下野流星工房
HP

サークルについて

オリジナルのノベルゲームを制作されています。

 

作品

ひな鳥のたつる水の音〜二人きりの水泳部〜

 

概要

ジャンル

オリジナル/ノベルゲーム

発売予定

2011年

予定価格

年齢制限

18禁

特徴

ジュブナイル、恋愛、Hシーンアニメーション

体験版 第3回web版時点で選択肢なし、ボイスあり、五十分ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、既読スキップ、オートモードなどがあり、
セーブデータは15個まで保存可能です。

 

あらすじ

東北一の鉱山。
かつては、そうだった街。

閉山が決まり、主人公が部長をつとめる水泳部は
彼を含め2名だけとなってしまう。

それでも、夏が来て、夏合宿が始まることだけは
いつも通りなはずだった。

合宿の最初の日、
後輩で、もう一人の部員である高木 文(ふみ)は
あと7日で街を離れる、と言ったのだった。

(サークルHPより)

 

この作品について

今年で部活を引退する主人公と、街を後にする後輩、二人とも最後の夏合宿となる七日間の物語。
今回の体験版では三日目の途中までを読むことができます。

通常シーンでは立ち絵とテキストウインドウが表示されますが、
Hシーンでは一枚絵の特定部分をマウスでクリックしたりドラッグしたりすることで、
揉んだり挿したり会話したりしていく形式。

通常シーンのシステムや音楽は特に問題なし。
Hシーンでは序盤だからか触れるところも少なくてやや物足りない印象。
ただ、胸に手を当てて強く動かしすぎると痛がるのが、なんだかドキッとして生々しかったです。
絵は背景が特に良かったです。
運搬列車が佇む駅や削られた山が迫るプールサイドなど、
鉱山街の匂いと、かつての賑わいと今の寂寥が感じられましたし、
そんな人の手が加わったものとは対照的な、入道雲と青空の鮮やかさも綺麗でした。
また、教室の床に座りこんでいるとき、窓を見上げる背景になったりと臨場感ある構図も印象的。
文も、内気ながら懸命さが伝わってきて可愛いです。

文章では、特に序盤、一回に表示される文章が多めで
後述の情景描写が押し流され気味でしたが、気になるのはそのくらいなもので、
最初から最後までずっと抑え付けられているかのような逃げ場のない閉塞感が貫かれながらも、
朝の冷えた空気や、熱のこもった部屋の空気、プールに浮かんでぼんやり空を眺めたときの水、
それらが体に触れる時の感覚や目に映る光景がとても鮮やかに描かれていました。
そしてそんな中で交わされる文とのやりとりや仕草、心情の一つ一つが、その瞬間にしかない輝きに溢れていて、
胸を締め付けるほど切なく少女の恋心と少年の戸惑いが描かれています。

体験版で読める所まででも、背景から、表情から、文章から、二人がそこで生きているということを感じさせてくれる作品でした。

 

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