ブラジリアン忍術
HP
サークルについて
オリジナルのノベルゲームを制作されています。
作品
概要
ジャンル |
オリジナル/ノベルゲーム |
発表年月 |
2019/8 |
価格 |
フリーソフト |
年齢制限 |
乙女15推(BL・百合要素あり) |
特徴 |
極道、キリスト教、抗争 |
選択肢あり、五時間ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、オートモード、文章スキップ、CGモードなどがあり、
セーブデータは30個まで保存可能です。
あらすじ
花房マリアは極道を父親にもちながらもカタギのキリスト教徒として暮らしてきた女。
しかし父の死を切っ掛けに生まれ故郷である貧困と暴力の町、蟻乃地区へ戻ることを決意する。
そこで知りあったのはなんと父と敵対していた組である加賀爪組の組長、加賀爪義雄。
おまけに義雄を洗脳してしまった為、素性を隠しながらバシタとして居着く羽目に……。
危険を感じながらも父の死の真相を探るうちマリアは蟻乃地区に渦巻く闇に直面する。
(あらすじより)
この作品について
自身は極道でないながらも、父親の影響で入れ墨を背負っている花房マリアが、
父の死を探るために訪れた街で、父と敵対していた組の組長に気に入られ行動を共にすることになります。
エンディングは四種類。
システムは選択肢でセーブできないことがやや不便でした。
音楽はコメディシーンでムーディな曲が使用されていて、より笑えました。
絵はヒラトさんのうさんくさい(赤スーツにサングラスにオールバック)姿がお気に入りです。
背中に大きな入れ墨を背負ったキリスト教徒の主人公が
極道の組長、加賀爪義雄と知り合い、キリスト教の教えで救っていく……という、
ハードボイルドで崇高さすら感じる導入から、即組長が主人公にオギャってきます。
息つく間もなく組長を崇拝し主人公を敵視してくる水野ナオミ(男)、
優しいけれどもうさんくさい高坂ヒラト、その他加賀爪組の皆様が登場し、
主人公がいなければ腑抜けになってしまう組長を中心にしたドタバタが繰り広げられ、一気に引き込まれました。
その後も敵対する組との闘いが……と思いきや、
主人公の幼馴染がその組にいて周囲から恐れられているのですが……彼も主人公にめちゃくちゃ懐いてきます
そんな感じでコメディ成分たっぷりで笑えつつ、
抗争で人死にが出たり拷問されたりといったバイオレンス展開や、
カタギとは違う生き方をしなければならず、それを家族にも背負わせてしまうという極道の悲哀も描かれており、
コメディ展開で登場人物に親しみを覚える分、シリアスな場面により感情移入することができました。
四つあるエンディングの中でお気に入りは義雄エンド。
死んだ父親の真相が明らかになるシナリオであると共に、
ほぼ全員に見せ場がありとても盛り上がりました。ただしその見せ場は必ずしも格好いい場面とは限らないのですが……
登場人物もみんな魅力的で、特に主人公のマリアは登場人物みんなを虜にする包容力、
覚悟を決めた時の行動力、決断力、さらにはスレたところもまた人を惹きつけるものがありました。
笑いあり涙あり信教ありの極道バイオレンス乙女ゲーム(BL要素も百合要素もあり)
というごった煮状況がとてもいい味を出しつつ、その一つ一つをしっかりと味わえる作品でした。