒメと名乗る少女がクイズを出題してきた。


選択肢あり、サスペンス、十五分ほどで読み終わりました。
システムは読み進めるのみ。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はヒメの頭から出ている脚がチャームポイントでした。
ところでそのカービィのパチモンみたいな服は何なんでしょうか……。

ヒメからクイズを出題されますが、クイズ選択肢の中に十年前に起こったとある事件を連想させるものが含まれています。
正解数などによってヒメの反応が変化します。
全体的にほんわかながら不穏さが隠せていません。
作品紹介に「※ヒメと全く遊ばないままクリアすると怒られます。」と書かれていますが、めちゃくちゃ怒られました。
それにしても編集長の勘が鋭すぎませんか……? 事件について関わっているかも?

過去の作品感想:欠番9号妹侵蝕 - ソロリズム
(2025/4/28)

 

デノスティラの囚人たち Ver1.00(15推)/鈴餅(フリーソフト)

三人の囚人から一人、恩赦を与えることとなった。
囚人は罪状「逃走援助・機密漏洩」のシャオラ、罪状「内乱首謀・人間擬態」のユディオ、罪状「要人殺害・破壊行為」のゼンシル。
誰に恩赦を与えるか、選ぶのは貴方。


選択肢あり、SF、囚人、二十五分ほどで読み終わりました。
システムはバックログ機能のみ。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は写真に四人移っているのに囚人が三人なのが嫌な予感しかしませんでした。

三人の囚人から一人選んで恩赦を与え、釈放後にどうなるかを見届けます。
エンディングは三種類+トゥルーエンド。
この国諸外国から非難されてますが全員じゃなく三人のうち一人だけ恩赦とかしてる暇あるんですかね……
それなりに軍事力持っているので大丈夫なのかもしれませんが。

そして個別エンドを見た後にトゥルーエンドを見ると、いい仲間達なのだなと思えました。
最後まで読み終えた後はゲームデータを初期化することもできますが、
最後まで読み終えて囚人たちの境遇と、恩赦を与えた後の出来事を知ると……初期化したくありません!

過去の作品感想:欠番9号妹侵蝕 - ソロリズム棺に剣を入れないで、、#14439O70
(2025/4/30)

 

夜に咲く華は、君のようだった/Creative Blossoms(フリーソフト)

夏希(なつき)は紅花璃(あかり)と花火を見に来た。
高校の頃からの恒例行事。
けれど今年は異なることがあった。


文字入力あり、恋愛、ボイスあり、五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は背景に花火の動画が流れるのが綺麗でした。

仲の良かった男女が花火を見に行きます。
エンディングは一種類。
最後に文字入力をする場面があるのですが、
私はついうっかり何も入力せずにOKを押してしまいました。
でもあの場面は無言も一つの正解だったと思えます。
……だって、もう何を言っても変わらないのですから。

白い花は僕に『  』を告げている/Creative Blossoms(フリーソフト)

秋のある日、かつて付き合っていた茉白(ましろ)と再会した。
二人は久しぶりに街を散策して一日を過ごすが……。


選択肢なし、恋愛、五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は終盤の逆光のシーンが印象的でした。

元カノと一日を過ごします。
五年間引きずりつつもその間何もなかったのですね……最近何かきっかけがあったのか……。
久しぶりにも関わらず、気まずさや仲の悪さがほとんどなかったので、
これはただ単に別れただけではないな、と察することができました(それ以前に年齢が)
ラストシーンはただ主人公のことを想うだけではなく、
消えない傷をつけたかったのかも……というのは考えすぎでしょうか?
(2025/5/2)

 

雨音、時々晴れ模様/Creative Blossoms(フリーソフト)

梅雨の時期、彼女に浮気されて別れた主人公が失意のまま雨に打たれていると傘を差しかけてくる少女がいた。
雨宮(あまみや)と名乗る彼女に傘を借りて以降、二人はたびたび会うようになる。
しかし雨宮には、何故か雨の日しか会えなかった。


