最新の更新（2024/5/19）

2024年同人ソフト作品感想

 （完成版）

Talk With You〜おんなのことおはなしするゲーム〜 1.11（12推）/はじめ桜（フリーソフト）

児童養護施設で暮らす十一歳、木村真理愛を担当することになった主人公。
二週間に一回、彼女と会話する中で信頼を得ることができるのだろうか？


選択肢あり、コミュニケーション、三十分と少しで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はトゥルーエンドの一枚絵が印象的でした。ノーマルエンド３の変貌っぷりも……。
一枚絵は五枚＋まりあ画伯絵八枚＋α。

少女の地雷な話題を回避しながら親しくなっていきます。
エンディングは五種類。
最初や最後に三連続で地雷を踏んでもそこそこ信頼してくれるまりちゃんがチョロ……可愛かったです。
バッドエンドを見るために全部の地雷をあえて踏みにいく自分が酷い奴に思えました。
バッドエンドと同じくらいノーマルエンド３は惨劇の予感しかしない……。
また、ヒントを見なければトゥルーエンドに行くことが結構大変で、その分感慨深かったです。
(2024/5/19)

2024年同人ソフト作品感想

（完成版）

千代に八千代にアユミズム 1.00/沓下（フリーソフト）

最強に可愛い幼馴染、千代水（ちよみず）あゆむに告白した「とも」
返事は、一年後にまた告白してほしい。それまでに気持ちが変わらなければ……というものだった。
それから一年。「とも」は変わらぬ想いを胸に告白しようとするが、その日は何故か不幸続きだった。


選択肢あり、恋愛、幼馴染、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは選択肢でセーブできないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はあゆむが可愛いですし、タイトル画面がクリア前もクリア後も目を引きました。

主人公が告白当日を迎えますが、色々な邪魔や邪念が入ります。
エンディングは五種類のノーマルエンドと二種類のトゥルーエンド。
ノーマルエンドは思い通りの告白ができなかったというだけで、一応告白成功します。幸せは確定している……！
あゆむが魅力的なことが主人公のモノローグでよくわかりますが、
本編は大体の場面が主人公の思い悩みなのでもう少しあゆむの具体的な魅力を味わってみたい、と思えました。
そんな魅力的なあゆむが、一年間告白を延長するようなことをするのかな……？　と思いながら読み進めていくと、
ノーマルエンドを全て回避した先でその理由がしっかりと明かされ、
自分の思い込みを（過去あゆむの心を無自覚にないがしろにした周囲の人たちのように）思い知らされました。
さらにもう一周すると読むことができる二種類のトゥルーエンドで、さらにまだ思い込みがあったことを突き付けられます。
また、単純にともとあゆむが二人でいるところがとても幸せそうで、お互いへの信頼が感じられて、いいなあと思えました。
(2024/5/18)

2024年同人ソフト作品感想

（完成版）

でこれいと・でこれいしょん！ 1.3/金庫堂（フリーソフト）

あなたは幽霊になってしまった。
四十九日までに天国に行ってしまう。
きみがいないと死んでいけない。それなら、きみも一緒に連れて行こう。


行動選択肢あり、幽霊、恋愛、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなこと、セーブがないことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はドット絵でアニメーションもするあなたが可愛かったですが、行動によってだんだん怖い姿に……。

死んでしまった女の子が幽霊となって好きだった男の子の家に押しかけます。
一週間に一回、計七回「のろう」「ゆめまくら」「ぽるたーがいすと」「はなしかける」のどれかを選択し、
その結果でエンディングが分岐します。エンディングは六種類。
ゲーム中にヒントがあるためすごく迷うことはありませんでしたが、
セーブがないため毎回最初から始める必要がありました。
「あなた」が穴田希美（あなた　きみ）という名前で、きみがきみ君という名前なので、
どちらのことなのかがわかりにくかったです。
ですが、室内を調べたときのメッセージが時間によって変わっていくことが細かかったですし、
あなたが死んだ理由や二人のすれ違いに意表を突かれました。
その後の対応はともかく、当日のことはきみ君じゃなくてよかったです。
そして結局、恋する女の子は無敵でした。
(2024/5/17)

2024年同人ソフト作品感想

（完成版）

六畳一間から出られない！ 1.00（15推）/小鳩えん（フリーソフト）

「ひとま」は自分の部屋から出られなくなっていた。
扉の前にはおばけがいた。
ひとまは脱出のため部屋を探索するのだった。


選択肢あり、探索、思い出、三十分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はドット絵で可愛らしいです。話と違って……。一枚絵は九枚。

自分の部屋を探索して、脱出する方法を探します。
エンディングは三種類。
表示される場所を何度かクリックしていけば進行するため、
それほど苦労せずに全てのエンディングを見ることができます。
話は現在の状態に至るまでの過去の出来事が断片的に提示されるため、
どうしてこうなったのか、主人公はどんな人生を歩んできたのかを色々想像することができました。
やりたいことをやれず消極的で責任感に潰されそうなのがつらい……。
バッドエンド、グッドエンド、ハッピーエンドがありますが、彼女にとってはそれがバッドでこれがハッピーなのですね……。

