ななしの屋本舗
HP
サークルについて
オリジナルのノベルゲームを制作されています。
また、good!アフタヌーンのweb連載「フィオナ旅行記」を執筆されています。
作品
鷽替真と月夜の×××(DL版の購入はこちら)※フリーソフト化
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発売年月 |
2009/8 |
価格 |
2000円/DL版600円 |
年齢制限 |
なし |
特徴 |
過去、恋愛、学園 |
選択肢あり、四時間足らずで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、既読スキップ、オートモード、主人公名変更などがあり、
セーブデータは10個まで保存可能です。
あらすじ
これはごく平凡な学生だった僕が
死ぬほど愛した人々の物語…
暗い過去を持つ二人の男女
その間で産まれた淡い恋心…
にぎやかな学園を舞台に
繰り広げられる
真実の愛と、
真実の答えを見つける、
純恋愛物語。
あの日のゆびきりが…
運命を変えた…
(パッケージ裏より)
この作品について
とある過去を持つ主人公のクラスに、その過去と関わりがある少女、鷽替 真が転校してきて、
やがて二人は付き合うようになる。そしてその夏の終わりの物語。
本名推奨とのことで、確かにその方が面白かったです。
システムでは起動するたびに名前を入力しなおさなければいけないことと、
再起動するかエンディングまで進めないとタイトル画面に戻ることができないのが気になりました。
音楽はフリーのものが使用されていて、場面に合っていました。
絵は照れたり泣いたりしている場面の表情が良かったですし、後半は印象に残るものが多かったです。
前半は基本的に楽しく、裏側に過去の負い目がある学園パート。
鷽替真や友人達との日常は面白かったですし、恋愛シーンは微笑ましくてむず痒くなりました……が、
この設定、この展開、このキャラクター、この言動ならもっともっと面白くてもいいはず、という思いが拭えず
なんとなく消化不良な気がしてなりませんでした。
どうしてか全部を言葉にはできませんが、一つ理由を挙げるならば、
ある面白いやりとりがあって、そこでモノローグが入ったりして一段落、その後に次の面白いやりとり、また一段落……
といった感じで盛り上がりきらずに勢いが途中で止まってしまっているように思えました。
それでも充分面白いので私が思うハードルが高いだけではあるのですが。
しかしその消化不良感は後半吹き飛びます。
実際どんなことが起きるのかはここでは書きませんが、先が気になって気になって一気に最後まで読み終えてしまいました。
ここまで途中で中断する気が起きなかった作品はいままでにありません。
目まぐるしく変わる展開、狂おしいまでの想い、驚き、そしてカチリと嵌まる真実……
怒涛のように押し寄せるそれらに流されるように、あるいはとりつかれた様にどんどん読み進め、
やがて物語は終わりを迎え、堪えていた息を吐いて開放感と感慨に浸る、そんな作品でした。
面白くて微笑ましくて切なくて、でもそれ以上に息を呑むほどの力強さが溢れている、素晴らしい作品です。