選択肢なし、恋愛、雨、一部ボイスあり、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
ただ、傘のカーソルの右下(持ち手部分)に当たり判定があって、
序盤は左上(傘の先)をメニューに合わせてクリックして、反応しない……と戸惑っていました。
OPにムービーと歌あり、EDに歌あり。
絵は雨宮のころころ変わる表情が可愛かったです。

雨の日に主人公と少女が会って会話します。
雨宮が基本的にいつも笑顔で、でも終盤まで読むと内心では……とちょっと切なくなります。
ただ純粋に主人公と話すのが楽しかったのかもしれませんが。
まんざらでもない主人公も含め心地よい会話でしたし、最後は暖かい気持ちになれました。
ところで作中で雨宮に雨の日しか会えない理由って明かされてましたでしょうか?
彼女の願掛けだったら微笑ましいですよね……。

過去の作品感想:夜に咲く華は、君のようだった、白い花は僕に『  』を告げている
(2025/5/4)

 

Only Dance!/namacream(フリーソフト)

少女の涙から小さな妖精が生まれた。
泣いている少女のために……おどる!
……おどる!


選択肢あり、ダンス、笑顔、五分ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はリズムが良くて、思わず実際に踊ってしまいました。
絵は踊り続ける妖精さんのアニメーションがぬるぬるで癖になりますし、最後の女の子も印象的でした。

妖精が少女のために踊ります。
エンディングはおそらく一種類。
少女に何があったのか、何故涙から妖精が生まれたのか、何故踊るのか。
そうしたことよりもただ踊ろう! と妖精が踊るだけの話です。
踊るだけの話なのですが、妖精が自問自答するテキストと、踊る妖精のアニメーションに妙なパワーがあって、
自然と笑顔になりますし、元気が出てきました。すごい!
踊り続けるのもそれはそれで良いですが、
踊らない方の選択肢を優先して選んでいった方が、
それでも踊らずにいられないという衝動をより強く感じられてお気に入りです。
落ち込んだ時ややる気が出ない時にまた読みたいと思いました……が、
そうでない今もたびたび起動して踊る妖精を見ています。なんなら一緒に踊ってます。そんな素敵な作品でした。
(2025/5/6)

 

マスキングフラワー/猫と心中(フリーソフト/有料版500円)

三年前に壊滅したマフィア、ミケナファミリー。
真柴(ましば)カイロは祖父がミケナのボスだったが、一般人として本屋で働いていた。
ある日、従兄の坂俣(さかまた)オルカが現れ、ミケナを壊滅させたテイトファミリーがボスの血を引くカイロの命を狙っていると告げる。
カイロは身を守るためオルカの拠点で生活することになるのだった。


選択肢なし、マフィア、異能、二時間ほどで読み終わりました。
システムは特に不便な箇所なし。
音楽はお洒落な曲が使用されていました。
OPにムービーと歌あり。EDに歌あり。
絵はくっきりとした色遣いが印象的でした。異能を使った時も綺麗です。一枚絵は九枚+差分。

生身で銃やナイフのようなことができる異能を持つ者がいる世界で、
主人公がかつてマフィアの御曹司だったオルカに庇護されて過ごすことになります。
有料版ではおまけシナリオもあり。
自分がつらいと思っていることは他人には理解できないとか、
理想を言えるのはたまたま自分の身に降りかかっていないからだとか、
主人公がどうしようもなく一般人で、後ろ向きで、自分を鏡で見ているようで居心地が悪かったです。
そんな内心を抱きながらも、オルカの仲間たちは(一応は)友好的に接してくれて、しっかり守ってもらえて、ひとまず一件落着します。
ですが、最初から最後まで一般人だった主人公と、裏社会に生きるオルカ達の価値観の違いが埋まらず、
読み終えた後に後味の悪さが残りましたし、まだまだ続きがありそう……あってほしいと思える結末でした。
それにしても……誰でも人を殺せる異能に目覚めるかもしれない世界でよく脅しとか虐待とかできますね!

