背泳
HP

サークルについて

オリジナルのノベルゲームを制作されています。

 

作品

うみをはむ

 

概要

ジャンル

オリジナル/ノベルゲーム

発表年月

2020/7

価格

フリーソフト

年齢制限

なし(女性向)

特徴

信仰、うみ、ファンタジー

ver1.0時点で選択肢あり、名前入力あり、三時間十五分ほどで読み終わりました。
バックログ、表示速度変更、オートモード、既読スキップ、CGモードなどがあり、
セーブデータは15個まで保存可能です。

 

あらすじ

ディネイ国は大陸から離れた小さな島国。
主人公は、ディネイ国に古くからある信仰、“ファダム”の守り手として国から寺院の管理を任されている。
そんな大層な名目とはかけ離れた泥臭く平凡な日々の中、寺院で働く従業員の『健康指導』も管理者の責務の一つであるとして、指示がやって来たが……。
(公式サイトより)

 

この作品について

ファダム信仰の寺院で管理人をしているファメイ(名前変更可)が、
従者(補佐)のヨウと親しくなっていく中で、信仰や大陸の大国、ディネイのの先住民ジブラなどのことで思い悩んでいきます。
エンディングはバッドエンド含め四種類。

システムは特に不便な箇所なし。
音楽は話に合った……なんというか水属性の曲が多く使用されている印象でした。
絵はヨウさんの余裕ありそうな見た目が好みです。あとギザ歯で育ちがちょっと悪そうなところ。
小っちゃくて少々肉付きの良い主人公も可愛らしいです。一枚絵は二十枚+差分。
演出では最終ルートのスタッフロールが上から下へ……というか
画面の方が海から空へ上昇していくのが新鮮、かつ物語に沿っていました。

主人公が管理している寺院の「ファダム」、ディネイの先住民ジブラに伝わる信仰、大陸のメラ教等といったいくつかの信仰が登場し、
特にファダムとジブラの信仰について話に深く関わってきます。
その信仰がどのようなものかや、現在の立ち位置といった情報が話を読み進めていく中で少しずつ提示され頭にすっと入ってきて、
各ルート終盤、登場人物の行動が信仰に基づいたものであるということを実感することができました。

主人公は作中では気にしいと評されていますが、
相手に重要なことを言おうとするときに、それは自分の気持ちを軽くするためではないか、
でも言わないのも申し訳ないのではないか、と思い悩むなど、
他の人を尊重し、誠実に向き合っていて好ましいと感じられました。
かと思えばいざというときには(主にヨウさんに対して)思い切りが良くてよくやった! と喝采を送りたくなりました。
ヨウさんは飄々となんでもこなしてしまう所に頼りがいと格好良さを感じられましたし、
だからこそ生きていくことに目的を持てず、ただ生きているだけだったがゆえに、
信仰を持ち、日々を不器用ながら精一杯生きている主人公に惹かれていて、二人がとてもお似合いでした。
ヨウさんが主人公をからかったり二人が仲良くしたりしているところをはじめ、
二人でいる場面や、そうでなくても相手のことを考えている場面はどれもお気に入りです!

そして、全体を通して、背景や衣服と言ったビジュアル面、音楽、情景描写などが幻想的で、心地よく物語を読み進めることができましたし、
それでいて地に足が付いているというか、そこに確かに人が暮らしていて、悩み、迷い、喜び、慈しんでいる心境や言動が丹念に描かれていて、
この世界と、人々のことをとても大切に、愛おしく感じられた作品でした。

 

 

 

 

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