過去の作品感想：酒は飲まねど呑まれている、最果ての懺悔室
(2024/5/16)

2024年同人ソフト作品感想

（完成版）

欠番9号 Ver1.10（15推）/鈴餅（フリーソフト）

高額報酬の仕事を見つけたあなた。
その内容は、エテルノという存在と会話をすること。
エテルノは先の戦争で大勢を殺した兵器だった。


名前入力あり、ＳＦ、ホラー、四十五分ほどで読み終わりました。
システムは文章表示速度が変更できず遅めなことがやや不便でした。
セーブもありませんが、それぞれのエピソードは短くすぐに読み終わります。
音楽は特に合わないような箇所なし。
絵はエテルノの姿が気味悪く思えることもあり、悲しく思えることもありました。
画面が乱れたりブルースクリーンになったりといった演出も豊富でした。

エテルノと会話する中で知った名前を最初の名前入力画面に入れることで話が進んでいきます。
エンディングは三種類。
目が見えず、波長なるもので世界を見ているエテルノに対して、波長を偽装してエテルノの元部下として接していくのですが、
一人ずつ名前入力して別の部下として会うことでエテルノのことを多角的に知ることができました。
入力する名前によっては嘘がバレる酷いことになったりしますが、
どうなるか知りたくて明らかに嘘だとバレる名前を入力するときは罪悪感がありました。
そうして話が進んでいった末のメインルートは悲しくも綺麗なものでした。
緊急コマンドルートは痛々しく、そしてもう一つのルートも含めて三ルート全てでエテルノの結末が変えられず、
また他にも取り返しのつかないことがあって、最後に満足したかもしれないけれどそれでも……と無力感を覚えました。
(2024/5/15)

2024年同人ソフト作品感想

（完成版）

妄想狂ザナトリウム（15推）/ぱげらった（フリーソフト）

妄想や幻覚を引き起こす「スピリア」に感染してしまった玄崎類（げんざき　るい）は、妹の萌音（もね）に付き添われ、神川サナトリウム病院という精神病院に入院する。
そこで幼い頃に想いを寄せていた天星理座（てんしょうりざ）が自殺しようとする所に出くわす。
理座が自殺しないようにするため毎夜二人で遊ぶようになるが、幻覚を見る頻度は日々増加していたのだった。


選択肢あり、妄想、サスペンス、一時間十五分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は二人でベンチに座るエモいシーンなのに目がキマっているのが可笑しかったです（笑い事ではないですが）
あとお色気シーン多め。

精神病院で子供の頃に親しかった女の子とまた同じような日々を送りますが、後半はがらっと場面が変わります。
エンディングは六種類。
前半は妄想や幻覚を見る主人公が危うくて、いつ発狂してしまうかとハラハラさせられ、
中盤は切ないながらも恋愛成分多めで微笑ましくて、
後半は何とかなるかもしれないと希望を見ることができました。
最後まで読むと信じられるものは何もない……！　という気持ちになりますが、
少なくとも萌音と理座は主人公の味方で、優しくて、良い人だということは信じられます。……信じたい！
まあ、百パーセント信じられるのは主人公がエッチ……健全な男子だということですけどね！
(2024/5/14)

2024年同人ソフト作品感想

（完成版）

返礼のススメ Ver1.0/nrn（フリーソフト）

うっかり高校デビューを頑張った結果、変人扱いされ腫れ物に触るようなポジションとなってしまった五十嵐（いがらし）つくもは、
バレンタインデーに顔は知っているもののほとんど話したことのない後輩、百々瀬（ももせ）ちよりからチョコレートを貰う。
お返しをしようか悩みに悩んで迎えたホワイトデー。『脳内フレンドの諸君。僕はどうすべきだと思う？』


選択肢あり、ホワイトデー、恋愛、十分ほどで読み終わりました。
システム、音楽は特に不便や合わないような箇所なし。
絵は照れる顔が主人公も含め可愛かったです。一枚絵は七枚＋α。

主人公の脳内フレンドとして、主人公を導いてホワイトデーを過ごします。
エンディングは八種類。
ヒロインは後輩の五十嵐（いがらし）つくも、腐れ縁の同級生、千種（ちぐさ）よなか、姉の五十嵐つづら等四人。
エキセントリックなビジュアルながらも基本的に度胸も自信もない主人公に、私が何とかしなきゃ、という気持ちにさせられました。
恋する女の子もみんな可愛かったです。さりげなくつくも後輩が重い女ですが……まだセーフでしょうか。
短い話ですが、たっぷりの恋心が詰まっていました。

過去の作品感想：かえりみち、Medicarium*Valentine、アネモネとメルヘン、星合のかすがい、姉と弟とホワイトデー、暴君フィアンセ、きょうだい間におけるパンツのあれそれ
(2024/5/13)

2024年同人ソフト作品感想