過去の作品感想:紙一重の想い人神さまの欠片ご近所喧嘩は猫も食わない人生ゲームと死体の彼女猫になれたならゲテモノ喰いを待つご近所喧嘩は猫も食わない〜失せ物探し編捻くれ神の神託所
(2025/5/8)

 

終末シェルター性活 ver1.06(18禁)/7センチ(DL販売1980円)(DL版の購入はこちら)

戦争で崩壊した世界。
シェルター会社に勤務し、趣味で自分のシェルターも持っていた主人公は生き延び、残された物資を探索しながら食い繋ぐ日々を送っていた。
探索の途中で、主人公は生き残った女性を見つける。


行動選択あり、終末、ハーレム、六時間ほどで終わりました。
主人公名前変更可。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はみんな可愛くて巨乳で、Hシーンも豊富でした……が、
贅沢すぎることを言えば服を着たまま半脱ぎをもっと希望します! あと貧乳も!
一枚絵は百十五枚+差分。

シェルターを拠点にして周囲を探索し、食料や水や資材や女の子を見つけ、
手に入れた資材でシェルターを拡張して受け入れ人数を増やしたり快適な施設を作ったりしていきます。
エンディングは十五種類。ヒロインは十五人。
強くてニューゲームも可能ですが、一周目でコンプリート可能。
難易度は三段階。難易度最高は序盤食料も水もカツカツでサバイバル感を味わえました。
仲間が増えてくるにつれて見つかる資材も行動範囲も増えるので協力者の有難みを感じられます。
話は終末な状況ですが主人公にシェルターというアドバンテージがあり、
ヒロインもみんな何回か交流すればメロメロになってくれるので悲壮感を覚えすぎることなくつよつよ終末ライフを送ることができます。
その分エンディングコンプリートのためヒロインを追放したときが後味悪いですが……!
お気に入りはサヤとナミの母娘。両方攻略後の母娘エンドでもしっかり仲が良くて……興奮しました。
あと隠しヒロインの正妻感がものすごかったです!

過去の作品感想:お年頃学園大金欲しいギャル異世界エレクト性転換サキュバスぞんびっ娘アイランドぞんびっ娘アイランド2
(2025/5/10)

 

カノジョノカンケイ ver.1.1(18禁)/人生通行止め(DL販売1980円)(DL版の購入はこちら)

相田文人はバイト先の後輩、朝日奈(あさひな)ゆまに一目惚れしたが、
優柔不断な性格もあり、なかなか一歩を踏み出せずにいた。
ある日、ゆまが見知らぬ男の車に乗るところを目撃してしまい……。


ルート選択肢あり、寝取られ「風味」とのこと、ボイスあり、四時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はゆまが服を着てても乳首まるわかりでなんだこのドスケベ女は……となりました。
一枚絵は四十枚+差分たくさん。

主人公が片思いをこじられて一喜一憂します。
エンディングは二種類。
一周目で推奨の方のルートは主人公の優柔不断がもどかしくも、ゆまがとてもいい娘で、
疑惑はあれども主人公目線ではびっくりするくらい何もなく純愛ルートになります。
もちろん一周目終了時に読めるようになるおまけシナリオと、二周目を読むと何事もないわけはなく……。
けれどゆまはしっかりスジを通していて、やっぱりいい娘だ……となりました。このあと流されて浮気しそうですが。
主人公にはどうすることもできないと見せつけられて、でもその無力感で興奮させられる二周目でした。
あと、ヒロインの親戚兄弟の名前が太と勇気で前者がふとましいエロガキで後者が素直で可愛いとか親の先見の明がありすぎです!

