シモメマイ
HP
サークルについて
オリジナルのノベルゲームを制作されています。
作品
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発売年月 |
2009/4〜 |
価格 |
天使仔猫譚0は300円 |
年齢制限 |
なし(女性寄り一般) |
特徴 |
近未来、郷愁、天使仔猫 |
バックログ、表示速度変更、既読/全てスキップ、オートモードなどがあり、
セーブデータは20個まで保存可能です。
あらすじ
不思議が不思議として在る街――雲来籠子(ワンロイロンズ)、通称<籠の街>。
海沿いのこの地は、かつて一度、災厄に滅びた。
疲弊した街の復興を担ったのは、浮船を住まいとし、
世界中に組織網を持つ、浮動(フードン)と呼ばれる者たち。
機動力に長け、商売上手でタフな彼らは、
この海上の遊園地跡地に、またたくまに一大異人街を築き上げた。
巡る水路、
金魚提灯を提げた浮動の小舟たち、
廻りつづける古びた観覧車、
街をとりかこむ十二の支柱と天蓋、
中央に聳える梯子楼、
そして、「天使仔猫(てんしにゃんこ)」の噂。
二十一世紀末。
おだやかな凪の時間を、たいせつなひとと、ともに――。
(サークルHPより)
この作品について
まず天使仔猫譚 0までの感想を再掲載いたします。
天使仔猫譚 Aprilfool09(女性向)(フリーソフト)
地震により衰退した地域。その復興を担ったのは浮動(フードン)と呼ばれる者達だった。
そんな彼らが集う街、雲来籠子(ワンロイロンズ)
浮動の少女、螺児音(らじお)はそこで自分の店を開いていた。
選択肢なし、近未来ノスタルジックノベルとのこと、三十分ほどで読み終わりました。
エイプリルフール企画ゲーム。
システム面は特に問題なし。
音楽は穏やかな感じの曲が多くて、話に合っていました。EDに歌あり。
絵は中華風、かつ幻想的な印象でこちらも話に合っています。
螺児音のいつも通り、でもちょっと特別なことがあったとある一日を読むことができます。
おまけで人物相関図もあり。
未来の話ながら、凪のような停滞しているようで、でもゆったりと動いていく世界を舞台に、
登場人物達の日常が生き生きと描かれていました。
詳しく語られない部分も多いものの、むしろそれが興味を惹き、
もっとこの世界を味わってみたいと思わせる作品でした。
天使仔猫譚 0(やや女性向)(300円)
地震により衰退した地域。その復興を担ったのは浮動(フードン)と呼ばれる者達だった。
そんな彼らが集う街、雲来籠子(ワンロイロンズ)
雑多なものが溢れるその街には、「天使仔猫」という噂があった。
選択肢なし、近未来ノスタルジックノベル、一時間足らずで読み終わりました。
まずパッケージが紙を折ってつくられた六角形のもので、綺麗で印象に残りました。
ただプレス版は通常のパッケージとのこと。
システム面や絵、音楽はAprilfool09とほぼ同様ですが、
特に音楽が、効果音に至るまで、その場面を想起させるようで良かったです。EDには歌あり。
今回は「鳥籠子屋、非日常の客」と「bye,bye,"V"ector
Flag」の二話を収録。
「鳥籠子屋、非日常の客」は砂糖(しゅがあ)が働く知る人ぞ知る店、鳥籠子屋へ絵描きの青年がやってくる話。
鳥籠子屋のマスターがものすごくうさんくさい風貌で、店のスタイルがこれ以上なく伝わってきました。
絵描きの青年が鳥籠子屋まで辿り着く経緯に、縁を強く感じて、いいなと思いました。
「bye,bye,"V"ector Flag」は浮動の子供が学ぶ船、学房船に浮動ではないながらも入学した少年クリコの話。
ティが可愛かったです。クリコは正面向いてください。
この二人のやりとりが、身悶えしたくなるほど甘酸っぱかったです。
いろいろな要素が混ざって形作られた雰囲気が魅力的な作品でした。
ここまででも世界観とそこに暮らす人々が魅力的な作品でしたが、
天使仔猫譚 AF12 「コトコトラジオ」では螺児音(らじお)とコトコの関係が、すごく、いいな……と感じました。
天使仔猫譚 AF12 「コトコトラジオ」(女性寄り一般)(フリーソフト)
天使仔猫譚 Aprilfool09でメインだった螺児音(らじお)とコトコの出逢いの物語。
選択肢なし、四十五分ほどで読み終わりました。
エイプリルフール企画として期間限定フリー公開とのこと。
システム面や絵、音楽はいままでとほぼ同様ですが、
今回も特に音楽が、優しくて、読んでいてじんわりと沁みこんできました。EDの歌「lust
for...」もお気に入り。
天使仔猫譚 Aprilfool09では螺児音(らじお)からの話でしたが、今回はコトコから見た話。
欠けてしまったコトコが、それを満たしていくまでの色々がゆったりと描かれていて、
こちらまで満たされるような、穏やかな心持ちで読んでいくことができました。
特に髪に触るときの様子が、本当に愛おしげでほわぁ……となってしまいます。
雑多な雲来籠子(ワンロイロンズ)と、そこに在るモノが、
包み込まれるように暖かくて、胸を締め付けられるほど懐かしくて、、
そんなじっくり煮込んだような世界を堪能できる作品でした。