MURAKUMO
HP

サークルについて

オリジナルのノベルゲームを制作されています。

 

作品

Juvenile Graffiti 完全版

 

概要

ジャンル

オリジナル/ノベルゲーム

発売年月

2007/8

価格

2500円

年齢制限

なし

特徴

少年少女、戦時下

選択肢あり、ルートは四つ+共通ルート。十六時間ほどで読み終わりました。
既読スキップ、文章表示速度変更、バックログ、オートモード、既読特定シーンのスキップ、
CG閲覧、音楽鑑賞、ムービー鑑賞などがあり、
セーブデータは80個まで保存可能です。

 

あらすじ

高校への入学が決まっていた哲平の元に、 ある日一通の手紙が届く。

『有事への備えにつき無期限休校のお知らせ』

何の目的があってその高校を選んだわけでもないのだが、
行く前から来るなと言われてはそりゃ意地でも行ってやりたくなるのが人というもの。
本当は行きたくないんだからと律儀にエイプリルフールの日を待って哲平は高校へと足を運ぶ。

そこで彼は、自分と全く同じ経緯でやってきたという小春と出会う。
二人は共に敷地内を散策し、二人だけの入学式を行ない、また明日と約束して別れる。

奇妙な高校生活が幕を開ける。最初は二人だけだった生徒も、
強引に付いてきたという小春の妹・麦や、 在校生の先輩である日名子、
家出少年渡部、学校に住みついている幽霊の美耶が加わって増えていく。

学生生活といえば外せない行事が盛り沢山。
彼らは彼らの思うやり方で学生生活を満喫する。
青春真っ只中において、思いつきで行動するも良し、屋上で大の字になって寝そべるも良し、

破天荒で楽しい日々は続いていく。
いつしか彼らは、自分たちの日常がどのような状況の下に成り立っているのかを忘れてしまう。

戦争の影がすぐそこまで忍び寄ってきていることを、彼らは気づかない……。

 

(サークルHPより)

 

この作品について

「画像全般が綺麗です。特に空の色合いとペットボトルロケット作成時のムービーが良い。
ただ文章とイベント絵が合ってない箇所があったのが少し気になりました。

シナリオは郷愁とか、好きとか嫌いとか、田舎の雰囲気とか戦争とかは控えめで、
登場人物同士の掛け合いがメイン。
わいわいやっている彼らを見るのが楽しいです。
麦ちゃんが格好良すぎる…

作中で軽く触れられる程度だった彼らが行動を共にする経緯だとか、一学期に起こったことだとか、
それにこれから起こることだとかも、読んでみたいです。」

以上が前年の夏に発表された「Juvenile Graffiti -Juvenile Rockets-」の感想。
この完全版では春から始まり冬で終わるそれぞれの季節のエピソードが描かれており、
-Juvenile Rockets-はその夏編にあたります。

気になる点は、まずムービー以外は非アクティブにすると動かないところ。
共通ルートがある程度長いので既読スキップしつつ他の作業がやりにくく不便に感じました。
セーブロード画面等を呼び出すときのレスポンスがワンテンポ遅いのも気になります。
また立ち絵とイベント絵の絵柄が結構違う(原画さんが別の人?)のに違和感を感じました。
あと個人的に入学式といえば新入生の名前呼びも必須なんじゃないかなぁと思ったりしました。

-Juvenile Rockets-では春編を飛ばしていきなり夏編から始まるので、
そこに到った経緯の簡単な説明はあれど実感に乏しく、
なんとなく置いていかれてしまったように感じてしまう部分がありました。
しかしこの完全版では出会いから彼らの行ってきたことがしっかりと描かれ、
その上でもう一度夏編を読むと、それぞれの場面がより魅力的に感じられました。
また夏編だけでなく、春や秋なども負けず劣らず面白く、
穏やかで激しくて笑える、ちょっぴり不安感はあれど充実した日々に心底楽しめました。

冬は各々のルートに分かれ、それぞれに程度に差はありますがシリアスな展開が入ってきます。
戦時中という背景から薄々感じていましたが、やはり彼らの日常が崩れていくところは悲しかったです。
各ルートでは、そういう要素が薄く、それまでとある程度同じような雰囲気で進む麦ちゃんルートが楽しいですが、
それでも共通ルートのラストがこの作品を締めくくるに相応しいものだったと思います。

わいわいやっている彼らと、その舞台である学校がとても魅力的な作品です。

 

トップへ戻る      一つ前に戻る