過去の作品感想:ホントノキモチイロヨリドリ僕の大事な姉はあいつのオモチャグラショタキミノトナリキミノオモイヒダマリノキオクカノビッチ〜彼女がビッチになった理由〜エガオノリユウコロモガワリホントノキモチぷらす
(2025/5/12)

 

白妙、紺に交るる ver2024/09/17(15推)/HorribleHound(フリーソフト)

紺色の着物に刀を持った怪異による通り魔事件が発生していた。
怪異管理局の局長、瑞花は部下の玖墨、深黒、そしてヴァイスと共に事件解決に動く。
しかしとある事情で瑞花は実力を出し切れない状況だった。


選択肢あり、ホラー、異能バトル、一部ボイスあり、一時間四十五分ほどで読み終わりました。
システムはバックログがないことがやや不便でした。
また、おまけフリートークがかなり長いので、
別ファイルでパスワード付きとか、途中で区切るとか、最後の方を聞き返しやすくしてほしかったです。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は刀の有無や錆など立ち絵が現在の状況と合っていないところはありましたが、
メインの登場人物みんな格好良かったです。

怪異が関わる事件を解決しようとします。
浅葱一子は悪喰である。」と同じ世界の話で浅葱一子ルートもあります。
ルートは四種類。
事件解決のための鍵が各ルートに散りばめられていて、
一回最後まで読んだ後に別のルートを読むと、
これ重要な情報やアイテムだな、と気づけてなんだか嬉しかったです。
今回の事件は解決したものの瑞花の状況は変わらないまま……ということは続編もありそうな内容でした。
あと浅葱一子ルートはあれだけ苦労した事件を一子が簡単に解決していて一子の恐ろしさを改めて思い知らされましたし、
同時にそれでは取りこぼしてしまうものを瑞花達が大切にしてくれるのも好ましかったです。

白妙外伝 風声鶴唳(15推)/HorribleHound(フリーソフト)

廃墟に誘い込まれ女からご馳走を振舞われ、しかしその食べ物は汚水と泥でできていた、という事件が多発する。
怪異管理局の局長、瑞花は部下の玖墨、深黒、そしてヴァイスと共に事件解決に動く。
瑞花は「赤い糸に触れてはいけない」と玖墨、深黒に忠告するが……


選択肢あり、ホラー、異能バトル、一部ボイスあり一時間十五分ほどで読み終わりました。
システムはバックログがないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はバッドエンドの演出が印象的でした。
あと、立ち絵だと玖墨、深黒が瑞花を間に挟むのがなんだか好きです。一枚絵は二十枚+α。

「白妙、紺に交るる」の番外編で、本作だけでも読むことはできますが、
各登場人物の過去や関係は改めては描かれないので本編後に読むことを推奨。
本編とはまた異なる事件を解決しようとしていきます。
エンディングは二種類。
本編よりもさらに精神的な意味でのピンチに陥っていて、それが彼らの関係性の深さとして感じられました。
玖墨も深黒も瑞花のこと好き過ぎですし、瑞花も玖墨と深黒のこと可愛がり過ぎです!

過去の作品感想:浅葱一子は悪喰である。
(2025/5/14)

 

シロクロ 〜色情症の幼馴染を世話することになった、彼女にナイショで〜 v1.1(18禁)/あそぶ春夏冬(DL販売2200円)(DL版の購入はこちら)

皆川透(みながわ とおる)は同級生で彼女の凪咲白(なぎさく しろ)と仲睦まじい日々を送っていた。
ある日、一歳年下で幼馴染で初恋の相手ながら振られて疎遠になっていた蝶野黒(ちょうの くろ)と再会する。
とある出来事がきっかけで頻繁に発情するようになってしまった黒の症状を治すため、主人公は白に隠れて逢瀬を重ねることになるのだった。


選択肢あり、二股、学園、ボイスあり、七時間ほどで読み終わりました。
システムは回想がないですが公式からHシーン直前のセーブデータが公開されております。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はとても綺麗で、そんな女の子がエロいことになるの良かったです。
スタッフロールがエンディングによって黒白変わるのも印象的でした。
贅沢を言えばもっと白のコスプレを見たかったです!
一枚絵は三十九枚+差分。

