CINQ SYNCH
HP

サークルについて

オリジナルのノベルゲームを制作されています。

 

作品

Like Lie Cry(DL版の購入はこちら)

 

概要

ジャンル

オリジナル/ノベルゲーム

発売年月

2013/12

価格

1500円

年齢制限

なし

特徴

初恋、友達、大学生活

選択肢あり、十六時間半ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、オートモード、スキップなどがあり、
セーブデータは9個まで保存可能です。

 

あらすじ

牧野久司は大学に進学し、椎名町へと引っ越してきた。
そこは彼が幼い頃に暮らしていた町だった。
かつてこそで久司は初めての恋を経験した。
しかし彼は一方的に彼女との関係を断ち町を去ってしまった過去がある。
弱く惨めな生活を送っていたこの町に自分が強くなったことを確かめるために戻ってきたのだった。
椎名町での新しい暮らし、新しい出会い…久司はどのように変わっていくのだろうか。

(サークルHPより)

 

この作品について

初恋の女の子と苦い別れをした地で大学生活を送ることになり幸先よく友人ができたものの、
大学の入学式でその初恋の女の子と再会し、その傍らには男の姿が、という導入から、
賑やかな日常を送りながらも初恋の女の子のことで苦悩して……という大学生活を送ることになります。
ルートは四種類。
体験版の感想はこちら

システムは未読/既読スキップ判定があまり機能していないことと、
文字を消すと立ち絵まで消えてしまうことが気になりました。
背景もいいですが立ち絵のメッセージウインドウに隠れた部分も見たいです。
音楽は体験版と同様。
絵はヒロインの表情が体験版より多彩になっていてより魅力的に感じられました。

シナリオや全体の作りで、とにかく主人公が自分だけで思い悩んで思い悩んで思い悩みすぎること、
その悩みの中で一番大きなことが若干拍子抜けな内容であること、
最後のスタッフロールが簡易なもので余韻があまり感じられないことなど、
読んでいて引っ掛かってしまう箇所がいくつかあります。

ですが、一番大きな悩みは各シナリオ毎で解消方法がちょっとずつ違っていて、
それぞれのルートのヒロインと関わることによる主人公の心持ちの差異が現れていましたし、
思い悩む主人公にはちょっとずれた優しさや子供でも大人でもない時期の不安定さ、初恋の大きさをひしと感じられ、
引っ掛かる部分でもあり、この作品ならではという部分にもなっていました。
特に思い悩む主人公には、息苦しくなりつつ胸をちくちく刺すような、身につまされる思いで目が離せませんでした。

どのルートも初恋との折り合いや、ヒロインとの関係が深く深く描かれていますが、一番お気に入りなのは由美ルート。
主人公の、自分が打算にまみれていると自覚しながらの告白は「酷い」「醜い」というような言葉が浮かぶほどで、
その前後の由美ちゃんとの関わり方も含めて、綺麗ごとじゃない生々しさにあふれていて素晴らしかったです。
それとは逆に友人関係はパン屋さんのイートインや大学の教室などで駄弁るシーンがとても楽しくて、
肝心な場面では真摯に考えてくれて、とても良い関係だなあと嬉しくなりました。

登場人物では体験版から変わらず由紀さんのもうちょっと男心を
(ドキドキさせないでという方向に)考えてくれという言動に魅了されっぱなしでした。
由紀さんに限らずですが匂いに関する描写が多いのもより女の子の魅力に繋がっていました。

楽しい場面も、可愛い女の子達も、真摯な場面も、色々と悪い方に考えてどんどん深みにはまっていく様も
たくさん詰め込まれていて、圧倒されるほどに堪能できた作品でした。

 

 

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