さんだーぼると
HP

サークルについて

オリジナルのノベルゲームを制作されています。

 

作品

悪の教科書 Textbook Of Evil

悪の教科書のダウンロードはこちら(オフィシャルサイトでは2008年末で配布中止となりました)

誤字修正パッチver1.03のダウンロードはこちら(上の本体はパッチ未適用です)

※「悪の教科書 Textbook Of Evil」の著作権はさんだーぼると様にあります。
ただし金銭のやり取りが行われない限り、無断複製・無断転載は自由です。

概要

ジャンル

オリジナル/ノベルゲーム

発売年月

2008/1

価格

無料

年齢制限

なし

特徴

社会批判、理想、悪

選択肢なし、五章構成で一章一時間半〜二時間半、全体では九時間半ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、既読スキップ、などがあり、
セーブデータは20個まで保存可能です。

あらすじ

先生は教える この世の闇を
先生は教える 闇の歩き方を
死の匂いを嗅ぎつけて どこからともなく現れる

誰も知らない悪の授業 読み上げたるは悪の教科書
これは狂った先生と 彼の生徒になった少年少女の物語


知ってはいけないことを知り
考えてはいけないことを考えてしまう
闇の真理を知った生徒の 行くべき道は生か死か

そして同じく全てを知った 君自身が行く道は……?

(サークルHPより)

 

この作品について

今の日本ではタブーとされていること、盲目的に信じられていることの裏側を容赦なく描いた問題作。
扱っている内容はいじめ、差別、教育、宗教など。
過激な表現、極論、きわどい話題などがあるので苦手な方や流されやすい方は注意。

システム面では大きなフォントを使用している場面で
表示された直後に文字と文字が重なり合ってしまうことが気になりました。
また起動直後や場面転換時の動作がややもったりしています。
絵は動きや表情の種類は少ないですが心情がきちっと伝わってきました。
それから背景が色を失ったり歪んだりする演出も同様に視点主の心情を表すのにとても効果的なものでした。

話は五章構成で「先生」が少年少女にそれまでの常識を覆すようなことを教え、
それを受けて彼らが何を考え、どう行動するかというもの。
基本的に各話で完結しているオムニバス形式ですが、
別の話での出来事が影響したりする箇所もあります。
第3講までは世の理不尽に直面した登場人物が
それを打破しようとするときの心情、行動が中心に書かれているのに対し、
第4講以降は日本や人のあるべき姿、理想とはという作り手の主張が強く出ています。
そのため物語として見ると4講以降は若干物足りなく感じました。
ただ、その理想の是非はともかく、考えることを放棄するなという根底の主張はとても大事なことだと思いました。

3講までは物語としても非常に面白かったです。
第1講は導入編としてかなりインパクトがありましたし、
第2講は1講との結末の対比が良かったですし、美しい友情が描かれていてとても微笑ましかったです。
第3講は先生の過去で、こちらまで嬉しくなってしまうようなシーンや
やるせなくなってしまうシーンなど波乱万丈で食い入るように読むことができ、
また他の講での先生の言動により深みを与えていました。

それにどの講の先生の講義も興味深く読め、
そのことに関して他のソースで調べてみたりということも多く、色々と勉強になりました。

直接的な主義主張や説諭、講義などとエンターテイメント性を高いレベルで両立させている稀有な作品です。                  

 

 

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