白と付き合いながら、黒とも関係を持ちます。
エンディングは十二種類+バッドエンド。
主人公の母親が黒に白という彼女がいることを話さないはずがないと思ったのですが、どうやって主人公は秘密にしたのでしょうか……?
二股しようとする主人公と、主人公にだけ頼ってくる黒はあまり擁護できないのですが、その分白の聖人っぷりが際立っていました。
こんないい彼女をないがしろにするのか……と思いつつ、いい彼女過ぎるからかも……とも思います。
Hシーンはどれもエロかったですが、主人公への好きが駄々漏れな白とのHシーンが特に興奮させられました。
結末は二股をした時点でもう完全なハッピーエンドは無理ですが、
逆に完全に堕ちてしまうものから、片方を選ぶもの、三人一緒になるものなど様々。
片方を選んだ時の選ばれなかった方のその後に胸が痛くなりました。
(2025/5/16)

 

 

(体験版・連作)

桃尻の匣 Ver1.2(BL)/あんでぱんだ(フリーソフト)

都の貴族、筐鏡水(かたみのきょうすい)は寺で「桃尻」呼ばれ慰みものにされていた稚児、桃を保護する。
しかし都の人々は鏡水と桃に対して下卑た視線を向けたり、噂を流したりしはじめる。
辟易した鏡水は桃と共に都を離れ、伊勢へと向かおうとするが……。


選択肢あり、ほんのりホラー文学クイズBLノベルゲームとのこと、ボイスあり、一時間ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は終盤の一枚絵が華やかゆえにぞっとしました。一枚絵は十八枚+α

鏡水と桃が逃避行をします。
エンディングは一種類+クイズ不正解のバッドエンド三つ。
平安時代あたり? の舞台、美少年と貴族の関係、というところから耽美な内容を想像し、
実際にそういう部分も多分にあるのですが、
鏡水が人の話を聞かないうえにだいぶズレた性格で……
公式サイトに真面目な男と書かれていて、嘘ではないですが奇行も多くて可笑しかったです。

墓守の鬼 Ver0.1(BL)/あんでぱんだ(フリーソフト)

筐鏡水(かたみのきょうすい)の友人、六道杏里(ろくどうのあんり)は鏡水の妻から妙な噂を聞く。
確かめるために調査をしていると、腹をすかせた小鬼が食べ物を要求してきたのだった。


選択肢あり、ほんのりホラーBLノベルゲームとのこと、ボイスあり、三十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は「桃尻の匣」と同様。
絵は一枚絵が豊富でしたし、みんな表情豊かでした。一枚絵は十八枚+α

「桃尻の匣」の三年後の話。
序破急の破のお話とのことで、事態が大きく動くというよりは仲間集めが主といった内容。
「桃尻の匣」では桃に原因がありそうな感じでしたが、
本作を読むと「匣」がかなりいわくありげな印象になりました。
ところで「おいなりさん」を巨大にする必然性はあるんですかね……?

過去の作品感想:ツギハギ城の絲の庭天海のメッセージボトル希亡のブラック・レイン
(2025/2/5)

 

三色団子布団幽霊博士ガール FILE1/がっかり亭(フリーソフト)

柳谷雄介(やなぎや ゆうすけ)は不眠の悩みを抱えていた。
ある日、クラスメイトで三色団子髪で布団を羽織った幽々亭霊子(ゆうゆうてい りょうこ)から、
幽霊の捕獲に協力してほしいと持ち掛けられるのだった。


選択肢あり、オカルト、超科学、三十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は三色団子布団のタイトル通りの三色団子布団でした。

今回はFILE1「首なしライダー編」とのことで、首なしライダーを捕獲しに行きます。
エンディングはバッドエンド含め三種類。
三色団子布団で幽霊を研究しようとしていて発明品のネーミングセンスが個性的な霊子がインパクトありました。
また、幽霊の説明になんだか説得力があります。
主人公の悩みはちょっとだけ解決したもののまだ完璧ではなくFILE2に続くという終わりで、
まだ主人公は霊子に振り回されるのですね……。

過去の作品感想:ごちゃまぜヒーロー 番外編無理やり主人公ネームテイカー暗黒SNSしりとりごちゃまぜヒロイン
(2025/2/13)

