河童ボーナス
HP
サークルについて
オリジナルのノベルゲームを制作されています。
作品
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発表年月 |
2008/5 |
価格 |
無料 |
年齢制限 |
なし |
特徴 |
オムニバス、サスペンス、ちょっと不思議 |
選択肢なし、一時間半ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、全てスキップなどがあり、
セーブデータは10個まで保存可能です。
あらすじ
短編10話とちょっと長めな話1話を収録。
この作品について
可笑しな話や不思議な話、ちょっと怖い話など、色々なジャンルの話が収録されています。
一部暴力的な描写もあるので苦手な方は注意。
システム面は普通に読む分には特に問題ないですが、
読み返すときはシナリオセレクト画面に「第○話」だけでなくタイトル名もあったら良かったなと思いました。
音楽は基本的に無音ですが要所でBGMや効果音が使われていました。
絵は画面右下にその場面のイメージイラストのようなものあり。
短編の中で面白かったのは第一話「学校七不思議」
学校の伝統で、成績が底辺の生徒が校長によって旧校舎へ放り込まれ、
色々な能力を授けてくれる幽霊と遭遇する話。
と、自分で変なあらすじ書いているなぁと思うのですが、実際はこれ以上にカオスです。
初っ端からこの作品に興味を抱かせるに充分な作品でした。
以降の話もバラエティに富んでいて楽しめるのですが、
一番良かったのはちょっと長めな話にして表題作「少年少女物語」
とある田舎の夏に起こった中学生の少女と友人の物語で、
そんな舞台にもかかわらず、内容は澱んだ無邪気さと負の感情が渦巻く重苦しい話。
蒸し風呂のような肉体的に過酷な環境での切迫した描写が真に迫っていて、こちらまで渇きを覚えるほどでした。
また、何人か、とても真っ直ぐな心を持った登場人物がいるだけに、
強い光に照らされてできた影のごとく、そうでない人々の醜い感情と行動が色濃く印象に残ります。
そうしてその夏は後味悪く終わるのですが、その後が描かれる結末はとてもほっとする終わり方で、
それまでの重苦しさを吹き飛ばすカタルシスを感じることができました。
十の短編と、読み応えのある一つの話、色々なタイプの物語が楽しめる作品でした。