 

欠損の杯(18禁)/Echo/Juliett(DL販売1430円)(DL版の購入はこちら)

四肢欠損した雛南姫子と同棲している主人公は、
我儘を言う姫子を甲斐甲斐しく世話していた。
……異常すぎるほどに、甲斐甲斐しく。


選択肢あり、四肢欠損、同棲、一時間足らずで読み終わりました。
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は外出しているときの姫子が綺麗でした。

主人公と姫子が同棲生活を送ります。
Pieace Antiquities」のリメイクとのことですが大幅に変わっていて、
姫子が五体満足な学生時代のエピソードも読むことができます。
「歪んだ鏡像」を読み終えてから「欠損の杯」を読むと、
主人公が結構思い悩んでいて、このころはまだ可愛かったのになあと思いました。
それでも姫子のために全てを投げうっているのは一貫していました。
姫子も面倒くさい性格ではありますが、相手が悪かったですね……。

歪んだ鏡像(18禁)/Echo/Juliett(DL販売990円)(DL版の購入はこちら)

選択肢あり、四肢欠損、同棲、一時間足らずで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵はタイトル画面のようなシーンいつ読めるかな……と思っていたら!

「歪んだ鏡像」ラストシーンからの続き。
隣に引っ越してきた多倉沙希という女性と主人公が関わることになります。
やきもちを焼く姫子が可愛かったのですが、
それ以上に姫子最優先でそれ以外は一切考慮しない主人公の在り方が異常で、同時にそこまで貫ける生き方がうらやましかったです。
そんな主人公に一顧だにされない沙希が可哀想……と思っていたら彼女も最後にヤバい言動してくれて一気に盛り上がりました。
主人公と姫子の主治医兼カウンセラーは主人公のせいと糾弾するのですが(主人公が意図的にやったかもしれないことも示唆されますが)、
沙希がヤバい奴すぎて主人公に同情しそうになりました。
主人公も大概ヤバすぎる奴だぞ忘れるな!!

過去の作品感想:Pieace Antiquities
(2025/3/17)

 

こねこコネクト 体験版 ver1.00(18禁予定)/アトリエSKB

丸山幹人は幼馴染で同じ大学に通う水栖舞(みすまい)めばとに片思いしていた。
夏休み二人は連れ立ってそれぞれの実家へと帰省する。
しかしとあるアクシデントでめばとの体に変化が起こってしまうのだった。


選択肢なし、猫化、田舎、二十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。主題歌あり、
絵はいろいろな表情を見せてくれるめばとが可愛かったです。

この体験版では二人で帰省する道中と、めばとの体が変化するまでを読むことができます。
仲が良いけれどもあくまで幼馴染、という男女の距離感が描かれていました。
帰省したにも関わらず親が不在になるというのはお約束、という感じで18禁予定にふさわしい……と嬉しくなります。
あと雷が鳴っているときに木の下に避難するのは危険なのでやめよう、と改めて思いました。
(2025/4/16-1)

 

うさぎとたまきはお休みちゅー!2/休憩屋(DL販売800円)

高校生の玉木 広介(たまき こうすけ)は森でうさぎを助けて家に連れ帰る。
翌朝、目の前にはうさ耳の女の子がいた。
みどりと名乗る彼女との生活が始まる。


選択肢あり、うさ耳、日常、ボイスあり、二十分ほどで読み終わりました。
第一話の感想はこちら
システムは文章表示速度が遅めで変更できないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵は第一話同様、服のバリエーションが多くてそれぞれのうさ耳少女に似合っていました。一枚絵は七枚+差分。

今回は二人目のうさ耳少女、真白(ましろ)と出会い、三人で一緒に過ごすことになります。
エンディングは一種類。
一人増えても相変わらず平和な日常……さらに賑やかになります。
特にご飯を食べている場面が幸せそうで、温かい気持ちになれました。
(2025/4/16-2)

 

 

 

その他・番外編)

 


 

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